JP5529920B2 - ロボットのターゲット位置検出装置、半導体装置およびターゲット位置検出方法 - Google Patents

ロボットのターゲット位置検出装置、半導体装置およびターゲット位置検出方法 Download PDF

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本発明は、ロボットのターゲット位置検出装置、半導体装置およびターゲット位置検出方法に関し、詳しくは正確な位置をロボットに教示するために用いられるロボットのターゲット位置検出装置、半導体装置およびターゲット位置検出方法に関する。
半導体装置および液晶装置の分野では、装置の複雑化および搬送物の巨大化に起因して、ロボットの教示が益々難しくなっている。正確な位置をロボットに教示することは、ロボットの信頼性にとって、極めて重要なことである。このような状況の中で、ロボットの教示に対するオペレータの技量不足に起因する教示ミスは、深刻な問題である。そこで、オペレータの技量に頼らずに、正確な位置をロボットに教示するための技術が求められている。
またロボットの周辺には、ステージおよびその他の機械部分などの周辺装置が設置される。ロボットの教示に際しては、ロボットおよび周辺装置が互いに位置調整されて正しく設置されているか否かを判定する必要があり、この判定を自動で行うための技術も求められている。
特許文献1には、3軸スカラ型ロボットでターゲットの位置を検出して教示点を求める技術が開示される。図13は、従来のロボット1の正面図である。図14は、従来のロボット1の平面図である。特許文献1に開示される技術では、ロボット1のエンドエフェクタ2を、カセット3などに追加したターゲットに向けて移動させて、ターゲットに接触させる。このとき、トルクおよび速度の変化を検出する。そしてエンドエフェクタ2がターゲットに接触する場合と、そうでない場合とで、トルクおよび速度の変化を比較して、エンドエフェクタ2とターゲットとの接触点を検出し、検出した接触点からターゲットの位置を求め、教示点を計算する。
米国特許6242879号明細書
前記特許文献1に開示される技術では、エンドエフェクタ2をターゲットに接触させたときに、エンドエフェクタおよびターゲットが変形したり、パーティクルが発生したりするという不具合が生じることがある。このような不具合を防ぐためには、ロボット1を非常に低速で動作させる必要がある。この場合、ロボット1の駆動系の、変動要素および経時変化要素に支配されて、位置の検出精度が低くなってしまうという問題がある。変動要素は、トルク変動および摩擦などを含む。経時変化要素は、ヒステリシスなどを含む。
本発明の目的は、ターゲットの位置を高精度で検出することができるロボットのターゲット位置検出装置、半導体装置およびターゲット位置検出方法を提供することである。
本発明は、アームと前記アームに対して角変位可能に設けられるエンドエフェクタとを有するロボットと、
前記ロボットの動作を制御する制御手段と、
予め定める位置に配置され、予め定める方向に対して形状が変化するターゲットとを含み、
前記制御手段は、前記エンドエフェクタを駆動する駆動軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させ、前記駆動軸の指令値と前記駆動軸の現在値との差が一定値を超えたときに前記エンドエフェクタがターゲットに接触した状態における位置を取り込んで、前記予め定める方向におけるターゲットの位置を検出し、
前記制御手段は、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる際、前記エンドエフェクタが前記ターゲットが存在する教示点を超えて動作するように前記駆動軸を制御することを特徴とするロボットのターゲット位置検出装置である。
また本発明は、前記ターゲットは、前記予め定める方向に垂直な方向から見て幅が漸減または漸増する部分を有することを特徴とする。
また本発明は、前記制御手段は、前記エンドエフェクタを、前記予め定める方向に垂直な方向から見て前記ターゲットの左右両側に接触させることを特徴とする。
また本発明は、前記アームはスカラ型水平多関節アームから成り、前記予め定める方向は、前記アームに対する前記エンドエフェクタの角変位軸線の延びる方向に平行であることを特徴とする。
また本発明は、前記予め定める方向は、鉛直方向であることを特徴とする。
また本発明は、前記ターゲットは、前記予め定める方向に垂直な方向から見て幅が一定である部分を有することを特徴とする。
また本発明は、前記ターゲットは、円錐台状の部分を有することを特徴とする。
また本発明は、前記ロボットの駆動系は、歯車動力伝達機構またはダイレクトドライブモータを含むことを特徴とする。
また本発明は、前記ロボットのターゲット位置検出装置を含むことを特徴とする半導体装置である。
また本発明は、アームと前記アームに対して角変位可能に設けられるエンドエフェクタとを有するロボットの動作を制御して、予め定める位置に配置され、予め定める方向に対して形状が変化するターゲットの位置を検出するターゲット位置検出方法であって、
前記エンドエフェクタを駆動する駆動軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる工程と、
前記駆動軸の指令値と前記駆動軸の現在値との差が一定値を超えたときに前記エンドエフェクタがターゲットに接触した状態における位置を取り込んで、前記予め定める方向におけるターゲットの位置を検出する工程とを含み、
前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる際、前記エンドエフェクタが前記ターゲットが存在する教示点を超えて動作するように前記駆動軸を制御することを特徴とするターゲット位置検出方法である。
本発明によれば、制御手段は、エンドエフェクタを駆動する制御ループゲインを所定値よりも低下させて、エンドエフェクタをターゲットに接触させる。これによって小さい押付け力で、エンドエフェクタをターゲットに接触させることができる。したがってエンドエフェクタおよびターゲットの変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
しかも制御手段は、エンドエフェクタがターゲットに接触した状態における位置を取り込むので、ロボットの駆動系が有する変動要素などの影響がない。したがって前記特許文献1に開示される技術に比べて、ターゲットの位置を高精度で検出することができる。
本発明の実施の第1形態であるロボットのターゲット位置検出装置21の構成を示す斜視図である。 ロボット22の構成を簡略化して示す図である。 XY平面内のターゲット位置検出に関する動作を説明するための図である。 図3に続く動作を説明するための図である。 ハンド33の正面図である。 ロボット22の電気的構成を示すブロック図である。 ターゲット46の断面図である。 XY平面内のターゲット位置検出に関する動作の他の例を説明するための図である。 本発明の実施の第2形態であるロボットのターゲット位置検出装置81の構成を示す平面図である。 制御手段23によって取り込んだ位置を示すグラフである。 本発明の実施の第3形態であるロボットのターゲット位置検出装置の一部を示す斜視図である。 本発明の実施の第4形態であるロボットの自己診断装置101が備える制御手段23による自己診断動作を説明するためのフローチャートである。 従来のロボット1の正面図である。 従来のロボット1の平面図である。
図1は、本発明の実施の第1形態であるロボットのターゲット位置検出装置21の構成を示す斜視図である。ロボットのターゲット位置検出装置(以下、単に「位置検出装置」という)21は、正確な位置を教示するために用いられる。位置検出装置21は、ロボット22と、このロボット22の動作を制御する制御手段23とを含む。
ロボット22は、平板状のワークを搬送するワーク搬送装置として用いられる。ワークとしては、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という)24が挙げられる。
ロボット22は、カセット25に対してウェハ24を出し入れする。ロボット22は、カセット25内にあるウェハ24を取り出して、このウェハ24を、予め定める処理位置に搬送する。またロボット22は、予め定める処理位置にあるウェハ24を搬送して、このウェハ24を、カセット25内に差し入れる。ウェハ24は、予め定める処理位置で、処理装置によって処理される。処理装置は、ウェハ24に対してプロセス処理を行う。プロセス処理としては、エッチングなどが挙げられる。
制御手段23は、教示点を記憶部26に記憶させ、この記憶部26に記憶させた教示点にエンドエフェクタであるハンド33が向かうように、ロボット22の動作を制御する。制御手段23は、コンピュータによって実現される。制御手段23は、予め定める搬送動作プログラムを記憶する記憶部26と、記憶部26に記憶される搬送動作プログラムを実行して、後述の各駆動手段55〜58を制御する制御部27とを含む。
図2は、ロボット22の構成を簡略化して示す図である。図1をも参照して、ロボット22は、X軸、Y軸、Z軸の3軸方向に自由度を有するアーム32の先端部に、水平方向の自由度を有する手首が設けられ、この手首にはハンド33が設けられる。ロボット22は、基台31と、アーム32と、ハンド33とを含む。
アーム32は、スカラ型水平多関節アームから成る。アーム32は、ベース部35と、第1および第2アーム部36,37とを含む。ベース部35は、基台31に連結される。ベース部35は、基台31に対して、第1軸線L1まわりに角変位自在、かつ、第1軸線L1に沿ってスライド変位自在に設けられる。第1軸線L1は、本実施の形態では鉛直方向に延びる。第1および第2アーム部36,37は、長尺状に形成される。第1アーム部36の長手方向一端部36aは、ベース部35に固定される。第1アーム部36の長手方向他端部36bには、第2アーム部37の長手方向一端部37aが連結される。第2アーム部37は、第1アーム部36に対して、第2軸線L2まわりに角変位自在に設けられる。第2軸線L2は、第1軸線L1と平行である。
ハンド33は、ウェハ24を下方から支持する。ハンド33は、アーム32に連結される連結部41と、連結部41に連なり、ウェハ24を支持する支持部42とを含む(図3参照)。連結部41は、長尺状に形成される。連結部41の長手方向一端部41aは、第2アーム部37の長手方向他端部37bに連結される。連結部41は、第2アーム部37に対して、第3軸線L3まわりに角変位自在に設けられる。第3軸線L3は、第1軸線L1と平行である。支持部42は、略V字状に形成される。支持部42は、基部43と、この基部43に連なる一対の延在部44a,44bとを含む。基部43は、連結部41の長手方向他端部41bに固定される。各延在部44a,44bは、第3軸線L3の周方向Cに互いに離間して、第3軸線L3を含む仮想平面P1に関して対称に設けられる。
本実施の形態では、ロボット22は、第1および第2アーム軸と、手首軸とを有する。第1アーム軸は、第1軸線L1まわりに角変位駆動される。第2アーム軸は、第2軸線L2まわりに角変位駆動される。手首軸は、第3軸線L3まわりに角変位駆動される。
図3は、XY平面内のターゲット位置検出に関する動作を説明するための図である。ターゲット46は、予め定める位置に配置される。ターゲット46は、カセット25などに予め設けられる。ターゲット46は、本実施の形態では、Z軸方向に延び、円柱状に形成される。Z軸方向は、鉛直方向である。
記憶部26には、ターゲット46が存在する教示点が予め記憶される。制御手段23は、記憶部26に記憶される前記教示点にハンド33が向かうように、ロボット22の動作を制御する。このようにして制御手段23は、前記教示点近傍にハンド33を移動させる。具体的には、制御手段23は、図3に示すように、ハンド33の各延在部44a,44bの間にターゲット46が介在するように、ハンド33を移動させる。
図4は、図3に続く動作を説明するための図である。図4(1)は、アーム32の先端部を第1位置に維持した状態を示し、図4(2)は、アーム32の先端部を第2位置に維持した状態を示す。制御手段23は、制御ループゲインを変化させて、ハンド33のターゲット46への押付け力を変更可能である。制御ループゲインは、位置ループゲインと速度ループゲインとを含む。
制御手段23は、少なくともターゲット46が存在する教示点近傍から、手首軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、ハンド33をターゲット46に接触させる。所定値は、ウェハ24を搬送するときの制御ループゲインの値よりも小さい値に選ばれる。手首軸の制御ループゲインは、ターゲット46が存在する教示点近傍までハンド33を移動させた後で低下させてもよく、あるいは、最初から低下させておいてもよい。このように手首軸の制御ループゲインを低下させるので、小さい押付け力で、ハンド33をターゲット46に接触させることができる。したがってハンド33およびターゲット46の変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
本実施の形態では、制御手段23は、駆動電流の上限、すなわち駆動トルクの上限をも変化させて、ハンド33のターゲット46への押付け力を変更可能である。制御手段23は、少なくともターゲット46が存在する教示点近傍から、手首軸の駆動トルクの上限をも所定値よりも低下させて、ハンド33をターゲット46に接触させる。所定値は、ウェハ24を搬送するときの駆動トルクの上限よりも小さい値に選ばれる。手首軸の駆動トルクの上限は、ターゲット46が存在する教示点近傍までハンド33を移動させた後で低下させてもよく、あるいは、最初から低下させておいてもよい。このように手首軸の駆動トルクの上限をも低下させるので、確実に小さい押付け力で、ハンド33をターゲット46に接触させることができる。したがってハンド33およびターゲット46の変形を確実に防ぐことができ、またパーティクルの発生を確実に防ぐことができる。
しかも制御手段23は、ハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込む。具体的には、ハンド33がターゲット46に接触した状態で、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込む。このようにハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込むので、ロボット22の駆動系が有する変動要素などの影響がない。したがって前記特許文献1に開示される技術に比べて、ターゲット46の位置を高精度で検出することができる。
詳細に述べると、制御手段23は、前記教示点近傍にハンド33を移動させた後、図4(1)に示すように、アーム32の先端部を第1位置に維持した状態で、手首軸を揺動させてハンド33の内側の2点をターゲット46に接触させ、ハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込む。アーム32の先端部が第1位置にあるとき、ターゲット46は、ハンド33の各延在部44a,44bの間に介在する。ターゲット46には、各延在部44a,44bを接触させる。
一方の延在部44aをターゲット46に接触させて位置を取り込むにあたって、制御手段23は、手首軸の指令値を、ハンド33が手首軸の周方向一方C1に動くように変更する。このとき、一方の延在部44aの前方にはターゲット46が存在するので、ハンド33の移動は、図4(1)に仮想線47で示すように、一方の延在部44aがターゲット46に接触した時点から、ターゲット46によって阻止される。制御手段23は、手首軸の指令値と手首軸の現在値との差が一定値を超えたとき、手首軸および各アーム軸の現在値を、一方の延在部44aがターゲット46に接触した状態における位置として取り込む。
他方の延在部44bをターゲット46に接触させて位置を取り込むにあたって、制御手段23は、手首軸の指令値を、ハンド33が手首軸の周方向他方C2に動くように変更する。このとき、他方の延在部44bの前方にはターゲット46が存在するので、ハンド33の移動は、図4(2)に仮想線48で示すように、他方の延在部44bがターゲット46に接触した時点から、ターゲット46によって阻止される。制御手段23は、手首軸の指令値と手首軸の現在値との差が一定値を超えたとき、手首軸および各アーム軸の現在値を、他方の延在部44bがターゲット46に接触した状態における位置として取り込む。
本実施の形態では、制御手段23は、手首軸の指令値と手首軸の現在値との差が一定値を超えたとき、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込むけれども、手首軸およびアーム軸の現在値を取り込むタイミングは、これに限定されるものではない。たとえば、手首軸の指令値が予め定める値に到達したとき、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込んでもよい。この場合、前記予め定める値は、ハンド33がターゲット46に確実に接触するような値に設定される。
制御手段23は、アーム32の先端部を第1位置に維持した状態で、前述のように位置を取り込んだ後、アーム32の先端部を第1位置から第2位置に移動させる。第2位置は、第1位置とは、同一のXY平面内で異なる位置である。アーム32の先端部が第2位置にあるときも、ターゲット46は、ハンド33の各延在部44a,44bの間に介在する。
この後、制御手段23は、図4(2)に示すように、アーム32の先端部を第2位置に維持した状態で、手首軸を揺動させてハンド33の内側の2点をターゲット46に接触させ、ハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込む。この取り込み動作は、前述の取り込み動作に類似するので説明を省略する。
このように制御手段23は、XY平面内の複数の位置にアーム32の先端部を移動させ、前記複数の位置で、手首軸を揺動させてハンド33の内側の2点をターゲット46に接触させ、ハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込む。前記複数の位置は、本実施の形態では、第1および第2位置である。このようにして取り込んだ位置に基づいて、XY平面内のターゲット46の位置を検出することができる。
図5は、ハンド33の正面図である。記憶部26には、ハンド33の形状が予め記憶される。制御手段23は、記憶部26に記憶させたハンド33の形状と、取り込んだ位置とに基づいて、XY平面内のターゲット46の位置を演算し、これによってXY平面内のターゲット46の位置を検出することができる。
ハンド33の各延在部44a,44bには、ターゲット46に接触する接触部分49a,49bがそれぞれ形成される。各接触部分49a,49bは、ハンド33の内側に形成される。ここで、手首軸に垂直な仮想平面を想定し、この仮想平面内で、手首軸を中心とする仮想円50を想定する。この仮想円50は、各接触部分49a,49bと交わる。一方の接触部分49aと仮想円50とが交わる点を第1交点P11といい、他方の接触部分49bと仮想円50とが交わる点を第2交点P12という。そして前記仮想平面内で、第1交点P11と手首軸とを結ぶ線分51aと、第2交点P12と手首軸とを結ぶ線分51bとを想定する。このとき、各線分51a,51bが成す角度θは、前記仮想円50の半径が小さくなるにつれて、大きくまたは小さくなる。図5に示す例では、各線分51a,51bが成す角度θは、前記仮想円50の半径が小さくなるにつれて、小さくなる。
このようなハンド33の形状を踏まえて、一方の延在部44aがターゲット46に接触した状態における手首軸の現在値θ11と他方の延在部44bがターゲット46に接触した状態における手首軸の現在値θ12との差(θ12−θ11)と、手首軸からターゲット46までの距離Rと、の関係を表す情報が、ハンド33の形状として、記憶部26に予め記憶される。制御手段23は、このような情報を用いることによって、取り込んだ位置から、手首軸からターゲット46までの距離を演算して求めることができる。
さらに制御手段23は、XY平面内の複数の位置にアーム32の先端部を移動させ、前記複数の位置で、前述のようにして手首軸からターゲット46までの距離を演算して求める。このようにして制御手段23は、前記複数の位置で、手首軸からターゲット46までの距離を得るので、XY平面内のターゲット46の位置を特定することができる。
図6は、ロボット22の電気的構成を示すブロック図である。ロボット22は、第1および第2アーム駆動手段55,56と、ハンド駆動手段57と、上下駆動手段58とを含む。
第1アーム駆動手段55は、ベース部35を、基台31に対して第1軸線L1まわりに角変位駆動し、これによってベース部35に固定される第1アーム部36を、基台31に対して第1軸線L1まわりに角変位駆動する。第2アーム駆動手段56は、第2アーム部37を、第1アーム部36に対して第2軸線L2まわりに角変位駆動する。ハンド駆動手段57は、ハンド33を、第2アーム部37に対して第3軸線L3まわりに角変位駆動する。これらの各駆動手段55〜57は、角変位量を調整可能な回転モータによって実現され、たとえばエンコーダを内蔵するサーボモータによって実現される。
上下駆動手段58は、ベース部35を、基台31に対して第1軸線L1に沿ってスライド変位駆動する。上下駆動手段58は、角変位量を調整可能な回転モータを用いたボールねじ機構によって実現される。上下駆動手段58は、ねじ棒と、ねじ棒に螺合される螺合体と、ねじ棒を回転駆動する前記回転モータとを含む。螺合体には、ベース部35が固定される。回転モータは、たとえばエンコーダを内蔵するサーボモータによって実現される。
制御手段23は、前述の各駆動手段55〜58を制御する。制御手段23は、予め定める搬送元位置にあるウェハ24を保持して、このウェハ24を、予め定める搬送先位置に搬送するように、各駆動手段55〜58を制御する。制御手段23は、各駆動手段55〜58のサーボモータに設けられるエンコーダから各サーボモータの角度位置を取得することによって、各駆動手段55〜58をフィードバック制御することができ、目的位置に精度よく位置合わせすることができる。
図2を再び参照して、動力伝達機構を説明する。第1アーム駆動手段55は、基台31の内部空間に設けられ、第2アーム駆動手段56は、第1アーム部36の内部空間に設けられ、ハンド駆動手段57は、第2アーム部37の内部空間に設けられる。
第1および第2アーム駆動手段55,56は、アーム軸を駆動する駆動手段である。第1および第2アーム駆動手段55,56は、所定の精度で位置を検出することができるように構成される。所定の精度は、ウェハ24を搬送するときに必要とされる精度に選ばれる。このような各アーム駆動手段55,56によって各アーム軸が駆動されるので、検出誤差を小さくして、ターゲット46の位置を高精度で検出することができる。またアーム軸ごとに駆動手段が設けられるので、これによっても検出誤差を小さくして、ターゲット46の位置を高精度で検出することができる。
第1アーム駆動手段55は、サーボモータ61と動力伝達手段62とを有する。動力伝達手段62は、サーボモータ61の動力を、ベース部35に伝達する。動力伝達手段62には、歯車動力伝達機構が用いられる。動力伝達手段62は、減速機をさらに有する。サーボモータ61は、減速機の入力部に動力を回転力として伝達する。減速機の入力部に伝達された動力は、そのトルクが予め定める増幅比で増幅されるとともに、その回転速度が予め定める減速比で減速されて、出力部から出力される。出力部から出力された動力は、歯車群を介して、ベース部35に伝達される。これによってベース部35は、第1軸線L1まわりに角変位し、ベース部35に固定される第1アーム部36もまた第1軸線L1まわりに角変位する。
第2アーム駆動手段56は、サーボモータ63と動力伝達手段64とを有する。動力伝達手段64は、サーボモータ63の動力を、第2アーム部37に伝達する。動力伝達手段64には、歯車動力伝達機構が用いられる。動力伝達手段64は、減速機をさらに有する。サーボモータ63は、減速機の入力部に動力を回転力として伝達する。減速機の入力部に伝達された回転力は、そのトルクが予め定める増幅比で増幅されるとともに、その回転速度が予め定める減速比で減速されて、出力部から出力される。出力部から出力された動力は、歯車群を介して、第2アーム部37に伝達される。これによって第2アーム部37は、第2軸線L2まわりに角変位する。
本実施の形態では、各アーム軸には、歯車動力伝達機構が用いられるけれども、これらの各アーム軸には、ダイレクトドライブモータが用いられてもよい。この場合、検出誤差を可及的に小さくして、ターゲット46の位置をさらに高精度で検出することができる。
ハンド駆動手段57は、手首軸を駆動する駆動手段である。ハンド駆動手段57は、所定の精度で位置を検出することができるように構成される。所定の精度は、ウェハ24を搬送するときに必要とされる精度に選ばれる。このようなハンド駆動手段57によって手首軸が駆動されるので、検出誤差を小さくして、ターゲット46の位置を高精度で検出することができる。たとえばアームのリンクまたはアーム内のタイミングベルトなどの伝達手段を経て位置が検出される場合、途中の駆動系のヒステリシスおよび他の軸の影響によって、検出誤差が大きくなる。このような検出誤差を小さくすることができる。
ハンド駆動手段57は、サーボモータ65と動力伝達手段66とを有する。動力伝達手段66は、サーボモータ65の動力を、ハンド33に伝達する。動力伝達手段66には、歯車動力伝達機構が用いられる。動力伝達手段66は、減速機をさらに有する。サーボモータ65は、減速機の入力部に動力を回転力として伝達する。減速機の入力部に伝達された回転力は、そのトルクが予め定める増幅比で増幅されるとともに、その回転速度が予め定める減速比で減速されて、出力部から出力される。出力部から出力された動力は、歯車群を介して、ハンド33に伝達される。これによってハンド33は、第3軸線L3まわりに角変位する。
本実施の形態では、手首軸には、歯車動力伝達機構が用いられるけれども、この手首軸には、ダイレクトドライブモータが用いられてもよい。この場合、検出誤差を可及的に小さくして、ターゲット46の位置をさらに高精度で検出することができる。
図7は、ターゲット46の断面図である。この図6を参照して、Z軸方向のターゲット位置検出に関する動作を説明する。ターゲット46は、Z軸方向に対して形状が変化する。ターゲット46は、Z軸方向に延び、円柱状に形成され、しかも上部が先細に形成される。換言すれば、ターゲット46は、Z軸方向に延びる円柱状の本体部分71と、本体部分71の上端部71aに連なり、上方になるにつれて先細に形成される円錐台状の先端部分72とを含む。本体部分71と先端部分72とは同軸であり、本体部分71の上面と先端部分72の底面は一致する。本体部分71は、据付誤差などの機械誤差の範囲70よりも上方および下方に突出する。このようなターゲット46をその軸線を含む仮想平面で切断して見たときに、本体部分71の外周面と前記仮想平面との交線L11と、先端部分72の外周面と前記仮想平面との交線L12を下方に延長した線L13とが成す角度をαとする。
記憶部26には、ターゲット46の形状が予め記憶される。制御手段23は、記憶部26に記憶させたターゲット46の形状と、取り込んだ位置とに基づいて、Z軸方向のターゲット46の位置を検出することができる。
Z軸方向のターゲット46の位置を検出するにあたって、制御手段23は、まず、ターゲット46が存在する教示点近傍にハンド33を移動させる。制御手段23は、次に、アーム32の先端部を上昇させて、Z軸方向に関する複数の位置で、手首軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させるとともに手首軸の駆動トルクの上限を所定値よりも低下させて、手首軸を揺動させて、ハンド33の内側の2点をターゲット46に接触させ、ハンド33がターゲット46に接触した状態における位置を取り込む。このようにして取り込んだ位置に基づいて、Z軸方向のターゲット46の位置を検出することができる。
詳細に述べると、制御手段23は、前記Z軸方向に関する複数の位置について、取り込んだ位置からターゲット46の直径を求める。ターゲット46の直径は、ハンド33がターゲット46の本体部分71に接触するときは、一定であり、ハンド33がターゲット46の先端部分72に接触するときは、ハンド33の本体部分71に接触するときよりも小さくなる。
取り込んだ位置から求められるターゲット46の直径が小さくなったとき、小さくなる前のターゲット46の直径D1と、小さくなったときのターゲット46の直径D2とを用いて、ターゲット46とハンド33との接触位置の、ターゲット46の本体部分71の上端からの高さAを求めることができる。この高さAは、以下のような式によって得られる。
A=(D1−D2)/(2・tanα)
制御手段23は、取り込んだ位置から求められるターゲット46の半径が小さくなったとき、アーム32の先端部のZ軸方向に関する位置と、前述のようにして得られる高さAとに基づいて、Z軸方向のターゲット46の位置を演算して求めることができる。記憶部26には、このような演算のための式を表す情報が、ターゲット46の形状として、記憶部26に予め記憶される。このような情報を用いることによって、取り込んだ位置から、Z軸方向のターゲット46の位置を演算して求めることができる。
ロボット22は、ウェハ24を搬送するものである。このようなロボット22のハンド33は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格のカセット25に対してウェハ24を出し入れするために、2〜4mmの厚みが限界でそれ以上、厚く形成することはできない。またウェハ24のサイズから、一般的にはハンド33の長さは、200〜300mm程度必要である。このようなハンド33を、Z軸方向に移動させて、たとえばターゲットとなるZ軸方向に垂直な平面に接触させて、Z軸方向の前記平面の位置を検出する場合、ハンド33を変形させずに、位置を検出することは困難であり、したがって検出誤差が大きくなってしまう。本実施の形態では、ハンド33とターゲット46との接触方向がハンド33の剛性が高い方向と一致するので、ハンド33の変形による検出誤差の低下という問題を解決することができる。
図8は、XY平面内のターゲット位置検出に関する動作の他の例を説明するための図である。この例では、ターゲット76は、ハンド33の各延在部44a,44b間に嵌まり込むように、形成される。ターゲット76の形状は、ターゲット76がハンド33に嵌まり込んだとき、ターゲット76と手首軸との間の距離が一義的に決まればよく、好ましくはターゲット76がハンド33に嵌まり込んだとき、ターゲット76と手首軸との位置関係が一義的に決まればよい。本実施の形態では、ターゲット76は、Z軸方向に垂直な断面形状が三角形を成す。
制御手段23は、少なくともターゲット76が存在する教示点近傍から、手首軸および各アーム軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、ハンド33をターゲット76に接触させる。このように手首軸および各アーム軸の制御ループゲインを低下させるので、小さい押付け力で、ハンド33をターゲット76に接触させることができる。したがってハンド33およびターゲット76の変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
本実施の形態では、制御手段23は、少なくともターゲット76が存在する教示点近傍から、手首軸および各アーム軸の駆動トルクの上限をも所定値よりも低下させて、ハンド33をターゲット76に接触させる。具体的には、ターゲット76からの反力が数十gf〜100gf程度で、ロボット22がターゲット76に倣うようにして、ターゲット76にハンド33を低速で接近させて接触させる。これによってロボット22をターゲット76に確実に倣わすことができる。
制御手段23は、ハンド33がターゲット76に接触した状態における位置を取り込む。具体的には、ハンド33がターゲット76に接触した状態で、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込む。詳しくは、手首軸および各アーム軸について、指令値と現在値との差が一定値をそれぞれ超えたとき、手首軸および各アーム軸の現在値を、ハンド33がターゲット76に接触した状態における位置として取り込む。このようにハンド33がターゲット76に接触した状態における位置を取り込むので、ロボット22の駆動系が有する変動要素などの影響がない。したがって前記特許文献1に開示される技術に比べて、ターゲット76の位置を検出することができる。
記憶部26には、ターゲット76がハンド33に嵌まり込んだときの、ターゲット76と手首軸との位置関係を表す情報が、ハンド33の形状として予め記憶される。制御手段23は、このような情報を用いることによって、取り込んだ位置から、ターゲット76の位置を演算して求めることができる。
本実施の形態では、制御手段23は、手首軸および各アーム軸について、指令値と現在値との差が一定値をそれぞれ超えたとき、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込むけれども、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込むタイミングは、これに限定されるものではない。たとえば、手首軸および各アーム軸の指令値が予め定める値にそれぞれ到達したとき、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込んでもよい。この場合、前記予め定める値は、ハンド33がターゲット76に確実に接触するような値に設定される。
また本実施の形態では、各アーム軸の制御ループゲインを低下させるけれども、必ずしも全てのアーム軸について制御ループゲインを低下させる必要はない。たとえば、各アーム軸のうちの1つについてだけ制御ループゲインを低下させてもよい。
図9は、本発明の実施の第2形態であるロボットのターゲット位置検出装置81の構成を示す平面図である。本実施の形態の位置検出装置81は、前述の第1形態の位置検出装置21に類似するので、異なる点についてだけ説明する。
ハンド82は、その形状が手首軸の半径方向に対して変化する。ハンド82は、手首軸の半径方向に沿って形成される。ハンド82の支持部42は、大略的に台形状であり、手首軸の半径方向外方になるにつれて幅が大きくなる。ハンド82には、ターゲット46に接触する接触部分83が形成される。接触部分83は、ハンド82の一側部に形成される。接触部分83は、手首軸の半径方向外方になるにつれて、手首軸を含む仮想平面に対する傾斜角が変化する。この接触部分83は、手首軸の半径方向外方になるにつれて手首軸の周方向一方C1に傾斜する第1傾斜部84と、第1傾斜部84よりも手首軸の半径方向外方に位置して第1傾斜部84に連なり、手首軸の半径方向外方になるにつれて手首軸の周方向他方C2に傾斜する第2傾斜部85とを有する。本実施の形態では、第1傾斜部84は、連結部41に形成され、第2傾斜部85は、支持部42に形成される。
制御手段23は、少なくともターゲット46が存在する教示点近傍から、手首軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、ハンド82の接触部分83をターゲット46に接触させる。手首軸の制御ループゲインは、ターゲット46が存在する教示点近傍までハンド82を移動させた後で低下させてもよく、あるいは、最初から低下させておいてもよい。このように手首軸の制御ループゲインを低下させるので、小さい押付け力で、ハンド82の接触部分83をターゲット46に接触させることができる。したがってハンド82およびターゲット46の変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
制御手段23は、まず、ハンド82の接触部分83、具体的には第2傾斜部85をターゲット46に接触させる。この後、ハンド82の接触部分83をターゲット46に接触させた状態で、XY平面内でアーム32の先端部を予め定める一直線L21に沿って移動させる。前記予め定める一直線L21は、Y軸方向と平行である。
このとき、制御手段23は、前述のようにアーム32の先端部を移動させながら、ハンド82がターゲット46に接触した状態における位置を順次に取り込む。具体的には、制御手段23は、ハンド82の接触部分83がターゲット46に接触した状態で、手首軸および各アーム軸の現在値を取り込む。このようにハンド82の接触部分83がターゲット46に接触した状態における位置を取り込むので、ロボット22の駆動系が有する変動要素などの影響がない。したがって前記特許文献1に開示される技術に比べて、ターゲット46の位置を高精度で検出することができる。
ハンド82は、まず、仮想線86で示すような位置に配置される。ハンド82は、アーム32の先端部がターゲット46に向かって進むにつれて、手首軸の周方向他方C2に移動する。第1傾斜部84と第2傾斜部85とが連なる箇所にターゲット46が到達すると、ハンド82は、実線87で示すような位置に配置される。この後、ハンド82は、アーム32の先端部がターゲット46に向かって進むにつれて、手首軸の周方向一方C1に移動し、仮想線88で示すような位置に配置される。
図10は、制御手段23によって取り込んだ位置を示すグラフである。横軸Yは、アーム32の先端部の、Y軸方向に関する現在値を表し、縦軸θWは、手首軸の現在値を表す。Yの値は、アーム32の先端部がターゲット46に向かって進むほど、大きくなる。θWの値は、ハンド82が手首軸の周方向一方C1に向かって進むほど、大きくなる。
図10に示すように、Yの値とθWの値との関係を示す線は、下に凸の曲線である。θWの値が最小となるときのYの値Y0は、第1傾斜部84と第2傾斜部85とが連なる箇所にターゲット46が位置するときの値である。このYの値Y0に基づいて、XY平面内のターゲット46の位置を検出することができる。
記憶部26には、第1傾斜部84と第2傾斜部85とが連なる箇所にターゲット46が位置するときの、ターゲット46と手首軸との位置関係を表す情報が、ハンド82の形状として予め記憶される。制御手段23は、このような情報を用いることによって、θWの値が最小となるYの値Y0から、ターゲット46の位置を演算して求めることができる。
図11は、本発明の実施の第3形態であるロボットのターゲット位置検出装置の一部を示す斜視図である。本実施の形態の位置検出装置は、第1形態の位置検出装置21に類似するので、異なる点についてだけ説明する。
ロボット22は、手首にフリップ軸を有する。ハンド33は、フリップ軸からこのフリップ軸に垂直な方向に離間して設けられる一対の先端部91a,91bを有する。各先端部91a,91bは、フリップ軸を含む仮想平面に関して対称に設けられる。各先端部91a,91bは、ハンド33の各延在部44a,44bの先端部に相当する。
ターゲット90は、Z軸方向に垂直な方向に延びる隙間92が形成される隙間形成部である。このような隙間形成部は、たとえば搬送空間と処理空間とを仕切る壁94に設けられる。搬送空間とは、ロボット22によってウェハが搬送される空間である。処理空間とは、処理装置によってウェハが処理される空間である。
制御手段23は、少なくともターゲット90が存在する教示点近傍から、フリップ軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、フリップ軸を揺動させて、ハンド33の先端部91a,91bをターゲット90に接触させる。これによって小さい押付け力で、ハンド33の先端部91a,91bをターゲット90に接触させることができる。したがってハンド33およびターゲット90の変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
しかも制御手段23は、ハンド33の先端部91a,91bがターゲット90に接触した状態における位置を取り込んで、Z軸方向のターゲット90の位置を検出する。このようにハンド33の先端部91a,91bがターゲット90に接触した状態における位置を取り込むので、ロボット22の駆動系が有する変動要素などの影響がない。したがって前記特許文献1に開示される技術に比べて、Z軸方向のターゲット90の位置を高精度で検出することができる。
詳しく述べると、制御手段23は、ハンド33の各先端部91a,91bを前記隙間92に介在させ、フリップ軸の揺動角が最大となるようにアーム32の先端部91a,91bをZ軸方向に移動させて、その点を前記隙間92のZ軸方向の中央として検出する。したがって前記隙間92のZ軸方向の中央を、高精度で容易に検出することができる。
本実施の形態では、ターゲット90は、Z軸方向に垂直な方向に延びる隙間92が形成される隙間形成部であるけれども、ターゲット90は、必ずしも隙間92を形成する必要はない。ターゲット90は、たとえばXY平面に平行な平面であってもよく、あるいは、前述の第1形態で用いられるような円柱状のものであってもよい。
図12は、本発明の実施の第4形態であるロボットの自己診断装置101が備える制御手段23による自己診断動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の自己診断装置は、前述の第1形態の位置検出装置21に類似するので、異なる点についてだけ説明する。制御手段23による自己診断動作は、自己診断動作の開始指令が与えられると、開始される。自己診断動作の開始指令は、たとえば操作者によって与えられる。
自己診断動作を開始すると、ステップa1で、各駆動手段55〜58を制御して、ハンド33をターゲット46に倣わせる。このとき、手首軸の制御ループゲインおよび各アーム軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、ハンド33をターゲット46に接触させるようにする。これによって小さい押付け力で、ハンド33をターゲット46に接触させることができる。したがってハンド33およびターゲット46の変形を防ぐことができ、またパーティクルの発生を防ぐことができる。
次に、ステップa2で、手首軸まわりのハンド33の角変位がターゲット46によって阻止された状態で、手首軸の制御ループゲインだけを所定値よりも低下させて、手首軸の指令値を、ハンド33が手首軸の周方向一方C1に動くように変更して、ステップa3で、その変更後の位置を取り込む。具体的には、手首軸の指令値と手首軸の現在値との差が一定値を超えたとき、前記手首軸の現在値を、前記変更後の位置として取り込む。
次に、ステップa4で、手首軸まわりのハンド33の角変位がターゲット46によって阻止された状態で、手首軸の制御ループゲインだけを所定値よりも低下させて、手首軸の指令値を、ハンド33が手首軸の周方向他方C2に動くように変更して、ステップa5で、その変更後の位置を取り込む。具体的には、手首軸の指令値と手首軸の現在値との差が一定値を超えたとき、前記手首軸の現在値を、前記変更後の位置として取り込む。
次に、ステップa6では、取り込んだ位置の差によって、ロボット22の状態、特に手首軸の状態を判定する。取り込んだ位置の差とは、ステップa3で取り込んだ位置とステップa5で取り込んだ位置との差をいう。この取り込んだ位置の差は、手首軸のバックラッシ、ヒステリシスが大きいほど、大きくなる。したがって前記取り込んだ位置の差によって、手首軸の状態を容易に判定することができる。前記取り込んだ位置の差は、記憶部26に記憶して蓄積するようにしてもよい。この後、自己診断動作を終了する。
このようにして手首軸の状態を判定し、判定結果を用いて、前述の第1および第2形態の位置検出装置21,81において、取り込んだ位置を補正してもよい。これによってロボットの状態に拘わらず、ターゲットの位置を高精度で検出することができる。
本実施の形態では、ステップa1,a2,a4では、手首軸の駆動トルクの上限をも所定値よりも低下させてもよい。これによってハンド33およびターゲット46の変形を確実に防ぐことができ、またパーティクルの発生を確実に防ぐことができる。また本実施の形態では、手首軸の状態を判定するけれども、同様にして、各アーム軸についても状態をそれぞれ判定することができる。
前述の実施の各形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえばワークは、ウェハ24に限定されるものではなく、液晶表示パネルに用いられるガラス基板であってもよい。
21,81 ロボットのターゲット位置検出装置
22 ロボット
23 制御手段
31 基台
32 アーム
33,82 ハンド
46,90 ターゲット

Claims (10)

  1. アームと前記アームに対して角変位可能に設けられるエンドエフェクタとを有するロボットと、
    前記ロボットの動作を制御する制御手段と、
    予め定める位置に配置され、予め定める方向に対して形状が変化するターゲットとを含み、
    前記制御手段は、前記エンドエフェクタを駆動する駆動軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させ、前記駆動軸の指令値と前記駆動軸の現在値との差が一定値を超えたときに前記エンドエフェクタがターゲットに接触した状態における位置を取り込んで、前記予め定める方向におけるターゲットの位置を検出し、
    前記制御手段は、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる際、前記エンドエフェクタが前記ターゲットが存在する教示点を超えて動作するように前記駆動軸を制御することを特徴とするロボットのターゲット位置検出装置。
  2. 前記ターゲットは、前記予め定める方向に垂直な方向から見て幅が漸減または漸増する部分を有することを特徴とする請求項1に記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  3. 前記制御手段は、前記エンドエフェクタを、前記予め定める方向に垂直な方向から見て前記ターゲットの左右両側に接触させることを特徴とする請求項1または2に記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  4. 前記アームはスカラ型水平多関節アームから成り、前記予め定める方向は、前記アームに対する前記エンドエフェクタの角変位軸線の延びる方向に平行であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  5. 前記予め定める方向は、鉛直方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  6. 前記ターゲットは、前記予め定める方向に垂直な方向から見て幅が一定である部分を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  7. 前記ターゲットは、円錐台状の部分を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  8. 前記ロボットの駆動系は、歯車動力伝達機構またはダイレクトドライブモータを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のロボットのターゲット位置検出装置を含むことを特徴とする半導体装置。
  10. アームと前記アームに対して角変位可能に設けられるエンドエフェクタとを有するロボットの動作を制御して、予め定める位置に配置され、予め定める方向に対して形状が変化するターゲットの位置を検出するターゲット位置検出方法であって、
    前記エンドエフェクタを駆動する駆動軸の制御ループゲインを所定値よりも低下させて、前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる工程と、
    前記駆動軸の指令値と前記駆動軸の現在値との差が一定値を超えたときに前記エンドエフェクタがターゲットに接触した状態における位置を取り込んで、前記予め定める方向におけるターゲットの位置を検出する工程とを含み、
    前記エンドエフェクタを前記ターゲットに接触させる際、前記エンドエフェクタが前記ターゲットが存在する教示点を超えて動作するように前記駆動軸を制御することを特徴とするターゲット位置検出方法。
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