JP5543661B2 - 環境に分解性を有するたばこフィルター - Google Patents

環境に分解性を有するたばこフィルター Download PDF

Info

Publication number
JP5543661B2
JP5543661B2 JP2013502602A JP2013502602A JP5543661B2 JP 5543661 B2 JP5543661 B2 JP 5543661B2 JP 2013502602 A JP2013502602 A JP 2013502602A JP 2013502602 A JP2013502602 A JP 2013502602A JP 5543661 B2 JP5543661 B2 JP 5543661B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose
sulfate
acid
water
tobacco filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013502602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013523122A (ja
Inventor
エム. ロバートソン,レイモンド
シー. トーマス,ウイリアム
Original Assignee
セラニーズ アセテート,エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セラニーズ アセテート,エルエルシー filed Critical セラニーズ アセテート,エルエルシー
Publication of JP2013523122A publication Critical patent/JP2013523122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5543661B2 publication Critical patent/JP5543661B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24DCIGARS; CIGARETTES; TOBACCO SMOKE FILTERS; MOUTHPIECES FOR CIGARS OR CIGARETTES; MANUFACTURE OF TOBACCO SMOKE FILTERS OR MOUTHPIECES
    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/02Manufacture of tobacco smoke filters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24DCIGARS; CIGARETTES; TOBACCO SMOKE FILTERS; MOUTHPIECES FOR CIGARS OR CIGARETTES; MANUFACTURE OF TOBACCO SMOKE FILTERS OR MOUTHPIECES
    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/06Use of materials for tobacco smoke filters
    • A24D3/067Use of materials for tobacco smoke filters characterised by functional properties
    • A24D3/068Biodegradable or disintegrable
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24DCIGARS; CIGARETTES; TOBACCO SMOKE FILTERS; MOUTHPIECES FOR CIGARS OR CIGARETTES; MANUFACTURE OF TOBACCO SMOKE FILTERS OR MOUTHPIECES
    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/06Use of materials for tobacco smoke filters
    • A24D3/08Use of materials for tobacco smoke filters of organic materials as carrier or major constituent
    • A24D3/10Use of materials for tobacco smoke filters of organic materials as carrier or major constituent of cellulose or cellulose derivatives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Cigarettes, Filters, And Manufacturing Of Filters (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、環境に分解性を有するたばこフィルターに関する。
引用文献として本明細書に含まれる米国特許公開2009/0151738号公報(下記、特許文献1)は、1つの実施態様として分解性のたばこフィルターが、セルロースアセテートたばこトウを水溶性マトリックス材料と弱有機酸及び強酸に加水分解される化合物の組見合わせの混合物に接触させることによって得られる。
強酸に加水分解され得る化合物としては、セルロース硫酸塩、ドデシル硫酸塩、アスコブリル−2−硫酸塩、アスコブリル−2−リン酸塩、5酸化リン、5酸化リン系エステル、硝酸セルロース、2−エチルヘキシルリン酸塩、及びこれらの組み合わせである。これらの化合物は強酸のエステルであり、多くは不安定である(これらは比較的短い時間に分解し、これによって多くの用途において使用できなくなる)。したがって、これらのエステルは通常、商業的にはエステルの塩として提供される。これらのエステル塩は安定であり、塩でないもののように時間の経過により分解しない。しかしながら、本出願においては、この安定性によってその使用を妨害する。
米国特許公開2009/0151738号公報
したがって、本出願においては、強酸に加水分解し得る上記化合物は、より攻撃的に作用するように(すなわち、セルロースアセテートの分解を触媒する強酸に加水分解するように)改変されなければならない。
環境に分解性を有するたばこフィルターは、開繊セルロースアセテートトウのフィルター部と前記フィルター部を囲むプラグラップから構成される。弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩は、前記トウと接触するマトリックス材料中にカプセル化される。pHが調整された無機エステル塩は8以下のpHを有する。たばこフィルターが環境中に捨てられると、水が弱酸およびエステル塩を母材から遊離させる。弱酸は強酸を遊離させるエステルを加水分解させる。強酸はセルロースアセテートトウの分解を触媒する(弱酸はセルロースアセテートトウを加水分解するが、強酸が生成された後、強酸はセルロースアセテートトウの分解のための優性の酸触媒となる)。
本発明によれば、強酸に加水分解し得る上記化合物は、より攻撃的に作用するように、すなわち、セルロースアセテートの分解を触媒する強酸に加水分解するように、改変することができる。
環境に分解性を有するたばこフィルターは、通常、開繊セルロースアセテートトウからなるフィルター部(またはフィルタープラグ)、前記フィルター部を囲むプラグラップ、及びマトリックス材料中にカプセル化された弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩から構成される。カプセル化された材料はトウと接触する。これらの構成要素についてはそれぞれ以下に詳細に説明する。
環境に分解性を有するたばこフィルターは、本明細書において使用されるように、外部環境にさらされるとき分解するたばこフィルターを意味する(すなわち、雨、露、他の水源にさらされる)。分解度は、最低、セルロースアセテート(たばこフィルター中で、セルロースアセテートは、通常、2.0〜2.6の置換度(D.S.)を有する)の全部または一部をセルロース(D.S.≦1.0)に転換するに十分なものであり、および、最大で、セルロースアセテートをグルコースに変換するに十分なものである。このような分解のための時間は、同等量の未処理のセルロースアセテートが分解する時間未満であり、通常、数ヶ月である(例えば、2〜6ヶ月以内)。
開繊セルロースアセテートトウのフィルター部及びプラグラップは従来のものである。セルロースアセテートトウは2.0〜2.6の範囲のD.S.を有するセルロースジアセテートである。これらは、公知の態様で、たばこ柱に付着している。
弱有機酸としては、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、ニコチン酸、水酸化コハク酸(りんご酸)およびこれらの組み合わせが挙げられる。アスコルビン酸およびシュウ酸が好ましい。
pHが調整された無機エステル塩としては、有機硫酸塩および有機リン酸塩が挙げられる。強酸の無機エステルは不安定であり、容易に分解するため、本出願においては、その応用性が妥協され得る。したがって、これらのエステルは塩の形で安定化される。しかしながら、これらの無機エステル塩は非常に安定なので、加水分解し、強酸から解放するのが困難である。無機エステル塩がpH調整されると、いくぶんか不安定になり、加水分解するのがより容易である。pHの調整により、有機エステル塩の金属部(通常、ナトリウムまたはカリウムであるが、これに限定されない)の全てではないいくつかの部分は分解される(したがって、溶液中の無機エステル塩のpHは低下し、より強酸となる)。pH調整は、pH8以下、または2.5〜8の範囲とすべきである。他の実施態様において、pHの範囲は4〜7である。さらに他の実施態様において、pHの範囲は5.3〜7である。pHが低くなると、分解はより速く生じるが、pHが低すぎると、化合物の不安定性は負の影響を与える。また、複数の強力な酸部を収容する有機化合物は加水分解されるので、好ましく、より強い酸を解放する。
有機塩としては、これに限定されないが、イノシトール5硫酸5カリウム塩、ショ糖8硫酸8ナトリウム塩、セルロース硫酸塩、ドデシル硫酸塩、グルコース硫酸ナトリウム塩、アスコルビル硫酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム塩、でんぷん硫酸ナトリウム塩、オクチル硫酸ナトリウム塩、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
有機リン酸塩としては、これに限定されないが、イノシトール5リン酸5カリウム塩、ショ糖リン酸ジナトリウム塩、グルコースリン酸ジナトリウム塩、アスコルビンリン酸ジナトリウム塩、ラウリルリン酸ジナトリウム塩、デンプンリン酸ナトリウム塩、2−エチルヘキシルリン酸塩、オクチルリン酸ジナトリム塩およびこれらの組み合わせが挙げられる。
pHが調整された無機エステル塩の量は、同等の未処理のフィルター部より早い速度で、セルロースアセテートトウの全部または一部の分解を引き起こすに十分なものでなければならない。例えば、本発明の1実施態様において、分解のための時間は2〜6ヶ月である。pHが調整された無機エステル塩の量は、例えば、フィルター部におけるセルロースアセテートの重量、フィルター部における分解のための望ましい時間、および選択されたpHが調整された無機エステル塩に依存する。
例えば、分解のための目標時間は2〜6ヶ月であり、次いで、1実施態様においては、pHが調整された無機エステル塩から解放された酸の量が、フィルター部中のセルロースアセテートの2〜200重量%の範囲であり得る。他の実施態様において、上記の同じ望ましい成果物を使用して、pHが調整された無機エステル塩から解放される酸の量はセルロースアセテートの5〜100重量%の範囲である。さらに、他の実施態様において、pHが調整された無機エステルから解放された酸の量はセルロースアセテートの10〜50重量%の範囲であり得る。
マトリックス材料は、カプセル化(すなわち、弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩を含む)できる水溶性および/または水浸透性材料であってもよいが、水と接触するとき、溶解する、および/または水が弱酸およびpHが調整された無機エステルと混合することを可能にする。一度混合されると、pHが調整されたエステルの酸の触媒による加水分解が開始する。時間が経過すると、触媒がセルロースアセテートのフィルター/吸いさしに移動し、セルロースアセテートフィルター/吸いさしの加水分解を促進する。カプセル化は、少なくとも2つの理由で重要である。第1に、カプセル化が早すぎる加水分解を防止する、第2に、製品(フィルター)の貯蔵寿命を維持する。水溶性マトリックス材料としては、セルロースアセテート(D.S.=0.8±0.2)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチルセルロース、水酸化プロピルセルロース、水酸化メチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール、デンプン、砂糖およびこれらの組み合わせが挙げられる。砂糖は、グルコース、ショ糖、ラクトースおよびこれらの組み合わせであり得る。多くの実施態様において、水溶性マトリックス材料は、カルボキシメチルセルロース、水酸化オキシプロピルセルロース、水酸化オキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールおよびこれらの組み合わせである。水透過性材料としては、エチルセルロース、シェラック、ゼイン(粒状に見出されたプロラミンタンパク質)、多孔質シリコンエラストマー(すなわち、PEGが分解して孔を形成する付加PEGを有するシリコンエラストマー)、アクリルエステル(すなわち、Evonik Degussa Corp., ピスカートウェイ、NJから商品名EUDRAGITとして市販されている)及びこれらの組み合わせが挙げられる。
マトリックス材料の量は、弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩を完全にカプセル化するのに十分な量とすべきである。完全にカプセル化とは、弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩を転換し分離させ、少なくともマトリックス材料の一部を水が分解するまで加水分解を触媒できないようにすることを意味する。一般的に、弱有機酸及びpHが調整された無機エステル塩の水溶性マトリックス材料に対する質量比は、0.75〜4.0:1の範囲とすることができる。1つの実施態様において、比率は2:1とすることができる。
弱有機酸及びpHが調整された無機エステル塩及びマトリックス材料はトウと接触するコーティングまたはピルの形でよい。本明細書に引用文献として組み込まれるUS2009/0151738号公開公報を参照。
コーティングはトウが製造された後(すなわち、回転液に加えられない)セルロースアセテートトウに加えてもよいし、及び/又はプラグラップに加えてもよい。1つの実施態様において、混合物はフィルター部の形成前にトウにコーティングされる。例えば、従来のロッド製造機械において、混合物の溶液は、トウが装飾部を通過する時又はその前に開繊トウにスプレイされ得る。あるいは、フィルター部が形成された後(例えば、シリンジを経て)、混合物の溶液がトウに吐出され得る。他の実施態様において、混合物はプラグラップの内側表面状に線としてコーティング(塗布)される。
ピルは、たばこフィルターが製造される間にフィルター部に付加される。本明細書で使用されるピルは、例えば、混合物(ゼラチンカプセル中に閉じ込められたまたは閉じ込められないもの、または保護障壁コーティング)、又は混合物の微粒子、又は混合物の粉末、又は混合物の錠剤(例えば、混合物単独または従来の錠剤バインダーと共に)を含む単一ピルを意味する。ピルは、フィルター部が形成される前に、フィルター部のセルロースアセテートに付加される。例えば、従来のロッド製造機械において、混合物のピルはトウが装飾部を通過するとき又はその前に、開繊トウに挿入される。
代替のピルの構造は、水溶性または水透過性の内層で囲まれた弱酸及びpHが調整された無機エステル塩、その内層を囲む2.0〜2.6の範囲のD.S.を有するセルロースアセテートの外層を有する。ピルの構造は、引用文献として本明細書に組み込まれる2010年1月15日出願のUS出願番号第12/687912号に規定されている。この実施態様の構成要素を以下に記載する。
弱酸およびpHが調整されたエステル塩は前述したとおりである。
弱酸及びpHが調整された無機エステル塩を囲みカプセル化する内層および外層、1)過剰な水は弱酸及びpHが調整された無機エステル塩を単に水洗し、及び十分な弱酸及びpHが調整された無機エステル塩が時間の経過と共に加水分解を触媒する、2)煙がセルロース弱酸の風味を奪う防止し、喫煙の風味に悪影響を及ぼすセルロースアセテート以外のpHが調整された無機エステル塩、及び3)例えば、トリアセチンまたはグリセリルトリアセチンのような従来の2つの結合材料によってピルをトウのフィラメントに結合するのを容易にする。内層および外層が一緒になって弱酸及びpHが調整された無機エステル塩の開放を制御し、pHが調整された無機エステル塩および外層が弱酸の風味をマスクし、結合を容易化する。
内層は可溶性材料または水通過性材料である。これらの材料は、カプセル化できるが(すなわち、弱酸およびpHが調整された無機エステル塩を含む)、水と接触するとき、分解して加水分解のための触媒が通過するのを可能にし、その後、触媒が抜け出させるのを可能にする。水可溶性材料に対して、水はその材料をゲル化し、ゲル化した材料は水が中心に移動し、または触媒が中心から移動するのを制御する。また、ゲル化した材料は膨張し、次いで外層を破裂させる。カプセル化は少なくとも2つの理由で重要である。第1に、カプセル化は早急な加水分解を防止し、第2に、製品(フィルター)の保管寿命を維持する。水溶性マトリックス材料および水透過性材料は上記のとおりである。
セルロースアセテートの外層は、2.0〜2.6のD.S.を有している。2.0〜2.6のD.S.を有するセルロースアセテートは水透過性を有する。このセルロースアセテートはフィラメントトウと同じまたはほぼ同じである(ほぼ同じとは、フィラメントトウの±25%のD.S.を有する場合をいう)。
内層および外層の量は、弱酸およびpHが調整された無機エステル塩を完全にカプセル化するのに十分なものであるべきである。完全にカプセル化するとは、弱酸およびpHが調整された無機エステル塩を変換および隔離し、水が外層を通過し、内層の水透過性材料の少なくとも一部を溶解する(または、水透過性材料を透過する)まで、加水分解を触媒できないようにすることを意味する。例えば、内層は弱酸の5〜100質量%の範囲であり、他の実施態様では、5〜30質量%の範囲である。外層は5〜100質量%の範囲であり、他の実施態様では、5〜30質量%の範囲である。あるいは、内層および外層の量は、崩壊の速度、すなわち、「半減期」に類似する。半減期は、材料が溶液のpHを初期pHの1/2まで低減するのに必要な時間である。下記に提示されるデータにおいては、1mLの水は、標準のたばこフィルターの容量にほぼ等しい。本発明においては、材料の半減期は少なくとも25分、または25〜1000分の範囲、または50〜500分、または75〜300分である。
次の実施例において、無機エステル塩のpH調整および温度のセルロースアセテートたばこフィルターの分解速度への影響について調査した。
pHが調整されたセルロース硫酸ナトリウム塩は次のように得られた。
1.セルロース硫酸塩の2g、Fisher Scientific(Acros)から取得したナトリウムを200mLの脱イオン水に溶解した、これによって、1%の溶液を得る。
2.溶解後、溶液を撹拌しながら溶液のpHを測定した。溶液のpHは9に等しい。
3.1000mlシリンダを用いて、pH=7が得られるまで1モルの塩酸が滴下された。
4.ステップ1〜3が繰り返され、pH5および3のセルロース硫酸塩溶液1%が得られた。
5.制御溶液はセルロース硫酸塩2gであり、撹拌しながら脱イオン水200mL中にナトリウムが溶解された。
6.2gのクエン酸が、pH=9、pH=7、pH=5、pH=3とラベルされた各4つの溶液に加えられた。
フィルターロッドが下記のとおり前記の溶液で処理された。
1.紙が80のプラスチック化されたフィルターロッドから除去された(24.45mm×102mm)。
2.これらのロッドは20の4グループに分割された。
3.20のロッドをpH=9の溶液に完全に浸漬した。
4.ロッドはピンセットにより取り出され、水を抜き、プラスチックシート上に置いて乾燥させた。
5.pH=7、pH=5、pH=3について、ステップ3〜4を繰り返した。
6.乾燥したロッドを10ロッドのグループに分割し、ジャー中に置いた。
7.ジャーには次のようにラベルが貼られた。
21°セルシウスpH=9 30°セルシウスpH=9
21°セルシウスpH=7 30°セルシウスpH=7
21°セルシウスpH=5 30°セルシウスpH=5
21°セルシウスpH=3 30°セルシウスpH=3
ロッドは時間の経過により分解度の損失を測定した。D.S.は、公知のセルロースアセテートの標準に基づいて保持時間から計算した。高性能の液体クロマトグラフィー法はT.R.Floyd、Floyd、T.R.の、「非排他的液体クロマトグラフィーによるセルロースアセテートの化学的特徴」J.Chromatogr.1993、629、243〜254に基づく。この利点は、D.S.が小さくサイズ化された試料(<0.3g)から計算することができることである。これによって、伝統的な2.0グラム湿式滴定法(ASTM D871−91)に比較して、大きな利点得ることができる。しかしながら、HPLC法はASTM法ほど正確ではなく、D.S.損失を伴う。このHPLC分析は1.5の低いD.S.に限定される。これは、1.5未満のD.S.を有するセルロースアセテートはアセトンに可溶性でないためである。表1〜3は、PHLC試験の結果を要約している。表3は、回帰方程式の傾きを比較している。データは、セルロース硫酸塩、ナトリウム塩の開始pHが低くなるほど、柔軟化されたセルロースアセテートフィルターロッドの加水分解が早くなることを示している。また、分解速度も温度と共に上昇する。
Figure 0005543661
Figure 0005543661
Figure 0005543661
A.各試料の回帰勾配を試料1の回帰勾配で除した比
B.同一試料の2つの温度における回帰勾配の比:(30℃における試料1/21℃における試料1)
本発明のアセトン可溶性材料は56日間の試料で決められた。この試料は、表4に記載された溶解性アセトンを得るために、次の方法によって処理された。
1.20mlの試料は、処理されたフィルターロッドから切断され、重量測定された。
2.試料は水によって洗浄され、クエン酸、セルロース塩、ナトリウム塩、アセトン酸および他の残りの塩を除去する。
3.試料は質量が測定される前に、3日間乾燥させた。
4.試料は10mLのアセトンに溶解し、次いで、ろ過し、過剰なアセトンにより洗浄した。
5.ろ過した材料は質量が記録される前に空気乾燥された。
Figure 0005543661
表4のデータは、セルロース硫酸塩、ナトリウム塩の初期pHとアセトン不溶パーセントの間に負の相関関係があることを示している。セルロース硫酸塩、ナトリウム塩の初期pHが低くなるほど、アセトン不溶パーセントが高くなる。温度の上昇は、アセトン不溶材料に直接的な影響を与える。このデータは、可塑化されたセルロースアセテートフィルターロッドは、pHが調整されたセルロース硫酸塩、ナトリウム塩により処理された場合、より早く分解または加水分解することを示している。セルロース硫酸塩材料のpHが低くなるほど、有機酸により触媒された加水分解が生じやすい。加水分解により、pKa=1.9を有するナトリウム水素硫酸塩、強ミネラル酸塩が解放される。ナトリウム水素硫酸塩は、可塑化されたセルロースアセテートフィルターの減成または加水分解を増大させる支配的な触媒となる。これは、人が廃棄したたばこフィルター/吸いさしをいかに速く分解させたいかに関して、設計の柔軟性を提案する。
本発明は、本発明の精神および必須の属性から逸脱しない限り他の態様となりえる。したがって、本発明の範囲を示すには、明細書の記載ではなくクレームを参照することによって行われるべきである。
本発明によれば、強酸に加水分解し得る上記化合物は、より攻撃的に作用するように、すなわち、セルロースアセテートの分解を触媒する強酸に加水分解するように、改変することができ、産業上の利用可能性が高い。

Claims (18)

  1. 環境に分解性を有するたばこフィルターであって、前記たばこフィルターは、開繊セルロースアセテートトウのフィルター部と、前記フィルター部を囲むプラグラップとから構成され、
    さらに、マトリックス材料中にカプセル化された弱有機酸およびpHが調整された無機エステル塩を含み、前記pHが調整された無機エステル塩はpH8以下を有し、前記マトリックス材料は前記弱酸および前記pHが調整された無機エステル塩をカプセル化し、前記トウと接触することを特徴とする分解性を有するたばこフィルター。
  2. 前記pHは1〜8の範囲である請求項1に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  3. 前記pHは4〜7の範囲である請求項1に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  4. 前記pHが調整された無機エステル塩は、有機硫酸塩および/または有機リン酸塩を含む請求項1に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  5. 前記pHが調整された有機硫酸塩は、アスコルビル硫酸塩、セルロース硫酸塩、グルコース硫酸塩、イノシトール6硫酸塩、ラウリル硫酸塩、オクチル硫酸塩、デンプン硫酸塩、ショ糖8硫酸塩およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項4に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  6. 前記弱有機酸は、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、ニコチン酸、水酸化コハク酸(りんご酸)およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項1に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  7. 前記マトリックス材料は水溶性材料および/または水透過性材料である請求項1に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  8. 前記水溶性材料は、セルロースアセテート(置換度D.S.=0.8±0.2)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、水酸化プロピルセルロース、水酸化プロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、でんぷん、砂糖およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項7に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  9. 前記水に透過性の材料は、エチルセルロース、シェラック、ゼイン、セルロースアセテート(D.S.=2.0〜2.6)、セルロースフタル酸塩、多孔性シリコンエラストマー、アクリルエステルおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項7に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  10. 環境に分解性を有するたばこフィルターであって、前記たばこフィルターは、開繊セルロースアセテートトウのフィルター部と、前記フィルター部を囲むプラグラップとから構成され、
    さらに、弱酸、およびpHが調整された無機エステル塩を含むピルであって、前記pHが調整された無機エステル塩はpH8以下を有し、水溶性または水透過性材料の内層で囲まれており、および前記内層を囲む2.0〜2.6の範囲のD.S.(置換度)を有するセルロースアセテートの外層を含むピル
    を含む環境に分解性を有するたばこフィルター。
  11. 前記pHは1〜8の範囲である請求項10に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  12. 前記pHは4〜7の範囲である請求項10に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  13. 前記pHが調整された無機エステル塩は、有機硫酸塩および/または有機リン酸塩を含む請求項10に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  14. 前記pHが調整された有機硫酸塩は、アスコルビン硫酸塩、セルロース硫酸塩、グルコース硫酸塩、イノシトール6硫酸塩、ラウリル硫酸塩、オクチル硫酸塩、デンプン硫酸塩、ショ糖8硫酸塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項13に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  15. 前記弱有機酸は、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、ニコチン酸、水酸化コハク酸(りんご酸)およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項10に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  16. 前記マトリックス材料は、水溶性材料および/または水透過性材料である請求項10に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  17. 前記水溶性マトリックス材料は、セルロースアセテート(置換度D.S.=0.8±0.2)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、水酸化プロピルセルロース、水酸化プロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、デンプン、砂糖およびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項16に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
  18. 前記水透過性材料は、エチルセルロース、シェラック、ゼイン、セルロースアセテート(置換度D.S.=2.0〜2.6)、セルロースフタル酸塩、多孔性シリコンエラストマー、アクリルエステルおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される請求項16に記載の環境に分解性を有するたばこフィルター。
JP2013502602A 2010-03-30 2011-03-09 環境に分解性を有するたばこフィルター Expired - Fee Related JP5543661B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12/749,543 US8327856B2 (en) 2010-03-30 2010-03-30 Environmentally degradable cigarette filter
US12/749,543 2010-03-30
PCT/US2011/027645 WO2011123221A1 (en) 2010-03-30 2011-03-09 Environmentally degradable cigarette filter

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013523122A JP2013523122A (ja) 2013-06-17
JP5543661B2 true JP5543661B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=44708173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013502602A Expired - Fee Related JP5543661B2 (ja) 2010-03-30 2011-03-09 環境に分解性を有するたばこフィルター

Country Status (13)

Country Link
US (1) US8327856B2 (ja)
EP (1) EP2552262A4 (ja)
JP (1) JP5543661B2 (ja)
KR (1) KR101386347B1 (ja)
CN (1) CN102892317B (ja)
BR (1) BR112012024662A2 (ja)
CA (1) CA2793298C (ja)
MX (1) MX2012011372A (ja)
MY (1) MY152469A (ja)
RU (1) RU2511836C1 (ja)
SG (1) SG184269A1 (ja)
UA (1) UA103728C2 (ja)
WO (1) WO2011123221A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120080044A1 (en) * 2010-09-30 2012-04-05 Aiger Group Ag Cigarette filter including chemical compositions adapted to decompose cellulose acetate
US20130220349A1 (en) * 2012-02-23 2013-08-29 Celanese Acetate Llc Deformable tablet with water triggered catalyst release
JP5225489B1 (ja) 2012-06-14 2013-07-03 株式会社ダイセル タバコフィルター
CN103126071A (zh) * 2013-02-27 2013-06-05 云南烟草科学研究院 一种能降低烟气烟碱释放量的嘴棒
KR102288257B1 (ko) * 2019-10-25 2021-08-10 주식회사 케이티앤지 천연식물소재를 함유한 기능성 담배필터, 담배 및 그 제조방법
CN114688668B (zh) * 2022-03-23 2023-10-03 四川长虹电器股份有限公司 用于空气净化器产品的组合式光催化滤网及其制备方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2881772A (en) 1956-02-29 1959-04-14 Eastman Kodak Co Tobacco smoke filters
AU591248B2 (en) * 1986-03-27 1989-11-30 Kinaform Technology, Inc. Sustained-release pharaceutical preparation
US5417682A (en) * 1991-01-30 1995-05-23 Alza Corporation Device for administering active agent to biological environment
US5750145A (en) * 1995-07-28 1998-05-12 Bristol-Myers Squibb Company Stable gelatin coated aspirin tablets
JP3677332B2 (ja) * 1995-10-20 2005-07-27 ダイセル化学工業株式会社 たばこフィルター用素材およびそれを用いたたばこフィルター
JP2931810B1 (ja) * 1998-03-31 1999-08-09 日本たばこ産業株式会社 生分解性セルロースアセテート成形品およびたばこ用フィルタープラグ
WO2000053832A1 (fr) * 1999-03-11 2000-09-14 Japan Tobacco Inc. Constructions biodegradables en acetate de cellulose et filtre pour tabac
US9155335B2 (en) * 2007-12-17 2015-10-13 Celanese Acetate Llc Degradable cigarette filter

Also Published As

Publication number Publication date
MX2012011372A (es) 2012-11-12
CN102892317A (zh) 2013-01-23
KR101386347B1 (ko) 2014-04-16
JP2013523122A (ja) 2013-06-17
BR112012024662A2 (pt) 2016-06-07
US20110240045A1 (en) 2011-10-06
EP2552262A1 (en) 2013-02-06
SG184269A1 (en) 2012-11-29
CA2793298C (en) 2014-04-29
RU2511836C1 (ru) 2014-04-10
WO2011123221A1 (en) 2011-10-06
CN102892317B (zh) 2015-11-25
UA103728C2 (uk) 2013-11-11
EP2552262A4 (en) 2014-02-19
KR20120135425A (ko) 2012-12-13
CA2793298A1 (en) 2011-10-06
MY152469A (en) 2014-10-15
US8327856B2 (en) 2012-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5543661B2 (ja) 環境に分解性を有するたばこフィルター
JP5584137B2 (ja) 分解可能な紙巻き煙草のフィルター
JP5544432B2 (ja) 分解性たばこフィルター、多層コーティングピル
EP1991053B1 (fr) Agent de traitement agronomique, à effet retardé, en particulier pour la germination des semences et le développement des plantes
EP3110265B1 (en) Smoking article with liquid release component having frangible shell
JP2015533512A (ja) カプセル含有製品、その利用及び調製
CA2759075A1 (en) Aerosol generating material for a smoking article
EP3110264B1 (en) Smoking article with tactile liquid release component
JP2010270335A (ja) 放出制御処方
JP4782458B2 (ja) 植物根寄生植物の防除方法
JP5138765B2 (ja) シガレット主流煙成分吸着剤およびシガレット用フィルタ
JP3016591B2 (ja) 生分解性タバコ煙フィルタ
CN103599087B (zh) 雷贝拉唑钠肠溶微丸及其制备方法
EP1368002A2 (fr) Procede de fabrication d'un comprime flottant incluant de l'alfuzosine
CN102014875B (zh) 吸湿性降低的制剂
JPS5941397B2 (ja) 香料を含むビ−ズ状ゲルおよびこれを含有するたばこ製品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5543661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees