本実施形態の体力増進支援システムは、ユーザの体動及び脈拍数を含む生体データを収集し、収集された生体データに基づいて、ユーザの体力レベルを算出する生体データ処理システムである。
図1は、本発明の実施形態の体力増進支援システムの物理的な構成を示す説明図である。
本実施形態の体力増進支援システムは、ユーザに体力増進プログラムを提供する。本実施形態の体力増進支援システムは、データサーバ100と、入出力端末130と、ネットワーク140と、装着型デバイス150と、無線中継器170と、を有する。
入出力端末130は、一つ又は複数のプロセッサと、メモリと、記憶部と、キーボード又はマウスなどの入力部と、ディスプレイなどの出力部と、データサーバ100などと通信する通信部と、を有する一つ又は複数のコンピュータである。また、入力部と出力部と通信部とを有するPDA、PHS、又は携帯電話など可搬型端末でもよい。
入出力端末130は、ネットワーク140を介して、データサーバ100及び無線中継器170と通信する。
無線中継器170は、マンションなど集合住宅の一つの居宅、又は、戸建住宅の居宅に配置される。また、無線中継器170は、装着型デバイス150と無線通信するためのアンテナを有し、ネットワーク140を介して、データサーバ100及び入出力端末130と通信する。
図1のネットワーク140は、LAN(Local Area Network)ケーブルによる有線通信のためのネットワークである。また、本実施形態のネットワーク140は、電力線通信(PLC:Power Line Communication)、他の有線通信、IEEE802.11b等の無線通信、又は、独自の通信方法などによって実装されるネットワークでもよい。
また、ネットワーク140は、構内PHSなどの構内ネットワーク、インターネット、VPN、携帯電話通信網、又は、PHS通信網などの広域ネットワークによって実装されるネットワークでもよい。
装着型デバイス150は、無線中継器170が配置された居宅の居住者(以下、ユーザと記載)の、身体に装着される。装着型デバイス150は、無線中継器170と無線通信するためのアンテナを有する。
また、データサーバ100は、本実施形態のカスタマーセンターが管理するデータセンターに配置される。カスタマーセンターは、本実施形態の体力増進支援システムの運用者である。データサーバ100は、ネットワーク140を介して無線中継器170及び入出力端末と通信する。
データサーバ100は、データセンターに配置されることによって、ユーザの個人情報、及び、ユーザから収集される生体データなどのプライバシー情報を、一元管理できる。このため、情報漏洩防止等のセキュリティ管理を簡易化できる。
また、カスタマーセンターは、ユーザの居宅が集合住宅である場合、データサーバ100を、集合住宅内に配置することもできる。これによって、システム構築を簡易化できる。
また、無線中継器170は、企業内に配置され、装着型デバイス150は、企業の経営者又は従業員(以下、ユーザと記載)の身体に装着されてもよい。これによって、本実施形態の体力増進支援システムを企業内で利用できる。
また、無線中継器170は、屋外に配置され、装着型デバイス150は、市町村などの地域住民(以下、ユーザと記載)の身体に装着されてもよい。これによって、本実施形態の体力増進支援システムを地域内で利用できる。
データサーバ100は、DS制御部101と、DSメモリ102と、DS通信部103と、活動量算出部104と、脈拍数算出部105と、生活活動状態判定部106と、体力モデル算出部107と、体力レベル判定部108と、運動強度推定部109と、ユーザ情報データベース111と、データ蓄積データベース112と、知識ベース113と、目標設定部121と、実施記録入力部122と、アドバイス出力部123と、を有する。
DS制御部101は、プロセッサ等の演算装置である。DSメモリ102は、メモリ等の一時的にデータを記憶する記憶装置である。DS制御部101は、DSメモリ102等にプログラムを読み込むことによって、各処理を実行する。
DS通信部103は、ネットワーク140とデータサーバ100との通信のためのネットワークインタフェース等である。
活動量算出部104は、装着型デバイス150から送信された生体データから、活動量を算出する装置である。脈拍数算出部105は、装着型デバイス150から送信された生体データから、脈拍数を算出する装置である。生活活動状態判定部106は、装着型デバイス150から送信された生体データから、ユーザの生活活動状態を判定する装置である。
体力モデル算出部107は、体力増進プログラムに参加する複数のユーザの脈拍数等から、体力モデルを生成する装置である。体力レベル判定部108は、ユーザの脈拍数等から体力モデルを生成し、体力レベルを生成する装置である。運動強度推定部109は、ユーザの活動量等から運動強度を推定する装置である。
ユーザ情報データベース111は、体力増進プログラムに参加するユーザの情報を含む記憶領域である。データ蓄積データベース112は、体力増進プログラムにおいて収集及び生成されるデータを含む記憶領域である。知識ベース113は、体力増進プログラムにおける処理に用いられる判定条件を含む。
目標設定部121は、ユーザに行動目標を入力させる装置である。実施記録入力部122は、ユーザに実施した行動に関する情報等と入力させる装置である。アドバイス出力部123は、ユーザに提示するアドバイスを生成する装置である。
活動量算出部104と、脈拍数算出部105と、生活活動状態判定部106と、体力モデル算出部107と、体力レベル判定部108と、運動強度推定部109と、目標設定部121と、実施記録入力部122と、アドバイス出力部123とは、DS制御部101がプログラムを実行することによって実装されてもよく、ハードウェアによって実装されてもよい。
装着型デバイス150は、WD制御部151と、WDメモリ152と、WD_ID記憶部153と、WD演算部154と、WD無線通信部155と、脈波センサ156と、温度センサ158と、体動センサ159と、出力部160と、を有する。
WD制御部151は、プロセッサ等の演算装置である。WDメモリ152は、メモリ等の一時的にデータ等を記憶する装置である。WD制御部151は、WDメモリ152等にプログラムを読み込むことによって、各処理を実行する。
WD_ID記憶部153は、装着型デバイス150を識別するための固有IDであるWD_IDを格納する記憶装置である。WD演算部154は、ユーザの生体データを算出するための装置である。WD無線通信部155は、無線中継器170と無線通信するための装置である。
脈波センサ156は、装着型デバイス150が装着された生体の心臓の拍動に伴う血管内の血流量の変化を測定するセンサである。温度センサ158は、装着型デバイス150が装着された生体から発生する熱エネルギー量を測定するセンサである。体動センサ159は、装着型デバイス150が装着された生体の活動を体動として測定するセンサである。出力部160は、ディスプレイ等の装置であり、ユーザにアドバイスを表示する。
図1の装着型デバイス150は、無線中継器170と無線通信するが、本実施形態の装着型デバイス150は、有線によって中継器(無線中継器170に相当)又はネットワーク140に接続されてもよい。
また、図1の装着型デバイス150は、リストバンドに組み込まれており、ユーザは手首に装着して利用する。また、腕時計、ロッカーキー、ペンダント、指輪、衣類、シューズ、帽子、又は、眼鏡など、身体に装着するものに組み込まれてもよい。また、バンソウコウ又は湿布などによって皮膚に直接貼られることによって、ユーザに装着されてもよい。
図1に示す体力増進支援システムは、各装置、及び各処理部はハードウエアによって実装されるが、本実施形態の体力増進支援システムの機能の一部又は全体を、プログラム等のソフトウエアによって実装されてもよい。さらに、前述した各処理部は、以下に述べる処理の一部を、別のハードウェアによる処理部として実装してもよい。
また、各処理部による機能を実装するプログラム、データベース、及びテーブル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、又は、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
さらに、本実施形態の体力増進支援システムを、プログラムによって実装する場合、プログラム配布サーバ、又は、計算機読み取り可能な非一時的記憶媒体によって、プログラムをデータサーバ100にインストールすることができ、データサーバ100に備わる不揮発性記憶デバイスに格納してもよい。
また、データサーバ100の機能の一部を、装着型デバイス150に組み込んでもよい。これによって、装着型デバイス150のみによって、データサーバ100の機能を提供できる。
図2は、本発明の実施形態の装着型デバイス150が組み込まれたリストバンドを示す説明図である。
装着型デバイス150は、脈波センサ156及び温度センサ158がユーザの皮膚に近接又は接触するように、装着される。これによって、ユーザの脈波及び皮膚温度を測定することが可能となる。
また、装着型デバイス150は、体動センサ159が手の甲の平行方向の動きを測定するように装着される。これによって、ユーザの体動を効率的に測定することが可能となる。
なお、装着型デバイス150は、脈波センサ156の代わりに、装着される生体の心臓の拍動に伴う電気信号の変化を測定する心電センサ、又は、装着される生体の心臓の拍動を音の変化によって測定する心音センサを有してもよい。また、本実施形態において、脈拍数の代わりに、心電センサ、又は、心音センサによって測定された心拍数を用いてもよい。
体動センサ159には、衝撃センサが用いられてもよい。これによって、体動センサ159は、消費電力を低減できる。また、体動センサ159には、加速度センサが用いられてもよい。これによって、体動センサ159は、体動を高精度に測定できる。
図2に示す出力部160は、液晶ディスプレイであるが、他の表示デバイスによって実装されてもよい。
図3は、本発明の実施形態のユーザ情報データベース111を示す説明図である。
ユーザ情報データベース111は、ユーザ個人情報テーブル210と、目標設定情報テーブル220と、を含む。ユーザ個人情報テーブル210は、ユーザの個人情報を保持する。目標設定情報テーブル220は、ユーザの体力増進プログラムの期間、及び、ユーザの体力増進プログラムの期間中の目標を保持する。
ユーザ個人情報テーブル210は、フィールド211〜214を含む。フィールド211は、ユーザを識別するユーザIDを含む。フィールド212は、ユーザが体力増進プログラムを実施する間、ユーザを認証するために用いられるパスワードを含む。
フィールド213は、ユーザの氏名等の個人情報を含む。フィールド214は、ユーザが利用する装着型デバイス150を識別するための、WD_IDを含む。
例えば、図3ののユーザ個人情報テーブル210に含まれるレコード210Aは、ユーザIDが「user0001」であり、氏名が「K.Shim」であるユーザは、WD_IDが「wd01」である装着型デバイス150を利用していることを示す。
目標設定情報テーブル220は、フィールド221〜223を含む。フィールド221は、ユーザを識別するユーザIDを含む。フィールド222は、体力増進プログラムが開始された開始日と、体力増進プログラムを開始した際のユーザの体力年齢とを含む。
フィールド223は、ユーザの目標設定情報を含む。具体的には、フィールド223は、ユーザの目標を示す目標体力年齢と、体力増進プログラムが実施される実施期間と、ユーザが毎日実施する目標となる行動目標と、を含む。
例えば、図3の目標設定情報テーブル220に含まれるレコード220Aは、ユーザIDが「user0001」であるユーザが、2010年10月1日に体力増進プログラムを開始し、開始時の体力年齢45歳であり、目標体力年齢が36歳であり、体力増進プログラムの実施期間が90日であることを示す。また、ユーザIDが「user0001」であるユーザが、「WALK2」(10分「歩く(4.0km/h)」に相当)を、毎日2回実施することを目標としていることを示す。
図4Aは、本発明の実施形態のデータ蓄積データベース112を示す説明図である。
データ蓄積データベース112は、ユーザデータ履歴テーブル310と、安静時データ履歴テーブル320と、活動時データ履歴テーブル330と、実施記録データ履歴テーブル340と、を含む。
ユーザデータ履歴テーブル310は、装着型デバイス150から送信されるユーザの生体データを含む。安静時データ履歴テーブル320は、ユーザの安静時の脈拍数を含む。活動時データ履歴テーブル330は、ユーザの活動時の生体データを含む。実施記録データ履歴テーブル340は、ユーザによって記録されたユーザが実施した行動に関する実施記録を含む。
図4Bは、本発明の実施形態のユーザデータ履歴テーブル310を示す説明図である。
ユーザデータ履歴テーブル310は、フィールド311〜314を含む。フィールド311は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド312は、装着型デバイス150から送信されるSDデータを含む。SDデータには、ユーザの生体データが含まれる。
フィールド313は、ユーザの生体データから算出される生活活動状態を識別する生活活動状態IDを含む。フィールド314は、SDデータを受信した日付と時刻とを含む。
本実施形態において、生活活動状態IDが「S_SL」である場合、生活活動状態は「睡眠状態」である。生活活動状態IDが「S_ST」である場合、生活活動状態は「安静状態」である。生活活動状態IDが「S_AC」である場合、生活活動状態は「活動状態」である。生活活動状態IDが「S_DA」である場合、生活活動状態は「日常動作状態」である。
図4Cは、本発明の実施形態の安静時データ履歴テーブル320を示す説明図である。
安静時データ履歴テーブル320は、フィールド321〜323を含む。フィールド321は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド322は、生活活動状態が「安静状態」と判定された場合の、ユーザの脈拍数を含む。フィールド323は、生活活動状態が「安静状態」と判定された場合の、判定した日付と時刻とを含む。
例えば、図4Cに示す安静時データ履歴テーブル320に含まれるレコード320Aは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの安静時の脈拍数は、68回/分であることを示す。
図4Dは、本発明の実施形態の活動時データ履歴テーブル330を示す説明図である。
活動時データ履歴テーブル330は、フィールド331〜338を含む。フィールド331は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド332は、生活活動状態が「活動状態」と判定された場合の、ユーザの脈拍数を含む。フィールド333は、ユーザの歩行ピッチを含む。
フィールド334は、ユーザの活動量を含む。フィールド335は、ユーザの歩行速度を含む。フィールド336は、ユーザの運動強度を含む。フィールド337は、ユーザが活動を継続した時間を示す継続時間を含む。フィールド338は、生活活動状態が「活動中」と判定された日付と時刻とを含む。
例えば、図4Dに示す活動時データ履歴テーブル330に含まれるレコード330Aは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの活動時の、脈拍数が136回/分であり、歩行ピッチが2.1Hz(すなわち、1分当たり126歩)であり、活動量が280であり、運動強度が3.0METsであることを示す。そして、これらのフィールド332〜336が示す活動を、ユーザは10分間継続したことを示す。
また例えば、図4Dに示すレコード330Bは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの活動時の、脈拍数が160回/分であり、活動量が320であり、運動強度が4.0METsであることを示す。そして、これらのフィールド332〜336が示す活動を、ユーザは10分間継続したことを示す。
また例えば、図4Dに示すレコード330Cは、ユーザIDが「user0002」であるユーザの活動時の、脈拍数が136回/分であり、歩行ピッチが1.9Hz(すなわち、1分当たり114歩)であり、歩行速度が3.2km/hの歩行であり、活動量が220であり、運動強度が2.5METsであることを示す。そして、これらのフィールド332〜336が示す活動を、ユーザは10分間継続したことを示す。
レコード330A、330B、330Cのように、フィールド333に歩行ピッチの値が格納される行は、歩行が測定されたことを示し、ユーザの活動の種類が歩行であることを示す。
図4Eは、本発明の実施形態の実施記録データ履歴テーブル340を示す説明図である。
実施記録データ履歴テーブル340は、フィールド341〜345を含む。フィールド341は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド342は、ユーザが実施した行動と、実施した行動の回数とを示す行動記録を含む。フィールド342は、入出力端末130に表示される実施記録133に対応する。
フィールド343は、ユーザに起きたイベントを示すイベント記録を含む。フィールド344は、ユーザによって入力されたコメントを示すコメント記録を含む。フィールド345は、各行の各フィールドに値がユーザによって入力された日付と時刻とを含む。
図5は、本発明の実施形態の知識ベース113を示す説明図である。
知識ベース113は、生活状態判定知識テーブル420と、アドバイス知識テーブル410とを含む。生活状態判定知識テーブル420は、ユーザの生活活動状態を判定するための判定条件を含む。アドバイス知識テーブル410は、ユーザに出力するアドバイスを含む。
生活状態判定知識テーブル420は、フィールド421〜424を含む。フィールド421は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド422は、生活活動状態を識別するための生活活動状態IDを含む。フィールド423は、生活活動状態IDが示す生活活動状態を判定するための判定条件を含む。フィールド424は、判定条件の補足説明を示す備考を含む。
生活状態判定知識テーブル420のフィールド422は、ユーザデータ履歴テーブル310のフィールド313に対応する。
例えば、図5の生活状態判定知識テーブル420に含まれるレコード420Dは、ユーザIDが「user0001」であるユーザは、ユーザの体動Acが120以上の場合、生活活動状態IDが「S_AC」、すなわち、生活活動状態が「活動中」であると判定されることを示す。
例えば、図5の生活状態判定知識テーブル420に含まれるレコード420Bは、ユーザIDが「user0001」であるユーザは、ユーザの体動Acが40未満の場合、生活活動状態IDが「S_ST」、すなわち、生活活動状態が「安静中」であると判定されることを示す。
また例えば、図5の生活状態判定知識テーブル420に含まれるレコード420Aは、ユーザIDが「user0001」であるユーザは、ユーザの体動Acが40未満である状態が30分以上継続している場合、生活活動状態IDが「S_SL」、すなわち、生活活動状態が「睡眠中」であると判定されることを示す。
また例えば、図5の生活状態判定知識テーブル420に含まれるレコード420Cは、ユーザIDが「user0001」であるユーザは、ユーザの体動Acが120未満の場合、生活活動状態IDが「S_DA」、すなわち、生活活動状態が「日常動作中」が判定されることを示す。
図5の生活状態判定知識テーブル420に基づいて、ユーザの活動状態以外を、安静状態と判定するだけでなく、活動量及び継続時間に従って日常動作状態又は睡眠状態等と判定することによって、より正確にユーザの状態を判定することができる。
アドバイス知識テーブル410は、フィールド411〜415を含む。フィールド411は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド412は、体力レベルの判定条件を格納する。フィールド413は、運動強度の判定条件を格納する。フィールド414は、脈拍数(心拍数)の判定条件を格納する。フィールド415は、各判定条件が一致したときに提示するアドバイス文を含む。フィールド415は、図23のアドバイス137に表示されるアドバイスの内容に相当する。
例えば、図5のアドバイス知識テーブル410に含まれるレコード410Aは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの体力年齢が目標体力年齢(目標とする体力年齢)に達しておらず、運動強度が小さく、脈拍数が多い場合、ユーザの体力状態が、「体力低下状態」と判定されることを示す。また、この時、アドバイス出力部123は、ユーザにアドバイスとして「体力が落ちてます。まずは現状で頑張りましょう。」を、提示することを示す。
また、例えば、図5のアドバイス知識テーブル410に含まれるレコード410Bは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの体力年齢が目標体力年齢に達しておらず、運動強度が小さく、脈拍数が少ない場合、ユーザの体力状態が「運動強度不足状態」と判定されることを示す。また、この場合、アドバイス出力部123は、ユーザに運動強度を上げるためのアドバイスとして「運動強度が小さいです。少し早く歩きましょう。」を提示することを示す。
また、例えば、図5のアドバイス知識テーブル410に含まれるレコード410Cは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの体力年齢が目標体力年齢に達しておらず、運動強度が大きく、脈拍数が多い場合、ユーザの体力状態が「体力増進状態」と判定されることを示す。また、この場合、アドバイス出力部123は、ユーザに運動の継続を支援するためのアドバイスとして「よい傾向です。頑張って継続しましょう。」を提示することを示す。
また、例えば、図5のアドバイス知識テーブル410に含まれるレコード410Dは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの体力年齢が目標体力年齢に達しておらず、運動強度が大きく、脈拍数が少ない場合、ユーザの体力状態が「体力向上状態」と判定されることを示す。また、この場合、アドバイス出力部123は、ユーザに行動目標を上げるためのアドバイスとして「体力がついてきました。歩行速度を上げましょう。」を提示することを示す。
また、例えば、図5のアドバイス知識テーブル410に含まれるレコード410Eは、ユーザIDが「user0001」であるユーザの体力年齢が目標体力年齢以上である場合、ユーザの体力状態が「体力維持状態」と判定されることを示す。また、この場合、アドバイス出力部123は、ユーザに目標とする体力レベルを上げるためのアドバイスとして「目標を上げましょう。」を提示することを示す。
このように、本実施形態の体力増進支援システムは、アドバイス知識テーブル410を用いて、運動強度の大きさと脈拍数の大きさによってユーザの体力状態を判定する。そして、判定された体力状態に従って、ユーザへ提示するアドバイスを段階的に変化させる。これによって、本実施形態の体力増進支援システムは、現在よりも運動強度の強い運動を継続的にユーザに支援でき、適切な体力増進をユーザに支援することができる。
フィールド413が示す運動強度の判定基準は、活動時データ履歴テーブル330が示すユーザの過去の活動時データ履歴から算出された基準値(運動強度判定基準値)によって判定された結果を示す。このため、フィールド413が示す運動強度の判定基準は、ユーザ毎に算出される。
例えば、ユーザの先月の運動強度の平均値が2.5METsの場合、フィールド413が示す運動強度の判定基準は、2.5METsを基準値である。そして、ユーザの運動強度が2.5METsを超えた場合、アドバイス出力部123は、後述の処理において、フィールド413が示す運動強度の判定基準が「大きい」を示す行を選択し、2.5METs以下の場合、フィールド413が示す運動強度の判定基準が「小さい」を示す行を選択する。
前述のユーザの先月の運動強度の平均値は、活動時データ履歴テーブル330のフィールド338の日時が先月を示す行の、フィールド336の運動強度によって算出される。DS制御部101又はアドバイス出力部123は、フィールド413に用いられる基準値を、処理がある都度、又は、定期的に算出してもよい。また、管理者等が、フィールド413に用いられる基準値を、あらかじめ入力してもよい。
フィールド414が示す脈拍数の判定基準は、ユーザ固有の個人情報等を用いて算出された基準値(心拍数判定基準値)によって判定された結果を示す。このため、フィールド414が示す脈拍数の判定基準は、ユーザ毎に算出される。
例えば、フィールド414が示す脈拍数の判定基準は、式(1)に示すカルボーネンの式によって算出された目標心拍数、すなわち、運動負荷が60%の時のユーザの心拍数を基準値としてもよい。
目標心拍数={(220−年齢)−安静時脈拍数}×60%+安静時脈拍数
・・・(1)
そして、ユーザの脈拍数が基準値(目標心拍数)を超えた場合、アドバイス出力部123は、フィールド515が示す脈拍数の判定基準が「多い」を示す行を選択し、基準値(目標心拍数)以下の場合、フィールド515が示す脈拍数の判定基準が「少ない」を示す行を選択する。フィールド515が示す脈拍数の判定基準の基準値は、ユーザによってあらかじめ入力されてもよい。
図6は、本発明の実施形態のDSメモリ102に含まれるテーブルを示す説明図である。
DSメモリ102は、年代別体力モデルテーブル510と、個人別体力モデルテーブル520とを含む。
年代別体力モデルテーブル510は、フィールド511及び512を含む。フィールド511は、ユーザの年代を含む。フィールド512は、ユーザの年代に従った体力モデルを含む。
個人別体力モデルテーブル520は、フィールド521〜524を含む。フィールド521は、ユーザを識別するためのユーザIDを含む。フィールド522は、フィールド521が示すユーザの生体データに基づいて算出された、ユーザ固有の体力モデルを含む。
フィールド523は、フィールド522が示す体力モデルと、ユーザの年代とに従った体力モデルとを用いて算出された体力年齢を含む。フィールド524は、フィールド522の体力モデルとフィールド523の体力年齢とが算出された日時を含む。
ユーザ個人情報テーブル210のフィールド211、目標設定情報テーブル220のフィールド221、ユーザデータ履歴テーブル310のフィールド311、安静時データ履歴テーブル320のフィールド321、活動時データ履歴テーブル330のフィールド331、実施記録データ履歴テーブル340、生活状態判定知識テーブル420のフィールド421、アドバイス知識テーブル410のフィールド411、及び、個人別体力モデルテーブル520のフィールド521に含まれる、ユーザを識別するためのユーザIDは、相互に対応する。DS制御部101は、後述する処理においてユーザに対応する行を各テーブルから抽出する場合、前述のユーザIDを用いて対応する行を抽出する。
図7は、本発明の実施形態の装着型デバイス150が生体データを送信する処理を示すフローチャートである。
本実施形態の装着型デバイス150は、複数のユーザに各々備わり、各装着型デバイス150は、図7に示す処理によって生体データをデータサーバ100に送信する。以下の説明は、一つの装着型デバイス150による図7の処理であるが、他の装着型デバイス150も図7に示す処理を実行する。
まず、装着型デバイス150が処理を開始すると、WD制御部151は、図7に示す生体データを送信する処理を終了するか否かを判定する(ステップ601)。例えば、ユーザによって終了が指示された場合、WD制御部151は、処理を終了すると判定し、図7に示す処理を終了する。
ステップ601において、終了しないと判定された場合、WD制御部151は、待機時間Twの間待機する(ステップ602)。本実施形態において、待機時間Twは「60秒」であるが、管理者等によってあらかじめ定められる任意の時間でよい。WD制御部151は、十分な生体データをユーザから測定するために待機時間Twを待機する。
ステップ602の後、WD制御部151は、装着型デバイス150をユーザが装着しているか否かを判定する(ステップ603)。例えば、脈波センサ156の出力値が所定の値以上である場合、WD制御部151は、装着型デバイス150をユーザが装着していると判定し、ステップ604に移る。ステップ603における所定の値は、管理者等によってあらかじめ与えられる。
また、脈波センサ156の出力値が所定の値より小さい場合、装着型デバイス150をユーザが装着していないと判定し、ステップ601に戻る。そして、WD制御部151は、ステップ601を実行し、以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ603において、ユーザが装着型デバイス150を装着していると判定された場合、WD制御部151は、WD演算部154を起動する。WD演算部154は、WD制御部151によって起動されると、ユーザの生体データを算出する(ステップ604)。
本実施形態の生体データは、脈拍数Ps、皮膚温BT、体動Ac、歩行ピッチWP、及び歩行速度WSを含む。WD演算部154は、ステップ604において、脈波センサ156の出力に基づいて脈拍数Psを算出し、温度センサ158の出力に基づいて皮膚温BTを算出する。また、WD演算部154は、体動センサ159の出力に基づいて、体動Ac、歩行ピッチWP、及び歩行速度WSを算出する。
例えば、WD演算部154は、脈波センサ156が出力する脈波からピーク値を抽出し、現在時刻から過去60秒間の、抽出されたピーク値の回数をカウントする。そして、カウントされた回数を、脈拍数Psとして算出する。
また、例えば、WD演算部154は、温度センサ158が出力する電圧値と、電圧値を皮膚温に変換する変換式とを用いて、皮膚温BTを算出する。
また、例えば、WD演算部154は、体動センサ159が出力する体動の大きさに相当するスカラー値が、所定の値以下の値から所定の値より大きい値に変化する回数と、所定の値より大きい値から所定の値以下の値に変化する回数とを合計した値を、体動Acとして算出する。体動Acを算出するための所定の値は、管理者等によってあらかじめ与えられる。
また、体動Acを算出する場合、WD演算部154は、体動センサ159が出力する体動の大きさに相当するスカラー値を合算した値を、体動Acとして算出してもよい。
また、例えば、WD演算部154は、体動センサ159が出力する体動の大きさからフーリエ変換等によって周期性を算出し、歩行ピッチWPとして算出する。歩行ピッチWPが歩行ピッチWPの所定の範囲以外の場合、歩行ピッチWPが算出されなかったため、WD演算部154は、歩行ピッチWPとして0を算出する。
例えば、歩行ピッチWPの所定の範囲に、1〜3Hzがあらかじめ与えられている場合において、ユーザの歩行ピッチWPが1未満又は3以上である場合、WD演算部154は、歩行ピッチWPとして0を算出する。これによって、WD演算部154は、歩行以外の周期的な体動を、生体データから除くことができ、歩行ピッチWPをより正確に算出することができる。
また、例えば、WD演算部154は、歩行ピッチWPが算出されたとき、体動センサ159が出力する体動の大きさに相当するスカラー値と、歩行速度との回帰式を用いて、歩行速度WSを算出する。
ステップ604の後、WD制御部151は、WD無線通信部155を起動し、WD無線通信部155に、ステップ604において算出された生体データを、WDデータとして送信させる(ステップ605)。WDデータは、WD_IDと、ステップ604において算出された生体データとを含む。WD無線通信部155は、WDデータを、アンテナを介して無線中継器170に送信する。
例えば、WD無線通信部155は、生体データのうち、脈拍数Psが「80」であり、皮膚温BTが「36.2」であり、体動Acが「210」であり、歩行ピッチWPが「2.1」であり、歩行速度WSが「4.0」であり、装着型デバイス150のWD_IDが「wd01」である場合、WDデータに、「WD_ID=wd01、Ps=80、BT=36.2、Ac=210、WP=2.1、WS=4.0」を含める。
なお、本実施形態において前述のWDデータの「WD_ID=wd01、Ps=80、BT=36.2、Ac=210、WP=2.1、WS=4.0」を、WDDATA01と記載する。
ステップ605の後、WD制御部151は、ステップ601に戻る。ステップ605において送信されたWDデータは、無線中継器170によって受信される。
図8は、本発明の実施形態のWDデータを受信した無線中継器170の処理を示すフローチャートである。
無線中継器170は、複数の装着型デバイス150から生体データを受信する。無線中継器170は、一つでも複数でもよい。
無線中継器170が処理を開始すると、無線中継器170は、生体データを受信する処理を終了するか否かを判定する(ステップ701)。例えば、ユーザによって終了が指示された場合、無線中継器170は、処理を終了すると判定し、図8に示す処理を終了する。
ステップ701において、終了しないと判定された場合、無線中継器170は、装着型デバイス150によって送信されたWDデータを受信する(ステップ702)。ステップ702の後、無線中継器170は、受信したWDデータと、無線中継器170を識別するSD_IDとを含むSDデータを生成する。以下の説明において、SD_IDを「td10」とする。
そして、生成されたSDデータを、ネットワーク140を介してデータサーバ100に送信する(ステップ703)。
例えば、前述のWDDATA01を受信した場合、無線中継器170は、「WD_ID=wd01、SD_ID=td10、Ps=80、BT=36.2、Ac=210、WP=2.1、WS=4.0」を含むSDデータ(以下、SDDATA01と記載する)を生成し、生成されたSDDATA01を、データサーバ100に送信する。
本実施形態において、装着型デバイス150のWD無線通信部155と、無線中継器170との無線通信は、IEEE802.15.4、又は、Zigbee(登録商標、以下同じ)を用いてもよい。これらの無線通信を用いることによって、本実施形態の体力増進支援システムは、消費電力を低減することが可能となる。
また、WD無線通信部155と、無線中継器170との無線通信は、微弱無線、特定小電力無線、Bluetooth(登録商標、以下同じ)、又は、IEEE802.11b等、他の無線通信でもよい。これによって、本実施形態の体力増進支援システムは、より汎用的なシステムに適用可能となる。
ステップ703の後、無線中継器170は、ステップ701に戻る。ステップ703において送信されたSDデータは、ネットワーク140を介して、データサーバ100によって受信される。
図9は、本発明の実施形態のSDデータを受信したデータサーバ100の処理を示すフローチャートである。
データサーバ100は、複数のSDデータを受信する。そして、受信した各SDデータに基づいて、ユーザデータ履歴テーブル310、安静時データ履歴テーブル320、及び、活動時データ履歴テーブル330に値を格納する。図9の処理によって安静時データ履歴テーブル320、及び、活動時データ履歴テーブル330に格納される値は、体力モデルを算出するための値である。
まず、データサーバ100が処理を開始すると、DS制御部101は、SDデータを受信する処理を終了するか否かを判定する(ステップ801)。例えば、ユーザによって終了が指示された場合、DS制御部101は、処理を終了すると判定し、図9に示す処理を終了する。
ステップ801において、処理を終了しないと判定された場合、DS制御部101は、無線中継器170からSDデータを受信したか否かを判定する(ステップ802)。SDデータを受信していないと判定された場合、DS制御部101は、ステップ801に戻る。
ステップ802においてSDデータを受信したと判定された場合、DS制御部101は、受信したSDデータを、SDデータが送信されたユーザに対応するユーザID、及び、SDデータを受信した日時とともに、ユーザデータ履歴テーブル310に格納する。
具体的には、DS制御部101は、受信したSDデータに含まれるWD_IDの値と、フィールド214の値とが対応する行を、ユーザ個人情報テーブル210から抽出し、抽出された行のフィールド211が示すユーザIDを特定する。そして、特定されたユーザIDをフィールド311に格納し、受信したSDデータの内容をフィールド312に格納し、SDデータを受信した日時をフィールド314に格納する。
そして、DS制御部101は、生活活動状態判定部106を起動する。生活活動状態判定部106は、DS制御部101に起動されると、ステップ802において受信したSDデータと、生活状態判定知識テーブル420に含まれる情報とを用いて、生活活動状態を判定する(ステップ803)。
例えば、ステップ802においてデータサーバ100がSDDATA01を受信した場合、SDDATA01に含まれる体動Acは、「210」を示す。このため、生活活動状態判定部106は、生活状態判定知識テーブル420のフィールド423を参照し、判定条件が「Ac≧120」であるレコード420Dを特定する。
そして、生活活動状態判定部106は、レコード420Dに含まれるフィールド422の生活活動状態IDを特定し、SDDATA01に対応する生活活動状態は「活動状態(活動中)」(生活活動状態IDは「S_AC」)であることを特定する。そして、ステップ802において受信したSDデータが格納されるユーザデータ履歴テーブル310の行のフィールド313に、特定された生活活動状態IDを格納する。
また、例えば、データサーバ100が「WD_ID=wd01、SD_ID=td10、Ps=71、BT=36.2、Ac=50、WP=0」(以下、SDDATA02と記載する)を含むSDデータを受信した場合、体動Acは「50」である。このため、生活活動状態判定部106は、生活状態判定知識テーブル420のフィールド423を参照し、判定条件が「Ac<120」であるレコード420Cを特定する。
そして、生活活動状態判定部106は、レコード420Cに含まれるフィールド422の生活活動状態IDを特定し、SDDATA02に対応する生活活動状態は「日常動作状態(日常動作中)」(生活活動状態IDは「S_DA」)であることを特定する。そして、ステップ802において受信したSDデータが格納されるユーザデータ履歴テーブル310の行のフィールド313に、特定された生活活動状態IDを格納する。
また、例えば、データサーバ100が「WD_ID=wd01、SD_ID=td10、Ps=62、BT=35.8、Ac=10、WP=0」(以下、SDDATA03と記載する)を含むSDデータを受信した場合、体動Acは「10」である。このため、生活活動状態判定部106は、生活状態判定知識テーブル420のフィールド423を参照し、判定条件が「Ac<40」であるレコード420Bを特定する。
そして、生活活動状態判定部106は、レコード420Bに含まれるフィールド422の生活活動状態IDを特定し、SDDATA03に対応する生活活動状態は「安静状態(安静中)」(生活活動状態IDは「S_ST」)であることを特定する。そして、ステップ802において受信したSDデータが格納されるユーザデータ履歴テーブル310の行のフィールド313に、特定された生活活動状態IDを格納する。
また、例えば、データサーバ100がSDDATA03を受信した場合、体動Acは「10」である。体動Acが40以下である場合、生活活動状態判定部106は、ユーザデータ履歴テーブル310の行のうち、「user0001」がフィールド311に格納される行のフィールド312及び314を参照し、SDDATA03を受信した日時から過去30分の間、ユーザの体動Acが40以下(Ac<40)であるか否かを判定する。
そして、SDDATA03を受信した日時から過去に30分以上(判定条件「L≧30」に相当、Lは継続時間)、ユーザの体動Acが40以下(判定条件Ac<40に相当)である場合、生活活動状態判定部106は、生活状態判定知識テーブル420のフィールド423を参照し、判定条件が「Ac<40&L≧30」であるレコード420Aを特定する。
そして、生活活動状態判定部106は、SDDATA03に対応する生活活動状態が「睡眠状態(睡眠中)」(生活活動状態IDは「S_SL」)であることを特定する。そして、ステップ802において受信したSDデータが格納されるユーザデータ履歴テーブル310の行のフィールド313に、特定された生活活動状態IDを格納する。
本実施形態において、フィールド423における体動Acの閾値は40又は120であり、継続時間Lの閾値は30分であるが、フィールド423における体動Ac及び継続時間の閾値は、管理者等によってあらかじめ定められた任意の値でよい。
このように、生活状態判定知識テーブル420と、装着型デバイス150によって収集された生体データとに基づいて、本実施形態の生活活動状態判定部106は、生体データが「活動状態」、「日常動作状態」、「安静状態」及び「睡眠状態」のいずれの生活活動状態を示すかを特定できる。そして、ユーザが、いずれの生活活動状態であるかを特定することができる。
また、本実施形態の「睡眠状態」を特定するためのフィールド423の判定条件に、体動Acと継続時間Lとを用いることによって、例えば、新聞、読書、又は、パソコン操作など、静的な日常動作を行っている場合、本実施形態の生活活動状態判定部106が誤って「睡眠状態」であると特定することを回避できる。このため、ユーザの生活活動状態をより正確に特定することができる。
さらに、生活状態判定知識テーブル420のフィールド423は、体動Acと継続時間Lとのみによって生活活動状態を判定する判定条件を含むが、脈拍数Ps、又は、皮膚温BTを用いた判定条件を含んでもよい。これによって、本実施形態の生活活動状態判定部106は、より正確に生活活動状態を特定することが可能となる。
また、「安静状態」を特定するためのフィールド423の判定条件は、体動Acだけではなく、継続時間L又は脈拍数Psを含んでもよい。例えば、体動Acが小さく(例えば、体動Ac<40)、継続時間Lが一定時間(例えば、3分間)であり、脈拍数Psが安定(例えば±5%以内の変動)していた場合、「安静状態」と判定する判定条件を含んでもよい。これによって、本実施形態の生活活動状態判定部106は、ユーザが「安静状態」であることをより正確に特定することができる。
ステップ803の後、DS制御部101は、ステップ802において受信したSDデータが格納されるユーザデータ履歴テーブル310のフィールド313を参照し、ステップ802において受信したSDデータが「安静状態」を示すか否かを判定する(ステップ804)。ステップ804において、生活活動状態が「安静状態」ではないと判定された場合、DS制御部101は、ステップ807を実行する。
ステップ804において、ステップ802において受信したSDデータが「安静状態」を示すと判定された場合、DS制御部101は、安静時の脈拍数を算出するため、脈拍数算出部105を起動する。脈拍数算出部105は、DS制御部101に起動されると、安静時の脈拍数を算出する(ステップ805)。
具体的には、脈拍数算出部105は、「安静状態」が継続した継続時間における脈拍数の平均を算出することによって、安静時の脈拍数を算出してもよいし、「安静状態」が継続した継続時間の中間の時刻における脈拍数を求めることによって、安静時の脈拍数を算出してもい。脈拍数算出部105は、ユーザデータ履歴テーブル310を参照し、安静時の脈拍数を算出する。
ステップ805の後、DS制御部101は、ステップ805において算出された安静時の脈拍数を、安静時データ履歴テーブル320に格納する(ステップ806)。具体的には、DS制御部101は、ステップ802において受信したSDデータに対応するユーザIDをフィールド321に格納し、ステップ805において算出された安静時の脈拍数をフィールド322に格納し、ステップ803においてSDデータが「安静状態」を示すと判定された時刻をフィールド323に格納する。
ステップ806の後、DS制御部101はステップ801に戻り、次のSDデータを受信する。
ステップ804において、ステップ802において受信したSDデータが「安静状態」を示さないと判定された場合、DS制御部101は、ユーザの「活動状態」(S_ACに相当)が一定時間継続しているか否かを、ユーザデータ履歴テーブル310のフィールド313及び314に基づいて判定する(ステップ807)。例えば、ステップ807における所定の時間は3分間である。ステップ807における所定の時間は管理者等によってあらかじめ定められた任意の時間でよい。
ステップ807において、ユーザの「活動状態」が所定の時間継続していないと判定された場合、受信したSDデータが示す状態は、ユーザの体力モデルの生成に適さない状態であるため、DS制御部101はステップ801に戻り、次のSDデータを受信する。
ステップ807において、ユーザの「活動状態」が所定の時間継続していると判定された場合、DS制御部101は、ユーザの活動量が所定の値において安定しているか否かを判定する(ステップ808)。ステップ808において用いられる所定の値は、管理者等によってあらかじめ与えられる。
ステップ808においてDS制御部101は、活動量算出部104を起動する。活動量算出部104は、DS制御部101によって起動されると、受信したSDデータと、「活動状態」が継続していた期間における各SDデータ(ユーザデータ履歴テーブル310に格納される)とに基づいて、各SDデータに対応する活動量を算出する。
活動量は、体動Ac、又は、皮膚温BT、又は、体動Ac及び皮膚温BTの両方の値と、所定の関数とに基づいて算出される。活動量を算出するための所定の関数は、体動Acが増加する毎に活動量が増え、皮膚温BTが増加する毎に活動量が増えるような関数であれば、いずれの関数でもよい。
そして、DS制御部101は、活動量算出部104によって算出された各SDデータに対応する活動量に従って、活動状態が所定の時間において所定の値に安定しているか否かを判定する。
例えば、ステップ807において用いられる所定の時間に3分が与えられ、ステップ808において用いられる所定の値に±5%が与えられるとする。DS制御部101は、ステップ808において、1分間の活動量が±5%以内において変動する状態が3分以上継続した場合、ユーザの「活動状態」が一定の時間、一定の値において安定していると判定する。「活動状態」が一定時間、一定の値において安定しているか否かを判定する条件は、管理者等によってあらかじめ定められた任意の条件でよい。
また、ステップ802において受信したSDデータに歩行ピッチWP又は歩行速度WSが含まれる場合、DS制御部101は、活動量の代わりに、ステップ808における判定に、歩行ピッチWP又は歩行速度WSを用いてもよい。これによって、歩行が一定値で安定しているか否かを、より正確に判定できる。
ステップ808において、ユーザの活動量が一定値において安定していないと判定された場合、受信したSDデータが示す状態は、ユーザの体力モデルの生成に適さない状態であるため、DS制御部101は、ステップ801に戻り、次のSDデータを受信する。
ステップ808において、ユーザの活動量が一定値において安定していると判定された場合、DS制御部101は、脈拍数算出部105を起動する。脈拍数算出部105は、ステップ809においてDS制御部101によって起動されると、活動時の脈拍数を算出する。
具体的には、脈拍数算出部105は、最も新しいSDデータのうち、「活動状態」の継続時間において、フィールド313に「活動状態(S_AC)」が含まれる各SDデータの脈拍数を、ユーザデータ履歴テーブル310のフィールド312から抽出する。これによって、各SDデータの活動時の脈拍数を、フィールド312から抽出する。
そして、脈拍数算出部105は、抽出された活動時の各脈拍数が、一定値であり、かつ、安定しているか否かを判定する(ステップ809)。
例えば、DS制御部101は、ステップ809において、1分間の活動時の各脈拍数が±5%以内において変動する状態が3分以上継続した場合、活動時の各脈拍数が一定値であり、かつ、安定していると判定する。活動時の各脈拍数が一定値であり、かつ、安定しているか否かを判定する条件は、管理者等によってあらかじめ定められた任意の条件でよい。
ステップ809において、ユーザの活動時の各脈拍数が一定値でないか、又は、安定していないと判定された場合、ステップ802において受信したSDデータが示す状態は、ユーザの体力モデルの生成に適さない状態であるため、DS制御部101は、ステップ801に戻り、次のSDデータを受信する。
ステップ809において、ユーザの脈拍数が一定値であり、かつ、安定していると判定された場合、DS制御部101は、ステップ810を実行する。
ここで、ステップ802から809までの処理によって、判定されるユーザの生活活動状態について説明する。
図10は、本発明の実施形態のユーザの生活活動状態を示す説明図である。
図10に示す説明図2200は、ユーザの生活活動状態を示す説明図である。説明図2200は、入出力端末130に表示されてもよい。
説明図2200は、脈拍数2210、活動量2220、及び、生活活動状態2230を示す。脈拍数2210は、各SDデータが示すユーザの脈拍数を示す。説明図2200の脈拍数2210は、時系列によって示される。
活動量2220は、ユーザの活動量を時系列によって示す。活動量2220は、ステップ808において算出される活動時の各活動量を示す。
生活活動状態2230は、ユーザの生活活動状態を示す。生活活動状態2230は、ステップ803において判定された、「活動状態」、「日常動作状態」、「安静状態」及び「睡眠状態」を示す。
DS制御部101は、ステップ802から809までの処理によって、説明図2200が示す結果を取得する。そして、DS制御部101は、図9のステップ807から809までの処理によって、活動量が一定であり、かつ、安定している状態を判定することができる。例えば、活動量及び脈拍数が一定である状態が一定期間継続する状態、例えば、図10に示す状態A及びBのような状態を、活動量が一定であり、かつ、安定している状態であると判定できる。
例えば、図10に示す状態Cのように、活動量及び脈拍数が一定でない場合、DS制御部101は、ステップ807から809までの処理によって、活動状態が安定していないと判定する。これによって、本実施形態のDS制御部101は、活動量が一定であり、かつ、安定している状態における活動量に基づいて、体力モデルを生成するための適切な運動強度を算出することが可能となる。そして、これによって、ユーザの体力レベルを高精度に判定することが可能となる。
ステップ809の後、DS制御部101は、運動強度推定部109を起動する。運動強度推定部109は、DS制御部101によって起動されると、ステップ808において判定された活動量などに基づいて、ユーザの運動強度を推定する(ステップ810)。ステップ810において、運動強度推定部109は、以下の式(2)から(5)を用いる。
運動強度=f(活動量)[METs] ・・・(2)
関数f(x)は、任意の増加関数である。すなわち、関数f(x)は、活動量の増加に従って、運動強度が増加する関数である。式(2)によって、運動強度推定部109は、活動量のみから運動強度を算出できる。
受信したSDデータに歩行ピッチWP又は歩行速度WSが含まれる場合、運動強度推定部109は、式(3)を用いてもよい。
運動強度=f(歩行速度WS)[METs] ・・・(3)
また、例えば、式(3)は、式(4)のような一次式でもよい。
運動強度=a×歩行速度WS−b ・・・(4)
a=0.7879
b=0.2697
式(4)の定数a及び定数bは、あらかじめ管理者等によって定められた値である。
また、運動強度推定部109は、歩行速度WSを用いない場合、式(5)によって、運動強度を算出してもよい。式(5)は、歩行ピッチWPから歩行速度WSを推定する式を含む。
運動強度=a×(身長×0.3×歩行ピッチWP×36/1000)−b
・・・(5)
前述の式(5)によって、運動強度推定部109は、ステップ810において、身長などの基本情報と、活動量、歩行速度、及び歩行ピッチなどの活動情報とに基づいて、運動強度を推定することができる。
ステップ810の後、DS制御部101は、活動時の脈拍数を算出する(ステップ811)。具体的には、DS制御部101は、ステップ809において抽出された各脈拍数から、脈拍数が一定値になった一定時間中の平均値を、活動時の脈拍数として算出する。
また、DS制御部101は、ステップ811において、ステップ809において抽出された脈拍数の最新の値を、活動時の脈拍数として算出してもよい。さらに、活動状態の継続時間が終了した時点の脈拍数を、活動時の脈拍数として算出してもよい。
ステップ811の後、DS制御部101は、ステップ808及びステップ809によって特定された「活動状態」の継続時間のうち、短い時間を活動時の継続時間と特定する(ステップ812)。
次に、DS制御部101は、ステップ810によって算出された運動強度をフィールド336に格納し、ステップ811によって算出された活動時の脈拍数をフィールド332に格納し、ステップ812において特定された活動時の継続時間をフィールド337に格納することによって、活動時データ履歴テーブル330に値を格納する(ステップ813)。
ステップ813において、DS制御部101は、ステップ802においてSDデータを受信した日時を、活動時データ履歴テーブル330のフィールド338に格納してもよい。また、DS制御部101は、ステップ812において特定された継続時間における、歩行ピッチ、活動量、及び歩行速度の平均値を算出し、活動時データ履歴テーブル330のフィールド333、フィールド334、及びフィールド335に格納してもよい。
ステップ813の後、DS制御部101は、ステップ801に戻り、次のSDデータを受信する。
図11は、本発明の実施形態のユーザの体力レベルを表示する処理を示すフローチャートである。
図11に示す処理は、体力増進プログラムに参加していないユーザ又は体力増進プログラムに参加しているユーザからの指示によって開始される処理である。図11に示す処理によって、ユーザの体力レベルと、体力レベルに相当するアドバイスをユーザに提示する。
図11が開始される際、ユーザは、入出力端末130によって、体力レベルを表示する指示をデータサーバ100に送信する。ユーザからの指示が送信されると、DS制御部101は、送信された指示に基づいて、ユーザのユーザ認証を行う(ステップ901)。以下において、ステップ901において認証されたユーザを、ユーザ1(ユーザIDが「user0001」)と記載する。
なお、ステップ901において、ユーザ1は、自らの氏名、年齢、性別及び体重等の個人情報を、入出力端末130を介してデータサーバ100に送信してもよい。また、ユーザ1の個人情報は、あらかじめユーザ個人情報テーブル210に登録されていてもよい。
また、ステップ901において、ユーザ1の複数のSDデータが、データサーバ100に送信されており、前述の図9の処理によってユーザ1に関する体力モデル等の値が各テーブルに格納されている。
ステップ901の後、DS制御部101は、体力モデル算出部107を起動する。そして、体力モデル算出部107は、データ蓄積データベース112に格納された全て又は一部のユーザの安静時データ履歴テーブル320と活動時データ履歴テーブル330とに基づいて、年代別の体力モデルを示す回帰式を生成する(ステップ902)。
図12は、本発明の実施形態の体力モデル算出部107による体力モデルの生成処理を示すフローチャートである。
図12に示す処理は、図11のステップ902に相当する。まず、体力モデル算出部107は、安静時の脈拍数を、安静時データ履歴テーブル320から年代毎に読み出す(ステップ1401)。体力モデル算出部107は、ユーザ個人情報テーブル210のフィールド211に含まれるユーザIDとフィールド213に含まれる年齢とを参照し、安静時データ履歴テーブル320から年代毎に、安静時の脈拍数を読み出す。
ステップ1401において体力モデル算出部107は、すべてのユーザの脈拍数を年代毎に読み出してもよいし、特定のグループに所属するユーザの脈拍数を年代毎に読み出してもよい。例えば、体力モデル算出部107は、ステップ901において認証されたユーザと、同じ職場に所属する複数のユーザの脈拍数を、年代毎に読み出してもよい。特定のグループに所属するユーザの脈拍数を、安静時データ履歴テーブル320から読み出す場合、ユーザ個人情報テーブル210には、特定のグループを示す値が格納される。
ステップ1401の後、体力モデル算出部107は、活動時の運動強度及び脈拍数を、活動時データ履歴テーブル330から年代毎に読み出す(ステップ1402)。体力モデル算出部107は、ユーザ個人情報テーブル210のフィールド211に含まれるユーザIDとフィールド213に含まれる年齢とを参照し、活動時データ履歴テーブル330から年代毎に、活動時の運動強度及び脈拍数を読み出す。
ステップ1402において体力モデル算出部107は、ステップ1401と同様に、すべてのユーザの運動強度及び脈拍数を年代毎に読み出してもよく、特定のグループに所属するユーザの運動強度及び脈拍数を年代毎に読み出してもよい。
ステップ1402の後、体力モデル算出部107は、ステップ1401において読み出された安静時の脈拍数と、ステップ1402において読み出された活動時の運動強度及び脈拍数とを用いて年代毎に回帰式を算出する。算出された年代毎の回帰式が、年代別の体力モデルである(ステップ1403)。
なお、安静時の脈拍数は、個人毎に異なる。このため、体力モデル算出部107は、ステップ1403において、活動時の脈拍数を安静時の脈拍数に基づいて補正し、補正された活動時の脈拍数を用いて体力モデルを算出してもよい。例えば、ユーザの安静時の脈拍数と、他のユーザの安静時の脈拍数との差分を算出し、他のユーザの活動時の脈拍数からその差分を減算した値を用いて、体力モデルの回帰式を算出する。
これによって、体力モデル算出部107は、個人毎の安静時の脈拍数の違いに影響されず、体力モデルを算出することができる。
また、体力モデル算出部107は、活動時の運動強度が0の場合、活動時の脈拍数が安静時脈拍数と同じ値になるように、回帰式を補正してもよい。例えば、算出された回帰式が指数関数の場合、式(6)を用いてもよい。これによって、体力モデル算出部107は、安静時脈拍数を正確に算出することができる。
活動時脈拍数=安静時脈拍数×exp(PIx×運動強度)・・・(6)
但し、PIx:体力係数
体力係数PIxは、ユーザ毎、又は年代毎に異なる値である。図6に示す年代別体力モデルテーブル510及び個人別体力モデルテーブル520に含まれる体力モデルは、式(6)によって求められた体力モデルである。すなわち、算出される回帰式は、定義域が運動強度であり、値域が活動時の脈拍数である。
なお、体力モデルの回帰式が一次関数によって算出される場合、体力係数PIxは、一次関数において、定義域である運動強度に乗じられる係数である。
ステップ1403の後、体力モデル算出部107は、ステップ1403において算出された年代別の体力モデルを、DSメモリ102の年代別体力モデルテーブル510に格納する(ステップ1404)。ステップ1404の後、図11のステップ902は終了する。
なお、前述の処理において、体力モデル算出部107は、図12の処理によって年代別体力モデルを算出するが、本実施形態のDS制御部101は、管理者等によって年代別体力モデルが、データサーバ100に既に入力されている場合、ステップ902を実行しなくてもよい。すなわち、本実施形態のDS制御部101は、管理者等が、任意のユーザの生体データを用いてあらかじめ算出した体力モデルを、年代別体力モデルとして用いてもよい。
ステップ902の後、DS制御部101は、体力レベル判定部108を起動する。体力レベル判定部108は、DS制御部101によって起動されると、ユーザ1の現在の状態を示す安静時データ履歴テーブル320と活動時データ履歴テーブル330とに基づいて、体力レベルを判定する(ステップ903)。
図13は、本発明の実施形態の体力レベル判定部108の体力レベルを判定する処理を示すフローチャートである。
図13に示す処理は、図11のステップ903に相当する。まず、体力レベル判定部108は、ユーザ1の安静時の脈拍数を、安静時データ履歴テーブル320からすべて読み出す(ステップ1501)。
ステップ1501の後、体力レベル判定部108は、ユーザ1の活動時の運動強度及び脈拍数とを、活動時データ履歴テーブル330からすべて読み出す(ステップ1502)。
ステップ1502の後、体力レベル判定部108は、ステップ1501において読み出されたユーザ1の安静時の脈拍数と、ステップ1502において読み出されたユーザ1の活動時の運動強度及び脈拍数とを用いて回帰式を算出する。そして、これによって、ユーザ1の体力モデルを算出する(ステップ1503)。回帰式の算出方法は、ステップ1403と同じである。
ステップ1503の後、体力レベル判定部108は、ステップ1503において算出されたユーザ1の体力モデルと、DSメモリ102に格納された年代別の体力モデルとを用いて、ユーザ1の体力年齢を判定する(ステップ1504)。これによって、体力レベル判定部108は、体力レベルを判定する。
具体的には、体力レベル判定部108は、DSメモリ102に格納された年代別の体力モデルの指数部の体力係数PIxを用いて、体力年齢を推定する回帰式を生成する。回帰式が一次関数の場合、式(7)が生成される。また、回帰式が指数関数の場合、式(8)が生成される。
体力年齢=c×PPIx−d ・・・(7)
c=274.97
d=10.356
但し、PPIx:体力係数
体力年齢=e×exp(f×PPIx) ・・・(8)
e=7.0121
f=9.6364
但し、PPIx:体力係数
定数c、d、e及びfは、年代別の体力モデルと、ユーザ個人情報テーブル210に格納されるユーザの年齢とによって算出される値である。式(7)及び(8)における体力係数PPIxに、ユーザ1の体力モデルの指数部の体力係数PIxを代入することによって、体力レベル判定部108は、ユーザ1の体力年齢を算出する。
式(6)が活動時の運動強度が高くなっても活動時の脈拍数があまりあがらないことを示す場合、体力係数PIxは低い値であり、式(7)又は(8)による体力年齢は、低い値(若い値)に算出される。
また、例えば、式(8)において、ユーザ1の体力モデルが、図6の個人別体力モデルテーブル520に格納された体力モデルである場合、指数部の体力係数PPIxは0.1546であるため、体力年齢は31歳となる。
前述の体力年齢は、式(9)のように、活動時の運動強度及び脈拍数と、安静時脈拍数とを引数とする関数によって算出される値である。
体力年齢=c×log(活動時脈拍数/安静時脈拍数)/活動時運動強度−d
・・・(9)
式(9)は、式(6)と式(7)とを用いて体力年齢の関係式を算出する計算式であるが、重回帰分析などの統計解析手法によって、活動時の運動強度及び脈拍数と、安静時の脈拍数とを引数とする関係式であってもよい。すなわち、体力年齢は、活動時の運動強度及び脈拍数と、安静時の脈拍数とによって算出される。
ステップ1504の後、体力レベル判定部108は、ステップ1503において算出されたユーザ1の体力モデルと、ステップ1504において判定されたユーザ1の体力年齢とを、DSメモリ102の個人別体力モデルテーブル520のフィールド522とフィールド523とに格納する(ステップ1505)。ステップ1505が終了した後、ステップ903が終了する。
なお、ステップ1505において、体力レベル判定部108は、運動強度が0の場合に各体力モデルがユーザ1の安静時の脈拍数を示すように、ステップ1503において算出された体力モデルと、年代別体力モデルテーブルのフィールド512に格納される体力モデルとを、変換してもよい。これによって、体力レベル判定部108は、年代別の体力モデルと、ユーザ1の体力モデルとを比較するための表示を生成することが可能である。
図6の年代別体力モデルテーブルの体力モデルと、個人別体力モデルテーブル520の体力モデルとは、「user0001」のユーザ1の安静時の脈拍数が60である場合の体力モデルである。
図6に示す年代別体力モデルテーブル510において、体力モデルは10歳毎の年代別に格納される。しかし、ステップ902において1歳毎の年齢別の体力モデルが算出され、年代別体力モデルテーブル510が、1歳毎の体力モデルを含んでもよい。
ステップ903の後、DS制御部101は、アドバイス出力部123を起動する。アドバイス出力部123は、DS制御部101から起動されると、アドバイスを生成する(ステップ904)。
図14は、本発明の実施形態のアドバイス出力部123によるアドバイスの生成処理を示すフローチャートである。
図14に示す処理は、図11のステップ904に相当する。まず、アドバイス出力部123は、図11のステップ901において認証されたユーザ1の目標設定情報が登録されているか否かを判定する(ステップ1601)。
具体的には、アドバイス出力部123は、ユーザ1に対応する行が目標設定情報テーブル220に格納されており、図14に示す処理がユーザ1に対応する目標設定情報テーブル220の行のフィールド222が示す開始日からフィールド223が示す実施期間の間に行われている場合、ユーザ1の目標設定情報が登録されていると判定する。
ステップ1601において、目標設定情報が登録されていると判定された場合、ユーザ1は体力増進プログラムに参加中であるため、アドバイス出力部123は、ステップ1611を実行する。
ステップ1601の後、アドバイス出力部123は、目標設定情報テーブル220のフィールド223からユーザ1の目標体力年齢を読み出す(ステップ1611)。
ステップ1611の後、アドバイス出力部123は、DSメモリ102の個人別体力モデルテーブル520のフィールド523に格納されたユーザ1の体力年齢を読み出す(ステップ1612)。
ステップ1612の後、アドバイス出力部123は、活動時データ履歴テーブル330のフィールド336及び332から、ユーザ1の活動時の運動強度及び脈拍数を読み出す(ステップ1613)。
ステップ1613の後、アドバイス出力部123は、実施記録データ履歴テーブル340のフィールド342及び343からユーザ1の実施記録を読み出す(ステップ1614)。
ステップ1614の後、アドバイス出力部123は、ステップ1611、1612及び1613の結果と、アドバイス知識テーブル410とに基づいて、ユーザ1に提示するアドバイスを生成する(ステップ1615)。
具体的には、アドバイス出力部123は、ステップ1615において、ユーザ1のユーザIDと、ステップ1611において読み出された目標体力年齢と、ステップ1612において読み出された体力年齢と、ステップ1613において読み出された運動強度及び脈拍数とによって、アドバイス知識テーブル410の行を特定する。そして、特定された行に含まれるフィールド415から、アドバイスを抽出することによって、ユーザ1に提示するアドバイスを生成する。
ステップ1601において、目標設定情報が登録されていないと判定された場合、ユーザ1は体力増進プログラムに参加する前である。このため、体力増進プログラムに参加するための初期登録画面をユーザ1に提示するため、アドバイス出力部123は、ステップ1602を実行する。
アドバイス出力部123は、ユーザ個人情報テーブル210のフィールド213に格納されたユーザ1の実際の年齢を抽出する。そして、抽出された実際の年齢を、目標体力年齢として、目標設定情報テーブル220のフィールド223に格納する(ステップ1602)。
ステップ1602の後、アドバイス出力部123は、ユーザ1の体力年齢を、個人別体力モデルテーブル520のフィールド523から読み出す(ステップ1603)。
ステップ1603の後、アドバイス出力部123は、ユーザ1の活動時の運動強度及び脈拍数を、活動時データ履歴テーブル330のフィールド336及び332から読み出す(ステップ1604)。
ステップ1604の後、アドバイス出力部123は、ステップ1602、1603及び1604の結果と、アドバイス知識テーブル410とに基づいて、アドバイスを生成する(ステップ1605)。
具体的には、アドバイス出力部123は、ステップ1605において、ユーザ1のユーザIDと、ステップ1602において目標設定情報テーブル220に格納された目標体力年齢と、ステップ1603において読み出されたユーザ1の体力年齢と、ステップ1604において読み出されたユーザ1の活動時の運動強度及び脈拍数とによって、アドバイス知識テーブルの行を特定する。そして、特定された行に含まれるフィールド415から、アドバイスを抽出することによって、ユーザ1に提示するアドバイスを生成する。
ステップ1604又は1615の後、ステップ904が終了する。ステップ904の後、DS制御部101は、ステップ902において生成された体力モデルと、ステップ903において判定された体力年齢と、ステップ904において生成されたアドバイスを出力する(ステップ905)。
ステップ905において、ユーザ1が体力増進プログラムに未参加の場合、すなわち、図14のステップ1601において、目標設定情報がないと判定された場合、DS制御部101は、ユーザ1に体力増進プログラムへの参加を促すため、後述する図15に示す画面1000をユーザ1に提示する。
また、ステップ905において、ユーザ1が既に体力増進プログラムに参加している場合、すなわち、図14のステップ1601において、目標設定情報があると判定された場合、DS制御部101は、ユーザ1の最新の体力レベルとアドバイスとを表示するため、後述する図23に示す画面をユーザ1に提示する。
図15は、本発明の実施形態のユーザが体力増進プログラムへ参加する際の入出力端末130の画面1000を示す説明図である。
画面1000は、領域131と、グラフ132と、選択領域1010と、グラフ135と、体力年齢136と、アドバイス137とを含む。領域131は、左側に活動量及び体力年齢の履歴を表示するグラフ132と、右側に体力レベルを表示するグラフ135とを表示する。
グラフ135は、横軸に運動強度、縦軸に脈拍数を表示し、年代別の体力モデルを表示する。また、グラフ135は、ユーザ1の最新の活動時の運動強度及び脈拍数を表示することによってユーザ1の体力レベルを表示し、体力年齢136を表示する。
なお、グラフ135に表示される年代別の体力モデルは、運動強度が0の場合、脈拍数が60になるように補正された後の体力モデルである。ユーザ1の安静時の脈拍数が60であるためである。
このように、各年代別の体力モデルとともに、ユーザ1の体力レベルを表示するため、ユーザ1は、自分自身の現在の体力レベルを直感的に把握できる。これによって、本実施形態の体力増進支援システムは、健康増進及び体力増進への動機づけをユーザ1に与えることができる。
ここで、ユーザ1は体力増進プログラムへの参加を希望する場合、「はい」ボタン1020を選択する。その結果、体力増進プログラムの目標を設定する画面を起動することができる。
図16は、本発明の実施形態の体力増進プログラムにおける目標設定情報を登録する処理を示すフローチャートである。
図15に示す画面1000の「はい」ボタン1020がユーザ1によって選択された場合、DS制御部101は、目標設定部121を起動する。目標設定部121は、DS制御部101によって起動されると、行動目標をユーザ1に入力させる(ステップ1101)。
図17は、本発明の実施形態のユーザの目標を初めて登録するための画面1700を示す説明図である。
画面1700は、入出力端末1300に表示され、個人情報入力領域1710と、目標設定領域1720と、目標行動設定領域1730と、登録ボタン1740と、中止ボタンとを含む。
個人情報入力領域1710には、ユーザ個人情報テーブル210に登録されたユーザ1の氏名、パスワード、及び、年齢などの個人情報が表示される。
また、目標設定領域1720は、現在の体力年齢1721、目標の体力年齢(目標体力年齢)1722、実施期間1723、及び短期目標1724を含む。現在の体力年齢1721に表示される値は、個人別体力モデルテーブル520の、ユーザ1に対応するユーザIDと最新の日時とを含む行の、フィールド523に格納された値である。
ユーザ1は、目標の体力年齢1722と実施期間1723とに値を入力する。目標設定部121は、入力された目標の体力年齢1722と実施期間1723との値に基づいて、短期目標1724に、10日毎の目標体力年齢を表示する。
短期目標1724は、ユーザ1の10日毎のチェックポイントを示してもよい。目標設定部121は、目標の体力年齢1722の値を、実施期間1723によって除算することによって、短期目標1724の値を算出してもよい。
さらに、ユーザ1は、目標行動設定領域1730において、体力増進プログラムに参加中、ユーザ1が毎日実施する行動を選択する。目標行動設定領域1730には、行動の一覧を選択するためのチェックボックス等が表示される。
目標設定部121は、ユーザ1の過去の活動時データ履歴テーブル330から算出された基準値(以下、運動強度判定基準値と記載)を用いて、推奨される行動目標が予め選択された画面を、目標行動設定領域1730に表示してもよい。例えば、ユーザ1の先月の運動強度判定基準値の平均値が2.5METsの場合、2.5METsを運動強度判定基準値とする。そして、2.5METsの運動強度判定基準値より大きい運動強度を必要とする行動のうち、最も運動強度の低い行動を選択した表示を、目標行動設定領域1730に表示してもよい。
これによって、目標設定部121は、ユーザ1が、運動強度が高すぎるため日々の継続が困難な行動を選択したり、運動強度が低いため体力増進の効果がないような行動を選択することを防止する。これによって、効果的な行動目標を簡単かつ効率的にユーザ1に選択させることができる。
個人情報入力領域1710と、目標設定領域1720と、目標行動設定領域1730とに値が入力され、ユーザ1が登録ボタン1740を選択した場合、DS制御部101は、入力された目標体力年齢(目標の体力年齢1722に入力された値)と実施期間(実施期間1723に入力された値)と、行動目標(目標行動設定領域1730において選択された行動)とを、目標設定情報テーブル220のフィールド223に格納する(ステップ1102)。目標行動設定領域1730において選択された行動は、対応する識別子によって、目標設定情報テーブル220のフィールド223に格納される。
以上によって、ユーザ1が体力増進プログラムに参加する際の処理が終了する。
図18は、本発明の実施形態の実施記録の入力処理と表示処理とを示すフローチャートである。
ユーザは、体力増進プログラムの実行中に、自らの行動の記録、及び、体力レベルの表示をする指示を、入出力端末130を介してデータサーバ100に送信する。データサーバ100のDS制御部101は、ユーザから指示を受信すると、指示を送信したユーザを認証する(ステップ1201)。以下において、ステップ1201において認証されたユーザをユーザ1(ユーザIDが「user0001」)と記載する。
ステップ1201の後、DS制御部101は、実施記録入力部122を起動する。実施記録入力部122は、DS制御部101によって起動されると、入出力端末130を介してユーザ1に、日々の実施記録を入力させる(ステップ1202)。
図19は、本発明の実施形態の体力年齢に関する情報を入力するための画面1800を示す説明図である。
実施記録入力部122は、ステップ1202において、体力増進プログラムの日々の実施記録を、ユーザ1に入力させるため入出力端末120に画面1800を表示する。
画面1800は、日付選択ボックス1810と、時刻表示1811と、タブ1820〜1850と、登録ボタン1860とを含む。日付選択ボックス1810は、ユーザ1が記録する行動が実施された日を選択するためのリストボックス等である。時刻表示1811は、ユーザ1が画面1800を表示させた時刻であってもよい。
タブ1820〜1850は、入力する実施記録の種類を選択するためのタブである。タブ1820は、体力年齢に関する情報を入力するためのタブである。タブ1830は、ユーザ1が実施した行動に関する実施記録を入力するためのタブである。タブ1840は、ユーザ1に起こったイベントに関する実施記録を入力するためのタブである。タブ1850は、ユーザ1のコメントを入力するためのタブである。
図19に示す画面1800には、タブ1820が表示される。
タブ1820は、入力領域1820A及び入力領域1820Bを含む。実施記録入力部122は、安静時データ履歴テーブル320からユーザ1の最新の脈拍数を抽出し、入力領域1820Aに、抽出された安静時の脈拍数を表示する。また、実施記録入力部122は、活動時データ履歴テーブル330から、ユーザ1の最新の脈拍数及び運動強度を抽出し、入力領域1820Bに、抽出された脈拍数及び運動強度を表示する。
ユーザ1は、ステップ1202において、入力領域1820A及び入力領域1820Bに表示された値を変更する必要がある場合、値を追加又は修正する。これによって、ユーザ1は、正確な安静時の脈拍数と、活動時の脈拍数及び運動強度とを、画面1800に入力することができる。
ステップ1202において、ユーザ1によってタブ1830が選択された場合、DS制御部101は、行動実施記録を入力するための画面を、画面1800に表示する。ユーザ1は、タブ1830を介して体力増進プログラムにおける行動実施記録を、画面1800に入力する。
図20は、本発明の実施形態のユーザが実施した行動に関する実施記録を入力するための画面1800を示す説明図である。
図20の画面1800は、ユーザ1によってタブ1830が選択された場合の画面1800である。図20の画面1800は、カラム1931〜1934と、実施状況表示領域1935とを含む。
カラム1931には、ユーザ1が実施した行動を選択するためのチェックボックス等が表示される。カラム1933には、行動の種類が、テキスト等によって表示される。
カラム1932には、カラム1933に表示される行動をユーザが実施した回数が、数値等によって表示される。カラム1934には、カラム1933に表示される行動をユーザが実施した合計時間が表示される。実施状況表示領域1935は、ユーザ1によるタブ1830への実施記録の入力に従って、ユーザ1が行動を実施した状況を表示する領域である。
ユーザ1は、ステップ1202において、日付選択ボックス1810において選択された日付において実施した行動に相当する行の、カラム1931のチェックボックスを選択する。これによって、ユーザ1は、実施した行動に関する実施記録を追加及び修正することができる。また、同じ行動を複数回実施した場合、ユーザ1は、カラム1931のチェックボックスを実施した回数分クリックすることによって、実施記録を画面1800に入力してもよい。行動を実施した回数は、カラム1932に表示される。
ユーザ1によるタブ1830(画面1800)への行動に関する実施記録の入力に従って、DS制御部101は、実施状況表示領域1935に、実施状況を示す記号を表示する。DS制御部101は、タブ1830に行動の実施記録が入力されていない場合、実施状況表示領域1935に「×」を表示する。タブ1830に行動の実施記録が入力されている場合、DS制御部101は、実施状況表示領域1935に「○」を表示する。
また、DS制御部101は、目標設定情報テーブル220のユーザ1に対応するフィールド223の行動目標を抽出する。そして、タブ1830における実施記録の入力結果が、抽出されたユーザ1の行動目標以上である場合、実施状況表示領域1935に「◎」を表示する。
例えば、図20に示す画面1800は、ユーザ1が「歩く(4.0km/h)」を2回実施し、「速歩(6.0km/h)」を1回実施したことを示す。ここで、ユーザ1が、「歩く(4.0km/h)」を2回実施することを行動目標に登録していた場合、1回実施された「速歩(6.0km/h)」は、行動目標に含まれていない。このため、DS制御部101は、実施状況表示領域1935に「◎」を表示する。
なお、図20に示す実施状況表示領域1935には、ユーザ1が行動目標の行動を実施した場合、「○」が表示され、ユーザ1が行動目標の行動を実施しなかった場合、「×」が表示される。
ステップ1202において、ユーザ1によってタブ1840が選択された場合、DS制御部101は、ユーザ1に起こったイベントに関する実施記録を入力するための画面を、画面1800に表示する。ユーザ1は、タブ1840を介して体力増進プログラムにおけるイベントに関する実施記録を、画面1800に入力する。
図21は、本発明の実施形態のイベントに関する実施記録を入力するための画面1800を示す説明図である。
図21の画面1800は、ユーザ1によってタブ1840が選択された場合の画面1800である。図21の画面1800は、カラム2041及びカラム2042を含む。
カラム2041には、ユーザに起こったイベントを選択するためのチェックボックス等が表示される。カラム2042には、イベントの種類が、テキストによって表示される。
ユーザ1は、ステップ1202において、日付選択ボックス1810において選択された日付において起こったイベントに相当する行の、カラム2041のチェックボックスを選択する。これによって、ユーザ1は、カラム2042のイベントの種類に相当する現象又は出来事が起こった場合、自らに起こった現象又は出来事を、イベントとして、画面1800に入力することができる。
例えば、ユーザ1が、日付選択ボックス1810において選択された日付において残業をし、帰宅時間が遅くなった場合、ユーザ1は、カラム2042が「残業」である行のカラム2041を選択する。これによって、ユーザ1は、「残業」のイベントを実施記録として、画面1800に入力する。
ステップ1202において、ユーザ1によってタブ1850が選択された場合、DS制御部101は、ユーザ1のコメントを入力するための画面を、画面1800に表示する。ユーザ1は、タブ1850を介してコメントを画面1800に入力する。
図22は、本発明の実施形態のコメントを入力するための画面1800を示す説明図である。
図22の画面1800は、領域2151及び領域2152を含む。領域2151は、ユーザが実施できなかった行動に関する、実施できない理由又は言い訳を、テキストによって入力するための領域である。領域2152は、ユーザ1が実施できた行動に関する、自らへのほめ言葉をテキストによって入力するための領域である。
例えば、図22の画面1800の領域2151には、「今日は飲み会で、帰宅が遅くなりました。」という、実施できない行動に関する言い訳が、画面1800に入力される。また、図22の画面1800の領域2152には「昼休みに少し早めに歩きました。」という、実施できた行動に関するほめ言葉が、画面1800に入力される。
ステップ1202において、ユーザ1によって登録ボタン1860が選択された場合、DS制御部101は、画面1800に入力された各情報を、データ蓄積データベース300に格納する。
ステップ1202の後、DS制御部101は、体力モデル算出部107を起動する。体力モデル算出部107は、DS制御部101によって起動されると、図11のステップ902と同じ方法によって年代別の体力モデルを生成する(ステップ1203)。
ステップ1203の後、DS制御部101は、体力レベル判定部108を起動する。体力レベル判定部108は、DS制御部101によって起動されると、図11のステップ903と同じ方法によってユーザ1の体力レベル(体力年齢)を判定する(ステップ1204)。
ステップ1204の後、DS制御部101は、アドバイス出力部123を起動する。アドバイス出力部123は、DS制御部101によって起動されると、図11のステップ904と同じ方法によってアドバイスを生成する(ステップ1205)。
ステップ1205の後、DS制御部101は、ステップ1203において生成された体力モデル、ステップ1204において判定された体力レベル(体力年齢)、ステップ1205において生成されたアドバイスを、入出力端末130に出力する(ステップ1206)。
なお、DS制御部101は、年代別の体力モデルを管理者等によってあらかじめ入力されていてもよい。年代別の体力モデルがあらかじめ入力されている場合、DS制御部101は、ステップ1203を実行しなくてもよい。
図23は、本発明の実施形態の入出力端末130に表示される画面1900を示す説明図である。
DS制御部101は、例えば、ステップ1206において、図23に示す画面1900を表示する。画面1900は、領域131と、グラフ132と、実施記録133と、イベント134と、グラフ135と、体力年齢136と、アドバイス137とを含む。領域131には、ユーザに関する情報と、入出力端末130に画面1900が表示された際の日付とが表示される。
DS制御部101は、ステップ1206において、ユーザ1の氏名等を、ユーザ個人情報テーブル210から抽出し、抽出された氏名等を領域131に表示する。
グラフ132には、ユーザ1による歩行又は速歩の実績と、実績から算出された体力年齢と、ユーザ1の目標となる体力年齢とが、日付毎に表示される。DS制御部101は、ステップ1206において、ユーザ1による歩行又は速歩の実績を、活動時データ履歴テーブル330から抽出し、棒グラフによってグラフ132に表示する。なお、DS制御部101は、歩行速度WSが所定の値を超えた歩行の実績を、速歩の実績として活動時データ履歴テーブル330から抽出する。
また、DS制御部101は、個人別体力モデルテーブル520から抽出された体力年齢の実績(ステップ1204において算出されたユーザ1の体力年齢を含む)と、目標体力年齢とを、時系列の折れ線グラフによって、グラフ132に表示する。
DS制御部101は、目標設定情報テーブル220に格納される情報に基づいて、体力増進プログラムの開始時の体力年齢と、目標体力年齢との差を、体力増進プログラムの開始日からの経過日数によって除算し、開始時の体力年齢から除算された結果を減算する。そして、減算された結果を、目標体力年齢として折れ線グラフによって、グラフ132に表示する。
実施記録133には、ユーザ1による行動の実績が、行動の実施記録に従って表示される。DS制御部101は、ステップ1202において画面1800に入力されたユーザ1が実施した行動に関する実施記録に基づいて、実施記録133に記号又は値を表示する。図23の実施記録133には、実施状況表示領域1935に相当する値が表示される。
イベント134には、ユーザ1に起こったイベントが、ユーザ1が選択したイベントの種類に従って表示される。DS制御部101は、ステップ1202において画面1800に入力されたユーザ1に起こったイベントに関する実施記録に基づいて、実施記録133に記号又は値を表示する。図23のイベント134において、チェックマーク(「レ」)によってイベントが示される。
グラフ135には、各年代の複数のユーザから算出された体力モデルと、ステップ1201において認証されたユーザ1の体力レベルとが、グラフによって表示される。DS制御部101は、年代別の体力モデルを、年代別体力モデルテーブル510から抽出し、抽出された体力モデルをグラフ135に表示する。
また、DS制御部101は、ユーザ1の最新の運動強度及び脈拍数と、任意の日の運動強度及び脈拍数とを、個人別体力モデルテーブル520から抽出し、抽出された運動強度及び脈拍数を、グラフ135に表示する。また、抽出された体力年齢を、数値によって体力年齢136に表示する。
図23に示すグラフ135には、星型の記号によって、ユーザ1の最新の運動強度及び脈拍数が表示される。また、丸内に「10」が記載された記号によって、10日前のユーザ1の運動強度及び脈拍数が表示される。また、丸内に「20」が記載された記号によって、20日前のユーザ1の運動強度及び脈拍数が表示される。そして、DS制御部101は、各日の運動強度及び脈拍数の記号の間に矢印を表示することによって、体力増進プログラムにおいて、ユーザ1の体力レベルがどのように変化したかを可視的に表示する。
前述の10日前及び20日前のユーザ1の運動強度及び脈拍数の表示は、いかなる表示でもよい。また、いかなる日毎の運動強度及び脈拍数が、グラフ135に表示されてもよい。
グラフ135によって、ユーザ1は、星型の記号が示す自らの体力レベルと、年代別の体力モデルとを比較する。そして、自らの体力が、いずれの年代に近いかを把握する。これによって、ユーザ1は、自らの体力をさらに増進する目標意識を、体力増進プログラムから刺激される。
DS制御部101は、ステップ1204によって算出されたユーザ1の体力年齢を、個人別体力モデルテーブル520から抽出し、抽出された体力年齢を体力年齢136に表示する。
アドバイス137には、ユーザ1へのアドバイスが表示される。DS制御部101は、ステップ1205において生成されたアドバイスを、アドバイス137に表示する。
図23に示す画面1900を表示させることによって、ユーザ1は、日々の行動を参照できるため、自らの日々の行動の実施状況を適切に把握することができる。また、日々の実施記録が一つの画面によって参照できるため、自らの日々の行動の実施状況を簡単に把握することができる。
また、ユーザ1は、ユーザ1の体力レベルに従ったアドバイスを参照することによって、ユーザ1自身の日々の行動を振り返りつつ、体力増進プログラムを続けるための励みにすることができる。このため、本実施形態の体力増進支援システムは、体力増進のための行動の継続を、ユーザ1に効果的に支援することが可能となる。
なお、前述の図11のステップ905において、図23の画面1900を表示する場合、ステップ902によって算出される年代別の体力モデル、ステップ903によって判定される体力レベル(体力年齢)、ステップ904によって生成されるアドバイスが、それぞれ画面1900に表示される。ただし、図11のステップ905において出力される画面1900には、ユーザ1による最新の行動の実施記録が表示されない。
図24は、本発明の実施形態の装着型デバイス150の出力部160に表示される画面2400を示す説明図である。
画面2400は、領域2401〜2403を含む。領域2401は、体力年齢を表示する。領域2402は、運動強度を表示する。領域2403は、アドバイスを表示する。
DS制御部101は、DS通信部103、ネットワーク140及び無線中継器170を介して、体力レベル判定部108によって算出されたユーザの体力年齢、運動強度推定部109によって算出された運動強度、アドバイス出力部123によって生成されたアドバイスを、装着型デバイス150に送信する。そして、ユーザの体力年齢、運動強度、及びアドバイスを受信した場合、装着型デバイス150のWD制御部151は、受信した体力年齢、運動強度、及びアドバイスを、出力部160に表示させる。
これによって、ユーザは、現在の体力レベル、体力状態、活動状態、及び、運動強度を、装着型デバイス150によって簡単に確認できる。そして、本実施形態の体力増進支援システムは、ユーザの体力増進のための行動の継続を、より効果的に支援することが可能となる。
なお、前述の体力増進支援システムは、ユーザの年代別に体力モデルを生成した。特に、前述の説明において、年代別体力モデルが生成される年代は10歳毎であったが、本実施形態の体力増進支援システムにおいて、年代別体力モデルが生成される年代は、5歳毎、又は、1歳毎など、いかなる年代毎、又は、期間毎でもよい。
前述の体力増進支援システムは、日常生活におけるユーザの活動量から運動強度を算出し、算出された運動強度と測定された脈拍数とを用いて、体力モデルを生成する。そして、ユーザの体力モデルと、年代別の体力モデルとの比較によって、ユーザの体力レベル(体力年齢)を、ユーザに可視的に提示することができる。
また、本実施形態によれば、ユーザの体力レベルに従ったアドバイスをユーザに提示し、ユーザの日々の行動を可視的に表示するため、ユーザを、表示された内容によって励ますことができる。これによって、ユーザの体力増進のための行動の継続を効果的に支援することが可能となる。
さらに、ユーザは、日常生活の中で、正確かつ簡易に体力レベルを把握でき、把握された体力レベルを、日頃の健康管理、健康増進、体力増進、及び、生活習慣病予防に活用することが可能となる。
本実施形態の体力増進システムは、データ蓄積データベース112に蓄積されたデータを用い、例えば、ユーザが属する企業又は自治体の構成員のデータから、体力モデルを算出する。これによって、属する集団におけるユーザ自身の体力レベルをユーザに把握させ、ユーザの競争意識を刺激し、健康管理及び体力増進への効果的な動機づけをユーザに与えることができる。そしてこの結果、ユーザの体力増進を継続的に支援することができる。
また、本実施形態の体力増進システムは、予め別の集団、例えば、運動習慣の良い健康な男女の集団から収集したデータを用いて、体力モデルを算出してもよい。これによって、運動習慣の良い集団と比較した場合のユーザ自身の体力レベルを把握させることができるため、ユーザの目標意識を刺激し、健康管理及び体力増進への効果的な動機づけをユーザに与えることができる。そしてこの結果、ユーザの体力増進を継続的に支援することができる。