JP5528620B2 - サイドゲートノズルアセンブリ - Google Patents

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Description

本発明の態様は、概して、サイドゲートノズルアセンブリに関し、より詳細には、ノズル本体に対して摺動可能に係合する少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリを有するサイドゲートノズルアセンブリに関する。
サイドゲートノズルアセンブリは従来技術において一般的に既知である。これらの従来技術のアセンブリでは、大抵の場合に、サイドゲートノズルチップアセンブリがサイドゲートノズルアセンブリのノズル本体に固定されている。熱による加熱の間に、ノズル本体は少なくとも長手方向に膨張し、それによって長手方向軸に沿ってサイドゲートノズルチップアセンブリの位置が変わる。加えて、マニホルドも膨張してノズル本体を長手方向軸に沿って押しやる。従来技術のシステムに伴う1つの不都合点は、熱による加熱の間、及び熱による加熱の後のゲートの位置合わせである。サイドゲートノズルチップアセンブリとキャビティのオリフィスとの間の僅かなずれが、品質に悪影響を与え、場合によってはダウンタイムを増大させる。
一態様では、ノズル本体と、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリとを有するサイドゲートノズルアセンブリであって、ノズル本体と少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリとは互いに摺動可能に係合する、サイドゲートノズルアセンブリがある。
別の態様では、ノズル本体と、キャビティ部材には保持されているがノズル本体には固定されていない少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリとを有する、サイドゲートノズルアセンブリがある。
また別の態様では、溶融物チャネルを有するノズル本体と、当該ノズル本体の溶融物チャネルと流体連通する溶融物チャネルを有する少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリとを有するサイドゲートノズルアセンブリであって、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリはキャビティ部材に保持されている、サイドゲートノズルアセンブリがある。
更にまた別の態様では、ノズル本体と、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリとを有するサイドゲートノズルアセンブリであって、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリは、当該少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリをノズル本体に対して動作可能にシールする少なくとも1つのコンプライアント部材(compliant member)を有する、サイドゲートノズルアセンブリがある。
ここで、添付の図面とともに以下の詳細な説明を考察することで、他の態様と特徴が当業者には明らかになるであろう。
非限定的な実施形態は、これらの非限定的な実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と併せて参照することによってより十分に理解されるであろう。
サイドゲートノズルアセンブリ108が金型プレート240に係合しているホットランナーシステム100の断面図である。 サイドゲートノズルアセンブリ108が金型プレート240に完全には係合していないホットランナーシステム100の断面図である。 キャビティ部材110とともにサイドゲートノズルチップアセンブリ112を示す等角分解図である。 図3に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 図3に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の断面図である。 図3及び図4に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 図3及び図4に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の断面図である。 図3乃至図5に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 図3乃至図5に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 図3乃至図6に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 図3乃至図6に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態の等角分解図である。 金型プレート240の金型インサート受け部241内における複数のサイドゲートノズルチップアセンブリ112の等角分解図である。 低温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。 低温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。 低温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。 高温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。 高温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。 高温状態にあるサイドゲートノズルアセンブリ108を含むホットランナーシステム100の断面図である。
図面は必ずしも縮尺通りには描かれておらず、仮想線、概略図、及び部分図によって示される場合がある。特定の場合では、実施形態の理解に必要ではない細部(及び/又は他の細部の把握を難しくする細部)は省略されている場合がある。
図1は、ホットランナーシステム100におけるサイドゲートノズルアセンブリ108を示している。ホットランナーシステム100は金型プレート240に係合しており、この状態は以下では係合状態と称される。係合状態では、ノズル本体210の溶融物チャネル216と、サイドゲートノズルチップアセンブリ112の溶融物チャネル298とが互いに流体連通している。
サイドゲートノズルアセンブリ108は、限定はされないが、ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112とを含むこともできる。サイドゲートノズルアセンブリ108は、限定はされないが、(i)ノズル本体210に接続されているノズルヒーター212と、(ii)ノズル本体210のチップ領域に接続されているノズルチップヒーター214と、(iii)ノズル本体210の溶融物チャネル216と、(iv)便宜上リング形状であるノズルアライナー218であって、ノズル本体210の向きをキャビティ部材110に合わせることができるように、だぼ(図示せず)を受け入れるスロット219を画定しているノズルアライナー218と、(v)マニホルドプレート204によって画定されているポケット内に受け入れられる位置決め断熱体(locating insulator)220とを含むこともできる。位置決め断熱体220は、ノズル本体210を受け入れ、マニホルドプレート204に対するノズル本体210の位置を維持し、かつノズル本体210をマニホルドプレート204から断熱するようにも働く。サイドゲートノズルアセンブリ108は、限定はされないが、位置決め断熱体220とノズルアライナー218との間、又は位置決め断熱体220とノズル本体210の外側に延びるフランジ付き部分との間に配置されるばね部材222も含むことができる。マニホルド106は、ノズル本体210の溶融物チャネル216と流体連通する溶融物チャネル109を画定している。
ホットランナーシステム100のサイドゲートノズルチップアセンブリ112はキャビティ部材110と係合する。ノズル本体210は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112と摺動可能に係合する。図2に示されるように、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がノズル本体210から係合解除すると、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、キャビティ部材110に保持されたままとなり、ノズル本体210は、ホットランナーシステム100の一部に保持されたままとなる。
再び図1を参照すると、ホットランナーシステム100はまた、限定はされないが、(i)バッキングプレート202と、(ii)マニホルドプレート204と、(iii)マニホルドプレート204とバッキングプレート202との間に受け入れられるとともに支持されるマニホルド106と、(iv)マニホルドプレート204とマニホルド106との間に位置するマニホルド位置決め断熱体288とを含む。マニホルド位置決め断熱体288は、マニホルド106をマニホルドプレート204から少なくとも部分的に断熱するのに用いられる。バックアップ断熱体(back up insulator)206がマニホルド106とバッキングプレート202との間に位置する。バックアップ断熱体206とマニホルド106と接続するのにコネクター207が用いられる。バックアップ断熱体206を用いて、マニホルド106をバッキングプレート202から断熱するとともにノズル本体210を長手方向に位置決めする。ホットランナーシステム100は、限定はされないが、(i)スプルー溶融物通路232を画定しているスプルー230と、(ii)スプルー230に接続されているスプルーヒーター234と、(iii)バッキングプレート202に取り付けられている位置決めリング236と、位置決めリング236とを更に含むことができる。
ここで、金型プレート240から係合解除している(係合解除状態と称される状態である)ホットランナーシステム100を示す図2を参照する。この係合解除状態では、ノズル本体210がサイドゲートノズルチップアセンブリ112から分離しているため、ノズル本体210の溶融物チャネル216とサイドゲートノズルチップアセンブリ112の溶融物チャネル298とは互いに流体連通していない。
ホットランナーシステム100と金型プレート240とは、係合状態(図1)と係合解除状態(図2)との間で互いに対して移動可能である。具体的には、ホットランナーシステム100と金型プレート240とは、方向211に沿って係合状態と係合解除状態との間で互いに対して離接するように移動可能である。図1に示されるような係合状態では、ホットランナーシステム100は金型プレート240と係合しており、それによってサイドゲートノズルチップアセンブリ112がノズル本体210と係合するため、動作時に、サイドゲートノズルチップアセンブリ112はノズル本体210に摺動可能に係合する。図2に示される係合解除状態のような係合解除状態では、ホットランナーシステム100は、金型プレート240から係合解除、すなわち分離しており、それによってサイドゲートノズルチップアセンブリ112がノズル本体210から係合解除及び分離するが、(i)サイドゲートノズルチップアセンブリ112はキャビティ部材110に保持されたままであり、かつ(ii)ノズル本体210はホットランナーシステム100の一部に保持されたままである。
図2を再び参照すると、ノズル本体210のヘッド296がマニホルド106と相互接続している、マニホルドとノズル間のインターフェース116が示されている。図1に示されるような係合状態でノズル本体210の遠位端294がサイドゲートノズルチップアセンブリ112と相互接続している、ノズルとチップ間のインターフェース114が示されている。図1は、ノズル本体210の溶融物チャネル216がサイドゲートノズルチップアセンブリ112の溶融物チャネル298と流体連通している、ノズルとチップ間のインターフェース114を示している。
キャビティ部材110は、キャビティプレート、キャビティインサート、ゲートインサート、金型インサート、又は金型に挿入される他の機構とすることができる(本明細書ではまとめて「キャビティ部材110」と称する)。代替的な実施形態では、キャビティ部材110は1つ又は複数の構成部品で構成することができる。サイドゲートノズルチップアセンブリ112はキャビティ部材110と流体連通している。
ノズル本体210は、マニホルド106とサイドゲートノズルチップアセンブリ112とに流体連通する。ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112とは、互いに摺動可能に係合するが、サイドゲートノズルチップアセンブリ112はキャビティ部材110と流体連通したままであり、ノズル本体210はマニホルド106と流体連通したままである。
ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112とは、図2に示されるように、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がキャビティ部材110に対するチップの位置を見失うことなく互いから分離可能である。係合解除状態では、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、キャビティ部材110に保持されたままであり、一方でノズル本体210はホットランナーシステム100の一部に保持されたままである。
ここで図3を参照すると、動作中に、皿ばね等のコンプライアント部材306を用いて、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210と摺動可能であるがシールするように係合させ、一方で、動作温度までの加熱によって生じる熱膨張の間に、サイドゲートノズルチップアセンブリ112とノズル本体210との間の摺動が起こる。加熱中に、方向の中でも特に長手方向にノズル本体210の熱膨張が生じる。加熱段階又は熱膨張段階中に、コンプライアント部材306は、ノズル本体210がサイドゲートノズルチップアセンブリ112と摺動かつシールするように係合することを可能にすると同時に、漏れを妨げる十分なシール圧があるように、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210とシール係合したままに維持する。ノズル本体210はサイドゲートノズルチップアセンブリ112に固定されていないか又は固定的に連結されていない。
一実施形態では、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、当該サイドゲートノズルチップアセンブリ112を収容するように構成されているノズルチップ受け部111を含むことができる。サイドゲートノズルチップアセンブリ112はまた、限定はされないが、(i)チップ本体302と、(ii)リング形状であるものとすることができるシール304と、(iii)コンプライアント部材306と、(iv)断熱体388と、(v)リテーナー、クリップ、種々の他の保持機構等のような保持部材310とを含むことができる。
断熱体388は、ノズルチップ受け部111に受け入れられ、熱バリアを形成するために設けられている。断熱体388はまた、サイドゲートノズルチップアセンブリ112を位置付けて支持する。次いで、コンプライアント部材306が断熱体388に当接して挿入される。ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間に摺動係合を可能にしながらも、溶融プラスチックの溶融物チャネル216、298からの漏れを妨げるのに十分な圧力で、コンプライアント部材306は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210に対して付勢する。サイドゲートノズルチップアセンブリ112をシールするとともに位置付けるために、シール304はチップ本体302に取り付けられている。シール304は、チップ本体302にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等をされることができる。
チップ本体302は、シール304とともに、コンプライアント部材306に当接するようにノズルチップ受け部111内に配置される。次いで、保持部材310が、チップ本体302をキャビティ部材110に保持するように当接し、そのため、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がキャビティ部材110に対して保持される。チップの種々の幾何学的形状を用いることができることが理解される。断熱体の種々の幾何学的形状も可能である。各サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、保持部材310を介してそれ自身の金型キャビティに個々に保持され、この構成は、組み付け、メンテナンス及び製造を容易にする。
図4A及び図4Bは、図3に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態である。この実施形態では、チップ本体302は、ねじ付きリテーナー398のボア422内に組み付けられる。コンプライアント部材306は、チップ本体302の第1の端424上を摺動し、次いでスリーブ420がコンプライアント部材306をチップ本体302と当該スリーブ420との間に捕捉する。スリーブ420は、チップ本体302の第1の端424にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等されることができる。シール304は、チップ本体302の第2の端426にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等されることができる。シール304と、ねじ付きリテーナー398と、コンプライアント部材306と、スリーブ420とがチップ本体302に組み付けられた後、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がキャビティ部材110のノズルチップ受け部111にねじ留めされる。
ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間に摺動係合を可能にしながらも、溶融プラスチックの溶融物チャネル216、298からの漏れを妨げるのに十分な圧力で、コンプライアント部材306は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210に対して付勢する。
図5A及び図5Bは、図3及び図4に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態である。この実施形態では、チップ本体302は、コンプライアント部材306、ねじ付きリテーナー398及びシール304のボアに滑らかに通される。保持リング390が、チップ本体302上に配置されてコンプライアント部材306とねじ付きリテーナー398とを当該チップ本体302に保持する。シール304は、チップ本体302の第2の端426にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等をされることができる。シール304と、ねじ付きリテーナー398と、コンプライアント部材306と、保持リング390とがチップ本体302に組み付けられた後、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がキャビティ部材110のノズルチップ受け部111にねじ留めされる。
ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間に摺動係合を可能にしながらも、溶融プラスチックの溶融物チャネル216、298からの漏れを妨げるのに十分な圧力で、コンプライアント部材306は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210に対して付勢する。
図6A及び図6Bは、図3乃至図5に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態である。この実施形態では、2つのコンプライアント部材306がチップ本体302の第2の端426上を摺動し、次いでリテーナー308がチップ本体302の第2の端426上を摺動する。リテーナー308は、チップ本体302の第2の端426に滑り嵌め、プレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め等をされることができる。次いで、シール304は、チップ本体302の第2の端426にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等をされることができる。シール304は、リテーナー308とコンプライアント部材306とがノズルチップアセンブリから外れることを阻止する肩部を有する。リテーナー308と、コンプライアント部材306と、シール304とがチップ本体302に組み付けられた後、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、キャビティ部材110のノズルチップ受け部111にプレス嵌めされる。
ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間に摺動係合を可能にしながらも、溶融プラスチックの溶融物チャネル216、298からの漏れを妨げるのに十分な圧力で、コンプライアント部材306は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210に対して付勢する。
図7A及び図7Bは、図3乃至図6に示されるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の代替的な実施形態である。この実施形態では、シール304は、チップ本体302の第2の端426にプレス嵌め、スナップ嵌め、締り嵌め、溶接、ろう付け、はんだ付け等をされることができる。コンプライアント部材306は、チップ本体302の第2の端426上を摺動する。タブ410がチップ本体302の第1の端424に組み付けられる。シール304と、コンプライアント部材306と、タブ410とがチップ本体302に組み付けられた後、ばねピン412を、タブ410内のボアとキャビティ部材110内の孔とに通して入れる。ばねピン412は、タブ410内のボアとキャビティ部材110内のボアとに締り嵌めし、それによってチップ本体302をキャビティ部材110に保持する。
ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間に摺動係合を可能にしながらも、溶融プラスチックの溶融物チャネル216、298からの漏れを妨げるのに十分な圧力で、コンプライアント部材306は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210に対して付勢する。
図8は、金型プレート240の金型インサート受け部241に入る複数のサイドゲートノズルチップアセンブリ112、すなわちホットランナーシステム100のマルチキャビティの実施形態である。複数のサイドゲートノズルチップアセンブリ112が金型プレート240の金型インサート受け部241内に個々に設置される。カバープレート244がねじ246によって金型プレート240に保持される。カバープレート244は、チップ領域へ汚染物質が入ることを妨げる(図示せず)。この構成は、個々のゲートのプレスにおける組み付けの容易な取り扱いと保守を可能にする。
図9A、図9B、図9Cは、非動作状況すなわち低温状況における、図1のホットランナーシステム100の断面図である。
図9Aには、ノズル本体210がマニホルド106と相互接続しているマニホルドノズルインターフェース116が示されており、また、ノズル本体210がサイドゲートノズルチップアセンブリ112と相互接続しているノズルチップインターフェース114が示されている。
図9Bには、マニホルドノズルインターフェース116が示されている。マニホルド106とノズル本体210とが十分な動作温度まで加熱される前に、すなわちそれらの非加熱状態にて示されているように、マニホルド106の溶融物チャネル109はノズル本体210の溶融物チャネル216とずれている、すなわち位置合わせされていない。図10A、図10B、図10Cにおいて説明されるような加熱中に、そのずれがなくなる。
図9Cには、ノズルチップインターフェース114が示されている。チップ本体302は溶融物チャネル298を有し、ノズル本体210は溶融物通路804を有する。ノズル本体210の溶融物通路804とチップ本体302の溶融物チャネル298とは、非加熱状態ではずれている。図10A、図10B、図10Cにおいて説明されるような加熱中に、そのずれがなくなる。
図10A、図10B、図10Cは、動作状況すなわちその高温状態における、図1のホットランナーシステム100の断面図である。具体的には、マニホルド106とノズル本体210とはそれらの動作温度まで加熱されており、ホットランナーシステム100はその動作温度にある。
図10Aには、ノズル本体210がマニホルド106と相互接続しているマニホルド−ノズルインターフェース116が示されている。ノズル本体210がサイドゲートノズルチップアセンブリ112と相互接続しているノズルチップインターフェース114が示されている。
図10Bには、マニホルドノズルインターフェース116が示されている。ホットランナーシステム100はその動作温度にて示されている。この動作温度では、マニホルド106の溶融物チャネル109はノズル本体210の溶融物チャネル216と位置合わせされている。
マニホルド106はその動作温度まで加熱され、図10Bに示されるように、当該マニホルド106がその動作温度まで十分に加熱された際、マニホルド106の溶融物チャネル109が、ノズル本体210の溶融物チャネル216と位置合わせするように、マニホルド106は膨張し、それにより、マニホルド106の溶融物チャネル109を、例えば右側へシフトさせる。
図10Cには、ノズル−チップインターフェース114が示されている。ホットランナーシステム100はその動作温度にて示されている。この動作温度では、ノズル本体210の溶融物通路804とチップ本体302の溶融物チャネル298とは加熱状態で位置合わせされる。
マニホルド106とノズル本体210とはそれらの動作温度まで加熱され、ノズル本体210の溶融物通路804とチップ本体302の溶融物チャネル298とが互いに位置合わせするように、マニホルド106とノズル本体210とは膨張し、それにより、ノズル本体210の溶融物通路804を図10Cの、例えば下方へ移動させる。
ノズル本体210は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112の軸に垂直であるとともに当該ノズル本体210の軸に対して平行な外面213を画定している。図10Cに示されるように、マニホルド106とノズル本体210とが動作温度まで加熱されると、ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間の相対移動を外面213は可能にする。マニホルド106とノズル本体210とは、長手方向502に沿って膨張し、その結果、ノズル本体210の遠位端294がキャビティに向かって押される。ホットランナーシステム100の低温状態と動作状態、すなわち高温状態との間のノズル本体210の長手方向移動に対応するために、ノズル本体210とサイドゲートノズルチップアセンブリ112との間の相対移動を外面213は可能にする。サイドゲートノズルアセンブリ108のサイドゲートノズルチップアセンブリ112とノズル本体210とは、選択的に互いに係合し又は互いに当接するが、互いに固定はされない。
一実施形態では、外面213は平坦な面である。チップ本体302の第1の端424は、この平坦な面に摺動可能に係合する。
ノズル本体302の第2の端426、すなわちサイドゲートノズルチップアセンブリ112のチップと、金型ゲート、すなわちキャビティオリフィスとの位置合わせは、部品の品質、ゲート痕、サイクル時間、圧力低下、及びバランスに影響を与える。横方向の溶融物チャネルの軸に対して垂直な平面におけるサイドゲートノズルチップアセンブリ112の位置は、シール304によって左右される。横方向の溶融物チャネルの軸に沿うサイドゲートノズルチップアセンブリ112の位置はノズル本体210によって左右される。サイドゲートノズルチップアセンブリ112とノズル本体210の外面213との間の摺動接触によって、ノズル本体210の熱膨張とサイドゲートノズルチップアセンブリ112の位置とは無関係になっている。ノズル本体210の長手方向軸に対して垂直な平面におけるノズル本体210の位置は、マニホルドプレート204のノズルボアと位置決め断熱体220によって左右される。この位置は一定であり(低温位置及び高温位置)、したがってノズル本体210の軸の位置は一定である。
概説
提供された実施形態及び態様の幾つかによって、少なくとも部分的に、よりロバストで、組み付けと保守とに関して使い勝手がよく、漏れの潜在可能性が低く、ホットランナーシステム100における使用に対して、より大きな温度ウィンドウが可能である、サイドゲートノズルアセンブリ108が提供される。本明細書に記載される実施形態と態様は、(例えば)伸縮ノズルヘッド又はノズル連結機構の必要なく、サイドゲートノズルアセンブリ108を金型ゲートに位置合わせすることができる。
本明細書に記載される態様及び実施形態の他の可能な利点は、組み付け、メンテナンス、及び保守の容易さである。組み付けの順序は、他の既知のシステムよりもはるかに容易かつ迅速である。組み付けには、キャビティポッド(cavity pod)又は分割キャビティを用いる場合のような極めて高度な技術や複数人の操作者が必要ない。例えば、サイドゲートの成形業者の中で共通にあることは、成形業者が、閉塞したゲートを洗浄するために度々停止しなければならないことである。これはダウンタイムであるため、成形業者はこの中断を最小限に抑えたいであろう。キャビティポッドを使用する既知のシステムを用いると、成形業者は、問題を有するキャビティのみを取り出すことができない。既知のホットランナーシステムの閉塞したゲートを洗浄するには、成形業者は、キャビティポッドと関連するキャビティのセット全体を取り出さなければならない。この場合、非常に熟練した組付工を必要とする、複雑かつ面倒な組み付け手順を成形業者は踏まなければならない。分割キャビティのユーザーは、問題を有するキャビティ半体を取り出すことができるが、他方のキャビティ半体が依然としてキャビティプレート内にある状態でチップは適所に残ったままとなる。キャビティ全体を金型から分解することが必要である場合、ノズルヘッドと関連する全てのキャビティ半体を、ノズルヘッド自体とともに取り出す必要がある。本明細書に記載される実施形態と態様によって、これらの実施形態と態様は、他方の金型キャビティをそのままにしながら、問題を有する金型キャビティのみを取り出すことを可能にするため、既知のシステムと比較して、少なくとも部分的に、閉塞したゲートの洗浄のためのより迅速かつ容易な保守が可能になる。
一実施形態又は態様は、ゲートの位置合わせをもたらすサイドゲートノズルチップアセンブリ112とキャビティ部材110との連結を提供し、サイドゲートノズルチップアセンブリ112をノズル本体210と流体連通させるが、ノズル本体210への取り付けや固定をすることはない。サイドゲートノズルチップアセンブリ112とノズル本体210との間のインターフェースは摺動することが可能である。サイドゲートノズルチップアセンブリ112とノズル本体210との間の相対的な摺動は、ホットランナーシステム100の熱の増加に対応する。低温状態では、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、キャビティ部材110に保持され、キャビティ部材110と位置合わせされ、かつノズル本体210と流体連通することができる。ノズル本体210の溶融物通路804は、(低温状態、すなわち低温状況では)サイドゲートノズルチップアセンブリ112内の溶融物チャネル298と位置合わせしないことができる。ホットランナーシステム100が加熱されるときに、サイドゲートノズルチップアセンブリ112はキャビティ部材110に連結又は保持されたままであり、キャビティ部材110と位置合わせされ、かつノズル本体210と流体連通する。ノズル本体210は、(ホットランナーシステム100が加熱され続けるにつれて)長さが膨張し、サイドゲートノズルチップアセンブリ112の面に当接して摺動する。ノズル本体210が熱膨張するにつれ、ノズル本体210内の溶融物通路804は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112内の溶融物チャネル298により近づいて位置合わせされる。高温状況(すなわち動作温度にある)では、サイドゲートノズルチップアセンブリ112は、キャビティ部材110に連結されたままであり、キャビティ部材110と位置合わせされ、かつノズル本体210と流体連通する。図10A、図10B、図10Cに示されるように、ノズル本体210内の溶融物通路804は、サイドゲートノズルチップアセンブリ112の溶融物チャネル298と位置合わせされる。皿ばね等のばね部材222、又は他の負荷を生成するコンプライアントな機能部を用いることで、サイドゲートノズルチップアセンブリ112がノズル本体210と流体連通したままであること、及びこのインターフェースにおいて必要なシール力が提供されることを確実にすることができる。
サイドゲートノズルチップアセンブリ112はまず金型キャビティに連結される。次いで、安全と保護等のためのカバープレートとともに、金型キャビティをキャビティプレート内に組み付けることができる。カバープレート244は、チップ領域に汚染物質が入ることを妨げる。ホットランナーシステム100は、組み立てられ、そして特に、スプルー230と、マニホルド106と、ノズル本体210と、ばね部材222と、位置決め断熱体220と、マニホルドプレートに配置されるとともにバッキングプレートによって覆われるバックアップ断熱体206とを含むことになる。次いで図面に示されるように、キャビティプレートとホットランナーシステム100とが組み合わされる。
閉塞した金型ゲートを洗浄するか又は任意の保守を行う順序は以下のとおりである:まず、キャビティプレートをホットランナーアセンブリから外すとともに金型のコア側にラッチさせなければならない。次いで、サイドゲートノズルチップとノズル本体との間のブラスチックスラグを破断するために成形システムのプラテンを開く。次いで、キャビティプレートを金型のコア側からラッチ解除し、ホットランナーシステム100に再び取り付けることもできる。次いで、プラテンを、金型の分割線に沿って開く。ここから、何らかのネガティブな問題を有する、ドロップを覆う(over the drops)カバープレートを取り外すことができる。カバープレートが取り外されると、金型キャビティ自体への完全なアクセスが得られる。ここで、個々の金型キャビティをキャビティプレートから取り出すことができる。問題を有する金型キャビティのみをシステムから引っ張り出す必要がある。その金型キャビティが取り出されると、当該金型キャビティに保持されているサイドゲートノズルチップを分解することができ、洗浄等のための金型ゲートへのアクセスが可能となる。閉塞が取り除かれた後で、サイドゲートノズルチップを金型キャビティに再び組み付けることができ、金型キャビティはキャビティプレート内に戻され、カバープレートによって保護される。
上記の記載は、より関連のある非限定的な態様又は実施形態の幾つかを概説していることに留意されたい。したがって、この説明は特定の構成及び方法についてなされたものであるが、態様と実施形態の意図及び概念は他の構成及び用途にも適しているとともに適用可能である。当業者には、独立請求項の範囲から逸脱することなく、開示されている態様又は実施形態に対する変更を行うことができることが明らかであろう。記載された態様又は実施形態は、独立請求項を例示するものに過ぎないことが理解される。

Claims (5)

  1. ズル本体(210)と、
    キャビティ部材(110)内には保持されているが前記ノズル本体(210)には固定されていない、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)と、
    を備える、サイドゲートノズルアセンブリ(108)
  2. 前記ノズル本体(210)と前記少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)とは互いに摺動可能に係合する、請求項1に記載のサイドゲートノズルアセンブリ(108)。
  3. 側面(213)に溶融物通路(804)の出口を有するノズル本体(210)と、
    溶融物チャネル(298)を有する少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)であって、前記ノズル本体(210)の前記側面(213)前記少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)の摺動面とは互いに摺動可能に係合し、前記溶融物チャネル(298)は前記溶融物通路(804)の前記出口と流体連通する、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)と、
    を備える、サイドゲートノズルアセンブリ(108)
  4. 融物チャネル(216)を有するノズル本体(210)と、
    前記ノズル本体(210)の前記溶融物チャネル(216)と流体連通する溶融物チャネル(298)を有する少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)であって、キャビティ部材(110)によって保持されている、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)と、
    を備える、サイドゲートノズルアセンブリ(108)
  5. ズル本体(210)と、
    少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)であって、前記少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)を前記ノズル本体(210)に対して動作可能にシールする少なくとも1つのコンプライアント部材(306)を含む、少なくとも1つのサイドゲートノズルチップアセンブリ(112)と、
    を備える、サイドゲートノズルアセンブリ(108)
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