JP5533131B2 - エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及びこれらを用いた固体高分子形燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質の両面に電極が配置され、水素と酸素の電気化学反応により発電する電池であり、発電時に発生するのは水のみである。このように従来の内燃機関と異なり、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないために次世代のクリーンエネルギーシステムとして普及が見込まれている。その中でも特に固体高分子形燃料電池は、作動温度が低く、電解質の抵抗が少ないことに加え、活性の高い触媒を用いるので小型でも高出力を得ることができ、家庭用コージェネレーションシステム等として早期の実用化が見込まれている。
この固体高分子形燃料電池は、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用い、この電解質膜の両面に触媒層及び導電性多孔質基材を順に積層している。そして、この触媒層及び導電性多孔質基材からなる電極の周囲を囲むようにガスケットを配置し、さらにこれをセパレータで挟んだ構造を有している。ここで、上記固体高分子形燃料電池においては、電極やガスケットで抑えられていない電解質膜部分があり、この部分が膨潤収縮を繰り返すことで破損してしまう場合がある。このため、特許文献1には、電解質膜の外周縁部にエッジシールを接着し、電解質膜の膨潤収縮を抑制する固体高分子形燃料電池が提案されている。また、その他にも、特許文献2のように、電解質膜を有効に利用するためにエッジシールを設けることがある等、種々の目的からエッジシールを有する固体高分子形燃料電池が提案されている。
特許第3052536号公報 特開2004−47230号公報
ところで、上述したような固体高分子形燃料電池は、エッジシールによって触媒層の外周縁部が覆われているが、このエッジシールは一般的に発電に用いられる燃料ガスや酸化剤ガスを透過させないように構成されている。このため、触媒層の外周縁部は発電に寄与しない部分となり、エッジシールが設けられていない固体高分子形燃料電池と比較すると、触媒層において発電に寄与する領域が小さくなってしまうという問題がある。
また、上述した問題とは別に、触媒層上に形成された導電性多孔質基材の外周縁が触媒層に食い込み、触媒層が欠落してしまうという問題もある。さらに、従来のエッジシール付きの触媒層−電解質膜積層体は、エッジシールがガスバリア層のみで構成されており、ガスバリア層の内周縁部が触媒層に食い込み、触媒層が欠落してしまうという問題もある。
そこで、本発明は、触媒層の発電領域を拡大することが可能な、及び/又は、導電性多孔質基材の外周縁の食い込み若しくはガスバリア層の内周縁部の食い込みによる触媒層の欠落を防止することが可能なエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及びこれらを用いた固体高分子形燃料電池を提供することを課題とする。
本発明に係る触媒層−電解質膜積層体は、上記課題を解決するためになされたものであり、電解質膜、及び前記電解質膜の両面に形成された触媒層を有する触媒層−電解質膜積層体と、前記触媒層−電解質膜積層体の外周縁部において、前記触媒層−電解質膜積層体の少なくとも一方面に接着した枠状のエッジシールと、を備え、前記エッジシールは、前記触媒層−電解質膜積層体に接着する接着層と、燃料ガス及び酸化剤ガスの透過を防止するガスバリア層と、を有し、前記ガスバリア層は、前記触媒層の中央部に対応する位置に第1の開口が形成されており、前記接着層は、前記第1の開口よりも小さい第2の開口が形成され、内周縁部の少なくとも一部が前記第1の開口から露出している。
一般に、エッジシールが設けられた触媒層−電解質膜積層体は、触媒層の外周縁部に燃料ガス及び酸化剤ガスを透過させないエッジシールが接着しており、このエッジシールが接着している部分は発電に寄与することができない。これに対して、本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体は、エッジシールが接着層とガスバリア層とを有しており、ガスバリア層の第1の開口は接着層の第2の開口よりも大きくなるよう形成されている。つまり、ガスバリア層の第1の開口からは接着層の内周縁部の少なくとも一部が露出しているため、この接着層がガス透過性を有している場合、燃料ガス及び酸化剤ガスは第1の開口から露出した接着層を透過して触媒層に到達する。これにより、本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体は、エッジシールの接着力を低下させずに、触媒層の発電領域を一般的なエッジシール付きの触媒層−電解質膜積層体よりも拡げることができる。
また、上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体は、通常、触媒層上に導電性多孔質基材を形成して使用されるが、ガスバリア層の第1の開口から接着層が露出しているため、導電性多孔質基材の外周縁を接着層上に位置させることができる。この場合、導電性多孔質基材の外周縁が触媒層に食い込んで触媒層を欠落させるのを防止することができる。さらに、従来のエッジシール付きの触媒層−電解質膜積層体は、エッジシールがガスバリア層のみで構成されており、ガスバリア層の内周縁部が触媒層に食い込んで触媒層が欠落するという問題があったが、上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体は、エッジシールがガスバリア層及び接着層の二層を有し、ガスバリア層の第1の開口から接着層が露出しているため、ガスバリア層の内周縁が触媒層に接触しない。このため、ガスバリア層の内周縁が触媒層に食い込んで触媒層を欠落させるのを防止することができる。
上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体は、触媒層の欠落防止の観点からは、接着層の内周縁部がガスバリア層の第1の開口から0.01mm以上露出していることが好ましい。また、触媒層の発電領域拡大の観点からは、ガスバリア層の第1の開口の面積に対して、接着層の露出面積が1.50〜36%であることが好ましい。
上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の触媒層上に導電性多孔質基材を設け、エッジシール付き膜−電極接合体とすることもできる。この膜−電極接合体において、導電性多孔質基材の外周縁のうち少なくとも一部はガスバリア層の第1の開口から露出した接着層上に位置している。この構成によれば、導電性多孔質基材の外周縁が触媒層に食い込まないため、導電性多孔質基材によって触媒層が欠落するのを防止することができる。また、導電性多孔質基材の外周縁部がガスバリア層の第1の開口から露出した接着層に接着するため、膜−電極接合体のアッセンブリが容易になる。
また、上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の接着層の第2の開口の内側において触媒層上に導電性多孔質基材を設け、エッジシール付き膜−電極接合体としてもよい。
また、電解質膜の両面に触媒層及び導電性多孔質基材を形成した膜−電極接合体に、その外周縁部を覆うようにエッジシールを設けてもよい。このエッジシールは、接着層とガスバリア層とを有し、ガスバリア層には接着層の第2の開口よりも大きい第1の開口が形成されている。この構成によれば、上記エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体と同様に、エッジシールの接着力を低下させずに触媒層の発電領域を拡げることができる。
上記膜−電極接合体に、触媒層及び導電性多孔質基材を有する電極を囲うようにエッジシール上にガスケットを設置し、このガスケット及び電極上にセパレータを設置して固体高分子形燃料電池としてもよい。
本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及びこれらを用いた固体高分子形燃料電池によれば、触媒層の発電領域を拡大することができ、及び/又は触媒層の欠落を防止することができる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の実施形態を示す平面図である。 本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係るエッジシール付き膜−電極接合体の実施形態を示す正面断面図である。 本実施形態に係るエッジシール付き膜−電極接合体の部分正面断面図である。 本実施形態に係る固体高分子形燃料電池の製造方法を示す説明図である。 本実施形態に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の製造方法の一部を示す説明図である。 本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の別の実施形態を示す平面図である。 本発明に係るエッジシール付き膜−電極接合体の別の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係るエッジシール付き膜−電極接合体のさらに別の実施形態を示す正面断面図である。
以下、本発明に係るエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体、エッジシール付き膜−電極接合体、及び固体高分子形燃料電池の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る固体高分子形燃料電池1は、図1に示すように、電解質膜2及び触媒層3を有する触媒層−電解質膜積層体10、触媒層−電解質膜積層体10に接着したエッジシール4、及び触媒層3上に設置された導電性多孔質基材5を備えている。また、上記固体高分子形燃料電池1は、ガスケット6及びセパレータ7を備えている。
触媒層−電解質膜積層体10は、平面視矩形状の電解質膜2を備えており、この電解質膜2の両面に電解質膜2よりも一回り小さい触媒層3が形成されている。触媒層3は、電解質膜2よりも一回り小さいために電解質膜2の外周縁部上には形成されていないが、電解質膜2と同じ大きさに形成することもできる。なお、電解質膜2の外周縁から触媒層3の外周縁までの距離C(図5)は、0〜5mmであることが好ましい。また、電解質膜2の厚さは、通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度であり、触媒層3の厚さは、通常5〜200μm程度、好ましくは10〜100μm程度である。
図2及び図3に示すように、上記触媒層−電解質膜積層体10の両面には、枠状のエッジシール4が接着されている。このエッジシール4は、触媒層−電解質膜積層体10に接着する接着層41と、燃料電池の発電に用いられる燃料ガスや酸化剤ガスの透過を防止するガスバリア層42とから構成されている。接着層41は、中央部に第2の開口411が形成されており、この第2の開口411から触媒層−電解質膜積層体10の触媒層3が露出している。ガスバリア層42は、接着層41の第2の開口411よりも一回り大きい第1の開口421が形成されており、これにより、第1の開口421から接着層41の内周縁部412が露出している。上記第1の開口421は、固体高分子形燃料電池1の発電に際して燃料ガス及び酸化剤ガスを通過させるが、接着層41がガス透過性を有している場合、燃料ガス及び酸化剤ガスは、接着層41の第2の開口411だけでなく、第1の開口421から露出した接着層41の内周縁部412を透過して触媒層3に到達する。なお、接着層41の内周縁からガスバリア層42の内周縁までの距離A(図5)は、0.01mm以上であることが好ましく、触媒層3の発電領域拡大の観点から、接着層42の露出面積が第1の開口421の面積に対して1.50〜36%であることが好ましい。また、接着層41及びガスバリア層42の膜厚は各々5〜100μmとすることが好ましく、接合時の圧力を緩和する観点から、接着剤層がガスバリア層より厚い方がより好ましい。なお、上記触媒層−電解質膜積層体10にエッジシール4を接着したものが本発明のエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体に相当する(図3)。
また、エッジシール4は、電解質膜2よりも一回り大きく形成されており、電解質膜2の外周縁部上に接着するとともに電解質膜2の外側で電解質膜2からはみ出た各エッジシール4の接着層41同士が接着しているが、電解質膜2と同じ大きさに形成することもできる。なお、エッジシール4の外周縁から電解質膜2の外周縁までの距離D(図5)は、0〜100mmであることが好ましい。
導電性多孔質基材5は、図1及び図4に示すように、エッジシール4の内側において触媒層−電解質膜積層体10の両面に形成されている。より詳細には、導電性多孔質基材5は、ガスバリア層42の第1の開口421内において、中央部51が触媒層3上に形成されており、外周縁部52が第1の開口421から露出する接着層41の内周縁部412に乗り上げている。導電性多孔質基材5の外周縁からガスバリア層42の内周縁までの距離B(図5)は、0〜5mmであることが好ましい。なお、触媒層3及び導電性多孔質基材5から成る電極を電解質膜2に設けたものが膜−電極接合体20であり、この膜−電極接合体20にエッジシール4を接着したものが本発明のエッジシール付き膜−電極接合体に相当する(図4)。
そして、電極の周囲を囲むように枠状のガスケット6が設置されるとともに、電極及びガスケット6上にセパレータ7が設置されている。セパレータ7は、導電性多孔質基材5と対向する領域にガス流路71が形成されている。
次に、上述した固体高分子形燃料電池1の各構成要素の材質について説明する。
電解質膜2は、例えば、基材上に水素イオン伝導性高分子電解質を含有する溶液を塗工し、乾燥することにより形成される。水素イオン伝導性高分子電解質膜としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂、より具体的には、炭化水素系イオン交換膜のC−H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入することで、化学的に非常に安定し、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン伝導性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」(登録商標)、旭硝子(株)製の「Flemion」(登録商標)、旭化成(株)製の「Aciplex」(登録商標)、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」(登録商標)等が挙げられる。水素イオン伝導性高分子電解質含有溶液中に含まれる水素イオン伝導性高分子電解質の濃度は、通常5〜60重量%程度、好ましくは20〜40重量%程度である。なお、上記の水素イオン伝導性高分子電解質膜以外には、アニオン導電性固高分子電解質膜や液状物質含浸膜も挙げられる。アニオン伝導性電解質膜としては炭化水素系樹脂又はフッ素系樹脂等が挙げられ、具体例としては炭化水素系樹脂としては、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)A201,211,221や、トクヤマ(株)製のネオセプタ(登録商標)AM−1,AHA等が挙げられ、フッ素系樹脂としては、東ソー(株)製のトスフレックス(登録商標)IE−SF34等が挙げられる。また液状物質含浸膜としては、例えばポリベンゾイミダゾール(PBI)が挙げられる。
触媒層3は、公知の白金含有の触媒層(カソード触媒及びアノード触媒)とすることができる。具体的には、触媒粒子を担持させた炭素粒子と、水素イオン伝導性高分子電解質とを含有する。水素イオン伝導性高分子電解質としては、上述した電解質膜2に使用されるものと同じ材料を使用することができる。
触媒粒子としては、例えば、白金や白金化合物等が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と、白金との合金等が挙げられる。なお、通常は、カソード触媒層に含まれる触媒粒子は白金であり、アノード触媒層に含まれる触媒粒子は前記金属と白金との合金である。
炭素粒子は、導電性を有しているものであれば限定的ではなく、公知又は市販のものを広く使用できる。例えば、カーボンブラックや、黒鉛、活性炭等を1種又は2種以上で用いることができる。カーボンブラックの例としては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等を挙げることができる。炭素粒子の算術平均粒子径は通常5nm〜200nm程度、好ましくは20〜80nm程度である。この炭素粒子の平均粒子径は、例えば、粒子径分布測定装置LA−920:(株)堀場製作所製等により測定できる。
エッジシール4は、接着層41とガスバリア層42とから構成されているが、ガスバリア層42は、水蒸気、水、燃料ガス及び酸化剤ガスに対するバリア性を有するポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルテンペン、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドなどを好ましく使用することができる。なお、ポリエステルは、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等を挙げることができる。
また、接着層41は、燃料ガスや酸化剤ガスが透過可能なことが好ましく、23℃で、JIS K 7126で規定される水素透過度が0.000015(cc/m2・24hr・atm)より大きく、JIS K 7126で規定される酸素透過度が0.000015(cc/m2・24hr・atm)より大きい材料を使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、例えば、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を使用することができる。またそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、シラン変性ポリオレフィン系樹脂を使用することができ、その中でも不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリプロピレンもしくは不飽和カルボン酸で変性したポリエチレンを使用することが絶縁性もしくは耐熱性の点で好ましい。なお、接着層41の水素透過度は、ガスクロマトグラフィーによる差圧法で測定することができ、酸素透過度は、モコンによる等圧法で測定することができる。
導電性多孔質基材5としては、公知であり、燃料極、空気極を構成する各種の導電性多孔質基材を使用でき、燃料である燃料ガス及び酸化剤ガスを効率よく触媒層に供給するため、多孔質の導電性基材からなっている。多孔質の導電性基材としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロス等が挙げられる。
ガスケット6としては、熱プレスに耐えうる強度を保ち、かつ、外部に燃料及び酸化剤を漏出しない程度のガスバリア性を有しているものを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートシートやテフロン(登録商標)シート、シリコンゴムシート等を例示することができる。
セパレータ7としては、公知であり、燃料電池内の環境においても安定な導電性板であればよく、一般的には、カーボン板にガス流路を形成したものが用いられる。また、セパレータ7をステンレス等の金属により構成し、金属の表面にクロム、白金族金属又はその酸化物、導電性ポリマーなどの導電性材料からなる被膜を形成したものや、同様にセパレータ7を金属によって構成し、該金属の表面に銀、白金族の複合酸化物、窒化クロム等の材料によるメッキ処理を施したもの等も使用可能である。
次に、上述した固体高分子形燃料電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、上述した材料からなる電解質膜2を準備し、この電解質膜2の両面に触媒層形成用転写シート8を重ねて配置する(図6(a))。この触媒層形成用転写シート8とは、転写される触媒層3が転写用基材81に形成されたものである。
ここで触媒層形成用転写シート8の製造方法について説明する。まず、上述した触媒粒子を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を適当な溶剤に混合、分散して触媒ペーストを作製する。そして、形成される触媒層3が所望の膜厚になるよう、触媒ペーストを転写用基材81上に塗工・乾燥して触媒層3を形成する。必要に応じて離型層を介して触媒ペーストを転写用基材81上に塗工する。各触媒ペーストの塗工方法としては、スクリーン印刷や、スプレーコーティング、ダイコーティング、ナイフコーティングなどの公知の塗工方法を挙げることができる。触媒ペーストを塗工した後、所定の温度及び時間で乾燥することにより転写用基材81上に触媒層3が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは10分〜1時間程度である。
上記各触媒ペーストに使用される溶剤としては、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でもアルコール類が好ましい。アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、等の炭素数1〜4の一価アルコール、各種の多価アルコール等が挙げられる。
転写用基材81としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリパルバン酸アラミド、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを挙げることができる。また、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性フッ素樹脂を用いることもできる。さらに転写用基材81は、高分子フィルム以外にアート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、ノート用紙、コピー用紙などの非塗工紙であっても良い。転写用基材81の厚さは、取り扱い性及び経済性の観点から通常6〜100μm程度、好ましくは10〜30μm程度とするのがよい。従って、転写用基材81としては、安価で入手が容易な高分子フィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート等がより好ましい。
図6に戻って、固体高分子形燃料電池1の製造方法について説明を続ける。上述したように作製した触媒層形成用転写シート8を触媒層3が電解質膜2に対面するように配置し、転写シート8の背面側から加熱プレスを施して触媒層3を電解質膜2に転写させて、転写シート8の転写用基材81を剥離する。作業性を考慮すると、触媒層3を電解質膜2の両面に同時に積層することが好ましいが片面ずつ触媒層3を形成することもできる。加熱プレスの加圧レベルは、転写不良を避けるために、通常0.5〜20MPa程度、好ましくは1〜10MPa程度がよい。また、この加圧操作の際に、転写不良を避けるために加圧面を加熱するのが好ましい。加熱温度は、電解質膜2の破損、変形等を避けるために、通常200℃以下、好ましくは150℃以下がよい。このように電解質膜2の両面に触媒層3を形成することで触媒層−電解質膜積層体10が形成される(図6(b))。
次に、このようにして形成された触媒層−電解質膜積層体10に、エッジシール4を取り付ける。このエッジシール4の製造方法について説明すると、まず、上述した材料からなるシート状のガスバリア層42を準備する。そして、上述した接着層41の材料を溶融した状態にし、この接着層41の材料を溶融押し出し法によってガスバリア層42上に押し出し、接着層41をガスバリア層42上に形成することでエッジシール4を作製する。
以上のように作製したエッジシール4を触媒層−電解質膜積層体10に接合させる。この工程について、図7を参照しつつ詳細に説明する。上述した材料からなる2枚のエッジシール4を接着層41同士が向き合うよう重ねて、1辺を残した残り3辺を互いに接着させる。これによって、2枚のエッジシール4は、コ字状に接着部が形成されるとともに、左側の一辺が開口している袋体となる(図7(a))。なお、接着方法は種々の公知の方法を採用することができ、例えば、高周波接着、インパルス式接着、コテ式接着、超音波接着などによって接着させることもできる。
エッジシール4によって袋体を形成すると、次に、この袋体を構成する各エッジシール4の中央部に易除去領域44を形成する(図7(b))。易除去領域44の大きさは、触媒層3の中央部31とほぼ同じとする。なお、この易除去領域44とは、容易に取り除ける領域のことをいい、例えば、その外周縁にミシン目を入れることや、一部だけ残して切込みを入れること等によって形成することができる。このように易除去領域44が形成された袋体に、その接着されていない左側から、触媒層−電解質膜積層体10を挿入して所定位置まで移動させる(図7(c))。この所定位置とは、触媒層−電解質膜積層体10の触媒層3の中央部31が易除去領域44に対向している位置のことをいう。
触媒層−電解質膜積層体10を所定位置まで移動させた後、易除去領域の外周縁のミシン目を切断して易除去領域44を各エッジシール4から取り外すことで(図7(d))、触媒層−電解質膜積層体10の触媒層3の中央部31が各エッジシール4の内側から露出した状態となる(図6(c))。そして、この状態でエッジシール4の接着されていなかった残りの部分を公知の方法で接着させることで、エッジシール4の接着層41は、触媒層−電解質膜積層体10の触媒層3の外周縁部や、電解質膜2の外周縁部に接着するとともに、エッジシール4同士でも接着する。このようにしてエッジシール4を触媒層−電解質膜接合体10に接合した後、エッジシール4の内周縁部43において、ガスバリア層42を接着層41から剥離し、接着層41の内周縁部412を露出させる(図6(d))。なお、ガスバリア層42の剥離方法としては、上記エッジシール4を作製する際に、予めガスバリア層にハーフカットを施したりガスバリア層42の一部に剥離層を形成しておいてもよい。以上の工程によって、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体が完成する。
上述したエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体の開口から露出している触媒層3上に、導電性多孔質基材5を熱圧着により積層形成して、エッジシール付き膜−電極接合体を作製する。このとき、導電性多孔質体基材5の外周縁部52がエッジシール4の内周縁部から露出している接着層41上に乗り上げるように導電性多孔質体基材5を形成すると(図6(e))、導電性多孔質体基材5とエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体との接合が良好になる。そして、触媒層3及び導電性多孔質基材5から成る電極の周囲を囲むようにエッジシール4上にガスケット6を配置する。続いて、ガス流路71が導電性多孔質基材5と対向するよう、セパレータ7を導電性多孔質基材5及びガスケット6上に配置する。最後に、導電性多孔質基材5とセパレータ7とが電気的に接続するようにセパレータ7でエッジシール付き膜−電極接合体を挟持することによって、固体高分子形燃料電池1が完成する(図6(f))。
以上のように、本実施形態において、エッジシール4は、ガスバリア層42の第1の開口421を接着層41の第2の開口411よりも大きく形成されている。このため、接着層41がガス透過性を有している場合は、エッジシール4の接着面積の大きさを維持したまま燃料ガスや酸化剤ガスをより広い範囲において通過させることができ、これにより、エッジシール4の接着力を低下させずに触媒層3の発電領域を拡大することができる。また、接着層41におけるガス透過性の有無に関わらず、本実施形態では、ガスバリア層42の内周縁部及び導電性多孔質基材5の外周縁部52と触媒層3との間に接着層41が介在しているため、エッジシール4及び導電性多孔質基材5を触媒層−電解質膜積層体10に圧着した際、ガスバリア層42の内周縁部及び導電性多孔質基材5の外周縁部52による触媒層3への負荷を低減し、触媒層3の欠落を防止することができる。さらに、導電性多孔質基材5の外周縁部52がガスバリア層42の第1の開口421から露出した接着層41に接着することにより、導電性多孔質基材5と触媒層−電解質膜積層体10との接合が良好となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、接着層41の内周縁部412が全周にわたってガスバリア層42の第1の開口421から露出していたが、接着層42の内周縁部412の少なくとも一部が露出していればよく、例えば、図8に示すように、接着層41の内周縁部412の角部分のみが露出していてもよい。この場合、応力が集中する導電性多孔質基材5の角部分が第1の開口421から露出する接着層41上に配置される。
また、上記実施形態では、導電性多孔質基材5の外周縁部52が全周にわたって接着層41の内周縁部412に乗り上げていたがこれに限定されるものではなく、導電性多孔質基材の外周縁部の少なくとも一部がガスバリア層の第1の開口から露出する接着層に乗り上げていてもよい。また、導電性多孔質基材5は、図9に示すように、接着層41の第2の開口411内に収まるように形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、エッジシール4は、触媒層3上に接着していたがこれに限定されず、図10に示すように、導電性多孔質基材5の外周縁部52上に接着していてもよい。
また、上記実施形態では、エッジシール4を一旦、袋体にして、触媒層−電解質膜積層体10を挿入するという製造方法を採用しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、触媒層−電解質膜積層体の両面に、予め開口部が形成されたエッジシール4を、接着層が触媒層−電解質膜積層体を向くようにそれぞれ配置し、公知の接着方法などによって触媒層−電解質膜積層体の両面にエッジシールを接着させて、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体を作製することもできる。
また、上記実施形態では、ガスバリア層42の第1の開口421から接着層41の内周縁部412を露出させるために、エッジシール4の内周縁部43において接着層41からガスバリア層42を剥離する方法を採用しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、エッジシール4を作製する際に、同じ開口面積を有するガスバリア層と接着層とを熱プレスして、接着層の内周縁部がガスバリア層のない周縁部より内側に位置するように作製してもよいし、エッジシール4を触媒層−電解質積層体に接合する際のプレス条件を調整することにより、ガスバリア層の第1の開口から接着層を露出させることもできる。この場合、100〜150℃、0.1〜50MPa、10〜300秒の条件でエッジシールをプレスすることが好ましく、上記条件でプレスすると、50μmのポリプロピレンからなる接着層を使用した場合は0.01〜0.10mm、50μmのポリエチレンからなる接着層を使用した場合は、0.01〜0.30mm露出させることができる。
また、上記実施形態では、固体高分子形燃料電池1を構成する電解質膜2や触媒層導電性多孔質基材5など全て平面視矩形状として説明したが、特に形状は限定されるものではなく、例えば平面視円形状とすることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
電解質膜2は、63×63mmの大きさに切断された膜厚53μmのNRE212CS(Dupont社製)を使用した。
次に、触媒層形成用転写シート8を次の要領で作製した。まず、白金触媒担持カーボン(白金担持量:45.7wt%、田中貴金属社製、TEC10E50E)2gに、1−ブタノール10g、3−ブタノール10g、フッ素樹脂(5wt%ナフィオンバインダー、デュポン社製)20g及び水6gを加え、これらを分散機にて攪拌混合することにより、触媒ペーストを調製した。そして、転写用基材81としてポリエステルフィルム(東レ製、X44、膜厚25μm)を準備し、この転写用基材81上に上記触媒ペーストを塗布した。
以上のように作製した触媒層形成用転写シート8を53mm×53mmの大きさに切断し、電解質膜2の両面それぞれに触媒層3が電解質膜2側を向くように中心を合わせて配置した。そして、135℃、5.0MPa、150秒の条件で熱プレスすることで、電解質膜2の両面に触媒層3を形成し、触媒層−電解質膜積層体10を作製した。なお、触媒層3の厚さは20μmである。
続いて、エッジシール4を作製した。まず、ポリエチレンテレフタレート(東レ社製 E5100 膜厚12μm)上に剥離層をコーティングして剥離層付きポリエチレンテレフタラートを作製し、この上に溶融させた状態の不飽和カルボン酸グラフト変性ポリプロピレンを溶融押出し法により50μmの厚さで押し出して接着層41を形成した。その後、この接着層41が形成された剥離層付きポリエチレンテレフタラートを80mm×80mmの大きさに切断し、その中央部に47mm×47mmの大きさの第2の開口411を形成した。次に、ガスバリア層42として二軸遠心ポリエチレンナフタレート(帝人社製、テオネックス、膜厚12μm)を、80mm×80mmの大きさに切断し、その中央部に50mm×50mmの大きさの第1の開口421を形成した。この二軸遠心ポリエチレンナフタレートを、上述した接着層41が形成された状態の剥離層付きポリエチレンテレフタラートの接着層41上に100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスした。そして、剥離層付きポリエチレンテレフタラートを剥すことで、接着層41の内周縁部がガスバリア層の開口面積に対し11.64%露出しているエッジシール4を作製した。そのエッジシール4を触媒層−電解質膜積層体10の両面に中心を合わせ配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることでエッジシール4を触媒層−電解質膜積層体10に接着し、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体を作製した。
さらに続いて、エッジシール4の開口部から露出している触媒層3上に、導電性多孔質基材5として、49mm×49mmの大きさに切断されたカーボンペーパー(東レ社製、TGP−H−090、厚さ280μm)を積層し、エッジシール付き膜−電極接合体を形成した。
(実施例2)
接着層41の第2の開口411の大きさが49.98mm×49.98mm(露出率0.08%)であること以外は、実施例1と同様のエッジシール付き膜−電極接合体を作製した。
(実施例3)
接着層41の第2の開口411の大きさが49.6mm×49.6mm(露出率1.59%)であること以外は、実施例1と同様のエッジシール付き膜−電極接合体を作製した。
(実施例4)
接着層41の第2の開口411の大きさが40mm×40mm(露出率36%)であること以外は、実施例1と同様のエッジシール付き膜−電極接合体を作製した。
(比較例)
エッジシール4が異なる点以外は、上記実施例と同様のエッジシール付き膜−電極接合体を作製した。エッジシール4のガスバリア層42として、二軸延伸ポリエチレンナフタレート(帝人社製、テオネックス、膜厚12μm)を使用した。そして、溶融させた状態の不飽和カルボン酸グラフト変性ポリプロピレンを溶融押出し法により、上記ガスバリア層42上に50μmの厚さで押し出して接着層41を形成した。このエッジシール4を80×80mmの大きさに切断し、その中央部に47×47mmの大きさの開口部を形成した。そして、エッジシール4を触媒層−電解質膜積層体10の両面に中心を合わせ配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることでエッジシール4を触媒層−電解質膜積層体10に接着し、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体を作製した。この時、接着層41はガスバリア層42の第1の開口421からはみ出してはいなかった(露出率0%)。
(評価方法)
実施例及び比較例のエッジシール付き膜−電極接合体にガスケット6及びセパレータ7を設置して固体高分子形燃料電池1とし、IV評価試験を実施した。測定条件は、セル温度80℃、燃料利用率70%、酸化剤利用率40%、加湿温度80℃とした。IV評価試験は、OCVから電流を1.0A/cmまで加えた時の電圧の変化を確認した。この結果、実施例1、3及び4については比較例1に比べ電池性能の向上を確認することができた。また、実施例1〜4においては、エッジシールや導電性多孔質基材を触媒層−電解質膜積層体に接合する際、触媒層の欠落を気にすることなく接合ができ、試験後も触媒層に損傷がないことを確認した。
1 固体高分子形燃料電池
10 触媒層−電解質膜積層体
20 膜−電極接合体
2 電解質膜
3 触媒層
4 エッジシール
41 接着層
411 第1の開口
42 ガスバリア層
421 第2の開口
5 導電性多孔質基材
6 ガスケット
7 セパレータ

Claims (7)

  1. 電解質膜、及び前記電解質膜の両面に形成された触媒層を有する触媒層−電解質膜積層体と、
    前記触媒層−電解質膜積層体の外周縁部において、前記触媒層−電解質膜積層体の少なくとも一方面に接着した枠状のエッジシールと、を備え、
    前記エッジシールは、前記触媒層の外周縁部に接着する接着層と、燃料ガス及び酸化剤ガスの透過を防止するガスバリア層と、を有し、
    前記ガスバリア層は、前記触媒層の中央部に対応する位置に第1の開口が形成されており、
    前記接着層は、前記第1の開口よりも小さい第2の開口が形成され、内周縁部の少なくとも一部が前記第1の開口から露出している、エッジシール付き触媒層−電解質膜積層体。
  2. 前記接着層はガス透過性を有している、請求項1に記載のエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体。
  3. 前記接着層は、内周縁部が前記第1の開口の内側から0.01mm以上露出している、請求項1又は2に記載のエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体と、
    前記第1の開口から露出している接着層上に外周縁の少なくとも一部が位置するよう、前記触媒層上に形成された導電性多孔質基材と、
    を備えるエッジシール付き膜−電極接合体。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のエッジシール付き触媒層−電解質膜積層体と、
    前記第2の開口の内側において前記触媒層上に形成された導電性多孔質基材と、
    を備えるエッジシール付き膜−電極接合体。
  6. 電解質膜、前記電解質膜の両面に形成された触媒層、及び前記触媒層上に形成された導電性多孔質基材を有する膜−電極接合体と、
    前記膜−電極接合体の外周縁部において、前記膜−電極接合体の少なくとも一方面に接着した枠状のエッジシールと、を備え、
    前記エッジシールは、前記導電性多孔質基材の外周縁部に接着するガス透過性の接着層と、燃料ガス及び酸化剤ガスの透過を防止するガスバリア層と、を有し、
    前記ガスバリア層は、前記導電性多孔質基材の中央部に対応する位置に第1の開口が形成されており、
    前記接着層は、前記第1の開口よりも小さい第2の開口が形成され、内周縁部の少なくとも一部が前記第1の開口から露出している、エッジシール付き膜−電極接合体。
  7. 請求項3〜のいずれかに記載のエッジシール付き膜−電極接合体と、
    前記触媒層及び導電性多孔質基材を含む電極を囲うよう前記エッジシール上に設置されたガスケットと、
    前記電極及びガスケット上に設置されたセパレータと、
    を備える、固体高分子型燃料電池。
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