JP5541175B2 - 蛍光物質を用いた光源装置 - Google Patents

蛍光物質を用いた光源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5541175B2
JP5541175B2 JP2011011844A JP2011011844A JP5541175B2 JP 5541175 B2 JP5541175 B2 JP 5541175B2 JP 2011011844 A JP2011011844 A JP 2011011844A JP 2011011844 A JP2011011844 A JP 2011011844A JP 5541175 B2 JP5541175 B2 JP 5541175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
fluorescent material
excitation
light source
excitation light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011011844A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012156182A (ja
Inventor
元史 任田
亮 西間
功一 川村
達弥 向山
建 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JVCKenwood Corp
Original Assignee
JVCKenwood Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JVCKenwood Corp filed Critical JVCKenwood Corp
Priority to JP2011011844A priority Critical patent/JP5541175B2/ja
Publication of JP2012156182A publication Critical patent/JP2012156182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5541175B2 publication Critical patent/JP5541175B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、励起光を照射して蛍光物質を発光させた光を照明光として利用する光源装置に係り、例えば、投射型表示装置に用いて有用な光源装置に関するものである。
特許文献1に、ディジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等を空間光変調器に用いた単板プロジェクタ装置の光源として、紫外波長のレーザ光源によって励起されるRGBの蛍光物質を、セグメント毎に塗布したカラーホイールにより構成されるプロジェクタ用の光源装置が提案されている。
特開2004−341105号公報
上述のように、蛍光物質を固体発光素子からの光を励起光として発光させる場合、蛍光物質が励起光を吸収する効率を100%にすることはできない。つまり、固体発光素子からの光のうち蛍光物質の励起に利用されない光が存在する。そのため、光の利用効率が低いという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮し、蛍光物質の励起に利用されなかった光を再度、蛍光物質に照射して再利用することで、光の利用効率を上げることができる蛍光物質を用いた光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、励起光源(11−B、31−UV)と、前記励起光源が発する励起光の照射を受けて発光する蛍光物質(15−G、35−G、45−G)と、前記励起光源(11−B)の発する励起光を前記蛍光物質(15−G)の配された方向へ向けて反射する第1反射体(12)と、前記蛍光物質の発する光および前記蛍光物質の励起に寄与せずに透過する前記励起光を前記第1反射体の配された方向へ向けて反射する第2反射体(13)と、前記蛍光物質の発する光および前記第2反射体により反射された励起光を平行光とするレンズ(14)と、前記第1反射体と前記レンズとの間に配置され、前記蛍光物質の発する光を反射すると共に前記励起光を透過するダイクロイックミラー(3)と、を備え、前記蛍光物質に照射された励起光のうち、蛍光物質の励起に寄与せずに透過または反射した励起光を、同じ蛍光物質(15−G)または別の蛍光物質(35−R、35−B、45−R、45−B)の励起光として再照射させる再照射系(12、3、22、23、43、53)であって、前記第1反射体(12)により、前記蛍光物質の励起に寄与せずに前記第2反射体にて反射された励起光を同じ蛍光物質の励起光として前記蛍光物質に再照射させる前記再照射系が構成されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の蛍光物質を用いた光源装置であって、前記蛍光物質(15−G)がRGBの3原色のうちの1色を発光するものとされると共に、他の2色を発光する別の光源(17−R、17−B)が設けられており、前記ダイクロイックミラー(3)は、前記蛍光物質からの1色の光を反射し、前記別の光源からの他の2色の光を透過することにより3原色を合成することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1に記載の蛍光物質を用いた光源装置であって、前記励起光源(31−UV)が紫外光または近紫外光を励起光として射出するものであり、前記励起光源からの励起光の照射を受けて発光する蛍光物質として、RGBの3原色をそれぞれ発光する3種の蛍光物質(35−R、35−G、35−B)が設けられており、前記3種の蛍光物質のうちの1種めの蛍光物質(35−G)に前記励起光源からの励起光を照射させ、前記1種めの蛍光物質の励起に寄与せずに透過した励起光の進路に、前記再照射系として、前記透過した励起光を分光して他の2種の蛍光物質(35−R、35−B)に照射させるダイクロイックミラー(22)が配置されていることを特徴とする。
本発明の光源装置によれば、励起光源からの光を無駄なく高い効率で蛍光物質の励起光として利用することができ、光の利用効率を高めることができる。
本発明の第1実施形態の光源装置の概略構成図である。 本発明の第2実施形態の光源装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態の光源装置の概略構成図である。 本発明の第4実施形態の光源装置の概略構成図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
以下に述べる各実施形態の光源装置は、励起光源である固体発光素子と、固体発光素子の発する励起光の照射を受けて発光する蛍光物質と、蛍光物質に照射された励起光のうち、蛍光物質の励起に寄与せずに透過または反射した励起光を、同じ蛍光物質または別の蛍光物質の励起光として再照射させる再照射系と、を備えている。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の光源装置M1の概略構成図である。
この光源装置M1は、緑光Gを発光する緑光発光部1Gと、赤光Rを発光する赤光発光部1Rと、青光Bを発光する青光発光部1Bと、赤光発光部1Rからの赤光Rと青光発光部1Bからの青光Bとを合成する第1のダイクロイックミラー2と、この第1のダイクロイックミラー2にて合成された赤光Rと青光Bにさらに緑光発光部1Gからの緑光Gを合成して白色光を射出する第2のダイクロイックミラー3と、を備えている。
緑光発光部1Gは、蛍光物質15−Gに励起光を照射して蛍光物質15−Gを緑発光させるもので、励起光源である固体発光素子として青色発光レーザダイオード11−Bを備えている。この緑光発光部1Gは、光源側組立体4と、蛍光物質側組立体5と、それら光源側組立体4と蛍光物質側組立体5との間に配置された第2のダイクロイックミラー3とから構成されており、第2のダイクロイックミラー3は、光源側組立体4と蛍光物質側組立体5を結ぶ光軸(直線)に対して45°の傾きをもって配置されている。
光源側組立体4は、回路基板10と、回路基板10上に配置された複数個の青色発光レーザダイオード(励起光源)11−Bと、青色発光レーザダイオード11−Bの青光(励起光)Bを蛍光物質側組立体5の配された方向に向けて反射するライトトンネル(第1反射体)12と、から構成されている。
ライトトンネル12は、回路基板10の表面の青色発光レーザダイオード11−Bの搭載領域を囲む位置に基端開口が位置決めされ、基端開口から徐々に開口が広がったテーパ形状をなしており、先端開口がダイクロイックミラー3を介して蛍光物質側組立体5に臨んでいる。
また、蛍光物質側組立体5は、底壁13aと周側壁13bを有し、内面が反射鏡として構成された反射筒(第2反射体)13と、反射筒13の底壁13aの内面に配された緑発光の蛍光物質15−Gと、反射筒13の周側壁13bの開口側に配置された凸レンズ14とから構成されている。蛍光物質15−Gは、青色発光レーザダイオード11−Bからの青光Bを励起光として、RGBの3原色のうちの1色である緑光Gを発光する性質のものである。
反射筒13は、蛍光物質15−Gの発する緑光G、および、蛍光物質15−Gの励起に寄与せずに反射筒13の底壁13aで反射された励起光(青光)Bを、ライトトンネル12の配された方向へ向けて反射する。凸レンズ14は、蛍光物質15−Bの発する緑光Gおよび反射筒13により反射された光(緑光Gや励起光B)を平行光として前方へ透過させる。
第2のダイクロイックミラー3は、蛍光物質15−Gの発する緑光Gを反射し、それ以外の波長の光、つまり、青色発光レーザダイオード11−Bからの青光B(励起光)や、赤光発光部1Rからの赤光R、青光発光部1Bからの青光Bを透過させる性質を有している。また、第1のダイクロイックミラー2は、第2のダイクロイックミラー3と同じ傾き角度で、赤光発光部1Rからの赤光Rや青光発光部1Bからの青光Bの進路に対して45°の傾きで配置されており、赤光発光部1Rからの赤光Rを反射し、青光発光部1Bからの青光Bを透過させる性質を有している。
RGBのうちの緑以外の残りの2色(赤と青)は、別光源である赤色発光ダイオード17−Rと青色発光ダイオード17−Bをそれぞれ備えた赤光発光部1Rと青光発光部1Bとにより提供される。これら赤光発光部1Rと青光発光部1Bは、回路基板16と、回路基板16上に搭載された赤色発光ダイオード17−Rおよび青色発光ダイオード17−Bと、各発光ダイオード17−Rおよび17−Bの発する光を平行光とする凸レンズ18とにより構成されている。
そして、本実施形態の光源装置M1では、前記ライトトンネル12が、蛍光物質15−Gの励起に寄与せずに反射筒13にて反射された励起光(青光B)を同じ蛍光物質15−Gの励起光として蛍光物質15−Gに再照射させる再照射系に相当している。
この光源装置M1の作用を説明する。
回路基板10上に配置された複数個の青色発光レーザダイオード11−Bからの青光B(励起光)は、テーパ付きのライトトンネル12で略平行光とされる。一旦、略平行光とされた青色発光レーザダイオード11−Bからの青光Bは、第2のダイクロイックミラー3を透過して、凸レンズ14で集光され、青光励起で緑光を発光する蛍光物質15−Gに照射され、蛍光物質15−Gは励起により緑光Gを発光する。蛍光物質15−Gから発した緑光Gは、四方に散乱するが、蛍光物質15−Gの裏面と側面を囲む反射筒13の底壁13aと周側壁13bで反射されて前方へ向かい、前方に向かう緑光Gは、凸レンズ14を透過することにより略平行光とされ、45°傾いた緑光反射の第2のダイクロイックミラー3により、図の上方(光源側組立体4と蛍光物質側組立体5を結ぶ光軸(直線)に対して直交する方向)へと反射される。
また、赤色発光ダイオード17−Rと青色発光ダイオード17−Bで射出された赤光Rと青光Bは、それぞれ凸レンズ18で平行光とされた上で、第1のダイクロイックミラー2により合成されて、第2のダイクロイックミラー3に入射する。
一方、蛍光物質15−Gに照射された青光G(励起光)のうち、蛍光物質15−Gの励起に与らなかった青光Gは、蛍光物質15−Gを覆う反射筒13の底壁13aや周側壁13bで反射されて、凸レンズ14を透過して略平行光となり、緑光反射の第2のダイクロイックミラー3を透過して、光源側組立体4の方へと進む。その後、その蛍光物質15−Gの励起に与らなかった青光Bは、テーパ付ライトトンネル12で反射されて向きを変え、再び、蛍光物質側組立体5へと戻され、蛍光物質15−Gの励起に寄与することになる。
赤光Rと青光Bは、緑反射の第2のダイクロイックミラー3を透過するので、第2のダイクロイックミラー3で反射する緑光Gと合成され、白色光となって外部へ射出する。従って、平行な白色光が得られるので、従来のランプに置き換えて利用することができる。
このように、蛍光物質15−Bの励起に寄与しなかった励起光(青光B)をライトトンネル12で反射して、同じ蛍光物質15−Gに再照射させるので、青色発光レーザダイオード11−Bからの光を無駄なく高い効率で蛍光物質15−Gの励起光として利用することができ、光の利用効率を高めることができる。
なお、上記実施形態では、励起光として青色レーザ光(青光B)を利用する場合を示したが、紫外光または近紫外光(UV)を励起光として利用することもできる。その場合、蛍光物質としては、紫外光または近紫外光で励起して緑光を発光するものを用いることになる。
<第2実施形態>
図2は第2実施形態の光源装置M2の概略構成図である。
この光源装置M2は、紫外光または近紫外光(以下「UV光」と称する)を励起光として発生する固体発光素子であるUV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVを備えた光源側組立体20と、励起光であるUV光(図中の矢印UVで示す)の照射を受けて緑光Gを発生する緑光発光部21G、青光Bを発生する青光発光部21B、赤光Rを発生する赤光発光部21Rと、を備えている。近紫外光としては例えば、中心波長405nmの光を発光するレーザダイオードを用いることができる。 緑光発光部21Gと青光発光部21Bは互いに対向する位置関係に配置され、赤光発光部21Rは、緑光発光部21Gと青光発光部21Bを結ぶ直線に対して直交する位置関係に配置されている。また、緑光発光部21Gと青光発光部21Bの間には、それぞれ逆方向に45°傾けてX型に青光反射のダイクロイックミラー22および緑光反射のダイクロイックミラー23とが配置され(両者をあわせて「X型ダイクロイックミラー」または「クロスダイクロイックミラー」ともいう)とが配置され、光源装置M2の射出部にはUV反射膜を有する透過板24が配置されている。ここで、青光反射のダイクロイックミラー22の裏面にはUV透過反射膜が形成されている。
光源側組立体20は、回路基板30と、回路基板30上に配置された複数個のUV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVと、UV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVからのUV光を略平行光とする凸レンズ群32とから構成されており、凸レンズ群32の射出光の進路を緑光発光部21Gの底部に向けて緑光発光部21Gの背後に配置されている。
緑光発光部21Gは、蛍光物質35−Gに励起光であるUV光を照射して蛍光物質35−Gを緑発光させるもので、透明ガラス基板よりなる底壁33aと内面が反射面とされた周側壁33bとを有した有底筒体33と、有底筒体33の透明ガラス基板よりなる底壁33aの内面に緑光反射膜を介して配された緑発光の蛍光物質35−Gと、有底筒体33の周側壁33bの開口側に配置された凸レンズ34と、から構成されている。この場合の蛍光物質35−Gは、光源側組立体20から射出されて有底筒体33の透明ガラス基板よりなる底壁33aを透過して来たUV光を励起光として、RGBの3原色のうちの1色である緑光Gを発光する性質のものである。
また、青光発光部21Bは、底壁36aと周側壁36bを有し、内面が反射鏡として構成された反射筒36と、反射筒36の底壁36aの内面に配された青発光の蛍光物質35−Bと、反射筒36の周側壁36bの開口側に配置された凸レンズ37と、から構成されている。蛍光物質35−Bは、UV光を励起光として、RGBの3原色のうちの1色である青光Bを発光する性質のものである。
また、赤光発光部21Rは、底壁36aと周側壁36bを有し内面が反射鏡として構成された反射筒36と、反射筒36の底壁36aの内面に配された赤発光の蛍光物質35−Rと、反射筒36の周側壁36bの開口側に配置された凸レンズ37と、から構成されている。蛍光物質35−Rは、UV光を励起光として、RGBの3原色のうちの1色である赤光Rを発光する性質のものである。
次に作用を述べる。
UV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVからのUV光は、凸レンズ群32を透過することにより略平行光となる。略平行光となったUV光は、有底筒体33の透明ガラス基板よりなる底壁33aを透過して、底壁33aの内面に配されたUV励起−緑発光の蛍光物質35−Gに照射される。
透明ガラス基板よりなる底壁33aの内面には、緑光反射膜を介して蛍光物質35−Gが配されているので、蛍光物質35−Gにて発生する緑光Gは、その反射膜の働きにより有底筒体33の開口側にのみ進む。また、有底筒体33の周側壁33bの内面も反射面となっているので、蛍光物質35−Gにて発生する緑光Gは、すべて有底筒体33の開口側に進み、凸レンズ34を透過することで略平行光となる。また、蛍光物質35−Gの励起に与らなかったUVも凸レンズ34を透過し前方に向かう。
緑光発光部21Gの前方には45°傾けた緑光反射のダイクロイックミラー23が設置してあるので、緑光Gはこのダイクロイックミラー23で図の上方に反射されて射出側の透明板24に入射する。
また、緑光反射のダイクロイックミラー23と交差して配置された青光反射のダイクロイックミラー22の裏面には、UV透過反射膜(入射した光の一部を透過させ、残りを反射する膜)が形成されている。したがって、蛍光物質35−Gの励起に寄与せずに緑発光の蛍光物質35−Gを透過したUV光のうち、一部は、そのままダイクロイックミラー22を透過して、前方の青光発光部21Bへ向けて進み、残りは、図中下方の赤光発光部21Rへ向けて反射される。
ダイクロイックミラー22を透過して青光発光部21Bへ進んだUV光は、凸レンズ37で集光され、青色発光の蛍光物質35−Bに照射されて蛍光物質35−Bを励起する。蛍光物質35−Bの裏面と側面は反射面(反射筒36の底壁36aと周側壁36b)で覆われているので、蛍光物質35−Bから発光した青光Bはすべて前方に進み、途中の凸レンズ37を透過することで略平行光となって、ダイクロイックミラー22で図の上方に反射されて射出側の透明板24に入射する。
また、ダイクロイックミラー22で反射されて赤光発光部21Rへ進んだUV光は、凸レンズ37で集光され、赤色発光の蛍光物質35−Rに照射されて蛍光物質35−Rを励起する。蛍光物質35−Rの裏面と側面(反射筒36の底壁36aと周側壁36b)は反射面で覆われているので、蛍光物質35−Rから発光した赤光Rはすべて前方に進み、途中の凸レンズ37を透過することで略平行光となって、ダイクロイックミラー22を透過した上で図の上方の射出側の透明板24に入射する。
このようにして透明板24に入射した光のうち、緑光G、青光B、赤光Rの三色が合成されて白色光となり、光源装置M2から射出されることになる。この場合、射出側にUV反射膜を有する透明板24が設置されているので、光源装置M2から後段の光学系側にUV光が漏れることが無い。また、光源装置M2側で蛍光物質35−G、35−B、35−Rの励起に関与しなかったUV光も、光源装置M2内で反射を繰り返すうちに、蛍光物質35−G、35−B、35−Rに吸収されるので、ほぼすべてのUV光が励起光として利用されることになる。従って、無駄な励起光がほとんど生じなくなり、光の利用効率を高めることができる。
この場合、ダイクロイックミラー22が、緑発光の蛍光物質35−Gの励起に寄与せずに透過したUV光を励起光として、青光発光部21Bの青発光の蛍光物質35−Bと赤光発光部21Rの赤発光の蛍光物質35−Rに分光して照射させる再照射系に相当する。
なお、緑発光の蛍光物質35−Gの塗布量やダイクロイックミラー22のUV透過反射膜の透過と反射の割合を調整することにより、発光する緑、青、赤の割合を調整することができ、最終的なシステムの色調整を行うことができる。
<第3実施形態>
図3は第3実施形態の光源装置M3の概略構成図である。
この光源装置M3は、紫外光または近紫外光(以下「UV光」と称する)を励起光として発生する固体発光素子であるUV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVを備えた光源側組立体20と、励起光であるUV光(図中の矢印UVで示す)の照射を受けて緑光Gを発生する緑光発光部41Gと、赤光Rを発生する赤光発光部41Rと、青光Bを発生する青光発光部41Bと、を備えている。
緑光発光部41Gと赤光発光部41Rと青光発光部41Bは、この順番で光源側組立体20の射出する光の進路方向に並んでいる。緑光発光部41Gと赤光発光部41Rと青光発光部41Bには、光源側組立体20からのUV光(励起光)の照射を受けて発光する蛍光物質として、それぞれ緑発光の蛍光物質45−Gと赤発光の蛍光物質45−Rと青発光の蛍光物質45−Bとが設けられている。
光源側組立体20は、回路基板30と、回路基板30上に配置された複数個のUV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVと、UV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVからのUV光を略平行光とする凸レンズ群32とから構成されており、凸レンズ群32の射出光の進路方向に、緑光発光部21Gと赤光発光部41Rと青光発光部41Bとが直線配列されている。
各蛍光物質45−G、45−R、45−Bは、光源側組立体20からのUV光の進路に対して傾いた姿勢の有底筒状のライトトンネル43の底壁43bの内面に配置されている。ライトトンネル43の側壁43a、43cは互いに平行に形成されており、ライトトンネル43の出口には凸レンズ37が配置されている。
ライトトンネル43の底壁43bや側壁43a、43cは、UV透過膜を形成した透明ガラス基板により構成されており、側壁43a、43cは、光源側組立体20からのUV光の進路に対してライトトンネル43の出口側が光源側に倒れるように傾いている。また、底壁43bは、側壁43a、43cに対して直交すると共に、光源側組立体20からのUV光の進路に対して傾いている。そして、底壁43bの内面に蛍光物質45−G、45−R、45−Bが配置されている。また、蛍光物質45−G、45−R、45−Bの裏面や、ライトトンネル43の側壁43a、43cの内面には、発光した緑光G、赤光R、青光Bをそれぞれ反射する反射膜が形成されている。
そして、光源側組立体20からのUV光が、緑光発光部41Gのライトトンネル43の光源側の側壁43aを透過した上で、底壁43bの内面に配された緑発光の蛍光物質45−Gに照射され、緑発光の蛍光物質45−Gの励起に寄与しなかったUV光が、ライトトンネル43の底壁43bを透過して、次の赤光発光部41Rのライトトンネル43の光源側の側壁43aを透過し、その上で底壁43bの内面に配された赤発光の蛍光物質45−Rに照射され、赤発光の蛍光物質45−Rの励起に寄与しなかったUV光が、ライトトンネル43の底壁43bを透過して、次の青光発光部41Bのライトトンネル43の光源側の側壁43aを透過し、その上で底壁43bの内面に配された青発光の蛍光物質45−Bに照射されるようになっている。
即ち、3つの斜めの姿勢で並んだライトトンネル43により構成される光学系が、3種の蛍光物質45−G、45−R、45−Bのうちの1種めの緑発光の蛍光物質45−Gに光源側組立体20からのUV光をまず照射させ、緑発光の蛍光物質45−Gの励起に寄与せずに透過したUV光を2種めの赤発光の蛍光物質45−Rに照射させ、赤発光の蛍光物質45−Rの励起に寄与せずに透過したUV光を3種めの青発光の蛍光物質45−Bに照射させる再照射系として利用されている。
ここで、光源側組立体20からのUV光の進行方向と、ライトトンネル43の側壁43aとの角度、言い換えると、UV光の進行方向と図3における破線で示す蛍光の進行方向の角度(ここでは姿勢角度と称する)について説明する。図3では姿勢角度は約45度である。UV光がライトトンネルの側壁43a、蛍光物質45−G等を通過できる姿勢角度であれば良いので、実際には、姿勢角度は約30度〜60度の範囲をとることができる。
また、各ライトトンネル43からの光の進路に反射鏡46やダイクロイックミラー47、48を配置することで、3種の蛍光物質45−G、45−R、45−Bにより発する緑光G、赤光R、青光Bを合成して白色光とする合成光学系が構成されている。
次に作用を述べる。
UV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVからのUV光は、凸レンズ群32を透過することにより略平行光となる。略平行光となったUV光は、まず、緑光発光部41Gのライトトンネル43の光源側の側壁43aを透過した上で、底壁43bの内面に配された緑発光の蛍光物質45−Gに照射される。このUV光により励起されて蛍光物質45−Gは緑光Gを発し、蛍光物質45−Gからの緑光Gは、ライトトンネル43内を反射して、トンネル出口方向へと向かう。トンネル出口の凸レンズ37で略平行光に整えられた緑光Gは、反射鏡46で反射されて、図の右方向へと向かう。
一方、緑発光の蛍光物質45−Gの励起に関与しなかったUV光は、ライトトンネル43の底壁43bを透過して、次の赤光発光部41Rのライトトンネル43に向かう。緑光発光部41Gのライトトンネル43を透過して、次の段の赤光発光部41Rのライトトンネル43に向かったUV光は、光源側の側壁43aを透過した上で、底壁43bの内面に配された赤発光の蛍光物質45−Rに照射される。このUV光により励起されて蛍光物質45−Rは赤光Rを発し、蛍光物質45−Rからの赤光Rは、ライトトンネル43内を反射して、トンネル出口方向へと向かう。トンネル出口の凸レンズ37で略平行光に整えられた赤光Rは、赤光反射膜を形成したダイクロイックミラー47で反射されて、緑光Gと合成されつつ、図の右方向へと向かう。
また、赤発光の蛍光物質45−Rの励起に関与しなかったUV光は、更にライトトンネル43の底壁43bを透過して、次の青光発光部41Bのライトトンネル43に向かう。赤光発光部41Rのライトトンネル43を透過して、次の段の青光発光部41Bのライトトンネル43に向かったUV光は、光源側の側壁43aを透過した上で、底壁43bの内面に配された青発光の蛍光物質45−Bに照射される。このUV光により励起されて蛍光物質45−Bは青光Bを発し、蛍光物質45−Bからの青光Bは、ライトトンネル43内を反射して、トンネル出口方向へと向かう。トンネル出口の凸レンズ37で略平行光に整えられた青光Rは、青光反射膜を形成したダイクロイックミラー48で反射されて、緑光Gおよび赤光Rと合成されて白色光となり、図の右方向へと射出されることになる。
このように、前段の蛍光物質の励起に関与しなかったUV光を、後段の蛍光物質の励起光として順繰りに利用するようにしているので、無駄な励起光がほとんど生じなくなり、光の利用効率を高めることができる。
ここで、人間の目は緑光に最も反応する特性が有り、投射側表示装置の明るさにとって緑光の光量が重要である。また、人間の目には青色の感度が低く、投射装置の明るさへの寄与度は低い。そのような理由により、上記の光源装置M3では、固体発光素子(UV発光レーザダイオード31−UV)に近い方から、緑発光、赤発光、青発光の順番で蛍光物質45−G、45−R、45−Bを配置している。なお、緑発光、赤発光の蛍光物質45−G、45−Rの塗布量により、後段の蛍光物質(赤発光の蛍光物質45−R、青発光の蛍光物質45−B)に照射されるUV光の量を制御し、発光する緑、青、赤の割合を調整して、最終的なシステムの色調整を行うことができる。
<第4実施形態>
図4は第4実施形態の光源装置M4の概略構成図である。
この光源装置M4は、紫外光または近紫外光(以下「UV光」と称する)を励起光として発生する固体発光素子であるUV発光レーザダイオード(励起光源)31−UVを備えた光源側組立体20と、励起光であるUV光(図中の矢印UVで示す)の照射を受けて緑光Gを発生する緑光発光部51Gと、赤光Rを発生する赤光発光部51Rと、青光Bを発生する青光発光部51Bと、を備えている。
前記第3実施形態では、ライトトンネル43の出口に凸レンズ37を配置し、凸レンズ37によって、ライトトンネル43から射出する光を平行光に整える場合を説明したが、本実施形態の光源装置M4では、ライトトンネル53の底壁53bの周縁から起立する側壁53a、53cに、出口に行くほど開口が広がるテーパ角を付け、テーパ状の側壁53a、53cでの反射を利用して、ライトトンネル53から射出する光を平行光に整えるようにしている。それ以外の構成は第3実施形態の光源装置M3と同様である。このように構成した場合、凸レンズを透過するよりも、光の損失を少なくすることができて、光の利用効率をさらに良くすることができる。
M1,M2,M3,M4 光源装置
R 赤光
G 緑光
B 青光
UV 紫外光または近紫外光(UV光)
3 ダイクロイックミラー
11−B 青色発光レーザダイオード(励起光源)
12 ライトトンネル(第1反射体、再照射系)
13 反射筒(第2反射体)
14 凸レンズ
15−G 緑発光の蛍光物質
17−R 赤光発光部(別の光源)
17−B 青光発光部(別の光源)
22 ダイクロイックミラー
31−UV UV発光レーザダイオード(励起光源)
35−R 赤発光の蛍光物質
35−G 緑発光の蛍光物質
35−B 青発光の蛍光物質
43 ライトトンネル(再照射系)
45−R 赤発光の蛍光物質
45−G 緑発光の蛍光物質
45−B 青発光の蛍光物質
46 反射鏡(合成光学系)
47,48 ダイクロイックミラー(合成光学系)

Claims (3)

  1. 励起光源と、
    前記励起光源が発する励起光の照射を受けて発光する蛍光物質と、
    前記励起光源の発する励起光を前記蛍光物質の配された方向へ向けて反射する第1反射体と、
    前記蛍光物質の発する光および前記蛍光物質の励起に寄与せずに透過する前記励起光を前記第1反射体の配された方向へ向けて反射する第2反射体と、
    前記蛍光物質の発する光および前記第2反射体により反射された励起光を平行光とするレンズと、
    前記第1反射体と前記レンズとの間に配置され、前記蛍光物質の発する光を反射すると共に前記励起光を透過するダイクロイックミラーと、
    を備え、
    前記蛍光物質に照射された励起光のうち、蛍光物質の励起に寄与せずに透過または反射した励起光を、同じ蛍光物質または別の蛍光物質の励起光として再照射させる再照射系であって、前記第1反射体により、前記蛍光物質の励起に寄与せずに前記第2反射体にて反射された励起光を同じ蛍光物質の励起光として前記蛍光物質に再照射させる前記再照射系が構成されていることを特徴とする蛍光物質を用いた光源装置。
  2. 請求項1に記載の蛍光物質を用いた光源装置であって、
    前記蛍光物質がRGBの3原色のうちの1色を発光するものとされると共に、他の2色を発光する別の光源が設けられており、
    前記ダイクロイックミラーは、前記蛍光物質からの1色の光を反射し、前記別の光源からの他の2色の光を透過することにより3原色を合成することを特徴とする蛍光物質を用いた光源装置。
  3. 請求項1に記載の蛍光物質を用いた光源装置であって、
    前記励起光源が紫外光または近紫外光を励起光として射出するものであり、
    前記励起光源からの励起光の照射を受けて発光する蛍光物質として、RGBの3原色をそれぞれ発光する3種の蛍光物質が設けられており、
    前記3種の蛍光物質のうちの1種めの蛍光物質に前記励起光源からの励起光を照射させ、前記1種めの蛍光物質の励起に寄与せずに透過した励起光の進路に、前記再照射系として、前記透過した励起光を分光して他の2種の蛍光物質に照射させるダイクロイックミラーが配置されていることを特徴とする蛍光物質を用いた光源装置。
JP2011011844A 2011-01-24 2011-01-24 蛍光物質を用いた光源装置 Active JP5541175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011011844A JP5541175B2 (ja) 2011-01-24 2011-01-24 蛍光物質を用いた光源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011011844A JP5541175B2 (ja) 2011-01-24 2011-01-24 蛍光物質を用いた光源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012156182A JP2012156182A (ja) 2012-08-16
JP5541175B2 true JP5541175B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=46837653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011011844A Active JP5541175B2 (ja) 2011-01-24 2011-01-24 蛍光物質を用いた光源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5541175B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5910868B2 (ja) 2012-03-14 2016-04-27 カシオ計算機株式会社 光源装置及びプロジェクタ
CN104603689B (zh) * 2012-09-10 2017-06-23 三菱电机株式会社 光源装置
CN104111532B (zh) * 2013-04-20 2017-08-29 深圳市绎立锐光科技开发有限公司 发光装置及相关光源系统
CN104102082A (zh) * 2014-08-01 2014-10-15 长沙创荣电子科技有限公司 一种led投影机及其光源装置
CN114675411A (zh) * 2022-02-22 2022-06-28 徕卡显微系统科技(苏州)有限公司 滤光元件、光源模块、多通道荧光照明系统及荧光显微镜

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5193586B2 (ja) * 2007-12-25 2013-05-08 株式会社東芝 半導体発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012156182A (ja) 2012-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6215989B2 (ja) 照明システム及び投影装置
US10379431B2 (en) Projection apparatus and illumination system having wavelength conversion modules
JP5914878B2 (ja) 光源装置及び投写型表示装置
US9348204B2 (en) Light source module with wavelength conversion module and projection apparatus
US20180080627A1 (en) Light sources system and projection device using the same
CN107250909B (zh) 照明装置和图像投影设备
CN102289141B (zh) 照明装置和图像显示设备
JP5411910B2 (ja) 光源システム
US8632197B2 (en) Illumination system and wavelength-transforming device thereof
US9228719B2 (en) Illumination system and projection apparatus
JP6144410B2 (ja) 発光装置及び投影システム
JP6072817B2 (ja) 光源装置及び投写型映像表示装置
JP2020024428A (ja) 発光装置及び投影表示デバイス
WO2011145207A1 (ja) 照明光学系とこれを用いたプロジェクタ
JP2012141411A (ja) 光源装置
JP2014186115A5 (ja)
JP2012247491A5 (ja)
JP6459185B2 (ja) 光源装置、および、投射装置
CN110874001B (zh) 照明系统及投影装置
JP6796751B2 (ja) 光源装置、及び投写型映像表示装置
JP2012142222A5 (ja)
JP5541175B2 (ja) 蛍光物質を用いた光源装置
CN110297384B (zh) 一种用于投影的光源
TW201520678A (zh) 藍光合成方法及系統
JP6236744B2 (ja) 光源装置、照明光学系及び画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5541175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150