JP5546591B2 - 人形用収納ケース - Google Patents
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Description
前記内枠部材は前記凹部の内表面との間に段差部を形成していることを特徴とする。
この場合、特に前記段差部は、前記本体部が立設された際に前記凹部に収納された人形の底部の下側に位置するように設けられていてもよい。このように段差部を設けることによって、凹部に収納された状態で展示された人形の重心を、背面側(凹部の底側)に移動させ、安定性を向上させることができる。これにより、凹部に収納されて展示された人形が衝撃等を受けた場合であっても、外部に脱落する事態を効果的に防止することができる。
収納ケース1は人形4が収納される本体部2と、該本体部2と組み合わせる上蓋3とを備える。本体部2は略直方体形状を有しており、その一面側は人形4を出し入れするために開口されている。人形4は本体部2の開口側から内側に向って凹状に形成された凹部5に収納される。一方、上蓋3は凹部5のうち本体部2と組み合わされた際に開口された側を塞いで、凹部5に収納された人形4が外界から隔離されるように、対応した略直方体形状を有している。
特に本体部2は後述するように、展示時に平面上に立設可能なように平坦部10を有している。本実施形態では本体部2自体が略直方体形状を有しているため、必然的に平坦部10が形成されているが、例えば本体部2が球形のように平面設置にとって不安定な形状を有する場合であっても、部分的に平坦部10を設けるようにするとよい。
上蓋3にはその縁に沿ってリブ状の外枠部材7が連続的に形成されている。外枠部材7の内側表面は上蓋3が本体部2と組み合わせた際に、内枠部材6のうち本体部2から外側に張り出した部分の外面表面と擦接することにより、本体部2と上蓋3とを互いに固定できるようになっている。
尚、図3では収納ケース1に2体の人形4(4aと4b)を収納した場合を例示しているが、人形4は単体であってもよいし、2体以上であってもよい。また収納ケース1は略直方体形状に形成された場合を例示しているが、その形状もまた適宜設計変更可能であることは言うまでも無い。
このように上蓋3に各種デザインを配置することにより、上蓋3を本体部2と組み合わせた際に、これらのデザインが凹部5に収納された人形4に対向する。特に、節句人形のような縁起物として扱われる人形用収納ケース1には、一般的に神社等のお守や御札等の装飾が設けられる場合がある。節句人形は年間のうち一時期に限って展示される場合が多く、大部分は保管状態にある傾向にあるが、このように上蓋3のうち保管時に人形4に面する側に装飾を設けることによって、これらの装飾が人形4に好影響を与える心理的効果を長期に亘って与えることができる。
尚、図5に示した上蓋3のレイアウトはあくまで一例であり、そこに配置されてる文字や絵柄等のデザインは適宜変更可能であることは言うまでも無い。
収納ケース1のうち本体部2は、図2及び図3を参照して説明したように、保管時に凹部5に人形4を収納する。一方で、人形4を展示する際には、凹部5に人形4を収納した状態のまま本体部2を立設させることによって、人形4の姿勢を保管時と同様に維持しつつ、展示できるようになっている。図6(a)に示すように、本体部2を立設させると、人形4は自重によって足側が、内枠部材6が設けられた凹部5の側面に接触するように立つ。
このように本体部2に収納されたまま展示された人形4は、本体部2に設けられた凹部5の開口側を介して、観察することができる。その際、人形4の背面側には保護用に設置したシート部材5が背景として見えることとなる。
本実施形態では特に、シート部材5として赤色の毛氈を使用している。そのため、鮮やかなシート部材5が人形4の背景として機能し、人形4の装飾効果を高めることができる。このように、人形4を本体部2に収納したまま展示することができるので、展示中に本体部2を別に保管する必要がなく、限られたスペースで効率的に展示を行うことができる。
シート部材5が例えば屏風のような背景となる装飾品の代わりとして機能する。そのため、屏風のような付属の装飾品を別物品として用意する必要がなくなると共に、本来、別の場所に保管すべき収納ケース1を装飾品の代用品として機能させることができるので、省スペース化と装飾効果の向上とを両立することができる。
第2実施形態では、保管時に本体部2と組み合わされる上蓋3を台座として機能させる。即ち、上蓋3を設置面上に外枠部材7が設けられた側が下側になるように安定配置させ、その上に凹部5に人形4を収納した状態の本体部2を載せる。このように保管時とは異なる態様で本体部2と上蓋3とを組み合わせることによって、実質的に台座上に観賞用ケースを設けた展示スペースを作り上げることができる。
このような展示例もまた、余分な部材を用いることなく、保管用の収納ケース1を効率的な配置で利用することによって実現できるので、省スペースと装飾効果の向上とを両立することができる。
第3実施形態では、シート部材8は凹部5の底部から凹部5の縁部を経て延在して設けられている点において上記各実施形態と異なっている。このようにシート部材8を延在して設けることにより、図9(a)及び(b)に示すように、展示時にはより広い範囲に亘って鮮やかなシート部材8を閲覧者に視認させることができ、より積極的に装飾効果をアピールすることができる。
第4実施形態では、展示時に、上蓋3のうち所定の文字やデザイン等がレイアウトされた側を表面に配置して、人形4を収納した本体部2と並べて配置する。このようなレイアウトを採用することにより、例えば人形4が節句人形の場合には、贈り先の名称、贈り主の名称、それにちなんだ文字や絵柄などを閲覧者に視認させ、装飾効果を向上させることができる。
そして、上記各態様で説明したように、本実施形態に係る収納ケース1は本体部2と上蓋3の組み合わせパターンによって様々なバリエーションをとることができる。そのため、長年に亘って使用される節句人形のような人形を、ユーザの環境や好みによって高い自由度でレイアウトすることができる。このように、省スペースでありながら優れた装飾効果をえることができる。
2 本体部
3 上蓋
4 人形
5 凹部
6 内枠部材
7 外枠部材
8 シート部材
9 段差部
10 平坦部
Claims (6)
- 人形を収納するための凹部を有する本体部と、該本体部と組み合わされた際に前記凹部を塞ぐ上蓋とを有する人形用収納ケースであって、
前記本体部の外面に、該本体部が平面上に立設可能なように設けられた平坦部と、
前記凹部の内表面の少なくとも一部に設けられたシート部材と、
前記本体部のうち前記凹部の縁に沿って連続的に設けられた内枠部材と、
前記本体部と組み合わされた際に、前記本体部に設けられた内枠部材と擦接するように前記上蓋の縁に沿って設けられた外枠部材と
を備え、
前記シート部材は前記本体部が立設された場合に、前記凹部に収納された人形の背景として視認されるように配置されており、
前記内枠部材は前記凹部の内表面との間に段差部を形成していることを特徴とする人形用収納ケース。 - 前記段差部は、前記本体部が立設された際に前記凹部に収納された人形の底部の下側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の人形用収納ケース。
- 前記段差部は、前記人形の底部より前記凹部の縁部側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の人形用収納ケース。
- 前記シート部材は前記凹部に収納された人形の背面側を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の人形用収納ケース。
- 前記シート部材は前記凹部の底部から前記凹部の縁部を経て延在して設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の人形用収納ケース。
- 前記上蓋には、前記本体部に組み合わせた際に前記凹部に収納された人形に面する側に、装飾が施されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の人形用収納ケース。
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