JP5534831B2 - 固体高分子形燃料電池用ガス拡散層部材および固体高分子形燃料電池 - Google Patents
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Description
アノード反応: H2 → 2H+ + 2e-
カソード反応: 1/2O2 + 2H+ + 2e- → H2O
アノード反応:CH3OH+H2O→CO2 +6H++6e− (1)
カソード反応:3/2O2+6H++6e− →3H2O (2)
燃料としてメタノール水溶液を気化供給する場合、水の蒸気圧がメタノールの蒸気圧に比べて低いため、気化燃料中の水分濃度は液体燃料中のそれと比べて低くなる傾向にある。当然、燃料として高濃度メタノール水溶液を気化供給する場合も気化燃料中の水分濃度が非常に低くなるという問題がある。
式(1)に示したとおり、アノード反応すなわちメタノールの酸化反応は水とメタノールの等モル反応である、したがってメタノールに対して水を十分に確保しなければアノード反応が進まない。また水分が少ないと、高分子電解質材料が乾燥するのでプロトン伝導性が低下し電池出力の低下を招く。
よって、メタノールを気化供給するDMFCは、カソードの生成水を有効に利用することが不可欠となる。しかしながら、前記特許文献1の方法はその対策を明示しておらず、MEAの乾燥を防ぐことが出来ないという不都合に帰結する。
特許文献2の保湿板として、水蒸気透過速度(透湿性)が500〜6000g/m224h(20.8〜250g/m2h)である、ポリオレフィン等の絶縁材料が開示されている。この保湿板は、カソード導電層(集電板)に、カソードの反対側で積層される。単に水蒸気透過速度を規定したこのような保湿板では調湿能力は無いので、水蒸気透過度とアノードでのメタノールの酸化に必要な水の総量を超える生成水がある場合は、空気の経路が閉塞されてフラッディングしてしまう。そのため、安定した運転をするには電流密度、温度などを狭い範囲で規定しなければならない。
特許文献3の調湿機能は、保湿層とカバー部材の層状構造を有しなければならないので、システムが厚くなり小型化が難しくなってしまうという不都合がある。
(1) 多孔質体の内部に微粒子を充填してなる固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材であって、JIS L 1099:2006に準拠した測定法による透湿度(MVTR)が400〜800g/m2/hである、固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(2) 該多孔質体の内部に樹脂組成物を充填してなる、(1)に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(3) 該多孔質体の表面にも該微粒子および該樹脂組成物を含む層を形成してなる、(1)または(2)に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(4) 該多孔質体がカーボン繊維を含んでなる、(1)〜(3)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(5) 該多孔質体がカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布のいずれかまたはこれらの組み合わせを含んでなる、(1)〜(4)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(6) 該微粒子がカーボンブラック、黒鉛粉末、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーのいずれかまたはこれらの組み合わせを含んでなる、(1)〜(5)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(7) 該樹脂組成物が、フッ素系アイオノマー、パーフルオロスルホン酸アイオノマー、芳香族系アイオノマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)のいずれかまたはこれらの組み合わせである、(2)〜(6)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(8) 該多孔質体の内部に金属酸化物微粒子を充填してなる、(1)〜(7)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材が提供される。
(9) 高分子電解質膜の片面にアノード用触媒層を、その反対面にカソード用触媒層を接合してなる膜電極接合体(MEA)の少なくとも片面に、さらに(1)〜(8)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材を配置してなる固体高分子形燃料電池が提供される。
(10) 該MEAのカソード側に該固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材を配置してなる、(9)に記載の固体高分子形燃料電池が提供される。
(11) 燃料が、水素、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジメチルエーテル、ギ酸、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウムおよび水素化ホウ素リチウム、からなる群より選ばれる、(10)に記載の固体高分子形燃料電池が提供される。
(12) 該燃料を気相で供給する、(11)に記載の固体高分子形燃料電池が提供される。
また本発明は、無加湿または低加湿形の燃料電池が有する同様の課題も解決できる。
樹脂組成物は化学的安定性が有り、水に容易に解ける物質でなければ何でも適用することが可能である。代表的にはフッ素系のアイオノマーが用いられ、スルホン酸基のような親水性基のEW(Equivalent Weight)が低いほど含水率が増すのでより乾燥環境での保湿性を高めることができる。本明細書において、EWとは、特に断りのない限り、親水性基1mol当たりのアイオノマーの分子量を意味する。具体的にはEW600−EW1100のアイオノマーが用いられ、更にEW700−920が好適であり、より好ましくはEW700−850である。当然芳香族系のアイオノマーを使用することもできるし、その場合のEWは上記範囲とは当然異なりEW280−EW700くらいの範囲で使われる。また、PVAやPVDFなどのポリマーでもよい。
撥水性の樹脂組成物も好適な効果を得ることができる。カソード側ガス拡散層部材に撥水性の樹脂組成物が充填されると、カソード用触媒層とカソード側ガス拡散層部材との界面に生成した水滴が撥水性の強いカソード側ガス拡散層部材に反発されアノード側へ逆拡散しやすくなる。代表的な撥水性の樹脂組成物にはPTFEやFEPなどのフッ素系樹脂が挙げられる。PTFEを樹脂組成物に選択した場合は、例えば、カーボンブラックとPTFEと場合によっては界面活性剤とを混合し、その混合物をカーボンペーパーに含浸して乾燥、350℃以上で焼成をすることによりガス拡散層部材を得てもよい。
これらの樹脂組成物を用いる際には、微粒子と樹脂組成物の混合比に留意する必要がある。混合物中の樹脂組成物の割合が少なすぎるとバインダーとしての役割を果たせず、微粒子を多孔質体の内部に固定することができないし、逆に混合物中の樹脂組成物の割合が多すぎると樹脂組成物の皮膜を形成してしまい、ガスの拡散を阻害してしまう可能性がある。樹脂組成物の皮膜形成は、多孔質体への充填量を制御すること等によって、防止することが可能である。
フッ素系アイオノマー、パーフルオロスルホン酸アイオノマー等の親水性樹脂組成物を用いると、さらにガス拡散層部材内の保水量は増加するのでよりMEA内部の保湿効果は高まる。また、過剰な水が存在する場合に、親水性樹脂が吸水し、やがて系外へ蒸散させるのでフラッディングの抑制効果もある。
PTFEやFEP等の撥水性樹脂組成物を用いると、カソード側の触媒層およびガス拡散層界面に生成した水滴が、撥水性樹脂を充填されたガス拡散層に反発されアノード側へ逆拡散しやすくなる。また、撥水性樹脂組成物を用いた場合に、撥水された水滴が多孔質体の一部の細孔を閉塞することがあるが、空気等のガスの経路は微粒子の微細孔によって確保されるので、フラッディングの問題は生じない。
親水性樹脂組成物および撥水性樹脂組成物はそれぞれの利点を有するので、所望する燃料電池性能に応じて、樹脂組成物の種類、量を調整することが望ましい。
本発明で使用した固体高分子形燃料電池は、ガス拡散層、アノード、カソード、電解質膜、集電体、気化膜を組み合わせて、作製した。各部品について、以下説明する。
多孔質体に充填させる微粒子および親水性樹脂組成物を含む親水性インクを作製した。まず、カーボンブラックであるケッチェンブラック10gとエタノール80gを混合し、超音波処理した後に粉砕機でシェアをかけて分散させた。そこに親水性バインダーとしてパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)を混合して分散させてインクを得た。カーボンブラックおよびアイオノマーの材料または組成比は実施例に応じて変わっている。その値としてバインダー(B)とカーボンブラック(C)の比B/Cを計算して表示する。
多孔質体に充填させる微粒子および撥水性樹脂組成物を含む撥水性インクを作製した。カーボンブラックであるケッチェングラック30gと界面活性剤30gと水240gで液を作成し、粉砕機でシェアをかけて分散させた。それにPTFE分散液(ダイキン製D1−E)12.5gを混合した。
市販のカーボンペーパー(東レ製、TGP−H−090、TGP−H−120)を用意し、それを前記親水性インクに含浸させて110℃で乾燥し、質量を測り、所望の充填質量に達するまで含浸と乾燥を繰り返した。
市販のカーボンペーパー(東レ製、TGP−H−090)を用意し、それを前記撥水性インクに含浸させて110℃で乾燥し、質量を測り、所望の充填質量に達するまで含浸と乾燥を繰り返した。その後350℃で2時間焼成することによって、撥水処理した。
市販のカーボンペーパー(東レ製、TGP−H−060)を用意し、それを20%に希釈したPTFE(ダイキン、D1E)に浸漬し、乾燥した後に350℃で2時間焼成して撥水処理をした。
カーボン担持白金ルテニウム触媒(田中貴金属工業製、TEC61E54DM:白金・ルテニウム(PtRu)担持量50質量%)5gを、パーフルオロ酸電解質(EW=700)に、上記触媒のカーボン量の上記電解質に対する質量比が1.2になるように混合することにより混合インクを調製した。その混合インクを、上記アノード拡散層の電解質膜側にスプレーすることにより触媒層を堆積させ、触媒貴金属量3mg/cm2のアノードを形成した。
カーボン担持白金触媒(田中貴金属工業製、TEC10E70TPM:白金担持量70質量%)5gを、パーフルオロ酸電解質(EW=700)に上記触媒のカーボン量の上記電解質に対する質量比が1.0になるように混合することにより混合インクを調製した。前述のカソード拡散層の電解質膜側にスプレーすることにより触媒層を堆積させ、触媒貴金属量1.3mg/cm2のカソードを形成した。
高分子電解質膜として大きさ5×5cm、厚さ30μmのイオン交換膜GORE−SELECT(登録商標)(ジャパンゴアテックス社製)を用意した。
電解質膜片面にアノード拡散層に堆積したアノードを、その反対面にカソード拡散層に堆積したカソードをそれぞれ配置し、ホットプレスで熱圧(160℃、1MPa、5分間)を加えて積層し、MEAを作製した。
集電体としてチタン(Ti)製多孔板(大きさ5×5cm、厚さ2mm、空隙率50%)を用意し、これを上記MEAのアノード拡散層およびカソード拡散層に接するように配置した。
気化膜として、撥水性の延伸多孔質PTFE(大きさ5×5cm、厚さ160μm、ジャパンゴアテックス製 ベントフィルター膜)を用意し、これをアノード側の集電体に接するように配置した。
上記の部品を組み合わせて作製した固体高分子形燃料電池(単セル)に対して行った試験、測定について以下で説明する。
目付け量とは、カーボンペーパーに充填したカーボンブラックとバインダーの質量を拡散層の面積で割ったものであり、単位はmg/cm2である。ガス拡散層部材をφ48mmの大きさに打ち抜き、インク含浸前後に精密電子天秤で質量を測定した。その質量をサンプルサイズの面積で割り返し、目付け量とした。充填率とは、作製した拡散層総質量に対する、カーボンブラックおよびバインダーの合計質量の比である。
拡散層の透湿度(MVTR)をJIS L 1099:2006に準拠して評価した。この透湿度測定法は、酢酸カリウムの吸湿性を利用して水蒸気の移動量を計測することで、水蒸気移動に対するガス拡散層部材の抵抗度合いを定量化するものである。本発明による透湿度は、硬質のガス拡散層部材の測定に適応するように、JIS L 1099:2006記載のB−2法を改変した方法を採用した(図3参照)。空孔率約80%の微多孔質構造をもつ、厚さ約13μmのポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルムを2枚用い、また水温は23℃とした。
用意した燃料電池単セルにポテンショスタットを接続した。燃料容器にニートなメタノールを5ml充填し、開放起電力(OCV)で5分保持した後、0.3Vで15分発電し、OCVから0.1Vまで1mV/secで電圧を掃引してI−V曲線を得た。この掃引手順を、3回繰り返し、その平均値として最高出力(mW/cm2)を算出した。評価環境は室温とした。
ガス拡散層部材を一対の金メッキを施した平滑な金属ブロック(面積2cm2)で挟み[圧力:981kPa(10kgf/cm2)、4端子法]、室温で1kHzの交流(電流:100mA)を流したときの抵抗値をmΩメーター(アデックス(株)製、商品名:Digital Battery mΩ Meter(Model AX−126B)で測定し、下記式にしたがって貫通抵抗を求めた。
貫通抵抗(mΩcm2)=測定抵抗値(mΩ)×2(cm2)
以下実施例および比較例のために作製したガス拡散層の作製条件一覧を表1に示す。表1において、B/Cはバインダー(B)とカーボンブラック(C)の質量組成比である。
比較例1として通常ガス拡散層として使われる拡散層TGP−H−120(東レ)を用意して、カソードのガス拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−120、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が1/1であるインクを含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−120、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が2/1であるインクを含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−120、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が4/1であるインクを含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−120、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が2/1であるインクを実施例2の半分の量を含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−090、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が1/1であるインクを含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−090、東レ製)に親水性バインダーであるパーフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSI)と導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が3/7であるインクを含浸して乾燥させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
カーボンペーパー(TGP−H−090、東レ製)に撥水性バインダーであるPTFEと導電性微粒子(ケッチェンブラックEC300J)との組成比(B/C)が3/7であるインクを含浸して乾燥、焼結させることにより得た拡散層をカソードの拡散層として用いた。そのMEAを単セルに組み込んで燃料電池試験を行った。
上記比較例と実施例の物性試験結果を表2にまとめた。目付けはカーボンペーパーに充填したカーボンブラックとバインダーの質量を拡散層の面積で割ったものであり、単位はmg/cm2である。充填率とは作製した拡散層の質量に対する、カーボンブラックおよびバインダーの合計質量の比である。透湿度(MVTR)は、JIS L 1099:2006に準拠して評価した。
上記実施例および比較例それぞれの発電試験結果を表3にまとめた。また、I−V曲線を図3に示した。
メタノールの気相供給式の場合、メタノールの蒸気圧の関係で出力は温度の影響を強く受ける。表3では温度のばらつきが見られる。このばらつきはメタノールクロスオーバーの影響と発電による影響が主である。
いずれにしても、全ての実施例で比較例よりも出力が増加し、抵抗が減少している。つまり、拡散層にカーボンブラックと、アイオノマーまたはPTFEのいずれかであるバインダーとを充填して得られたMEAの保湿効果は、有効である。
20、21 触媒層
40、41 通気性導電性基材
50 燃料ガス流路
51 酸素含有ガス流路
60、61 セパレータ
Claims (11)
- 多孔質体の内部に親水性または撥水性の樹脂組成物と導電性微粒子を充填してなる固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材であって、JIS L 1099:2006に準拠した測定法による透湿度が400〜800g/m2/hである、固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該多孔質体の表面にも該導電性微粒子および該樹脂組成物を含む層を形成してなる、請求項1に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該多孔質体がカーボン繊維を含んでなる、請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該多孔質体がカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布のいずれかまたはこれらの組み合わせを含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該導電性微粒子がカーボンブラック、黒鉛粉末、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーのいずれかまたはこれらの組み合わせを含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該樹脂組成物が、フッ素系アイオノマー、パーフルオロスルホン酸アイオノマー、芳香族系アイオノマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)のいずれかまたはこれらの組み合わせである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 該多孔質体の内部に金属酸化物微粒子を充填してなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材。
- 高分子電解質膜の片面にアノード用触媒層を、その反対面にカソード用触媒層を接合してなる膜電極接合体(MEA)の少なくとも片面に、さらに請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材を配置してなる固体高分子形燃料電池。
- 該MEAのカソード側に該固体高分子形燃料電池ガス拡散層部材を配置してなる、請求項8に記載の固体高分子形燃料電池。
- 燃料が、水素、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジメチルエーテル、ギ酸、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウムおよび水素化ホウ素リチウム、からなる群より選ばれる、請求項9に記載の固体高分子形燃料電池。
- 該燃料を気相で供給する、請求項10に記載の固体高分子形燃料電池。
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