JP5537022B2 - 通信方法及び通信装置 - Google Patents

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    • H04B2203/5408Methods of transmitting or receiving signals via power distribution lines using protocols

Description

本発明は、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信方法及び通信装置に関する。
電力線通信、無線LAN(Local Area Network)等、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信システムにおいては、複数の通信装置が1つの伝送路を使用して通信を行うので、複数の通信装置からのアクセスの競合を回避する必要がある。
その1つの方法が、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Acess/Collision Avoidance)方式である。この方式は、各通信装置が伝送路の使用状況を監視し、他の通信装置が伝送路を使用していないときに伝送を行うものであり、他の通信装置が伝送路を使用していないことを検出した時、ランダムな待ち時間(ランダムバックオフ時間)経過後にフレームの送信を開始する。CSMA/CA方式では、同一の伝送路を介して複数の通信装置が送信しようとしても、ランダムバックオフ時間経過後に、送信開始可能としているので、フレーム衝突の発生を減少させることができる。しかし、ランダム値の上限を一定にした場合、アクセス台数(ネットワーク接続させた通信装置の数)が増加すると衝突が発生しやすくなり、パフォーマンス低下が避けられない。接続台数の増加に応じてランダム値を増加させると、衝突の確率は減少するが、ランダムバックオフ時間の平均値が長くなり、やはりパフォーマンスが低下する。さらに、基本的にランダムバックオフ時間の経過後にアクセスする方式であるので、最大遅延量が規定できない。
複数の通信装置からのアクセスの競合を回避する他の方法として、PRS(Priority Resolution Slot)方式がある(例えば、特許文献1参照)。PRS方式は、伝送するデータの種類に応じた優先順位を示すプライオリティ(Priority)をグループ分けしたプライオリティグループを設定し、フレームの送信を行う際に、ランダムバックオフによる競合開始前にプライオリティグループを絞り込む調停を行うアクセス方式である。
図28は、PRS方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図である。いずれかの通信装置がフレームP0を送信終了すると、所定のCIFS(Contention InterFrame Space)時間を確保した後に、PRS時間(PRS0,PRS1)を設けてプライオリティグループの調停を行う。このPRS時間では、各通信装置が調停用信号を出し合うことによって、どのプライオリティグループにアクセス権があるのかを調停する。そして、調停によりアクセス権を得たプライオリティグループの中で、PRS時間後の競合ウィンドウにおいてランダムバックオフ等により各通信装置がアクセスし、競合に勝った通信装置がフレームP1を送信する。
図29は、PRS時間に出力されるプライオリティグループ毎の調停用信号の一例を示す図である。ここでは、プライオリティグループとしてCA0〜CA3の4段階のグループを定義し、PRS時間の2つの期間PRS0,PRS1における信号の有無によって2ビット(計4種類)の情報を送信し、自身の送信データに割り当てられたプライオリティグループを通知する例を示す。この場合、優先度の高い最上位のアクセス権を持つプライオリティグループCA3は、PRS0=信号有り,PRS1=信号有りとし、次のプライオリティグループCA2はPRS0=信号有り,PRS1=信号無しとし、その次のプライオリティグループCA1はPRS0=信号無し,PRS1=信号有りとし、最下位のアクセス権を持つプライオリティグループCA0はPRS0=信号無し,PRS1=信号無しとして、それぞれプライオリティグループに応じた調停用信号を送信する。
図30は、PRS方式による複数のプライオリティグループのアクセスタイミングの一例を示す図である。PRS時間のPRS0において信号が出力された場合は、アクセス権はプライオリティグループCA3またはCA2に絞られる。よって、アクセス権が得られないプライオリティグループCA1、CA0の通信装置は、その後のPRS1及び競合ウィンドウにおいて何も出力しない。次のPRS1において信号が出力された場合は、プライオリティグループCA3がアクセス権を獲得する。よって、アクセス権が得られないプライオリティグループCA2の通信装置は、その後の競合ウィンドウにおいて何も出力しない。そして、競合ウィンドウでは、アクセス権を得たプライオリティグループCA3の通信装置同士が競合を行う。ここでは、プライオリティグループCA3の各通信装置がランダムバックオフ時間経過後にフレームを送信することとする。図示例では、プライオリティグループCA3の(A)と(B)の通信装置のうち、CA3(A)の通信装置が先にフレームP1を出力して競合に勝った場合を示している。一方のCA3(B)の通信装置は、他の通信装置のフレームを先に検出すると、プライオリティグループCA3同士の競合に負けたことになり、フレームを送信しない。
PRS方式では、プライオリティグループの調停を行うことで、異なるプライオリティグループ間の衝突を回避できる。また、CSMA/CA方式に比べて、PRS時間という短い時間でプライオリティグループ別のアクセス制御を実現できる。しかし、同じプライオリティグループでは、衝突が発生する可能性が残っている。また、同一プライオリティグループ同士の調停を行うために、競合ウィンドウを用いているため、CSMA/CA方式と同様、調停時間が長くなり帯域を浪費するので、パフォーマンスが低下するという課題がある。
複数の通信装置からのアクセスの競合を回避するさらに他の方法として、スロット割り当て方式がある(例えば、特許文献2参照)。スロット割り当て方式は、複数スロットを設けてスロット毎にアクセス権を割り当てるもので、各スロットに番号を割り当て、番号に関連付けられた通信装置またはデータストリームのみが該当スロットにアクセスするアクセス方式である。
図31は、スロット割り当て方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図である。ここでは、1〜4の4つのスロット番号を設定し、各スロット番号に割り当てられた通信装置がアクセスする例を示す。この場合、時間と共にスロット番号1〜4がカウントされて巡回され、通信装置は自身に割り当てられた番号のスロットのみにおいてフレームを送信する。自身に割り当てられた番号のスロットにはアクセスできない。図示例では、スロット番号2の通信装置がフレームP21を送信し、その後スロット番号1の通信装置がフレームP11を送信する場合を示している。1つの通信装置がフレームを送信して通信相手からのACK(Acknowledge)の応答を受信した後、スロット再開時のスロット番号は、送信した通信装置の次のスロット番号(図示例では3)から開始する。スロット番号は、ビーコンで各通信装置に通知することにより、あるいはフレームのヘッダに格納されたスロットIDを受信することにより、各通信装置が把握する。
スロット割り当て方式では、スロット番号が重複しない限り衝突の発生を回避できる。しかし、スロットを割り当てるべき通信装置やデータストリームの数が多くなると、スロット数の増加により各スロットを巡回する時間が増大する。図32はスロット割り当て方式において多数のスロット番号を設定した場合の課題を説明する図である。この場合、図示例のようにスロット番号10に割り当てられた通信装置がフレームP101を送信する際、スロット番号を1〜10まで巡回する時間を要する。このため、無駄な帯域を浪費し、パフォーマンスが低下するという課題がある。
また、スロット割り当て方式は、スロット番号が一周する毎にアクセス権を獲得するものであるので、送信のプライオリティを設定することができない。仮に、優先制御をそのまま導入しようとすると、制御が複雑化になる、あるいは1つのスロットに複数の通信装置やデータストリームを割り当てることで衝突が起こる可能性があるなどの課題が生じる。
また、従来のPRS方式やスロット割り当て方式では、プライオリティグループやスロットに従ったアクセス制御を行う際、特定の通信装置やデータにアクセス権が偏る場合があり、アクセス権が得られない未送信データが溜まる、あるいは優先度の高い送信データが発生した場合に直ちに送信できないなど、状況に応じたアクセス制御が十分にできないことがあった。
特開2002−185473号公報 米国特許出願公開第2007/0064720号明細書
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、通信装置やデータストリームの数が増大しても比較的短時間でアクセス競合の調停を実行でき、帯域の浪費を防止してパフォーマンス低下を抑制することが可能な通信方法及び通信装置を提供することを目的とする。また、本発明は、優先制御を行う際に、同じ優先度を持つ通信装置同士の衝突を回避することが可能な通信方法及び通信装置を提供することを目的とする。また、本発明は、特定の通信装置やデータにアクセス権が偏ることを防止し、通信量等のトラフィック状況に応じた適切なアクセス制御を実行することが可能な通信方法及び通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1に、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信方法であって、通信装置が通信媒体に対してデータを送信する際に、第1の期間において通知信号を送信することにより、前記第1の期間に後続する第2の期間で送信可能な通信装置を調停するための情報を通知する第1のステップと、前記第2の期間において、前記第1の期間で送信された通知信号に従って送信可能な通信装置が、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記第2の期間の特定タイミングでデータを送信する第2のステップと、を有する通信方法を提供する。
また、本発明は、第2に、上記第1の通信方法であって、前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況に基づいて、当該通信媒体に接続されたいずれかの装置の制御部が、前記第1の期間の通知信号を変更する第3のステップを有するものを含む。
また、本発明は、第3に、上記第2の通信方法であって、前記第3のステップにおいて、前記通信媒体上のトラフィック状況として用いる前記第2の期間でデータ送信した通信装置を含む通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量と、データの種類により予め決められている優先順位とに従って、前記第1の期間の通知信号を変更するものを含む。
また、本発明は、第4に、上記第1または第2の通信方法であって、前記第2の期間で送信可能な通信装置を区分するためのグループとして、データまたは通信装置の優先度を示すプライオリティグループを用い、前記第1の期間の通知信号は、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記プライオリティグループを通知する情報を含み、前記第1のステップにおいて前記第1の期間で通知信号を送信した通信装置のうち、優先度の高いプライオリティグループの通信装置が、後続する前記第2の期間において送信可能となるものを含む。
また、本発明は、第5に、上記第1または第2の通信方法であって、前記第2の期間で送信可能な通信装置を区分するためのグループとして、データまたは通信装置の優先度を示すプライオリティグループを用い、前記第2の期間の特定タイミングとして、前記第2の期間を区分するスロットを用い、各スロットに付与したスロットIDに対応させて前記プライオリティグループ毎にデータまたは通信装置を割り当てるものとし、前記第2のステップにおいて、前記第2の期間で送信可能な通信装置が、前記第2の期間中に先に送信された他の信号を検出しない場合に、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられたスロットIDのタイミングでデータを送信するものを含む。
また、本発明は、第6に、上記第1または第2の通信方法であって、前記第2の期間において送信可能な通信装置からデータの送信が無かった場合に、この第2の期間に後続する第3の期間において、いずれかの通信装置が、任意のタイミングで先に送信された他の信号を検出しない場合にデータを送信する第4のステップを有するものを含む。
また、本発明は、第7に、上記第5の通信方法であって、前記複数の通信装置のうちのいずれかの通信装置の制御部が、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを行い、このスロット割り当て情報を所定間隔で送信する報知フレームにより各通信装置へ報知するステップを有するものを含む。
また、本発明は、第8に、上記第7の通信方法であって、前記複数の通信装置のうちのいずれかの通信装置が、自装置を含む全通信装置の送信信号を検出し、この信号検出に基づく通信媒体上のトラフィック状況に応じて、前記制御部が前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを変更し、更新したスロット割り当て情報を報知するものを含む。
また、本発明は、第9に、上記第8の通信方法であって、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値以上の場合に、前記制御部が該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が高いものに移行させるものを含む。
また、本発明は、第10に、上記第8の通信方法であって、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値未満の場合に、前記制御部が該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が低いものに移行させるものを含む。
また、本発明は、第11に、上記第8の通信方法であって、前記通信媒体上のトラフィック状況として、前記第1の期間及び前記第2の期間における送信データの有無を用い、前記プライオリティグループ毎のスロットに割り当てられたデータ及び通信装置に関して、所定期間送信データが検出されなかった場合に、前記制御部が該当するスロットを解放するものを含む。
また、本発明は、第12に、上記第7の通信方法であって、前記プライオリティグループ毎のスロットへの割り当てがなされていない送信データを検出した場合に、前記制御部がデータの送信元情報に基づいてプライオリティグループを決定し、該当するプライオリティグループに割り当て可能な場合に、そのプライオリティグループの空きスロットにデータ及び通信装置を割り当てるものを含む。
また、本発明は、第13に、上記第7の通信方法であって、前記スロット割り当て情報において、前記プライオリティグループによる調停を行う前記第1の期間の有無を示すPGA有無情報を設け、前記PGA有無情報がPGA無しの情報である場合に、各通信装置が前記第1の期間を設けず直ちに前記第2の期間としてスロット割り当てによる調停を行うものを含む。
また、本発明は、第14に、上記第7の通信方法であって、前記第2の期間において、前記スロット割り当て情報に割り当てられた前記プライオリティグループ毎のスロットIDがn周巡回した後に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第1のスロット巡回方式を用いるものを含む。
また、本発明は、第15に、上記第14の通信方法であって、前記第2の期間において前記スロットIDを巡回させるスロット巡回周回数nを、前記制御部が前記通信媒体上のトラフィック状況に基づいて変更するものを含む。
また、本発明は、第16に、上記第7の通信方法であって、前記第2の期間において、いずれかの通信装置からのデータの送信が終了する度に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第2のスロット巡回方式を用いるものを含む。
また、本発明は、第17に、上記第7の通信方法であって、前記第2の期間において、前記スロット割り当て情報に割り当てられた前記プライオリティグループ毎のスロットIDがn周巡回した後に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第1のスロット巡回方式と、いずれかの通信装置からのデータの送信が終了する度に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第2のスロット巡回方式とを用い、前記プライオリティグループによって前記第1または前記第2のいずれかのスロット巡回方式を設定するものを含む。
また、本発明は、第18に、上記第5の通信方法であって、前記第2の期間において、前記プライオリティグループ毎のスロットIDを記憶し、次回の第2の期間では、送信可能なプライオリティグループについて、巡回を開始するスロットIDを前回と異なるものに変更するものを含む。
本発明は、第19に、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信システムに用いられる通信装置であって、自装置が接続された通信媒体に対してデータを送信する際に、第1の期間において通知信号を送信することにより、前記第1の期間に後続する第2の期間で送信可能な通信装置を調停するための情報を通知する調停情報通知部と、前記第2の期間において、自装置が前記第1の期間で送信された通知信号に従って送信可能な通信装置である場合、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記第2の期間の特定タイミングでデータを送信するデータ送信部とを備え、前記第1の期間の通知信号として、データの種類により予め決められている優先順位に基づいて設定された信号を用いる通信装置を提供する。
また、本発明は、第20に、上記第19の通信装置であって、前記第1の期間の通知信号として、前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況と、データの種類により予め決められている優先順位とに基づいて設定された信号を用いるものを含む。
また、本発明は、第21に、上記第19または第20の通信装置であって、前記第2の期間で送信可能な通信装置を区分するためのグループとして、データまたは通信装置の優先度を示すプライオリティグループが設定されており、前記調停情報通知部は、前記第1の期間の通知信号として、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記プライオリティグループを含む情報を通知し、前記第1の期間で通知信号を送信した通信装置のうち、自装置が最も優先度の高いプライオリティグループである場合、後続する前記第2の期間において送信可能となるものを含む。
また、本発明は、第22に、上記第19または第20の通信装置であって、前記第2の期間で送信可能な通信装置を区分するためのグループとして、データまたは通信装置の優先度を示すプライオリティグループが設定されており、前記第2の期間の特定タイミングとして、前記第2の期間を区分するスロットを用い、各スロットに付与したスロットIDに対応させて前記プライオリティグループ毎にデータまたは通信装置が割り当てられており、前記データ送信部は、前記第2の期間中に先に送信された他の信号を検出しない場合に、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられたスロットIDのタイミングでデータを送信するものを含む。
また、本発明は、第23に、上記第19または第20の通信装置であって、前記データ送信部は、自装置が前記第2の期間において送信可能ではなく、前記第2の期間において他の通信装置からデータの送信が無かった場合に、この第2の期間に後続する第3の期間において、任意のタイミングで先に送信された他の信号を検出しない場合にデータを送信するものを含む。
また、本発明は、第24に、上記第22の通信装置であって、前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況に基づいて、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを行い、このスロット割り当て情報を所定間隔で送信する報知フレームにより他の通信装置へ報知する制御部を備えるものを含む。
また、本発明は、第25に、上記第24の通信装置であって、前記制御部は、自装置を含む全通信装置の送信信号を検出し、この信号検出に基づく通信媒体上のトラフィック状況に応じて、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを変更し、更新したスロット割り当て情報を他の通信装置へ報知するものを含む。
また、本発明は、第26に、上記第25の通信装置であって、前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値以上の場合に、該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が高いものに移行させるものを含む。
また、本発明は、第27に、上記第25の通信装置であって、前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値未満の場合に、該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が低いものに移行させるものを含む。
また、本発明は、第28に、上記第25の通信装置であって、前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、前記第1の期間及び前記第2の期間における送信データの有無を用い、前記プライオリティグループ毎のスロットに割り当てたデータ及び通信装置に関して、所定期間送信データが検出されなかった場合に、該当するスロットを解放するものを含む。
また、本発明は、第29に、上記第24の通信装置であって、前記制御部は、前記プライオリティグループ毎のスロットへの割り当てがなされていない送信データを検出した場合に、データの送信元情報に基づいてプライオリティグループを決定し、該当するプライオリティグループに割り当て可能な場合に、そのプライオリティグループの空きスロットにデータ及び通信装置を割り当てるものを含む。
本発明によれば、通信装置やデータストリームの数が増大しても比較的短時間でアクセス競合の調停を実行でき、帯域の浪費を防止してパフォーマンス低下を抑制することができる。また、優先制御を行う際に、同じ優先度を持つ通信装置同士の衝突を回避することができる。また、特定の通信装置やデータにアクセス権が偏ることを防止し、通信量等のトラフィック状況に応じた適切なアクセス制御を実行することができる。
以下の実施形態では、本発明に係る通信方法及び通信装置の一例として、電力線を伝送路として用いる電力線通信装置及びこれを備える電力線通信システムにおいて適用した通信システムの構成例を示す。なお、本発明は、同軸ケーブルやLAN(Local Area Network)ケーブルなどの他の有線伝送路を用いる有線ネットワークや、無線LANなどの無線ネットワーク等、種々の通信媒体を用いる通信装置及び通信方法、通信システムに適用可能である。
図1は、本発明の通信方法及び通信装置を実現する電力線通信システムの一例の概略構成を示す図である。図1の電力線通信システムは、電力線900に接続された複数台のPLC(Power Line Communication)モデム100M、100T1、100T2、100T3、100T4を備える。図1には、5台のPLCモデムが示されているが、接続台数は任意である。PLCモデム100Mは、親機として機能するものであり、子機として機能する他のPLCモデム100T1、・・100T4の接続状態(リンク状態)の管理を行うものである。
なお、以降の説明において、親機及び特定の子機について言及する場合は、PLCモデム100M、100T1、100T2、100T3、100T4のように記述し、子機一般に言及する場合は、PLCモデム100Tと記述する。また、親機、子機の限定がないPLCモデムに言及する場合は、単に、PLCモデム100と記述する。
電力線900は、図1では1本の線で示されているが、実際には2本以上の導線であり、PLCモデム100は、それらの導線に接続されている。
PLCモデム100は、詳細は後述するように、RJ45等のLAN用モジュラージャックを有しており、モジュラージャックには、テレビ(TV)51、パーソナルコンピュータ(PC)52、IP電話53、レコーダ54、ブロードバンドルータ(BBルータ)55が接続され、ブロードバンドルータ55はインターネット60に接続されている。
図2は、PLCモデム100の外観を示す図であり、図2(a)は前面を示す外観斜視図、図2(b)は前面図、図2(c)は背面図である。図2に示すPLCモデム100は、筐体101を有しており、筐体101の前面には、図2(a)(b)に示すようにLED(Light Emitting Diode)105A、105B、105Cからなる表示部105が設けられている。また、筐体101の背面には、図2(c)に示すように電源コネクタ102、及びRJ45等のLAN用モジュラージャック103、及び動作モード等の切換えのための切換えスイッチ104が設けられている。電源コネクタ102には、電源ケーブル(図2では図示せず)が接続され、モジュラージャック103には、LANケーブル(図2では図示せず)が接続される。なお、PLCモデム100には、さらにDsub(D−subminiature)コネクタを設け、Dsubケーブルを接続するようにしてもよい。
図3は、PLCモデム100のハードウェアの一例を示すブロック図である。PLCモデム100は、図3に示すように、回路モジュール200及びスイッチング電源300を有している。スイッチング電源300は、各種(例えば、+1.2V、+3.3V、+12V)の電圧を回路モジュール200に供給するものであり、例えば、スイッチングトランス、DC−DCコンバータ(いずれも図示せず)を含んで構成される。
回路モジュール200には、メインIC(Integrated Circuit)210、AFE・IC(Analog Front END・Integrated Circuit)220、イーサネット(登録商標)PHY・IC(Physic layer・Integrated Circuit)230、メモリ240、ローパスフィルタ(LPF)251、ドライバIC252、バンドパスフィルタ(BPF)260、及びカプラ270が設けられている。スイッチング電源300及びカプラ270は、電源コネクタ102に接続され、さらに電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線900に接続される。なお、メインIC210は電力線通信を行う制御回路として機能する。
メインIC210は、CPU(Central Processing Unit)211、PLC・MAC(Power Line Communication・Media Access Control layer)ブロック212、及びPLC・PHY(Power Line Communication・Physical layer)ブロック213で構成されている。CPU211は、32ビットのRISC(Reduced Instruction Set Computer)プロセッサを実装している。PLC・MACブロック212は、送受信信号のMAC層(Media Access Control layer)を管理し、PLC・PHYブロック213は、送受信信号のPHY層(Physical layer)を管理する。AFE・IC220は、DA変換器(DAC;D/A Converter)221、AD変換器(ADC;A/D Converter)222、及び可変増幅器(VGA;Variable Gain Amplifier)223で構成されている。カプラ270は、コイルトランス271、及びカップリング用コンデンサ272a、272bで構成されている。なお、CPU211は、メモリ240に記憶されたデータを利用して、PLC・MACブロック212、及びPLC・PHYブロック213の動作を制御するとともに、PLCモデム100全体の制御も行う。
PLCモデム100による通信は、概略次のように行われる。モジュラージャック103から入力されたデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC230を介してメインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによってデジタル送信信号が生成される。生成されたデジタル送信信号は、AFE・IC220のDA変換器(DAC)221によってアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ251、ドライバIC252、カプラ270、電源コネクタ102、電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線900に出力される。
電力線900から受信された信号は、カプラ270を経由してバンドパスフィルタ260に送られ、AFE・IC220の可変増幅器(VGA)223でゲイン調整がされた後、AD変換器(ADC)222でデジタル信号に変換される。そして、変換されたデジタル信号は、メインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによって、デジタルデータに変換される。変換されたデジタルデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC230を介してモジュラージャック103から出力される。
メインIC210によって実現されるデジタル信号処理の一例を説明する。PLCモデム100は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式等の複数のサブキャリアを用いたマルチキャリア通信を行うものである。送信データをOFDM送信信号に変換するとともに、OFDM受信信号を受信データに変換するデジタル処理は、主としてPLC・PHYブロック213で行われる。
図4は、PLC・PHYブロック213によって実現されるデジタル信号処理の一例を説明するための機能ブロック図であり、ウェーブレット変換を利用するOFDM伝送を行う場合のものである。図4に示すように、PLC・PHYブロック213は、変換制御部10、シンボルマッパ11、シリアル−パラレル変換器(S/P変換器)12、逆ウェーブレット変換器13、ウェーブレット変換器14、パラレル−シリアル変換器(P/S変換器)15、デマッパ16としての機能を有する。
シンボルマッパ11は、送信すべきビットデータをシンボルデータに変換し、各シンボルデータにしたがってシンボルマッピング(例えばPAM変調)を行うものである。S/P変換器12は、マッピングされた直列データを並列データに変換するものである。逆ウェーブレット変換器13は、並列データを逆ウェーブレット変換し、時間軸上のデータとするものであり、伝送シンボルを表すサンプル値系列を生成するものである。このデータは、AFE・IC220のDA変換器(DAC)221に送られる。
ウェーブレット変換器14は、AFE・IC220のAD変換器(ADC)222から得られる受信デジタルデータ(送信時と同一のサンプルレートでサンプルされたサンプル値系列)を周波数軸上へ離散ウェーブレット変換するものである。P/S変換器15は、周波数軸上の並列データを直列データに変換するものである。デマッパ16は、各サブキャリアの振幅値を計算し、受信信号の判定を行って受信データを求めるものである。
図5は、本実施形態の電力線通信システムにおけるデータ送信タイミングの一例を示す図である。図1に示す電力線通信システムにおいて、データの伝送を行う場合、送信元のPLCモデム100が、データフレームPt1〜Pt5を送信し、送信先のPLCモデム100が正常に受信できたときに応答フレームAt1〜At5を送信する。各PLC間の通信を管理するための情報は、PLCモデム100Mから、ブロードキャストの報知フレーム(制御フレーム、ビーコンとも称する)B1、B2、B3、・・として一定間隔で送信される。図5に示す例では、複数の送信装置からのデータフレームPt1〜Pt5は、衝突することなく送信されているが、衝突を避けてデータ送信を行うために、本実施形態のPLCモデム100は以下で説明するアクセス制御を行う。このアクセス制御に関する処理は、PLCモデム100のCPU211など、それぞれの通信装置における制御部の制御処理によって実現される。この際、PLCモデム100のCPU211は、調停情報通知部、データ送信部の機能を実現し、所定のプログラムに基づいて対応する処理を実行する。また、通信システム全体の制御は、親機となる通信装置の制御部(PLCモデム100MのCPU211などにおいて実現される)が主体となって行う。
[本実施形態のアクセス制御方式の概要]
図6は、本実施形態のアクセス制御方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図である。本実施形態では、データあるいはデータを送信する通信装置の優先度を示すグループ分けをしたプライオリティグループ(PG;Priority Group)によるアクセス権(送信権)の調停を行うPGA(Priority Group Arbitration)と、スロット毎に割り当てたアクセス権により調停を行うスロット調停とを組み合わせたハイブリッドアクセス方式のアクセス制御を採用する。プライオリティグループは、伝送するデータの種類に応じた優先順位を示すプライオリティ、送信データ量等による通信媒体上の通信量を示すトラフィック状況などに基づき、優先度を複数のグループに分けて設定する。
いずれかの通信装置がフレームP0を送信終了すると、所定のCIFS時間を確保した後に、第1の期間に相当するPGA時間(PGA0,PGA1)を設けてプライオリティグループの調停を行う。このPGA時間では、各通信装置が通知信号として調停用信号を出し合うことによって、どのプライオリティグループがアクセス権を得るか調停し、アクセス可能なプライオリティグループを絞り込む。続いて、第2の期間に相当するスロット調停区間を設け、アクセス権を得たプライオリティグループの中で、スロット番号による調停を行い、各通信装置がスロット番号に対応する特定タイミングでデータを送信する。このスロット調停区間では、各通信装置またはデータストリームにスロット番号を割り当て、自身が割り当てられた番号のスロットにおいてアクセスし、該当通信装置がフレームP1を送信する。図示例では、スロット番号2の通信装置がフレームP1を送信する場合を示している。
図7は、PGA時間に出力されるプライオリティグループ毎の調停用信号の一例を示す図である。ここでは、プライオリティグループとしてPG0〜PG3の4段階のグループを定義し、PGA時間に設けた2つの調停時間PGA0,PGA1における信号の有無によって2ビット(計4種類)の情報を通知信号として送信し、自身の送信データに割り当てられたプライオリティグループを通知する例を示す。この場合、優先度の高い最上位のアクセス権を持つプライオリティグループPG3は、PGA0=信号有り,PGA1=信号有りとし、次のプライオリティグループPG2はPGA0=信号有り,PGA1=信号無しとし、その次のプライオリティグループPG1はPGA0=信号無し,PGA1=信号有りとし、最下位のアクセス権を持つプライオリティグループPG0はPGA0=信号無し,PGA1=信号無しとして、それぞれプライオリティグループに応じた調停用信号を送信する。そして、優先度の高いプライオリティグループの通信装置が後続するスロット調停区間において送信可能となる。ここで、PGA時間における1つの調停時間(PGA0,PGA1のそれぞれ)は、送受信切り替えに必要な時間、想定される伝送遅延時間、および信号検出に必要な時間を含み、調停用信号の検出を確実に行うことができる最小時間に設定するのが好ましい。なお、ここではPGA時間の調停時間を2つとして4つのプライオリティグループを設定しているが、調停時間を3つとして8つのプライオリティグループを設定するなど、適宜変形が可能である。また、調停用信号は、短時間で検出可能な信号を用いるのが好ましく、典型的にはフレーム先頭に付加するプリアンブル信号と同じ形式の信号が用いられる。
本実施形態では、プライオリティグループは、データの種類により予め設定された優先順位であるプライオリティに基づいて設定し、ネットワークのトラフィック状況などに応じて適宜プライオリティグループを変更可能としている。なお、データ毎ではなく、通信装置毎(端末毎)にプライオリティやプライオリティグループを設定することも可能である。
次に、本実施形態のアクセス制御方式を用いるネットワーク上の各通信装置の動作を説明する。図8は、本実施形態における各通信装置のプライオリティグループ及びスロットの割り当て手順を示す図である。親機の通信装置であるPLCモデム100Mは、ネットワーク上の各通信装置間で伝送されるデータフレームをスヌーピング(Snooping)し、ネットワーク全体のトラフィック状況を監視している。この場合、各通信装置は同一の通信媒体(電力線900)を使用しているため、子機間で伝送されるフレームは親機でも確認することが可能である。例えば、図8(A)に示すように、子機A(端末A)のPLCモデム100Taから子機B(端末B)のPLCモデム100Tbへのデータフレーム、子機C(端末C)のPLCモデム100Tcから子機A(端末A)のPLCモデム100Taへのデータフレーム、子機C(端末C)のPLCモデム100Tcから子機B(端末B)のPLCモデム100Tbへのデータフレームなどが親機のPLCモデム100Mにおいて検出される。そして、図8(B)に示すように、親機のPLCモデム100Mは、ネットワークのトラフィック状況を踏まえて、プライオリティグループの割り当てとスロットの割り当てを更新し、更新後の割り当て情報をブロードキャストの制御フレーム(ビーコンフレームなど)によって定期的に各子機A〜C(PLCモデム100Ta〜100Tc)に通知する。
図9は、プライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルの一例を示す図である。以下の説明では、それぞれの通信装置が送信するデータストリーム毎に、送信データの優先度としてプライオリティ7〜0の8段階のプライオリティを設定し、これらのプライオリティを図7に示した例のようにPG3〜PG0の4段階のプライオリティグループに割り当てることとする。図9では、優先度の高い順に、プライオリティ7、6をプライオリティグループPG3、プライオリティ5、4をプライオリティグループPG2、プライオリティ3、2をプライオリティグループPG1、プライオリティ1、0をプライオリティグループPG0にそれぞれ割り当てる場合を示している。各プライオリティグループには、割り当てたスロット数を示す巡回スロット数と、スロットに割り当てた送信元情報として、送信端末を特定する送信元アドレス及びデータストリームのプライオリティなどを格納する。
図示例においては、プライオリティグループPG3は巡回スロット数=2であり、スロット1に子機A(端末A)のプライオリティ7のデータが、スロット2に子機B(端末B)のプライオリティ6のデータがそれぞれ割り当てられている。また、プライオリティグループPG2は巡回スロット数=1であり、スロット1に子機C(端末C)のプライオリティ5のデータが割り当てられている。プライオリティグループPG1は巡回スロット数=4であり、スロット1に子機A(端末A)のプライオリティ3のデータが割り当てられ、図示しない他のスロット2〜4にもそれぞれデータが割り当てられている。
図10は、本実施形態の通信装置における送信バッファの構成を示す図である。親機及び子機の通信装置は、MAC部311において、送信データを保持する送信バッファ312を備えている。MAC部311は、図3の構成例ではメインIC210のPLC・MACブロック212に対応する。送信バッファ312には、送信宛先及びデータ種別(プライオリティを含む)毎に、送信データのパケットを格納するキューが設けられる。図示例において、第1のキュー321は、VoIP(Voice over Internet Protocol)データが格納される端末X宛のプライオリティ7の送信フレーム用のキューである。第2のキュー322は、映像ストリームデータが格納される端末Y宛のプライオリティ6の送信フレーム用のキューである。第3のキュー323は、ジャミングデータが格納される端末X宛のプライオリティ3の送信フレーム用のキューである。ジャミングデータは、インターネットブラウザによるhttp等のアクセスデータなど、即時性が求められないプライオリティの低いデータが該当する。
送信用のデータストリームは、通信装置における上位層のインタフェースまたはブリッジしている他のインタフェースからパケットとして伝送され、MAC部311に入力される。図3の構成例では、イーサネット(登録商標)PHY・IC230がイーサネット(登録商標)とPLC間の受け渡しを行うブリッジインタフェースである。そして、MAC部311の送信バッファ312のキューに送信データのパケットが格納され、アクセス権を得たキューのデータが送信フレーム単位でPHY部313に出力され、通信媒体上にデータフレームとして送信される。この際、通信媒体上への送信時には1つのキューから1つのフレームが送信される。PHY部313は、図3の構成例ではPLC・PHYブロック213に対応する。ここで、送信バッファ312内のキューは、送信データの入力に応じて動的に作成される。各キューには識別のためのIDを付与しておく。一旦キューを作成した後は、送信データが無くなっても所定期間は保持しておき、再度同一種別のデータが入力されたときに格納できるようにする。
MAC部311では、送信データをパケットのヘッダ情報等によって送信宛先とデータ種別を識別し、各キューに振り分けて格納する。データ種別毎のプライオリティの設定は、当該データを取り扱うアプリケーションやネットワーク管理者が事前に適宜設定しておく。例えば、IP電話で用いられるVoIPデータなどのリアルタイムな音声系のデータでは、遅延を防止するために、プライオリティを高く設定する。また、http等のウェブアクセスのデータなどでは、遅延の影響が小さいため、プライオリティを低めに設定する。プライオリティが不明のデータは、初期値としてプライオリティ3を設定する。
[本実施形態のアクセス制御方式の具体例]
図11は、本実施形態におけるプライオリティグループ毎のアクセスタイミングの一例を示す図である。図11では、図9の割り当て情報に対応するプライオリティグループ及びスロットが設定されている場合を示している。プライオリティグループPG3のデータを持つ端末A(プライオリティ7)及び端末B(プライオリティ6)は、それぞれPGA時間において調停時間PGA0及びPGA1の両方で調停用信号を出力する。そして、プライオリティグループPG3がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間において、1,2の2つのスロットが巡回され、自身の通信装置の送信データに割り当てられたスロットの区間において送信フレームを出力する。このとき、先に他の通信装置から送信された信号を検出しない場合に、自装置の送信データに割り当てられたスロットIDのタイミングでデータを送信する。図示例の場合、端末Aの送信データにスロット1が割り当てられているため、まずスロット1の区間で端末Aがプライオリティ7の送信フレームを出力する。なお、スロット調停区間において何もデータフレームが出力されなかった場合は、その後は第3の期間に相当するランダムバックオフ区間の競合区間とし、各通信装置がランダムバックオフ時間経過後にデータフレームを送信することで競合させ、競合に勝った通信装置のみがアクセス可能にする。
プライオリティグループPG2のデータを持つ端末C(プライオリティ5)は、PGA時間において調停時間PGA0のみで調停用信号を出力する。そして、このプライオリティグループPG2がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間において、スロット1の区間のみが繰り返され、スロット1が割り当てられている端末Cが送信フレームを出力する。なお、スロット調停区間において何もデータフレームが出力されなかった場合は、その後はランダムバックオフ区間による調停を行う。
プライオリティグループPG1のデータを持つ端末A(プライオリティ3)、端末B(プライオリティ3)、端末C(プライオリティ3)は、PGA時間において調停時間PGA1のみで調停用信号を出力する。そして、このプライオリティグループPG1がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間において、1〜4の4つのスロットが巡回され、自身の通信装置の送信データに割り当てられたスロットの区間において送信フレームを出力する。図示例の場合、端末Aの送信データにスロット1が割り当てられているため、まずスロット1の区間で端末Aがプライオリティ3の送信フレームを出力する。なお、スロット調停区間において何もデータフレームが出力されなかった場合は、その後はランダムバックオフ区間による調停を行う。
プライオリティグループPG0については、図示例ではスロットの割り当てがなされておらず、スロット調停を行わないようにしている。ここで、プライオリティグループPG3〜PG1の端末からPGA時間において何も調停用信号が出力されず、プライオリティグループPG0がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間を設けずに直ちにランダムバックオフ区間とし、各通信装置がランダムバックオフ時間経過後にデータフレームを送信することで競合させ、競合に勝った通信装置のみがアクセス可能にする。なお、プライオリティグループPG0においても上記と同様にスロットを割り当ててスロット調停を行うようにしてもよい。
図12は、本実施形態のアクセス制御方式による各通信装置の動作手順を示すフローチャートである。以下に説明する動作は、親機の通信装置及び子機の通信装置においてそれぞれ実行されるアクセス制御の基本的な動作処理である。まず、いずれかの通信装置から送信されたACKフレームの完了により、フレームの送受信の完了を検出する(ステップS11)。そして、装置間の同期をとるためのCIFS時間を待機した後(ステップS12)、自身の送信バッファのキューに送信フレームがあるかどうかを判定する(ステップS13)。ここで、キューに送信フレームがある場合は、上述したPGAを実行し、アクセス権を持つプライオリティグループを決定する(ステップS14)。
そして、PGAで決定したプライオリティグループに該当するキューがあるかどうかを判定し(ステップS15)、該当するプライオリティグループのキューがある場合は、このプライオリティグループに割り当てられたスロット番号をカウントするスロット巡回を開始する(ステップS16)。図11の例の場合、PGA時間においてプライオリティグループPG3がアクセス権を獲得し、スロット調停区間においてスロット番号1,2のスロット巡回を行う。ここで、現在のスロット番号に該当する送信フレームがあるかを判定し(ステップS17)、該当するスロット番号の送信フレームがある場合は、自装置が現スロット調停においてアクセス権を持つため、データフレームを送信開始する(ステップS18)。そしてこのフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS17で現在のスロット番号に該当する送信フレームが無い場合は、さらに他装置のデータフレームを検出したかを判定し(ステップS19)、他装置のデータフレームを検出した場合は、他装置がスロット調停においてアクセス権を取得してデータフレームを送信したことになるため、何も送信せずにこの処理を終了する。一方、他装置のデータフレームを検出しなかった場合は、スロット番号をインクリメント(増分)し(ステップS20)、スロット調停区間が終了したかを判定する(ステップS21)。ここでまだスロット調停区間が終了していない場合は、ステップS17に戻り、同様にステップS17〜S21の処理を繰り返す。ステップS21においてスロット調停区間が終了した場合は、ランダムバックオフ区間による競合区間を開始する(ステップS22)。
また、ステップS13において、キューに送信フレームが無い場合は、PGA時間を待機し(ステップS23)、ステップS16と同様にスロット巡回を開始することになる(ステップS24)。また、ステップS15において該当するプライオリティグループのキューが無い場合は、PGAにおいて自装置の送信データのプライオリティグループでアクセス権が得られなかった場合であり、同様にステップS24でスロット巡回を開始することになる。その後、他装置のデータフレームを検出したかを判定し(ステップS25)、他装置のデータフレームを検出した場合は、いずれかの他装置がスロット調停においてアクセス権を取得してデータフレームを送信したことになるため、何も送信せずにこの処理を終了する。一方、他装置のデータフレームを検出しなかった場合は、スロット番号をインクリメントし(ステップS26)、スロット調停区間が終了したかを判定し(ステップS27)、スロット調停区間が終了するまでステップS25〜S27の処理を繰り返す。ステップS27においてスロット調停区間が終了した場合は、ステップS22でランダムバックオフ区間による競合区間を開始する。
このように、PGAによってアクセス権を取得したプライオリティグループのみでスロット調停を行い、該当スロット番号の区間に割り当てられた通信装置がデータフレームを送信する。他装置のデータフレームを検出した場合は処理を終了し、スロット調停区間が終了した場合はランダムバックオフの競合区間を開始する。また、PGAでアクセス権を得られなかった通信装置は、スロット調停区間の時間待機し、他装置のデータフレームを検出した場合は処理を終了し、スロット調停区間が終了した場合はランダムバックオフの競合区間を開始する。
上記アクセス制御処理において、基本的に、送信バッファのキューに送信フレームが無い場合、PGAは実行しないものとする。ただし、VoIPデータなどの優先度の高いキューが存在する場合は、現時点で送信フレームが無い場合であっても、そのキューのためのPGAを実行してもよい。これにより、PGA時間やスロット調停区間の途中でキューに送信フレームが入力された場合に、優先度の高い送信データを直ちに送信することが可能になる。
いずれかの通信装置がデータフレームを送信すると、図12のフローチャートの処理を再度開始し、フレーム送受信の完了後、CIFS時間を経過してPGAの処理に戻る。なお、図11に示したプライオリティグループPG0などのように、特定のプライオリティグループについてはスロット調停区間を設けずに直ちに競合区間を開始してもよい。また、スロット調停区間の後に競合区間を設けずにPGAに戻るようにしてもよい。
本実施形態では、プライオリティグループを設定してPGAとスロット調停とを併用することで、通信装置やデータストリームの数が増大しても比較的短時間でアクセス競合の調停を実行できる。また、スロット調停によって同じ優先度を持つ通信装置同士の衝突を回避することが可能である。したがって、優先度に応じた適切なアクセス制御が可能であるとともに、アクセス制御に要する時間を短縮し、帯域の無駄を無くすことができ、これによってパフォーマンス低下を抑制し、データ伝送効率を高めることができる。
[スロット割り当ての更新処理(登録、解放)]
次に、各通信装置のプライオリティグループ及びスロットの割り当ての処理例についていくつか説明する。
図13は、いずれかのプライオリティグループにスロットが割り当てられていない場合の処理を示す図であり、(A)はスロット割り当てテーブルの例を、(B)はアクセスタイミングを示したものである。図13の例は、プライオリティグループPG2にスロットが割り当てられておらず、このプライオリティグループPG2がPGAでアクセス権を獲得した場合を示している。
ネットワークの初期状態や、あるプライオリティグループに関して所定期間データフレームの送信がなされなかった場合は、該当プライオリティグループにスロットが割り当てられない状態となる。図13のようにプライオリティグループPG2にスロットが登録されていない状態で、PGA時間の調停時間PGA0に調停用信号が出力され、PGAによりプライオリティグループPG2がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間に移行せず、ランダムバックオフ区間を開始する。このランダムバックオフ区間において、プライオリティグループPG2の送信データを持つ各通信装置がランダムバックオフ時間経過後にデータフレームを送信し、競合に勝った通信装置のみがアクセス可能にする。なお、ネットワークの初期状態では、ランダムバックオフ区間でのアクセス結果により最初のスロット割り当てテーブルの登録が実行される。
図14は、プライオリティグループ毎のスロットの割り当て情報の更新処理の一例を示す図である。各プライオリティグループのスロット割り当てにおいては、所定期間何も送信が無かった通信装置またはデータストリームに対してスロット割り当てを解除し、当該スロットを開放するエイジング処理を採用する。図14の例は、プライオリティグループPG3において、図14(A)のように端末Aと端末Bにスロットが割り当てられた状態で、スロット調停区間のスロット1において端末Aからのデータフレームの送信が所定期間無い場合を示している。この場合、端末Aに対するエイジング処理が起動し、図14(B)のようにスロットの解放及びスロット割り当てテーブルの更新を行い、更新後の割り当て情報をブロードキャストのビーコンなどによって報知する。スロット割り当てテーブルの更新後は、プライオリティグループPG3においてスロット1に端末Bのプライオリティ6のデータのみが割り当てられ、図14(C)のようにPGA時間でプライオリティグループPG3がアクセス権を獲得した場合、スロット調停区間ではスロット1の区間のみが繰り返される。
図15は、プライオリティグループ毎のスロットの割り当て情報の更新処理の一例を示すシーケンス図である。親機の通信装置からは、子機A〜Cとなる端末A〜Cに対して一斉にビーコンにより割り当て情報が通知される。このビーコンフレームには、スロット割り当てテーブルが含まれている。そして、例えば端末Bから端末Cへデータフレームの送信があった場合、親機はこのデータフレームのヘッダ部をスヌーピングし、ヘッダ部内の送信元アドレスやプライオリティ情報などから子機が正しく送信しているかを確認する。図示例では、端末Bから端末Cへのデータ送信があったことを検出する。ここで、プライオリティグループPG3のスロット1に割り当てた端末Aからのデータフレームの検出が所定期間無い場合、親機は上記エイジング処理によってスロットの解放及びスロット割り当てテーブルの更新を行い、更新後の割り当て情報をビーコンにより端末A〜Cに対して一斉に通知する。
このように、一旦プライオリティグループ毎に端末のデータストリームをスロットに割り当てた後、スロットが割り当てられた端末の中で所定期間送信が無いものがあるなど、トラフィック状況が変化した場合、動的にプライオリティグループ毎のスロットの割り当てを更新することができる。したがって、ネットワーク上に送信されるデータフレームのヘッダ部をスヌーピングすることによって、ネットワークのトラフィック状況を確認でき、そのときのトラフィック状況に応じて、ネットワークへの子機の端末の参入・離脱の管理、及び優先度の管理を行うことが可能になる。
ここで、子機の端末の新規参入時の処理について説明する。ネットワーク上で子機の通信装置が新規に参入して通信しようとする場合、基本的に、新規参入する通信装置は、ランダムバックオフ区間において、データフレームを送信する。ランダムバックオフ区間は、上述した例では、プライオリティグループPG0がアクセス権を獲得した場合や、PGA時間及びスロット調停区間において他の通信装置がデータフレームを送信しなかった場合に設けられる。このとき、親機の通信装置は、データフレームのヘッダ部内の送信元アドレス及びプライオリティ情報をスヌーピングし、新規に通信する端末の存在を認識する。そして、親機は、当該端末及びプライオリティ情報をプライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルに新規に割り当てて割り当て情報を更新し、更新後の割り当て情報をビーコンにより子機の端末に対して一斉に報知する。
次に、子機の端末の新規参入時の処理の応用例を説明する。図16は、ネットワークに子機の端末を新規参入させる場合の処理例を示す図であり、(A)は第1の参入処理方法を、(B)は第2の参入処理方法をそれぞれ示したものである。図16(A)に示す第1の参入処理方法では、PGA時間とスロット調停区間との間に参入スロットを設け、この参入スロットにおいて一様乱数の確率で新規端末をアクセスさせる。また、図16(B)に示す第2の参入処理方法では、スロット調停区間の中に参入用スロットであるスロット0を設け、このスロット0において一様乱数の確率で新規端末をアクセスさせる。一様乱数の確率でアクセスする場合、プライオリティによって決められた確率でアクセスするか、あるいは、各プライオリティグループに割り当てられた巡回スロット数の値に対応する確率でアクセスする等の方法を用いればよい。プライオリティを用いる場合、例えばプライオリティ7であれば新規参入する際に1/2の確率でデータフレームを送信することとする。巡回スロット数を用いる場合、例えばプライオリティグループPG3の巡回スロット数が3であれば、新規参入する際に1/3の確率でデータフレームを送信することとする。
図17は、親機の通信装置におけるスロットの割り当て情報更新処理に関する動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、比較的短い所定期間毎に実行される。親機の通信装置は、子機または自装置から送信されたデータフレームを検出したかどうかを判定する(ステップS31)。この際、自装置のデータフレーム送信の前後も同様に判定する。データフレームを検出した場合、スロット割り当てテーブルを参照し、データフレームのヘッダ内の送信元情報と一致するものを探索する(ステップS32)。送信元情報としては、送信元アドレス(送信元ID)、プライオリティ、スロットID(スロット番号)、デフォルトPG値、キューID、などがあり、これらの情報はヘッダ内に存在している。
そして、データフレームの送信元アドレス及びプライオリティがスロット割り当てテーブルに登録済みであるかを判定する(ステップS33)。ここで、既に登録済みの場合は、該当するプライオリティグループのスロット番号のタイムスタンプを更新し(ステップS34)、スロット割り当てテーブルの更新無しとして(ステップS35)、次のビーコンにスロット割り当てテーブルを格納する(ステップS36)。各スロット番号のタイムスタンプには、プライオリティグループPGnのスロット番号mが時刻xxにアクセスしたというような時間情報を記録しておき、上述したスロット割り当てのエイジング処理に利用する。
一方、データフレームの送信元アドレス及びプライオリティがスロット割り当てテーブルに登録済みでない場合は、この送信元情報から該当するプライオリティグループを決定し(ステップS37)、該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能かを判定する(ステップS38)。例えばプライオリティ7の場合はプライオリティグループPG3、プライオリティ3の場合はプライオリティグループPG1のように決定し、該当プライオリティグループの巡回スロット数が最大値より小さいかによって割り当て可能かどうかを判断する。ここで、割り当て可能な場合は、該当プライオリティグループの空きスロットに割り当てた端末の送信元アドレス及びデータストリームのプライオリティを登録し(ステップS39)、スロット割り当てテーブルを更新する(ステップS40)。そして、ステップS36に進んで次のビーコンに更新後のスロット割り当てテーブルを格納する。
また、ステップS38で該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能でない場合、及び、ステップS31でデータフレームを検出しなかった場合、各プライオリティグループの各スロット番号のタイムスタンプをチェックし(ステップS41)、所定時間アクセスの無いスロットがあるかどうかを判定する(ステップS42)。ここで、所定時間アクセス無しのスロットが無い場合、スロット割り当てテーブルの更新無しとして(ステップS43)、ステップS36に進んで次のビーコンにスロット割り当てテーブルを格納する。一方、所定時間アクセス無しのスロットがある場合、該当するスロット割り当てを解放し(ステップS44)、ステップS40に進んでスロット割り当てテーブルを更新する。このステップS41〜S44により、スロット割り当てのエイジング処理が実行される。そして、ステップS36で次のビーコンに更新後のスロット割り当てテーブルを格納する。
なお、ステップS38においてスロット割り当て可能かを判定する際、他のスロットを解放することで割り当て可能ならば、そのスロットを解放して登録するようにしてもよい。また、ステップS44においてスロットを解放する際、完全に解放するのではなく、プライオリティグループを1段階下げて、その下位のプライオリティグループに空きスロットがあればそこに再登録するようにしてもよい。
このようなスロット割り当て情報更新処理により、データフレームの有無に基づき、プライオリティグループ毎のスロットへの割り当て、スロットの解放を親機によって動的に行い、スロットの割り当て情報を更新することが可能になる。更新したスロット割り当てテーブルは、ビーコンによって定期的に各子機の通信装置に送信される。なお、ビーコン以外の他の制御フレームによって子機に通知するようにしてもよい。
図18は、プライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルの他の例を示す図である。図18の例は、図9に示したスロット割り当てテーブルの変形例であり、図18(A)に示すようにPGA有無情報を格納する情報フィールドを追加して設けたものである。PGAによって上位のプライオリティグループのデータを優先する必要が無い場合は、PGA有無情報=0とする。例えば、図示例のようにスロット割り当てテーブルに登録されているデータストリームが全て同じプライオリティである場合や、登録されているスロット数の総数が少ない場合などに有効である。PGA有無情報=0である場合は、図18(B)に示すように、PGA時間を無くして直ちにスロット調停区間を開始する。これにより、アクセス制御に要する時間を短縮でき、データ伝送効率を向上できる。登録済みスロットが全て同じプライオリティでグループ分けの必要が無い場合は、無駄なPGA時間を省くことができる。
[トラフィック状況に応じたプライオリティグループ変更]
図19は、トラフィック状況に応じたスロット割り当て情報の更新処理を説明する図である。上述したように、親機の通信装置は、ネットワーク上の通信装置間で伝送されるデータフレームをスヌーピングし、ネットワークのトラフィック状況を監視している。この際、例えば図19(A)に示すように、データフレームのヘッダ内に、キューに残っているパケット数など、該当の送信装置が未送信で蓄積している送信バッファ量情報を格納しておく。そして、親機の通信装置がデータフレームを検出して送信バッファ量情報を取得し、各装置に留保された送信データ量を把握する。
例えば、図19(B)の左側に示すスロット割り当てテーブルの状態で、プライオリティグループPG3の端末Bの送信データ量が少なく、プライオリティグループPG2の端末Cの送信バッファに大量のデータが蓄積されている場合、図19(B)の右側に示すようにスロット割り当てテーブルを更新し、端末Bと端末Cでプライオリティグループを入れ替える。この場合、元に設定された通信装置及びデータストリームのプライオリティに関わらず、トラフィック状況に応じてプライオリティグループを変更し、スロット割り当てテーブルを更新する。
トラフィック状況を把握するために使用可能な情報としては、送信バッファ量情報の他に、MACレート、回線情報、優先依頼フラグなどがある。MACレートは、各データストリームのヘッダ内のパケット長情報(バイト数、ビット数)を総和して単位時間当たりの伝送レートを算出したものである。回線情報は、各データストリームのヘッダ内のFL(シンボル数)を総和して単位時間当たりのメディア占有率(通信媒体の占有率)を算出したものである。優先依頼フラグは、重要制御パケットとしてDHCP、ARP、IGMP、M−Search等がある場合に、プライオリティに関わらず親機に優先依頼をするためのヘッダ内に設けるフラグである。
このような更新処理により、優先度情報以外のヘッダ情報を使用してトラフィック状況を把握し、そのトラフィック状況に応じて、プライオリティグループ間を動的に上下移動するようなスロット割り当て情報の更新を行うことができる。
図20は、スロット割り当てテーブルの更新によりプライオリティグループを移行させた例を示す図である。図示例では、プライオリティグループPG1の巡回スロット数が7であり、7つのスロットが割り当てられている場合を示している。ここで、親機の通信装置は、トラフィック状況に応じてスロット割り当てテーブルを更新し、上位のプライオリティグループPG2に3つのスロットを移行させて割り当て、プライオリティグループPG1に4つのスロットを割り当てる。
このようなプライオリティグループの移行処理により、ユーザやネットワーク管理者が特に優先度情報を設定しなくても、トラフィック状況に応じて親機の通信装置がプライオリティグループのグループ分けを行うことができる。また、プライオリティグループ毎の巡回スロット数が多くならないように、バランス良く制御してプライオリティグループを割り当てることが可能である。なお、ネットワーク管理者などによって優先度情報が既に設定されている場合、設定された優先度情報とトラフィック状況との組み合わせによって、移行するプライオリティグループの上下範囲を決定するようにしてもよい。
図21は、プライオリティグループの移行を行う場合のスロットの割り当て情報更新処理に関する動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、基本的にアイドル時など、所定期間毎に実行される。親機の通信装置は、子機または自装置から送信されたデータフレームを検出したかどうかを判定する(ステップS51)。データフレームを検出した場合、スロット割り当てテーブルを参照し、データフレームのヘッダ内の送信元情報と一致するものを探索する(ステップS52)。そして、データフレームの送信元アドレス及びプライオリティがスロット割り当てテーブルに登録済みであるかを判定し(ステップS53)、既に登録済みの場合は、該当するプライオリティグループのスロット番号のタイムスタンプを更新する(ステップS54)。
その後、データフレームのヘッダから送信バッファ量情報を取得し(ステップS55)、送信バッファ量が所定値以上かどうかを判定する(ステップS56)。ここで、所定値未満の場合は、スロット割り当てテーブルの更新無しとして(ステップS57)、次のビーコンにスロット割り当てテーブルを格納する(ステップS58)。一方、送信バッファ量が所定値以上の場合は、そのデータフレームのプライオリティグループを1つ上げて(ステップS59)、該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能かを判定する(ステップS60)。ここで、割り当て可能な場合は、該当プライオリティグループの空きスロットに割り当てた端末の送信元アドレス及びデータストリームのプライオリティを登録し(ステップS61)、スロット割り当てテーブルを更新する(ステップS62)。そして、ステップS58に進んで次のビーコンに更新後のスロット割り当てテーブルを格納する。また、ステップS60で該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能でない場合、ステップS57に進んでスロット割り当てテーブルの更新無しとし、ステップS58で次のビーコンにスロット割り当てテーブルを格納する。
一方、ステップS53でデータフレームの送信元アドレス及びプライオリティがスロット割り当てテーブルに登録済みでない場合は、この送信元情報から該当するプライオリティグループを決定し(ステップS63)、該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能かを判定する(ステップS64)。ここで、割り当て可能な場合は、ステップS61に進んで該当プライオリティグループの空きスロットに割り当てた端末の送信元アドレス及びデータストリームのプライオリティを登録し、ステップS62でスロット割り当てテーブルを更新する。そして、ステップS58で次のビーコンに更新後のスロット割り当てテーブルを格納する。
また、ステップS64で該当プライオリティグループのスロットに割り当て可能でない場合、及び、ステップS51でデータフレームを検出しなかった場合、図17に示したステップS41〜S44と同様にして、スロット割り当てのエイジング処理を行う(ステップS65)。
なお、ステップS56において送信バッファ量を判定する際、所定値はプライオリティグループ毎に異なる値を設定してもよい。また、送信バッファ量が所定値以下であるかを判定し、所定値以下の場合にプライオリティグループを1つ下げるようにしてもよい。また、プライオリティグループの更新は、フレーム送受信毎に行うのでなく、割り当てた各スロットに対応するデータフレームのキューの送信バッファ量を集計し、単位時間当たりの送信バッファ量を求めて、周期的に各スロットの送信バッファ量を比較して実行するようにしてもよい。
[スロット巡回の応用例(バリエーション)]
以下に、スロット調停区間におけるスロット巡回の応用例をいくつか示す。図22は、スロット巡回方式の第1例のアクセスタイミングを示す図である。第1例(第1のスロット巡回方式)は、スロット調停区間において、現在のプライオリティグループに割り当てられた巡回スロット数分のスロット巡回を1回とし、n周スロット巡回するまでは次のPGAを行わないようにしたものである。図22では、プライオリティグループPG1の巡回スロット数=5、プライオリティグループPG2の巡回スロット数=3、プライオリティグループPG0はスロット調停を行わずにランダムバックオフ区間とし、n=1の場合を示したものである。
この場合、各プライオリティグループのスロット調停区間では少なくとも一周のスロット巡回が行われる。ここで、次のPGAを発動するまでのスロット巡回周回数nは、スロット割り当てテーブルに記憶しておく。なお、プライオリティグループ毎に異なるスロット巡回周回数nを設定してもよい。第1例によれば、一度のPGAにより決定したプライオリティグループのデータフレームをスロット調停区間において各端末が一通り送信可能となる。ただし、各プライオリティグループに割り当てられたスロット数が多い場合で、これに対して端末からのデータフレームの送信があまり無い場合は、帯域に無駄が生じることがある。例えば、優先度の低いプライオリティグループで多くのスロット巡回を行っている最中に、優先度の高いプライオリティグループで送信すべきデータフレームが発生した場合に、そのデータフレームの送信までに時間がかかることがある。
図23は、スロット巡回方式の第2例のアクセスタイミングを示す図である。第2例(第2のスロット巡回方式)は、スロット調停区間においてデータフレームの送信が終了するごとに、次のPGAを行うようにしたものである。図23では、図22と同様にプライオリティグループPG1の巡回スロット数=5、プライオリティグループPG2の巡回スロット数=3としているが、PGA後のスロット調停区間でデータフレームが送信されると、送信終了後に次のPGAが発動される。この場合、各端末はプライオリティグループ毎に前回送信終了したスロット番号を記憶し、次のPGAでアクセス権を獲得したプライオリティグループにおいて、記憶したスロット番号の次から引き続きカウントを開始する。
図24は、スロット番号の記憶方法の例を示す図である。例えば、図24(A)に示すように、各端末においてスロット番号テーブルを設けるようにする。この場合、各端末はスロット調停区間でスロット巡回が始まるとスロット番号をカウントし、データフレームが送信されアクセスのあったスロット番号を記憶する。データフレームのヘッダにはスロット番号に対応するスロットIDが含まれており、各端末は受信時にこのスロットIDを取得し、スロット番号またはスロットIDの値をスロット番号テーブルに記憶する。そして、データフレームを受信してアクセスを検出するたびに、プライオリティグループ毎のスロット番号テーブルを更新する。そして、PGAによってアクセス権を取得したプライオリティグループが切り替わった場合、前回記憶した当該プライオリティグループのスロット番号からスロット巡回を開始する。なお、各端末はビーコンを受信する毎にスロット番号テーブルクリアする。
図24(B)はスロット番号の記憶方法の応用例を示したものであり、図24(A)のようなプライオリティグループ毎のスロット番号テーブルをフレームヘッダに格納するようにしたものである。この場合、他装置のアクセス検出に失敗した端末がある場合でも、検出に成功した端末がスロット番号の情報をデータフレームにより他の端末に伝達することができる。これにより、端末間でスロット番号の不一致が生じることを防止でき、スロット調停時の衝突を回避できる。
この第2例では、頻繁に優先度の高いプライオリティグループのデータフレームの送信機会がある場合に、PGAによってプライオリティグループの優先度に応じた適切な調停が可能である。ただし、この場合、データフレームの送信終了ごとにPGA時間が挿入されるため、PGAの必要が無い場合に帯域に無駄が生じることがある。例えば、1つのプライオリティグループのみにスロットの割り当てがあり、他のプライオリティグループにはスロット割り当てが無い場合、データフレームの送信終了ごとに不要なPGA時間が設けられることになる。
図25は、スロット巡回方式の第3例のアクセスタイミングを示す図である。第3例は、上述した第1例と第2例を組み合わせて、プライオリティグループ毎に第1例または第2例を選択的に用いるようにしたものである。例えば、図示例のように優先度の高いプライオリティグループPG3は第1例を適用し、優先度の低いプライオリティグループPG1は第2例を適用する。図25では、プライオリティグループPG3は巡回スロット数=3、プライオリティグループPG1は巡回スロット数=6としている。プライオリティグループPG3がPGAでアクセス権を獲得した場合は、スロット調停区間でn周スロット巡回を行った後、次のPGAが実行される。ここでは簡単のためn=1とする。プライオリティグループPG1がPGAでアクセス権を獲得した場合は、いずれかの端末からデータフレームが送信される毎に、データフレーム送信終了後に次のPGAが実行される。
図25において、1番目のPGAにおいてプライオリティグループPG1にアクセス権が決定した後、スロット調停が行われ、スロット番号3でデータフレームが送信されたとする。この場合はデータフレーム送信後にPGAが実行される。そして、2番目のPGAにおいてプライオリティグループPG3にアクセス権が決定した後、スロット調停が行われ、スロット番号1でデータフレームが送信されたとする。この場合は、スロット番号3まで1周分のスロット巡回が行われた後に次のPGAが実行される。次に、3番目のPGAにおいてプライオリティグループPG1にアクセス権が決定した場合は、スロット調停区間において、スロット番号4からスロット巡回が開始される。そして、スロット番号5でデータフレームが送信されると、データフレーム送信後にPGAが実行される。次に、4番目のPGAにおいてプライオリティグループPG1にアクセス権が決定した場合は、スロット調停区間において、スロット番号6からスロット巡回が開始される。そして、スロット番号6でデータフレームが送信されると、データフレーム送信後にPGAが実行される。その後、5番目のPGAにおいてプライオリティグループPG1にアクセス権が決定した場合は、プライオリティグループPG1のスロット巡回が1周巡回したので、またスロット番号1からスロット巡回を開始する。
図26は、第3例のスロット巡回方式に対応するスロット割り当てテーブルの例を示す図である。第3例では、上記第1例の方式と第2例の方式のいずれを適用するかを示すスロット巡回方式情報を、プライオリティグループ毎に設定して格納しておく。例えば、スロット巡回方式情報が0であれば第1例の方式、1であれば第2例の方式が選択されたことを示すものとする。また、スロット巡回方式情報には、第1例の方式の場合に何周巡回するかを示すスロット巡回周回数nの値を含めるようにしてもよい。
この第3例の場合、プライオリティグループPG3では、1回のPGAでアクセス権を獲得すると、各端末が1通り送信機会がある上に、プライオリティグループPG1がアクセス権を得た後でも、すぐに送信可能な機会がある。このため、例えばVoIPなどのような優先度の高いデータについては、上記のようにプライオリティグループPG3に割り当てて第1例の方式を適用することで、ネットワークが他のジャミングデータで混み合っている場合でも直ちにデータ送信を行うことが可能になる。VoIPの場合は、双方向で通信され、1つのデータ送信に対して逆方向のデータ送信が必ず行われるため、同じプライオリティグループのデータフレームが発生する可能性が高い。そこで、プライオリティグループ毎に適切なアクセス制御を行うことで、遅延の発生を防止できる。
[スロット巡回の変形例]
図27は、スロット巡回方式の変形例を示す図であり、(A)は第1変形例に係るアクセスタイミングを、(B)は第2変形例に係るスロット割り当てテーブルの更新処理をそれぞれ示したものである。図27に示す変形例は、上述した第3例のスロット巡回方法の一部変更したものである。上記第1例、あるいは上記第1例と第2例とを混在させた第3例において、PGAの後にn周分スロット巡回を行う際、スロット番号1からスロット巡回を開始すると、若いスロット番号に割り当てられたデータフレームが常に有利になる。そこで、大きいスロット番号に割り当てられたデータフレームの遅延を回避するための方法を変形例として以下に示す。
図27(A)の第1変形例は、スロット巡回時のスロット番号の開始を定期的にシフトさせるようにしたものである。図示例では、プライオリティグループPG2の巡回スロット数=5とし、プライオリティグループPG2がアクセス権を獲得した場合に1周分のスロット巡回を行う毎に、開始するスロット番号を1ずつ増分してシフトしている。
図27(B)の第2変形例は、プライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルにおいて、各端末及びデータに割り当てるスロット番号を所定期間ごとにシフトさせて更新するようにしたものである。図示例では、プライオリティグループPG2のスロット番号1〜3に割り当てられた端末A〜Cについて、所定期間ごとにスロット番号を変更し、更新後のスロット割り当てテーブルをビーコン等によって各端末に通知する。この第2変形例では、各端末が図24(A)に示したようなスロット番号テーブルを備えてスロット番号をシフトさせる等の複雑な制御をする必要がなく、親機のスロット割り当てテーブル更新処理によって容易に実現できる。
また、スロット調停区間でn周のスロット巡回を行う際に、トラフィック状況に応じてスロット巡回周回数nの値を変化させることも可能である。例えば、プライオリティグループPG3の各スロットに割り当てられている各端末の送信バッファ量の合計が所定値よりも大きい場合、プライオリティグループPG3のスロット巡回周回数をn=n+1として1周増やしてもよい。反対に、プライオリティグループPG3の各スロットに割り当てられている各端末の送信バッファ量の合計が所定値よりも小さく、プライオリティグループPG2の各スロットに割り当てられている各端末の送信バッファ量の合計が所定値よりも大きい場合、プライオリティグループPG3のスロット巡回周回数をn=n−1として1周減らし、プライオリティグループPG2のスロット巡回周回数をn=n+1として1周増やしてもよい。あるいは、上述したメディア占有率を所定値と比較して、各プライオリティグループのスロット巡回周回数nを増減させてもよい。この際、各プライオリティグループのスロット巡回周回数nは、図26に示したスロット割り当てテーブルのスロット巡回方式情報と共に格納する。このようにトラフィック状況に応じてスロット巡回周回数を増減することで、データ伝送効率を高めることができる。
本実施形態では、PGAとスロット調停とを組み合わせて用い、PGAによるプライオリティグループ単位での調停と、スロット調停によるスロット割り当てに従った調停とを行うことで、PGAとスロット調停をそれぞれ単独に用いた場合の課題を解決することができる。すなわち、割り当てスロット数が増大した場合の無駄な帯域の浪費を無くし、パフォーマンスの低下を抑制できるとともに、同じプライオリティグループ同士の衝突を回避でき、衝突によるパフォーマンスの低下を抑制できる。
また、送信すべきデータストリームの優先度に応じたプライオリティグループ毎に、適切なアクセス制御を行いながら、ネットワークのトラフィック状況に応じて動的にスロット割り当て情報を更新し、プライオリティグループの変更等を行うことで、より現在の状況に即したアクセス制御が可能になる。この際、トラフィック状況に応じたプライオリティグループの設定や、プライオリティグループ毎の割り当てスロット数の調整、スロット調停におけるスロット巡回周回数の変更など、バランス良く制御を行うことができる。これによって、状況に合わせたデータ伝送が可能であり、ネットワーク全体のパフォーマンスを向上できる。また、プライオリティグループ毎に好適なスロット調停時のスロット巡回方法を選択することで、アクセス制御にかかる帯域の無駄を無くし、優先度の高いデータの遅延を防止するとともに、データ伝送効率を高めることができる。また、スロット調停においてスロット巡回を開始するスロット番号をシフトさせることで、各データの送信機会の不均衡を無くし、遅延の発生を抑制できる。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明は、通信装置やデータストリームの数が増大しても比較的短時間でアクセス競合の調停を実行でき、帯域の浪費を防止してパフォーマンス低下を抑制する効果、優先制御を行う際に、同じ優先度を持つ通信装置同士の衝突を回避する効果、特定の通信装置やデータにアクセス権が偏ることを防止し、通信量等のトラフィック状況に応じた適切なアクセス制御を実行可能とする効果を有し、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信方法及び通信装置等として有用である。
本発明の通信方法及び通信装置を実現する電力線通信システムの一例の概略構成を示す図 PLCモデムの外観を示す図 PLCモデムのハードウェアの一例を示すブロック図 PLC・PHYブロックによって実現されるデジタル信号処理の一例を説明するための機能ブロック図 本実施形態の電力線通信システムにおけるデータ送信タイミングの一例を示す図 本実施形態のアクセス制御方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図 PGA時間に出力されるプライオリティグループ毎の調停用信号の一例を示す図 本実施形態における各通信装置のプライオリティグループ及びスロットの割り当て手順を示す図 プライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルの一例を示す図 本実施形態の通信装置における送信バッファの構成を示す図 本実施形態におけるプライオリティグループ毎のアクセスタイミングの一例を示す図 本実施形態のアクセス制御方式による各通信装置の動作手順を示すフローチャート いずれかのプライオリティグループにスロットが割り当てられていない場合の処理を示す図 プライオリティグループ毎のスロットの割り当て情報の更新処理の一例を示す図 プライオリティグループ毎のスロットの割り当て情報の更新処理の一例を示すシーケンス図 ネットワークに子機の端末を新規参入させる場合の処理例を示す図 親機の通信装置におけるスロットの割り当て情報更新処理に関する動作手順を示すフローチャート プライオリティグループ毎のスロット割り当てテーブルの他の例を示す図 トラフィック状況に応じたスロット割り当て情報の更新処理を説明する図 スロット割り当てテーブルの更新によりプライオリティグループを移行させた例を示す図 プライオリティグループの移行を行う場合のスロットの割り当て情報更新処理に関する動作手順を示すフローチャート スロット巡回方式の第1例のアクセスタイミングを示す図 スロット巡回方式の第2例のアクセスタイミングを示す図 スロット番号の記憶方法の例を示す図 スロット巡回方式の第3例のアクセスタイミングを示す図 第3例のスロット巡回方式に対応するスロット割り当てテーブルの例を示す図 スロット巡回方式の変形例を示す図 PRS方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図 PRS時間に出力されるプライオリティグループ毎の調停用信号の一例を示す図 PRS方式による複数のプライオリティグループのアクセスタイミングの一例を示す図 スロット割り当て方式によりデータを送信する場合のアクセスタイミングの一例を示す図 スロット割り当て方式において多数のスロット番号を設定した場合の課題を説明する図
符号の説明
100 PLCモデム
100M PLCモデム(親機)
100T PLCモデム(子機)
100T1〜−T4、100Ta〜Tc PLCモデム(子機)
101 筐体
102 電源コネクタ
103 モジュラージャック
104 切換えスイッチ
105 表示部
200 回路モジュール
210 メインIC
211 CPU
212 PLC・MACブロック
213 PLC・PHYブロック
220 AFE・IC
221 DA変換器(DAC)
222 AD変換器(ADC)
223 可変増幅器(VGA)
230 イーサネットPHY・IC
251 ローパスフィルタ
252 ドライバIC
260 バンドパスフィルタ
270 カプラ
271 コイルトランス
272a、272b カップリング用コンデンサ
300 スイッチング電源
400 電源プラグ
500 コンセント
600 電源ケーブル
900 電力線
10 変換制御部
11 シンボルマッパ
12 シリアル−パラレル変換器
13 逆ウェーブレット変換器
14 ウェーブレット変換器
15 パラレル−シリアル変換器
16 デマッパ
311 MAC部
312 送信バッファ
313 PHY部
321、322、323 キュー

Claims (29)

  1. 複数のプライオリティグループ間で通信帯域を共有して通信を行う通信方法であって、
    複数のプライオリティグループのうちの1つに属する通信装置が第1の期間において通知信号を送信することにより、前記第1の期間後の第2の期間で送信可能なプライオリティグループを調停する第1のステップと、
    前記第2の期間において、前記調停に基づいて送信可能なプライオリティグループに属する通信装置が、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記第2の期間の特定タイミングでデータを送信する第2のステップと、を備え、
    前記特定タイミングの数はプライオリティグループごとに任意に設定される通信方法。
  2. 請求項1に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況に基づいて、当該通信媒体に接続されたいずれかの装置の制御部が、前記第1の期間の通知信号を変更する第3のステップ
    を有する通信方法。
  3. 請求項2に記載の通信方法であって、
    前記第3のステップにおいて、前記通信媒体上のトラフィック状況として用いる前記第2の期間でデータ送信した通信装置を含む通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量と、データの種類により予め決められている優先順位とに従って、前記第1の期間の通知信号を変更する通信方法。
  4. 請求項1または2に記載の通信方法であって
    記第1の期間の通知信号は、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記プライオリティグループを通知する情報を含み、
    前記第1のステップにおいて前記第1の期間で通知信号を送信した通信装置のうち、優先度の高いプライオリティグループの通信装置が、後続する前記第2の期間において送信可能となる通信方法。
  5. 請求項1または2に記載の通信方法であって
    記第2の期間の特定タイミングとして、前記第2の期間を区分するスロットを用い、各スロットに付与したスロットIDに対応させて前記プライオリティグループ毎にデータまたは通信装置を割り当てるものとし、
    前記第2のステップにおいて、前記第2の期間で送信可能な通信装置が、前記第2の期間中に先に送信された他の信号を検出しない場合に、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられたスロットIDのタイミングでデータを送信する通信方法。
  6. 請求項1または2に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において送信可能な通信装置からデータの送信が無かった場合に、この第2の期間に後続する第3の期間において、いずれかの通信装置が、任意のタイミングで先に送信された他の信号を検出しない場合にデータを送信する第4のステップを有する通信方法。
  7. 請求項5に記載の通信方法であって、
    前記複数の通信装置のうちのいずれかの通信装置の制御部が、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを行い、このスロット割り当て情報を所定間隔で送信する報知フレームにより各通信装置へ報知するステップを有する通信方法。
  8. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記複数の通信装置のうちのいずれかの通信装置が、自装置を含む全通信装置の送信信号を検出し、この信号検出に基づく通信媒体上のトラフィック状況に応じて、前記制御部が前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを変更し、更新したスロット割り当て情報を報知する通信方法。
  9. 請求項8に記載の通信方法であって、
    前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値以上の場合に、前記制御部が該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が高いものに移行させる通信方法。
  10. 請求項8に記載の通信方法であって、
    前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値未満の場合に、前記制御部が該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が低いものに移行させる通信方法。
  11. 請求項8に記載の通信方法であって、
    前記通信媒体上のトラフィック状況として、前記第1の期間及び前記第2の期間における送信データの有無を用い、前記プライオリティグループ毎のスロットに割り当てられたデータ及び通信装置に関して、所定期間送信データが検出されなかった場合に、前記制御部が該当するスロットを解放する通信方法。
  12. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記プライオリティグループ毎のスロットへの割り当てがなされていない送信データを検出した場合に、前記制御部がデータの送信元情報に基づいてプライオリティグループを決定し、該当するプライオリティグループに割り当て可能な場合に、そのプライオリティグループの空きスロットにデータ及び通信装置を割り当てる通信方法。
  13. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記スロット割り当て情報において、前記プライオリティグループによる調停を行う前記第1の期間の有無を示すPGA有無情報を設け、
    前記PGA有無情報がPGA無しの情報である場合に、各通信装置が前記第1の期間を設けず直ちに前記第2の期間としてスロット割り当てによる調停を行う通信方法。
  14. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において、前記スロット割り当て情報に割り当てられた前記プライオリティグループ毎のスロットIDがn周巡回した後に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第1のスロット巡回方式を用いる通信方法。
  15. 請求項14に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において前記スロットIDを巡回させるスロット巡回周回数nを、前記制御部が前記通信媒体上のトラフィック状況に基づいて変更する通信方法。
  16. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において、いずれかの通信装置からのデータの送信が終了する度に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第2のスロット巡回方式を用いる通信方法。
  17. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において、前記スロット割り当て情報に割り当てられた前記プライオリティグループ毎のスロットIDがn周巡回した後に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第1のスロット巡回方式と、いずれかの通信装置からのデータの送信が終了する度に、前記第1の期間として次の前記プライオリティグループによる調停を行う第2のスロット巡回方式とを用い、前記プライオリティグループによって前記第1または前記第2のいずれかのスロット巡回方式を設定する通信方法。
  18. 請求項5に記載の通信方法であって、
    前記第2の期間において、前記プライオリティグループ毎のスロットIDを記憶し、次回の第2の期間では、送信可能なプライオリティグループについて、巡回を開始するスロットIDを前回と異なるものに変更する通信方法。
  19. 複数のプライオリティグループ間で通信帯域を共有する通信システムにおける通信装置であって
    1の期間において通知信号を送信することにより、前記第1の期間後の第2の期間で送信可能なプライオリティグループを調停する調停情報通知部と、
    前記第2の期間において、前記調停に基づいて自装置が送信可能なプライオリティグループに属する場合、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記第2の期間の特定タイミングでデータを送信するデータ送信部とを備え、
    前記特定タイミングの数はプライオリティグループごとに任意に設定される通信装置。
  20. 請求項19に記載の通信装置であって、
    前記第1の期間の通知信号として、前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況と、データの種類により予め決められている優先順位とに基づいて設定された信号を用いる通信装置。
  21. 請求項19または20に記載の通信装置であって
    記調停情報通知部は、前記第1の期間の通知信号として、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられた前記プライオリティグループを含む情報を通知し、
    前記第1の期間で通知信号を送信した通信装置のうち、自装置が最も優先度の高いプライオリティグループである場合、後続する前記第2の期間において送信可能となる通信装置。
  22. 請求項19または20に記載の通信装置であって
    記第2の期間の特定タイミングとして、前記第2の期間を区分するスロットを用い、各スロットに付与したスロットIDに対応させて前記プライオリティグループ毎にデータまたは通信装置が割り当てられており、
    前記データ送信部は、前記第2の期間中に先に送信された他の信号を検出しない場合に、自装置の送信データまたは自装置自体に割り当てられたスロットIDのタイミングでデータを送信する通信装置。
  23. 請求項19または20に記載の通信装置であって、
    前記データ送信部は、自装置が前記第2の期間において送信可能ではなく、前記第2の期間において他の通信装置からデータの送信が無かった場合に、この第2の期間に後続する第3の期間において、任意のタイミングで先に送信された他の信号を検出しない場合にデータを送信する通信装置。
  24. 請求項22に記載の通信装置であって、
    前記第2の期間で送信されたデータを含む通信媒体上のトラフィック状況に基づいて、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを行い、このスロット割り当て情報を所定間隔で送信する報知フレームにより他の通信装置へ報知する制御部を備える通信装置。
  25. 請求項24に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、自装置を含む全通信装置の送信信号を検出し、この信号検出に基づく通信媒体上のトラフィック状況に応じて、前記プライオリティグループ毎のスロットへのデータ及び通信装置の割り当てを変更し、更新したスロット割り当て情報を他の通信装置へ報知する通信装置。
  26. 請求項25に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値以上の場合に、該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が高いものに移行させる通信装置。
  27. 請求項25に記載の通信方法であって、
    前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、通信装置の送信バッファに蓄積されているデータ量を用い、このデータ量が所定値未満の場合に、該当するデータ及び通信装置のプライオリティグループの割り当てを優先度が低いものに移行させる通信装置。
  28. 請求項25に記載の通信方法であって、
    前記制御部は、前記通信媒体上のトラフィック状況として、前記第1の期間及び前記第2の期間における送信データの有無を用い、前記プライオリティグループ毎のスロットに割り当てたデータ及び通信装置に関して、所定期間送信データが検出されなかった場合に、該当するスロットを解放する通信装置。
  29. 請求項24に記載の通信方法であって、
    前記制御部は、前記プライオリティグループ毎のスロットへの割り当てがなされていない送信データを検出した場合に、データの送信元情報に基づいてプライオリティグループを決定し、該当するプライオリティグループに割り当て可能な場合に、そのプライオリティグループの空きスロットにデータ及び通信装置を割り当てる通信装置。
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