JP5534022B2 - データ共有システム、端末およびデータ共有方法 - Google Patents
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Description
・データ共有システムおよび端末の説明
図1は、実施例1にかかるデータ共有システムを示すブロック図である。図1に示すように、データ共有システムは互いに通信可能な複数の端末(#0、#1)1,9を備えている。なお、端末の数は3個以上でもよい。各端末1,9は、データ転送時間見積もり部2、演算時間見積もり部3、消費電力見積もり部4、合計時間算出部5、判断部6、選択部7および通信部8を備えている。これらの各部は、後述するデータ共有方法を実現するプログラムをプロセッサが実行することにより実現されてもよい。プログラムは例えば図示省略したメモリに格納され、例えば図示省略したプロセッサにより呼び出されて順次実行される。
図2は、実施例1にかかるデータ共有方法を示すフローチャートである。ここでは、第1の端末#0_1がCS方式においてサーバーとなる場合について説明する。図2に示すように、データ共有方法を実現する処理が開始されると、まず、第1の端末#0_1のデータ転送時間見積もり部2は、通信部8を介して第1の端末#0_1にその他の端末#1_9からデータを転送するのに要する時間ttrans(in)を見積もる。また、第1の端末#0_1のデータ転送時間見積もり部2は、通信部8を介して第1の端末#0_1からその他の端末#1_9へ演算処理済みのデータを転送するのに要する時間ttrans(out)を見積もる。
・データ共有システムおよび端末の説明
図3は、実施例2にかかるデータ共有システムを示すブロック図である。図3に示すように、データ共有システムは、複数の端末(#0、#1)10,19を備えている。なお、端末の数は3個以上でもよい。端末の一例として、例えば携帯電話機や携帯型のノートパソコン(モバイルコンピュータ)などの、通信機能を有する情報処理装置が挙げられる。
図4は、実施例2にかかるアプリケーションデータテーブルを示す図である。図4に示すように、アプリケーションデータテーブル21には、例えばアプリケーションプログラムごとにデータ共有方法として、例えば「実行時に決定」、CS方式またはP2P方式が設定される。「実行時に決定」は、アプリケーションプログラムの実行時にデータ共有方法を決定することを表している。図4に示す例では、アプリ#0のデータ共有方法は「実行時に決定」に設定されている。アプリ#1のデータ共有方法は「CS方式」に設定されている。アプリ#nのデータ共有方法は「P2P方式」に設定されている。「CS方式」および「P2P方式」はアプリケーションプログラムの設計時に設定される。CS方式は、消費電力を削減したいアプリケーションプログラムに対して設定されることがある。P2P方式は、高速処理が必要なアプリケーションプログラムに対して設定されることがある。
演算時間texeは次の(1)式で見積もられる。(1)式において、Tは基準クロック周波数で、かつ基準データサイズのデータでアプリケーションプログラムをシミュレーション実行したときの実行時間である。Cは基準クロック周波数である。cは見積もり時、すなわちアプリケーションプログラムの実行時のクロック周波数である。Dは基準データサイズである。dは見積もり時のデータサイズである。
データ転送時間ttransは次の(2)式で見積もられる。(2)式において、Tは1パケットを単位距離間で送信したときにかかる転送時間である。Pはパケット量であり、[データサイズ]/[1パケットあたりのデータサイズ]である。Dは単位距離である。dは端末間の距離である。
消費電力Pexeは次の(3)式で見積もられる。(3)式において、Pは基準データサイズのデータでアプリケーションプログラムを実行したときの消費電力である。Dは基準データサイズである。dは消費電力見積もり時のデータサイズである。
実施例2にかかるデータ共有方法は、例えば次のような流れで実施される。まず、事前準備として、ファイル共有を行うことを許可する端末の登録作業が行われる。この端末の登録作業は、例えばユーザーによって行われてもよい。次いで、仮にマスターとなる端末(仮マスター端末)の設定作業および端末間距離の測定作業が行われる。仮マスター端末は、アプリケーションプログラムの実行時にデータ共有方式を決定する場合にCS方式を選択するかP2P方式を選択するかを判断する。次いで、実際にCS方式またはP2P方式が選択され、選択されたデータ共有方式でデータの転送および演算処理が行われる。
図5および図6は、実施例2にかかるファイル共有方法においてファイル共有を許可する端末の登録作業を示すフローチャートである。図5は、ある端末#0においてその他の端末#nを登録する際の手順を示している。図5に示すように、端末の登録作業が開始されると、ある端末#0はその他の端末#nに対して、端末#0をファイルを共有する端末として登録することを依頼する(ステップS11)。ある端末#0はその他の端末#nからの、登録依頼に対する回答を受信するのを待ち(ステップS12:F)、登録依頼に対する回答を受信する(ステップS12:T)。
図7および図8は、実施例2にかかるファイル共有方法において仮マスター端末の設定および端末間距離の測定作業を示すフローチャートである。図7は、ある端末#0における仮マスター端末の設定および端末間距離の測定作業の手順を示している。図7に示すように、ある端末#0においてアプリケーションプログラムが起動されると(ステップS31)、仮マスター端末の設定および端末間距離の測定作業が開始される。
図9は、実施例2にかかるファイル共有方法において隣接する端末を決定する処理を示すフローチャートである。図9に示すように、隣接する端末を決定する処理が開始されると、まず、仮マスター端末#0は、隣接する端末が設定されていない端末の中で、例えば端末ID(Identifier、識別子)の最も小さい端末(端末#n)を探索する(ステップS51)。次いで、仮マスター端末#0は、ステップS51で探索された端末#nに最も近い端末を、当該端末#nに隣接する端末に設定する(ステップS52)。その際、仮マスター端末#0は、上述したステップS38で仮マスター端末#0が測定した端末間距離、および上述したステップS47で、ファイルを共有するモードに参加している他の端末#nが測定し、後述するステップS86で仮マスター端末#0へ転送された端末間距離のうち、最も端末間距離が小さい端末を、当該端末#nに隣接する端末に設定する。
図10〜図14は、実施例2にかかるファイル共有方法において選択されたデータ共有方式での処理の全体を示すフローチャートである。図10および図11は、仮マスター端末#0における処理手順を示している。図10に示すように、仮マスター端末#0において処理が開始されると、まず、仮マスター端末#0はアプリケーションプログラムの入力データとなるデータを取得する(ステップS61)。例えば、アプリケーションプログラムが、各端末で撮影された画像を結合してパノラマ写真などの大きな写真を生成するアプリケーションである場合には、画像ファイルが入力データとなる。
図15は、実施例2にかかるファイル共有方法における共有方式の選択手順を示すフローチャートである。ここでは、端末の数がN個(Nは2以上の整数)であり、nを0からN−1までの整数とする。図15に示すように、共有方式の選択処理が開始されると、まず、仮マスター端末#0は共有方式をP2P方式に設定する(ステップS111)。仮マスター端末#0はnを0に設定し(ステップS112)、nがN−1よりも小さい値である間(ステップS113:T)、以下のステップS113からステップS120を繰り返す。
=T×C/c×d/(100KB+150KB+・・・+100KB)×(1−CPU負荷率)
+(T0×100KB/128B×1m/D)
+(T1×150KB/128B×2m/D)
+・・・
+(Tn-1×100KB/128B×5m/D)
+(Tn×(100KB+150KB+・・・+100KB)/128B×1m/D)
+(Tn×(100KB+150KB+・・・+100KB)/128B×2m/D)
+・・・
+(Tn×(100KB+150KB+・・・+100KB)/128B×1m/D) ・・・(4)
前記複数の端末のうち、第1の端末にその他の端末からデータを転送するのに要すると見積もられる時間、前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するのに要すると見積もられる時間、および前記第1の端末から前記その他の端末へ演算処理済みのデータを転送するのに要すると見積もられる時間の合計時間がリアルタイム制約を満たし、かつ前記第1の端末に集約された前記データを前記第1の端末で演算処理するときに消費されると見積もられる電力が、前記その他の端末が前記第1の端末と同じ演算処理を行うときに消費されると見積もられる電力よりも少ない場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、
前記複数の端末のいずれも前記合計時間がリアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択することを特徴とするデータ共有システム。
前記第1の端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする付記1に記載のデータ共有システム。
前記アプリケーションプログラムの起動時に前記プロセッサの負荷率を取得することを特徴とする付記2に記載のデータ共有システム。
自端末に、互いに通信可能なその他の端末からデータを転送するのに要する時間、および前記自端末から前記その他の端末へ演算処理済みのデータを転送するのに要する時間を見積もるデータ転送時間見積もり部と、
前記自端末に集約されたデータを前記自端末で演算処理するのに要する時間を見積もる演算時間見積もり部と、
前記データ転送時間見積もり部により見積もられたデータ転送時間および前記演算時間見積もり部により見積もられた演算時間の合計時間を算出する合計時間算出部と、
前記自端末に集約された前記データを前記自端末で演算処理するときに消費される電力を見積もる消費電力見積もり部と、
前記合計時間算出部により算出された合計時間がリアルタイム制約を満たすか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たすと判断され、かつ前記消費電力見積もり部により見積もられた消費電力が、前記その他の端末が前記自端末と同じ演算処理を行うときに消費されると見積もられる消費電力よりも少ない場合に、前記自端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、いずれの端末も前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択する選択部と、
を備えることを特徴とする端末。
前記判断部により前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たすと判断され、かつ前記消費電力見積もり部により見積もられた消費電力が、前記その他の端末が前記自端末と同じ演算処理を行うときに消費されると見積もられる消費電力のうち最少の消費電力と同じである場合、
前記自端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記自端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする付記5に記載の端末。
前記プロセッサは前記アプリケーションプログラムの起動時に前記プロセッサの負荷率を取得することを特徴とする付記6に記載の端末。
前記合計時間がリアルタイム制約を満たし、かつ前記第1の端末に集約された前記データを前記第1の端末で演算処理するときに消費されると見積もられる電力が、前記その他の端末が前記第1の端末と同じ演算処理を行うときに消費されると見積もられる電力よりも少ない場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、
前記複数の端末のいずれも前記合計時間がリアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択することを特徴とするデータ共有方法。
前記第1の端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする付記9に記載のデータ共有方法。
前記アプリケーションプログラムの起動時に前記プロセッサの負荷率を取得することを特徴とする付記10に記載のデータ共有方法。
2 データ転送時間見積もり部
3 演算時間見積もり部
4 消費電力見積もり部
5 合計時間算出部
6 判断部
7 選択部
8 通信部
Claims (8)
- 互いに通信可能な複数の端末を備え、
前記複数の端末のうち、第1の端末にその他の端末からデータを転送するのに要すると見積もられる時間、前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するのに要すると見積もられる時間、および前記第1の端末から前記その他の端末へ演算処理済みのデータを転送するのに要すると見積もられる時間の合計時間がリアルタイム制約を満たし、かつ、アプリケーションプログラムの設計時に設定された、各端末で前記アプリケーションプログラムがデータを演算処理するときの消費電力を見積もる算出式により見積もられる前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するときの消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記第1の端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力よりも少ない場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、
前記複数の端末のいずれも前記合計時間がリアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択することを特徴とするデータ共有システム。 - 前記算出式により見積もられる前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するときの消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記第1の端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力のうち最少の消費電力と同じである場合、
前記第1の端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。 - 前記リアルタイム制約は、前記アプリケーションプログラムの設計時に設定されて前記アプリケーションプログラム中に記述されていることを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。
- 前記リアルタイム制約は、前記アプリケーションプログラムの設計時に設定されて前記アプリケーションプログラム中に記述されており、
前記アプリケーションプログラムの起動時に前記プロセッサの負荷率を取得することを特徴とする請求項2に記載のデータ共有システム。 - 他の端末と通信する通信部と、
自端末に、互いに通信可能なその他の端末からデータを転送するのに要する時間、および前記自端末から前記その他の端末へ演算処理済みのデータを転送するのに要する時間を見積もるデータ転送時間見積もり部と、
前記自端末に集約されたデータを前記自端末で演算処理するのに要する時間を見積もる演算時間見積もり部と、
前記データ転送時間見積もり部により見積もられたデータ転送時間および前記演算時間見積もり部により見積もられた演算時間の合計時間を算出する合計時間算出部と、
前記自端末に集約されたデータを前記自端末で演算処理するときに消費される電力を、アプリケーションプログラムの設計時に設定された、各端末で前記アプリケーションプログラムがデータを演算処理するときの消費電力を見積もる算出式により見積もる消費電力見積もり部と、
前記合計時間算出部により算出された合計時間がリアルタイム制約を満たすか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たすと判断され、かつ、前記消費電力見積もり部により見積もられた消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記自端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力よりも少ない場合に、前記自端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、いずれの端末も前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択する選択部と、
を備えることを特徴とする端末。 - 前記選択部は、
前記判断部により前記合計時間が前記リアルタイム制約を満たすと判断され、かつ、前記消費電力見積もり部により見積もられた消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記自端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力のうち最少の消費電力と同じである場合、
前記自端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記自端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする請求項5に記載の端末。 - 互いに通信可能な複数の端末のうち、第1の端末にその他の端末からデータを転送するのに要する時間、前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するのに要する時間、および前記第1の端末から前記その他の端末へ演算処理済みのデータを転送するのに要する時間の合計時間を見積もり、
前記合計時間がリアルタイム制約を満たし、かつ、アプリケーションプログラムの設計時に設定された、各端末で前記アプリケーションプログラムがデータを演算処理するときの消費電力を見積もる算出式により見積もられる前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するときの消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記第1の端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力よりも少ない場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択し、
前記複数の端末のいずれも前記合計時間がリアルタイム制約を満たさない場合にピアツーピア方式を選択することを特徴とするデータ共有方法。 - 前記算出式により見積もられる前記第1の端末に集約されたデータを前記第1の端末で演算処理するときの消費電力が、前記算出式により見積もられる前記その他の端末が前記第1の端末と同じ前記演算処理を行うときの消費電力のうち最少の消費電力と同じである場合、
前記第1の端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率が、前記最少の消費電力と見積もられた端末のプロセッサが前記データを演算処理するときの負荷率よりも小さい場合に、前記第1の端末をサーバーとし、前記その他の端末をクライアントとするサーバークライアント方式を選択することを特徴とする請求項7に記載のデータ共有方法。
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