JP5534046B2 - 分光特性測定装置、分光特性測定装置の補正方法、およびプログラム - Google Patents

分光特性測定装置、分光特性測定装置の補正方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、分光特性を測定する装置を補正する技術、例えば、ポリクロメータ、特に主要な構成要素にプラスチックの成型品が用いられたポリクロメータにおいて生じ得る経時的、熱的な各種変化に応じて測定結果に生じる波長のズレを補正する技術に関する。
分光測色計および分光輝度計等といった分光を利用した測定装置(分光システムとも言う)には、多数の受光素子が配列された受光素子アレイと回折格子とを備えたポリクロメータが多用される。ここで、回折格子は、測定対象となる光(測定対象光とも言う)を波長に応じて分光し得る。また、受光素子アレイは、所定のピッチ(素子ピッチとも言う)で配列された多数の受光素子において、回折格子で分光された光を受光することで、波長毎の光の強度に応じた電気信号を取得し得る。これにより、測定対象光の分光分布が得られる。
このようなポリクロメータについては、製造コストの低減が目的とされて、回折格子およびハウジング等といった主要な構成要素にプラスチックの成型品が採用されるケースが増加している。しかし、プラスチックの成型品は、周囲温度の変化や成型後における内部応力の緩和等に起因して熱的な変化および経時的な変化を生じ得る。このため、ポリクロメータにおける測定結果である分光分布において波長のズレ(波長シフトとも言う)が生じ得る。
そこで、このような波長シフトに応じた補正によって初期の測定精度を維持することができる分光装置および分光装置の補正方法が提案されている(特許文献1等)。この特許文献1の図4の技術では、単色光がスリットに入射され、回折格子で分光される。このとき、スリット通過光の一次回折光が受光素子アレイ上に形成する像(一次分散像とも言う)の初期位置からのシフト量(第1の像シフト量)が求められる。また、スリット通過光の二次回折光が受光素子アレイ上に形成する像(二次分散像とも言う)の初期位置からのシフト量(第2の像シフト量)が求められる。そして、第1および第2の像シフト量に基づいて、単色光の波長変化に因る影響が除去された像シフト量が求められ、更にこの像シフト量が波長シフト量に変換される。
この技術においては、ポリクロメータの経時的、熱的な変化に起因する波長シフトでは第1の像シフト量と第2の像シフト量とが同一となり、単色光の波長変化に起因する波長シフトでは第2の像シフト量が第1の像シフト量の2倍となる現象が利用される。具体的には、第1および第2の像シフト量から、単色光の波長変化による因る影響が除去されたポリクロメータに因る波長シフト量が取得され得る。そして、この波長シフト量に応じた分光装置の補正が可能となる。
特開2005−69784号公報
上述したように、特許文献1の技術では、一次分散像の初期位置からのシフト量(第1の像シフト量)および二次分散像の初期位置からのシフト量(第2の像シフト量)の両方が求められる必要がある。
しかしながら、一次分散像および二次分散像の形状が初期の形状から変化すると、第1および第2の像シフト量が正確には求まらない場合がある。このような一次分散像および二次分散像の形状の変化は、単色光の分光分布の変化、および単色光が試料に反射されて入射する場合は試料の分光反射特性の変化によって生じ得る。そして、単色光の分光分布の変化は、単色光を発するLED等の光源の温度変化等によって生じ得る。
このような問題は、例えば、図15で示されるような分光反射特性測定装置100に対して多大な不具合を生じさせ得る。分光反射特性測定装置100では、白色光源120から射出される白色光Lが試料110に照射され、試料110の表面で反射した光(試料反射光とも言う)LRWが入射スリット151を介してポリクロメータ150に入射される。この際、入射光LINが回折格子152で分光され、受光センサアレイ153上において、一次回折光によって第1分散像が形成される。受光センサアレイ153は、測定対象である可視域よりも少し広い波長帯域(例えば、350〜780nm)をカバーする。そして、受光センサアレイ153の出力から試料反射光LRWの分光特性が求められ、試料反射光LRWおよび白色光Lの分光特性に基づき、試料110の分光反射率係数等といった反射特性が導出され得る。
この分光反射特性測定装置100において、特許文献1の技術に沿って波長シフト量が求められる場合、白色光源120とは別に設けられた光源130から射出される単色光(例えば、紫外LEDの波長が約375nmの放射光)Lが試料110に照射され、試料反射光LRMが入射スリット151を介してポリクロメータ150に入射される。この際、入射光LINが回折格子152で分光されるが、単色光Lの波長が紫外域にあるため、第1分散像(約375nm)と第2分散像(約750nm)が共に受光センサアレイ153上に形成される。そして、形成された第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mから波長シフト量が検出される。
しかしながら、単色光Lによる第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mの形状、すなわち試料反射光LRMの分光分布の形状が、試料110の分光反射特性に依って変化する。例えば、試料110が、初期の白色基準試料、試料測定時の蛍光増白紙、黄色印刷面、マゼンタ印刷面、およびシアン印刷面と変更されれば、図16で示されるように、試料反射光LRMの分光分布の形状が変化する。図16では、横軸が、受光センサアレイ153に含まれる各受光素子の配列方向の位置を特定するための数値(ここでは素子番号)を示し、縦軸が、光の強度に対応する信号強度を示す。そして、白色基準試料に係る試料反射光LRMの分光分布が太線で描かれ、蛍光増白紙に係る試料反射光LRMの分光分布が細い破線で描かれ、黄色印刷面に係る試料反射光LRMの分光分布が太い破線で描かれ、マゼンタ印刷面に係る試料反射光LRMの分光分布が細線で描かれ、シアン印刷面に係る試料反射光LRMの分光分布が細い一点鎖線で描かれている。
このように第1および第2分散像I1M,I2Mの形状が初期から変化すると、初期からの波長シフト量が精度良く求められない。このため、波長シフト量が求められる際には、試料反射光LRMの分光分布の形状が一定となるように、試料110として白色基準試料等といった特定の試料をセットする煩雑な作業が必要となる。例えば、適切な頻度で、種々の試料の反射特性が測定される合間において特定の試料が測定対象として設置された状態で波長シフト量が測定され、この波長シフト量に応じて分光反射特性測定装置100が補正されることが必要となる。適切な頻度は、例えば、波長シフト量に応じた補正後に生じる波長シフト量が分光反射特性測定装置100の測定精度に対して許容される範囲でしか影響を及ぼさない程度の頻度である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、補正用の単色光の分光分布の変化に拘わらず、迅速かつ高精度に分光特性測定装置が補正され得る技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様に係る分光特性測定装置は、分光器と制御装置とを備え、前記分光器が、開口が設けられた遮光体と、複数の受光素子が一軸に沿った方向に配列され、照射光量に応じて各前記受光素子から信号を出力する受光部と、前記開口を通過した光を波長に応じて分光して前記受光部の上に分散像を形成させる光学系と、を有し、前記制御装置が、前記複数の受光素子と該複数の受光素子に照射される光の波長との対応関係を示す波長情報を記憶する記憶部と、単色光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されることで前記受光部の上に形成される1次回折光に係る第1分散像および2次回折光に係る第2分散像について、各前記受光素子から出力される信号に基づいて、前記第1分散像に係る第1強度分布と前記第2分散像に係る第2強度分布とを取得する強度分布取得部と、所定の関係式に従って、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る推定強度分布を算出する第1演算部と、前記推定強度分布と前記第2強度分布とを、前記一軸に沿った方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、比較することによって、前記推定強度分布と前記第2強度分布との前記一軸に沿った方向に係るずれ量に対応する、前記波長情報に係る変化量を算出する第2演算部と、前記変化量に応じて前記波長情報を補正する補正部と、を有する。
第2の態様に係る分光特性測定装置は、第1の態様に係る分光特性測定装置であって、前記複数の受光素子が、前記第1分散像が形成される第1受光素子群と、前記第2分散像が形成される第2受光素子群とを含み、前記所定の関係式が、前記第1強度分布の各強度成分と前記第2強度分布の各強度成分との間における関連度合いに応じて、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る仮の強度分布を算出するための第1部分と、前記第1受光素子群と前記第2受光素子群との間における、前記開口での光の通過から各受光素子による信号の出力までの効率の相違を反映し、前記仮の強度分布から前記推定強度分布を算出するための第2部分と、を含む。
第3の態様に係る分光特性測定装置は、第2の態様に係る分光特性測定装置であって、前記第1部分が、数学的な分布関数であり、前記分布関数が、前記第1受光素子群に含まれる各受光素子の前記一軸に係る配列位置を特定する第1の数値と、前記第2受光素子群に含まれる各受光素子の前記一軸に係る配列位置を特定する第2の数値とが独立変数とされるとともに、前記分布関数は前記第1の数値に対する分布関数であって、その分布中心が前記第2の数値によって与えられる。
第4の態様に係る分光特性測定装置は、第3の態様に係る分光特性測定装置であって、前記分布関数が、ガウス関数および三角形関数の何れかを含む。
第5の態様に係る分光特性測定装置は、第2から第4の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置であって、前記第1演算部が、前記第2受光素子群に含まれる各受光素子に対してゲイン補正係数が設定されているテーブルに基づき、前記第2部分によって前記仮の強度分布から前記推定強度分布を算出する。
第6の態様に係る分光特性測定装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置であって、前記第2演算部が、前記推定強度分布および前記第2強度分布のうちの少なくとも一方を、前記一軸の方向に対応する軸の方向に所定量ずつ相対的に移動させつつ、前記推定強度分布と前記第2強度分布との差の二乗和が最小となるか、または前記推定強度分布と前記第2強度分布との間の相関を示す値が最大となる際における相対的な移動量を前記変化量として算出する。
第7の態様に係る分光特性測定装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置であって、前記第2演算部が、前記推定強度分布および前記第2強度分布のうちの少なくとも一方を、前記一軸の方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、前記推定強度分布と前記第2強度分布との差の二乗和が閾値未満となるか、または前記推定強度分布と前記第2強度分布との間の相関係数が閾値を超えるにおける相対的な移動量を前記変化量として算出する。
第8の態様に係る分光特性測定装置は、第1から第7の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置であって、単色光を発する第1光源部と、測定用光を発する第2光源部と、を更に備え、前記強度分布取得部が、前記第1光源部から発せられる前記単色光試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される信号に基づいて、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得する第1取得処理と、前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される信号に基づいて、測定用の強度分布を取得する第2取得処理と、を行う。
第9の態様に係る分光特性測定装置は、第8の態様に係る分光特性測定装置であって、前記制御装置が、前記第1取得処理における前記第1光源部から発せられる前記単色光の前記試料に対する照射と、前記第2取得処理における前記第2光源部から発せられる前記測定用光の前記試料に対する照射とが、所定期間内に行われるように、前記第1光源部と前記第2光源部とを制御する点灯制御部、を更に有する。
第10の態様に係る分光特性測定装置は、第8または第9の態様に係る分光特性測定装置であって、前記強度分布取得部が、前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の信号に基づいて、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得する。
第11の態様に係る分光特性測定装置は、第8または第9の態様に係る分光特性測定装置であって、前記単色光が、紫外光を含み、前記強度分布取得部が、前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光および前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される第1信号の強度と、前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される第2信号の強度との差から、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得し、前記第2取得処理において、前記第1信号の強度と前記第2信号の強度との双方、または一方から前記測定用の強度分布を取得する。
第12の態様に係る分光特性測定装置は、第11の態様に係る分光特性測定装置であって、前記強度分布取得部が、前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光および前記第2光源部から発せられる前記測定用光複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の第1信号の積算強度と、前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の第2信号の積算強度との差から、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得する。
第13の態様に係る分光特性測定装置は、第1から第12の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置であって、前記制御装置が、前記第1強度分布と前記第2強度分布とに基づいて前記所定の関係式を設定する設定部、を更に有する。
第14の態様に係る分光特性測定装置は、第13の態様に係る分光特性測定装置であって、前記設定部が、前記第1光源部から発せられる前記単色光複数種類の基準試料に対する順次の照射に応じて前記複数種類の基準試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数種類の基準試料に係る複数の信号に基づいて前記強度分布取得部によって取得される前記第1強度分布と前記第2強度分布とに基づき、前記所定の関係式を設定する。
第15の態様に係る分光特性測定装置の補正方法は、分光器を有する分光特性測定装置の補正方法であって、前記分光器が、開口が設けられた遮光体と、複数の受光素子が一軸に沿った方向に配列され、照射光量に応じて各前記受光素子から信号を出力する受光部と、前記開口を通過した光を波長に応じて分光して前記受光部の上に分散像を形成させる光学系と、を含み、前記複数の受光素子と該複数の受光素子に照射される光の波長との対応関係を示す波長情報を記憶部に記憶するステップと、単色光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されることで前記受光部の上に形成される1次回折光に係る第1分散像および2次回折光に係る第2分散像について、各前記受光素子から出力される信号に基づいて、前記第1分散像に係る第1強度分布と前記第2分散像に係る第2強度分布とを強度分布取得部によって取得するステップと、所定の関係式に従って、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る推定強度分布を第1演算部によって算出するステップと、前記推定強度分布と前記第2強度分布とを、前記一軸に沿った方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、比較することによって、前記推定強度分布と前記第2強度分布との前記一軸に沿った方向に係るずれ量に対応する、前記波長情報に係る変化量を第2演算部によって算出するステップと、前記変化量に応じて前記波長情報を補正部によって補正するステップと、を有する。

第16の態様に係るプログラムは、分光特性測定装置に含まれる制御部において実行されることにより、前記分光特性測定装置を、第1から第14の何れか1つの態様に係る分光特性測定装置として機能させる。
第1から第14の何れの態様に係る分光特性測定装置によっても、補正用の単色光の分光分布の変化に拘わらず、迅速かつ高精度に分光特性測定装置が補正され得る。
第2の態様に係る分光特性測定装置によれば、所定の関係式が、第1強度分布と第2強度分布の関連を示す第1部分と、第1受光素子群と第2受光素子群との間における効率の違いであって開口での光の通過から信号の出力に至る迄の効率の違いを第2強度分布に関わる受光素子毎に補正する第2部分とに分離されているため、確定され易い。
第3の態様に係る分光特性測定装置によれば、所定の関係式の第1部分に係る分布関数が簡単に十分な精度で与えられ得る。
第4の態様に係る分光特性測定装置によれば、所定の関係式の第1部分に係る分布関数が、第2の数値で与えられる分布中心と半値幅とによって与えられ得るため、所定の関係式が容易に定義され得る。
第5の態様に係る分光特性測定装置によれば、受光素子の感度および回折効率の差の影響が容易に補正され得る。
第6および第7の何れの態様に係る分光特性測定装置によっても、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量が精度良く求められ得る。
第8の態様に係る分光特性測定装置によれば、任意の試料を用いて求められた波長情報の変化量に基づいて分光特性測定装置が補正され得るため、基準試料の測定が必要なく、分光特性測定装置の補正の迅速化が図られ得る。
第9の態様に係る分光特性測定装置によれば、分光特性の測定精度が高まり得る。
第10の態様に係る分光特性測定装置によれば、ノイズの影響が低減されるため、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量がより精度良く求められ得る。
第11の態様に係る分光特性測定装置によれば、分光特性測定装置の補正を行うための光源を試料の分光特性を測定するための光源とは別に設ける必要がないため、装置の小型化ならびに製造コストの低減が図られ得る。また、分光特性測定装置の補正を含む分光特性の測定に要する時間の短縮化が図られ得る。
第12の態様に係る分光特性測定装置によれば、ノイズの影響が低減されるため、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量がより精度良く求められ得る。
第13の態様に係る分光特性測定装置によれば、所定の関係式が容易に求められ得る。
第14の態様に係る分光特性測定装置によれば、所定の関係式がより広い波長帯域について精度良く求められ得る。
第15の態様に係る分光特性測定装置の補正方法および第16の態様に係るプログラムによれば、第1の態様に係る分光特性測定装置と同様な効果が得られる。
図1は、一実施形態に係る分光特性測定装置の構成を例示する図である。 図2は、制御装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。 図3は、制御部で実現される機能的な構成を例示するブロック図である。 図4は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図5は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図6は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図7は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図8は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図9は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図10は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図11は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図12は、第1および第2強度分布と推定強度分布との関係を概念的に示す図である。 図13は、分光特性測定装置の初期設定の動作フローを示すフローチャートである。 図14は、分光特性測定装置の測定動作のフローを示すフローチャートである。 図15は、分光特性測定装置の一構成を例示する図である。 図16は、試料に依る第1分散像の変化を例示する図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面においては同様な構成および機能を有する部分については同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係等は正確に図示されたものではない。
<(1)分光反射特性測定装置の概略的な構成>
図1は、一実施形態に係る分光特性測定装置1の構成を例示する模式図である。
図1で示されるように、分光特性測定装置1は、補正用照明部20、測定用照明部30、導光部40、分光器50、および制御装置60を備える。そして、分光特性測定装置1では、初期設定を行うための基準となる試料(基準試料とも言う)11と、測定対象物である試料(被測定試料とも言う)12とが所定位置に配置され得る。基準試料11は、白色であれば良い。
補正用照明部20は、第1光源部21と第1光源制御部22とを含む。
第1光源部21は、白色光とは異なり、狭い一定の波長域の成分を主として有する光(単色光とも言う)Lを発する。単色光Lは、可視光であっても良いし、紫外光であっても良いが、一次および二次分散像が共に後述のポリクロメータで検出されるような波長でなければならない。ここでは、第1光源部21が、波長の中心(中心波長とも言う)が約375nmである紫外光を発する発光ダイオード(紫外LEDとも言う)である例を挙げて説明する。
第1光源制御部22は、制御装置60からの信号に応じて第1光源部21の発光を制御する。ここでは、第1光源制御部22によって、第1光源部21に一定の電流Iが供給されるものとする。
測定用照明部30は、第2光源部31と第2光源制御部32とを含む。
第2光源部31は、被測定試料12の分光特性を測定するための光(測定用光とも言う)Lを発する。測定用光Lは、例えば、太陽光のように各波長の光線が混合している光(白色光とも言う)であることが望ましい。ここでは、測定用光Lが、白色光である例を挙げて説明する。
第2光源制御部32は、制御装置60からの信号に応じて第2光源部21の発光を制御する。
導光部40は、単色光Lおよび測定用光Lのうちの少なくとも一方が、基準試料11または被測定試料12に照射される際に、基準試料11または被測定試料12の表面から該表面の法線方向に発せられる光(被測定光とも言う)LRM,LRWを開口511oに導く光学系である。この光学系としては、例えば、対物レンズが採用され得る。被測定光LRM,LRWは、例えば、基準試料11または被測定試料12の表面で反射した光(反射光とも言う)であれば良い。
なお、被測定光LRMは、例えば、単色光Lが紫外光であれば、基準試料11または被測定試料12の表面から発せられる反射光であっても良いし、被測定試料12が蛍光試料である場合は反射光と紫外光で励起される蛍光の双方を含んでいても良い。すなわち、被測定光LRMは、反射光を含んでいれば良い。
ここでは、基準試料11の表面が、該表面の法線に対して45°傾いた方向から、補正用照明部20によって照明され、被測定試料12の表面が、該表面の法線に対して45°傾いた方向から、補正用照明部20および測定用照明部30によって照明される。つまり、いわゆる45°:0°ジオメトリーが形成されている。なお、単色光Lが基準試料11または被測定試料12に照射される際には、基準試料11または被測定試料12の表面から該表面の法線方向に発せられる被測定光LRMは、狭い一定の波長域の光の成分を主として有する単色光となり得る。
分光器50は、例えば、いわゆるポリクロメータであれば良く、遮光体51と分散光学系52と受光部53と信号処理部54と含む。そして、分散光学系52および受光部53は、例えば、遮光体51の内部空間に配置される。信号処理部54は、遮光体51の外部に配置され得る。
遮光体51は、例えば、光を透過させない直方体の箱であれば良く、開口511oが設けられた開口部511を含む。開口511oは、例えば、スリット状の開口であれば良いが、小さな孔であっても良い。
分散光学系52は、開口511oを通過することで遮光体51の内部空間に入射された光(入射光とも言う)LINを、波長に応じて分光する。この分散光学系52としては、凹面回折格子等が採用され得る。ここでは、回折格子が、入射光LINを、一方向(図1では上下方向)に波長に応じて分光する。そして、分散光学系52で分光された光によって、受光部53の上に開口511oの光像(分散像とも言う)が形成される。
このとき、入射光LINが紫外あるいは紫域の単色光であれば、分散光学系52によって、1次回折光L1Mに係る分散像(第1分散像とも言う)I1Mと2次回折光L2Mに係る分散像(第2分散像とも言う)I2Mとが受光部53の上に形成される。
また、第2光源部31から発せられる白色光が照射されることで被測定試料12からの被測定光LRWが開口511oを通過する場合、被測定光LRWは被測定試料12の分光反射特性に応じた光となる。このとき、分散光学系52によって、入射光LINが分光されて、受光部53の上の広い範囲に渡って分散像Iが形成される。
受光部53は、一軸に沿った方向(図1では上下方向)に配列された複数の受光素子を含む。この一軸に沿った方向は、分散光学系52によって入射光LINが分光される方向に対応する。なお、ここでは、複数の受光素子が一軸に沿った方向に所定のピッチ(素子ピッチとも言う)で配列されているものとする。そして、各受光素子は、光の照射に応じて光電変換を行うことで光量に応じた電気信号を出力する。受光素子としては、フォトダイオード等といった各種の光電変換素子が採用され得る。各受光素子から出力される電気信号は、受光素子に対応する波長帯の光の強度に応じた電流であり、信号処理部54に入力される。なお、受光部53に含まれる複数の受光素子には、単色光の第1分散像I1Mが形成され得る一部の受光素子(第1受光素子群とも言う)と、第2分散像I2Mが形成され得る一部の受光素子(第2受光素子群とも言う)とが含まれる。
信号処理部54は、受光部53から出力されるアナログの電気信号を処理することでデジタルの信号(以下、信号と略称する)に変換して、制御装置60に出力する。
制御装置60は、第1光源部21を、第1光源制御部22を介して制御し、第2光源部31を、第2光源制御部32を介して制御するとともに、信号処理部54から入力される信号を用いた情報処理を行う。ここでは、補正用照明部20は、一定の電流(定電流)の供給が維持されつつ第1光源部21が単色光Lを発する動作(定電流駆動とも言う)を行う。また、測定用照明部30も、一定の電流(定電流)の供給が維持されつつ、第2光源部31が測定用光Lを発する動作(定電流駆動)を行う。
<(2)制御装置のハードウェア構成>
図2は、制御装置60のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図2で示されるように、制御装置60は、操作部61、表示部62、インターフェース(I/F)部63、記憶部64、入出力(I/O)部65、および制御部66を備え、各部がバスを介して相互にデータの授受が可能となるように接続されている。
操作部61は、例えば、キーボードおよびマウス等を有し、分光特性測定装置1のオペレータによる各種操作を受け付ける。
表示部62は、例えば、液晶表示画面等を有し、分光特性測定装置1の設定条件、動作状況、および測定結果等といった種々の情報を表示する。
I/F部63は、補正用照明部20、測定用照明部30、および信号処理部54に対して所定の通信手段によってデータの送受信が可能となるように接続されている。所定の通信手段には、例えば、有線および無線の通信手段が含まれ、有線の通信手段としては、例えば、専用の通信ケーブル等が採用され得る。
記憶部64は、例えば、ハードディスク等を有し、制御装置60における各種動作および各種機能を実現するためのプログラムPG1ならびに各種情報が格納され得る。
I/O部65は、記憶媒体9の装着および脱着が可能な部分である。I/O部65は、記憶媒体9から各種情報を読み出して制御部66および記憶部64に転送し得るとともに、制御部66および記憶部64からの各種情報を記憶媒体9に記憶し得る。
制御部66は、中央演算部(CPU)66aおよびメモリ66bを有する。制御部66は、記憶部64に格納されるプログラムPG1を読み込んで実行することで、各種動作および各種機能を実現し得る。なお、CPU66aにおける各種演算において一時的に生成される各種情報は、例えば、メモリ66bに一時的に記憶される。
<(3)制御装置の機能的な構成>
図3は、制御部66においてプログラムPG1が実行されることで実現される機能的な構成を例示するブロック図である。
図3で示されるように、制御部66では、機能的な構成として、例えば、点灯制御部661、強度分布取得部662、設定部663、第1演算部664、第2演算部665、補正部666、分光分布認識部667、および分光反射率係数算出部668が実現される。なお、これらの機能的な構成に関連して、記憶部64には、各種情報として、初期波長情報64a、補正後波長情報64b、所定の関係式64c、ゲインテーブル64d、校正情報64e、および測定結果情報64fが記憶され得る。
ここで、初期波長情報64aは、例えば、分光特性測定装置1の出荷前等といった初期状態における、受光部53に配列された複数の受光素子と、複数の受光素子に対して分散光学系52から照射される光の波長との対応関係を示す情報(波長情報とも言う)である。具体的には、初期波長情報64aでは、各受光素子を特定する情報(受光素子特定情報とも言う)に対して、照射される光の波長を特定する情報(波長特定情報とも言う)が関連付けられている。ここで、受光素子特定情報は、例えば、複数の受光素子の配列順に各受光素子に付された番号(素子番号とも言う)であれば良い。波長特定情報は、分散光学系52から受光素子に対して照射される光の波長帯の中心の波長(中心波長とも言う)であれば良い。この初期波長情報64aの具体例としては、各素子番号に対して中心波長が対応付けられているテーブル(初期波長情報テーブルとも言う)が採用されても良いし、素子番号と中心波長との関係を示す関数が採用されても良い。
また、補正後波長情報64bは、初期波長情報64aがベースとされて、各受光素子特定情報に対して関連付けられている波長特定情報が補正された後の波長情報である。この補正後波長情報64bの具体例としては、各素子番号に対して中心波長が対応付けられているテーブル(補正後波長情報テーブルとも言う)が採用されても良いし、素子番号と中心波長との関係を示す関数が採用されても良い。
校正情報64eは、測定用光Lにおける波長帯域について、波長λに対する校正係数D0(λ)を示す情報である。校正情報64eは、例えば、テーブルの形式の情報であっても良いし、関数で特定された情報であっても良い。
また、測定結果情報64fは、分光反射率係数算出部668で算出される被測定試料12の分光反射率係数を示す情報を含む。なお、所定の関係式64cおよびゲインテーブル64dについては後述する。
点灯制御部661は、第1光源部21と第2光源部31とを制御する。例えば、点灯制御部661によって、補正用照明部20における第1光源部21が発光するタイミングおよび測定用照明部30における第2光源部31が発光するタイミングが制御される。具体的には、点灯制御部661の制御により、例えば、被測定試料12の分光反射特性が測定される際に、被測定試料12に対して、第1光源部21から発せられる単色光Lの照射と第2光源部31から発せられる測定用光Lの照射とが所定期間内に行われる。
強度分布取得部662は、信号処理部54から出力される信号を得て、受光素子毎に受光された光の強度を取得する。ここでは、受光部53に照射される光について、素子番号と光の強度との関係を示す分布(強度分布とも言う)が取得される。強度分布取得部662によって強度分布が取得される処理には、第1取得処理と第2取得処理とが含まれる。第1取得処理では、単色光Lに応じた入射光LINに係る強度分布が取得される。第2取得処理では、測定用光Lおよび被測定試料12の分光特性に応じた入射光LINに係る強度分布が取得される。
具体的には、第1取得処理では、受光部53の上に被測定光LRMによる第1分散像I1Mと第2分散像I2Mとが形成される。そして、信号処理部54から出力される信号に基づき、第1分散像I1Mに係る光の強度分布(第1強度分布とも言う)と第2分散像I2Mに係る光の強度分布(第2強度分布とも言う)とが取得される。また、第2取得処理では、受光部53の上に測定用光Lおよび被測定試料12の分光反射特性に応じた被測定光LRWによる分散像Iが形成され、信号処理部54から出力される信号に基づき、測定用の分散像Iの強度分布が取得される。
設定部663は、分光特性測定装置1の出荷前等において初期設定を行う。この初期設定では、強度分布取得部662によって取得される第1強度分布と第2強度分布とに基づいて所定の関係式64cおよびゲインテーブル64dが設定される。これにより、所定の関係式64cおよびゲインテーブル64dが容易に求められ得る。
第1演算部664は、所定の関係式64cに従って、第1強度分布から第2分散像I2Mに係る光の強度分布(推定強度分布とも言う)を算出する。推定強度分布は、第1強度分布から推定される第2強度分布に相当する。
第2演算部665は、推定強度分布と第2強度分布とに基づいて、波長変化量を算出する。この波長変化量には、例えば、初期波長情報64aが基準とされた変化量と、補正後波長情報64bが基準とされた変化量とが含まれ得る。なお、本実施形態では、波長変化量が、初期波長情報64aが基準とされた変化量である例を挙げて説明する。なお、ここでは、波長変化量は、各受光素子で受光される光の波長の基準となる波長(基準波長とも言う)からのズレ量(波長ズレ量とも波長シフト量とも言う)である。
補正部666は、第2演算部665によって算出された波長変化量(波長シフト量)に応じて波長情報を補正する。この波長情報の補正には、例えば、初期波長情報64aが基準とされた波長情報の補正と、補正後波長情報64bが基準とされた波長情報の補正とが含まれ得る。なお、本実施形態では、波長情報の補正が、初期波長情報64aが基準とされた波長情報の補正である例を挙げて説明する。
分光分布認識部667は、補正後波長情報64bを参照することで、強度分布取得部662における第2取得処理によって取得される測定用の強度分布を、波長と光の強度との関係を示す分布(分光分布とも言う)L1(λ)に変換する。なお、λは波長を示す。
分光反射率係数算出部668は、分光分布認識部667によって得られた分光分布L1(λ)と、校正情報64eに含まれる校正係数D0(λ)とに基づき、被測定試料12の分光反射率係数R1(λ)を算出する。ここでは、例えば、分光分布L1(λ)と校正係数D0(λ)と分光反射率係数R1(λ)とが、R1(λ)=L1(λ)/D0(λ)の関係を有することが利用される。
なお、測定用光の校正係数D0(λ)は、分光反射率係数R0(λ)が既知である基準試料11に第2光源部31から発せられる測定用光Lが照射され、強度分布取得部662と分光分布認識部667とによって得られた分光分布L0(λ)から算出され得る。ここでは、例えば、校正係数D0(λ)と分光分布L0(λ)と分光反射率係数R0(λ)とが、D0(λ)=L0(λ)/R0(λ)の関係を有することが利用される。
<(4)波長情報の補正に関する原理>
まず、分光器50における各種変化(変形および部品のズレ等)によって、受光部53の上に形成される第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mの位置がシフトする。このとき、分光器50における各種変化に起因する第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mのシフト量は略同一となる。これに対して、単色光Lにおける波長の変化に起因する第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mのシフト量は略同一でなく、第2分散像I2Mのシフト量は、第1分散像I1Mのシフト量の約2倍となる。
分光器50における各種変化がない限り、第1分散像I1Mに係る第1強度分布と、第2分散像I2Mに係る第2強度分布との間には、シフト量が大きくなければ、分光器50に固有の関係が存在し得る。この固有の関係には、分散光学系52および受光部53の特性が関与するが、この固有の関係に応じた所定の関係式が得られれば、所定の関係式に第1強度分布が適用されることで、第2強度分布に相当する推定強度分布が算出され得る。
図4から図7は、実測で得られる第1強度分布および第2強度分布と、第1強度分布および所定の関係式に基づいて算出される推定強度分布との関係を概念的に示す図である。図4から図7の各図の左半分の部分には、第1分散像I1Mが形成され得る第1受光素子群の素子番号j1と各受光素子の出力から得られる信号強度との関係である第1強度分布が実線で描かれている。また、図4から図7の各図の右半分の部分には、第2分散像I2Mが形成され得る第2受光素子群の素子番号j2と各受光素子の出力から得られる信号強度との関係である第2強度分布が実線で描かれ、推定強度分布が太い破線で描かれている。
図4で示されるように、所定の関係式が妥当なものであれば、実測で得られる第1強度分布から算出される推定強度分布が、実測で得られる第2強度分布と近似する。
図5では、単色光Lにおける波長の変化により、図4で示された第1強度分布が基準とされ、第1強度分布が長波長側に素子ピッチの半分シフトする場合が示されている。この場合、図4で示された第2強度分布および推定強度分布が基準とされて、第2強度分布および推定強度分布の双方が、第1強度分布のシフト量の2倍(1素子ピッチ分)長波長側にシフトする。このため、第2強度分布と推定強度分布との間にズレが生じない。
図6では、単色光Lにおける分光分布の形状の変化により、図4で示された第1強度分布が基準とされ、第1強度分布が長波長側に素子ピッチの半分、シフトするとともに、長波長側の分布の減衰(すなわち傾斜)が緩やかになっている場合が示されている。この場合、第1強度分布の位置および形状の双方が変化しても、第2強度分布と推定強度分布とが近似した状態が維持される。具体的には、図4で示された第2強度分布および推定強度分布が基準とされ、第2強度分布および推定強度分布の双方が、長波長側に第1強度分布のシフト量の2倍シフトし、第2強度分布および推定強度分布の双方における各強度の位置が、長波長側に1素子ピッチ分シフトする。
図4から図6で示されたように、単色光Lの分光分布における波長のシフトおよび形状の変化の何れかあるいは双方に起因する第1強度分布の変化が生じる場合には、第2強度分布と推定強度分布とが近似した状態が維持される。
これに対して、図7で示されるように、分光器50において第2光源部31の発熱等に起因する熱的な変化および経時的な変化を生じた結果として第1強度分布がシフトした場合、第2強度分布と推定強度分布とが近似した状態が維持されない。例えば、単色光Lの波長が長波長側に素子ピッチの半分シフトする場合には、第2強度分布は、長波長側に第1強度分布のシフト量と同量である素子ピッチの半分、シフトするが、推定強度分布は、長波長側に第1強度分布のシフト量の2倍(1素子ピッチ分)シフトしてしまう。換言すれば、所定の関係式では、分光器50の変化に起因する第1強度分布の変化が、単色光Lの分光分布の変化に起因する第1強度分布の変化として扱われ、推定強度分布がシフトされてしまう。その結果、第2強度分布と推定強度分布との間にズレが生じる。但し、第2強度分布の形状と推定強度分布の形状については近似した状態が維持される。
ここで、第2強度分布と推定強度分布との間のズレ量は、分光器50の変化に起因するズレ量(波長シフト量)に等しく、近似の形状を有する第2強度分布と推定強度分布との比較によって、高精度で求められ得る。
ところで、被測定試料12に単色光Lが照射されて、被測定試料12からの反射光LRMが開口511oを通過する際、入射光LINの分光分布は、被測定試料12の分光反射特性に依存して変化し得る。この場合にも、実測で得られた第2強度分布と演算で得られた推定強度分布との間では、分布の形状は近似する。第2強度分布と推定強度分布との間にズレが生じていれば、このズレは、分光器50の変化に起因するものであり、このズレに応じて、波長情報が補正される。
そして、第2強度分布と推定強度分布との間におけるズレは、基準試料11を用いた初期設定時から被測定試料12に係る分光特性の測定時までの間に変化する。この初期設定時から測定時までのズレ量の変化は、各受光素子で受光される光の波長の基準波長からのズレ量(波長シフト量)となる。
そこで、本実施形態に係る分光特性測定装置1では、第2強度分布と推定強度分布との比較によって求められる波長シフト量に基づいて、波長情報が補正される。これにより、補正用の単色光Lの分光分布の変化に拘わらず、迅速かつ容易に分光特性測定装置1が補正され得る。
以下、第1強度分布と第2強度分布との関係を示す所定の関係式、所定の関係式の確定方法、測定時における波長情報の補正方法、および分光特性測定装置1の動作について、順に説明する。
<(5)第1強度分布と第2強度分布との関係を示す所定の関係式>
分光器50では、1つの入射光LINに基づいて、分散光学系52における回折現象によって一次光と二次光とが生じる。つまり、第2分散像が形成される第2受光素子群の各受光素子に照射される二次光は、第1分散像が形成される第1受光素子群の各受光素子に照射される一次光に対応する。つまり、第1強度分布の各強度成分と第2強度分布の各強度成分とが関連している。
このため、見かけ上は、第2受光素子群の各受光素子から得られる信号強度に、第1受光素子群の各受光素子から得られる信号強度が寄与しているとみなすことも可能である。そこで、第2受光素子群の各受光素子に係る信号強度に対して、第1受光素子群の各受光素子に係る信号強度が寄与する度合い(寄与度とも言う)が行列(寄与度行列とも言う)によって与えられ得る。寄与度行列は、第1強度分布の各強度成分と第2強度分布の各強度成分との間における関連度合いを示すものに相当する。
ここでは、第1強度分布および第2強度分布がそれぞれ列ベクトルで示され、第1受光素子群の素子番号j1が列番号に対応し、第2受光素子群の素子番号j2が行番号に対応する寄与度行列を想定する。ここで、j1=0〜(J1−1)であり、且つj2=0〜(J2−1)であれば、寄与度行列は、J2×J1の行列となる。
そして、第1受光素子群の各受光素子に係る信号強度A1j1と、第2受光素子群の各受光素子に係る推定強度分布の信号強度A12j2との関係を示す所定の関係式は、寄与度行列(Cj2,j1)と、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)とによって、式(1)で示される。なお、式(1)では、信号強度A1j1と信号強度A12j2とが、信号強度A1j1を要素とする列ベクトル(A1j1)と信号強度A12j2を要素とする列ベクトル(A12j2)の形式で示されている。
Figure 0005534046
ここで、寄与度行列(Cj2,j1)では、j2行目の要素が、第2受光素子群のj2番目の受光素子に係る信号強度A12j2に対する、第1受光素子群のj1番目の受光素子に係る信号強度A1j1の寄与度を示す。換言すれば、j2行目の要素が、信号強度A12j2と信号強度A1j1との間における関連度合いを示す。
また、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)は、第2受光素子群に含まれる受光素子毎のゲイン補正係数Kj2を要素とする列ベクトルである。そして、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)は、同一の入射光LINに対し、第1受光素子群の各受光素子で信号強度A1j1が得られる際の効率と、第2受光素子群の各受光素子で信号強度A2j2が得られる際の効率との違いを補正するものである。この効率の違いには、受光部53のうちの第1受光素子群と第2受光素子群との間における各受光素子の分光感度の違い、および同じ単色光の入射光LINから分散光学系52において生成される1次回折光と2次回折光との間における強度の違いが含まれ得る。
このため、所定の関係式には、第1強度分布から寄与度行列(Cj2,j1)によって第2分散像に係る仮の強度分布を算出する第1部分と、効率の違いを反映させることで、仮の強度分布から第2分散像の推定強度分布を算出する第2部分とが含まれる。
寄与度行列(Cj2,j1)に関し、分光器50において特定の波長に係る単色光に基づいて生成される第1分散像I1Mおよび第2分散像I2Mが形成される限られた受光素子の範囲では、寄与度は、第2受光素子群の受光素子毎に大差はない。このため、第2受光素子群の各受光素子に係る寄与度は、中心となる素子番号(整数でなくても良い)が異なるものの、同種の形状を描く数学的な分布関数で近似され得る。つまり、第1部分が分布関数に相当し得る。
詳細には、この分布関数では、まず、第1受光素子群に含まれる各受光素子の配列位置を特定する第1の数値(ここでは、素子番号)と、第2受光素子群に含まれる各受光素子の配列位置を特定する第2の数値(ここでは、素子番号)とが独立変数とされる。そして、この分布関数は、第1の数値に対する分布関数であって、その分布中心が第2の数値によって与えられる。このような分布関数が採用されることで、所定の関係式の第1部分に係る関数が簡単に十分な精度で与えられ得る。
そして、寄与度を近似的に表し得る分布関数としては、例えば、幾つかの定数で形状が規定され、その中心が第2の変数(素子番号)で与えられるガウス関数および三角形関数等が採用され得る。なお、寄与度を近似的に表し得る関数として、台形関数およびローレンツ関数等といったその他の関数が採用されても良い。但し、ガウス関数および三角形関数等は、中心となる素子番号および半値幅といった少ない条件で容易に定義され得る。このため、寄与度を近似的に表し得る関数として、ガウス関数および三角形関数が採用されれば、後述する所定の関係式の確定に要する情報や演算の量が低減され得る。
ここで、例えば、寄与度を近似的に表し得る関数として、ガウス関数が採用されれば、寄与度行列(Cj2,j1)の各要素Cj2,j1は、式(2)で示される。
Figure 0005534046
式(2)において、数値aは、第2受光素子群における第2分散像の変位で、この変位に対応する第1受光素子群における第1分散像の変位を除した値である。数値aは、原則として0.5で一定であるが、分光器50の分散光学系52等によって、僅かに0.5からずれる場合もある。数値gは、強度分布のピークの高さを与える定数である。数値dは、第2分散像が形成される位置(例えば、第2分散像の中心の位置)についてのオフセットを与える数値である。数値dwは、半値幅を与える定数である。
これらの4つの数値a,g,d,dwは、分光器50に固有の値(固有値とも言う)である。数値a,g,dwは、通常は変化しないが、数値dは、分光器50の変化に起因するズレ量(波長シフト量)によって変化し得る。
図4の左側には、第2受光素子群の素子番号j2が4である受光素子に対して、式(2)で与えられる要素C,j1が一点鎖線で描かれている。ここでは、素子番号j2が4である受光素子について信号強度A12j2が算出される際に、第1受光素子群の素子番号j1が2,3,4である受光素子に係る信号強度A1,A1,A1が、寄与度C,,C,,C,に応じて寄与することが示されている。
これらの所定の関係式を定義する寄与度行列(Cj2,j1)およびゲイン補正列ベクトル(Kj2)は、分光特性測定装置1の出荷前の製造時等において、個々の分光特性測定装置1について求められ得る。
上述した式(1)で示される所定の関係式は、第1受光素子群における素子番号j1の受光素子と、第2受光素子群における素子番号j2の受光素子との間における分光器50に固有の関係を表すものである。そして、この所定の関係式は、第1受光素子群の上に形成される光像の強度分布すなわち分光分布の形状には依存しない。このため、第1分散像に係る第1強度分布が変化しても、式(1)の所定の関係式によって、実測によって得られる第2分散像に係る第2強度分布に酷似した第2分散像に係る推定強度分布が算出され得る。
図8から図12は、種々の試料の反射光について実測で得られた第1強度分布および第2強度分布と、第1強度分布および所定の関係式に基づいて算出される推定強度分布との関係を示す図である。ここでは、中心波長が約375nmの紫外光が単色光Lとして各試料に照射された。但し、第1強度分布については、見易さのために、信号強度が1/10に補正されて示されている。
そして、図8では試料が白色基準面である場合における関係が示されている。図9では試料が蛍光増白基材である場合における関係が示されている。図10では試料が蛍光増白基材の黄色印刷面である場合における関係が示されている。図11では試料が青色印刷面である場合における関係が示されている。図12では試料が黒色印刷面である場合における関係が示されている。
具体的には、図8から図12の各図の左半分には、第1分散像I1Mが形成され得る第1受光素子群の素子番号と各受光素子から出力される信号に係る信号強度との関係である第1強度分布が実線で描かれている。また、図8から図12の各図の右半分の部分には、第2分散像I2Mが形成され得る第2受光素子群の素子番号と各受光素子から出力される信号に係る信号強度との関係である第2強度分布が一点鎖線で描かれ、推定強度分布が白抜きの丸印で描かれている。
図8から図12で示されるように、実測によって得られた第1強度分布は、基準試料11の反射特性によって変化するが、その第1強度分布に基づいて算出された推定強度分布は、実測によって得られた第2強度分布と酷似したものとなった。
<(6)所定の関係式の確定方法>
上述したように、式(1)で示された所定の関係式は、式(2)のガウス関数によって要素Cj2,j1が与えられる寄与度行列(Cj2,j1)とゲイン補正列ベクトル(Kj2)とで定義される。そして、この所定の関係式は、例えば、分光特性測定装置1が出荷される前の製造時等において、個々の分光特性測定装置1についての初期設定で確定される。
以下、設定部663による初期設定で所定の関係式が確定される方法について具体例を挙げて説明する。
まず、第1光源部21から射出される単色光Lが基準試料11に照射されることで、被測定光LRMが開口511oを介して分光器50内に入射される。そして、入射光LINが分散光学系52の回折格子によって分光され、受光部53上に、一次回折光L1Mによって第1分散像I1Mが形成され、二次回折光L2Mによって第2分散像I2Mが形成される。このとき、受光部53から出力される信号から、信号処理部54および強度分布取得部662によって、第1分散像I1Mに係る第1強度分布の要素である信号強度A1j1と第2分散像I2Mに係る第2強度分布の要素である信号強度A2j2とが取得される。
次に、第1演算部664において、信号強度A1j1を要素とする列ベクトル(A1j1)と寄与度行列(Cj2,j1)とが用いられて、式(3)に従って、推定強度分布の要素に対応する信号強度A120j2が算出される。
Figure 0005534046
このとき、設定部663によって、信号強度A120j2と信号強度A2j2とが比較されつつ、信号強度A120j2が信号強度A2j2に極力近づくように、寄与度行列(Cj2,j1)の要素Cj2,j1を与えるガウス関数の4つの数値a,g,d,dwが調整される。そして、設定部663によって、信号強度A120j2が信号強度A2j2に極力近づく際の4つの数値a,g,d,dwが、分光器50の固有値a1,g1,d1,dw1として設定される。
信号強度A120j2と信号強度A2j2との比較は、例えば、信号強度A2j2のピークを含む素子番号j2に係る所定の範囲について行われる。所定の範囲としては、例えば、図8の素子番号j2が100〜110である数値範囲が採用され得る。
具体的には、例えば、所定の範囲について、式(4)に従って算出される各素子番号j2における信号強度A120j2と信号強度A2j2との差の二乗の総和(二乗和とも言う)Eが、信号強度A120j2と信号強度A2j2との間における近似の度合いを評価する値(近似評価値とも言う)として算出される。そして、この二乗和Eが所定の閾値Et未満となれば、信号強度A120j2が信号強度A2j2に近づいているものと判断されれば良い。
Figure 0005534046
なお、近似評価値は、二乗和Eに限られず、例えば、二乗和Eの逆数であっても良い。この場合は、近似評価値が最大となる際に、信号強度A120j2が信号強度A2j2に最も近づいているものと判断されれば良い。このように、近似評価値は、信号強度A120j2と信号強度A2j2との相関を示す値であれば良い。また、信号強度A120j2を信号強度A2j2に近づけさせる演算として、最小二乗法を用いた最適化を行う演算が採用されても良い。
ここで、設定される分光器50の固有値a1,g1,d1,dw1が、式(2)のガウス関数の数値a,g,d,dwに適用されることで、寄与度行列(Cj2,j1)が確定される。
更に、式(5)で示されるように、実測で得られた信号強度A2j2と、決定された初期の寄与度行列(Cj2,j1)が適用された式(3)によって算出される信号強度A120j2との比が、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)の要素Kj2として算出される。
Figure 0005534046
以上のような演算によって得られた寄与度行列(Cj2,j1)とゲイン補正列ベクトル(Kj2)とが、記憶部64に記憶されることで、所定の関係式が確定する。
なお、式(1)で示される所定の関係式の情報は、ガウス関数を定義する固有値a1,g1,d1,dw1とともに、所定の関係式64cとして記憶部64に記憶され得る。また、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)の要素であるゲイン補正係数Kj2は、第2受光素子群に含まれる各受光素子に対して設定され、ゲインテーブル64dとして記憶され得る。この場合、例えば、ゲインテーブル64dは、第2受光素子群に含まれる各受光素子の素子番号j2に対してゲイン補正係数Kj2が関連づけられたテーブルとなる。
<(7)測定時の波長情報の補正方法>
以下、被測定試料12の分光特性が測定される際における波長情報の補正方法について説明する。
まず、第1光源部21から射出される単色光Lが被測定試料12に照射されることで、被測定光LRMが開口511oを介して分光器50内に入射される。そして、入射光LINが分散光学系52の回折格子によって分光され、受光部53上に、一次回折光L1Mによって第1分散像I1Mが形成され、二次回折光L2Mによって第2分散像I2Mが形成される。このとき、受光部53から出力される信号から、信号処理部54および強度分布取得部662によって、第1分散像I1Mに係る第1強度分布の要素である信号強度A1j1と第2分散像I2Mに係る第2強度分布の要素である信号強度A2j2とが取得される。
次に、第1演算部664において、信号強度A1j1を要素とする列ベクトル(A1j1)と、記憶部64に格納されている寄与度行列(Cj2,j1)と、記憶部64に格納されているゲインテーブル64dに基づくゲイン補正列ベクトル(Kj2)とが、式(1)に適用される。これにより、信号強度A12j2を要素とする列ベクトル(A12j1)が算出される。この列ベクトル(A12j1)は、推定強度分布に相当する。ここでは、ゲインテーブル64dに基づくゲイン補正列ベクトル(Kj2)の適用により、受光素子の感度および回折効率の差の影響が容易に補正され得る。
そして、第2演算部665において、信号強度A12j2と実測で得られた信号強度A2j2とが比較されつつ、信号強度A12j2が信号強度A2j2に極力近づくように、寄与度行列(Cj2,j1)の要素Cj2,j1を与えるガウス関数の数値dが調整される。
信号強度A12j2と信号強度A2j2との比較は、例えば、信号強度A2j2のピークを含む素子番号j2に係る所定の範囲について行われる。このとき、信号強度A12j2を要素とする推定強度分布が、数値dの変更に応じて素子番号の軸の方向に移動されつつ、信号強度A12j2と信号強度A2j2との比較が行われることになる。なお、ここでは、例えば、信号強度A12j2を要素とする推定強度分布および信号強度A2j2を要素とする第2強度分布のうちの少なくとも一方が、素子番号の軸の方向に相対的に移動されつつ、信号強度A12j2と信号強度A2j2との比較が行われても良い。この場合、相対的な移動量が、数値dの変更量に相当する。
具体的には、例えば、所定の範囲について、式(6)に従って算出される各素子番号j2における信号強度A12j2と信号強度A2j2との差の二乗の総和(二乗和とも言う)Eが、信号強度A12j2と信号強度A2j2との間における近似の度合いを評価する値(近似評価値とも言う)として算出される。そして、この二乗和Eが所定の閾値Et未満となれば、信号強度A12j2が信号強度A2j2に近似しているものと判断されれば良い。
Figure 0005534046
この方法では、所定の範囲の分布形状が比較されるので、各分布の重心を比較する方法よりも高精度で最適の数値dが得られる。
なお、近似評価値は、二乗和Eに限られず、例えば、信号強度A12j2と信号強度信号強度A2j2との相関係数であっても良い。この場合は、近似評価値が所定の閾値を超える際に、信号強度A12j2が信号強度A2j2に最も近似しているものと判断されれば良い。また、信号強度A12j2を信号強度A2j2に近似させる演算として、最小二乗法を用いた最適化を行う演算が採用されても良い。
ここで、第2演算部665において、数値dに関し、初期の固有値d1から、信号強度A12j2が信号強度A2j2に近似する場合の数値dまでの変化量Δdが算出される。そして、第2演算部665では、変化量Δdが、初期波長情報64aに基づいて光の波長に変換されることで、分光器50の変化に起因する初期設定時からの波長情報に係る変化量(波長シフト量)が算出される。なお、この波長シフト量は、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量に対応し、信号強度A12j2と信号強度A2j2とが比較される際における素子番号の軸に沿った推定強度分布および第2強度分布の相対的な移動量として、精度良く求められ得る。
そして、補正部666では、第2演算部665によって算出された波長シフト量に応じて、波長情報が補正される。ここでは、例えば、初期波長情報64aに対して、第2演算部665で算出された波長シフト量が、一律に反映された補正後波長情報64bが生成されて、記憶部64に記憶される。このような補正後波長情報64bの生成によって、波長シフト量に応じた分光特性測定装置1の補正が完了される。
<(8)分光特性測定装置の動作>
<(8−1)初期設定における所定の関係式の確定動作フロー>
図13は、分光特性測定装置1における初期設定の動作フローを例示するフローチャートである。本動作フローは、制御装置60の制御によって実行される。例えば、分光特性測定装置1に基準試料11が配置された状態で、オペレータによる操作部61の操作に応じて、本動作フローが開始されて、ステップS1に進む。
ステップS1では、補正用照明部20によって、基準試料11が照明される。具体的には、第1光源部21が点灯されて、第1光源部21から発せられる単色光Lが、基準試料11に対して照射される。このとき、被測定光LRMが開口511oを介して分光器50内に入射される。そして、入射光LINが分散光学系52の回折格子によって分光され、受光部53上に、一次回折光L1Mによって第1分散像I1Mが形成され、二次回折光L2Mによって第2分散像I2Mが形成される。
ステップS2では、信号処理部54および強度分布取得部662によって、受光部53から出力される信号から、第1分散像I1Mに係る第1強度分布の要素である信号強度A1j1と第2分散像I2Mに係る第2強度分布の要素である信号強度A2j2とが取得される。その後、第1光源部21が消灯される。
ステップS3では、設定部663によって、式(2)で示されるガウス関数の数値gの初期値g0が算出される。ここでは、ステップS2で得られた信号強度A1j1と信号強度A2j2とに基づき、信号強度A2j2の最大値A2j2MAXが信号強度A1j1の最大値A1j1MAXで除されることで、初期値g0(=A2j2MAX/A1j1MAX)が算出される。
ステップS4では、設定部663によって、式(2)で示されるガウス関数の4つの数値a,g,d,dwに対して、初期値が設定される。ここでは、例えば、数値gの初期値がステップS3で算出されたg0に設定され、数値aの初期値が0.5に設定され、数値dの初期値が0に設定され、数値dwの初期値が1に設定される。
ステップS5では、設定部663によって、式(2)で示されるガウス関数が定義される。まず、ステップS4からステップS5に進んできた場合には、ステップS4で設定された4つの数値a,g,d,dwの初期値が式(2)に代入されることでガウス関数が定義される。また、ステップS10からステップS5に進んできた場合には、ステップS10で変更された4つの数値a,g,d,dwが式(2)に代入されることでガウス関数が定義される。
ステップS6では、設定部663によって、ステップS5で定義されたガウス関数に従って、寄与度行列(Cj2,j1)の要素Cj2,j1が算出される。
ステップS7では、第1演算部664によって、信号強度A1j1を要素とする列ベクトル(A1j1)と、ステップS6で算出された要素Cj2,j1からなる寄与度行列(Cj2,j1)とが式(3)に適用されて、信号強度A120j2を要素とする推定強度分布が算出される。
ステップS8では、設定部663によって、式(4)に従って各素子番号j2における信号強度A120j2と信号強度A2j2との差の二乗の総和(二乗和)Eが近似評価値として算出される。
ステップS9では、設定部663によって、ステップS8で直近に算出された二乗和Eが所定の閾値Et未満であるか否かが判定される。ここで、二乗和Eが所定の閾値Et未満でなければ、ステップS10に進み、二乗和Eが所定の閾値Et未満であれば、ステップS11に進む。
ステップS10では、設定部663によって、4つの数値a,g,d,dwが修正されて、ステップS5に進む。ここでは、二乗和Eが所定の閾値Et未満となるまで、ステップS5〜S10の処理が繰り返される。
ステップS11では、設定部663によって、4つの数値a,g,d,dwが十分最適化されたものと判断されて、その際の4つの数値a,g,d,dwが、分光器50の固有値a1,g1,d1,dw1として設定される。これにより、寄与度行列(Cj2,j1)が確定される。そして、ガウス関数を定義する固有値a1,g1,d1,dw1と確定された寄与度行列(Cj2,j1)とが所定の関係式64cとして記憶部64に記憶される。
ステップS12では、設定部663によって、実測で得られた信号強度A2j2を、ステップS11で確定された寄与度行列(Cj2,j1)が適用された式(3)によって算出される信号強度A120j2で除することで、ゲイン補正係数Kj2が算出される。そして、第2受光素子群に含まれる各受光素子に対してゲイン補正係数Kj2が設定されているゲインテーブル64dとして記憶される。
<(8−2)波長情報の補正および被測定試料の分光特性の測定に係る動作フロー>
図14は、分光特性測定装置1における測定動作のフローを例示するフローチャートである。本動作フローは、制御装置60の制御によって実行される。なお、本動作フローが開始される前、分光特性測定装置1の出荷前等に、初期波長情報64aが記憶部64に記憶される。そして、例えば、分光特性測定装置1に被測定試料12が配置された状態で、オペレータによる操作部61の操作に応じて、本動作フローが開始されて、ステップS21に進む。
ステップS21では、測定用照明部30によって、被測定試料12が照明される。具体的には、第2光源部31が点灯されて、第2光源部31から発せられる測定用光Lが被測定試料12に対して照射される。このとき、被測定光LRWが開口511oを介して分光器50内に入射される。そして、入射光LINが分散光学系52の回折格子によって分光され、受光部53上に照射される。
ステップS22では、信号処理部54および強度分布取得部662によって、受光部53から出力される信号から、測定用の強度分布の要素である信号強度B1j1が取得される。その後、第2光源部31が消灯される。
ステップS23では、補正用照明部20によって、被測定試料12が照明される。具体的には、第1光源部21が点灯されて、第1光源部21から発せられる単色光Lが、被測定試料12に対して照射される。このとき、被測定光LRMが開口511oを介して分光器50内に入射される。そして、入射光LINが分散光学系52の回折格子によって分光され、受光部53上に、一次回折光L1Mによって第1分散像I1Mが形成され、二次回折光L2Mによって第2分散像I2Mが形成される。
ステップS24では、信号処理部54および強度分布取得部662によって、受光部53から出力される信号から、第1分散像I1Mに係る第1強度分布の要素である信号強度A1j1と第2分散像I2Mに係る第2強度分布の要素である信号強度A2j2とが取得される。その後、第1光源部21が消灯される。
ステップS25では、第1演算部664によって、記憶部64に記憶されている4つの数値の固有値a1,g1,d1,dw1が、ガウス関数の4つの数値a,g,d,dwとして設定される。
ステップS26では、第1演算部664によって、式(2)で示されるガウス関数が定義される。まず、ステップS25からステップS26に進んできた場合には、ステップS25で設定された4つの数値a,g,d,dwが式(2)に代入されることでガウス関数が定義される。また、ステップS31からステップS26に進んできた場合には、ステップS31で変更された数値dおよびステップS25で設定された3つの数値a,g,dwが式(2)に代入されることでガウス関数が定義される。
ステップS27では、第1演算部664によって、ステップS26で定義されたガウス関数に従って、寄与度行列(Cj2,j1)の要素Cj2,j1が算出される。
ステップS28では、第1演算部664によって、信号強度A12j2を要素とする推定強度分布が算出される。この演算では、ステップS24で得られた信号強度A1j1を要素とする列ベクトル(A1j1)と、ステップS27で算出された要素Cj2,j1からなる寄与度行列(Cj2,j1)と、記憶部64に記憶されているゲイン補正係数Kj2とが、式(1)に適用される。
ステップS29では、第2演算部665によって、式(6)に従って各素子番号j2における信号強度A12j2と実測で得られた信号強度A2j2との差の二乗の総和(二乗和)Eが近似評価値として算出される。
ステップS30では、第2演算部665によって、ステップS29で直近に算出された二乗和Eが所定の閾値Et未満であるか否かが判定される。ここで、二乗和Eが所定の閾値Et未満でなければ、ステップS31に進み、二乗和Eが所定の閾値Et未満であれば、ステップS32に進む。
ステップS31では、第1演算部664によって、数値dが修正されて、ステップS26に進む。ここでは、二乗和Eが所定の閾値Et未満となるまで、ステップS26〜S31の処理が繰り返される。
ステップS32では、第2演算部665によって、数値dの初期値d1からステップS26〜ステップS31で最適化された数値dまでの変化量Δd(=d−d1)が算出される。更に、第2演算部665によって、変化量Δdが、波長のシフト量に変換されることで、分光器50の変化に起因する初期設定時からの波長情報に係る変化量(波長シフト量)が算出される。
ステップS33では、ステップS32で算出された波長シフト量に応じて、初期波長情報64aがベースとされて波長情報が補正されることで、補正後波長情報64bが生成される。このとき、生成された補正後波長情報64bが記憶部64に記憶される。つまり、被測定試料12に係る測定毎に、補正後波長情報64bが更新される。
ステップS34では、分光分布認識部667によって、ステップS33で生成された補正後波長情報64bに基づき、ステップS22で取得された測定用の強度分布に係る信号強度B1j1が分光分布に変換される。そして、分光反射率係数算出部668によって、分光分布認識部667で得られた分光分布と、校正情報64eに含まれる校正係数D0(λ)とに基づき、被測定試料12の分光反射率係数が算出される。ここで算出される被測定試料12の分光反射率係数は、測定結果情報64fとして記憶部64に記憶される。
<(9)一実施形態のまとめ>
以上のように、本実施形態に係る分光特性測定装置1では、分光器50において熱的な変化および経時的な変化に起因した初期設定時からの波長情報に係る波長シフト量が生じる場合であっても、この波長シフト量に応じた波長情報の補正が随時行われる。このため、初期設定が行われた際における測定精度が維持され得る。特に、波長シフト量に応じた波長情報の補正が行われる際に、補正用の基準試料とは異なる被測定試料が設置され、補正用の単色光の分光分布が初期設定時から変化していても迅速かつ高精度に分光特性測定装置が補正され得る。
また、任意の被測定試料12が用いられて求められた波長情報の変化量に基づいて分光特性測定装置1が補正され得る。このため、波長情報の補正に基準試料の測定が必要なく、分光特性測定装置の補正の自動化が図られ得る。更に、波長シフト量に応じた波長情報の補正と、被測定試料12の分光特性の測定とがほぼ同時期に連続的に実施されることで、分光特性の測定精度が高まり得る。
<(10)変形例>
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
◎例えば、上記一実施形態では、分光特性測定装置1における初期設定を行うための機能として設定部663が、分光特性測定装置1に内蔵されていたが、これに限られない。例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)等の外部装置が制御装置60に接続されて、外部装置の機能によって分光特性測定装置1における初期設定が実現されても良い。
◎また、上記一実施形態では、寄与度行列(Cj2,j1)とゲイン補正列ベクトル(Kj2)とが、同一の基準試料11が測定されることで確定されたが、これに限られない。例えば、寄与度行列(Cj2,j1)の確定に用いられる基準試料11と、ゲイン補正列ベクトル(Kj2)の確定に用いられる基準試料11とが、異なっていても良い。
この場合、第1光源部21から発せられる単色光Lが複数種類の基準試料11に対して順に照射されることで、複数種類の基準試料11からの被測定光LRMが開口511oを通過して分散光学系52によって分光され、受光部53の上に照射される。このとき、受光部53から出力される各基準試料11に応じた信号に基づき、強度分布取得部662によって取得される第1強度分布と第2強度分布とに基づいて所定の関係式が設定される。これにより、所定の関係式がより広い波長帯域について精度良く求められ得る。
例えば、図8で示された基準試料11が白色基準面である場合における第1強度分布と第2強度分布とに基づいて寄与度行列(Cj2,j1)が確定され、図9で示された基準試料11が蛍光増白基材である場合における第1強度分布と第2強度分布とに基づいてゲイン補正列ベクトル(Kj2)が確定され得る。このとき、蛍光増白基材からの放射光には反射光だけでなく蛍光が含まれるため、基準試料11が蛍光増白基材であれば、基準試料11が白色基準面である場合よりも広い波長帯域について第1強度分布と第2強度分布とが得られる。その結果、広い波長帯域についてゲイン補正列ベクトル(Kj2)が精度良く求められ得る。
なお、所定の関係式が確定される際に、2種類以上の基準試料11が用いられる代わりに、2種類以上の単色光Lが用いられても良い。
◎また、上記一実施形態では、被測定試料12毎に、単色光Lの照明に応じた被測定試料12からの被測定光LRMに係る第1強度分布と第2強度分布とが取得される第1取得処理が行われたが、これに限られない。
例えば、第1取得処理が、第1光源部21から発せられる単色光Lが複数の被測定試料12に対して順に照射されることで複数の被測定試料12からの被測定光LRMが開口511oを通過して分散光学系52によって分光されて受光部53の上に照射される場合に、受光部53から順に出力される複数の被測定試料12に係る複数の信号に基づき、第1強度分布と第2強度分布とが取得される処理であっても良い。つまり、同じ素子番号について、複数の被測定試料12に係る信号強度が積算されることで、第1強度分布と第2強度分布とが取得されても良い。
なお、上述したように、第1分散像I1Mに係る第1強度分布と、第2分散像I2Mに係る第2強度分布との間には、第1強度分布および第2強度分布の形状に拘わらず、分光器50に固有の関係が成立する。このような関係は、信号強度の積算によって生成された第1強度分布および第2強度分布についても成立する。これによって、第1強度分布および第2強度分布におけるS/N比が改善する。
そして、複数の被測定試料12に係る信号強度が積算されることで取得されたS/N比の優れた第1強度分布と第2強度分布とに基づいて波長シフト量が算出されれば、ノイズの影響が低減される。つまり、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量がより精度良く求められ得る。そして、その結果として、波長シフト量に応じた波長情報の補正精度が向上し得る。このような態様は、被測定試料12の反射率が低く、1つの被測定試料12について得られる信号強度が小さい場合には、特に有効である。
◎また、上記一実施形態では、測定用照明部30とは別に、被測定試料12の分光特性の測定に用いられない補正用照明部20が設けられたが、これに限られない。例えば、特開2010−107316号公報に記載された技術に従って、蛍光物質を含む試料(蛍光試料とも言う)である被測定試料12の分光特性を測定する際に、白色光と紫外LEDの放射光との合算からなる第1照明光と、白色光のみである第2照明光とが交互に照明される。このとき、第1照明光が被測定試料12に照射される際に被測定試料12からの被測定光LR(W+M)に応じて受光部53から出力される信号に係る信号強度と、第2照明光が被測定試料12に照射される際に被測定試料12からの被測定光LRWに応じて受光部53から出力される信号に係る信号強度との差分から、紫外LEDの放射光に応じた第1強度分布および第2強度分布とが取得され得る。このようにして取得され得る第1強度分布および第2強度分布が利用されて、波長シフト量の算出と波長シフト量に応じた波長情報の補正とが行われても良い。
したがって、次のような構成が採用されても良い。まず、第1取得処理において、第1光源部21から発せられる紫外光を含む単色光Lおよび第2光源部31から発せられる測定用光Lが被測定試料12に照射されることで被測定試料12からの被測定光LR(W+M)が開口511oを通過して分散光学系52によって分光されて受光部53の上に照射される。このとき、受光部53から第1信号が出力される。また、第2光源部31から発せられる測定用光Lが被測定試料12に照射されることで被測定試料12からの被測定光LRWが開口511oを通過して分散光学系52によって分光されて受光部53の上に照射される。このとき、受光部53から第2信号が出力される。次に、強度分布取得部662によって、第1信号の強度と第2信号の強度との差から、第1強度分布と第2強度分布とが取得され得る。一方、第2取得処理において、第1信号の強度と第2信号の強度との双方、または一方から測定用の強度分布が取得される。
このような構成によれば、分光特性測定装置1の補正を行うための光源が被測定試料12の分光特性を測定するための光源とは別に設けられる必要がない。このため、装置の小型化ならびに製造コストの低減が図られ得る。また、分光特性測定装置1の補正を含む分光特性の測定に要する時間の短縮化が図られ得る。
また、複数の被測定試料12に係る分光特性が連続して測定される場合には、被測定試料12毎に、第1信号の強度と第2信号の強度との差から、第1強度分布と第2強度分布とが取得される態様に限られない。例えば、複数の被測定試料12について得られる第1信号の素子番号毎の積算強度と第2信号の素子番号毎の積算強度との差から、第1強度分布と第2強度分布とが取得されても良い。
換言すれば、次のような構成が採用されても良い。第1取得処理において、第1光源部21から発せられる紫外光を含む単色光Lおよび第2光源部31から発せられる測定用光Lが複数の被測定試料12に対して順に照射されることで複数の被測定試料12からの被測定光LR(W+M)が開口511oを通過した後に分散光学系52によって分光されて受光部53の上に照射される。このとき、受光部53から各被測定試料12に係る第1信号が出力される。また、第2光源部31から発せられる測定用光Lが複数の被測定試料12に対して順に照射されることで複数の被測定試料12からの被測定光LRWが開口511oを通過した後に分散光学系52によって分光されて受光部53の上に照射される。このとき、受光部53から各被測定試料12に係る第2信号が出力される。このような場合には、強度分布取得部662によって、素子番号毎に、複数の第1信号の信号強度の積算値と、複数の第2信号の信号強度の積算値との差から、第1強度分布と第2強度分布とが取得され得る。
このような構成が採用されれば、第1強度分布および第2強度分布におけるS/N比が改善する。そして、複数の被測定試料12に係る信号強度が積算されることで取得されたS/N比の優れた第1強度分布と第2強度分布とに基づいて波長シフト量が算出されれば、ノイズの影響が低減される。つまり、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量がより精度良く求められ得る。そして、その結果として、波長シフト量に応じた波長情報の補正精度が向上し得る。このような態様は、被測定試料12の反射率が低く、1つの被測定試料12について得られる信号強度が小さい場合には、特に有効である。
◎また、上記一実施形態では、初期設定時において単色光Lが基準試料11に照射され、基準試料11からの被測定光LRMが分光器50に入射されたが、これに限られない。例えば、基準試料11の代わりに所定の単色光を通過させるフィルタが設置され、白色光等がフィルタを通過することで生じる単色光が分光器50に入射されても良い。
◎また、上記一実施形態では、波長シフト量に応じた波長情報の補正において、初期波長情報64aがベースとされて波長情報が補正されることで、補正後波長情報64bが生成されたが、これに限られない。例えば、補正後波長情報64bがベースとされて更に波長情報が補正されることで、補正後波長情報64bが逐次更新されても良い。
◎また、上記一実施形態では、信号強度A12j2と信号強度A2j2との差の二乗和Eが所定の閾値Et未満となれば、信号強度A12j2が信号強度A2j2に近似しているものと判断されたが、これに限られない。
例えば、製造時に決定されて記憶された初期の寄与度行列(Cj2,j1)およびゲイン補正ベクトルによる関係式を用いて算出された信号強度A12j2を要素とする推定強度分布および信号強度A2j2を要素とする第2強度分布のうちの少なくとも一方が、素子番号の軸の方向に所定量ずつ相対的に移動されつつ、信号強度A12j2と信号強度A2j2との比較が行われて、信号強度A12j2と信号強度A2j2との差の二乗和Eが最小となった際において信号強度A12j2が信号強度A2j2に近似しているものと判断されても良い。この場合、相対的な移動量が、数値dの変更量に相当する。所定量は、波長情報の補正精度に応じた値であれば良く、例えば、補正精度が0.1nmであれば、所定量が0.1nmとされても良い。
この場合、二乗和Eの代わりに、信号強度A12j2と信号強度A2j2との相関を示す相関係数が採用され、相関係数が最大となる際において信号強度A12j2が信号強度A2j2に近似しているものと判断されても良い。
このような構成が採用されても、推定強度分布と第2強度分布とのズレ量が精度良く求められ得る。
◎なお、上記一実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1 分光特性測定装置
11 基準試料
12 被測定試料
20 補正用照明部
21 第1光源部
22 第1光源制御部
30 測定用照明部
31 第2光源部
32 第2光源制御部
40 導光部
50 分光器
51 遮光体
511 開口部
511o 開口
52 光学系
53 受光部
54 信号処理部
60 制御装置
64 記憶部
66 制御部
661 点灯制御部
662 強度分布取得部
663 設定部
664 第1演算部
665 第2演算部
666 補正部
667 分光分布認識部
668 分光反射率係数算出部

Claims (16)

  1. 分光器と制御装置とを備え、
    前記分光器が、
    開口が設けられた遮光体と、
    複数の受光素子が一軸に沿った方向に配列され、照射光量に応じて各前記受光素子から信号を出力する受光部と、
    前記開口を通過した光を波長に応じて分光して前記受光部の上に分散像を形成させる光学系と、を有し、
    前記制御装置が、
    前記複数の受光素子と該複数の受光素子に照射される光の波長との対応関係を示す波長情報を記憶する記憶部と、
    単色光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されることで前記受光部の上に形成される1次回折光に係る第1分散像および2次回折光に係る第2分散像について、各前記受光素子から出力される信号に基づいて、前記第1分散像に係る第1強度分布と前記第2分散像に係る第2強度分布とを取得する強度分布取得部と、
    所定の関係式に従って、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る推定強度分布を算出する第1演算部と、
    前記推定強度分布と前記第2強度分布とを、前記一軸に沿った方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、比較することによって、前記推定強度分布と前記第2強度分布との前記一軸に沿った方向に係るずれ量に対応する、前記波長情報に係る変化量を算出する第2演算部と、
    前記変化量に応じて前記波長情報を補正する補正部と、を有することを特徴とする分光特性測定装置。
  2. 請求項1に記載の分光特性測定装置であって、
    前記複数の受光素子が、
    前記第1分散像が形成される第1受光素子群と、前記第2分散像が形成される第2受光素子群とを含み、
    前記所定の関係式が、
    前記第1強度分布の各強度成分と前記第2強度分布の各強度成分との間における関連度合いに応じて、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る仮の強度分布を算出するための第1部分と、
    前記第1受光素子群と前記第2受光素子群との間における、前記開口での光の通過から各受光素子による信号の出力までの効率の相違を反映し、前記仮の強度分布から前記推定強度分布を算出するための第2部分と、を含むことを特徴とする分光特性測定装置。
  3. 請求項2に記載の分光特性測定装置であって、
    前記第1部分が、
    数学的な分布関数であり、
    前記分布関数が、
    前記第1受光素子群に含まれる各受光素子の前記一軸に係る配列位置を特定する第1の数値と、前記第2受光素子群に含まれる各受光素子の前記一軸に係る配列位置を特定する第2の数値とが独立変数とされるとともに、前記分布関数は前記第1の数値に対する分布関数であって、その分布中心が前記第2の数値によって与えられることを特徴とする分光特性測定装置。
  4. 請求項3に記載の分光特性測定装置であって、
    前記分布関数が、
    ガウス関数および三角形関数の何れかを含むことを特徴とする分光特性測定装置。
  5. 請求項2に記載の分光特性測定装置であって、
    前記第1演算部が、
    前記第2受光素子群に含まれる各受光素子に対してゲイン補正係数が設定されているテーブルに基づき、前記第2部分によって前記仮の強度分布から前記推定強度分布を算出することを特徴とする分光特性測定装置。
  6. 請求項1に記載の分光特性測定装置であって、
    前記第2演算部が、
    前記推定強度分布および前記第2強度分布のうちの少なくとも一方を、前記一軸の方向に対応する軸の方向に所定量ずつ相対的に移動させつつ、前記推定強度分布と前記第2強度分布との差の二乗和が最小となるか、または前記推定強度分布と前記第2強度分布との間の相関を示す値が最大となる際における相対的な移動量を前記変化量として算出することを特徴とする分光特性測定装置。
  7. 請求項1に記載の分光特性測定装置であって、
    前記第2演算部が、
    前記推定強度分布および前記第2強度分布のうちの少なくとも一方を、前記一軸の方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、前記推定強度分布と前記第2強度分布との差の二乗和が閾値未満となるか、または前記推定強度分布と前記第2強度分布との間の相関係数が閾値を超えるにおける相対的な移動量を前記変化量として算出することを特徴とする分光特性測定装置。
  8. 請求項1に記載の分光特性測定装置であって、
    単色光を発する第1光源部と、
    測定用光を発する第2光源部と、を更に備え、
    前記強度分布取得部が、
    前記第1光源部から発せられる前記単色光試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される信号に基づいて、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得する第1取得処理と、
    前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される信号に基づいて、測定用の強度分布を取得する第2取得処理と、を行うことを特徴とする分光特性測定装置。
  9. 請求項8に記載の分光特性測定装置であって、
    前記制御装置が、
    前記第1取得処理における前記第1光源部から発せられる前記単色光の前記試料に対する照射と、前記第2取得処理における前記第2光源部から発せられる前記測定用光の前記試料に対する照射とが、所定期間内に行われるように、前記第1光源部と前記第2光源部とを制御する点灯制御部、を更に有することを特徴とする分光特性測定装置。
  10. 請求項8に記載の分光特性測定装置であって、
    前記強度分布取得部が、
    前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の信号に基づいて、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得することを特徴とする分光特性測定装置。
  11. 請求項8に記載の分光特性測定装置であって、
    前記単色光が、
    紫外光を含み、
    前記強度分布取得部が、
    前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光および前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される第1信号の強度と、前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記試料への照射に応じて前記試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される第2信号の強度との差から、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得し、
    前記第2取得処理において、前記第1信号の強度と前記第2信号の強度との双方、または一方から前記測定用の強度分布を取得することを特徴とする分光特性測定装置。
  12. 請求項11に記載の分光特性測定装置であって、
    前記強度分布取得部が、
    前記第1取得処理において、前記第1光源部から発せられる前記単色光および前記第2光源部から発せられる前記測定用光複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の第1信号の積算強度と、前記第2光源部から発せられる前記測定用光前記複数の試料に対する次の照射に応じて前記複数の試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数の試料に係る複数の第2信号の積算強度との差から、前記第1強度分布と前記第2強度分布とを取得することを特徴とする分光特性測定装置。
  13. 請求項1に記載の分光特性測定装置であって、
    前記制御装置が、
    前記第1強度分布と前記第2強度分布とに基づいて前記所定の関係式を設定する設定部、を更に有することを特徴とする分光特性測定装置。
  14. 請求項13に記載の分光特性測定装置であって、
    前記設定部が、
    前記第1光源部から発せられる前記単色光複数種類の基準試料に対する順次の照射に応じて前記複数種類の基準試料からの被測定光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されて前記受光部の上に照射されることで前記受光部から出力される前記複数種類の基準試料に係る複数の信号に基づいて前記強度分布取得部によって取得される前記第1強度分布と前記第2強度分布とに基づき、前記所定の関係式を設定することを特徴とする分光特性測定装置。
  15. 分光器を有する分光特性測定装置の補正方法であって、
    前記分光器が、
    開口が設けられた遮光体と、
    複数の受光素子が一軸に沿った方向に配列され、照射光量に応じて各前記受光素子から信号を出力する受光部と、
    前記開口を通過した光を波長に応じて分光して前記受光部の上に分散像を形成させる光学系と、を含み、
    前記複数の受光素子と該複数の受光素子に照射される光の波長との対応関係を示す波長情報を記憶部に記憶するステップと、
    単色光が前記開口を通過して前記光学系によって分光されることで前記受光部の上に形成される1次回折光に係る第1分散像および2次回折光に係る第2分散像について、各前記受光素子から出力される信号に基づいて、前記第1分散像に係る第1強度分布と前記第2分散像に係る第2強度分布とを強度分布取得部によって取得するステップと、
    所定の関係式に従って、前記第1強度分布から前記第2分散像に係る推定強度分布を第1演算部によって算出するステップと、
    前記推定強度分布と前記第2強度分布とを、前記一軸に沿った方向に対応する軸の方向に相対的に移動させつつ、比較することによって、前記推定強度分布と前記第2強度分布との前記一軸に沿った方向に係るずれ量に対応する、前記波長情報に係る変化量を第2演算部によって算出するステップと、
    前記変化量に応じて前記波長情報を補正部によって補正するステップと、
    有することを特徴とする分光特性測定装置の補正方法。
  16. 分光特性測定装置に含まれる制御部において実行されることにより、前記分光特性測定装置を、請求項1に記載の分光特性測定装置として機能させるプログラム。
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