JP5544635B2 - 軟骨細胞再分化誘導用基材およびこれを用いた軟骨細胞の製造方法 - Google Patents
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Description
(a)電荷を有する繰り返し単位からなる第一網目構造および電気的に中性な繰り返し単位からなる第二網目構造を有する相互侵入網目構造ハイドロゲル、
(b)構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲル、
(c)(a)および(b)を除く電気的に中性なゲル。
F=[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]/[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度+電気的に中性な繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]。
(a)電荷を有する繰り返し単位からなる第一網目構造および電気的に中性な繰り返し単位からなる第二網目構造を有する相互侵入網目構造ハイドロゲル、
(b)構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲル、
(c)(a)および(b)を除く電気的に中性なゲル。
F=[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]/[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度+電気的に中性な繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]。
F=[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]/[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度+電気的に中性な繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]。
(1)F=0.2の共重合体ポリ{(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム)−(N,N−ジメチルアクリルアミド)}{P(NaAMPS−co−DMAAm)}ゲルディスクの調製
Chen Y.M.らの方法{Chen Y. M., Gong J. P., Tanaka M., Yasuda K., Yamamoto S., Shimomura M., et al. J Biomed. Mater. Res. A. 88(1): 74-83(2009)}に従い、F(モル比)=[NaAMPSモノマーのモル濃度]/[DMAAmモノマーのモル濃度+NaAMPSモノマーのモル濃度]と定義し、このF値が0.2であって架橋度が4mol%のポリ{(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム)−(N,N−ジメチルアクリルアミド)}{P(NaAMPS−co−DMAAm)}ゲルを調製した。
本実施例(1)[1−1]で調製したP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルをシャーレに移し、120℃ 、20分間、オートクレーブにて滅菌後、直径15mm、厚さ1〜3mm、F=0.2であって架橋密度が4mol%のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクを調製した。続いて、調製したP(NaAMPS−co−DMAAm)を培養培地ブレットキットCGM(三光純薬社)に浸漬し、37℃、5%CO2雰囲気のインキュベーター内に置き、一晩インキュベートした。
(1)ポリアクリルアミド(PAAm)ゲルディスクの調製
[1−1]PAAmゲルの調製
モノマーである1Mのアクリルアミド(AAm)、架橋剤である4mol%のN,N−methylenebisacrylamide(MBAA)およびラジカル開始剤である0.1mol%のα−ケトグルタル酸を含む水溶液20mLを調製し、窒素バブリングによって溶存酸素を窒素置換した。10×10mm四方の2枚のガラス基板で1.5mmのシリコンスペーサーを挟むことにより形成された鋳型に窒素置換後の水溶液を流し込んだ後、波長365nm、照射エネルギー密度:1.5mW/cm2のUVランプを用いて紫外線を室温で6時間照射して重合させることにより、架橋密度が4mol%であるポリアクリルアミド(PAAm)ゲルを得た。
本実施例(1)[1−1]で調製したPAAmゲルをシャーレに移し、120℃ 、20分間、オートクレーブにて滅菌後、直径15mm、厚さ1〜2mm、架橋密度が4mol%のPAAmゲルディスクを調製した。
架橋密度が4mol%のポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMAAm)ゲルからなる直径15mm、厚さ1〜2mmのディスクを、本実施例(1)[1−1]に記載の方法に従って調製した。
PVA粉末(重合度2,000、分子量約90,000)を10重量%になるようにジメチルスルホキシド(DMSO)と水の混合溶媒(DMSOと水との重量比3:1)に90℃で溶解した溶液を、本実施例(1)[1−1]と記載の方法に従ってガラスの型に流し込み、−40℃で16時間凍結した後に室温で解凍してゲルを形成させた。ガラス基板からゲルを取り出し、1Lの蒸留水を一日ごとに交換することにより一週間膨潤させた後、ゲルを15.5mMのNaHCO3および140mMのNaClを含む5mMの4−(−2−hydroxyethyl)−piperazine−1−ethansulfonicacid(HEPES)緩衝液(pH7.4)を一日ごとに交換することにより一週間浸漬して溶媒交換を行い、10%PVAゲルディスクを調製した。調製したPVAゲルディスクの滅菌は、70%エタノールに浸漬し、波長365nm、照射エネルギー密度が1.5mW/cm2のUVランプを一晩照射することにより行った。
Chen Y.M.らの方法({Chen Y. M., Shiraishi N., Satokawa H., Kakugo K., Narita T., Gong J. P., Osada Y., Yamamoto K., Ando J., Biomaterials 26:4588-4596(2005)})に従い、P(NaAMPS−AAm)DNゲルディスクを作製した。
面積100mm×100mm、厚さ2mmのシリコン板からカッターで外辺長80mm×80mm、幅5mmの枠を切りだし、枠の1箇所1.5mmの溝を空けた。このシリコン枠を2枚の100mm×100mm、厚さ1.5mmのガラス板に挟み、重合容器を組み立てた。続いて、1mol/LのNaAMPS、NaAMPSに対し5mol%のN,N′−メチレンビスアクリルアミド(MBAA)およびNaAMPSに対し0.1mol%のα−ケトグルタル酸を含む水溶液を調製し、この水溶液を窒素バブリングによって溶存酸素を窒素置換した。この脱酸素水溶液を前記重合容器の一方のガラス板に置かれたシリコン板の開口部に流し込み、シリコン板上に他方のガラス板を重ねて前記開口部周辺をシールした後、波長365nm、照射エネルギー密度:1.5mW/cm2のUVランプを用いて紫外線を常温で6時間照射して重合させることにより、架橋度が4mol%のNaAMPSゲル(第一の網目構造)を得た。
2mol/LのAAmおよびAAmに対し0.01mol%のα−ケトグルタル酸を含む大過剰の水溶液(AAm浸漬溶液)を調製し、このAAm浸漬溶液を窒素バブリングによって溶存酸素を窒素置換した。この脱酸素浸漬溶液に前記作製したNaAMPSゲルを1日以上浸漬し、AAm浸漬水溶液で膨潤したPNaAMPSゲルを取り出し、波長365nm、照射エネルギー密度:1.5mW/cm2のUVランプを用いて紫外線を常温で6時間照射して重合させることにより、P(NaAMPS−AAm)DNゲルを得た。鋳型からP(NaAMPS−AAm)DNゲルを取り出し、1Lの蒸留水を一日ごと交換することにより一週間膨潤させた後、P(NaAMPS−AAm)DNゲルを15.5mMのNaHCO3、140mMのNaClを含む5mMの4−(−2−hydroxyethyl)−piperazine−1−ethansulfonicacid(HEPES)緩衝液(pH7.4)に一週間浸漬してP(NaAMPS−AAm)DNゲルの溶媒交換を行った。
本実施例(4)[4−2]で調製したP(NaAMPS−AAm)DNゲルをシャーレに移し、120℃ 、20分間、オートクレーブにて滅菌後、直径15mm、厚さ1〜3mm、架橋密度が5mol%のP(NaAMPS−AAm)DNゲルディスクを調製した。
精製アガー(Sigma−Aldrich社)を純水(滅菌水)に2w/w%の濃度となるように加え、90℃、15分間攪拌しながら溶解して溶液を調製した後、ガラス製のセルに注ぎ込み、4℃、30分間冷却して、直径15mm、厚さ1〜3mmのアガロースゲルディスクを調製した。調製したアガロースゲルディスクの滅菌は、本実施例(3)に記載の方法に従って行った。
(1)ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)(PNaSS)ゲルディスクの調製
実施例2(1)に記載の方法に従い、架橋密度が4mol%のポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)(PNaSS)ゲルからなる直径15mm、厚さ1〜3mmのディスクを調製した。
実施例2(1)に記載の方法に従い、架橋密度が4mol%のポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム)(PNaAMPS)ゲルからなる直径15mm、厚さ1〜2mmのディスクを調製した。
F値に応じたNaAMPSおよびDMAAmを用いた他は、実施例1(1)に記載の方法に従って、直径15mm、厚さ1〜3mm、F=0.4および0.6であって架橋密度が4mol%のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクを調製した。
(1)ポリスチレン(PS)上での継代培養による継代細胞の作製
培養培地ブレットキットCGM(三光純薬社)に、正常ヒト膝関節軟骨細胞(三光純薬社)を約6×104個/cm2となるよう加え、懸濁液とした。これをポリスチレン(PS)製の細胞培養フラスコに加え、37℃ 、5%CO2雰囲気のインキュベーター内に置き、培地を48時間ごとに交換しながら、正常ヒト膝関節軟骨細胞を培養した。7日経過ごとに細胞を採取して植え継ぎを行うことにより継代培養を行い、正常ヒト膝関節軟骨細胞の第2代〜第6代継代細胞(以下、単に第6代継代細胞などという)を作製した後、前記第6代継代細胞から細胞を採取して7日間培養を行うことにより第7代継代細胞を作製した。
本試験例(1)に記載の方法に従って第6代継代細胞を作製した後、PS製の細胞培養フラスコに代えて、実施例1、実施例2および試験例1で調製したF値が0のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPAAmゲルディスク、F値がそれぞれ0.2、0.4および0.6のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスク、PAAmゲルディスク、PDMAAmゲルディスク、PVAゲルディスク、アガロースゲルディスク、P(NaAMPS−AAm)DNゲルディスク、PNaAMPSゲルディスク、ならびにPNaSSゲルディスクの上に各々植え継ぎ、7日間培養を行うことにより第7代継代細胞を作製した。
[3−1]形態観察
本試験例(2)のF値が0のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスク、すなわちPDMAAmゲルディスク上で作製した第7代継代細胞および本試験例(2)のF値が0.2のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクの上で作製した第7代継代細胞の形態を、本試験例(1)のPS上で作製した第6代継代細胞および第7代継代細胞、ならびに本試験例(2)のF値が0.6のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクの上で作製した第7代継代細胞の形態と比較することにより観察した。第6代継代細胞についてはその培養開始から7日後に、それぞれの第7代継代細胞についてはその培養開始から7日後に、各々、位相差顕微鏡を用いて観察した。その結果を図1に示す。
本試験例(1)のPS上で作製した第6代継代細胞および第7代継代細胞、本試験例(2)のF値が0のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPDMAAmゲルディスク、ならびにF値が0.2および0.6のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクの上でそれぞれ作製した第7代継代細胞からそれぞれの鋳型サンプルを調製し、軟骨細胞分化マーカー遺伝子であるAggrecan、CollagenIIおよびSox9の発現量を、Thermal Cycler Dice(R) Real Time System(商品コード;TP800、タカラバイオ社)を用いたリアルタイムRT−PCRにより調べた。使用したプライマーを下記に、その結果を図2に各々示す。
フォワードプライマー;5’−CGCTACGACGCCATCTGCTA−3’
リバースプライマー ;5’−CTCCATGTCAGGCCAGGTCA−3’
CollagenII:
フォワードプライマー;5’−CCTGAAGGTGCTCAAGGTCCTC−3’
リバースプライマー ;5’−GGAATTCCATCTGTTCCAGGGTTAC−3’
Sox9:
フォワードプライマー;5’−AACGCCGAGCTCAGCAAGA−3’
リバースプライマー ;5’−CCGCGGCTGGTACTTGTAATC−3’
本試験例(1)のPS上で作製した第7代継代細胞、本試験例(2)のF値が0のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPDMAAmゲルディスク、F値が0.2および0.4のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスク、ならびにF値が1のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPNaAMPSゲルディスクの上でそれぞれ作製した第7代継代細胞について、Kumagaiら(Kumagaiら、J.Anat.、1994年、第185巻、第279−284頁)の方法に従って、CollagenIIに対する免疫染色を行った。具体的には、これらの第7代継代細胞を脱パラフィン、脱水、水洗後、ProteinaseKを用いて室温で6分間処理した後、PBSで洗浄し、1%過酸化水素メタノールに30分間浸漬し、PBSで洗浄後、50倍稀釈した一次抗体(ウサギ抗ヒトコラーゲンII型抗体;Abcan社)を用いて室温で60分間インキュベートし、PBSで再洗浄し、二次抗体(FITC標識抗ウサギIgGヤギポリクロナール抗体;Abcan社)を用いて室温で30分間インキュベートして、CollagenIIを免疫染色した。同時に、2’−(4−ヒドロキシフェニル)−5−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2,5’−bi−1H−ベンズイミダゾール,三塩酸塩 水溶液(Hoechst 33258;同仁化学研究所)を用いて、室温で1分間インキュベートすることにより核染色した。これらの染色により、CollagenIIは緑色に染まり、核は黄色に染色される。その結果を図3に示す。
本試験例(1)のPS上で作製した第7代継代細胞、本試験例(2)のF値が0のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPDMAAmゲルディスク、F値が0.2および0.4のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスク、ならびにF値が1のP(NaAMPS−co−DMAAm)ゲルディスクすなわちPNaAMPSゲルディスクの上でそれぞれ作製した第7代継代細胞について、アルシアンブルー8GX(Sigma−Aldrich社)を用いて硫酸基を有するグリコサミノグリカン(主にコンドロイチン硫酸)に対する染色を行い、Aggrecanの発現を確認した。具体的には、付属の実験書に従い、これらの第7代継代細胞をPBSで洗浄、脱パラフィン、脱水、水洗後、0.1N塩酸溶液に5分間浸漬し、アルシアンブルー8GX塩酸溶液(pH1.0)に30分〜2時間様子を見ながら染色し、0.1N塩酸溶液で十分に洗浄後、流水で5分間洗浄、脱水、キシレンで透徹させた。この染色により、硫酸基を有するグリコサミノグリカン(主にコンドロイチン硫酸)は水色に染まる。その結果を図4に示す。
[4−1]形態観察
本試験例(3)[3−1]に記載の方法に従い、本試験例(2)のPAAmゲルディスク、PDMAAmゲルディスク、PVAゲルディスク、アガロースゲルディスク、P(NaAMPS−AAm)DNゲルディスク、PNaAMPSゲルディスクおよびPNaSSゲルディスクの上で作製した第7代継代細胞の形態を、本試験例(1)のPS上で作製した第7代継代細胞の形態と比較することにより観察した。その結果を図5に示す。
本試験例(1)のPS上で作製した第3代継代細胞、第6代継代細胞および第7代継代細胞、ならびに本試験例(2)のPAAmゲルディスク、PDMAAmゲルディスク、PVAゲルディスク、アガロースゲルディスク、P(NaAMPS−AAm)DNゲルディスク、PNaAMPSゲルディスクおよびPNaSSゲルディスクの上で作製した第7代継代細胞からそれぞれの鋳型サンプルを調製し、本試験例(3)[3−2]に記載の方法に従って、軟骨細胞分化マーカー遺伝子であるAggrecan、CollagenIIおよびSox9の他、軟骨細胞脱分化マーカー遺伝子であるCollagenIの発現量を調べた。その結果を図6および図7に示す。なお、CollagenIの発現解析に使用したプライマーは以下の通りである。
フォワードプライマー;5’−CTGCTGGACGTCCTGGTGAA−3’
リバースプライマー ;5’−ACGCTGTCCAGCAATACCTTGAG−3’
本試験例(2)のPAAmゲルディスク、PDMAAmゲルディスク、PVAゲルディスクおよびアガロースゲルディスクの上で作製した第7代継代細胞について、培養開始時の細胞数をあらかじめ調べておき、その培養開始から7日後にそれぞれを掻き取り、再度細胞数を調べた。続いて、これらの比率からそれぞれのゲルディスクにおける細胞回収率を算出した。その結果を図8に示す。
Claims (12)
- 軟骨細胞が脱分化して得られる脱分化型軟骨細胞を二次元培養により軟骨細胞へ再分化誘導する軟骨細胞再分化誘導用基材であって、以下の(a)、(b)および(c)から選ばれる1または2以上のゲルからなる、前記軟骨細胞再分化誘導用基材;
(a)電荷を有する繰り返し単位からなる第一網目構造および電気的に中性な繰り返し単位からなる第二網目構造を有する相互侵入網目構造ハイドロゲル、
(b)構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲル、
(c)(a)および(b)を除く電気的に中性なゲル。 - 構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲルが、電気的に中性な繰り返し単位からなるハイドロゲルおよび/または電気的に中性な繰り返し単位と電荷を有する繰り返し単位とからなる共重合体であって、次式で表されるモル比(F)がF≦0.2のハイドロゲルよりなる群から選ばれる1または2以上のハイドロゲルである、請求項1に記載の軟骨細胞再分化誘導用基材;
F=[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]/[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度+電気的に中性な繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]。 - 電気的に中性な繰り返し単位が、アクリルアミド(AAm)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルメタクリレート;2−HEMA)およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルアクリレート;2−HEA)よりなる群から選ばれるモノマーから構成される1または2以上の繰り返し単位である、請求項2に記載の軟骨細胞再分化誘導用基材。
- 電気的に中性な繰り返し単位からなるハイドロゲルが、ポリアクリルアミド(PAAm)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMAAm)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、ポリメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート;PHEMA)およびポリアクリル酸2−ヒドロキシエチル(ポリ−2−ヒドロキシエチルアクリレート;PHEA)よりなる群から選ばれる1または2以上のハイドロゲルである、請求項2に記載の軟骨細胞再分化誘導用基材。
- 電荷を有する繰り返し単位が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル酸およびメタクリル酸よりなる群から選ばれるモノマーまたはそれらの塩から構成される1または2以上の繰り返し単位である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の軟骨細胞再分化誘導用基材。
- (a)および(b)を除く電気的に中性なゲルがアガロースである、請求項1から請求項5のいずれかに記載の軟骨細胞再分化誘導用基材。
- 軟骨細胞が脱分化して得られる脱分化型軟骨細胞を軟骨細胞へ再分化誘導する因子を添加せずに、以下の(a)、(b)および(c)から選 ばれる1または2以上のゲルからなる基材表面上において二次元培養により前記脱分化型軟骨細胞を培養して軟骨細胞へ再分化誘導する工程を含む、軟骨細胞の製造方法;
(a)電荷を有する繰り返し単位からなる第一網目構造および電気的に中性な繰り返し単位からなる第二網目構造を有する相互侵入網目構造ハイドロゲル、
(b)構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲル、
(c)(a)および(b)を除く電気的に中性なゲル。 - 構成高分子の繰り返し単位総数に対し電荷を有する繰り返し単位数の割合が20%以下であり、かつ(a)を除くハイドロゲルが、電気的に中性な繰り返し単位からなるハイドロゲルおよび/または電気的に中性な繰り返し単位と電荷を有する繰り返し単位とからなる共重合体であって、次式で表されるモル比(F)がF≦0.2のハイドロゲルよりなる群から選ばれる1または2以上のハイドロゲルである、請求項7に記載の軟骨細胞の製造方法;
F=[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]/[電荷を有する繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度+電気的に中性な繰り返し単位を構成するモノマーのモル濃度]。 - 電気的に中性な繰り返し単位が、アクリルアミド(AAm)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルメタクリレート;2−HEMA)およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルアクリレート;2−HEA)よりなる群から選ばれるモノマーから構成される1または2以上の繰り返し単位である、請求項8に記載の軟骨細胞の製造方法。
- 電気的に中性な繰り返し単位からなるハイドロゲルが、ポリアクリルアミド(PAAm)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMAAm)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、ポリメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート;PHEMA)およびポリアクリル酸2−ヒドロキシエチル(ポリ−2−ヒドロキシエチルアクリレート;PHEA)よりなる群から選ばれる1または2以上のハイドロゲルである、請求項8に記載の軟骨細胞の製造方法。
- 電荷を有する繰り返し単位が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル酸およびメタクリル酸よりなる群から選ばれるモノマーまたはそれらの塩から構成される1または2以上の繰り返し単位である、請求項7から請求項10のいずれかに記載の軟骨細胞の製造方法。
- (a)および(b)を除く電気的に中性なゲルがアガロースである、請求項7から請求項11のいずれかに記載の軟骨細胞の製造方法。
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