JP5531368B2 - 画像のノイズ低減 - Google Patents

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Description

本出願は米国仮特許出願第61/016,578号(出願日:2007年12月25日)の優先権を主張するものである。前記出願のすべての内容は、引用により、本明細書に十分に記載説明されているかのように組み込まれている。
本発明は実施形態において画像のノイズを低減させる方法に関し、特に、非線形フィルタを用いて医療画像のノイズを低減させる方法に関するが、これに限定されるわけではない。
以下の公報及び特許は、一般的には画像処理のノイズ低減、画像収集、及び/又は、コンピュータによる画像認識に関する。
US2007053477(Method and apparatus of global de-noising for cone beam and fan beam CT imaging)、 KR20050031210(Method and apparatus of image denoising) JP2000050109(Nonlinear image filter for removing noise) US6459755(Method and apparatus for administrating low dose CT scans) US2003099405(CT dose reduction filter with a computationally efficient implementation) EP 1774837(Active dose reduction device and method) JP200139874(Magnetic field generator for MRI) WO2007047599(Method and apparatus for high gain magnetic resonance)G01V3/00, G01R33/34 「Optimal Mass Transport for Registration and Warping」(International Journal of Computer Vision, Volume 60, Issue 3 (December 2004)、 Pages:225−240、Steven Haker, Lei Zhu))、Allen Tannenbaum, Sigurd Angenent 「A Metric for Distributions with Applications to Image Databases」、ICIP 1998, Pages 59-66, Rubner Yossi, Tomasi Carlo, Guibas, J. Leonidas. 「Shape Matching and Object Recognition Using Shape Contexts」、IEEE T-PAMI, Volume 24、No. 4, (April 2002), Belongie Serge, Jitendra Malik, Puzicha Jan. 「Matching 3D Models with Shape Distributions」、Proceedings of the International Conference on Shape Modeling & Applications 2001, Pages 154-166, Robert Osada, Thomas Funkhouser, Bernard Chazelle, and David Dobkin P.J. Burt, E.H. Adelson, "The Laplacian Pyramid as a Compact Image Code," IEEE Trans, on Communications, pp. 532-540, April 1983 lddo Drori, Daniel Cohen-Or, Hezy Yeshurun, ACM Transactions on Graphics 22(3), (Proc. of SIGGRAPH 2003), 303-312. John Goutsias and Henk J. A. M. Heijmans, "Nonlinear Multiresolution Signal Decomposition Schemes-Part I: Morphological Pyramids", IEEE Trans, on Image Processing, Vol. 9, No. 11 , November 2000. John Goutsias and Henk J. A. M. Heijmans, "Nonlinear Multiresolution Signal Decomposition Schemes− Part II: Morphological Wavelets", IEEE Trans, on Image Processing, Vol. 9, No. 11 , November 2000. Jean Serra, Image Analysis and Mathematical Morphology, 1982.
本発明の実施形態の態様は、近傍の画素の特徴によって類似したものと識別される他の類似画素の濃淡値に基づいて、ノイズを発生させることなく、正確な濃淡値を求めることによって、画像中の画素のノイズを低減させる方法に関連する。これらは、近傍の画素の濃淡レベルの分布関数によって決定する特徴、又は、互いに対して回転するか又は寸法を計る近傍を比較する特徴、又は、近傍に対して変換又はフィルタを応用することを含む特徴を備える。この近傍への変換又はフィルタは、中間規模の構造物あるいは配向性を有する構造物のみを優先的に選択する
本発明の典型的な実施形態にしたがって、画像内のノイズを低減させる方法が提供され、この方法は、a)画像内の調べられる各画素に対して、検索画素のセットを選択する工程と、
b)各検索画素の近傍の1以上の特徴の値と、調べられる画素の近傍の対応する特徴の値を計算する工程と、
c)調べられる画素の特徴値に類似する1以上の特徴値を有する画素に対する感受性の高い、検索画素の未処理の又は変換した濃淡値に基づいて、調べられる各画素に対するノイズの低減した濃淡値を計算する工程とを備え、
少なくとも1つの特徴の値を計算する工程が、近傍における全ての画素の平均的な濃淡値以外に、近傍における画素の未処理又は変換した濃淡値の分配の特性を計算する工程を備える。
本発明の典型的な実施形態において、特徴値を計算する工程が、分配の二次又は高次モーメントを計算する工程を備える。随意に又は代わりに、近傍の画素の濃淡値が、そのような画素に対する画像の未処理の濃淡値である。
本発明の典型的な実施形態において、近傍の画素の濃淡値がフィルタによって変換した画像の濃淡値である。随意に、このフィルタはガウシアンフィルタである。
本発明の典型的な実施形態において、特徴値を計算する工程が、近傍の適切なサブセットである第2近傍において、画素の濃淡値の分布の少なくとも1つの特性を試算する工程をさらに備える。
本発明の典型的な実施形態に従って、画像中のノイズを低減させる方法が提供され、この方法は、
a)画像内の調べられる各々の画素に対して、検索画素のセットを選択する工程と、
b)各検索画素の近傍の1以上の特徴の値と、調べられる画素の近傍の対応する特徴の値とを計算する工程と、
c)調べられる画素の特徴値に類似する1以上の特徴値を有する画素に対する高い感受性を用いて、検索画素の未処理の又は変換した濃淡値に基づいて、調べられる各画素に対するノイズが低減した濃淡値を計算する工程とを備え、
少なくとも1つの特徴の値を計算する工程が、近傍の画像の変換、又は、近傍の画像に対するフィルタの影響を試算する工程を備え、
変換又はフィルタが、近傍と2、3の画素との中間規模の大きさの範囲の構造物を優先的に選択する。随意に、特徴値を計算する工程が、画像に対する線形フィルタの応答を試算する工程を備える。随意に、線形フィルタがウェーブレットフィルタである。随意に又は代わりに、線形フィルタが方向フィルタである。随意に、特徴値を計算する工程が、1以上の方向でフィルタの効果を試算する工程を備える。
本発明の典型的な実施形態において、特徴値を計算する工程が、前記近傍の前記画像の非線形な形態変換を試算する工程を備える。随意に、形態変換がマルチスケール変換である。随意に、形態変換が形態演算子である。
本発明の典型的な実施形態において、前記近傍が近傍の画像画素の任意の濃淡値に対して少なくとも1つの角度だけ回転しても、前記特徴値は実質的に略変化しないように、前記特徴値の前記近傍の配向角への依存度が対照性を有している。
本発明の典型的な実施形態において、少なくとも1つの特徴に対して、前記調べられる画素及び前記検索画素の対応する特徴が、異なる相対的な配向、大きさ、又はその両方で評価される。
本発明の典型的な実施形態において、ノイズが低減した濃淡値が、前記検索画素の濃淡値の加重平均に基づいている。
本発明の典型的な実施形態において、加重平均が、前記検索画素の前記特徴値と前記調べられる画素の前記対応する特徴値との間の差の測度によって決まる重み係数を用いる。
本発明の典型的な実施形態において、この方法は、
a)原画像からノイズ低減画像への変化を表す残像の比較的構造化された部分を識別する工程と、
b)改善されたノイズ低減画像を生成するために、前記構造化された部分を前記ノイズ低減画像に修復する工程とをさらに備える。
本発明の典型的な実施形態において、検索画素の1以上のノイズレベルを求める工程をさらに備え、前記ノイズが低減した濃淡値が、ノイズレベルが高いと試算された検索画素にあまり依存しない又は依存しない。
本発明の典型的な実施形態において、この方法は、
a)濃淡値のベクトルとして表される画像内の画素の区画を、前記区画のベクトル空間内の複数のクラスタからの1つのクラスタに割り当てる工程と、
b)前記クラスタに関連する、前記区画内の画素の数よりも少ない減少した独立パラメータの関数として、前記区画の近似値を求める工程と、
c)前記区画の実際の濃淡値と、前記減少した独立パラメータの関数としての前記区画の近似値との差に基づいて、前記区画の画素の濃淡レベルを正す工程とをさらに備える。随意に、関数が、減少した基底ベクトルのセットの線形結合であり、前記独立パラメータが前記線形結合の前記基底ベクトルの係数である。
本発明の典型的な実施形態に従って、変化した画像収集パラメータを備える医療画像を獲得する方法が提供され、この方法は、
a)画像のノイズを低減後に、所望のノイズレベルをもたらす1以上の画像収集パラメータのセットを決定する工程と、
b)前記収集パラメータを有する前記画像を獲得する工程と、
c)請求項1乃至22のいずれかにしたがって、前記画像のノイズを低減させる工程とを備える。
随意に、画像を収集する工程がCT画像を獲得する工程を備え、前記1以上の画像収集パラメータのセットを決定する工程が、前記画像のノイズが減少していない場合と比べて、低線量のX線を有するパラメータのセットを決定する工程を備える。随意に又は代わりに、画像を収集する工程がMRI画像を獲得する工程を備え、前記1以上の画像収集パラメータのセットを決定する工程が、前記画像のノイズが減少していない場合と比べて、低静磁場又は低収集時間を有するパラメータのセットを決定する工程を備える。
他に定義されているのでなければ、本明細書で用いられる全ての技術的及び/又は科学的用語は、本発明が関連する当該技術分野の当業者によって共通して理解される同じ意味を有する。本明細書の記載と類似の又は同等の方法及び材料は、本発明の実施形態を実施又は試験する際に使用可能であるが、典型的な方法及び/又は材料を以下に記載する。コンフリクトの場合、諸定義を含む特許明細書が管理される。加えて、方法及び実施例はほんの一例にすぎず、必ずしも限定を意図するものではない。
本発明の実施形態の方法及び/又はシステムを実行することは、選択された課題を手動、自動、又はその両方で行う又は完了することを含む。さらに、本発明の方法及び/又はシステムの実施形態の実際の器具又は設備に従って、複数の選択された課題は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ファームウェア、又は、操作システムを用いるこれらのセットによって実行可能である。
例えば、本発明の典型的な実施形態に従って選択された課題を実行するハードウェアは、チップ又は回路として実行可能である。ソフトウェアとして、本発明の実施形態に従って選択された課題は、任意の適切な操作システムを用いるコンピュータによって実行される複数のソフトウェアの指示として実施可能である。本発明の典型的な実施形態において、本明細書に記載の方法及び/又はシステムの典型的な実施形態に従った1以上の課題は、複数の指示を実行する計算プラットホームなどのデータプロセッサによって遂行される。随意に、このデータプロセッサは、指示及び/又はデータを記憶する揮発性メモリ、及び/又は、指示及び/又はデータを記憶する揮発性記憶装置(例えば、磁気ハードディスク及び/又はリムーバブルメディア)を含む。随意に、ネットワーク接続が同様に提供される。ディスプレイ及び/又はユーザー入力装置(キーボード又はマウス)も同様に随意に提供される。
本発明の実施形態は、ほんの一例としてであるが、添付の図に関連して明細書に記載されている。特に詳細な図面に関しては、特別な図面はほんの一例として、及び、本発明の実施形態を例示して説明するために記載されたものであることを強調する。この点に関しては、図面とともに記された記載について、本発明の実施形態をどのように実施するかに関しては当業者にとって自明のことである。
ノイズを含まない2次元画像を図式的に示す。 従来技術にしたがって、ノイズを加えられるとともに、選択された画素及びその近傍を含む同じ画像を図式的に示す。 図1Bの画像、選択された画素及び近傍を、従来技術に従って選択された画素に類似する他の画素とともに図式的に示す。 図1Bの画像、選択された画素及び近傍を、本発明の典型的な実施形態に従って選択された画素に類似する他の画素とともに図式的に示す。 本発明の典型的な実施形態に従って、画像中のノイズを低減させる方法のフローチャートである。 比較的低線量のX線を用いて得られたノイズのあるCT画像である。 図3の方法を用いて低減させたノイズを有する、図4Aの画像を示す。 図4Aの画像に類似するが、比較的高線量のX線を用いて得られたノイズの少ないCT画像である。 本発明の典型的な実施形態に従って、図3の方法を用いる効果的な特徴重み係数を得るために遺伝的アルゴリズムを用いる方法のフローチャートである。 画像が、本発明の典型的な実施形態に従って、図3のノイズ低減方法を用いてノイズレベルを有する画像に通常、変換可能であるため、ノイズ低減を補う修正した収集パラメータを用いて画像を収集する方法のフローチャートである。 本発明の典型的な実施形態に従って、原画像から不適切に除去された任意の構造物に関してノイズ低減後に残像を調べるとともに、高度に構造物をノイズ低減画像に修復するための方法のフローチャートである。 本発明の典型的な実施形態に従って、相関行列をみつけるとともに、図3の方法の距離測定量を得るためにこの相関行列を用いる方法のフローチャートである。 本発明の典型的な実施形態に従って、画像中のあらかじめ与えられたボクセルのノイズを試算する方法のフローチャートである。
本発明は実施形態において、画像のノイズを低減させる低減させる方法に関し、より具体的には、非線形フィルタを用いて医療画像中のノイズを低減させる方法に関するが、これに限定されるわけではない。
本発明の実施形態の1つの態様は、類似する近傍を有する画素を見つけるために、異なる画素の近傍が比較される画像のノイズを低減させる方法に関する。1以上の特徴を用いることによって、少なくとも1つの特徴を含む前記のような類似性を決定する。この特徴は、平均濃淡レベル以外に、近傍の未処理の又は変換したグレーレベルの分布関数の特性の試算を含む。随意に、この分布関数の特性は、一次モーメント(平均濃淡値)よりも高い分布関数のモーメント、例えば、2次モーメント(標準偏差)、3次モーメント(歪度又は分布の高モーメント)である。随意に、この分布関数は、画像の未処理の濃淡値の分布関数である。あるいは、分布関数は、例えば、ガウシアンフィルタ(Gaussian filter)によってフィルタをかけられた変換画像の濃淡値の分布関数である。随意に、分布関数の特性は、近傍の全画素に対して、及び、この近傍の一部である第2近傍に配される画素のみに対する際の両方で見られる。
本発明の実施形態の1つの態様は、画像を変換すること、又は、画像に対するフィルタの影響を試算することを含むという少なくとも1つの特性を用いて、異なる画素の近傍が比較される画像中のノイズを低減させる方法に関する。この特性が、近傍と2、3の画素との中間規模の大きさの範囲の構造物、又は、別の配向を超える配向の構造物を好適に選択する。随意に、フィルタはウェーブレットフィルタなどの線形フィルタである。随意に、フィルタは方向性を有する。随意に、変換は、マルチスケール変換又は形態演算子などの非線形の形態変換である。本発明の実施形態によっては、特性の試算は、1以上の方向における方向フィルタの応答を試算することを含む。随意に、この特性は、角度への依存度において、ある程度対照的であるので、画像の見た目にかかわらず、近傍が少なくとも1つの角度(例えば、180度又は90度)回転されると、この特徴の値は実質的に変わらない。
本発明の実施形態の1つの態様は、他の画素の近傍に対して回転されるか、又は、大きさが計られる近傍を用いて画素の1つについて計算した少なくとも1つの特性値を用いて、異なる画素の近傍が比較される画像中のノイズを低減させる方法に関する。
本発明の実施形態において、近傍は個別の画素ではなく、画素の群に対して定義され、ノイズ低減は個別の画素ではなく画素群に影響を与える。また、近傍が画素間に配された仮想画素(virtual pixel)上で定義されるとともに、ノイズ低減が画素間に配された仮想画素(virtual pixel)に影響を与える。この仮想画素の濃淡値は、仮想画素付近の画素の補間によって定義される。
本発明の実施形態の1つの態様はノイズ低減に関し、このノイズ低減において、画像のノイズが低減した後に、残像(ノイズ低減の前後の画像間の差)は成分を有しているかどうか調べられ、もし有している場合は、成分は画像に戻る。
本発明の実施形態において、ノイズレベルは異なる画素に関して試算され、ノイズを含まない画素の正確な濃淡値が類似した画素の濃淡値を用いて試算される場合、ノイズの多い画素は試算される濃淡値に対して影響をあまり与えない。
本発明の実施形態の1つの態様はノイズ低減システムに関し、このノイズ低減システムにおいて、画素のノイズ要素は、テスト画像を最初に調べるとともに、テスト画像上で得られる画素の区画をその区画の抽象的なベクトル空間に分類し、成分がこの画素の濃淡値であるベクトルとして区画をみなすことによって試算される。各々のクラスタに関して、減少した独立パラメータ(区画の画素の数よりも少ない)、例えば、減少した基底ベクトルの線形係数は、テスト画像用のそのクラスタの区画の大部分に近い近似値を与えるものであることがわかる。ノイズ画像がノイズを低減させるために処理される場合、各画素周辺の区画は、クラスタの1つに属するものであると分類され、ノイズを含まないその正確な値は、クラスタ用の減少したパラメータを用いて試算される。
本発明の実施形態の1つの態様は、画像を獲得する修正パラメータ(例えば、CT画像用の低線量X線、又は、MRI用の低静磁場又は収集時間)を選択すること、及び、診断の必要性(例えば、高線量X線又は高磁場があたかもノイズ低減を伴わずに用いられるかのように)を満たすために、適切な質の画像をもたらすノイズ低減方法を活用することに関連する。
本明細書に記載の方法は、例えば、画像収集装置又はそのワークステーション(例えば、CT、MRI装置)、画像処理ステーションに適用され、及び/又は、ネットワーク接続を介して遠隔地又は遠隔サーバに適用されることができる。
図面の2B乃至9に図示される本発明の実施形態をよりよく理解するために、図1A乃至2Aに示すごとく、伝統的な(従来技術)画像のノイズ低減方法の操作についてまず言及する。
図1Aは、画素配列を備える2次元画像(100)を示し、各画素が黒色と白色との間の濃淡値にマップされる1つの数値を有する。CT画像における濃淡値は、通常はハウンズフィールド・ユニット(Hounsfield Unit、HU)において、撮像された対象の実際の密度を都合よくマッピングすることを表す。脳のCT画像において、例えば、水の密度を表す0HUが黒色にマップされ、70HUが白色にマップされるように、画像は通常視覚化される。
画像処理文書では一般的に、「画素(ピクセル)」という用語は、2次元の画像の1つの要素のために用いられ、「ボクセル」という用語は、3次元の画像の1つの要素のために用いられる。本明細書に記載の方法は、一般的に2次元又は3次元画像のいずれかに使用可能であるため、本明細書の「画素」及び「ボクセル」という用語は、記載が2次元又は3次元画像の場合に限られていることを暗に示すものではないということを理解されたい。むしろ、他のことに特定されていない限り、「画素」及び「ボクセル」という用語は、一般的には、いずれかの場合に適用される総称であり、往々にして交互に用いられるということを理解されたい。
本明細書で用いられる「濃淡値」という用語は、白黒画像の輝度だけでなく、カラー画像中の任意の可変色の度合い、例えば、カラー画像の赤、緑、青の輝度、又は、カラー画像の輝度あるいは彩度レベルについて言及するものである。CT又はMRI画像などの医療画像において、通常はT又はTの重み付け密度などの単一密度変数が存在し、この変数は濃度画像の輝度にマップされる。「濃淡値」が特に適切な場合には、本明細書に記載の方法は、その適用性に関して医療画像又は白黒画像に限定されるわけではない。本明細書に記載のノイズ低減方法はとりわけ医療画像に有用であり、これは、医療画像が比較的高いノイズレベルを有するためである。なぜなら、ノイズを低減させるために経済的な又は安全な罰則を課す(X線量又はMRI収集時間など)画像獲得パラメータとノイズレベルとの間にはしばしば矛盾があるからためである。同様に、医療画像は往々にして「明暗(lighting)」で差が出るため、画素近傍の特徴は正確な濃淡値の優れた表示である。医療画像は、画像の異なる部分で繰り返される類似構造を有する傾向にあり、往々にしてその大きさ又は配向が変化しているため、このことは特に当てはまる。
画像(100)は、明領域(102)、暗領域(104)、及び、それらの間のかなり鋭角な領域を備える。図1Bで、画像(108)はノイズを加えられた(100)である。従来技術において、ノイズは、近傍画素の濃淡値で画素の濃淡値を平均化することによってしばしば低減され、もっとも近接して配された画素に最大重み付け係数を与える。これは、画像(108)中の領域(102)及び(104)などの詳細部分のない均一領域ではうまく機能するが、両領域間の境界をぼやけさせることになる。他の従来技術のノイズ低減方法である双方向フィルタは、非線形フィルタであり、主として濃淡値でこの画素iに類似する他の画素jの濃淡値iを用いて、画素iの濃淡値iを平均化する。例えば、(x、y)に配された特定の画素iに作用させる場合、(x、y)に配された別のボクセルjの濃淡値に対して与えられる重み係数Wは、以下の式で与えられる。
ここで、dは空間内の2つの画素間のユークリッド距離であり、[i−i]は、2つの画素間の抽象的な「距離」、つまり、それらが互いにどれだけ類似しているかの1つの尺度としてみなされる。画素の新しい濃淡値は以下のように定義される。
このとき、Nは画素周辺の検索ウィンドウであり、合計は、その検索ウィンドウ中の全ての画素に対するものである。
ノイズ低減に用いられる非線形フィルタの別のタイプは、L. Rudin、S. Osher、及び、E. Fatemi による論文「Nonlinear total variation based noise removal algorithms」(Physica D60, 259-268 (1992))で記載されている。
非局所的な手段のフィルタ、すなわち、従来技術のさらなる改善物において、2つの画素の類似性は、2つの画素近傍の画素毎の比較に依存している。例えば、図1Bで(110)と表示された画素のノイズを低減させるために、図1Bで(112)と表示された近傍Mは画素(110)の周辺に定義される。他の画素jはその後、そのような検索画素jの各々の周辺にある同じサイズ及び形状の近傍Mを用いて検索され、平均二乗誤差MSE(M、M)が、近傍(112)の画素と各々の検索画素jの近傍の対応する画素との間で得られる。その近傍と画素(110)の近傍との平均二乗誤差が小さな検索画素は、画素(110)に関してノイズが低減した濃淡値を得るために検索画素の濃淡値を平均化する際に、最大重み係数が与えられる。重み係数Wは以下の式によって与えられる。
画素iの新しい値は前述したように、以下のように求められる。
図2Aは、図1Bの画像(108)のように、近傍(112)又は画素(110)に類似する近傍を有する画素(202)のセットを備える画像(200)を示す。画素(202)の各々は類似した近傍を有する。というのは、画素(202)は、ほぼ同じ方向に配向された明領域(102)と暗領域(104)との間の縁から略同じ距離にあるためである。
非線形フィルタを用いる他の従来のノイズ低減方法では、「“Fast image and video denoising via nonlocal means of similar neighborhoods”, IEEE, Signal Proα, Vol. 12, no. 12, pp. 839-842, Dec. 2005」において、Mahmoudi, M. 及びSapiro, G.によって記載されたように、2つの近傍の類似は、近傍での全画素の平均濃淡値、又は、近傍の画素の濃淡値の勾配方向に基づく。異なる方法では、「“An Enhanced Nonlocal Means Algorithm for Image Denoising,” 9th ISSPA, Feb. 2007」で、A. Heidarzadeh及びA. N. Avanakiが記載しているように、2つの近傍の類似は、2つの近傍の画像の平均二乗誤差と同じく、キャニーエッジ検出器(Canny edge detector)を用いて決定されるように、2つの近傍の2進法のエッジマップの平均二乗誤差に依存している。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明が以下の説明で明記された詳細の適用に限定されるわけではないことを理解されたい。本発明は他の実施形態であってもよく、又は、様々な方法で実践あるいは実行可能である。
図2Bは、画像(108)のように、画像(204)を示す。本発明の典型的な実施形態に従って、2つの近傍間の類似に対する異なる基準を用いて重み係数Wを計算して、優れた検索画素(206)のセットを見つける。この画素は、画素(110)の近傍(112)に酷似する近傍を有する。図2Bで示された特定の実施例において、以下に詳細に説明される基準は、近傍の相対的な配向によって決まるわけでなく、したがって、画素(110)のように暗領域(104)からほぼ同じ距離にある全ての画素は、この基準に従えば、近傍(112)と酷似する近傍を有する。非局所的な手段に関する方法を用いて、高い重み係数を用いる検索画素(202)と比較して、高い重み係数を用いたこの拡大検索画素(206)によって、ノイズの低減がさらに可能となる。なぜなら、濃淡値を平均化させるための多くの画素が存在するためである。本発明の実施形態によっては、2つの近傍間の類似の基準は2つの近傍の相対的な配向に依存してもよく、本発明の前記のような実施形態又は他の実施形態において、高い重み係数を用いた検索画素の数は従来の方法ではそれほど多くないが、この検索画素の質は、画素(110)の正確な濃淡値の試算が優れているという意味で優れている。
図3は本発明の典型的な実施形態に従って、画像のノイズを低減させる方法のフローチャート(300)を示す。フローチャート(300)は図2Bの方法の一般化したものであり、近傍間の類似性に関して異なる基準を有する。工程302において、ノイズを含む画像が得られる。ノイズ低減アルゴリズムは一度に1つの画素を調べ、工程304で画素指数iをまず1に設定する。工程306で、i番目の検索画素が検討されるとともに、特徴ベクトルFが工程308で見つかる。特徴ベクトルは順位付けされた1以上の特徴値であり、各々は考慮される画素の濃淡値、及び/又は周囲の近傍における他の画素の濃淡値によって決定される。近傍は接触している必要はない。考慮される画素の座標(例えば、x、y、又は、3次元画像におけるx、y、及びz)は、特徴として処理されてもよい。従来技術において周知の特徴の例は、前記の双方向フィルタで用いられる画素の濃淡値、非局所的な手段によるフィルタで用いられる画素i周辺の特定の大きさの近傍における各々の画素の濃淡値を含む。前記の如く、従来技術で周知の他の特徴は、キャニーエッジ検出器を用いて決定されるように、画素iの近傍において全画素の平均的な濃淡値、画素iの近傍における濃淡値の勾配方向、及び、画素iの近傍の2進法のエッジマップ中の各々の画素の濃淡値を含む。以下により詳細に記載されているように、本発明の典型的な実施形態に従って、定義される様々な特徴が存在する。
類似した特徴値を有する画素iによく似た画素を得るために、工程310から検索画素のセットが調べられ、検索画素指数jによって標識化される。画素iにもっともよく似た検索画素jの濃淡値は、ノイズを発生させることなく、画素iの正確な濃淡値を試算するのにもっとも関与する。まず、工程310で、指数jは1と等しくなるよう設定される。工程312では、j番目の検索画素が検討される。検索画素は随意に画像の全画素、又は、画素iを除く全画素を備える。あるいは、検索画素は、画像内の画素のサブセットのみ、例えば、画素i周辺の検索ウィンドウの範囲内で、又は、検索ウィンドウの範囲内で任意又は規則的な間隔で選択された画素のみ、及び/又は画素iの濃淡値と酷似する濃淡値を備える画素のみを備える。随意に、例えば、医療画像において、画像は任意の周知の区分け技術を用いて様々な組織へと区分けされ、検索画素は、画素iと同じ組織の画素からのみ、又は、好適に選択される。
加えて又は代わりに、検索画素は、画像に類似すると試算される他の画像からのディクショナリの画素から選択されてもよい。例えば、画像は医療画像である際、ディクショナリは同じ患者の身体の同じ部分で作られた、もっと前に作られた画像からの画素、又は、他の患者の身体の同じ部分からの画素を備える。
工程314で、特徴ベクトルFが検索画素に関して求められる。特徴ベクトルFは順位づけされた1以上の特徴値であり、各々は特徴ベクトルFの特徴値の1つに対応する。随意に、F及びFの対応する特徴は、画素i及び画素jの近傍における対応画素の濃淡値を用いて同じように定義される。本発明の実施形態によっては、F及びFの対応する特徴の値は異なるように定義されてもよい。例えば、画素の1つの周辺にある近傍は、正確な特徴値を計算する際には、(必要とあれば、補間した濃淡値を用いて)他の画素周辺の近傍に対して、異なる角度で向けられるか又は大きさが計られてもよい。あらゆる場合、F及びFの対応する特徴値は十分に類似した方法で任意に定義されるので、画素iと画素jとの間の抽象的な距離測定量を計算するために、特徴値を比較するとともにその特徴値の差を用いることは有意なことであり、該方法は、ノイズを低減するために、これらがどれだけ似ているのかを測定するものである。
検索画素jが、調べられる画像からではなく、前回記憶された検索画素のディクショナリから取り出される場合、画素j対する任意の特徴ベクトルF、又はその要素のいくつかは同様にディクショナリに記憶され、使用されるたびに計算する必要はない。同様に、検索画素jが、別の画素iに対して、検索画素として以前使用された場合、その特徴ベクトルFは随意にメモリに記憶され、再び計算される必要はない。随意に、特徴ベクトルFが、随意に画像中の全ての画素に対して事前に求められ、メモリに記憶されると、Fは、検索画素j及び画素iをループする間は求められる必要はない。検索画素jが工程306で調べられる画素iとして以前使用されたことがある場合、Fの特徴値がFの対応する特徴値と同じ方法で定義される程度までは、特徴ベクトルF又はその構成要素のいくつかも同様に再度計算されるのではなくメモリから検索されてもよい。
工程316で、距離測定量d(F、F)が随意に計算される。この距離測定量は、自身の濃淡値及び近傍の濃淡値によって定義されるとともに、場合によっては位置によっても定義されるように、画素jの画素iに対する類似性を示す抽象的な距離である。距離測定量dは、特徴ベクトルF及びFを構成する、対応する特徴の各々の値の違いによって決まる。特徴ベクトルF及びFが各々、F=(f ,f ,...,f )、F=(f ,f ,...,f )によって与えられるk構成要素(特徴値)を有する場合、距離測定量は以下のように定義される。
ここで、(α,α,...α)は、距離測定量を計算する際に、異なる特徴に用いられた重み係数を与える重みベクトルである。パラメータβは、一般的に正の多くの数の順序単位であるとともに、往々にして2と等しくなるよう設定される。この値の場合、d(F、F)は、2つの画素i及びjの特徴値の重み付けされた絶対差に各々等しい直交成分のユークリッド距離となる。以下に記載されているように、重みベクトル(α,α,...α)は、ノイズ低減法の効果を最大化する最適な重みベクトルを見つけようとする遺伝的アルゴリズムを用いて、随意に発見される。
異なる特徴値間の、例えば、近傍の異なる画素の濃淡値間の相関関係を考慮に入れる、d(F、F)の代替的な表現については、以下の図8の詳細に記載されている。d(F、F)のその表現は、(f −f )(f −f )などの交差項を含んでもよく、異なる特徴値が相関する場合は、異なる近傍との類似の程度に応じてより有用な測度を提供してもよい。
工程318では、画素jに対する重み係数Wがd(F、F)から随意に計算され、メモリに記憶される。画素i及びjの近傍が互いにもっとも似ている場合、すなわち、dが小さい場合、重み係数Wは最も大きく、dが大きい場合、Wは小さい。例えば、W=exp(−d/σ)である。特徴値が画素及びその近傍の濃淡値によって決まり、画素の位置によっては決まらない場合は、Wは随意に、W=exp(−d/σ−d /σ)によって定義され、このとき、dは画素i及びj間の物理的な距離の測度、例えば、ユークリッド距離である。ここで、σとσは、Wが画素i及びj間の抽象的な距離d及び空間距離dの増加とともにどれだけ早く減少するかを決定するパラメータである。あるいは、Wはd及びdに対する依存度は異なるが、d及びdの値が大きいときに再び減少する。随意に、計算時間を短縮するために、又は、性能を向上させるために、いくつかの閾値よりも小さい場合、又は、d及びdがいくつかの閾値よりも大きい場合、重み係数Wはゼロと等しくなるよう設定される。
工程312で、次の検索画素を見れば、検索画素指数jは1だけ増加している。工程322では全検索画素が調べられたか否かが決定される。調べられていなかった場合、次の検索画素は工程312で考慮される。全ての検索画素が調べられた場合、Wによって重み付けされた、検索画素jの濃淡値の加重平均が計算される。
工程326では、ノイズを含まない画素iの正確な濃淡値が、検索画素の濃淡値に基づいて(及び、随意に同様に画素iの元々の濃淡値に基づいて)試算される。検索画素は、検索画素が画素iに類似するものとみなされるかどうかについて、有する類似の特徴値に基づき、試算された正確な濃淡値に大きな影響を及ぼす。例えば、前記の如く、特徴値の類似性を利用して抽象的な距離測定量d(F、F)を計算する。各々の検索画素jは、画素iからの距離測定量に基づいて重み係数Wを割り当てられる。画素iの試算された正確な濃淡値は、重み係数Wを用いて、検索画素jの濃淡値の加重平均から得られる。平均は、平均値、中央値、最頻値、除去した外れ値を含む平均値、又はその他の任意の平均でもかまわない。
あるいは、画素iの正確な濃淡値は、検索画素の濃淡値、及び、検索画素の特徴ベクトルF、さらに、画素iの特徴ベクトルFとは異なる方法で計算される。例えば、検索画素はいくつかの種類に分けられ、これらの種類は特徴ベクトルFのクラスタに基づいて異なる組織を表し、画素iと同じ種類の検索画素だけが、画素iの正確な濃淡値を求めるために用いられるか、又は、画素iの試算された正確な濃淡値に大きな影響を与える。あるいは、見方によってはFと最も近接する特徴ベクトルFを有する数少ない検索画素jのみが、画素iの正確な濃淡値を試算するために用いられる。随意に、貢献する検索画素jの濃淡値の平均を用いるかわりに、画素iの試算された正確な濃淡値が、数少ない検索画素の濃淡値に基づいて参照テーブルから得られる。
適切な濃淡値は、画素iの元の濃淡値と、検索画素の加重平均との任意の線形結合である。随意に、画素iの元の濃淡値は明確には考慮されていないが、随意に画素i自体は別の検索画素のように処理されるとともに重み付けされた平均に含まれる。この場合、Fの特徴値が対応するFの特徴値と同じような方法で定義されると、画素i自体の重み係数Wは1になり、Fの特徴値が異なるように、例えば、回転させた又は大きさを計った近傍を用いて定義されると、画素i自体の重み係数Wは1未満になる。
本明細書に関連する画素の濃淡値は原画像の濃淡値である必要はなく、変換画像又はフィルタ画像、例えば、2、3の画素幅と等しいか又はそれ未満の、σを備えるガウシアンフィルタの濃淡値であってもよい。
工程328で、画素指数iは1だけ増加し、工程330では、考慮すべき残りの画素があるかどうかが決定される。考慮すべき画素が残っていれば、次の画素iは工程306で考慮される。残っていない場合は、この手順は、低減したノイズ画像とともに、出力として、工程326で得られた適切な濃淡値を用いて、工程332で終了する。
図4Aは、図3で概要を述べた方法を説明するために、ノイズ画像(400)、すなわち、頭部の断面のCT画像を示す。この画像は通常よりもノイズが多い。というのは、低線量のX線を用いて撮影した画像だからである。図4Bは、以下に記載の一連の特徴と重みベクトルで図3の方法を用いて画像(400)から得られた、ノイズを低減した画像(402)を示す。図4Cは、比較のために、この種の画像に対する通常の線量を用いて得られた、低ノイズ画像(404)を示す。ノイズ低減画像(402)は原画像(400)よりもかなりノイズが少なく、詳細は以下に示すが、異なる組織間で低コントラストな脳では、ノイズはとりわけ少ない。画像(402)は、質的には、画像(400)よりも低ノイズ画像(404)に近いように見える。
(特徴の典型的な種類)
複数の種類の特徴が、特徴ベクトルF及びFで用いられることができる。
本発明の典型的な実施形態によっては、1以上の特徴値を計算する工程は、近傍の画素の濃淡値の分布特性を発見する工程を備える。随意に、特徴値は濃淡値の分布のモーメントであり、又は、1以上のモーメント関数であり、このとき、分布の第1モーメントは平均値、第2モーメントは標準偏差、第3モーメントは非対象、などである。この分配のkモーメント(k>1)は、以下のように定義される。
このとき、Iは近傍のn番目の画素の濃淡値であり、その合計は近傍のN画素以上であり、Mは第1モーメント、すなわち、濃淡値の平均値である。代わりに又は加えて、特徴値は分布の順序統計量であるか又は順序統計量に依存しており、この濃淡値は分布のあらかじめ与えられた百分率に相当する。例えば、特徴値は中央の濃淡値であり、これは中央値の濃淡値である。あるいは、異なる百分率の濃淡値、例えば、25%、37.5%、62.5%、又は75%の百分率が用いられる。随意に、平均の百分率(例えば、25%と75%との間)が用いられ、この値は、特徴値が全体として近傍の1つの特徴となり、単なる近傍の2、3の外れ値の画素というわけにはならないという潜在的な利点を有する。随意に、検索画素が、異なる方法で正常化した濃淡値を用いて、他の画像の検索画素を含むディクショナリから選択される場合、2つの画像の濃淡値が標準化され、それらは、例えば順序統計量に基づいて有意なように特徴を比較されてもよい。
特に、近傍が正方形又はほとんど等方向性の他の形状である場合、この近傍の画素の濃淡値の分布のみによって決定する特徴は、画像中の構造物の配向性に比較的反応しにくいという利点を有する。図2Bの画像(204)に対する前記のような特徴を用いることによって、例えば、画素(110)の特徴値に近い特徴値を有する画素(206)のような画素のセットが生成される。これは、特徴値が、暗領域(104)からの画素の距離に大きく依存してしまうためであり、暗領域と明領域の間の境界の局所的な配向性に依存するためではないからである。一方で、画像の特定の部分が、端部又は構造を特定の方向に配向させる(例えば、身体組織の区分マップから)ことが周知の場合、構造物の配向性に敏感な特徴を利用することが望ましい。
随意に、特徴値は、近傍の画素の未処理の濃淡値分布からは得られず、画像が同じやりかたで平滑化又はさもなければ処理された後の濃淡値の分布から得られる。前記のような特徴値を求める前の画像の平滑化には、特徴値が近傍の画像の構造的な特性にさらに依存することもあり、近傍のノイズに対する感受性が乏しくなるという利点がある。随意に、前記のような平滑化又は画像処理は、本明細書に記載した特徴の任意の種類に対する特徴値を求める前に実行され、濃淡値の分布に依存する特徴だけのためではない。平滑化は、例えば、ガウシアンフィルタ、双方向フィルタ、又は、前記に引用したRudinらが記載したような全変動フィルタによって行われてもよい。随意に、その特徴に用いられる近傍の最大面積という規模の構造物、又は、近傍の最小面積という規模の構造物の大部分を滑らかにはしないやり方で、平滑化が行われてもよい。
随意に、濃淡値の分布を見つけ出す前に、画像は異なるやり方で処理される。例えば、微分演算子が画像に適用され、特定方向の画像の微分係数に比例する値によって、又は、画像の勾配の大きさに比例する値によって、各々の画素の濃淡値を置き換える。これが実行されると、その後、例えば、近傍にある画素の値の分布の平均が、近傍の平均勾配の測定値となる。随意に、この画像は勾配を獲得する前に平滑化され、随意に十分に平滑化されることによって、近傍の画素のほとんどが、この特徴値をノイズに対する感受性が低いものにして、ほぼ同じ勾配を有するようになる。
本発明の典型的な実施形態によっては、特徴値を計算する工程は、少なくとも近傍内部の画像に対して、最大面積の近傍と2、3の画素との中間規模の大きさの構造物を優先的に選択する転換又はフィルタを適用する工程を備える。代わりに又は加えて、変換又はフィルタは、他の方向よりも上の方向に配向された構造物を優先的に選択する。このように定義された特徴は、ノイズによる密度のかすかな大きさの変動を無視する一方で、一定の範囲内のサイズ及び/又は配向性を有すると予想される画像内の構造物(例えば、血管)を選び出すのに有用であってもよい。
本発明のこうした実施形態は、多種多様なフィルタ及び変換、線形及び非線形の任意のものを用いる特徴を利用してもよい。このような特徴は、テキスト記述に頼ることなく検索可能となるように、コンピュータの手書き文字認識、又は、画像中の物体の自動分類などといった応用例に用いられてきたが、ノイズの低減には用いられてこなかった。
このような特徴は、メイヤーフィルタ(Meyer Filter)又はガボールフィルタ、ラプラシアンフィルタ、及び、ガウシアンピラミッド、又は従来技術の他の任意のフィルタなどのウェーブレットフィルタに対する近傍内の画像の応答によって決定することができる。そのようなフィルタは、特定の配向性及び/又は特定の大きさを有する近傍の構造物に対して感受性が最も強くてもよい。随意に、そのフィルタが近傍だけに適用される。あるいは、このフィルタは近傍よりも大きな領域、又は、画像全体にさえ適用され、その特徴は、近傍のフィルタの応答に依存しており、例えば、画像がフィルタにかけられた後の、近傍の1以上の画素の濃淡値に依存している。このような選択肢及び代替物は、フィルタまたは変換を画像画素に適用する工程を含む本明細書に記載の他の任意の特徴にも適用する。
加えて又は代わりに、この特徴値は、2つの異なる大きさのパラメータσ及びσにおいて、ガウシアンフィルタ又は他の平滑化フィルタに対する画像応答の差によって決まる。そのような2つのフィルタの差は、σ及びσの間の中間規模の大きさの構造物を選択する傾向にあるが、フィルタが等方向性の場合、構造物の配向性へ依存することはない。このように定義された特徴は、画像が多くの異なる方向に向けられた類似する構造物を有する場合に、とりわけ有用である。
本発明の実施形態によっては、特徴は、近傍の画像の非線形変換(例えば、マルチスケールの形態変換又は形態演算子(morphological operator))に対する応答に依存してもよい。例えば、その特徴値は、特定の尺度パラメータを用いてマルチスケールの非線形転換を画像に適用した後に、調べられる画素、又は、近傍の画素の濃淡値に依存してもよい。随意に、その特徴値は、2つ以上の異なる尺度パラメータを用いて画素の濃淡値に依存してもよく、例えば、2つの異なる尺度パラメータの画素の濃淡値の差によって決まってよい。マルチスケールの形態演算子の例は、形態学的ウェーブレット及び形態学的ピラミッドを含み、これらは、例えば、E. H. Adelson、C. H. Anderson、J. R. Bergen、P. J. Burt、及び、J. M. Ogdenらの論文「Pyramid Methods in Image Processing,(RCA Engineer29, no. 6, Nov.-Dec. 1984, pp. 33-41)」、又は、John Goutsias、及び、Henk J. A. M. Heijmansらの論文「Nonlinear Multiresolution Signal Decomposition Schemes − Part I: Morphological Pyramids,(IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING, VOL. 9, NO. 11, NOVEMBER 2000)」に記載されている。
特徴は、同様に形態演算子を適用した後の、画素の濃淡値によって決まることもある。形態演算子は特定の構造を向上又は抽出するために画像に適用される。形態演算子の例は最上層の変換であり、すなわち、入力された画像と、構造化要素によるその形態学的オープニングとの間の差である。そのような演算子は、検知した特徴の大きさを制御する構造化要素の大きさで、暗い背景上に明るい詳細を暴露する。同じような演算子は、白色の背景上に黒色の構造物を抽出するよう定義可能である。
形状マッチング及び画像モーフィングに関する文献は、画像の形状を特徴づけるために使用可能な広範な技術を含み、このような方法は随意に、前記の形態変換又は演算子を適用する前後に、近傍の特徴を定義するために用いられることもある。その例は、Yossi Rubner、Carlo Tomasi、及び、Leonidas J. Guibasが論文「“A Metric for Distributions with Applications to Image Databases,”Proceedings of the 1998 International Conference on Computer Vision, Bombay, India」で提唱したアース・ムーバーズ・ディスタンス(the Earth Mover's Distance)、Steven Haker、Lei Zhu、Allen Tannenbaum、及び、Sigurd Angenentらによる論文「“Optimal Mass Transport for Registration and Warping”, International Journal of Computer Vision 60(3), 225-240 (2004)」のなかで例として記載された、画像モーフィングに用いられるカントロヴィチ−ワッサースタイン測定基準(the Kantorovich-Wasserstein metric);「“Matching 3D Models with Shape Distributions,”ACM Transactions on Graphics 21, 807-832 (2002)」でRobert Osada、Thomas Funkhouser、Bernard Chazelle及びDavid Dobkinらによって定義された形状特性;及び、Serge Belongie、Jitendra Malik、及び、Jan Puzichaらの論文「“Shape Matching and Object Recognition Using Shape Contexts,”IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence 24, 509-522 (2002)」で定義された形状マッチングのための測定基準であり、これらはすべて引用されるものである。
本発明の典型的な実施形態によっては、調べられる画素i及び検索画素jに対する対応する特徴値は、一方から他方へと進む際の幾何学的変換によって変化する近傍を用いて計算される。例えば、2つの近傍は、異なる相対的な配向、大きさ、又はその両方を有する。加えて又は代わりに、近傍の一方は、他方に対して反射した鏡像である。例えば、画素iの特徴値を得るアルゴリズムが、画素iから+x方向に一定の距離離れた近傍の画素の濃淡値の使用を含む場合、画素jの特徴値は、そのかわりに、画素jから+y方向(90度回転)に同じ距離だけ離れた画素、又は、−x方向に(反射)同じ距離だけ離れた画素、又は、+x方向に2倍の距離だけ離れた(大きさの変化)画素、又は、+y方向に2倍の距離だけ離れた(大きさの変化に加えて回転)画素を用いて計算される。随意に、回転した及び/又は大きさを計った近傍の濃淡値は、特にその回転角度が90度の整数倍でない際に(画素のデカルト格子の場合)、又は、スケール因子が整数でない場合、特徴値を計算する前に補間される。随意に、画素は三角格子又は六角格子、あるいは、もっと複雑なパターンで配列される。
同じ特徴が回転及び/又はスケーリング及び/又は反射を伴わずに定義される場合、このように定義された特徴を用いることは特に有用であり、多くの多様な回転角度及び/又は寸法因子に関して、結果として生じる特徴は全て同じ重み係数を与えられる。これによって、画像内の構造物の配向性及び/又はスケールから独立して、すなわち、配向性及び/又は寸法の範囲を少なくとも幾ばくか超えた距離測定量がもたらされることもある。画像が、異なる配向性又は寸法を有するか、又は互いの鏡像である類似の構造物を含む場合、このことは有利に働く。
(特徴に対する重みベクトルを最適化する遺伝的アルゴリズム)
前記の潜在的な特徴が広範であるため、あらかじめ与えられた画像診断法、あらかじめ与えられた身体の部分又は病状、造影剤のあらかじめ与えられた種類及び濃度、又は、他の画像の特徴に関して、ノイズ低減に最も優れた結果をもたらした、前記特徴と対応する重みαとの最適なセットを体系的に見出すのは困難である。異なる特徴は、あらかじめ与えられた特徴のセットがいかによく作用するかに影響を及ぼすという点で相乗的に相互作用可能であるため、前記のことはとりわけ真実である。図5は、特徴のセットに対する最適な、少なくとも優れた重みベクトルを見出すために使用可能な遺伝的アルゴリズム方を示す、フローチャート(500)である。ここで「優れた」とは、あらかじめ与えられた画像の分類において、ノイズ低減により効果的であることを意味する。
従来技術で周知な任意の最適化方法は重みベクトルを見出すために使用されることもあるということを理解されたい。潜在的な特徴のセットが、多様なモジュラー部分、すなわち、どことなく有機物の遺伝子のように相乗的に作用する個別の特徴を有するため、遺伝的アルゴリズムを用いることは有利であることもある。
工程502において、特徴のセットが選択され、順序づけされる。随意に、特徴のセットは、遺伝的アルゴリズムの結果を用いて多くの特徴を排除可能であるということを見込んで、非常に多くの数の特徴を含む。重み係数の幾つかが非常に低いと見つかる範囲内では、このことは、対応する特徴がノイズを低減させるにはそれほど有用ではなく、リストから排除可能であり、一方でノイズ低減ソフトウェアを実行中に計算時間を節約するということを示す。
工程504では、ノイズのテスト画像が、同じくらい低ノイズのテスト画像、さらにノイズの少ない、又は全くノイズを含まないテスト画像とともに選択される。特徴と対応する重みベクトルのあらかじめ与えられた順位付けしたセットの効果は、ノイズ低減アルゴリズムをノイズのあるテスト画像に適用するとともに、出力画像が低ノイズ画像にどれだけ近いかを測定することによってテストされる。テスト画像が同じ画像診断法から、ノイズ低減ソフトウェアが働きかけるとされる画像として得られる場合、遺伝的アルゴリズムはもっともよく作用する。画像及びノイズの特性は、特徴と対応する重みベクトルのあらかじめ与えられたセットの効果に影響を与えるとみられる。随意に、ノイズのあるテスト画像は、低ノイズのテスト画像と同じ時間に獲得されるが、異なる収集パラメータ、例えば、CT画像用の低線量のX線、又は、MRI画像用の短収集時間を有する。あるいは、ノイズのある画像は、低ノイズ画像に疑似ノイズを加えることによっても発生する。
工程506において、重みベクトルの初期の集団ベクトル群が例えば、乱数発生機を用いて形成される。各々の重みベクトルは、順序づけされたセットの特徴の各々に対して1つの成分を有する。この集団は随意に十分に大きく、さらに、潜在的な重みベクトルの位相空間内に十分なほど拡散するので、遺伝的アルゴリズムの効果が局所で(全体的に停滞するよりもさらに悪いとされる)最も停滞するということは起こりそうにない。一方で、この集団は随意にそれほど大きくないため、遺伝的アルゴリズムを動かすための計算時間が非実際的に長くなる。ある程度、特に、非常に多くの特徴が試験される場合は、どれだけ多くの集団を用いるべきかを決めるのが困難であり、前記の両方の状態を満たすのは困難である。多くの異なる特徴をセットするという相乗的な利点は、そのセットの全て特徴のごくわずかしか用いることなく獲得可能であるという仮定に立てば、非常に多くの特徴を用いることの困難さは、集団内の任意の1つのメンバにおいて非ゼロの重み係数を有する特徴の数を制限することによって、ある程度は回避可能である。このような仮定を立証するとともに適切な集団の大きさを構成するものを把握することは、異なる始動集団で試験を行うとともに最終結果が非常に異なるかどうか見極めることによってなされる。
工程508では、各重みベクトルのノイズ低減効果は、ノイズのあるテスト画像にノイズ低減アルゴリズムを実行するとともに、結果を低ノイズのテスト画像と比較することによって、評価される。重みベクトルの効率性の測度は、例えば、ノイズ低減アルゴリズムの結果生じた画像と、低ノイズのテスト画像との間の平均二乗誤差である。高い数字がより効果的な重みベクトルを意味するように、有効性計測を定義するのが好ましい場合、この平均二乗誤差の負数、又は、逆数が用いられてもよい。随意に、視覚的又は心理的な誤差の測定は、重みベクトルの有効性を測定するために用いられる。James L. Mannos、及び、David J. Sakrisonらの論文「“"The effect of a visual fidelity criterion on the encoding of image”,IEEE Trans, on Information Theory 20, no. 4, p. 525 (July 1974)」を参照されたい。
工程510で、最も効果的な重みベクトルが、集団中の全ての重みベクトルから、もっとも有効性を示す有効性計測を備える重みベクトルを得ることによって、随意に得られる。
工程512では、遺伝的アルゴリズムが収束したか、又は、十分に効果的な重みベクトルを見つけたかどうかが決定される。例えば、最も効果的な重みベクトルの有効性計測を、以前生成した、又は、以前生成した複数の重みベクトルの有効性計測の量と比較することによって、各々発生した際の重みベクトルの有効性計測が依然として大きく変化しているということを確認することで、前記のことは実行される。あるいは、最も効果的な重みベクトルの有効性計測を、有効性の絶対的な標準と比較する。遺伝的アルゴリズムが収束していない場合、工程514で新しい重みベクトルが生成される。例えば、より効果的な重みベクトルが非効果的な重みベクトルよりも著しく多くの次世代を生成することによって、新しい重みベクトルが生成され、最も効果的でない重みベクトルは次世代を全く生成しない。加えて、随意に、重みベクトルは何度か変異し、異なる重みベクトルの同じ要素は同程度交差する。これは、効率的な遺伝的アルゴリズムを用いて随意に行われ、従来技術に基づいて、他の遺伝的アルゴリズム方法も同様に用いられる。
重みベクトルの新しい集団の各々は工程508で評価され、有効性計測が収束を開始するまで、その手順は次の世代に対して継続する。例えば、過去数世代の有効性計測における相対的な変化に基づいて、収束基準が一度満たされると、工程516での手続きは終了し、大部分の重みベクトルが出力されて生成される。
(特徴セットと、重みベクトルと、の一例)
表1は、順に並べられた特徴のセットと、図5に記載されているような遺伝的アルゴリズムを用いて見出された重みベクトルの対応成分と、を示している。特徴のリストは、ここで所望されている考えられる特徴の変形例を網羅する総合リストではなく、他のタイプのものを用いるテストでは、代わりの特徴、又は、進行中のものに加える特徴、であって、より効果的なノイズ低減効果を導き出すものがあるものの、ある種の特徴のみを備えている。表1にリストアップされている、重みの大きさの順序の広範は、特徴値の相対的な大きさを反映していることに、注意すべきである。前記特徴値は、異なる特徴の相対的効力と同様に、正規化されておらず、そのため、最も高い重みを備えている特徴は、それに含まれるべきものの中で最も重要なものである必要は無い。図4A、図4B、図4Cに示されている画像は、完全三次元画像のxy平面における断面である。該完全三次元画像は、表1に示された、特徴のセットと重みベクトルと、を用いて低減されたノイズを有している。該完全三次元画像のボクセルは、x、y方向のものよりも、z方向のもののほうが幾分長い。図4A、図4B、図4Cに示されている断面図は、x、y方向において、約450×500画素のものである。
表1において、“画像それ自身”とは、ハウンズフィールド・ユニットにおいて、画素の濃淡値を意味している。種々の順序の統計的特徴は、ハウンズフィールド・ユニットにおいて、百分率で、近傍の濃淡値の分布用に、近傍の中心にある検索画素による、濃淡値を意味している。“平均二乗誤差”は、ハウンズフィールド・ユニットにおいて、近傍内の濃淡値の分布の標準誤差である。ガウシアンフィルタ特徴は、ハウンズフィールド・ユニットにおいて、ミリメートル単位で測定された、異なるσ(シグマ)パラメータを備えている2つのガウシアンフィルタに対する中心画素の濃淡値、の応答の差を伴うものである。勾配を伴っている特徴において、勾配の単位は、ミリメートル単位のハウンズフィールド・ユニットである。勾配平均は、勾配の大きさを意味しているのであるが、Ix、Iy、Izは、勾配のx、y、z成分を、それぞれ、参照している。
(ノイズ低減を行う画像処理パラメータの選択)
ほとんどの画像診断法において、低ノイズの画像を得ることができるが、しかし、金銭面、安全面で、コストがかかる。CT撮影において、例えば、ノイズは、高いx線放射を用いることによって低減することができるが、しかし、患者に癌を生じるx線放射の機会の増加による、考えられるコストがかかる。画像のノイズレベルは、例えば、医学上の問題を診断するためのよりよい画像を取得すること、即ち、患者が効果的な治療を受ける機会を増加することと、患者が高いx線放射から癌となる機会を増加することと、の間でのトレードオフから選ぶことができる。
MRIにおいて、より低いノイズが、高い静磁場を用いることによって得ることができる。高い静磁場による健康障害は知られていないが、高い磁場を使うMRIは、構築するのにより高価であり、それを購入することのできる病院は少なく、結果、MRIを利用する事ができる患者は少なくなってしまう。よく使われている、最も高い磁場の全身医療用MRI装置は、約3テスラのボーア磁場を有しており、より高い磁場を使用する比較的小さな装置は、しばしば用いられているが、より一層高い磁場を使用する装置は、周知技術では構築することが難しく、又は、不可能である。1.5又は2テスラのボーア磁場を使用するMRI装置は、比較的、かなり安価である。MRI画像内のノイズは、また、より長い画像収集時間を使用することによって低減することができるが、しかし、多くの患者が耐えられる収集時間は、限られている。収集時間の増加は、また、MRIの患者処理能力を減少させてしまい、結局のところ、MRIを利用できる患者の数を制限してしまう。
最後に、CTとMRIの双方において、より低いノイズは、低解像度を有することによって得られるが、低解像度は、高いノイズの場合のように、また、医学的状態を診断するための画像の利用に影響を及ぼしてしまう。
図6は、フローチャート600を示している。該フローチャートは、CT、MRI、その他の画像診断方法における、画像処理パラメータを選択する方法を記載している。該方法は、ノイズを低減するために、図3に記載されたような方法を用いる、ノイズ低減ソフトウェアの可能性を補うものである。フローチャート600の方法は、図3又は本願の何れかの箇所に記載されている新規のノイズ低減方法を使用するものに限定するものではない。フローチャート600は、図1A、図2Aに記載されているような、ノイズ低減の周知の方法、又は、現在知られており、又は、将来知られる、ノイズ低減の何れかの他の方法、に用いることができる。
工程602では、例えば、x線放射、CTの場合の解像度、又は、MRIの場合の磁場、収集時間、解像度、等の所望のノイズレベルを生じるための、標準の収集パラメータが得られる。これらのパラメータは、与えられた画像処理装置のための標準操作命令の部分であるが、それらは、また、造影剤の有無に依存し、質の低い画像が正当なものであるとされるところで、画像が人間ドッグ目的のために作られたものであるか否か、又は、周知の医学上の問題を試験するために作られたものであるか否か、に依存し、又は、特定の状態を診断するのに必要な解像度とノイズレベルとに依存する、ものでもよい。
工程604では、例えば、ルックアップテーブルを用いて、新規な収集パラメータが、見出される。前記ルックアップテーブルは、ノイズレベルが診断に重要であるところで、画像の少なくともこれらの部分に、ノイズ低減ソフトウェアを使用した後に、同じノイズレベルを与えようとするものである。前記ルックアップテーブルは、例えば、標準の収集パラメータの関数として、又は、所望の最終ノイズレベルの関数と同等なものとして、与えられた画像診断法のために、ノイズ低減のための最良の特徴のセットを使用し、現実の画像を使用するシミュレーション又は試験によって生成される。試験又はシミュレーションは、また、解像度の範囲で実行することができ、又は、代わりに、異なる画素のノイズが相関関係が無いのであれば事実になるが、ボクセル体積又は画素領域、の逆平方根によって、相対的なノイズレベルがはかられる、と単に仮定することもできる。
工程606では、画像が、新規なパラメータを用いて収集される。該新規なパラメータは、より望ましいノイズレベルであるが、しかし、例えば、CT画像又は他のx線画像の場合、低いx線放射を使用し、又は、MRI画像の場合、低い磁場及び/又はより短い収集時間を使用する。工程608では、画像内のノイズは、ノイズ低減を伴うことなく標準の収集パラメータによって生成されるように、同じようなノイズレベルの画像、又は、医学診断に同じく有用な画像、を結果として生じる、ノイズ低減ソフトウェアを用いて低減される。
(残像の使用)
図7は、本発明の実施例に従って、ノイズ低減ソフトウェアによって除去された原画像の幾つかの非ノイズ部分を修復するために、残像を使用するフローチャート700を示している。前記残像は、原画像とノイズ低減画像との間の差異である。フローチャート700の方法では、また、ノイズ低減方法を試算し、フィードバックすることによって、改善するのに役に立つものである。工程702では、元のノイズの載った画像が得られる。工程704では、ノイズが、例えば、図3に記載されたノイズ低減方法、又は、ここに又は先行技術文献に記載されている任意のノイズ低減方法を用いることによって、又は、将来発明されるであろう任意のノイズ低減方法を用いることによって、画像から除去される。工程706では、残像が、原画像からノイズの低減された画像を引くことによって生成される。理想的には、残像は、全くのノイズである。実際には、しかしながら、低減は、ノイズのみを除去するものではなく、原画像の幾つかの構造も除去してしまう。特に、小さな寸法の構造物は、ノイズ低減の結果、原画像から不均衡に除去され得るものである。
例え、ノイズのみが原画像から除去されたとしても、画像診断法に依存して、等しい真のノイズが、画像のあちこちに、振幅又は他の特性が異なっており、残像内で大きな寸法の構造物を結果として生じている、ということに注意すべきである。大きな寸法の構造物が、原画像から不適切に除去された構造物であるという解釈を避けるため、図7の方法は、ノイズが均一又は比較的低い画像部分に、同時に、選択的にのみ実行されるものである。
工程708では、非線形エッジ保存フィルタが、残像を平滑化し、エッジを位置決めするのに用いられている。このフィルタは、残像に含まれている原画像からの任意の構造物の解像度を相対的に向上し、残像のノイズを低減し、エッジの表面に平行なエッジを平滑化する。 適切なフィルタは例えば、J.Weichertによる"Anisotropic diffusion processing"、Teubner、1998年、J.Weickertによる"Coherence enhancing diffusion filtering"、International Journal of Computer Vision 31、 No.2-3,111〜128頁(1999年)、に記載されているようなBeltramiフィルタ、コヒーレンス強化フィルタ等の非線形異方性フローフィルタを含んでいる。
工程710では、“構造物”パラメータは、画像がその場所でコヒーレント構造を有しているならば、より高い値を有していることになる、フィルタリングされた残像の関数として試算される。この目的のために、多くのパラメータが、使用され得る。例えば、構造テンソルの固有値又はヘッシアン行列の固有値が、使用され得る。工程712では、高い値の“構造物”を備えているフィルタリングされた残像の部分が、改善されたノイズ低減画像を生成するように、ノイズ低減画像に再び格納される。
(距離測定量についての相関関数の使用)
図8は、上述したものとは異なり、距離測定量d(F、F)用の異なる式を使用する、画像内のノイズ低減方法のフローチャート800を示している。新規の式は、異なる特徴値の間の考えうる相関関係を考慮に入れたという点で、ある意味、上に与えられた式を一般化したものである。β=2の場合について考察すると、上述した式は、次の「数7」のようになる。
d(F、F)用の新規の式は、また、異なる特徴値の間の相関関係を考慮に入れ、異なる特徴の間の交差項を含んでいる。d(F、F)用の新規の式の潜在的利点は、特徴値のセットが、古い特徴値の独立した線形結合として、それぞれ定義されている、同じ数の新規の特徴値のセットによって置き換えられたとしても、それが、依然として変化しないことである。特徴値の新規のセットが特徴値の古いセット内の全ての情報を含んでいるはずであるので、d(F、F)用の新規の式は、幾つかの意味で、特徴値の情報にのみ依存し、特徴が定められた特別な方法に依存するものではない。d(F、F)用の新規の式の他の潜在的利点は、重みベクトル係数α、そして、交差項係数についても同様に、画像の位置に依存するものであり、何れの位置でも同じである必要は無く、画像の異なる位置で、異なるレベルのノイズと、異なるノイズ相関関数と、を示すものである。例えば、CT画像において、1次元又は2次元投影を交差するによって、画像が形成されたことに起因して、ノイズレベルは、画像の異なる部分で一般に異なるものである。MRI画像において、RF領域の局所的な強度に依存して、同様に、静磁場と勾配磁場とにおいて考えられる不均一性に依存して、ノイズレベルは不均一なものとなるだろう。与えられた画素に対し、ノイズを伴わない、真の濃淡値を試算するため、同じような画素の濃淡値を使用するとき、画像のノイズの多い部分からの画素に対する重み付けを少なくすることは利点かもしれない。
図8に見出される距離測定量は、異なる特徴値の間の相関行列Σに依存する。このことは、特徴値が、特徴が見出される箇所の画素の近傍の個々の画素の濃淡値である場合のものとして示されるだろう。この場合において、等しい重み付けαのために、前記d(F、F)用の式は、まさに、非局所平均法に用いられる平均二乗誤差である。
近傍のm番目の画素と、近傍のn番目の画素と、の間の行列係数Σmnは、次の「数8」によって与えられる。
ここで、IとIとは、近傍のm番目、n番目の濃淡値のことである。μは、近傍の全ての画素の平均濃淡値である。Eは、期待値である。随意に、濃淡値と平均濃淡値との間の局所的差異が、ノイズのみに起因するように、係数Σmnは、均一なファントムの画像の濃淡値を測定することによって見出される。近傍の濃淡値をベクトルNで表すとき、相関行列Σは、次の「数9」のベクトル表記で表すことができる。
式中のμは、その要素が全てμに等しいベクトルを表すものである。
工程802で、平均濃淡値μは、画像の異なる領域について見出される。工程804で、例えば、上で定義されたΣmnの、相関行列の係数は、画像の異なる領域について見出される。この場合において、領域は、随意に、画素よりもはるかに大きいが、全体画像よりはるかに小さいものである。随意に、係数Σmnは、位置によって滑らかに変化すると考えられ得るものであり、補間処理が、領域間の値を求めるのに用いられる。
画素iと、検索画素jとの間の距離測定量は、次の「数10」によって与えられる。
ここで、Nと、Nとは、それぞれ、画素iの周りの近傍の画素の濃淡値と、画素jの周りの近傍の画素の濃淡値と、を表しているベクトルである。i、jは、N、Nの要素を標識化する指数ではなく、2つの画素を標識化する指数である。前記2つの画素の互いの理論上の距離は、それらの近傍の類似に基づいて、例えば、ノイズ低減アルゴリズムで調べられた画素iと、検索画素jと、で定められる、ということに注意すべきである。Σ-1は、相関行列Σの逆行列である。
工程806は、Σの逆行列が計算される。随意に、近傍に画素が多く、行列が、結果、非常に大きくなるとき、計算時間を短くするため、逆行列は、次の「数11」によって近似される。
Σの、λは、n番目の固有値の逆数であり、Vは、対応する固有ベクトルである。幾つかの最大の固有値と、それに対応する固有ベクトルと、のみが用いられるのであれば、Σの逆の良好な近似が、速やかに見出され得る。次に、距離測定量は、次の「数12」で求められる。
合計は、固有ベクトルを上回っている。事実、この距離測定量は、固有ベクトルVの1つのためにN・Vとして、それぞれ定められた特徴、即ち、近傍の画素の濃淡値の特定の線形結合、に基づいて、そして、対応する固有値λによって与えられる重み係数αに基づいて、あらかじめ定められた画素i、j間の論理上の距離測定量のように振舞う。
(画素のノイズレベルの試算)
上で述べたように、ノイズレベルは、しばしば、画像の位置によって変化するが、随意に、ノイズのある領域の検索画素jは、例えば、よりノイズの少ない領域の検索画素よりも低い重み係数Wjが与えられることによって、試算された画素iの真の濃淡値に比較的少ししか寄与しない。随意に、与えられた領域のノイズレベルは、上述したように、均一なファントムの画像の隣接する画素間の相関を測定することによって、試算される。与えられた画素のノイズの大きさの試算だけでなく、ノイズの符号の試算をも与える、代わりの方法が、これより記載される。各画素のノイズのこの試算は、図3のノイズ低減方法を用いる、より高いノイズ検索画素用の重み係数Wjを引き下げるだけでなく、各画素からの試算されたノイズを減算することによってノイズを低減するのに直接用いることができるものである。結果として得られる画像は、随意に、それ自身をノイズの低減された画像として使用され、又は、例えば、図3の方法によって又は他のノイズ低減方法によって見出されたノイズの低減された画像に基づいて、重み付けされた平均を取ることによって合成されて使用される。
ボクセルのノイズを試算する、この方法が、図9のフローチャート900によって記載されている。該方法は、ノイズの無い画像において、小さなサイズの、画素の略全ての区画は、濃淡値のベクトルとして各区画を取り扱うような、そのサイズの区画の完全ベクトル空間の非常に小さな一部分のみを占有することになる可能性がある、という考えに基づいている。一度、ベクトル空間のこの占有された部分が、定められると、この部分からのどのようなずれも、ノイズによると考えられる。
工程902では、1又はそれ以上の低いノイズテスト画像が調べられるが、随意に、使用される方法は、例えば、同じ画像診断法を用いる、同じようなものであり、随意に、同じような画像収集パラメータを用いるものであり、及び/又は、それらが医用画像である場合には、身体の同じ部分を見るものである。図9に例示するように、画像は、3次元画像であり、故に、画素は、ボクセルとして参照されるが、方法は、同様に、2次元画像に用いることもできる。各テスト画像において、ボクセル体積N×N×Nの1組の区画が、調べられるが、随意に、テスト画像内において、全ての組の区画がそれらの体積を備えているように構成される。各区画は、理論上のN×N×N体積のベクトル空間内において、濃淡値のベクトルとして表すことができ、それらの体積は、N×N×N区画のボクセルの1つの考え得る濃淡値を各々表している。画像の区画は、周知の任意のクラスタ化アルゴリズムを用いて、このベクトル空間内においてクラスタに分類される。クラスタの数は、例えば、20と100との間であり、又は、100と500との間であり、又は、500と2000との間であり、又は、20以下であり、又は、2000以上である。多くのクラスタを使用することは、ベクトル空間をどのようにクラスタに分割するかに関し、よい統計値を得るために、より多くの区画を調べる必要があり、それ故、区画を分類するのにより多くの計算時間を必要とするが、あまりに少しのスラスタを使用することは、あまりにもベクトル空間を覆いすぎ、ノイズを低減するために役に立たない。発明者は、区画の体積が5と10との間、又は、10と15との間、又は、5以下、又は、15以上、であるときに、数百のクラスタがうまくいくことに、気づいた。特に、11×11×11ボクセルの区画が、うまくいくことを示した。
上で与えられた例において、区画は、直角の配列の形状によるものであるが、区画は、この形状である必要は無く、ボクセルの任意の明確な形状を有することもできる。ベクトル空間の寸法は、区画内のボクセルの数である。
工程904では、各クラスタが、限定された組の独立パラメータを見出すために調べられる。前記パラメータは、完全ベクトル空間を覆うのに必要とされた基底ベクトルのN×N×N線形係数よりも著しく少ないものであり、そのクラスタの中にある区画をかなり正確によく近似して覆うものである。例えば、クラスタの中の区画の各々は、又は、それらの大半の部分は、クラスタ内の異なる区画に対して異なる係数を備え、限定された組の基底ベクトルの線形結合を加えた、クラスタ内の全ての区画に固定された濃淡値のベクトルとして、よく近似されている。代わりに、クラスタ内の区画の大半の部分は、線形に限らないが、限定された数の独立パラメータの機能を加えた、濃淡値の固定されたベクトルによって、よく近似されている。基底ベクトル係数の数、又は、他の独立パラメータの数は、全てのクラスタにおいて同じである必要は無い。与えられたクラスタで用いる、基底ベクトルの数、又は、独立パラメータの数は、例えば、N×N×Nの3/4、又は、N×N×Nの半分以下、又は、N×N×Nの1/4以下、又は、N×N×Nの1/8以下、又は、N×N×Nの3/4以上、である。クラスタのうちの幾つかは、典型的な数に比べ、より多くの基底ベクトル又は独立パラメータを有していてもよい。目標とするものは、クラスタ内の大半の区画によい近似を与える位相空間の小さな一部分であると認識されるものである。区画ベクトルを表す非線形の方法は、限定されるものではないが、カーネルPCAと、ラプラス固有マップと、拡散マップと、を含む。
工程906では、画像が、ノイズ低減用に得られる。一度、区画のクラスタと、基底関数又はパラメータの組と、が工程902、904において見出されると、追加の画像を処理するのに再度見出す必要が無いが、工程906でその手順を開始することができる。
工程908では、ループ・オーバー・画像ボクセルiの処理が始まり、ボクセル指数iが1に設定される。第1ボクセル周りの区画が、工程910で、調べられ(区画がそれらのボクセルの1つに対して定められる)、区画がどのクラスタに属するのかが定められる。代わりに、図3の方法でも考えられることであるが、同時にただ1つのボクセルiが調べられる代わりに、ボクセルの群が、一緒に調べられ、そして、区画が、それらのボクセルの群に対して定められ、又は、ボクセルの間に補間された仮想のボクセルに対して定められる。区画が適切に選択されたならば、そして、テスト画像が、処理される画像を十分に表しているものであるならば、そして、テスト画像がノイズがひどくなく、しかし、明確な構成物によって支配されており、そして、処理される画像がノイズによって支配されていないのであれば、処理されるべき画像の大半の区画は、1つのクラスタ又は他のものへと明確に収めることができるだろう。1又はそれ以上のこれらの状況が満たされていない場合、方法は、依然として有益なものであるが、ノイズを低減するのにさほど効果的でない。
工程912では、クラスタが見出されたという理由で、基底関数に対する係数、又は、他の独立パラメータは、ボクセルiに対する区画に対し、最良の近似を与え、又は、満足のいくよい近似を与える。よりよい近似は、大半の区画に対してのものであり、よりよいノイズ低減を大半の区画に対して行うことができる。というのは、方法は、実際の濃淡値と、この近似との間の差異は、ノイズによるものであると考えられるからである。工程914では、ボクセルiの濃淡値のノイズ成分が、ボクセルiの実際の濃淡値と、限定された組の基底関数、又は、限定された組の独立パラメータの関数との線形結合を加えた、クラスタに対する固定されたベクトルについての条件内にある近似を用いるときにボクセルiが備える濃淡値と、の間の差異を考慮して試算された。ノイズが無い場合、この手順に対する論理付けは、区画は、この近似によってよく表される可能性があり、この近似は、テスト画像内で見出されたこのクラスタ内の区画の全て又は大半に対してよく効き、それ故、任意の差異がほとんどノイズによるものと考えられる、ということである。
工程916では、ボクセル指数iは、1つ増やされる。工程918では、画像内の全てのボクセルが調べられたか否かを判断する。違う場合、次のボクセルが、工程910で調べられる。全てのボクセルが調べられた場合、次の工程920で、各ボクセルの試算されたノイズを出力しつつ、処理工程を終了する。随意に、試算されたノイズは、その後、画像から試算されたノイズを減算することによって直接的に、又は、例えば、図3のノイズ低減方法を用いるときは重み係数Wに作用するように、試算されたノイズを用いることによって、間接的に、あるいは、直接、間接的な双方の方法を組み合わせて使用することによって、画像のノイズを低減するのに用いられる。
ここで、用いられる“約”とは、±10%のことをいう。
用語の“備える(comprises)”、“備えている(comprising)”、“含む(includes)”、“含んでいる(including)”、“有している(having)”、そして、それらの動詞の活用変化は、“含んでいるが、これに限定するものではない”という意味である。この用語は、“からなる(consist of)”と、“基本的に〜から構成される(consisting essentially of)”と、を包含している。
“基本的に〜から構成される”という成句は、構成又は方法が、追加の構成要素及び/又は工程(step)を含むが、それは、追加の構成要素及び/又は工程が、請求項記載の構成要素及び/又は工程の基本的且つ新規な特性を、実質的に変えるものではない、ということを意味している。
ここで用いられているように、単数形の"a"、"an"と"the"とは、文章が明らかに他のことを述べていない限り、複数の意味を含んでいる。例えば、“化合物”又は“少なくとも1つの化合物”は、その混合物を含んでいる、複数の化合物を含むことができるものである。
“典型的な(exemplary)”は、“一例、事例、又は、実例として示したもの”という意味で、ここで用いられている。“典型的な”と記載されている実施例は、他の実施例よりも好ましい又は優れたものとして解釈され、及び/又は、他の実施例からの特徴の取り込みを排除する、必要は無いものである。
“随意に”という語は、“いくつかの実施例では与えられるが、他の実施例では与えられない”という意味で、ここで用いられている。発明の任意の実施例が、前記特徴がコンフリクトを起こさない限りにおいて、複数の“随意の”特徴を含むことができる。
この出願を通して、本発明の種々の実施例が、範囲を定めた形式で表されている。範囲を定めた形式での記載は、便宜上、簡潔化のためだけのものであり、発明の範囲の柔軟性の無い限定であると解釈すべきものではない。したがって、範囲の記載は、その範囲内の個々の数値と同様に、特に記載された、全ての考えられる代わりの範囲(sub range)を有するように考慮されるべきものである。例えば、1乃至6のような範囲の記載は、例えば、1、2、3、4、5、6の範囲内にある個々の数字と同様に、1乃至3、1乃至4、1乃至5、2乃至4、2乃至6、3乃至6等、特に記載された代わりの範囲を有するように、考慮されるべきものである。このことは、範囲の幅によらず適用されるものである。
数で示される範囲がここで示されたときは、いつでも、示された範囲内において、任意の前述の数値(小部分又は全体)を含むことが意図されている。“距離/間の距離”という句の、最初に示す数値、2番目に示す数値、そして、“距離/〜からの距離”という句の、最初に示す数値、から、2番目に示す数値は、ここでは、互いに置き換え可能なものであり、最初、2番目に示す数値と、全ての、その間の小部分又は全体の数値と、を含むことが意図されている。
発明のある特徴、明確化のために、独立した実施例の文脈に記載されている特徴は、また、単一の実施例を組み合わすことによって、与えられ得るものである。逆に、発明の種々の特徴、簡潔化のために、単一の実施例の文脈に記載されている特徴は、また、独立して、又は、任意の適切なサブコンビネーションに、あるいは、任意の他に記載された発明の実施例によって、与えられ得るものである。種々の実施例の文脈に記載されているある特徴は、実施例がそれらの要素を伴わなければ正常に動作しないという場合を除いて、これらの実施例の必須の特徴であると見なされるものではない。
発明は、その特別な実施例に関して記載されているが、改良又は変形例が、当業者に明らかになるだろう。したがって、添付の請求の範囲の精神と広範な範囲に収まる、代わりのもの、改良、変形例等の全てのものを、包含することが意図されている。
この明細書に記載されている、全ての刊行物、特許、特許出願は、それらのものが、引用されることによって、ここに組み込まれるように、明確に且つ個々に、示されていたかのように、同じ範囲で、明細書に引用することによって完全に、ここに取り込まれている。更に、この出願内の任意の引用文献の引用又は識別は、前記引用文献が本発明に対する先行技術として使用可能であるという承認であると、解釈されるべきものではない。部分的な見出しが用いられるという範囲で、それらは、必要な限定であると解釈されるべきではない。

Claims (28)

  1. 画像中のノイズを低減させる方法であって
    a)前記画像内の調べられる各画素に対して、検索画素のセットを選択する工程と、
    b)各検索画素の第1の近傍の少なくとも第1の特徴値と、前記調べられる画素の対応する近傍の対応する1つの特徴値を計算する工程と、
    c)前記第1の近傍のと同じ又は異なる、各検索画素の第2の近傍の少なくとも第2の特徴値と、前記調べられる画素の対応する近傍の対応する1つの特徴値とを計算する工程と
    )前記調べられる画素の特徴値と類似する1以上の特徴値を有する画素に対する高い感受性を用いて、前記検索画素の未処理の又は変換した濃淡値に基づいて、調べられる各画素に対するノイズが低減した濃淡値を計算する工程と
    e)原画像からノイズ低減画像への変化を表す残像の比較的構造化された部分を識別する工程と、
    f)改善されたノイズ低減画像を生成するために、前記ノイズ低減画像に対する前記構造化された部分を修復する工程とを備え、
    少なくとも前記第1の特徴値を計算する工程が、前記近傍における全ての画素の平均的な濃淡値以外に、前記近傍における画素の未処理又は変換した濃淡値の分配の特性を計算する工程を備え、少なくとも前記第2の特徴値を計算する工程が、前記近傍における前記画像の変換、又は、前記近傍における前記画像に対するフィルタの影響を評価する工程を備え、前記変換又はフィルタが、前記近傍と2、3の画素との中間規模の大きさの範囲の構造物、又は、他の配向性を上回る配向性、又はその両方を優先的に選択することを特徴とする方法。
  2. 前記第1の特徴値を計算する工程が、前記分配の二次又は高次モーメントを計算する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記第1の特徴値を計算するために、前記近傍の画素の濃淡値が、前記画素に対する画像の未処理の濃淡値である、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記第1の特徴値を計算するために、前記近傍の画素の濃淡値が、フィルタによって変換した画像の濃淡値である、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記フィルタが、ガウシアンフィルタである、ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記第1の特徴値を計算する工程が、第2近傍における前記画素の濃淡値の分布の少なくとも1つの特性を試算する工程をさらに備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記第2の特徴値を計算するために、前記変換又はフィルタが、前記近傍と2,3の画素との中間規模の大きさの範囲の構造物、及び他の配向を上回る配向の構造物を優先的に選択する、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記第2の特徴値を計算する工程が、前記画像に対する線形フィルタの応答を評価する工程を備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 前記線形フィルタが、ウェーブレットフィルタである、ことを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記線形フィルタが、方向フィルタである、ことを特徴とする請求項8記載の方法。
  11. 前記第2の特徴値を計算する工程が、1以上の方向で前記フィルタの効果を評価する工程を備える、ことを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 前記第2の特徴値を計算する工程が、前記近傍の前記画像の非線形な形態変換を評価する工程を備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 前記形態変換が、マルチスケール変換である、ことを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 前記形態変換が、形態演算子である、ことを特徴とする請求項12記載の方法。
  15. 前記近傍が前記近傍の画像画素の任意の濃淡値に対して少なくとも1つの角度だけ回転しても、前記第2の特徴値が実質的に略変化しないように、前記第2の特徴値の前記近傍の配向角への依存度が対照性を有している、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  16. 少なくとも前記第2の特徴値に対して、前記調べられる画素及び前記検索画素の対応する特徴値が、異なる相対的な配向、大きさ、又はその両方で計算される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  17. 前記ノイズが低減した濃淡値が、前記検索画素の濃淡値の加重平均に基づいている、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  18. 前記加重平均が、前記検索画素の前記特徴値と前記調べられる画素の前記対応する特徴値との間の差の測定量によって決まる重み係数を用いる、ことを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. a)濃淡値のベクトルとして表される画像内の画素の区画を、前記区画のベクトル空間内の複数のクラスタからの1つのクラスタに割り当てる工程と、
    b)前記クラスタに関連する、前記区画内の画素の数よりも少ない減少した独立パラメータの関数として、前記区画の近似値を求める工程と、
    c)前記区画の実際の濃淡値と、前記減少した独立パラメータの関数としての前記区画の近似値との差に基づいて、前記区画の画素の濃淡レベルを正す工程とをさらに備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  20. 前記関数が、減少した基底ベクトルのセットの線形結合であり、前記独立パラメータが前記線形結合の前記基底ベクトルの係数である、ことを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 変化した画像取得パラメータを備える医療画像を獲得する方法であって、
    a)画像のノイズを低減後に、所望のノイズレベルをもたらす1以上の画像取得パラメータのセットを決定する工程と、
    b)前記取得パラメータを有する前記画像を獲得する工程と、
    c)請求項1乃至20のいずれかにしたがって、前記画像のノイズを低減させる工程とを備えることを特徴とする方法。
  22. 前記画像を取得する工程がCT画像を獲得する工程を備え、前記1以上の画像取得パラメータのセットを決定する工程が、前記画像のノイズが減少していない場合と比べて、低線量のX線を有するパラメータのセットを決定する工程を備える、ことを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 前記画像を取得する工程がMRI画像を獲得する工程を備え、前記1以上の画像取得パラメータのセットを決定する工程が、前記画像のノイズが減少していない場合と比べて、低静磁場又は低取得時間を有するパラメータのセットを決定する工程を備える、ことを特徴とする請求項21記載の方法。
  24. 前記特徴値を計算する工程が、濃淡値の分配のあらかじめ与えられた百分率に対応する濃淡値を見出す工程を備える、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  25. 前記特徴値は、前記近傍が90度回転されると、ほぼ変わらない、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  26. 前記画像が医療画像である、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  27. 画像中のノイズを低減させる方法であって
    a)前記画像内で調べられる各画素に対して、検索画素のセットを選択する工程と、
    b)各検索画素の近傍の1以上の特徴値と、前記調べられる画素の近傍の対応する特徴値とを計算する工程と
    )前記調べられる画素の特徴値と類似する1以上の特徴値を有する画素に対する高い感受性を用いて、前記検索画素の未処理の又は変換した濃淡値に基づいて、前記調べられる各画素に対するノイズが低減した濃淡値を計算する工程と
    d)原画像からノイズ低減画像への変化を表す残像の比較的構造化された部分を識別する工程と、
    e)改善されたノイズ低減画像を生成するために、前記ノイズ低減画像に対する前記構造化された部分を修復する工程とを備え、
    少なくとも1つの特徴値を計算する工程が、前記近傍における全ての画素の平均的な濃淡値、又は、濃淡値の標準偏差以外に、前記近傍における画素の未処理又は変換した濃淡値の分配の特性を計算する工程を備える、ことを特徴とする方法。
  28. 画像中のノイズを低減させる方法であって、
    a)前記画像内で調べられる各々の画素に対して、検索画素のセットを選択する工程と、
    b)各検索画素の近傍の1以上の特徴値と、前記調べられる画素の近傍の対応する特徴値とを計算する工程と
    )前記調べられる画素の特徴値と類似する1以上の特徴値を有する画素に対する高い感受性を用いて、前記検索画素の未処理の又は変換した濃淡値に基づいて、前記調べられる各画素に対するノイズが低減した濃淡値を計算する工程と、
    d)原画像からノイズ低減画像への変化を表す残像の比較的構造化された部分を識別する工程と、
    e)改善されたノイズ低減画像を生成するために、前記ノイズ低減画像に対する前記構造化された部分を修復する工程とを備え、
    少なくとも1つの特徴値を計算する工程が、前記近傍の画像の変換、又は、前記近傍の画像に対するフィルタの影響を評価する工程を備え、前記変換又はフィルタが、前記近傍と2、3の画素との中間規模の大きさの範囲の構造物を優先的に選択し、前記特徴値を計算する工程が、前記近傍に対する濃淡値の平均勾配の方向を見出す工程を備えない、ことを特徴とする方法。
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