JP5196573B2 - 通信方法、通信装置、および通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、通信帯域を共有し共通の伝送路を使用して複数の通信装置間で通信を行うための通信方法、通信装置、および通信システムに関する。
電力線通信(PLC:Power Line Communications)や無線LAN(ローカルエリアネットワーク)を用いて通信するシステムにおいては、複数の通信装置同士が、共通の伝送路を使用し、通信帯域を共有して通信を行う。従って、複数の通信装置が同時に伝送路に信号を送信する場合には、干渉が生じ通信が困難な状態になる。そこで、このような伝送路に対する複数の通信装置からのアクセスの競合を回避する必要がある。
このようなアクセスの競合を回避する方法の1つとして、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が知られている。CSMA/CAでは、各通信装置が伝送路の使用状況を把握し、他の通信装置が伝送路を使用していない時に信号を送信する。具体的には、他の通信装置が送信する信号のキャリア(搬送波)の有無を検出し、キャリア検出した場合には、他の通信装置の行っている通信が終了するまで送信を待機する。一方、キャリアを検出しなかった場合には、更にバックオフ時間と呼ばれる待ち時間だけ待機した後で信号の送信を試みる。バックオフ時間をランダム値などに基づいて決定することにより、同じ伝送路を多数の通信装置が共有する場合であっても、競合の発生頻度を下げ、しかも伝送路の利用効率を高めることが可能である。
CSMA/CAを用いた通信に関する従来技術としては、フレームの伝送効率を改善するためにフレームの多重化を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、CSMAとTDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)とが同一の伝送路で共存するための技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−246035号公報 特開2007−166104号公報
ところで、従来の電力線通信を行う電力線通信装置が接続された通信ネットワークは、1つ以上の子機としての電力線通信装置とそれを管理する親機としての電力線通信装置とで構成される。1つの通信ネットワーク又は共通の伝送路に接続可能な親機としての電力線通信装置及び子機としての電力線通信装置の総数には上限があり、例えば255台に限られている。また、従来の高速版電力通信装置に対して制御データやコマンドといった高速性を必要としない比較的低速の電力線通信装置を高速版電力通信装置のパフォーマンスに影響を与えることなく共存させることも重要となる。
しかしながら、使用されるアプリケーションによっては、このような1つの通信ネットワークにおける電力線通信装置の上記制限数の範囲内では所望の処理を実施できない場合がある。
また、従来の親機または子機としての電力線通信装置は、例えば、親機としての電力線通信装置から定期的に送信されるビーコン信号を検出したり、各子機が自局に割り当てられたタイムスロットを正しく認識したりする必要があるので、通信制御を実施するために、処理能力の高いマイクロコンピュータや高性能の論理回路を必要とする。このような高処理能力のマイクロコンピュータ等は高価なものである。
仮に電力線通信装置を増設する必要がある場合には、なるべく安価に電力線通信装置を増設できることが望ましい。この場合、従来の親機または子機としての電力線通信装置と同様に、他の電力線通信装置が送信する信号との信号衝突を回避可能なものでなければならない。
本発明は、安価に他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避できる通信方法、通信装置、および通信システムを提供することを目的とする。
本発明の通信方法は、伝送路に接続され、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信方法であって、第1の通信装置が、時間経過に応じて、送信タイミングの区分を示す複数のスロットから特定のスロットを識別するためのスロットIDを順次更新するスロットID更新ステップと、前記第1の通信装置が、前記伝送路にキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、第1の待機時間の経過後、かつ、当該第1の通信装置に割り当てられた第1のアクセスIDに対応する第1のスロットIDに前記スロットIDを更新したとき、第1のデータおよび前記第1のアクセスIDを前記伝送路に送信する第1の送信ステップと、第2の通信装置が、前記伝送路にキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、前記第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過後に、第2のデータおよび第2のアクセスIDを前記伝送路に送信する第2の送信ステップと、前記第1の通信装置が、前記第2のアクセスIDを受信する第1の受信ステップと、を有し、前記スロットID更新ステップにおいて、前記第1の通信装置が、前記スロットIDの更新を前記第2のアクセスIDに対応する第2のスロットIDに後続するスロットIDから開始する。
この通信方法によれば、第1の通信装置(親機及び子機としての通信装置)では、第1の待機時間経過後に、スロットカウンタにより特定のタイミングでデータ送信を行い、第2の通信装置(孫機としての通信装置)ではバックオフ時間としての第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過を待ってデータ送信を行い、第2の通信装置が送信したアクセスIDに対応するスロットIDに後続するIDを第1の通信装置が用いることになる。これにより、第2の通信装置は、スロットカウンタを用いずにデータ送信を行い、処理装置も第1の通信装置と比較して簡易なものを使用するため、装置を安価に構成できる。また、送信開始までに十分な待機時間を確保しているために、他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避することが可能である。
また、本発明の通信方法は、前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、前記第2のアクセスIDを擬似乱数に基づいて生成する。
この通信方法によれば、送信の度に生成する疑似乱数に基づいて決定するので、アクセスIDとして同じ値が連続的に使用されることを防止することができ、複数の通信装置間において送信タイミングに偏りのない通信を行うことができる。
また、本発明の通信方法は、前記第2の通信装置が、前記第1のアクセスIDを受信する第2の受信ステップを有し、前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、受信した前記第1のアクセスIDを前記第2のアクセスIDとして用いる。
この通信方法によれば、他の通信装置が使用したアクセスIDを自己のアクセスIDとして用いるため、アクセスIDとして同じ値が連続的に使用されることを防止することができ、複数の通信装置間において送信タイミングに偏りのない通信を行うことができる。
また、本発明の通信方法は、前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の受信ステップにおいて最後に受信した第1のアクセスIDを前記第2のアクセスIDとして用いる。
この通信方法によれば、最後に受信した第1のアクセスIDを送信した他の通信装置のアクセスIDと同一のアクセスIDを用いるため、当該他の通信装置がデータ送信を継続しているように見せることが可能である。
また、本発明の通信方法は、前記第2の通信装置が、他の通信装置からの前記第2のアクセスIDを受信する第3の受信ステップを有し、前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、受信した前記他の通信装置からの第2のアクセスIDを当該第2の通信装置の第2のアクセスIDとして用いる。
この通信方法によれば、他の第2の通信装置(孫機としての通信装置)が使用したアクセスIDを自己(こちらも孫機としての通信装置)のアクセスIDとして用いるため、アクセスIDとして同じ値が連続的に使用されることを防止することができ、複数の通信装置間において送信タイミングに偏りのない通信を行うことができる。
また、本発明の通信方法は、前記第2の送信ステップにおいて、前記第3の受信ステップにおいて最後に受信した前記他の通信装置からの第2のアクセスIDを当該第2の通信装置の第2のアクセスIDとして用いる。
この通信方法によれば、最後に受信した第1のスロットIDを送信した他の第2の通信装置(孫機としての通信装置)のアクセスIDと同一のアクセスIDを用いるため、当該他の通信装置がデータ送信を継続しているように見せることが可能である。そして、直前にデータ送信した孫機としての通信装置もさらに直前の他の通信装置が使用したアクセスIDを用いているため、当該さらに直前の他の通信装置からデータ送信を継続しているように見せることが可能である。
また、本発明の通信方法は、前記第1の送信ステップにおいて、前記第1の待機時間を優先度に基づいて決定し、前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の待機時間を優先度に基づいて決定し、前記第1の送信ステップにおける優先度は、前記第2の送信ステップにおける優先度よりも高い。
この通信方法によれば、第1の通信装置(親機または子機としての通信装置)の送信優先度を第2の通信装置(孫機としての通信装置)の送信優先度を高くすることで、第1の通信装置の待機時間を短くすることができる。これにより、例えば第1の通信装置で音声信号や映像信号のようにリアルタイム性を要求される通信であっても、遅延を最小限に抑制することが可能である。
また、本発明の通信方法は、前記第1のデータのフレーム長よりも、前記第2のデータのフレーム長が短い。
この通信方法によれば、第1の通信装置(親機または子機としての通信装置)のデータフレーム長が第2の通信装置(孫機としての通信装置)のデータフレーム長よりも短いため、伝送路に空きができる時間が増加し、第1の通信装置が所望のタイミングでデータ送信を行うことができる可能性が高くなる。
また、本発明の通信方法は、電力線を前記伝送路として、電力線通信を行う。
この通信方法によれば、電力線通信を用いた場合であっても、安価に他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避することができる。
また、本発明の通信装置は、伝送路に接続され、通信帯域を共有する他の通信装置との間で通信を行う通信装置であって、前記伝送路のキャリアの有無を検出するキャリア検出部と、前記キャリア検出部によりキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、時間経過に応じて、送信タイミングの区分を示す複数のスロットから特定のスロットを識別するためのスロットIDを順次更新するためのスロットカウンタを備える他の通信装置の、データ送信時の第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過後に、第2のデータおよび第2のスロットIDを前記伝送路に送信するデータ送信部と、を備える。
この通信装置によれば、第1の通信装置(親機及び子機としての通信装置)では、第1の待機時間経過後に、スロットカウンタにより特定のタイミングでデータ送信を行い、第2の通信装置(孫機としての通信装置)ではバックオフ時間としての第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過を待ってデータ送信を行い、第2の通信装置が送信したスロットIDに後続するIDを第1の通信装置が用いることになる。これにより、第2の通信装置は、スロットカウンタを用いずにデータ送信を行い、処理装置も第1の通信装置と比較して簡易なものを使用するため、装置を安価に構成できる。また、送信開始までに十分な待機時間を確保しているために、他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避することが可能である。
また、本発明の通信装置は、電力線を前記伝送路として、電力線通信を行う。
この通信装置によれば、電力線通信を用いた場合であっても、安価に他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避することができる。
本発明によれば、安価に他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避可能である。
以下、本発明の実施形態の通信方法、通信装置、および通信システムについて、図面を用いて説明する。
図1は、電力線通信装置の一例であるPLC(Power Line Communication)モデム100の前面を示す外観斜視図、図2は、PLCモデム100の背面を示す外観斜視図である。図1、図2に示すPLCモデム100は、筐体101を有しており、筐体101の前面には、図1に示すようにLED(Light Emitting Diode)等の表示部105が設けられている。
また、筐体101の背面には、図2に示すように電源コネクタ102、及びRJ45等のLAN(Local Area Network)用モジュラージャック103、及び動作モードを切換える切換えスイッチ104が設けられている。
また、筐体の上面には、ボタン106が設けられている。ボタン106は、PLCモデム100を通信可能状態とするための処理(登録処理)を開始するためのセットアップボタンとしての機能を有する。尚、例示として筐体101の上面に設けるとしたが、この位置に限られることはない。
電源コネクタ102には、図示しない電源ケーブルが接続され、モジュラージャック103には、図示しないLANケーブルが接続される。なお、PLCモデム100には、さらにDsub(D−subminiature)コネクタを設け、Dsubケーブルを接続するようにしてもよい。
なお、電力線通信装置の一例としてPLCモデム100を示したが、電力線通信装置としては、PLCモデムを内蔵した電気機器でもよい。電気機器としては、例えば、テレビ、電話、ビデオデッキ、セットトップボックスなどの家電機器や、パーソナルコンピュータ、ファクス、プリンターなどの事務機器がある。
また、PLCモデム100は、電力線700に接続され、他のPLCモデム100と共に電力線通信システムを構成する。
次に、図3に、主にPLCモデム100のハードウェア構成の一例を示す。PLCモデム100は、回路モジュール200及びスイッチング電源300を有している。スイッチング電源300は、各種(例えば、+1.2V、+3.3V、+12V)の電圧を回路モジュール200に供給するものであり、例えば、スイッチングトランス、DC−DCコンバータ(いずれも図示せず)を含んで構成される。
回路モジュール200には、メインIC(Integrated Circuit)210、AFE・IC(Analog Front End・Integrated Circuit)220、イーサネット(登録商標)PHY・IC(Physical layer・Integrated Circuit)230、メモリ240、ローパスフィルタ(LPF)251、ドライバIC252、バンドパスフィルタ(BPF)260、カプラ270、AMP(増幅器)IC281、およびADC(AD変換)IC282が設けられている。スイッチング電源300及びカプラ270は、電源コネクタ102に接続され、さらに電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線700に接続される。なお、メインIC210は電力線通信を行う制御回路として機能する。
メインIC210は、CPU(Central Processing Unit)211、PLC・MAC(Power Line Communication・Media Access Control layer)ブロック212、及びPLC・PHY(Power Line Communication・Physical layer)ブロック213で構成されている。
CPU211は、32ビットのRISC(Reduced Instruction Set Computer)プロセッサを実装している。PLC・MACブロック212は、送受信信号のMAC層(Media Access Control layer)を管理し、PLC・PHYブロック213は、送受信信号のPHY層(Physical layer)を管理する。
AFE・IC220は、DA変換器(DAC;D/A Converter)221、AD変換器(ADC;A/D Converter)222、及び可変増幅器(VGA;Variable Gain Amplifier)223で構成されている。カプラ270は、コイルトランス271、及びカップリング用コンデンサ272a、272bで構成されている。
なお、CPU211は、メモリ240に記憶されたデータを利用して、PLC・MACブロック212、及びPLC・PHYブロック213の動作を制御するとともに、PLCモデム100全体の制御も行う。
PLCモデム100による通信は、概略次のように行われる。モジュラージャック103から入力されたデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC230を介してメインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによってデジタル送信信号が生成される。生成されたデジタル送信信号は、AFE・IC220のDA変換器(DAC)221によってアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ251、ドライバIC252、カプラ270、電源コネクタ102、電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線700に出力される。
電力線700から受信された信号は、カプラ270を経由してバンドパスフィルタ260に送られ、AFE・IC220の可変増幅器(VGA)223でゲイン調整がされた後、AD変換器(ADC)222でデジタル信号に変換される。そして、変換されたデジタル信号は、メインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによって、デジタルデータに変換される。変換されたデジタルデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC230を介してモジュラージャック103から出力される。
メインIC210によって実現されるデジタル信号処理の一例について説明する。PLCモデム100は、複数のサブキャリアを用いて生成されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)信号などのマルチキャリア信号を伝送用の信号として使用するものである。PLCモデム100は、送信対象のデータをOFDM信号などのマルチキャリア送信信号に変換して出力すると共に、OFDM信号などのマルチキャリア受信信号を処理して受信データに変換する。これらの変換のためのデジタル信号処理は、主としてPLC・PHYブロック213で行われる。
PLC・PHYブロック213によって実現されるデジタル信号処理を行うために必要とされる機能上の構成の一例が図4に示されている。図4に示す例では、ウェーブレット変換を利用するOFDM伝送を行う場合の構成を示してある。図4に示すように、PLC・PHYブロック213は、変換制御部10、シンボルマッパ11、シリアル−パラレル(S/P)変換器12、逆ウェーブレット変換器13、ウェーブレット変換器14、パラレル−シリアル(P/S)変換器15、デマッパ16の各機能を有している。
シンボルマッパ11は、送信すべきビットデータをシンボルデータに変換し、各シンボルデータに従ってシンボルマッピング(例えばPAM変調)を行うものである。シリアル−パラレル変換器12は、マッピングされた直列のデータを入力し並列のデータに変換して出力する。逆ウェーブレット変換器13は、並列データを逆ウェーブレット変換し、時間軸上のデータとするものであり、伝送シンボルを表すサンプル値系列を生成するものである。このデータは、AFE・IC220のDA変換器(DAC)221に送られる。
ウェーブレット変換器14は、AFE・IC220のAD変換器(ADC)222から得られる受信デジタルデータ(送信時と同一のサンプルレートでサンプルされたサンプル値系列)を周波数軸上へ離散ウェーブレット変換するものである。パラレル−シリアル変換器15は、周波数軸上のデータとして入力される並列データを並び替えて直列データに変換し出力する。デマッパ16は、各サブキャリアの振幅値を計算し、受信信号の判定を行って受信データを求めるものである。
なお、図3に示したPLC・PHYブロック213、DAC221、LPF251、ドライバIC252は、各種データの送信を行うデータ送信部としての機能を有する。また、PLC・PHYブロック213、ADC222、VGA223、BPF260は、各種データの受信を行うデータ受信部としての機能を有する。また、データ受信部は、電力線700上のキャリアを検出するキャリア検出部としての機能を有する。また、メインIC210は、送信部によるデータ送信を制御する送信制御部としての機能を有する。
図5は通信システムの一例としての電力線通信システムの構成ブロック図である。図5に示す電力線通信システムは、PLCモデム100A、PLCモデム100B(PLCモデム100B1、100B2、・・・)、PLCモデム100C(PLCモデム100C1、100C2、100C3、・・・)、及び、管理装置150が備わっている。実際に接続する各PLCモデムの数については必要に応じて増減することができる。また、図5では、PLCモデム100B2にのみPLCモデム100Cが接続されているが、他のPLCモデム100BにPLCモデム100Cが接続されてもよい。
以下、全PLCモデムに共通する事項については、単にPLCモデム100として説明する。また、PLCモデム100B1、100B2に共通する事項については、単にPLCモデム100Bとして説明する。また、PLCモデム100C1、100C2、100C3に共通する事項については、単にPLCモデム100Cとして説明する。
図5に示す電力線通信システムでは、各PLCモデム100は、共通の電力線700に接続されており、この共通の電力線700を通信のための伝送路として共有する。また、基本的な通信制御としてCSMA/CA方式を採用しており、複数のPLCモデム100が同時に信号を送信する頻度が小さくなるように制御される。また、各PLCモデム100は、通信帯域を共有している。
PLCモデム100Aは、親機として動作する機能を有し、配下に接続され子機として動作するPLCモデム100Bを管理する。PLCモデム100Aは、具体的な動作として、例えば、電力線700にビーコン等の制御信号を送信する。また、PLCモデム100Bに対して電力線700へのデータフレームの送信を許可するためのアクセスIDを割り当てる。また、後述する図9に示す処理により、自局の送信タイミングを制御する。また、電力線700にデータフレームを送信する際に現在のスロットIDを把握するためのスロットカウンタを例えば図3のPLC−MACブロック212に保持している。
また、PLCモデム100Aは、管理対象のPLCモデム100Bの識別情報(例えばMACアドレス)を子機管理テーブルに記憶している。この子機管理テーブルは、例えば図3のメモリ240に保持される。この子機管理テーブルには、PLCモデム100Bの識別情報に対応させて、アクセスIDを登録することもできる。また、その他の必要な情報を記憶させてもよい。図6は、子機管理テーブルの一例である。
PLCモデム100Bは、それぞれ子機として動作する機能を有し、配下に接続され孫機として動作するPLCモデム100Cを管理する。PLCモデム100Bは、具体的な動作として、例えば、PLCモデム100Aによって電力線700に送信されるビーコン等の制御信号を検出してそれに同期する。また、PLCモデム100Aによって自局に割り当てられたアクセスIDを把握する。また、後述する図9に示す処理により、自局の送信タイミングを制御する。また、PLCモデム100Aと同様のスロットカウンタを例えばPLC−MAC212に保持している。
また、PLCモデム100Bは、管理対象のPLCモデム100Cの識別情報(例えばMACアドレス)を孫機管理テーブルに記憶している。また、その他の必要な情報を記憶させてもよい。この孫機管理テーブルは、例えば図3のメモリ240に保持される。図7は、孫機管理テーブルの一例である。
PLCモデム100C(100C1、100C2、100C3・・・)は、それぞれ孫機として動作する機能を有する。PLCモデム100Cは、具体的な動作として、例えば、後述する図11に示す処理により、自局の送信タイミングを制御する。また、PLCモデム100Cは、PLCモデム100A、100Bと比較すると、CPU211として安価で低処理能力のCPUを有している。このように、PLCモデム100CのCPU211は比較的簡易なものであるため、装置コストを軽減可能である。
管理装置150は、電力線通信システム全体を管理するための機能を有している。管理装置150は、具体的な動作として、例えば、定期的に各PLCモデム100Cに対し、情報を収集したりPLCモデム100Cに接続された装置を制御するためのコマンドを送信したりする。また、暗号鍵の変更などシステム管理を行う。
次に、各PLCモデム100が電力線700に送信する送信タイミングについて説明する。図8は、データ送信を行うためのタイムスロットの一例を示す図である。
図8(a)に示す例では、各PLCモデム100が電力線700に送信可能な時間領域(タイムスロット)は、所定時間長さの単位スロット時間st毎に区分されている。そして、各スロットを識別するためのスロットIDとして、0、1、2、3、4の5つが用意されている。このスロットIDは、PLCモデム100A及び100Bが備えるスロットカウンタにより更新されていく。各PLCモデム100A及び100Bは、ビーコン等の制御信号により同期をとり、スロットIDを0〜4の範囲内で0、1、2、3、4、0、1、2、・・・と循環的に同時に更新する。また、PLCモデム100Aは、スロットIDの上限値(ここでは「4」)を変更可能である。
図8(a)に示す例は、電力線700にデータフレームが送信されていない状態、つまりキャリア検出を行っても電力線700上にキャリアが検出されない状態であり、PLCモデム100A及び100Bは、一定間隔(st)でスロットIDを更新する。つまり、単位スロット時間stの間、電力線700上にデータフレームが存在しない場合には、スロットIDを1つ更新する。また、電力線700上にデータフレームが存在する場合には、当該送信の後にスロットIDが1つ更新する。この場合、いずれかのPLCモデム100により電力線700にデータフレームが送信されている間は、単位スロット時間stが経過してもスロットIDは更新しない。この様子の一例を、図8(b)に示している。
次に、PLCモデム100AによるPLCモデム100A及び100BへのアクセスIDの割り当てについて説明する。
各PLCモデム100が実際にタイムスロットを使用してデータフレームを送信するためには、タイムスロットの使用権を獲得する必要がある。アクセスIDは、このタイムスロットにおいていずれのスロットを使用するかを決定する識別情報であり、主にPLCモデム100Aにより管理されている。PLCモデム100Aは、自局及びPLCモデム100Bに互いに異なるアクセスIDを割り当てる。そして、PLCモデム100Aは、自局および各PLCモデム100Bに対して、アクセスIDを必要時にダイナミックに割り当てる。なお、PLCモデム100Aには、例えばアクセスIDを1として固定的に割り当ててもよい。
PLCモデム100AがアクセスIDを割り当てる際には、例えば、PLCモデム100Bが送信要求を行い、PLCモデム100Aがこの送信要求を検出すると、送信要求を行ったPLCモデム100Bに対して空いている新たなアクセスIDを割り当てる。また、アクセスIDが割り当てられたPLCモデムがデータ送信を完了したときには、そのアクセスIDの割り当てを解除する。また、例えば、アクセスIDを割り当てた特定のPLCモデム100Bが所定時間以上送信を行わない場合には、そのアクセスIDの割り当てを解除してもよい。アクセスIDが解除されると、アクセスIDを他のPLCモデムに割り当てることができるようになる。これにより、使用されるアクセスIDの数を最小にして伝送路の利用効率を高めることができる。
PLCモデム100A及び100Bは、アクセスIDと自局の備えるスロットカウンタのスロットIDとが対応関係にあるときに、データ送信が可能な状態となる。例えば、アクセスIDとして「1」が割り当てられたPLCモデム100A、100Bには、スロットIDが1のスロットを使用する権利が割り当てられる。また、アクセスIDとして「2」が割り当てられたPLCモデム100A、100Bには、スロットIDが2のスロットを使用する権利が割り当てられる。ここでは、アクセスIDとスロットIDとが一致する場合を挙げたが、例えばスロットID「A」とアクセスID「1」、スロットID「B」とアクセスID「2」のように対応付けを行ってもよい。
一方、PLCモデム100Cは、PLCモデム100Aによって管理されていないため、アクセスIDを割り当てられることがない。したがって、PLCモデム100Dが電力線700へデータフレームを送信する際には、PLCモデム100A及び100Bとは異なる方法でアクセスIDを取得する。
例えば、PLCモデム100Cは、電力線700に送信される他のPLCモデム100が使用するアクセスIDを取得し、そのアクセスIDを使用してもよい。また、PLCモデム100Cが乱数によりアクセスIDを決定してもよい。これにより、PLCモデム100Cが使用するアクセスIDに偏りがなくなり、良好な通信を行うことができる。
次に、各PLCモデム100が送信するデータフレームについて説明する。
各PLCモデム100のデータフレームには、当該データフレームが送信される際に使用されるアクセスIDが含まれている。また、PLCモデム100Dのデータフレームは、PLCモデム100A及び100Bのデータフレームと比較してフレーム長を短くすることが好ましい。したがって、例えば簡単な制御情報のみをPLCモデム100Cのデータフレームに含ませ、音声情報や映像情報のような情報は含ませないようにすることが好ましい。これにより、PLCモデム100Aが送信タイミングを管理できないPLCモデム100Dを含む電力線通信システムにおいても、信号衝突が発生する可能性を低減でき、良好な通信を行うことが可能である。
次に、各PLCモデム100のデータ送信時の動作について説明する。
まず、PLCモデム100A及び100Bのデータ送信時の動作について説明する。図9はPLCモデム100Bのデータ送信時の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、PLCモデム100Bについて説明するが、PLCモデム100Aについても同様の処理を行う。なお、データ送信時の制御は、メインIC210によって行われる。
ステップS11では、PLCモデム100Bは、送信すべきデータが自局に存在するか否かを識別する。データが存在する場合はステップS15に進み、存在しなければステップS12に進む。
ステップS12では、PLCモデム100Bは、所定のキャリア検出を実行し、電力線700にキャリアが現れているか否かを識別する。キャリアを検出した場合はステップS13に進み、検出しない場合はステップS21に進む。このキャリア検出は、自局が送信すべきデータがない場合には、単位スロット時間st毎に行われる。
ステップS13では、PLCモデム100Bは、電力線700に現れている信号を受信し、受信した信号のデータフレームからアクセスID(送信元が使用したアクセスID)を検出する。
ステップS14では、PLCモデム100Bは、スロットカウンタのスロットIDとして、ステップS13で検出した送信元のアクセスIDに続く値をセットする。
例えば後述する図12に示した動作例では、PLCモデム100BはデータフレームF1を受信してアクセスIDの「2」を検出し、時刻t2で自局のスロットカウンタに「2」に続く値である「3」をセットする。
送信すべきデータが存在する場合には、ステップS15に進む。ステップS15では、PLCモデム100Bは、ランダムバックオフ値を決定する。ランダムバックオフ値に単位スロット時間stを乗算した結果が待ち時間(バックオフ時間)に相当する。
ここで、バックオフ値の決め方の具体例について説明する。
例えば、図10に示すようなテーブルを利用し、固定部の値とランダム部の値と所定の乱数アルゴリズムとによってバックオフ値を決める。図10に示したテーブルにおいて、アクティブID数は、PLCモデム100Aが現在各PLCモデム100A及び100Bに割り当てているアクティブなアクセスIDの数を表し、プライオリティ差は、自局に割り当てられた優先度(プライオリティ)と最大優先度との差を表している。
例えば、アクティブID数が4、プライオリティ差が3の場合には、図10に示すテーブルから、固定部の値として4が得られ、ランダム部の値として7が得られる。固定部の値を下限値とし、固定部とランダム部の値を加算した結果を上限値とする範囲内(4〜11)の1つの整数をバックオフ値として乱数アルゴリズムによって求める。なお、バックオフ値については、扱うデータの優先度に応じて変更することができる。例えば、リアルタイム性が要求される音声情報や映像情報については優先度を高く、簡単な制御情報については優先度を低くできる。
なお、PLCモデム100BにはPLCモデム100Cよりも、扱うデータの相違により、高い優先度が事前に割り当てられており、PLCモデム100Bのバックオフ時間は、PLCモデム100Cのバックオフ時間よりも短くなる。
バックオフ値を決定した後、ステップS16では、PLCモデム100Bは、所定のキャリア検出を実行し、キャリアが電力線700に現れているか否かを識別する。キャリアを検出した場合はステップS13に進み、検出しない場合はステップS17に進む。
ステップS17では、PLCモデム100Bは、ステップS15で決定されたランダムバックオフ値に相当するバックオフ時間を経過したかどうかを調べるために、図示しないタイマにより経過時間を計測し、カウントダウンする。また、経過時間が単位スロット時間st経過する毎に、スロットカウンタのスロットIDを1ずつ更新する。
ステップS18では、PLCモデム100Bは、スロットカウンタのスロットIDとPLCモデム100Aにより自局に事前に割り当てられているアクセスIDとを比較する。これらが一致した場合にはステップS19に進み、一致しなければステップS16に戻る。
なお、個別のアクセスIDを取得していない場合は共通のアクセスID(一例としてID=0)を用いる。親機は共通アクセスIDが使用されたことを検出すると該当の子機に対し個別のアクセスIDをビーコン等で通知する。
ステップS19では、PLCモデム100Bは、タイマを参照し、バックオフ時間が経過したか否かを識別する。バックオフ時間が経過した場合はステップS20に進み、経過してなければステップS16に戻る。
ステップS20では、PLCモデム100Bは、事前に自局に割り当てられたアクセスIDをデータフレームのヘッダなどの領域に埋め込み、データフレームを電力線700に送信する。
例えば後述する図12に示した動作例では、PLCモデム100Bは、自局に割り当てられたアクセスIDの「4」を時刻t7から送信するデータフレームF3に埋め込む。
次に、PLCモデム100Cのデータ送信時の動作について説明する。
図11はPLCモデム100Cのデータ送信時の動作の一例を示すフローチャートである。なお、データ送信時の制御は、メインIC210によって行われる。
ステップS31では、PLCモデム100Cは、送信すべきデータが自局に存在するか否かを識別する。データが存在する場合はステップS34に進み、存在しなければステップS32に進む。
ステップS32では、PLCモデム100Cは、所定のキャリア検出を実行し、キャリアが電力線700に現れているか否かを識別する。キャリアを検出した場合はステップS33に進み、検出しない場合はこの処理を終了する。
ステップS33では、PLCモデム100Cは、電力線700に現れている信号を受信し、受信した信号のデータフレームからアクセスID(送信元が使用したアクセスID)を検出する。
ステップS34では、PLCモデム100Cはランダムバックオフ値を決定する。ランダムバックオフ値に単位スロットstの期間を乗算した結果がバックオフ時間に相当する。
バックオフ値の決定方法についてはPLCモデム100Bの場合と同様であるが、PLCモデム100Cの優先度は、PLCモデム100A〜100Cの優先度よりも低くなっているので、PLCモデム100Cのバックオフ値はPLCモデム100A〜100Cよりも大きくなる。したがって、PLCモデム100Cは、PLCモデム100A及び100Bよりバックオフ時間が長くなる。
バックオフ値を決定した後、PLCモデム100Cは、ステップS35では、所定のキャリア検出を実行し、キャリアが電力線700に現れているか否かを識別する。キャリアを検出した場合はステップS33に進み、検出しない場合はステップS36に進む。
ステップS36では、PLCモデム100Cは、ステップS34で決定されたランダムバックオフ値に相当するバックオフ時間の経過したかどうかを調べるために、図示しないタイマにより経過時間を計測し、カウントダウンする。
ステップS37では、PLCモデム100Cは、バックオフ時間が経過しているか否かを識別する。バックオフ時間が経過している場合はステップS38に進み、経過してなければステップS35に戻る。
ステップS38では、PLCモデム100Cは、受信したデータフレームから直前に(最後に)ステップS33で取得した他のPLCモデムのアクセスIDを、データフレームのヘッダなどの領域に埋め込み、データフレームを電力線700に送信する。
つまり、各PLCモデム100Cは、PLCモデム100AによってアクセスIDの割り当てを受けることなく、他のPLCモデムが最後の送信の際に使用したアクセスIDと同じ値を自局のアクセスIDとして使用し、データ送信を行う。この場合の他のPLCモデムとは、PLCモデム100A及び100Bのみではなく、PLCモデム100Cであってもよい。
従って、特定のアクセスIDだけが頻繁に使用されるのを避けることができる。そのため、複数のPLCモデム100Cが存在する場合であっても、使用されるアクセスIDの偏りがなくなり、均等な頻度で順次にタイムスロットを使用することができ、電力線通信システムにおける通信品質を向上させることができる。
また、PLCモデム100Cは、直近に使用されたアクセスIDを使用するため、電力線通信システムにおいては、あたかも直近にデータ送信を行ったPLCモデムがデータ送信を継続しているように見える。
また、図9及び図11の処理を行うことで、PLCモデム100Cのバックオフ時間はPLCモデム100A及び100Bのバックオフ時間よりも長いので、PLCモデム100A及び100Bの送信の途中でPLCモデム100Cの送信が割り込むのを防止することができる。つまり、PLCモデム100Cは、PLCモデム100A及び100Bが電力線700をデータ送信のために使用することを予定していない期間において、データ送信を行うことになる。
次に、各PLCモデム100の具体的な動作例について、図12を参照しながら説明する。図12は、各PLCモデム100によって電力線700に送信されるデータフレームを時系列に示す図である。つまり、実際に通信が行われているときのタイムスロットの一例を示している。
図12の例では、PLCモデム100Aにより、PLCモデム100AのアクセスIDとして「2」、PLCモデム100BのアクセスIDとして「1」が付与されている。ここでは、まず、アクセスIDが「」であるPLC100Aが送信し、アクセスID「」であるPLCモデム100Bが続いて送信するものとする。また、PLCモデム100Bがデータ送信を開始した以降(時刻t3以降)に、PLCモデム100Cに送信要求が発生したものとする。また、PLCモデム100Cがデータ送信を開始した以降(時刻t5以降)に、再びPLCモデム100Aに送信要求が発生したものとする。
まず、時刻t1からt2の間のスロット(スロットID=2)では、アクセスIDの「2」が割り当てられたPLCモデム100Aが、データフレームF1を送信する。時刻t2からのスロットIDが3、4、0の各スロットでは、電力線700にデータフレームを送信するPLCモデムはない。PLCモデム100Bは、バックオフ値の「2」に対応するバックオフ時間(BO)がデータフレームF1の送信完了(時刻t2)から経過した後、時刻t3から始まるスロット(スロットID=1)において、アクセスIDの「1」が割り当てられたデータフレームF2を送信する。
そして、時刻t3以降にデータフレームを送信しようと待機しているPLCモデム100Cは、時刻t4より前のキャリア検出においては、キャリアを検出するため、電力線700に現れたデータフレームF2から当該データフレームに含まれているアクセスIDの「1」を取得する。
時刻t4で、PLCモデム100Cが、データフレームF2の送信の終了を検出する(他のキャリアなしを検出する)と、バックオフ値の「6」に対応するバックオフ時間(BO)が経過するまで待機する。時刻t4からのスロットIDが2、3、4、0、1、2の各スロットでは、電力線700にデータフレームを送信するPLCモデムはない。そして、他のPLCモデムのキャリアを検出しない状態でバックオフ時間(BO)が経過すると、時刻t5で、PLCモデム100Cは、データフレームFsの送信を開始する。PLCモデム100Cは、データフレームFsを送信する際に、直前に受信したデータフレームF2から得られたアクセスIDである「1」を、データフレームFsの中に含めて送信する。
時刻t6で、データフレームFsの送信が終了した時に、データフレームFsを送信したPLCモデム以外の他のPLCモデムは、データフレームFsに含まれているアクセスIDが「1」であることから、続くスロットIDが「2」であると識別する。
時刻t5以降にデータフレームを送信しようと待機しているPLCモデム100Aは、時刻t6で、バックオフ値の「1」に相当するバックオフ時間(BO)が経過するまで待機する。ここでは、PLCモデム100AのアクセスIDとして「4」が付与されている。時刻t6からのスロットIDが2、3の各スロットでは、電力線700にデータフレームを送信するPLCモデムはない。そして、バックオフ時間(BO)が経過後にスロットIDがPLCモデム100AのアクセスIDになると、時刻t7で、PLCモデム100Aは、データフレームF3の送信を開始する。
図12に示すように、PLCモデム100Bが送信するデータフレームF1と、その後にPLCモデム100Cが送信するデータフレームFsとには、同一のアクセスIDである「1」が含まれているので、これらの送信元以外のPLCモデムは、電力線700に現れるデータフレームF2とデータフレームFsとを連続する1つの長いデータフレームとして認識することになる。したがって、電力線通信システムにおいては、あたかもPLCモデム100Bがデータ送信を継続しているように見える。
次に、PLCモデム100Cの送信時の動作の変形例について説明する。
図11に示した処理では、直前にステップS33で受信データフレームから検出したアクセスIDと同一の値をステップS38で用いているが、必ずしも同一の値でなくても良い。
図13は、PLCモデム100Cの送信時の動作の変形例を示すフローチャートである。図13において、図11に示す処理と同一のステップには同一の番号を付し、説明を省略または簡略化する。図13に示す処理では、ステップS34とステップS35との間に新たなステップS34Bを追加した点と、ステップS38がステップS38Bに変更された点が図11と異なっている。また、図13のステップS33は省略可能である。
ステップS34Bでは、PLCモデム100Cは、乱数(例えば擬似乱数)に基づく新たなアクセスIDを生成する。アクセスIDを生成する際には、割り当て可能な数値の範囲内(図10の例では1〜4の範囲内)で、いずれかの1つの整数を乱数生成アルゴリズムを用いて選択し、これを新たなアクセスIDとして使用する。
ステップS38Bでは、PLCモデム100Cは、ステップS34Bで最後に生成した最新のアクセスIDをデータフレームのヘッダなどの領域に埋め込み、データフレームを電力線700に送信する。したがって、PLCモデム100Cが使用するアクセスIDの値は、乱数によって生成されるため、PLCモデム100Cがデータフレームを送信するたびに新しいIDに更新される。
従って、特定の固定されたアクセスIDだけが頻繁に使用されるのを避けることができる。そのため、複数のPLCモデム100Cが存在する場合であっても、複数のPLCモデム100CにおいてアクセスIDの偏りがなくなり、均等な頻度で順次にタイムスロットを使用することができ、電力線通信システムにおける通信品質を向上させることができる。
ここまで説明したように、PLCモデム100A及び100Bによって構成される電力線通信システムに、先に説明したPLCモデム100Cを追加することにより、安価に、かつ、電力線700において他のPLCモデム100が送信する信号との信号衝突を回避可能な電力線通信システムを構築することができる。特に、PLCモデム100Aが管理するために登録可能なPLCモデム100Bの台数には上限があるため、大規模な電力線通信システムを構築する場合に効果的である。
また、PLCモデム100A〜100Cを有する電力線通信システムでは、タイムスロットにより送信タイミングを決定するTDMAと、バックオフ時間のみによりランダムに送信タイミングを決定するランダムアクセスを電力線700上で共存させることができる。
なお、本実施形態では、PLCモデム100(PLCモデム100A〜100C)について説明したが、PLCモデム100を内蔵した電気機器(例えば、テレビ、電子レンジ、エアコン、冷蔵庫など)に本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、通信システムとして電力線を伝送路として使用する電力線通信システムについて説明したが、例えば無線LANなどの通信装置によって構成される無線システムにおいて本発明を適用してもよい。
本発明は、安価に他の通信装置が送信する信号との信号衝突を回避できる通信方法、通信装置、および通信システム等に有用である。
本発明の実施形態におけるPLCモデムの前面を示す外観斜視図 本発明の実施形態におけるPLCモデムの背面を示す外観斜視図 本発明の実施形態におけるPLCモデムのハードウェアの一例を示した図 本発明の実施形態におけるPLCモデムのデジタル信号処理を説明するための図 本発明の実施形態における電力線通信システムの構成の一例を示すブロック図 本発明の実施形態におけるPLCモデム(親機)が備える子機管理テーブルの一例を示す図 本発明の実施形態におけるPLCモデム(子機)が備える孫機管理テーブルの一例を示す図 本発明の実施形態におけるPLCモデムがデータ送信を行う送信タイミングを説明するための図 本発明の実施形態におけるPLCモデム(親機及び子機)のデータ送信時の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態におけるバックオフ値を決定するためのテーブルの一例を示す図 本発明の実施形態におけるPLCモデム(孫機)のデータ送信時の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態におけるPLCモデムによって電力線に送信されるデータフレームの一例を時系列に示す図 本発明の実施形態におけるPLCモデム(孫機)のデータ送信時の動作の他の一例を示すフローチャート
100 PLCモデム
100A PLCモデム(親機)
100B、100B1、100B2 PLCモデム(子機)
100C、100C1、100C2、100C3 PLCモデム(孫機)
102 電源コネクタ
150 管理装置
200 回路モジュール
210 メインIC
211 CPU
212 PLC・MACブロック
213 PLC・PHYブロック
220 AFE・IC
221 DA変換器(DAC)
222 AD変換器(ADC)
230 PHY・IC
240 メモリ
251 ローパスフィルタ
252 ドライバIC
260 バンドパスフィルタ
270 カプラ
281 AMP IC
282 ADC IC
300 スイッチング電源
400 電源プラグ
500 コンセント
600 電源ケーブル
700 電力線

Claims (11)

  1. 伝送路に接続され、通信帯域を共有する複数の通信装置間で通信を行う通信方法であって、
    第1の通信装置が、時間経過に応じて、送信タイミングの区分を示す複数のスロットから特定のスロットを識別するためのスロットIDを順次更新するスロットID更新ステップと、
    前記第1の通信装置が、前記伝送路にキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、第1の待機時間の経過後、かつ、当該第1の通信装置に割り当てられた第1のアクセスIDに対応する第1のスロットIDに前記スロットIDを更新したとき、第1のデータおよび前記第1のアクセスIDを前記伝送路に送信する第1の送信ステップと、
    第2の通信装置が、前記伝送路にキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、前記第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過後に、第2のデータおよび第2のアクセスIDを前記伝送路に送信する第2の送信ステップと、
    前記第1の通信装置が、前記第2のアクセスIDを受信する第1の受信ステップと、
    を有し、
    前記スロットID更新ステップにおいて、
    前記第1の通信装置が、前記スロットIDの更新を前記第2のアクセスIDに対応する第2のスロットIDに後続するスロットIDから開始する
    通信方法。
  2. 請求項1に記載の通信方法であって、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、前記第2のアクセスIDを擬似乱数に基づいて生成する
    通信方法。
  3. 請求項1に記載の通信方法であって、更に、
    前記第2の通信装置が、前記第1のアクセスIDを受信する第2の受信ステップを有し、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、受信した前記第1のアクセスIDを前記第2のアクセスIDとして用いる
    通信方法。
  4. 請求項3に記載の通信方法であって、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の受信ステップにおいて最後に受信した第1のアクセスIDを前記第2のアクセスIDとして用いる
    通信方法。
  5. 請求項1に記載の通信方法であって、更に、
    前記第2の通信装置が、他の通信装置からの前記第2のアクセスIDを受信する第3の受信ステップを有し、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の通信装置が、受信した前記他の通信装置からの第2のアクセスIDを当該第2の通信装置の第2のアクセスIDとして用いる
    通信方法。
  6. 請求項5に記載の通信方法であって、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第3の受信ステップにおいて最後に受信した前記他の通信装置からの第2のアクセスIDを当該第2の通信装置の第2のアクセスIDとして用いる
    通信方法。
  7. 請求項1ないし6に記載の通信方法であって、
    前記第1の送信ステップにおいて、前記第1の待機時間を優先度に基づいて決定し、
    前記第2の送信ステップにおいて、前記第2の待機時間を優先度に基づいて決定し、
    前記第1の送信ステップにおける優先度は、前記第2の送信ステップにおける優先度よりも高い
    通信方法。
  8. 請求項1ないし7に記載の通信方法であって、
    前記第1のデータのフレーム長よりも、前記第2のデータのフレーム長が短い
    通信方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の通信方法であって、
    電力線を前記伝送路として、電力線通信を行う
    通信方法。
  10. 伝送路に接続され、通信帯域を共有する他の通信装置との間で通信を行う通信装置であって、
    前記伝送路のキャリアの有無を検出するキャリア検出部と、
    前記キャリア検出部によりキャリアが検出されないキャリア未検出期間であって、時間経過に応じて、送信タイミングの区分を示す複数のスロットから特定のスロットを識別するためのスロットIDを順次更新するためのスロットカウンタを備える他の通信装置の、データ送信時の第1の待機時間よりも長い第2の待機時間の経過後に、第2のデータおよび第2のアクセスIDを前記伝送路に送信するデータ送信部と、
    を備える通信装置。
  11. 請求項10に記載の通信装置であって、
    電力線を前記伝送路として、電力線通信を行う
    通信装置。
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