JP5538914B2 - 電気錠 - Google Patents
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Description
ところで、従来、例えば電気錠の解決すべき問題点は、(a)手動によって施・解錠するとき、ダルマ側の動力が動力伝達歯車側に作用しないこと、(b)また、デッドボルトに側圧が作用しても、スムースに完全施錠位置まで突出することである。
(b)請求項2に記載の発明は、施錠時、常に駆動モータの駆動力に頼らないので、例えば駆動モータが起動した初期時以降にデッドボルトに錠箱側から側圧が掛かった場合であっても、デッドボルトが錠箱から完全に突出する。
(c)請求項3に記載の発明は、摺動部材は、少なくとも錠箱の前壁の内面と錠箱の後壁の内面の間を、例えば傾斜案内部を介して往復運動するので、電気錠の錠箱の内部空間を有効的に活用することができる。また、摺動部材は、ラック板35と、該ラック板と共働するように接合しかつストッパレバーに係止されるロック部材38を有するスライダ板34とを備え、前記ラック板の後端部にクラッチピン95が係合する突起状の被係合部45が形成されているので、ロック機能31を新規な構成で実現することができる。
(d)請求項4に記載の発明は、付勢手段は、捩じりコイルバネと、該捩じりコイルバネの螺旋状中央部を横柱で支持する可動のバネガイドとから成るので、付勢手段が常に安定した状態で作用する。
(e)請求項5に記載の発明は、簡単な機構によってデッドボルトをロックすることができる。
電気錠Xの主な構成部材は、錠箱1内に組込まれている、駆動モータ80、動力伝達歯車87、88、ロック解除用回転体90、摺動部材32、該摺動部材を係止するストッパレバー33を含むロック機構31、摺動部材32に噛合するダルマ3、ダルマ3の駆動カム或いはダルマに連結された駆動リンク等の動力変換手段を介して押し出されるデッドボルト4である。
本実施例のロック解除用回転体90は、複数の機能を有している。すなわち、(a)1つ目は、解錠時のダルマ3に対するロック状態を解く機能である。このダルマロック解除機能は、図2で示す解錠状態に於いて、錠箱1の前壁1a側に位置している摺動部材32のロック部(第1突起案内突起)38を人差し指状の第2係合腕53で係止しかつロック機構31を構成しているストッパレバー33に対して、例えば背面に設けられた係止解除用小突起93が固定軸92に軸支された従動小片91を押し上げることによって行われる。付言すると、図2で示す解錠状態に於いて、駆動モータ80の駆動力によってデッドボルト4を錠箱1から突出させる時は、ロック解除用回転体90が施錠方向に回転して錠箱1に軸支されているストッパレバー33の係止を解き、以後、ダルマ3は、付勢手段70の付勢力により自動的に施錠方向へと回動して、デッドデッド4は錠箱1から完全に突出する。
本実施例では、その他の特徴事項が存在する。これらの特徴事項は、公知文献との関係で、本発明の限定要件となり得るものである。すなわち、上記構成に於いて、摺動部材32は、少なくとも錠箱1の前壁1aの内面と錠箱の後壁1bの内面の間を、傾斜案内部48を介して往復運動するラック板35と、該ラック板と共働するように接合しかつストッパレバー33に係止されるロック部38を有するスライダ板34とを備え、前記ラック板35の後端部にクラッチピン95が係合する突起状の被係合部45が形成されている。また、また、付勢手段70は、捩じりコイルバネ71と、該捩じりコイルバネの螺旋状中央部71bを横柱72cで支持する可動のバネガイド72とから成る。さらに、デッドボルト4には作動アーム14Aの上端部が枢支され、一方、該作動アーム14Aの下端部には、錠箱1側に設けられた案内切欠部20Aに直接又は間接的に案内される横杆状のデッド用ストッパ19Aを取付け、該デッド用ストッパ19Aは、前記デッドボルト4が付勢手段70の付勢力によって完全に突出した施錠時には、前記案内切欠部20Aに案内されてデッドボルト4の後端面をロックする。
以下、図1乃至図26に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。図1は、電気錠(錠前)Xの錠箱1を、例えば、ガラス扉2の自由端部側の縦框2aの中に組み込むことができる概略説明図である。
さて、例えば図2、図14の正面視側からの概略説明図及び図15の背面視側からの概略説明図を参照にして、電気錠X等を詳細に説明する。Xは電気錠(錠前)、Yは戸枠、Zは受け金具である。また、1aは錠箱1の前壁、1bは錠箱の後壁、1cは錠箱の幅広側壁(以下、「側壁」という。)、1dはデッドが出没する貫孔である。
図8を参照にすると、36はスライダ板34の幅広下端部の手前側(前側)に突設された左右或いは上下の係合突起、これに対して、37は前記係合突起36に係合するようにラック板35の下端部に形成された左右の水平案内切欠と水平案内長孔である。手前側のラック板35は、これらの係合部36,37を介して、所定量水平方向へ往復可能である。
Claims (5)
- 錠箱内の駆動モータの駆動力によって回転する動力伝達歯車と、この動力伝達歯車の伝動力によって回転するロック解除用回転体と、このロック解除用回転体と係合するストッパレバー及び該ストッパレバーに係止される摺動部材を有するロック機構と、前記摺動部材のラックと噛合するダルマと、前記錠箱側に一端部が取付けられ、一方、他端部がダルマ側に取付けられた動力源としての付勢手段と、前記ダルマに押し出されるデッドボルトとをそれぞれ備え、前記駆動モータ80の駆動力によって前記デッドボルト4を錠箱1内に完全に戻す時には、前記ロック解除用回転体90に設けたクラッチピン95が前記摺動部材の被係合部45を押圧しながら該摺動部材を施錠位置から解錠位置へと移動させ、これに対して、ダルマが操作手段の操作力に基づいて機械的に解錠方向又は施錠方向に回転して摺動部材が位置変位しても、該摺動部材の被係合部45と前記クラッチピン95とは互いに係合する押圧状態とならず、前記ロック解除用回転体90は回転しないことを特徴とする電気錠。
- 請求項1に於いて、駆動モータ80の駆動力によってデッドボルト4を錠箱1から突出させる時は、ロック解除用回転体が施錠方向に回転して錠箱に軸支されているストッパレバー33の係止を解き、以後ダルマは、付勢手段の付勢力により自動的に施錠方向へと回動して、前記デッドデッドは錠箱から完全に突出することを特徴とする電気錠。
- 請求項1に於いて、摺動部材は、少なくとも錠箱の前壁の内面と錠箱の後壁の内面の間を往復運動するラック板35と、該ラック板と共働するように接合しかつストッパレバーに係止されるロック部材38を有するスライダ板34とを備え、前記ラック板の後端部にクラッチピン95が係合する突起状の被係合部45が形成されていることを特徴とする電気錠。
- 請求項1に於いて、付勢手段は、捩じりコイルバネと、該捩じりコイルバネの螺旋状中央部を横柱で支持する可動のバネガイドとから成ることを特徴とする電気錠。
- 請求項1に於いて、デッドボルトには作動アームの上端部が枢支され、一方、該作動アームの下端部には、錠箱側に設けられた案内切欠部に直接又は間接的に案内される横杆状のデッド用ストッパを取付け、該デッド用ストッパは、前記デッドボルトが付勢手段の付勢力によって完全に突出した施錠時には、前記案内切欠部に案内されてデッドボルトの後端面をロックすることを特徴とする電気錠。
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