JP5532948B2 - X線検出器 - Google Patents
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Description
このX線検出器50は、X線発生源20からX線21を照射された試料Sが発生する蛍光X線Fを検出するX線センサ1aと、X線センサ1aの出力信号を増幅する前置増幅器1bと、X線センサ1aおよび前置増幅器1bを含むX線検出部1を内部に収容する真空断熱容器2と、真空断熱容器2の開口2aを着脱可能に塞ぐ蓋板3と、真空断熱容器2と蓋板3の間に挟まって真空断熱容器2の内部を気密に封止する真空封止用リング4と、X線検出部1を冷却するための液体窒素5および伝熱部材6とを具備してなる。
真空断熱容器2の窓8は、ベリリウム製である。
真空封止用リング4は、樹脂製Oリングである。
蓋板3は、真空断熱容器2にネジ止めされている。
真空断熱容器2の開口2aの周囲を真空封止用リング4が取り巻き、気密に封止している。
しかし、外来電磁ノイズNが真空断熱容器2の内部に侵入すると、正常なX線検出が妨げられる問題点がある。
そこで、本発明の目的は、外来電磁ノイズが真空断熱容器の内部に侵入して正常なX線検出が妨げられることを防止したX線検出器を提供することにある。
上記第1の観点によるX線検出器(10)では、真空断熱容器(2)と蓋板(3)の間に外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)を挟む構成としたため、電磁波に対する隙間が開口(2a)の周りにほとんど開いていない状態となる。このため、外来電磁ノイズ(N)が開口(2a)から真空断熱容器(2)の内部に侵入しなくなる。よって、外来電磁ノイズ(N)が真空断熱容器(2)の内部に侵入して正常なX線検出が妨げられることを防止できる。
上記第2の観点によるX線検出器(10)では、外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)がスポンジ状物の弾性による形状復元性を持つため、保守作業のために蓋板(3)の着脱を繰り返しても、再使用することが出来る。
上記第3の観点によるX線検出器(10)では、外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)がエラストマーの弾性による形状復元性を持つため、保守作業のために蓋板(3)の着脱を繰り返しても、再使用することが出来る。
上記第4の観点によるX線検出器(10)では、外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)がエラストマーの弾性による形状復元性を持つため、保守作業のために蓋板(3)の着脱を繰り返しても、再使用することが出来る。
上記第5の観点によるX線検出器(10)では、外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)が金属網の筒状構造の弾性による形状復元性を持つため、保守作業のために蓋板(3)の着脱を繰り返しても、再使用することが出来る。
図1は、実施例1に係るX線検出器10の構成説明図である。
このX線検出器10は、X線発生源20からX線21を照射された試料Sが発生する蛍光X線Fを検出するX線センサ1aと、X線センサ1aの出力信号を増幅する前置増幅器1bと、X線センサ1aおよび前置増幅器1bを含むX線検出部1を内部に収容する真空断熱容器2と、真空断熱容器2の開口2aを着脱可能に塞ぐ蓋板3と、真空断熱容器2と蓋板3の間に挟まって真空断熱容器2の内部を気密に封止する真空封止用リング4と、真空断熱容器2と蓋板3の間に挟まって外来電磁ノイズが真空断熱容器2の内部に侵入するのを防止する外来電磁ノイズ遮蔽用リング7と、X線検出部1を冷却するための液体窒素5および伝熱部材6とを具備してなる。
真空断熱容器2の窓8は、ベリリウム製である。
真空封止用リング4は、樹脂製Oリングである。
また、図2の(b)に示すように、導電性粒子を混入したエラストマーの線材73をリング状にしたものを用いることが出来る。
また、図2の(c)に示すように、外来電磁ノイズ遮蔽用リング7は、電線74を埋め込んだエラストマー75の線材をリング状にしたものを用いることが出来る。
また、図2の(d)に示すように、外来電磁ノイズ遮蔽用リング7は、金属網を筒状にした線材77をリング状にしたものを用いることが出来る。
(1)蓋板3による最大圧縮時に、外来電磁ノイズ遮蔽用リング7の厚みが、真空封止用リング4の厚みよりも小さくなりうるもの。
(2)圧縮しない時の外来電磁ノイズ遮蔽用リング7の厚みが、蓋板3による最大圧縮時の真空封止用リング4の厚みよりも大きいもの。
蓋板3は、真空断熱容器2にネジ止めされている。
真空断熱容器2の開口2aの周囲を真空封止用リング4が取り巻き、気密に封止している。また、真空封止用リング4の周囲を外来電磁ノイズ遮蔽用リング7が取り巻き、電磁シールドしている。
開口2aは、例えば直径5cmである。
真空封止用リング4は、例えば線径5mmである。
外来電磁ノイズ遮蔽用リング7は、例えば線径5mmである。
1a X線センサ
1b 前置増幅器
2 真空断熱容器
3 蓋板
4 真空封止用リング
5 液体窒素
6 伝熱部材
7 外来電磁ノイズ遮蔽用リング
10 X線検出器
20 X線発生源
21 X線
F 蛍光X線
S 試料
Claims (5)
- X線センサ(1a)と、
前記X線センサ(1a)の出力信号を増幅する前置増幅器(1b)と、
前記X線センサ(1a)および前置増幅器(1b)を内部に収容する真空断熱容器(2)と、
前記真空断熱容器(2)の前記前置増幅器(1b)が収容されている位置の側面に設けられた開口(2a)を着脱可能に塞ぐ蓋板(3)と、
前記真空断熱容器(2)の開口(2a)の周囲に設けられた真空封止用溝に嵌り、前記真空断熱容器(2)と蓋板(3)の間に挟まって真空断熱容器(2)の内部を気密に封止する真空封止用リング(4)と、
前記真空封止用溝の外周側に設けられた外来電磁ノイズ遮蔽用溝に嵌り、前記真空断熱容器(2)と蓋板(3)の間に挟まって外来電磁ノイズ(N)が真空断熱容器(2)の内部に侵入するのを防止する弾性を有する外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)とを具備し、
前記真空封止リング(4)及び、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)について、
a)蓋板(3)による最大圧縮時に、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)の厚みが、真空封止用リング(4)の厚みよりも小さくなる、
b)圧縮しない時の前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)の厚みが、蓋板(3)による最大圧縮時の真空封止用リング(4)の厚みよりも大きくなる、
との条件を満たすように前記真空封止用リング及び、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リングを選定したことを特徴とするX線検出器(10)。 - 請求項1に記載のX線検出器(10)において、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)は、スポンジ状物の外周を導電性箔または導電性網で被覆した構造の線材からなることを特徴とするX線検出器(10)。
- 請求項1に記載のX線検出器(10)において、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)は、導電性粒子を混入したエラストマーの線材からなることを特徴とするX線検出器(10)。
- 請求項1に記載のX線検出器(10)において、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)は、電線を埋め込んだエラストマーの線材からなることを特徴とするX線検出器(10)。
- 請求項1に記載のX線検出器(10)において、前記外来電磁ノイズ遮蔽用リング(7)は、金属網を筒状にした線材からなることを特徴とするX線検出器(10)。
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