JP5539472B2 - 火力発電所における循環ポンプ運転方法および運転システム - Google Patents

火力発電所における循環ポンプ運転方法および運転システム Download PDF

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Description

この発明は、火力発電所における復水器に冷却水を供給する循環ポンプの運転方法および運転システムに関し、とくに循環ポンプの運転を複数の条件下で2台から1台に切り替えることが可能な循環ポンプ運転方法および運転システムに関する。
火力発電所においては、蒸気タービンからの水蒸気を冷却し復水するための復水器が使用されている。復水器には、取水口から取水された海水が循環ポンプによって供給されている。復水器で水蒸気との間で熱交換された冷却水は、循環ポンプによって放水口から放水される。循環ポンプは、常時2台を同時運転することにより、復水器に十分な流量の冷却水を供給している。
従来から火力発電所における復水器に関する技術の一例として、下記の技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の技術は、復水器における取排水の温度差による発電機の出力制限の管理方法であり、人的ミスによる協定値の超過を防止し、協定値内で運転できる最大の発電出力を出すことを可能にしている。
特開2010−24871号公報
しかし、火力発電所においては、発電機の出力は負荷の状態によって変動することから、発電機によって電力が供給される負荷が低負荷状態となった場合は、ボイラから蒸気タービンに供給する水蒸気の流量も減少することになり、従来技術のように常時2台の循環ポンプを同時運転することは、エネルギーの浪費となるとともに、COの排出量の増加も招くという問題がある。すなわち、発電機から負荷に供給する電力が低下した場合は、復水器においては水蒸気と冷却水との間の熱交換量が減少するので、2台の循環ポンプのうち1台の循環ポンプのみによる冷却水の供給でも発電を継続して行うことができれば、省エネルギーが実現でき、COの排出量の低減にもなる。
そこで本発明は、火力発電所の復水器に冷却水を供給する循環ポンプの運転を複数の条件下で2台から1台に切り替えることが可能な循環ポンプ運転方法および運転システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、蒸気タービンからの水蒸気を復水する復水器に冷却水を供給する第1の循環ポンプと第2の循環ポンプを備えた火力発電所における循環ポンプ運転方法であって、前記蒸気タービンと連結される発電機から負荷に供給される電力の変化から負荷状態を測定する負荷状態測定工程と、前記復水器に供給する冷却水を取水する取水口側の冷却水温度を測定する第1の冷却水温度測定工程と、前記復水器を通過した冷却水を放水する放水口側の冷却水温度を測定する第2の冷却水温度測定工程と、前記第1の冷却水温度測定工程によって測定された取水口側の冷却水温度と前記第2の冷却水温度測定工程によって測定された放水側の冷却水温度とにおける温度差を算出する温度差算出工程と、前記復水器の真空度を測定する復水器真空度測定工程と、前記負荷状態測定工程によって測定された電力の変化による負荷状態と、前記第1の冷却水測定工程によって測定された取水口側の冷却水温度と、前記第2の冷却水測定工程によって測定された放水口側の冷却水温度と、前記温度差算出工程によって算出された取水口側と放水口側とにおける冷却水の温度差と、前記復水器真空測定工程によって測定された復水器の真空度に基づき、前記負荷状態が所定状態であるか否かが判定されて、所定状態ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定状態であると判定された場合は、前記取水口側の冷却水温度が所定温度以下であるか否かが判定されて、所定温度以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度以下であると判定された場合は、前記冷却水の温度差が所定温度差以下であるか否かが判定されて、所定温度差以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度差以下であると判定された場合は、前記復水器の真空度が所定値であるか否かが判定されて、所定値ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定値であると判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させる循環ポンプ運転判定工程と、を備えた火力発電所における循環ポンプ運転方法である。
この発明によれば、発電機から電力が供給される負荷が高負荷状態から低負荷状態になると、冷却水温度と冷却水温度差と復水器真空度とに基づき、運転中の2台の循環ポンプのうち1台の循環ポンプの運転のみで、復水器への冷却水の供給が可能か否か判定される。そして、1台の循環ポンプの運転のみによる冷却水の供給で蒸気タービンからの水蒸気の復水が十分可能である場合は、2台の循環ポンプのうち1台の循環ポンプの運転が停止され、残りの1台の循環ポンプにより復水器への冷却水の供給が行われる。具体的には、負荷状態が所定状態であるか否かが判定されて、所定状態ではないと判定された場合は、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定状態であると判定された場合は、取水口側の冷却水温度が所定温度以下であるか否かが判定される。そして、所定温度以下ではないと判定された場合は、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度以下であると判定された場合は、冷却水の温度差が所定温度差以下であるか否かが判定される。そして、所定温度差以下ではないと判定された場合は、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度差以下であると判定された場合は、復水器の真空度が所定値であるか否かが判定される。そして、所定値ではないと判定された場合は、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定値であると判定された場合は、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させる。
請求項2に記載の発明は、蒸気タービンからの水蒸気を復水する復水器に冷却水を供給する第1の循環ポンプと第2の循環ポンプを備えた火力発電所における循環ポンプ運転システムであって、前記蒸気タービンと連結される発電機から負荷に供給される電力の変化から負荷状態を測定する負荷状態測定手段と、前記復水器に供給する冷却水を取水する取水口側の冷却水温度を測定する第1の冷却水温度測定手段と、前記復水器を通過した冷却水を放水する放水口側の冷却水温度を測定する第2の冷却水温度測定手段と、前記第1の冷却水温度測定手段によって測定された取水口側の冷却水温度と前記第2の冷却水温度測定手段によって測定された放水側の冷却水温度とにおける温度差を算出する温度差算出手段と、前記復水器の真空度を測定する復水器真空度測定手段と、前記負荷状態測定手段によって測定された電力の変化による負荷状態と、前記第1の冷却水測定手段によって測定された取水口側の冷却水温度と、前記第2の冷却水測定手段によって測定された放水口側の冷却水温度と、前記温度差算出手段によって算出された取水口側と放水口側とにおける冷却水の温度差と、前記復水器真空測定手段によって測定された復水器の真空度に基づき、前記負荷状態が所定状態であるか否かが判定されて、所定状態ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定状態であると判定された場合は、前記取水口側の冷却水温度が所定温度以下であるか否かが判定されて、所定温度以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度以下であると判定された場合は、前記冷却水の温度差が所定温度差以下であるか否かが判定されて、所定温度差以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度差以下であると判定された場合は、前記復水器の真空度が所定値であるか否かが判定されて、所定値ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定値であると判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させる循環ポンプ運転判定手段と、を備えた火力発電所における循環ポンプ運転システムである。
請求項1および2に記載の発明によれば、発電機から供給される電力の変化による負荷状態と、取水口側の冷却水温度と、取水口側と放水口側における冷却水の温度差と、復水器の真空度とから、第1の循環ポンプと第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させるか否かを判定するようにしているので、複数の条件下がそろった状態では循環ポンプの2台運転を1台運転に切り替えることができる。これにより、循環ポンプを運転するための化石燃料の使用量を削減することができ、省エネルギーの実現により運転費の削減ができるとともに、COの排出量を低減することができる。
本発明の実施の形態に係わる火力発電所における循環ポンプ運転システムのブロック図である。 図1の循環ポンプ運転システムが適用される火力発電所の発電系統図である。 本発明の実施の形態に係わる火力発電所における循環ポンプ運転方法の手順を示すフローチャートである。
つぎに、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
図1ないし図3は、本発明の実施の形態を示しており、とくに重油・原油を燃料とする火力発電所に適用した場合を示している。図2は、火力発電所における例えば1〜3号機のうち3号機の発電系統を示している。3号機は、最大出力が500MW(50万KW)となっており、出力ゾーンを高負荷状態(250〜500MW)である3号AFC1ゾーンと、低負荷状態(150〜250MW)である3号AFC2ゾーンに分けて制御している。
火力発電所では、図2に示すように例えば重油・原油を燃料とするボイラ1の運転によって水蒸気F1が生成される。ボイラ1によって生成された水蒸気F1は、蒸気タービン2に供給され、蒸気タービン2はボイラ1からの水蒸気F1によって回転駆動される。蒸気タービン2には、発電機3が連結されているので、蒸気タービン2の回転駆動力は発電機3に伝達され、これにより発電機3は負荷31に向けて電力Eを供給することが可能となっている。
蒸気タービン2を通過した水蒸気F1は、復水器4に流入するようになっている。復水器4は、流入した水蒸気F1を冷却水としての海水Wとの熱交換により凝縮し復水する機能を有している。復水器4には、冷却水通路8が接続されている。冷却水通路8における復水器4の上流側には、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12が接続されている。第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12は、並列に配置されている。第1の循環ポンプ11および第2の循環ポンプ12は、所内電源30からの電力供給によって運転可能となっている。この実施の形態においては、第1の循環ポンプ11および第2の循環ポンプ12は、後述するように、発電機3から電力Eが供給される負荷31の状態(高負荷状態・低負荷状態)など複数の条件を考慮し、2台同時運転または第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のうちいずれか1台のみの運転が可能となっている。
図2に示すように、冷却水通路8における第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12の上流側には、取水口6が位置している。取水口6は、海水Wを取水する場所であり、海岸沿いに設けられている。取水口6から取水された海水Wは、通常時には第1の循環ポンプ11および第2の循環ポンプ12を介して復水器4に供給されるようになっている。冷却水通路8における復水器4の下流側には、放水口7が位置している。放水口7は、復水器4において水蒸気F1との熱交換によって温度が上昇した海水Wを放水する場所であり、海岸沿いに設けられている。
図1および図2に示すように、循環ポンプ運転システム20は、負荷状態測定手段21と、第1の冷却水温度測定手段22と、第2の冷却水温度測定手段23と、温度差算出手段24と、復水器真空度測定手段25と、循環ポンプ運転判定手段26と、を備えている。図2に示すように、発電機3側には、発電機3から負荷31に供給される電力Eの変化に基づき、負荷31が高負荷状態(250〜500MW)となる3号AFC1ゾーンにあるか、または低負荷状態(150〜250MW)となる3号AFC2ゾーンにあるかを測定する負荷状態測定手段21が設けられている。負荷状態測定手段21は、発電機3の出力電圧および出力電流に基づき負荷31側に供給される電力を常時計測する電力計(図示略)を有している。負荷状態測定手段21からの信号は、循環ポンプ運転判定手段26に入力されている。
復水器4に供給する海水Wを取水する取水口6側には、図2に示すように、取水する海水Wの温度を測定する第1の冷却水温度測定手段22が設けられている。第1の冷却水温度測定手段22は、海水Wの温度を電気信号に変換する温度センサから構成されている。第1の冷却水温度測定手段22からは、取水口6の海水Wの温度が電気信号として循環ポンプ運転判定手段26に入力されている。復水器4を通過した海水Wを放水する放水口7側には、放水する海水Wの温度を測定する第2の冷却水温度測定手段23が設けられている。第2の冷却水温度測定手段23は、海水Wの温度を電気信号に変換する温度センサから構成されている。第2の冷却水温度測定手段23からは、放水口7の海水Wの温度が電気信号として循環ポンプ運転判定手段26に入力されている。
温度差算出手段25には、第1の冷却水温度測定手段22によって測定された取水口6側の海水Wの温度に関する電気信号と、第2の冷却水温度測定手段23によって測定された放水口7側の介海水Wの温度に関する電気信号が、それぞれ入力されている。温度差算出手段24は、第1の冷却水温度測定手段22によって測定された取水口6側の海水Wの温度と、第2の冷却水温度測定手段23によって測定された放水口7側の海水Wの温度と、を比較しその温度差を算出する機能を有している。
復水器4側には、復水器4の真空度を測定する復水器真空度測定手段24が設けられている。復水器真空度測定手段24は、復水器4内の真空度を電気信号に変換する圧力センサから構成されている。復水器真空度測定手段24からは、復水器4内の真空度が電気信号として循環ポンプ運転判定手段26に入力されている。ここで、復水器4内の真空度を測定するのは、蒸気タービン2を流れている水蒸気F1と復水器4の圧力差が大きいほど、水蒸気F1は蒸気タービン2を効率よく回転させることができるが、復水器4の冷却能力が低下し復水器4の真空度が低下すると蒸気タービン2の効率が悪くなることから、循環ポンプの1台のみの運転条件として復水器4の真空度を測定するようにしている。
循環ポンプ運転判定手段26は、負荷状態測定手段21によって測定された負荷状態と、第1の冷却水測定手段22によって測定された取水口6側の海水Wの温度と、温度差算出手段24によって算出された取水口6側と放水口7側とにおける海水Wの温度差と、復水器真空測定手段25によって測定された復水器4の真空度とから、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のいずれか一方の運転を停止させるか否かを判定する機能を有している。
循環ポンプ運転判定手段26の出力側には、ポンプ制御器27が接続されている。ポンプ制御器27は、所内電源30からの電力を第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12に供給する開閉機能を有する制御器から構成されており、循環ポンプ運転判定手段26からの信号により各循環ポンプ11、12の運転制御を行う機能を有している。ポンプ制御器27は、循環ポンプ運転判定手段26からの出力信号に基づき、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12の2台同時運転、または第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のいずれか一方による1台運転を行う。
つぎに、本発明の循環ポンプ運転システムを用いた循環ポンプ運転方法の操作手順および作用について説明する。
図3は、循環ポンプ運転システム20による循環ポンプ運転方法の操作手順を示している。ステップ41においては、発電機3から電力Eが供給される負荷31の状態が高負荷状態(250〜500MW)である3号AFC1ゾーンか、または低負荷状態(150〜250MW)である3号AFC2ゾーンであるか否か判定される。ここで、負荷31が3号AFC2ゾーンに入っていないと判定された場合は、ステップ46に進み、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12による2台運転が継続される。ステップ41において、負荷31が3号AFC2ゾーンに入ったと判定された場合は、ステップ42に進み、取水口6側の海水Wの温度が16℃以下であるか否か判定される。ここで、取水口6側の海水Wの温度が16℃以下でない場合は、ステップ46に進み、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12による2台運転が継続される。
ステップ42において、取水口6側の海水Wの温度が16℃以下であると判定された場合は、ステップ43に進み、取水口6側と放水口7側における海水Wの温度が比較され、海水Wの温度差が3.5℃以下であるか否か判定される。ここで、海水Wの温度差が3.5℃以下でない場合は、ステップ46に進み、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12による2台運転が継続される。ステップ43において、取水口6側と放水口7側における海水Wの温度差が3.5℃以下である場合は、ステップ44に進み、復水器4の真空度が所定値であるか否か判定される。この実施の形態においては、真空度は復水器4の真空調整弁(図示略)の制御値で判定しており、その真空度は−97.8KPaに設定されている。ステップ44において、復水器4の真空度が所定値以下であると判定された場合は、ステップ46に進み、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12による2台運転が継続される。ステップ44において、復水器4の真空度が所定値であると判定された場合は、ステップ45に進み、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のうちいずれか1台の運転が停止され、残り1台の循環ポンプによる1台運転が開始される。
以上のように、この循環ポンプ運転システム20においては、発電機3から電力Eが供給される負荷31が高負荷状態(250〜500MW)である3号AFC1ゾーンから低負荷状態(150〜250MW)である3号AFC2ゾーンに入ったところで、取水口6側の海水Wの温度と、取水口6側と放水口7側とにおける海水Wの温度差と、復水器4の真空度とに基づき、運転中の2台の循環ポンプ11、12のうち1台の循環ポンプの運転のみで、冷却水としての海水Wの復水器4への供給が可能か否か判定される。そして、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のうちいずれか1台の循環ポンプの運転のみによる海水Wの供給で蒸気タービン2からの水蒸気F1の復水が十分可能である場合は、2台の循環ポンプのうち1台の循環ポンプの運転が停止され、残りの1台の循環ポンプによって復水器4への海水Wの供給が行われる。
このように、発電機3からの負荷31に供給される電力Eの変化による負荷状態と、取水口6側の海水Wの温度と、取水口6側と放水口7側における海水Wの温度差と、復水器4の真空度とから、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のいずれか一方の運転を停止させるか否かを判定するようにしているので、これら複数の条件下がすべてそろった状態では、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12による2台運転をいずれか一方の循環ポンプによる1台運転に切り替えることができる。これにより、循環ポンプを運転するための化石燃料の使用量を削減することができ、省エネルギーの実現により運転費の削減ができるとともに、COの排出量を低減することができる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、この実施の形態においては、循環ポンプ運転判定手段26の判定によって、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のうちいずれか1台の運転を停止させるようにしているが、例えば停止させる循環ポンプを予め特定した構成としてもよいし、停止させる循環ポンプを定期的に交代させる構成としてもよい。
また、この実施の形態においては、重油・原油を燃料とした火力発電所に適用したが、石炭などを燃料とした他の発電所にも適用可能である。さらに、この実施の形態においては、循環ポンプ運転システム20を用いることにより、第1の循環ポンプ11と第2の循環ポンプ12のうちいずれか1台の運転を自動で停止させるようにしているが、図3のフローチャートに準じた手順により、循環ポンプの2台運転から1台運転への切替えは、手動操作でも可能である。
1 ボイラ
2 蒸気タービン
3 発電機
4 復水器
6 取水口
7 放水口
11 第1の循環ポンプ
12 第2の循環ポンプ
20 循環ポンプ運転システム
21 負荷状態測定手段
22 第1の冷却水温度測定手段
23 第2の冷却水温度測定手段
24 温度差算出手段
25 復水器真空度測定手段
26 循環ポンプ運転判定手段
31 負荷
W 海水(冷却水)

Claims (2)

  1. 蒸気タービンからの水蒸気を復水する復水器に冷却水を供給する第1の循環ポンプと第2の循環ポンプを備えた火力発電所における循環ポンプ運転方法であって、
    前記蒸気タービンと連結される発電機から負荷に供給される電力の変化から負荷状態を測定する負荷状態測定工程と、
    前記復水器に供給する冷却水を取水する取水口側の冷却水温度を測定する第1の冷却水温度測定工程と、
    前記復水器を通過した冷却水を放水する放水口側の冷却水温度を測定する第2の冷却水温度測定工程と、
    前記第1の冷却水温度測定工程によって測定された取水口側の冷却水温度と前記第2の冷却水温度測定工程によって測定された放水側の冷却水温度とにおける温度差を算出する温度差算出工程と、
    前記復水器の真空度を測定する復水器真空度測定工程と、
    前記負荷状態測定工程によって測定された電力の変化による負荷状態と、前記第1の冷却水測定工程によって測定された取水口側の冷却水温度と、前記第2の冷却水測定工程によって測定された放水口側の冷却水温度と、前記温度差算出工程によって算出された取水口側と放水口側とにおける冷却水の温度差と、前記復水器真空測定工程によって測定された復水器の真空度に基づき、前記負荷状態が所定状態であるか否かが判定されて、所定状態ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定状態であると判定された場合は、前記取水口側の冷却水温度が所定温度以下であるか否かが判定されて、所定温度以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度以下であると判定された場合は、前記冷却水の温度差が所定温度差以下であるか否かが判定されて、所定温度差以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度差以下であると判定された場合は、前記復水器の真空度が所定値であるか否かが判定されて、所定値ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定値であると判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させる循環ポンプ運転判定工程と、
    を備えた火力発電所における循環ポンプ運転方法。
  2. 蒸気タービンからの水蒸気を復水する復水器に冷却水を供給する第1の循環ポンプと第2の循環ポンプを備えた火力発電所における循環ポンプ運転システムであって、
    前記蒸気タービンと連結される発電機から負荷に供給される電力の変化から負荷状態を測定する負荷状態測定手段と、
    前記復水器に供給する冷却水を取水する取水口側の冷却水温度を測定する第1の冷却水温度測定手段と、
    前記復水器を通過した冷却水を放水する放水口側の冷却水温度を測定する第2の冷却水温度測定手段と、
    前記第1の冷却水温度測定手段によって測定された取水口側の冷却水温度と前記第2の冷却水温度測定手段によって測定された放水側の冷却水温度とにおける温度差を算出する温度差算出手段と、
    前記復水器の真空度を測定する復水器真空度測定手段と、
    前記負荷状態測定手段によって測定された電力の変化による負荷状態と、前記第1の冷却水測定手段によって測定された取水口側の冷却水温度と、前記第2の冷却水測定手段によって測定された放水口側の冷却水温度と、前記温度差算出手段によって算出された取水口側と放水口側とにおける冷却水の温度差と、前記復水器真空測定手段によって測定された復水器の真空度に基づき、前記負荷状態が所定状態であるか否かが判定されて、所定状態ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定状態であると判定された場合は、前記取水口側の冷却水温度が所定温度以下であるか否かが判定されて、所定温度以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度以下であると判定された場合は、前記冷却水の温度差が所定温度差以下であるか否かが判定されて、所定温度差以下ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定温度差以下であると判定された場合は、前記復水器の真空度が所定値であるか否かが判定されて、所定値ではないと判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプの2台運転が継続され、所定値であると判定された場合は、前記第1の循環ポンプと前記第2の循環ポンプのいずれか一方の運転を停止させる循環ポンプ運転判定手段と、
    を備えた火力発電所における循環ポンプ運転システム。
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