JP5545326B2 - ターボ圧縮機及び冷凍機 - Google Patents
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このようなターボ冷凍機等が備えるターボ圧縮機は、特許文献1に示すように、インペラを回転駆動する回転動力を得るためのモータやインペラがハウジングに囲われた構成を有している。
そして、このような摺動部位に供給された潤滑油は、再利用するためにモータやインペラを囲うハウジングと別に設けられた油タンクに一度回収され、再度摺動部位に供給される。
また、ターボ冷凍機等においては、冷媒としてフロンを用いる場合が多く、より確実に冷媒の漏れを防止するために、ハウジング内部を密閉している。しかしながら、上述のように油タンクをハウジングに接続する場合には、接続箇所が生じることから密閉性の確保が困難となり、当該接続箇所に密閉性を向上させる高度な対策が必要となったり、頻繁にメンテナンスを行ったりする必要が生じる。
したがって、本発明によれば、ターボ圧縮機において、ハウジング内部の密閉性を容易に向上させることが可能となる。
図1は、本実施形態におけるターボ冷凍機S1(冷凍機)の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態におけるターボ冷凍機S1は、例えば空調用の冷却水を生成するためにビルや工場に設置されるものであり、図1に示すように、凝縮器1と、エコノマイザ2と、蒸発器3と、ターボ圧縮機4とを備えている。
冷媒液X2は、流路R2を介してエコノマイザ2に供給される際に膨張弁5によって減圧され、減圧された状態にてエコノマイザ2において一時的に貯留された後、流路R3を介して蒸発器3に供給される際に膨張弁6によってさらに減圧され、さらに減圧された状態にて蒸発器3に供給される。
蒸発器3に供給された冷媒液X2は、蒸発器3によって蒸発されて冷媒ガスX4とされ、流路R5を介してターボ圧縮機4に供給される。
ターボ圧縮機4に供給された冷媒ガスX4は、ターボ圧縮機4によって圧縮されて圧縮冷媒ガスX1とされ、再び流路R1を介して凝縮器1に供給される。
なお、冷媒液X2がエコノマイザ2に貯留されている際に発生した冷媒の気相成分X3は、流路R4を介してターボ圧縮機4に供給され、冷媒ガスX4と共に圧縮されて圧縮冷媒ガスX1として流路R1を介して凝縮器1に供給される。
そして、このようなターボ冷凍機S1では、蒸発器3にて冷媒液X2を蒸発される際に、冷却対象物から気化熱を奪うことによって、冷却対象物の冷却あるいは冷凍を行う。
これらの図に示すように、本実施形態におけるターボ圧縮機4は、モータユニット10と、圧縮機ユニット20と、ギアユニット30とを備えている。
なお、モータ12の出力軸11は、モータハウジング13に固定される第1軸受14と第2軸受15とによって回転可能に支持されている。
すなわち、本実施形態におけるターボ圧縮機4においては、モータハウジング13によって形成される空間が油タンク100とされている。
なお、第1ディフューザ21b、第1スクロール室21c及び吸入口21dの一部は、第1インペラ21aを囲う第1ハウジング21eによって形成されている。
また、第1圧縮段21の吸入口21dには、第1圧縮段21の吸入容量を調節するためのインレットガイドベーン21gが複数設置されている。
各インレットガイドベーン21gは、第1ハウジング21eに固定された駆動機構21hによって冷媒ガスX4の流れ方向からの見かけ上の面積が変更可能なように回転可能とされている。
なお、第2ディフューザ22b、第2スクロール室22c及び導入スクロール室22dの一部は、第2インペラ22aを囲う第2ハウジング22eによって形成されている。
第2スクロール室22cは、圧縮冷媒ガスX1を凝縮器1に供給するための流路R1と接続されており、第2圧縮段22から導出した圧縮冷媒ガスX1を流路R1に供給する。
このギアユニット30は、モータ12の出力軸11に固定される大径歯車31と、回転軸23に固定されると共に大径歯車31と噛み合う小径歯車32とによって構成されており、出力軸11の回転数に対して回転軸23の回転数が増加するようにモータ12の出力軸11の回転動力を回転軸23に伝達する。
なお、第3軸受24が配置される空間50とギアユニット30が収納される空間60とは、第2ハウジング22eに形成された貫通孔80によって接続されており、さらに空間60と油タンク100とは接続されている。このため、空間50,60に供給されて摺動部位から流れ落ちた潤滑油は、油タンク100に回収される。
つまり、本実施形態におけるターボ圧縮機4においては、モータハウジング13及び第2ハウジング22e(インペラハウジング)によって形成されるギアユニット30を収納する空間60に接続されると共にモータハウジング13によって形成される空間が油タンク100とされている。
第1圧縮段21の内部に流入した冷媒ガスX4は、第1インペラ21aにスラスト方向から流入し、第1インペラ21aによって速度エネルギを付与されてラジアル方向に排出される。
第1インペラ21aから排出された冷媒ガスX4は、第1ディフューザ21bによって速度エネルギを圧力エネルギに変換されることで圧縮される。
第1ディフューザ21bから排出された冷媒ガスX4は、第1スクロール室21cを介して第1圧縮段21の外部に導出される。
そして、第1圧縮段21の外部に導出された冷媒ガスX4は、外部配管を介して第2圧縮段22に供給される。
第2インペラ22aから排出された冷媒ガスX4は、第2ディフューザ22bによって速度エネルギを圧力エネルギに変換されることでさらに圧縮されて圧縮冷媒ガスX1とされる。
第2ディフューザ22bから排出された圧縮冷媒ガスX1は、第2スクロール室22cを介して第2圧縮段22の外部に導出される。
そして、第2圧縮段22の外部に導出された圧縮冷媒ガスX1は、流路R1を介して凝縮器1に供給される。
したがって、本実施形態におけるターボ圧縮機4によれば、ターボ圧縮機において、ハウジング内部の密閉性を容易に向上させることが可能となる。
このため、本実施形態におけるターボ冷凍機S1によれば、製造コストやメンテナンスコストを増大させることなく、ターボ圧縮機4の密閉性を向上させることが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
つまり、本実施形態におけるターボ圧縮機4においては、モータハウジング13及び第2ハウジング22e(インペラハウジング)によって形成されるギアユニット30を収納する空間60に接続されると共に第2ハウジング22eによって形成される空間が油タンク100とされている。
したがって、本実施形態におけるターボ圧縮機4によれば、ターボ圧縮機において、ハウジング内部の密閉性を容易に向上させることが可能となる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
この仕切板200は、油タンク100とその上部空間との接続空間を狭めることにより、油タンク100にて発生した潤滑油ミストが上部に飛散することを抑制するものである。このような仕切板200を設置することによって、潤滑油を油タンク100にて確実に回収することができる。
したがって、本実施形態におけるターボ圧縮機4によれば、ターボ圧縮機において、ハウジング内部の密閉性を容易に向上させることが可能となる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の圧縮段あるいは3つ以上の圧縮段を備える構成を採用しても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、家庭用や業務用の冷蔵庫あるいは冷凍庫や、家庭用の空調装置に適用することも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1圧縮段21が備える第1インペラ21aの背面と、第2圧縮段22が備える第2インペラ22aの背面とが同じ方向を向くように構成されても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、モータが第1圧縮段と第2圧縮段の間に配置する構成を採用しても良い。
Claims (2)
- モータと、前記モータの回転動力が伝達されて回転駆動されるインペラと、前記モータの回転動力を前記インペラに伝達するギアユニットと、少なくとも前記ギアユニットに供給された潤滑油を回収する油タンクとを備えるターボ圧縮機であって、
前記油タンクは、前記モータを囲うモータハウジング及び前記インペラを囲うインペラハウジングの少なくともいずれかによって形成された閉空間の一部からなり、
前記モータハウジング及び前記インペラハウジングによって形成される前記ギアユニットを収納する閉空間の下部が前記油タンクとされ、
前記油タンクと前記ギアユニットを収納する閉空間の上部との間に、貫通孔によって前記閉空間の上部と前記油タンクとの接続空間を狭め、前記油タンクから前記上部への潤滑油ミストの侵入を抑制する仕切板を備える
ことを特徴とするターボ圧縮機。 - 圧縮された冷媒を冷却液化する凝縮器と、液化された前記冷媒を蒸発させて冷却対象物から気化熱を奪うことによって前記冷却対象物を冷却する蒸発器と、前記蒸発器にて蒸発された前記冷媒を圧縮して前記凝縮器に供給する圧縮機とを備える冷凍機であって、
前記圧縮機として、請求項1記載のターボ圧縮機を備えることを特徴とする冷凍機。
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