JP5533394B2 - 加湿器 - Google Patents

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Description

本発明は、加湿器に関する。
従来より、水トレイに溜められた水を利用して、室内の加湿を行う加湿器がある。例えば、特許文献1(特開2003−97829号公報)に開示されている加湿器では、水槽部(水トレイに相当)に着脱可能な給水タンクから水槽部に水が供給され、水槽部内の水に浸された気化フィルターを空気が通過することで加湿空気が生成され、生成された加湿空気が室内に放出されている。
ところで、加湿器には、水トレイの清掃等を行うために、水トレイを加湿器の本体から着脱可能なものがある。このような加湿器の場合、水トレイが本体に収納されていない時に加湿器が稼働すると安全性に問題があるため、水トレイが本体に収納されているか否かを判断するための手段が必要となる。このように、水トレイを本体から着脱可能な加湿器において、安全性を確保しようとすると、水トレイを本体から着脱できない加湿器と比較して、コストが増加してしまう。
そこで、本発明の課題は、本体から着脱可能な水トレイを備えていても、コストの増加を抑え、かつ、安全性を確保することができる加湿器を提供することにある。
本発明の第1観点に係る加湿器は、本体と、水トレイと、被検知体と、検知素子と、判断部と、駆動制御部と、を備える。本体は、駆動部と、収納部とを有する。水トレイは、本体から着脱可能に設けられている。また、水トレイは、収納部に収納される。被検知体は、水トレイ内に溜められている水の水位に応じて位置が変化する。検知素子は、被検知体からの距離に依拠して被検知体を検知する。判断部は、水位判断と収納判断とを、検知素子の検知結果に基づいて行う。水位判断では、水トレイ内の水の水位が判断される。収納判断では、水トレイが収納部に収納されているか否かが判断される。駆動制御部は、判断部による収納判断に応じて、駆動部の駆動を制御する。判断部は、収納判断において、検知素子によって被検知体が第1所定時間以上検知されない場合には、非収納状態であると判断する。非収納状態とは、水トレイが収納部に収納されていない状態のことである。また、判断部は、水位判断において、収納判断で非収納状態であると判断してから第2所定時間以上検知素子によって被検知体が検知されない場合には、給水必要状態であると判断する。給水必要状態とは、水トレイ内の水の水位が、所定水位未満である状態のことである。また、第2所定時間は、第1所定時間よりも長い。また、駆動制御部は、駆動部が駆動されている場合であって判断部による収納判断において収納状態でないと判断された場合には駆動部の駆動を停止する。
本発明の第1観点に係る加湿器では、検知素子の検知結果に基づいて、水トレイの水位判断及び水トレイの収納判断が行われる。この結果、例えば、水位判断と収納判断とが別の検知素子の検知結果に基づいて行われる場合と比較して、コストの増加を抑えることができる。また、収納判断に応じて駆動部の駆動が制御されるため、例えば、水トレイが本体に収納されているときのみ駆動部を駆動させることができる。
これによって、本体から着脱可能な水トレイを備えていても、コストの増加を抑え、かつ、安全性を確保することができる。
なお、収納状態とは、水トレイが収納部に収納されている状態のことである。
また、この加湿器では、検知素子によって被検知体が第1所定時間以上検知されない場合には非収納状態であると判断され、水位判断において収納判断で非収納状態であると判断してから第2所定時間以上検知素子によって被検知体が検知されない場合には給水必要状態であると判断される。このため、この加湿器では、非収納状態であること、及び、給水必要状態であることを判断することができる。
本発明の第観点に係る加湿器は、第観点の加湿器において、駆動制御部は、駆動部が駆動されている場合であって、判断部による収納判断において非収納状態であると判断された場合には、駆動部の駆動を停止する。このため、例えば、駆動部が駆動されている時に水トレイが本体の収納部から取り出されても、駆動部の駆動が停止されるため、ユーザが駆動している駆動部に接触することで怪我をするおそれを低減することができる。これにより、安全性を確保することができる。
本発明の第観点に係る加湿器は、第観点又は第観点の加湿器において、報知部を更に備える。報知部は、判断部による水位判断において、給水必要状態であると判断された場合に、水トレイへの給水が必要であることを外部に報知する。このため、この加湿器では、給水が必要であることを報知することができる。
本発明の第観点に係る加湿器は、第1観点から第観点のいずれかの加湿器において、検知素子は、リードスイッチである。また、被検知体は、磁石である。さらに、水トレイは、フロートを有する。フロートには、被検知体である磁石が取り付けられており、水トレイの水位に応じて上下する。このため、この加湿器では、容易な構成によって、水位判断及び収納判断を行うことができる。
これによって、加湿器の構成が煩雑にならないようにすることができる。
本発明の第観点に係る加湿器は、第1観点から第観点のいずれかの加湿器において、判断部は、水位判断時に水トレイ内の水面が変動しないように、収納判断をした後に水位判断を行う。
本発明の第1観点に係る加湿器では、本体から着脱可能な水トレイを備えていても、コストの増加を抑え、かつ、安全性を確保することができる。
本発明の第観点に係る加湿器では、駆動部が駆動されている時に水トレイが本体の収納部から取り出されても、安全性を確保することができる。
本発明の第観点に係る加湿器では、給水が必要であることを報知することができる。
本発明の第観点に係る加湿器では、構成が煩雑にならないようにすることができる。
本発明の第観点に係る加湿器では、判断部は、水位判断時に水トレイ内の水面が変動しないように収納判断をした後に水位判断を行う。
本発明の一実施形態に係る空気清浄機の外観斜視図。 本発明の一実施形態に係る空気清浄機の外観斜視図。 ケーシング内部を説明するための空気清浄機の斜視図。 水トレイの本体への収納状態を説明するための斜視図。 水トレイの本体への収納状態を説明するための斜視図。 加湿ユニットの正面図(水タンク及びロータ駆動部は省略)。 水トレイにおける水位の検知を説明するための空気清浄機の断面図。 水トレイが本体に収納されている時の検知部の状態を説明するための断面図。 水トレイが本体に収納されていない時の検知部の状態を説明するための断面図。 空気清浄機の備える制御部の制御ブロック図。 加湿運転開始時における判断部による収納判断及び水位判断の流れを示すフローチャート。 加湿運転中の判断部による収納判断及び水位判断の流れを示すフローチャート。
以下、本発明が適用される加湿器の一例として、加湿機能を持つ空気清浄機10について説明する。なお、本発明は、空気清浄機能を必須の構成要素とするものではなく、空気清浄機能のない加湿器にも適用することができるものである。
(1)空気清浄機の構成
本発明の一実施形態に係る空気清浄機10の全体構成の概要を図1及び図2に示す。図1は、空気清浄機10の背面に向かって左上方から見た斜視図である。図2は、図1の空気清浄機10において、水タンク31が取り外される様子を示す図である。この空気清浄機10は、加湿機能及び空気清浄機能を有しており、加湿運転時には加湿装置として、空気清浄運転時には空気清浄装置として機能する。
また、空気清浄機10の上部には、操作パネル80が設けられている。操作パネル80には、空気清浄機10の運転のオン・オフ等を操作するスイッチが設けられている。なお、本実施形態では、加湿を行わずに空気清浄のみを行う運転モードと、空気清浄と同時に加湿を行う運転モードとが用意されており、ユーザが操作パネル80のスイッチを操作することで、空気清浄機10の運転モードの切換が行われる。
さらに、空気清浄機10は、本体20と、必要に応じて本体20から取り外すことが可能な水タンク31及び水トレイ40と、検知部70と、制御部60と、を備えている。この空気清浄機10は、本体20の所定位置に水タンク31及び水トレイ40が収納されることで、図1に示すように、一体性のあるコンパクトな構成となっている。また、本体20は、主に、ケーシング21、空気清浄ユニット25、送風機26、及び、加湿ユニット30のロータ駆動部38を有している。以下に、空気清浄機10を構成する各部材について説明する。
(2)詳細構成
(2−1)ケーシング
ケーシング21は、本体20の外郭を構成している。また、ケーシング21には、本体20の有する各構成部材、検知部70の検知素子72及び制御部60が収納されている。さらに、ケーシング21は、後述するファンケーシング27と共に、タンク用収納部S1と、トレイ用収納部S2とを構成している。タンク用収納部S1は、本体20から着脱可能な水タンク31を収納するための空間である。トレイ用収納部S2は、本体20から着脱可能な引き出し式の水トレイ40を収納するための空間である。
また、ケーシング21には、図1に示すように、室内空気を空気清浄機10内に取り込むための吸い込み口21aと、空気清浄機10内の空気を外部(室内)に吹き出すための吹き出し口21bが形成されている。また、吸い込み口21aは、前方下方の吸い込み口21aaと、側方の吸い込み口21abとを含む。
さらに、ケーシング21には、図1に示すように、水タンク31への給水が必要である旨をユーザに報知するための報知部90が設けられている。報知部90は、例えば、LEDから構成されている。
(2−2)空気清浄ユニット
空気清浄ユニット25は、主として、プレフィルタと、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタと、脱臭エレメントと、を有している。また、これらは、空気の流れ方向に、プレフィルタ、HEPAフィルタ、脱臭エレメントの順に並んで配置されている。これにより、空気清浄ユニット25では、まず、プレフィルタによって大きな塵埃が取り除かれる。次に、HEPAフィルタによって、さらに微細な塵埃が取り除かれる。さらに、HEPAフィルタを通過した空気は、活性炭などを含む脱臭エレメントによって、ホルムアルデヒドや臭い成分等が分解されたり吸着されたりする。
(2−3)送風機
図3は、図1から、ケーシング21(操作パネル80を除く)と、水タンク31と、空気清浄ユニット25とを取り除いた状態の空気清浄機10を示している。図4及び図5は、図3から、更に、加湿ロータ50と操作パネル80とを取り除いた状態の空気清浄機10を示している。なお、図4は、本体20に水トレイ40が収納されている時の水トレイ40とファンケーシング27との位置関係を示している。また、図5は、本体20に水トレイ40が収納されていない時、すなわち、本体20から水トレイ40が引き出された時の水トレイ40とファンケーシング27との位置関係を示している。
送風機26は、ファンケーシング27と、送風機駆動モータ29(図10参照)により駆動されるファン28とを備えるシロッコファンであって、吸い込み口21aから吹き出し口21bに至る空気の流れを生成する(図3、図4及び図5参照)。例えば、空気清浄機10が加湿運転を行っている場合には、吸い込み口21aから吸い込まれた室内空気は、空気清浄ユニット25で塵埃や臭い成分等が取り除かれた後に加湿ユニット30で加湿され、加湿された清浄な空気が、送風機26から吹き出し口21bを介して室内に吹き出される。なお、送風機駆動モータ29の駆動は、後述する制御部60によって制御される。
(2−4)加湿ユニット
加湿ユニット30は、主として、水タンク31と、水トレイ40と、加湿ロータ50と、ロータ駆動部38と、を備えている。また、加湿ロータ50は水トレイ40の所定位置に配置されているため、水トレイ40が本体20から引き出されると、加湿ロータ50も同様に、本体20から引き出されることになる。
(2−4−1)水タンク
水タンク31は、本体20から着脱可能であり(図1及び図2参照)、本体20に装着される場合には本体20のタンク用収納部S1に収納される。また、水タンク31の下部には注水口(図示せず)が設けられており、水トレイ40内の水位の減少により、水タンク31内の水が注水口を介して水トレイ40内に流出する。
(2−4−2)水トレイ
図6は、空気清浄機10を正面から見た時の加湿ユニット30の正面図であって、加湿ユニット30から水タンク31及びロータ駆動部38を省略した図である。図7(a)は、水トレイ40が本体20に収納されている時の空気清浄機10の部分縦断面図であって、水トレイ40の備えるフロート45が水に浮いている状態、すなわち、水トレイ40内の水が不足していない時のフロート45の状態を示す図である。図7(b)は、水トレイ40が本体20に収納されている時の空気清浄機10の部分縦断面図であって、水トレイ40内の水が不足している時のフロート45の状態を示す図である。
水トレイ40は、空気清浄ユニット25を通過する空気に供給する水分を貯留する。なお、水トレイ40内に貯留される水の供給源は、上述の水タンク31である。
水トレイ40は、図4、図5、図6及び図7に示すように、水受け部41と、ロータ浸漬部42と、仕切壁43と、軸受部44と、フロート45と、を備えている。
水受け部41は、水タンク31の下に配置されている。ロータ浸漬部42は、加湿ロータ50の下部に配置されており、ロータ浸漬部42内に溜められている水が後述する限界水位以上である場合には、加湿ロータ50の下部がロータ浸漬部42内の水に浸漬される。また、水受け部41とロータ浸漬部42とは、水トレイ40に貯留される水を仕切る仕切壁43で仕切られている。仕切壁43の下部には、水受け部41からロータ浸漬部42に通じる開口(図示せず)が設けられており、水タンク31から水受け部41に供給された水が、開口を介してロータ浸漬部42に供給される。これにより、水受け部41の水位とロータ浸漬部42との水位とは、略同一となる。
軸受部44は、ロータ浸漬部42の側壁から上方に延びており、加湿ロータ50の回転軸50aを受けるように設けられている。
フロート45は、水トレイ40の水受け部41内に配置されており、水受け部41内に溜められた水に浮くことができる。また、フロート45は、一方の端部45aが水受け部41内に支持軸46で回動可能に支持されており、水受け部41内に溜められた水の水位に応じて、支持軸46を中心に回動する。このため、フロート45において、支持軸46で支持されている端部45aとは反対側の端部45bが、水受け部41内に溜められた水の水位に応じて、上下方向に移動することとなる(図7参照)。
(2−4−3)加湿ロータ
加湿ロータ50は、水トレイ40から供給される水を空気中通過する空気に供給する機能を有する。これにより、吸い込み口21aから吸い込まれ、空気清浄ユニット25で清浄された空気が加湿ロータ50を通過することによって、室内に加湿された清浄な空気を供給することができる。本実施形態では、脱臭エレメントを通過した空気が加湿ロータ50を通過する際に、加湿ロータ50から空気中に水分が放出されることで、空気が加湿されている。
また、加湿ロータ50は、その中心部に位置する回転軸50aを介して、軸受部44に着脱可能かつ回転可能に支持されている。なお、本実施形態では、空気清浄機10において加湿運転が行われている場合にのみ、加湿ロータ50が回転される。すなわち、空気清浄機10において空気清浄運転が行われている場合には、加湿ロータ50の回転は停止しており、加湿ロータ50に水トレイ40から水が供給されなくなる。このため、加湿ロータ50の回転停止後には、加湿ロータ50が吸着していた水が空気中に放出されて加湿ロータ50が乾燥すると、加湿ロータ50から空気中に水が放出されなくなる。
加湿ロータ50は、図6に示すように、気化フィルタ51と、フレーム52とを備えており、回転することによって水トレイ40内に溜められている水を汲み上げることができる。
フレーム52は、円形状の枠体53と、複数の水供給部54を有している。枠体53には、水供給部54が設けられている位置と一致する位置に、開口(図示せず)が設けられている。水供給部54は、枠体53の外縁部に設けられている。また、複数の水供給部54は、それぞれ、枠体53の外縁部に等間隔に配置されている。さらに、水供給部54は、内部に水を溜めることが可能なように凹状に形成されており、加湿ロータ50の回転により、それぞれの水供給部54が順次水トレイ40内に浸水した後上昇し、また、浸水するといった動作を繰り返すことになる。水供給部54が浸水することで水供給部54内に水が流入し、水供給部54が上昇することで水供給部54内に溜まった水が、枠体53に形成されている開口を介して気化フィルタ51に向かって流れる。これにより、気化フィルタ51に水が供給される。
気化フィルタ51は、円形状のハニカム構造体であり、水供給部54によって供給される水を吸着する。また、気化フィルタ51の外側には、フレーム52に設けられている回転軸50aが気化フィルタ51の中心部に位置するように、フレーム52が配置されている。なお、加湿ロータ50の回転軸50aが軸受部44に支持されている状態で、気化フィルタ51の最下部は水トレイ40内の水の満水位置よりも上方に位置している。このように、気化フィルタ51は、水トレイ40内に浸水しないように設計されている。
(2−4−4)ロータ駆動部
ロータ駆動部38は、ロータ駆動モータ32と駆動ギア(図示せず)とを有しており、上述のように、本体20側に配置されている。具体的には、ロータ駆動モータ32と駆動ギアとは、ファンケーシング27の所定位置に固定されている。ロータ駆動モータ32は、後述する制御部60によって駆動制御される。また、駆動ギアは、ロータ駆動モータ32の駆動によって、回転される。なお、駆動ギアは、水トレイ40がケーシング21のトレイ用収納部S2に収納されている状態で、駆動ギアの歯と枠体53の外周に設けられているギアの歯53a(図3参照)とが噛み合う位置に配置されている。このため、加湿ロータ50は、ロータ駆動モータ32の駆動によって駆動ギアが回転することで、回転軸50aを中心に回転するようになっている。
(2−5)検知部
図8は、空気清浄機10の縦断面図であって、水トレイ40が本体20に収納されている時の検知素子72と被検知体71との位置関係を示している。図9は、空気清浄機10の縦断面図であって、水トレイ40が本体20に収納されていない時の検知素子72と被検知体71との位置関係を示している。なお、図8及び図9では、水トレイ40の収納状態と、検知素子72及び被検知体71の位置関係と、を説明しやすくするため、水トレイ40と本体20(ファンケーシング27)との2箇所の断面を示している。
検知部70は、図8及び図9に示すように、水トレイ40の移動に伴って移動する被検知体71と、本体20の所定位置に固定されている検知素子72とを有する。被検知体71は、磁石であって、フロート45の端部45bに固定されている。これにより、本体20に対する水トレイ40の位置が変化することで、検知素子72に対する被検知体71の位置が変化するとともに、水トレイ40内の水位が下がることによってフロート45の端部45bの位置が変化することで、検知素子72に対する被検知体71の位置が変化する。検知素子72は、被検知体71からの距離に依拠して被検知体71の検知を行うリードスイッチであって、被検知体71からの磁界の影響を受けてオン・オフする接点部(図示せず)を含む。また、検知素子72は、本体20において、本体20のトレイ用収納部S2に水トレイ40が収納された状態で、フロート45が水に浮いた状態にある場合には被検知体71を検知可能であり(図7(a)参照)、フロート45の端部45bが下がった状態にある場合には被検知体71を検知できない位置(図7(b)参照)に配置されている。さらに、検知素子72は、本体20において、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されていない状態である場合には、被検知体71を検知できない位置に配置されるように設計されている(図9参照)。なお、図7、図8及び図9では、検知素子72が、被検知体71を検知可能な領域の境界部分を一点鎖線で示している。
このような構成によって、検知素子72は、被検知体71を検知可能な距離(領域内)に被検知体71がある場合にはオン信号を制御部60に送信し、被検知体71を検知可能な距離(領域内)に被検知体71がない場合にはオフ信号を制御部60に送信する。
(2−6)制御部
制御部60は、複数の電装品から構成されており、空気清浄運転や加湿運転が行われるように、空気清浄機10の備える各種機器の動作を制御する。具体的には、制御部60は、操作パネル80を介して入力される制御信号に基づいて、送風機26及び加湿ロータ50の駆動を制御する。
また、制御部60は、図10に示すように、判断部61と、駆動制御部62と、を備えている。
判断部61は、検知素子72から送信されるオン・オフ信号に基づいて、収納判断及び水位判断を行う。収納判断では、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されているか否かが判断される。また、水位判断では、水トレイ40内の水の水位が判断される。なお、判断部61は、加湿運転開始指示を受信したときから収納判断を開始する。また、判断部61は、加湿運転停止指示を受信するまで、あるいは、給水必要状態であると判断するまで収納判断及び水位判断を継続する。
判断部61は、収納判断として、第1所定時間(例えば、2秒)以上継続して、検知素子72からオン信号が送信されない場合、すなわち、第1所定時間(例えば、2秒)以上継続して、検知素子72からオフ信号が送信される場合には、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されていない非収納状態である(すなわち、収納状態にない)と判断する。
一方、判断部61は、収納判断として、第1所定時間(例えば、2秒)以上継続して検知素子72からオフ信号が送信されない場合には、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されている収納状態であると判断する。
また、判断部61は、水位判断として、収納判断において非収納状態であると判断してから第2所定時間(例えば、20秒)が経過するまでの間、検知素子72から継続してオフ信号が送信される場合には、水トレイ40の状態が収納状態であるか非収納状態であるかにかかわらず、水トレイ40内の水の水位が供給可能水位(所定水位に相当)未満である給水必要状態であると判断する。なお、供給可能水位には、水供給部54が水トレイ40内に溜められた水中に浸水することができる最低水位である限界水位と、限界水位以上の水位であるが水供給部54が水トレイ40内に溜められた水中に浸水することができない水位とが含まれる。そして、給水必要状態とは、水トレイ40内の水の水位が供給可能水位未満であるために、水供給部54が水トレイ40内の水を気化フィルタ51に供給できない状態のことである。
具体的には、給水必要状態には、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されているけれども水トレイ40内の水の水位が限界水位未満である第1状態と、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されていない第2状態と、が含まれる。第1状態とは、加湿ロータ50は駆動可能であるけれども、水供給部54は、水トレイ40内に溜められた水中に浸水することができないために、気化フィルタ51に水を供給することができない状態のことである。また、第2状態とは、水トレイ40内の水の水位が限界水位未満であるか否かにかかわらず、水トレイ40がトレイ用収納部S2に収納されていないために加湿ロータ50が駆動できず、水供給部54が水トレイ40内に溜められた水中に浸水することができないために、気化フィルタ51に水を供給することができない状態のことである。すなわち、第2状態には、水トレイ40内の水の水位が限界水位以上である場合(加湿ロータ50の駆動により水供給部54が気化フィルタ51に水を供給することができるだけの水が水トレイ40内に溜まっている場合)と、水トレイ40内の水の水位が限界水位未満である場合(加湿ロータ50の駆動により水供給部54が気化フィルタ51に水を供給することができるだけの水が水トレイ40内に溜まっていない場合)とがある。
なお、第1所定時間は、0秒から3秒の範囲内(0<第1所定時間≦3)であることが好ましい。また、第2所定時間は、第1所定時間よりも長いものとする。
駆動制御部62は、空気清浄機10において空気清浄運転や加湿運転が行われるように、送風機26及び加湿ロータ50の駆動を制御する。具体的には、駆動制御部62は、送風機駆動モータ29やロータ駆動モータ32に制御信号を送信することで、送風機26や加湿ロータ50の駆動を制御する。
また、駆動制御部62は、判断部61による収納判断及び水位判断に基づいて、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32の駆動開始に関する制御信号を送信する。また、駆動制御部62は、判断部61による収納判断に基づいて、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32の駆動停止に関する制御信号を送信する。
さらに、駆動制御部62は、判断部61による水位判断に基づいて、報知部90に報知に関する制御信号を送信する。報知部90は、報知に関する制御信号を受信することで、LEDを点灯させる。
以下に、空気清浄機10の運転が開始されてから報知部90による報知が行われるまでの制御部60の制御動作を、図11及び図12を用いて説明する。
(3)制御部による制御動作
ユーザが操作パネル80を操作することで空気清浄機10の運転が開始された場合、制御部60は、受信した制御信号が、加湿運転開始信号であるか、あるいは、空気清浄運転開始信号であるかを判定する。そして、制御部60は、受信した制御信号が加湿運転開始信号である場合には、判断部61に加湿運転開始指示を送信する。なお、制御部60は、空気清浄運転開始信号を受信した場合には、判断部61に対して加湿運転開始指示を送信しない。このため、空気清浄機10において空気清浄運転が行われる場合には、判断部61による水位判断や収納判断等は行われない。
判断部61は、加湿運転開始指示を受信した場合(ステップS1)、まず、収納判断を行う(ステップS2及びステップS3)。具体的には、判断部61は、加湿運転開始指示を受信した時に検知素子72からオン信号を受信した場合(ステップS2)には、収納状態であると判断する。また、判断部61は、加湿運転開始指示を受信してから第1所定時間が経過するまでの間に検知素子72からオン信号を受信した場合、すなわち、加湿運転開始指示を受信してから第1所定時間が経過するまでの間検知素子72からオフ信号を継続して受信しなかった場合(ステップS3)には、収納状態であると判断する。
一方、判断部61は、ステップS3において、加湿運転開始指示を受信してから第1所定時間が経過するまでの間継続して検知素子72からオフ信号を受信した場合には、非収納状態であると判断する。そして、判断部61は、非収納状態であると判断した場合には、続いて水位判断を行う(ステップS4)。具体的には、判断部61は、ステップS3において、非収納状態であると判断した時から第2所定時間が経過するまでの間継続して検知素子72からオフ信号を受信した場合には、給水必要状態であると判断して駆動制御部62に報知指令を送信する(ステップS5)。駆動制御部62は、報知指令を受信することで、報知部90のLEDが点灯するように、報知部90に報知に関する制御信号を送信する。他方、判断部61は、ステップS4において、非収納状態であると判断した時から第2所定時間が経過するまでの間に、検知素子72からオン信号を受信した場合には、給水必要状態にないと判断して駆動制御部62に報知指令を送信しない。
そして、判断部61は、収納状態であると判断した場合、及び、非収納状態であると判断した後に駆動制御部62に報知指令を送信しなかった場合すなわち非収納状態であると判断した後に給水必要状態にないと判断した場合には、駆動制御部62に駆動開始指令を送信する(ステップS6)。駆動制御部62は、駆動開始指令を受信することで、送風機26及び加湿ロータ50の駆動が開始するように、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32に駆動開始に関する制御信号を送信する。
また、判断部61は、ステップS6において、駆動制御部62に駆動開始指令を送信した後も、収納判断(ステップS7及びステップS8)及び水位判断(ステップS10)を継続して行う。まず、判断部61は、駆動制御部62に駆動開始指令を送信した時に検知素子72からオン信号を受信した場合(ステップS7)には、収納状態であると判断する。また、判断部61は、駆動制御部62に駆動開始指令を送信した時から第1所定時間が経過するまでの間に検知素子72からオン信号を受信した場合、すなわち、加湿運転開始指示を受信してから第1所定時間が経過するまでの間検知素子72からオフ信号を継続して受信しなかった場合(ステップS8)には、収納状態であると判断する。
一方、判断部61は、ステップS8において、駆動制御部62に駆動開始指令を送信した時から第1所定時間が経過するまでの間継続して検知素子72からオフ信号を受信した場合には、非収納状態であると判断する。判断部61は、ステップS8において非収納状態であると判断した場合、駆動制御部62に駆動停止指令を送信する(ステップS9)。駆動制御部62は、駆動停止指令を受信することで、送風機26及び加湿ロータ50の駆動が停止するように、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32に駆動停止に関する制御信号を送信する。これにより、駆動していた送風機26及び加湿ロータ50の駆動が停止する。
そして、判断部61は、ステップS8において非収納状態であると判断した時から第2所定時間が経過するまでの間継続して検知素子72からオフ信号を受信した場合(ステップS10)には、給水必要状態であると判断し、駆動制御部62に報知指令を送信する(ステップS11)。駆動制御部62は、報知指令を受信することで、報知部90のLEDが点灯するように、報知部90に報知に関する制御信号を送信する。これにより、送風機26及び加湿ロータ50の駆動が停止した状態で、報知部90から外部に報知が行われることになる。
また、判断部61は、ステップS8において非収納状態であると判断した時から第2所定時間が経過するまでの間に、検知素子72からオン信号を受信した場合(ステップS10)には、給水必要状態でないと判断し、駆動制御部62に、報知指令を送信せずに、駆動開始指令を送信する(ステップS6)。駆動制御部62は、駆動開始指令を受信することで、送風機26及び加湿ロータ50の駆動が開始するように、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32に駆動開始に関する制御信号を送信する。これにより、停止された送風機26及び加湿ロータ50の駆動が、再開される。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、判断部61が、検知素子72から送信されるオン・オフ信号に基づいて、収納判断及び水位判断を行う。このため、例えば、水位判断と収納判断とが別の検知素子の検知結果に基づいて行われる場合と比較して、コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態では、駆動制御部62が、判断部61による収納判断に基づいて、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32の駆動停止に関する制御信号を送信する。具体的には、判断部61によって、駆動開始指令が送信された後に、非収納状態であると判断された場合に、判断部61から駆動制御部62に駆動停止指令が送信される。そして、駆動制御部62は、駆動停止指令を受信することで、送風機26及び加湿ロータ50の駆動が停止するように、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32に駆動停止に関する制御信号を送信する。このため、水トレイ40が非収納状態である場合には送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32が駆動されないため、例えば、加湿ロータ50が駆動されている時に、水トレイ40が本体20から取り出されても、ユーザがギア等に触れて怪我をすることを防止できる。
これによって、本体20から着脱可能な水トレイ40を備えていても、コストの増加を抑え、かつ、安全性を確保することができている。
さらに、例えば、収納判断を行うリードスイッチ等の検知部が空気清浄機10の空気流路内に設けられる場合には空気のバイパス経路が形成されることがあるが、本実施形態では収納判断を行うための検知素子72が空気流路外に設けられているため、空気のバイパス経路が形成されないようにすることができる。これにより、空気清浄機10の集塵性能を高めることができる。
(4−2)
本実施形態では、判断部61によって給水必要状態であると判断された場合には、報知部90による外部への報知が行われる。ここで、給水必要状態には、水トレイ40が本体20に収納されているけれども、水トレイ40内の水の水位が限界水位未満であるために、気化フィルタ51に水が供給されない第1状態と、水トレイ40が本体20に収納されていないために加湿ロータ50が回転駆動しないことで、気化フィルタ51に水が供給されない第2状態とが含まれる。このため、水トレイ40内の水が不足しているため水タンク31への水の供給が必要であることを外部に報知することができるのに加えて、水トレイ40が本体20に収納されていないことを外部に報知することができる。
また、本実施形態では、収納判断が行われた後に水位判断が行われている。また、収納判断において非収納状態であると判断された場合、ロータ駆動モータ32の駆動が停止され、その後、水位判断が行われる。この結果、水位判断時に、水トレイ40内の水面を変動しにくくすることができる。これにより、検知素子72による誤検知を減らすことができるため、正確な水位判断を行うことができる。
さらに、本実施形態では、判断部61が、給水必要状態にないと判断した場合には、駆動制御部62に駆動開始指令を送信している。このため、例えば、加湿運転開始時には水トレイ40が本体20に収納されていなかったけれども、水位判断が行われている間にユーザによって水トレイ40が本体20に収納された場合や、加湿運転中に水トレイ40が本体20から引き出されてロータ駆動モータ32等の駆動が停止された後、水位判断が行われている間にユーザによって水トレイ40が本体20に収納された場合には、自動的に加湿ロータ50等の駆動が開始される。これにより、給水必要状態にないと判断された場合には、自動的に加湿運転を開始することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、加湿運転時における送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32の駆動開始あるいは駆動停止のタイミングが同じであるが、送風機駆動モータ29及びロータ駆動モータ32の駆動開始あるいは駆動停止のタイミングが異なっていてもよい。
例えば、判断部61による収納判断及び水位判断に基づいてロータ駆動モータ32の駆動開始及び駆動停止が制御され、送風機駆動モータ29の駆動(駆動開始及び駆動停止)は、判断部61の判断とは関係なくユーザによる操作パネル80の操作(運転開始及び運転停止)によってのみ制御されてもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、報知部90として、LEDが点灯されることで、給水必要状態であることが外部に報知されているが、外部に報知するための手段はLEDに限定されない。例えば、ブザー等が鳴ることで、給水必要状態であることが外部に報知されてもよい。
本発明は、コストの増加を抑え、かつ、安全性を確保することができる加湿器に関する発明であるため、本体から着脱可能な水トレイを備える加湿器への適用が有効である。
10 空気清浄機(加湿器)
20 本体
38 ロータ駆動部(駆動部)
40 水トレイ
61 判断部
62 駆動制御部
71 被検知体
72 検知素子
90 報知部
特開2003−97829号公報

Claims (5)

  1. 駆動部(38)と、収納部(S2)とを有する本体(20)と、
    前記本体から着脱可能に設けられており、前記収納部に収納される水トレイ(40)と、
    前記水トレイ内に溜められている水の水位に応じて位置が変化する被検知体(71)と、
    前記被検知体からの距離に依拠して前記被検知体を検知する検知素子(72)と、
    前記水トレイ内の水の水位を判断する水位判断と、前記水トレイが前記収納部に収納されているか否かを判断する収納判断とを、前記検知素子の検知結果に基づいて行う判断部(61)と、
    前記判断部による前記収納判断に応じて、前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部(62)と、
    を備え、
    前記判断部は、
    前記収納判断において、前記検知素子によって前記被検知体が第1所定時間以上検知されない場合には、前記水トレイが前記収納部に収納されていない非収納状態であると判断し、
    前記水位判断において、前記収納判断で前記非収納状態であると判断してから前記第1所定時間よりも長い第2所定時間以上前記検知素子によって前記被検知体が検知されない場合には、前記水トレイ内の水の水位が所定水位未満である給水必要状態であると判断し、
    前記駆動制御部は、
    前記駆動部が駆動されている場合であって前記判断部による前記収納判断において収納状態でないと判断された場合には前記駆動部の駆動を停止する、
    加湿器(10)。
  2. 前記駆動制御部は、
    前記駆動部が駆動されている場合であって、前記判断部による前記収納判断において、前記非収納状態であると判断された場合には、前記駆動部の駆動を停止する、
    請求項に記載の加湿器。
  3. 前記判断部による前記水位判断において前記給水必要状態であると判断された場合に、前記水トレイへの給水が必要であることを外部に報知する報知部(90)を更に備える、
    請求項又はに記載の加湿器。
  4. 前記検知素子は、リードスイッチであり、
    前記被検知体は、磁石であり、
    前記水トレイは、前記磁石が取り付けられており、前記水トレイの水位に応じて上下するフロート(45)を有する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の加湿器。
  5. 前記判断部は、前記水位判断時に前記水トレイ内の水面が変動しないように、前記収納判断をした後に前記水位判断を行う、
    請求項1からのいずれか1項に記載の加湿器。
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