JP5545577B2 - 電極部材、電子エネルギー分析器、光電子エネルギー分析器、及び温度測定装置 - Google Patents

電極部材、電子エネルギー分析器、光電子エネルギー分析器、及び温度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、電極部材と電子エネルギー分析器及び光電子エネルギー分析器並びに温度測定装置に関し、更に詳しくは、高感度で測定可能であり、高いエネルギー分解能を有し、金属等の物質の表面の絶対温度(熱力学温度)を高精度にて測定することが可能であり、さらには、表面温度の標準温度計としての利用が可能であり、しかも、小型で安価な電子測定技術に関するものである。
本願は、2009年8月28日に、日本に出願された特願2009−197670号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、試料の温度を測定する方法としては、熱電対や抵抗温度計に代表される接触法と、赤外放射温度計に代表される非接触法がある。
接触法は、装置構成が簡単かつ安価であり、試料の温度を直接測定することができるために、広い技術分野で使用されている。しかしながら、熱電対や抵抗温度計のセンサ部が大きく、測定対象と熱接触する等の理由から、清浄な表面、薄膜製造プロセスにおける薄膜の表面、あるいはナノメートルのオーダーで制御された試料に対しては、有効な温度測定手段ではない。
近年、AFMチップの端部に、熱電対または抵抗温度計を取り付けることで局所的な温度測定(SThM)を行うことが試みられているが、測定される物理量の定義が曖昧であり、また、測定装置自体が複雑であることから、他の表面解析測定との同時多機能測定も不可能である。
また、赤外放射温度計は、温度測定の対象とされる物質の表面からの熱放射光を測定し、その波長分布や強度から物質の温度を決定するもので、実用温度計として広く普及している。ところで、実在の物質は理想的な黒体放射源ではないために、物質の表面からの熱放射量は、その表面の熱光学特性(放射率)に依存することとなる。したがって、この物質の放射率に関する詳細な情報がなければ、測定対象の表面温度を正確に測定することはできない。
このように、上述した様々な理由から、表面分析やナノ測定の分野における測定ニーズである(a)局所性(表面選択性)、(b)非接触性、(c)同時多機能測定性、を全て満たす実用的温度測定手段がないのが現状である。
一方、従来より、金属等の物質の電子エネルギー状態は、フェルミ分布関数により温度の関数として記述され、このフェルミ分布を測定することにより、物質の温度を直接決定することができることは広く知られている。
このフェルミ分布関数は、下記の式(1)に示すように、絶対温度(T)に依存した電子のエネルギー(E)の確率分布関数である。

上記の式(1)中、Eはフェルミ準位、kはボルツマン定数であり、この関数f(E,T)は、物質中の電子の占有確率を表している。
このフェルミ分布関数は、絶対温度(T)のみに依存する関数であるから、ある物質におけるフェルミ分布曲線が得られれば、このフェルミ分布曲線から物質の絶対温度(T)を一義的に決定することができる。そこで、電子のフェルミ分布を高分解能で測定し、このフェルミ分布関数から物質の温度を決定する技術を開発すれば、上記の(a)〜(c)の条件に見合う温度測定が可能になる。
従来より、物質の電子状態を測定する方法としては、走査型トンネル分光法(STM)、紫外光電子分光法(UPS)やX線光電子分光法(XPS)等の光電子分光法、さらには、オージェ電子分光法(AES)等が知られている。
走査型トンネル分光法(STM)は、局所的な電子状態密度を測定するのに適しているが、測定により得られたトンネル電流の強度は、試料と針金状の金属の電子状態の積分値であり、試料における電子のフェルミ分布を直接測定することはできない。
一方、紫外光電子分光法(UPS)やX線光電子分光法(XPS)は、それぞれ、紫外域あるいは数keV程度に加速された電子を試料に照射し、試料から放出される励起電子の運動エネルギーを測定する装置であり、これらの電子分光スペクトルの高エネルギー端は、試料のフェルミ準位(E)からの光電子放出であり、この光電子スペクトルの立ち上がりの電子強度は試料のフェルミ分布を反映したものとなる。
また、X線光電子分光法(XPS)やオージェ電子分光法(AES)は、励起源が数keVであり、内殻電子を測定する元素分析等に適している。また、フェルミ準位付近の価電子帯の電子状態を高エネルギー分解能にて測定するためには、紫外光電子分光法(UPS)が最適である。また、この紫外光電子分光法(UPS)では、紫外域または真空紫外域の光により励起された電子の表面からの脱出深さは数オングストロームであるから、表面の数原子層の電子の物理的情報を得ることができる。
従来の電子分光法(UPS、XPS、AES)に用いられる電子エネルギー分析器としては、阻止電場方式や静電偏向方式がある。阻止電場方式は、阻止電極にかけられる電位(障壁ポテンシャル)より高い運動エネルギーの電子のみを通過させ、低いエネルギーの電子を通過させないことを利用して電子エネルギーを分析する方式であり、通常、高エネルギー分解能を必要としない数keVの比較的高いエネルギーの電子の測定に用いられる。静電偏向方式は、数keV以下の電子のエネルギーを高エネルギー分解能で測定するのに用いられる。
特に、物性研究・評価のための紫外光電子分光法(UPS)による測定においては、試料から放出される電子の角度分解測定が重要であり、角度分解能力に優れた同心静電半球型分析器が専ら用いられている(非特許文献1)。
一方、オージェ電子分光法(AES)では、半球阻止型分析器がよく用いられている。半球阻止型分析器は、広い検出角度(立体角)にて電子を検出するので、同心静電半球型分析器と比べて、一般に高感度の測定が可能という特徴を有する。
日本化学会編 化学総説 No.16 電子分光、学会出版センター 1977年7月10日発行、第20頁−第25頁
(1)高感度及び高エネルギー分解能を有する電子エネルギー分析器の必要性
実測した光電子スペクトルから実用的な温度を決定するためには、高感度及び高エネルギー分解能でのフェルミ分布測定が要求される。高感度に関して、光電子スペクトルにフェルミ分布関数をフィッティングさせて温度値を決定するためには、光電子スペクトルを高いS/N比で測定する必要がある。また、高エネルギー分解能に関して、温度測定として実用的な1℃レベルでの温度分解能を実現する場合、フェルミ分布測定に要求されるエネルギー分解能は概ね3meV以下である。
さらに、表面分析等における実用的な温度測定のためには、電気特性評価用プローブ等、各種測定装置と共存して同時測定をおこなうことができることが有用である。市販の表面分析装置等においては、真空装置の一つのセンサポートに温度測定器として搭載可能であることが要求される。そのため、電子エネルギー分析装置の小型化とともに低価格化も要求される。
(2)従来の同心静電半球型分析器の課題
従来の同心半球静電型分析器は、角度分解能が優れているものの、検出電子の角度を制限しているために、阻止電場型分析器と比べて測定感度が劣っているという問題点があった。また、エネルギー分解能においても、概ね10meV程度であるから、実用的な温度測定のためには不十分である。
なお、市販されている同心半球型分析器の中には、3meV程度のエネルギー分解能を有する装置があるが、この装置は、エネルギー分解能が半球の半径に依存するので非常に大型の装置となり、価格も非常に高額なものとなるので、温度計測装置としては実用的ではない。
(3)従来の阻止電場方式の電子エネルギー分析器の課題
従来の半球阻止型分析器は、金属メッシュからなる半球状のグリッド板を電極(金属メッシュ電極)とし、電子は金属メッシュ電極により形成される静電場の中を運動する。ここで、運動エネルギーの比較的高い電子は、試料から放射状に延びる直線上を運動するので、阻止電極に垂直に入射することができるが、運動エネルギーの比較的低い電子は、金属メッシュ電極が形成する局所的に不均一な静電場からの力を受けて飛行軌道が湾曲してしまい、阻止電極に垂直に入射することができず、電子エネルギーを過小に検出するという問題点があった。
また、金属メッシュ電極により形成される半球面上のポテンシャルが空間的に不均一であるから、飛行軌道の違う電子は異なる障壁ポテンシャル上を運動することとなり、したがって、半球阻止型分析器での測定対象となる電子エネルギーは通常100eV程度以上に制限され、それより低い運動エネルギーの電子を測定することが困難であるという問題点があった。
また、100eV程度のエネルギーの電子に対するエネルギー分解能も0.1eV程度であり、実用的な温度測定には適用できない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、高感度で測定可能であり、高いエネルギー分解能を有し、金属等の表面の絶対温度(熱力学温度)等を高精度にて測定することができ、さらには、表面温度の標準温度計としての利用ができ、しかも、小型で安価な電極部材と電子エネルギー分析器及び光電子エネルギー分析器並びに温度測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電極部材は、球面の一部を構成する球面部と、該球面部の半径が互いに異なる複数個の球面型電極部と、を有し、これらの球面型電極部は、各々の球の中心点が一致し、かつ各々の前記球面型電極部に独立して電圧が印加できるように絶縁された状態で配置され、これらの球面型電極部各々の、前記中心点から放射状に延びる複数本の直線との交差する位置それぞれに、前記中心点にて運動する電子を電極の外側へ直線状に取り出すための電子通過用の開口が形成されている。
本発明に係る電子エネルギー分析器は、上述の電極部材を有する。
本発明に係る電子エネルギー分析器は、電子の電極部を通過する方向を識別するために、球面電極部の後方に、検出部に到達する電子の位置検出を有する電子検出部を設置することができる。
本発明に係る光電子エネルギー分析器においては、上述の電子エネルギー分析器は、前記球面型電極部の球の中心点にある試料の表面から光電子を放出させるための励起光源を更に有し、前記球面型電極部が、その球の中心点に表面を位置させた試料から放出する光電子を検出する。
好ましくは、上述の光電子エネルギー分析器において、前記励起光源には、この励起光源から照射される光を前記球面型電極部の球の中心点へ案内する案内部が形成されているものとしてもよい。
本発明に係る温度測定装置は、上述の光電子エネルギー分析器を有する。
本発明の電極部材によれば、球面の一部を構成する球面部を有しかつ該球面部の半径が互いに異なる複数個の球面型電極部を有するものとし、これらの球面型電極部を、各々の球の中心点が一致し、かつ各々の前記球面型電極部に独立して電圧が印加できるように絶縁された状態で配置し、これらの球面型電極部各々の、前記中心点から放射状に延びる複数本の直線との交差する位置それぞれに、中心点にて運動する電子を電極の外側へ直線状に取り出すための電子通過用の開口を形成したので、各々の球面型電極部それぞれに適切な電圧を印加することで、隣接する球面型電極部間に電子に対する静電レンズを形成することができる。
また、試料から放射状に放出された電子は、自由飛行して最も内側の球面型電極部の開口を通過し、静電レンズにより飛行軌道が制御され、最終的に最も外側の球面型電極部(阻止電極)の開口の中心付近に垂直に入射する。この最も外側の球面型電極部で形成される障壁ポテンシャルより高い運動エネルギーを有する電子は、最も外側の球面型電極部を通過することができるが、それ未満の運動エネルギーを有する電子は、最も外側の球面型電極部を通過することができず、したがって、最も外側の球面型電極部を通過した電子のみが検出部により、計数される。これらの電子強度を最も外側の球面型電極部に印加される阻止電圧を走査しながら記録することにより、積分型の電子エネルギースペクトルを得ることができる。さらに、得られた積分型の電子エネルギースペクトルを計算機等により微分計算することで、目的とする電子スペクトルを得ることができる。
また、阻止電場方式を採用し、電極部材の形状を球面型としたので、試料から放出する光電子の検出においては、最大2πの大きな立体角を有するものとなり、既存の同心半球静電型分析器と比較して高感度の測定を実現することができる。
また、各々の球面型電極部に電圧を印加し、これらの球面型電極部間に静電レンズを構成することで、試料から放出した光電子の軌道を制御することができる。よって、最も外側の球面型電極部(阻止電極)に入射する電子を、その開口のポテンシャルの均一な中心付近に収束させることができ、かつ、最も外側の球面型電極部(阻止電極)に対し、電子を垂直に入射させることができる。したがって、既存にない高いエネルギー分解能を実現することができる。
また、検出部に到達する電子の検出器上の位置を決めることができる電子検出器を検出部に用いることで、試料から放出する電子の放出角度ごとに分けた計数測定が可能となる。それにより、本発明の電子エネルギー分析器をもちいて、放出角度の広い範囲での光電子の放出角度ごとの電子エネルギースペクトルを、電子エネルギー分析器の試料に対する設置位置を動かすことなく、同時に測定することが可能となる。
本発明の電子エネルギー分析器によれば、本発明の電極部材を有するので、小型化、低価格化を実現することができる。
本発明の光電子エネルギー分析器によれば、本発明の電子エネルギー分析器に、さらに、球面型電極部の球の中心点にある試料の表面から光電子を放出させるための励起光源を有するので、既存の高エネルギー分解の同心静電半球型分析器と比べて、小型化、低価格化を実現することができる。
以上により、既存にない高感度かつ高いエネルギー分解能を有し、小型化・低価格化の容易な実用性の高い電子エネルギー分析器及び光電子エネルギー分析器を実現することができる。したがって、金属等の表面の絶対温度(熱力学温度)等を実用的に測定することができる。
本発明の温度測定装置によれば、本発明の光電子エネルギー分析器により構成したので、温度定点等による温度目盛校正が必要無くなる。したがって、温度定点等による温度目盛校正を必要としない標準温度計として利用することができる。
本発明の一実施形態の光電子エネルギー分析器を示す断面図である。 本発明の一実施形態の光電子エネルギー分析器の球面型電極部を示す上面図である。 本発明の一実施形態の光電子エネルギー分析器の球面型電極部の変形例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の光電子エネルギー分析器の球面型電極部を示す部分断面図である。 光電子のフェルミ分布関数の温度依存性を示す図である。 計算機シミュレーションにおける球面型電極部22の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を示す図である。 計算機シミュレーションにおける球面型電極部23の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を示す図である。 計算機シミュレーションにおける球面型電極部24の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を示す図である。
本発明の電極部材と電子エネルギー分析器及び光電子エネルギー分析器並びに温度測定装置を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態の光電子エネルギー分析器を示す断面図、図2は同光電子エネルギー分析器の球面型電極部を示す上面図であり、この光電子エネルギー分析器1は、試料Sに光Lを照射する光源2と、光Lにより励起され試料Sから放出された光電子eが通過する電極(部材)3と、光電子eを計数測定する検出器4とにより構成されている。
ここで、光源2としては、光Lの照射により試料S中の電子を光電子放出させることができる光源であればよく、例えば、キセノン(Xe)等の希ガスを用いて紫外線を出射する希ガス放電管が好適に用いられる。その他の光源としては、例えば、レーザー光、シンクロトロン放射光、発光ダイオード等が用いられる。
この光源2には、この光源2から照射される光Lを試料Sへ案内するための毛細管(案内部)11が取り付けられ、この毛細管11を通過した光Lは、光学レンズ12を通して試料Sに集光照射されるようになっている。
電極3は、無酸素銅、銅または銅合金、ステンレス鋼、グラファイト、無定形炭素(アモルファス炭素)等に金薄膜をコーティングした半球状の導電性曲板(球面部)からなる複数個の球面型電極部21〜25(図1では5個)により構成され、これら球面型電極部21〜25各々は、これら球面型電極部21〜25各々の球の中心点が試料Sの表面上に一致するように、かつ互いに所定の間隔をおいて重ねられた状態で配置されている。
これら球面型電極部21〜25各々の、試料Sの表面から放射状に延びる複数本の直線LL1〜LLn(nは2以上の整数)との交差する位置それぞれには、光電子eを試料Sから電極3の外側へ直線状に取り出すための光電子通過用の開口26が形成されている。つまり、開口26は、図1及び図2に示すように、球面型電極部21〜25各々において、中心軸を中心とした4つの同心円上それぞれに、所定の間隔をおいて等間隔に複数個形成されている。
なお、図1では、球面型電極部21〜25各々の放射状に延びる複数本の直線LL1〜LLnのうち、中心軸を含む断面上の8本の直線LL1〜LL8上に開口26が形成されている様子を示している。
この開口26の形状や大きさ、及び密度(球面型電極部21〜25各々の球面上の単位面積当たりの個数)は、光電子eを通過させるのに十分な形状、大きさ及び密度であればよく、特に限定することはないが、高いエネルギー分解能で光電子eを検出するためには、軸対象な静電レンズを形成することができるような円形状である必要がある。
図3は、本実施形態の球面型電極部21〜25の変形例を示す斜視図であり、この球面型電極部41〜45は、開口26を球面型電極部の中心軸を中心とした8つの同心円上それぞれに、所定の間隔をおいて等間隔に複数個形成した点が球面型電極部21〜25と異なる点であり、その他の点については球面型電極部21〜25と全く同様である。
図4は、球面型電極部21〜25各々の厚み及びこれらの間隔の一例を示す図であり、開口26の直径をDとしたときの、球面型電極部21〜25各々の厚み、及びこれら球面型電極部21〜25間の間隔の一例を図示している。
この電極3では、これらの球面型電極部21〜25のうち最も内側の球面型電極部21には、試料Sと同電位になるように、試料Sと同じ電圧Vが印加されており、この球面型電極部21と試料Sとの間が電場の無い空間とされている。また、球面型電極部22〜24には、それぞれ電圧V、V、Vが印加されており、これらの電圧V、V、Vを制御することにより、光電子eの軌道を、その半径方向に収束することができるようになっている。また、最も外側の球面型電極部25には、球面型電極部24の開口26を通過した光電子eのエネルギーを選択するための阻止電位となるように、阻止電圧Vが印加されている。
この電極3では、これらの球面型電極部21〜25各々に上記の電圧を印加することにより、これらの球面型電極部21〜25間に光電子eの軌道を収束することができる静電レンズとしての機能を有している。
また、これらの球面型電極部21〜25各々には、これらの形状を一定に維持しかつ仕事関数を一定に保つためのヒータ等の加熱手段が付加されており、これらの加熱手段を用いて球面型電極部21〜25を一定の温度に保つことにより、球面型電極部21〜25各々の仕事関数の変動を極力抑制し、仕事関数の変動によるエネルギー分解能への影響を極力小さくしている。
検出器4は、電極3の阻止電極を通過した光電子eを計数測定する装置であり、マイクロチャンネルプレート(MCP)31はシェブロン型、つまり2枚のプレート32、33を重ねることで、1電子を10倍程度に増幅することができる。増倍された電子は陽極34に入りコンデンサーに蓄えられることで電圧信号として処理される。
また、検出器4は、2次元的に分割された陽極を含む位置検出のできるMCPアッセンブリーを用いることにより、MCPのチャンネル位置ごとの信号を処理することができる。
次に、この光電子エネルギー分析器1を用いて試料Sの表面温度を測定する方法について説明する。
光源2から照射された真空紫外領域の光Lは、毛細管11により案内され、その後光学レンズ12により試料Sの表面に集光照射される。試料Sでは、照射された光Lにより電子が励起され、試料Sから光電子が放出される。この際、試料Sから脱出できる電子は励起電子エネルギーに依存し、真空紫外領域の光Lによって励起された場合の電子の脱出できる深さは表面の数原子層である。したがって、この表面の数原子層のみの電子の情報を得ることになる。この表面から放出した電子は、光による励起エネルギーから仕事関数、すなわち、固体内と真空との電子ポテンシャルの差に相当するエネルギーを差し引いたエネルギー量の運動エネルギーを有する。
試料Sと球面型電極部21とは同じ電圧であるから、試料Sと球面型電極部21との間には電子の飛行軌道に影響を与える電場がなく、試料S表面から放射状に放出された光電子eは、球面型電極部21に向かって直線的に自由飛行する。
球面型電極部21に到着した光電子eは、球面型電極部21〜25それぞれの開口26を通過するが、通過の際に、球面型電極部22〜24それぞれに印加された電圧V〜Vによる静電レンズ効果により半径方向に収束し、球面型電極部25の開口26の中心付近に垂直に入射する。
この光電子eのエネルギー分解能を高めるためには、球面型電極部25の開口26を通過する全ての光電子eが阻止電位により形成される等しいポテンシャル上を通過する必要があり、そのためには、開口26の中心付近に光電子eを集め、かつこれらの光電子eが開口26に垂直に入射する必要がある。
ここでは、球面型電極部25の開口26に向かって直線的に入射した光電子eのうち、阻止電位を超える運動エネルギー(>eV)を有する光電子eのみが開口26を通過し、阻止電位以下の運動エネルギー(eV)しか有しない光電子eは、開口26を通過することができない。したがって、球面型電極部25に阻止電圧Vを印加することにより、阻止電位を超える運動エネルギー(>eV)を有する光電子eのみを選択して開口26を通過させることができる。
球面型電極部25の開口26を通過した光電子eは、MCP31のプレート33の前面に印加された正電位により加速され、プレート33に入射する。
プレート33前面とプレート32後面の間に印加された高電圧により、電子は加速されながら増幅され、陽極34に到達する。陽極34の電子がもたらす電荷はコンデンサーにより電圧信号となり、その後その電圧信号が計数測定される。
この阻止電位を走査、すなわち球面電極部25に印加される電圧Vを走査し、かつ球面型電極部22、23、24に印加されるそれぞれの電圧V、V、Vを適切に制御することにより、横軸をeV、縦軸を阻止電位を通過できた電子の計数とした積分型スペクトルを決定することができる。この積分型スペクトルに計算機等により微分処理を行うことで、横軸を電子エネルギー、縦軸を光電子強度とした電子エネルギースペクトルを得ることができる。この電子エネルギースペクトルに対して、フェルミ分布関数を温度を変数としてフィッティング計算を行うことにより、試料Sの表面の絶対温度(T)を決定することができる。
図5は、光電子のフェルミ分布関数の温度依存性を示す図であり、絶対温度(T)が300Kから900Kまでの範囲を100K毎にプロットしたものである。
このように、光電子のフェルミ分布関数は絶対温度(T)により一義的に決定することができるので、得られた積分型の光電子スペクトルに、上述した式(1)のフェルミ分布関数をフィッティングすることにより、試料Sの表面温度を高分解能で決定することができる。
この光電子エネルギー分析器1の最大の特徴は、球面型電極部21〜25各々に上記の電圧を印加することにより、これらの球面型電極部21〜25間に光電子eの軌道を収束することができる静電レンズとしての機能を有している点である。
従来の低電子エネルギー回折装置(LEED)やオージェ(Auger)電子分光装置等で用いられる半球阻止電極は、金属メッシュで構成されているので、飛行する電子は金属メッシュの電位が作る静電ポテンシャル中を飛行することになる。この場合、金属メッシュ面の静電ポテンシャルは微視的には不均一であり、また、金属メッシュを構成する金属ワイヤと電子との間に働くクーロン力により、電子の直線飛行軌道を曲げてしまうために、この方法で検出し得る電子の運動エネルギーは100eV程度であり、エネルギー分解能は、その0.1%の0.1eVが限界である。
一方、本実施形態の光電子エネルギー分析器1は、球面型電極部21〜25各々に上記の電圧を印加することにより、これらの球面型電極部21〜25間に光電子eの軌道を収束することができる静電レンズとしての機能を有するものとし、さらに、球面型電極部25に、光電子eのエネルギーを選択するための阻止電圧Vを印加したので、半球方向に放出される光電子eを広角な立体角で検出することができる。したがって、この光電子eを1meV程度の高エネルギー分解能かつ高感度で検出することができる。
また、検出部4に、2次元的に分割された陽極を含む位置検出のできるMCPアッセンブリーを用いた場合には、試料から放出する電子の放出角度ごとの電子の計数測定ができる。それにより、試料表面から放出する電子の放出角度の広い範囲で高速に角度分解光電子スペクトルの測定ができる。
ここで、光電子eのエネルギー分解能の計算機シミュレーション結果について説明する。
球面電極部の配置を図3に示す配置とし、光電子の運動エネルギーとして、光源に光子エネルギー9.6eVのXeガス放電管を用い、試料として、仕事関数が5.4eVの金を仮定した。この場合、フェルミ準位から光電子放出された光電子の有する運動エネルギーは4.2eVである。
また、球面型電極部21の電圧Vを0V、球面型電極部22の電圧Vを+10.000V、球面型電極部23の電圧Vを+1.000V、球面型電極部24の電圧Vを−4.100V、球面型電極部25の電圧Vを−4.200Vとした。表1に計算結果を示す。表1中、rは球面型電極部21の開口の半径のことであり、2r=Dである。
ここでは、フェルミ準位付近から光電子放出した電子の運動エネルギーが球面型電極部21の開口を垂直に通過したと仮定し、その開口を通過する19個の電子(開口中心位置を0とし、そこから−0.9r〜+0.9rまで0.1r間隔に電子を分布させて評価した)が4.195〜4.206までの運動エネルギーで球面型電極部21を通過した後、球面型電極部25を通過した場合を「○」で、通過できなかった場合を「×」で示した。
この計算結果によれば、4.200eV以下の電子が通過できず、また、4.203eV以上の電子が通過していることから、電子の通過成否の不確かさは4.2015±0.001eVの範囲に収まっており、エネルギー分解能が1meV程度であることが確認できる。
同様の計算機シミュレーションをフェルミ準位より100meV高い(+100meV)エネルギーの光電子について行った結果を表2に、また、フェルミ準位より100meV低い(−100meV)エネルギーの光電子について行った結果を表3に、それぞれ示す。
ここでは、+100meVの電子エネルギー、つまり4.3eV前後の運動エネルギーに対しては、球面型電極部22の電圧Vを+10.238V、球面型電極部23の電圧Vを+1.024V、球面型電極部24の電圧Vを−4.198V、球面型電極部25の電圧Vを−4.300Vとした。
また、−100meVの電子エネルギー、つまり4.1eV前後の運動エネルギーに対しては、球面型電極部22の電圧Vを+9.762V、球面型電極部23の電圧Vを+0.976V、球面型電極部24の電圧Vを−4.002V、球面型電極部25の電圧Vを−4.100Vとした。
この計算結果によれば、+100meVの場合においては、電子の通過成否の不確かさは4.3015±0.001eVの範囲に収まっており、エネルギー分解能が1meV程度であることが確認できる。
また、−100meVの場合においても、電子の通過成否の不確かさは4.1015±0.001eVの範囲に収まっており、エネルギー分解能が1meV程度であることが確認できる。
同様の計算機シミュレーションをフェルミ準位より200meV高い(+200meV)エネルギーの光電子について行った結果を表4に、また、フェルミ準位より200meV低い(−200meV)エネルギーの光電子について行った結果を表5に、それぞれ示す。
ここでは、+200meVの電子エネルギー、つまり4.4eV前後の運動エネルギーに対しては、球面型電極部22の電圧Vを+10.476V、球面型電極部23の電圧Vを+1.048V、球面型電極部24の電圧Vを−4.295V、球面型電極部25の電圧Vを−4.400Vとした。
また、−200meVの電子エネルギー、つまり4.0eV前後の運動エネルギーに対しては、球面型電極部22の電圧Vを+9.524V、球面型電極部23の電圧Vを+0.952V、球面型電極部24の電圧Vを−3.905V、球面型電極部25の電圧Vを−4.000Vとした。
この計算結果によれば、+200meVの場合においては、電子の通過成否の不確かさは4.1015±0.001eVの範囲に収まっており、エネルギー分解能が1meV程度であることが確認できる。
また、−200meVの場合においても、電子の通過成否の不確かさは4.0015±0.001eVの範囲に収まっており、エネルギー分解能が1meV程度であることが確認できる。
これらの光電子eのエネルギー分解能の計算機シミュレーション結果により、フェルミ準位の±200meVの範囲の光電子に対して、1meV程度の実効的なエネルギー分解能が得られることが確認できた。
上記の計算機シミュレーションにおける球面型電極部22の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を図6に、球面型電極部23の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を図7に、球面型電極部24の電圧Vと阻止電圧Vとの関係を図8に、それぞれ示す。
図6〜図8によれば、すべての電圧V、V、Vは球面型電極部25に印加する阻止電圧Vに比例していることが分かる。このことは、光電子スペクトルを測定するときの必要な電極電圧の制御が容易であることを示している。
上記の計算機シミュレーションでは、試料に金を仮定したが、試料が金以外の金属の場合には、試料の仕事関数が異なる。したがって、Xeガス放電管を光源とした場合、フェルミ準位付近から励起された光電子の有する運動エネルギーは4.2eVとは異なる。その場合でも、フェルミ準位から励起された光電子の有する運動エネルギーに対する計算機シミュレーションを行うと、同様のエネルギー分解能が得られる。
本実施形態の光電子エネルギー分析器1によれば、球面型電極部21〜25各々に電圧を印加することにより、これらの球面型電極部21〜25間を光電子eの軌道を収束することができる静電レンズとし、さらに、球面型電極部25に光電子eのエネルギーを選択するための阻止電圧Vを印加したので、半球方向に放出される全ての光電子eを検出することができ、この光電子eのエネルギーを1meV程度の高分解能で検出することができる。
また、球面型電極部21〜25各々に光電子通過用の開口26を複数個形成したので、構成が極めて簡単であり、しかも、小型化が容易である。
また、本実施形態の光電子エネルギー分析器1を、走査型電子顕微鏡(SEM)、X線光電子分光装置(XPS)等の表面分析装置、材料評価装置、表面反応制御装置等に搭載することにより、表面温度を含む同時多機能測定を行うことができ、これらの装置の多機能化、高機能化、信頼性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の光電子エネルギー分析器1は、温度定点等による校正を必要としない絶対温度計であり、測定領域が表面の原子層レベルに限定されるため、計量標準分野における新たな標準温度計(表面温度)としての用途を期待することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明の具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の光電子エネルギー分析器は、電子を検出し、計数するための電極を、球面部の半径が互いに異なる複数個の球面型電極部を有するものとし、これらの球面型電極部を、各々の球の中心点が電子が放出される位置に一致するように重ね、かつ各々の球面型電極部に独立して電圧が印加できるように絶縁された状態で配置し、これらの球面型電極部各々の球の中心点から放射状に延びる複数本の直線との交差する位置それぞれに、球の中心点に向かって運動する電子を電極の外側へ直線状に取り出すための電子通過用の開口を形成したことにより、高感度で測定可能、高いエネルギー分解能で測定可能としている。これにより、金属等の表面の絶対温度(熱力学温度)の高精度測定、表面温度の標準温度計としての利用はもちろんのこと、上記以外の、例えば、超高真空環境下での非接触温度測定や各種表面分析装置における高感度かつ高エネルギー分解能の電子エネルギー分析器、あるいは、物性研究のための高速な角度分解光電子分光測定器としても有効であり、その産業的及び科学的価値は非常に大きい。
1 光電子エネルギー分析器
2 光源
3 電極
4 検出器
11 毛細管(案内部)
12 光学レンズ
21〜25 球面型電極部
26 開口
31 マイクロチャンネルプレート(MCP)
32、33 プレート
34 陽極
41〜45 球面型電極部
S 試料
L 光
LL1〜LL8 直線

Claims (6)

  1. 球面の一部を構成する球面部と、
    該球面部の半径が互いに異なる複数個の球面型電極部と、
    を有し、
    これらの球面型電極部は、各々の球の中心点が一致し、かつ各々の前記球面型電極部に独立して電圧が印加できるように絶縁された状態で配置され、
    これらの球面型電極部各々の、前記中心点から放射状に延びる複数本の直線との交差する位置それぞれに、前記中心点にて運動する電子を電極の外側へ直線状に取り出すための電子通過用の開口が形成され、
    前記球面型電極部の各々に電圧を印加することにより、前記開口が、通過する電子の軌道を開口の中心付近に収束する静電レンズとして働く、
    電極部材。
  2. 請求項1記載の電極部材を有する電子エネルギー分析器。
  3. 請求項2記載の電子エネルギー分析器は、前記球面型電極部の球の中心点にある試料の表面から光電子を放出させるための励起光源を更に有し、
    前記球面型電極部が、その球の中心点に表面を位置させた試料から放出する光電子を検出する光電子エネルギー分析器。
  4. 前記励起光源には、この励起光源から照射される光を前記球面型電極部の球の中心点へ案内する案内部が形成されている請求項3記載の光電子エネルギー分析器。
  5. 請求項3記載の光電子エネルギー分析器を有する温度測定装置。
  6. 請求項4記載の光電子エネルギー分析器を有する温度測定装置。
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