JP5527157B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

放射線撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5527157B2
JP5527157B2 JP2010235517A JP2010235517A JP5527157B2 JP 5527157 B2 JP5527157 B2 JP 5527157B2 JP 2010235517 A JP2010235517 A JP 2010235517A JP 2010235517 A JP2010235517 A JP 2010235517A JP 5527157 B2 JP5527157 B2 JP 5527157B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strip
radiation
image
radiation source
imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010235517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012085852A (ja
Inventor
登 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2010235517A priority Critical patent/JP5527157B2/ja
Publication of JP2012085852A publication Critical patent/JP2012085852A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5527157B2 publication Critical patent/JP5527157B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、放射線を用いて被検体の透視像をイメージングする放射線撮影装置に関し、特に、複数の短冊状の画像を取得するスロット撮影を行って、得られた画像を短手方向につなぎ合わせて単一の画像を生成する放射線撮影装置に関する。
医療機関には、放射線で被検体Mの画像を取得する放射線撮影装置が備えられている。この様な放射線撮影装置51は、被検体Mを載置する天板52と、放射線を照射する放射線源53と、放射線を検出する放射線検出器54とを備えている(図11参照)。放射線検出器54から出力された検出信号を基に被検体Mの透視像が写り込んだ画像が取得される。
この様な放射線撮影装置において、散乱線の影響を排除して鮮明な画像を取得できるようにした構成となっているものがある。この放射線撮影装置において、撮影を行う様子を説明する。放射線源53と放射線検出器54は、互いの位置関係を保った状態で天板52の長手方向に移動する(図11参照)。この移動の最中に複数枚の画像が取得される。この複数枚の画像をつなぎ合わせることで一枚の合成画像が生成される。
撮影の際、放射線源53から照射される放射線の広がりが天板52の長手方向に制限されている(図11参照)。従って、撮影される各画像は、天板52の短手方向に細長上の短冊状画像となっている。図11の領域Nは、放射線検出器54における放射線ビームBが入射するの部分を示している。この領域Nは、短冊画像Tを取得する際の放射線検出器54における撮影視野となっている。
ところで、放射線を被検体Mに透過させようとすると、放射線の一部は被検体Mの体内で散乱して散乱線Sとなる。この散乱線Sは、画像を不鮮明にする原因となっている。したがって、画像を取得する際にこの散乱線Sを排除して撮影を行った方がよい。
従来の構成によれば短冊画像Tの撮影を繰り返す撮影を行うことにより、散乱線Sによる画像の乱れが発生しないようにしている。すなわち、被検体Mの体内で発生した散乱線Sは、散乱によって進行方向が変化している。従って、散乱線Sは、X線ビームBの進行方向から外れて放射線検出器54側に向かう。この様にして散乱線Sが短冊画像Tを撮影する際の撮影視野である領域Nには入射しない。したがって、領域Nには画像の乱れが原因となる散乱線Sが入射せず、得られる短冊画像Tは散乱線Sに影響されずに鮮明な画像となる。
そして、図12に示すように次々と取得された短冊画像Tを撮影された順に天板52の長手方向に配列すれば、被検体Mの全身像を写し込んだ合成画像が生成される。この合成画像は、散乱線Sが排除されて撮影されたものとなっており、鮮明である。
また、近年では、放射線検出器54の移動を極力少なくすることにより、撮影時間を短縮する構成の放射線撮影装置も提供されている。放射線検出器54の移動を少なくすれば、それだけ、短冊画像Tが短い時間の内に連写される。すると、被検体が体動する間もなく撮影が終了するので、短冊画像Tをつなぎ合わせるときにつなぎ目に画像のズレが生じることがない。従って、この様な放射線撮影装置によれば、視認性に優れた合成画像が生成できるのである(特許文献1参照)。
国際公開第2010/050032号公報
しかしながら、従来の構成によれば次のような問題点がある。
すなわち、従来の構成によれば、放射線検出器54の特性上、短冊画像Tの連写スピードをこれ以上速くすることができないという問題点がある。
放射線検出器54は、入射した放射線をキャリア対に変換するアモルファスセレン層を有している。このアモルファスセレン層の放射線が入射すると、入射した放射線の強さに応じてキャリア対(電荷)が発生する。この電荷は、放射線検出器54のセンサによって読み出されてアモルファスセレン層から消去される。放射線検出器54は、この状態で次の放射線の入射を待機する待機状態となる。
アモルファスセレン層で発生した電荷のほとんどは放射線検出器54のセンサによって読み出される。しかし、その一部は、読み出されることなく未だアモルファスセレン層に残存している。この残存した電荷が次の撮影をする上で邪魔となる。すなわち、前回の短冊画像Tの撮影で読み出し残した電荷が次の短冊画像Tの撮影で読み出されることになるので、取得された短冊画像Tには、前回の短冊画像Tの撮影における被検体像が重畳してしまい、短冊画像Tの視認性は悪いものとなる。
従来の構成によれば、この様な現象を抑制する目的で、短冊画像Tの連写スピードを抑制している。すなわち、いったん短冊画像Tの撮影したあと、アモルファスセレン層に残存した電荷が十分に減衰するまで待って次の短冊画像Tの撮影を行うのである。この待ち時間の間は短冊画像Tの撮影を行うことはできないことになる。
放射線源53と放射線検出器54が互いの位置関係を保った状態で撮影する従来の方式では何度短冊画像Tの撮影を行っても、放射線は常に放射線検出器54の同じ場所に入射するので、短冊画像Tの撮影のたびに上述の待ち時間が必要となる。
放射線源53と放射線検出器54が互いの位置関係を保たない放射線検出器54の移動が極力抑制された従来の方式においてもこの待ち時間が必須となる。放射線検出器54において、短冊画像Tの撮影と次の短冊画像Tの撮影で放射線が入射する位置はオーバーラップしやすい。上述の方式は撮影の間放射線検出器54を極力移動させない構成となっているからである。放射線検出器54の放射線の入射がオーバーラップした部分では前回の短冊画像Tに写り込むべき被検体の像が次回の短冊画像Tに写り込む現象が生じるので、やはり、この方式においても短冊画像Tの撮影のたびに上述の待ち時間が必要となる。
待ち時間が必要となると、それだけ一連の短冊画像Tの取得が完了するまでに長い時間を要することになる。すると、その間に、被検体が体動してしまうので、視認性の高い合成画像を取得することができない。
従来構成によれば、一連の短冊画像Tの取得時間を短くしようとすれば、必要な待ち時間が短い高性能な放射線検出器54が必要となり、装置のコストが増大する。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は短時間で撮影を終了することにより、被検体の体動の影響を受けず視認性に優れた画像を取得できる放射線撮影装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線撮影装置は、放射線を照射する放射線源と、放射線源を移動させる放射線源移動手段と、放射線源移動手段を制御する放射線源移動制御手段と、照射された放射線を検出して検出信号を出力する検出手段と、検出手段を移動させる検出器移動手段と、検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段と、放射線源を被検体に対して移動させながら検出手段の一部に放射線を入射させて次々と撮影を行うことにより放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊画像を検出信号から生成する画像生成手段と、画像生成手段が出力する短冊画像を放射線源の移動方向につなげ合わせて単一の合成画像を生成する合成画像生成手段とを備え、検出器移動手段は、短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射した領域と、次回の短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射する領域とがオーバーラップしないように放射線源に対して検出手段を放射線源の移動方向に移動させながら撮影を行わせることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明によれば、放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊画像を放射線源の移動方向につなげ合わせて単一の合成画像を生成する合成画像生成手段を備えている。これにより、被検体で生じた散乱線成分が除外され視認性に優れた被検体の透視像を取得することができる。そして、本発明によれば、短冊画像の連写スピードが速くできるように工夫されている。すなわち、短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射した領域と、次回の短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射する領域とがオーバーラップしないように放射線源に対して検出手段が移動されながら撮影が行われるのである。検出手段に一度放射線が照射されると、その照射された部分を用いて直ちに撮影をすることができない。そこで、本発明によれば、放射線源に対して検出手段が移動されながら次々と撮影が行われる。これにより、検出手段における撮影に未使用の部分を用いながら短冊画像の撮影をすることになるので、撮影間の時間を短縮し、被検体が体動する前に撮影を終了することができる。したがって、合成画像を生成する際に、各短冊画像に写り込んだ被検体像は互いにずれることなくつなぎ合わせられるので、視認性に優れた透視像が取得できる。
また、上述の放射線撮影装置において、短冊画像の撮影時において検出手段に放射線が入射する領域は、放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊領域であり、短冊領域は、検出手段において放射線源の移動方向に配列しており、検出器移動制御手段は、短冊画像の撮影の度に異なる短冊領域に放射線が入射するように放射線源に対して検出手段を移動させればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。すなわち、上述の構成は、複数の短冊画像をつなぎ合わせて合成画像が生成される。この短冊画像は、検出手段の短冊領域のいずれか1つを用いて撮影されたものである。この様にすることで、各短冊画像を撮影するときに使用される検出手段の部分が確実にオーバーラップしない様にすることができる。
また、上述の放射線撮影装置において、検出器移動制御手段は、短冊画像の撮影の際に、放射線源に対して検出手段を往復移動させればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。すなわち、上述の構成によれば、連写スピードをより速くすることができる。検出手段の1端側に位置する短冊領域で撮影を行ったあと、検出手段を放射線源に対し先程とは逆方向の他端側に移動させることにより短冊画像の撮影を続行するようにすれば、検出手段の1端側に位置する短冊領域が撮影可能となるまで待機するまでもなく、撮影を続行することができる。
また、上述の放射線撮影装置において、短冊領域は、放射線源に対する検出手段の移動が往路にあるときに用いられるものと、放射線源に対する検出手段の移動が復路にあるときに用いられるものとに区別されていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。すなわち、上述の構成は、短冊画像取得時に放射線源に対し検出手段が往復移動する際に、検出手段の一端側から他端側に向かうとき(検出手段の移動が往路にあるとき),往路用の短冊領域を用いて短冊画像の撮影をする。同様に、上述の構成は、検出手段の他端側から1端側に向かうとき(検出手段の移動が復路にあるとき),復路用の短冊領域を用いて短冊画像の撮影をする。仮に、往路と復路で同一の短冊領域を撮影に用いたとすると、この短冊領域は、検出手段が放射線源に対して往復する際に2回撮影に用いられることになる。すると、撮影の間の時間が短すぎる場合が発生し、短冊領域が使用可能となるまでの待ち時間が発生する。上述の構成では、検出手段が放射線源に対して往復する際に短冊領域は1回しか撮影に使用されないので、待ち時間を設定することなく短冊画像の撮影を続行することができる。
また、上述の放射線撮影装置において、往路用の短冊領域と復路用の短冊領域とが検出手段に交互に配列していればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。すなわち、往路用の短冊領域と復路用の短冊領域とが検出手段に交互に配列するようにすれば、検出手段を放射線源に対して短冊領域を1つ飛ばしに移動させるだけで本発明の効果が実現できる。放射線源に対する検出手段の相対移動距離が短いので、短冊画像の連写スピードをより速くすることができる。
また、上述の放射線撮影装置において、検出器移動制御手段は、短冊画像の撮影の際に、撮影に未使用の短冊領域が撮影に使用されるように検出手段を移動させていき、全ての短冊領域を使用すると、最も先に撮影に用いられた短冊領域が撮影に使用されるように検出手段を移動させればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。すなわち、全ての短冊領域が短冊画像の撮影に使用され場合において、撮影から最も時間が経過した最も先の撮影に用いられた短冊領域を撮影に使用するようにすれば、その短冊領域を用いた前の撮影から次の撮影までの時間が十分に長いものとなるので、待ち時間を設けるまでもなく、即座に短冊画像の撮影行える。
また、上述の放射線撮影装置において、放射線源から放射される放射線ビームを検出手段の短冊領域の全面に照射されるようにコリメートするコリメータを備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。コリメータを備えることにより、短冊画像の撮影の際に確実に単一の短冊領域のみに放射線が当たるようにすることができる。
また、上述の放射線撮影装置において、検出手段は、放射線を電荷に変換する変換層を備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線撮影装置のより具体的な構成を示すものとなっている。放射線を電荷に変換する変換層は、発生した電荷が完全に消滅するのに時間がかかるという性質がある。本発明の構成は、この様な変換層を備えた検出手段を有する構成に好適である。
本発明によれば、放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊画像を放射線源の移動方向につなげ合わせて単一の合成画像を生成する。そして、短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射した領域と、次回の短冊画像の撮影で検出手段における放射線が入射する領域とがオーバーラップしないように放射線源に対して検出手段が移動されながら撮影が行われる。これにより、検出手段における撮影に未使用の部分を用いながら短冊画像の撮影をすることになり、視認性に優れた透視像が取得できる。
実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係るFPDの構成を説明する断面図である。 実施例1に係るFPDの構成を説明する平面図である。 実施例1に係るコリメータの構成を説明する斜視図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明する模式図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明するフローチャートである。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明する模式図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明する模式図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明する模式図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明する模式図である。 従来構成のX線撮影装置の構成を説明する模式図である。 従来構成のX線撮影装置の構成を説明する模式図である。
以降、本発明の実施例を説明する。実施例におけるX線は、本発明の放射線に相当する。また、FDPは、フラット・パネル・ディテクタの略である。
<X線撮影装置の全体構成>
まず、実施例1に係るX線撮影装置1の構成について説明する。X線撮影装置1は、立位の被検体Mの撮影を行うように構成されており、図1に示すように、床面から鉛直方向vに伸びた支柱2と、X線を照射するX線管3と、支柱2に支持されるFPD4と、鉛直方向vに伸びるとともに天井に支持されている懸垂支持体7を有している。懸垂支持体7は、X線管3を懸垂支持するものである。X線管3は、本発明の放射線源に相当し、FPD4は、本発明の検出手段に相当する。
FPD4は、支柱2に対し鉛直方向vにスライドすることができる。また、懸垂支持体7は、鉛直方向vに伸縮自在となっており、懸垂支持体7の伸縮に伴ってX線管3の鉛直方向vにおける位置が変更される。FPD4の支柱2に対する鉛直方向vの移動は、両者2,4の間に設けられたFPD移動機構15により実行される。これは、FPD移動制御部16により制御される。FPD移動機構15は、本発明の検出器移動手段に相当し、FPD移動制御部16は、本発明の検出器移動制御手段に相当する。
X線管3の移動について説明する。X線管3は、懸垂支持体7に設けられたX線管移動機構11により行われる。X線管移動制御部12は、X線管移動機構11を制御する目的で設けられている。X線管3は、X線管移動機構11により(1)鉛直方向v,(2)FPD4に対する接近・離反方向、(3)X線管3からFPD4に向かう方向と直交する水平方向s(図1における紙面貫通方向、被検体Mの体側方向)に移動する。X線管3が鉛直方向vに移動する場合、懸垂支持体7は、伸縮することになる。X線管移動機構11は、本発明の放射線源移動手段に相当し、X線管移動制御部12は、本発明の放射線源移動制御手段に相当する。
FPD4は、X線を検出する検出面4a(図1参照)を有している。検出面4aは、鉛直方向vに起立してX線撮影装置1に配置されている。これにより、起立した被検体Mを効率的に撮影できるようになっている。検出面4aは、X線管3のX線照射口に面するように配置されている。いいかえれば、検出面4aは、水平方向s,鉛直方向vの2方向がなす平面に沿って配置されている。また、検出面4aは、矩形となっており、1辺が水平方向sに、その1辺と直交する他の1辺が鉛直方向vに一致している。
FPD4の構造について説明する。FPD4は、蛍光を介することなくX線を直接キャリア対に変換する直接変換型のX線検出器となっている。FPD4は、図2に示すように、キャリアの移動によって誘起される電荷を蓄積して読み出すアクティブマトリックス基板34と、X線をキャリア対(電荷)に変換するアモルファスセレン層31と、絶縁の目的で設けられている第2高抵抗膜32と、アモルファスセレン層31を電場に置く目的で設けられている共通電極33と、絶縁の目的で設けられているエポキシ樹脂層35と、ガラスで構成される補助板36と、絶縁の目的で設けられている第1高抵抗膜37とを有している。また、FPD4は、アクティブマトリックス基板34,第1高抵抗膜37,アモルファスセレン層31,第2高抵抗膜32,共通電極33,エポキシ樹脂層35,および補助板36の順に積層された構成となっている。アモルファスセレン層31は、本発明の変換層に相当する。
アモルファスセレン層31は、比抵抗10Ωcm以上(好ましくは1011Ωcm以上)となっている高純度のアモルファスセレンで構成される。その積層方向の厚さは、0.2mm〜3.0mmとなっている。このアモルファスセレン層31にX線が照射されると、正孔と電子のペアであるキャリア対が発生する。アモルファスセレン層31は、強い電場に置かれているので、キャリアは、それに伴って移動し、アクティブマトリックス基板34に形成された収集電極34aに電荷が誘起される。
アクティブマトリックス基板34には、ガラス基板上にキャリア収集用の収集電極34aが形成されている。収集電極34aは、第1高抵抗膜37に接するとともに、アクティブマトリックス基板34の表面に2次元的に配列されている。この収集電極34aは、図2に示すように、電荷蓄積用のコンデンサ34cに接続されている。コンデンサ34cは、収集電極34aで収集された電荷が蓄積される。コンデンサ34cは、トランジスタ34tに接続されている。このトランジスタ34tは、コンデンサ34cに接続される入力端子の他に、電流制御用のゲートGと、検出信号読み出し用の読み出し電極Pとを有している。トランジスタ34tのゲートGがオンされると、コンデンサ34cに蓄積している電荷は読み出し電極Pに向けて流れる。この様にして、アモルファスセレン層31で生じた電荷はX線の検出信号として読み出される。
アモルファスセレン層31にX線が照射されると、層の内部でキャリア対が発生する。このキャリア対は、共通電極33により発生している電場によって共通電極33または収集電極34aに向かい、層の外部に移動する。電荷の内の一部は、移動せず、アモルファスセレン層31に残存する。この電荷は検出信号を読み出した後もアモルファスセレン層31に残存し続け、やがて減衰して消滅する。残存した電荷が消滅するまでにX線の照射から、2〜3ミリ秒程度の時間がかかる。
X線撮影画像を連写する際に、前回のX線透視撮影で生じたキャリア対がアモルファスセレン層31の内部に残存した状態で次のX線透視撮影を行うと、鮮明な画像を取得することができない。収集電極34aには今回のX線照射によって生じたキャリアのみならず、X線照射前から残存していたキャリアも収集されてしまい、結果として、得られたX線透視像には、前回撮影の像が偽像として写り込んでしまうからである。ということは、X線照射の後、キャリア対がアモルファスセレン層31に残存している間は次の撮影を行うことができないことになる。
FPD4は、図3に示すように鉛直方向vと直交する水平方向sに伸びた複数の短冊領域A〜Fを有する。本実施例においては、便宜上、FPD4の検出面4aには、6つの短冊領域を有するように説明するが、実際のFPD4には、30程度の短冊領域を有している。
X線管制御部6は、X線管3の管電圧、管電流やX線の照射時間を制御するものである。X線管制御部6は、所定の管電流・管電圧・パルス幅で放射線を出力するようにX線管3を制御する。管電流等のパラメータは、記憶部24に記憶されている。
X線撮影装置1に設けられるコリメータ3aについて説明する。コリメータ3aは、X線管3に付設されており、X線管3から照射されるX線をコリメートして、4角錐形状(コーン状)のX線ビームBとするものである。
このコリメータ3aの詳細について説明する。コリメータ3aは、図4に示すように、中心軸Cを基準として鏡像対称に移動する1対のリーフ3bを有し、同じく中心軸Cを基準として鏡像対称に移動するもう1対のリーフ3bを備えている。このコリメータ3aは、リーフ3bを移動させることで、FPD4が有する検出面4aの全面にコーン状のX線ビームBを照射させることもできれば、たとえば、FPD4の中心部分だけにファン状のX線ビームBを照射させることもできる。なお、中心軸Cは、X線ビームBの中心を示す軸ともなっている。なお、リーフ3bの対の一方は、4角錐形状となっているX線ビームの鉛直方向vの広がりを調整するものであり、もう一方のリーフ3bの対は、X線ビームの水平方向sの広がりを調整するものである。コリメータ3aの開度の変更は、コリメータ移動機構13が行う。コリメータ移動制御部14は、コリメータ移動機構13を制御するものである。また、コリメータ3aを鏡像対称に移動させる構成とせずに、一対のリーフ3bが独立に移動する構成としてもよい。
位置・開度算出部20は、短冊画像Tの撮影用に設定された被検体Mの領域を撮影できるようにコリメータ3aの開度、X線管3の位置、X線管3の傾斜角度、FPD4の位置を算出する。各制御部12,14,16,18は、位置・開度算出部20の算出結果を用いて各機構を制御する。
画像生成部21は、FPD4から出力された検出データを組み立てて、被検体Mの投影像が写りこんでいる短冊画像Tを生成する。短冊画像Tは、鉛直方向vを短手方向とし、鉛直方向vと直交する水平方向sを長手方向とする短冊状の画像である。合成画像生成部22は、被検体Mの写り込んでいる位置の異なる複数の短冊画像Tを鉛直方向vにつなぎ合わせて単一の合成画像P0とするものである。つなぎ合わされた合成画像P0は表示部26に表示される。画像生成部21は、本発明の画像生成手段に相当し、合成画像生成部22は、本発明の合成画像生成手段に相当する。
操作卓27は、術者の各指示を入力させる目的で設けられており、記憶部24は、X線管3の制御情報、X線管3の位置情報、コリメータ3aの開度、FPD4の鉛直方向vの位置情報、および支柱7の水平方向sの位置情報などのX線撮影に用いられる各種パラメータの一切を記憶する。なお、X線撮影装置1は、図1に示すように、各部6,12,14,16,18,20,21,22,24を統括的に制御する主制御部41を備えている。この主制御部41は、CPUによって構成され、種々のプログラムを実行することにより、各部を実現している。また、上述の各部は、それらを担当する演算装置に分割されて実行されてもよい。
<X線撮影装置の動作>
次に、X線撮影装置1の動作について説明する。この動作説明は、鉛直方向vが短手方向となっている細長状の短冊画像Tを複数枚取得し、これらを鉛直方向vにつなぎ合わせて単一の合成画像P0を生成する方式を説明している。すなわち、図5に示すように、X線撮影装置の撮影動作により、被検体Mの領域r1〜rnの各々をn回に亘って撮影することで、n枚の短冊画像T1〜Tnを取得し、これらを鉛直方向vにつなぎ合わせることで診断に用いる合成画像P0が取得される。このように取得された合成画像P0は、散乱線成分が写り込んでおらず診断に好適となっている。
従って、実際のX線撮影装置1の動作は、検査の関心領域に属する被検体Mを鉛直方向vにn分割したときの各領域r1〜rnのうち、まず、最も鉛直方向vに上方に位置する領域r1の撮影をして短冊画像T1を撮影し、それから順に短冊画像Tの撮影位置を下方に移動させていき、最後に最も鉛直方向vに下方に位置する領域rnを撮影することになる。
X線撮影装置1のより具体的な動作について説明する。実施例1のX線撮影装置を用いて被検体Mの撮影を行うには、図6に示すように、まず、被検体Mが装置の撮影視野に配置され(被検体載置ステップS1),撮影開始の指示が行われる(撮影開始ステップS2)。そして、X線管3およびFPD4の移動が開始され、短冊画像Tの撮影が開始され(撮影開始ステップS3),FPD4が出力する検出信号から短冊画像Tが生成される(短冊画像生成ステップS4)。最後に、短冊画像Tを基に合成画像P0が生成される(合成画像生成ステップS5)。以降、これらの各ステップについて順を追って説明する。
<被検体載置ステップS1,撮影開始ステップS2>
撮影に先立って、被検体MがX線管3とFPD4とに挟まれる位置に起立される。これにより、X線撮影装置1に被検体Mが載置されたことになる。そして、術者が操作卓27を通じて撮影開始の指示をX線撮影装置1に与えると、X線管3とFPD4は、それぞれの移動を制御する制御部12,16の制御に従って、鉛直方向vに移動する。そして、X線管3とFPD4は、図5に示した被検体Mの領域r1を挟む位置に移動する(図7の左上参照)。
コリメータ移動制御部14は、鉛直方向vよりも鉛直方向vに直交する水平方向sに広がるようなファン状のX線ビームとなるようにコリメータ3aのリーフ3bを移動させる。この状態でX線ビームを照射すると、X線ビームは、コリメートされ、FPD4の検出面4aの一部である短冊領域の1つに入射することになる。X線管3は、コリメートされたX線ビームが被検体Mの領域r1に入射する位置に移動される。
術者が操作卓27を通じてX線照射の許可を与えると、X線管3からX線が照射される。このときのX線ビームはコリメータ3aによってコリメートされ、被検体Mにおける鉛直方向vと直交する水平方向sに細長状の領域r1(図5参照)に入射する。
領域r1の撮影時におけるFPD4の位置について説明する。このときのFPD4は、図7の上段左側の図が示すように、FDP4の鉛直方向vにおける上端でX線ビームを入射させる場所に位置している。ここで、FPD4に入射するX線ビームの鉛直方向vの幅でFPD4を鉛直方向vに分割することにより、FPD4を鉛直方向vと直交する水平方向sに細長状の短冊領域A〜Fを考えたとする(図3参照)。そして、説明の便宜上、FPD4は、6つの短冊領域に分割できるとする。すると、領域r1撮影時のFPD4の位置は、図7の上段左側が示すように、X線ビームがFPD4の鉛直方向vの上端に位置する短冊領域Aに入射するような位置となっている。
FPD4は、短冊領域AでX線を検出し、検出信号を画像生成部21に出力する。検出信号出力直後における短冊領域Aに注目すると、この領域におけるアモルファスセレン層31には読み出し残した電荷が残存しており、短冊領域Aを直ちに次回の撮影に用いることができない。しかし、FPD4における他の短冊領域B〜Fでは、未だX線ビームが入射していないので、キャリアが残存することがなく、直ちに次回の撮影に用いることができる。そこで、次回の撮影では短冊領域Cを用いる。
被検体Mの領域r1の撮影のあと、X線管3およびFPD4は再び移動し、X線撮影装置1は、今度は、領域r1から見て下方から隣接する領域である領域r2の撮影を行う。このときX線管3は、コリメートされたX線ビームが被検体Mの領域r2に入射する位置に移動される。
領域r2の撮影時におけるFPD4の位置について説明する。このときのFPD4は、図7の上段中央が示すように、X線ビームが短冊領域Aから2つ隣の短冊領域Cに入射する様な位置まで移動される。FPD4は、短冊領域CでX線を検出し、検出信号を画像生成部21に出力する。検出信号出力直後における短冊領域Cのアモルファスセレン層31にはキャリアが残存しており、これを直ちに次回の撮影に用いることができない。この様に、FPD4は、X線管3に対して、領域r1に関する短冊画像T1の撮影でFPD4における放射線が入射した領域と、次回の短冊画像T2の撮影でFPD4におけるX線が入射する領域とがオーバーラップしないようにX線管3に対してFPD4をX線管の移動方向(垂直方向)に移動される。より具体的には、FPD4は、短冊画像Tの撮影の度に異なる短冊領域に放射線が入射するようにX線管3に対し移動される。短冊画像Tは1秒間に30フレーム程度の速さで連写される。
以降、同様に被検体Mの領域r3,r4,r5,r6の撮影が行われる。これらの撮影が行われる度にX線管3およびFPD4は移動していく。X線管3は、撮影を行う被検体Mの領域にコリメートされたX線ビームが入射する位置まで移動される。
FPD4の移動について説明する。被検体Mの領域r3を撮影するときには、FPD4を領域r2の撮影に用いた短冊領域Cから2つ隣で、しかも、領域r1の撮影に既に用いられた短冊領域Aでない方の短冊領域EにX線ビームが入射する位置まで移動させる(図7の上段右側参照)。
次に、被検体Mの領域r4を撮影するときは、FPD4を領域r3の撮影に用いた短冊領域Eから1つ隣の隣接している短冊領域FにX線ビームが入射する位置まで移動させる(図7の下段左側参照)。そして、被検体Mの領域r5を撮影するときは、FPD4を領域r4の撮影に用いた短冊領域Fから2つ隣の短冊領域DにX線ビームが入射する位置まで移動させる(図7の下段中央参照)。
そして、被検体Mの領域r6を撮影するときには、FPD4を領域r5の撮影に用いた短冊領域Dから2つ隣で、しかも、領域r4の撮影に既に用いられた短冊領域Fでない方の短冊領域BにX線ビームが入射する位置まで移動させる(図7の下段右側参照)。
このように、被検体Mの領域r1の撮影にはFPD4の短冊領域Aが用いられ、以降、領域r2,領域r3,領域r4,領域r5,領域r6の撮影には短冊領域C,短冊領域E,短冊領域F,短冊領域D,短冊領域Bのそれぞれが用いられる。この様にすると、撮影を行う短冊領域が被検体Mの領域毎に異なるので、被検体Mの各領域を撮影する際に常に未使用の短冊領域が用いられる。未使用の短冊領域を常に使用しながら撮影を行うので、アモルファスセレン層31に電荷が確実に残存していない状態で撮影が行える。
FPD4が有する全ての短冊画像が使用された後は、初回の撮影に用いた短冊領域Aを用いて撮影が行われる。すなわち、短冊領域Bを用いた撮影の後、FPD4は、短冊領域Bに隣接するとともに初回の撮影に用いられた短冊領域AにX線ビームが入射する位置まで移動される(図8参照)。短冊領域Aは、前回の撮影から5回の撮影分の時間だけ経過した状態で再び撮影に用いられる。再撮影までにこれだけの時間があれば、短冊領域Aにおけるアモルファスセレン層31には前回撮影に生じた電荷はもはや残存していない。従って、被検体Mの領域r7の撮影においては、アモルファスセレン層31に残存するキャリアの影響を受けることがない。以降の被検体Mの領域の撮影については、上述と同様にC,E,F,D,Bの順に短冊領域が用いられる。それぞれの撮影は、前回の撮影から5回の撮影分の時間だけ経過した短冊領域が撮影に用いられることになり、残存した電荷の影響を受けない。
次に、短冊領域Aを用いた撮影の後、次の撮影で短冊領域Bを用いずに、短冊領域Cを用いた理由について説明する。このように短冊領域を1つずつ飛ばしながら撮影すると、FPD4を大幅に移動させる過程を省略することができる。図9は、X線管3から見たFPD4の相対位置を示している。図9の左側は、図7の上段左側に相当し、X線管3は、FPD4の上端にある。そして、撮影が進行していくと、図9の左側の矢印が示すようにFPD4はX線管3から見て鉛直上向きに移動していく。そして、X線管3は、FPD4の下端まで到達する。この状態が図9の右側である。更に撮影が進行していくと、図9の右側の矢印が示すようにFPD4はX線管3から見て今度は鉛直下向きに移動していく。つまり、撮影が進行していく度にFPD4は、X線管3に対して往復移動するようになっている。
FPD4が往復移動する際に、往路において、撮影に用いられる短冊領域はA,C,Eであり、復路において、撮影に用いられる短冊領域はB,D,Fである(図9参照)。すなわち、短冊領域は、X線管3に対するFPD4の移動が往路にあるときに用いられるものと、X線管3に対するFPD4の移動が復路にあるときに用いられるものとに区別されている。そして、より具体的には、FPD4が有する短冊領域は、往路用と復路用とが交互に配列するような構成となっている。これにより、FPD4をX線管3に対し短冊領域の2つ分の幅だけ移動させるだけで上述の構成が実現できる。
仮に、短冊領域A〜Fを配列の順に用いていくと、下端側の短冊領域Fについての撮影の終了後、次に使用するべき短冊領域はAである。短冊領域Aが初回の撮影に用いられたものであり、アモルファスセレン層31に残存する電荷が十分に消滅した状態にあるからである。
FPD4の一端側にある短冊領域Fを撮影した後、FPD4の他端側にある短冊領域Aを用いようとすると、図10に示すように、X線管3に対しFPD4を下端側から上端側までの長い距離(短冊領域を4つ飛ばしにする距離)を一度に移動させなければならない。したがって、短冊領域Fを用いた撮影の後、直ちに短冊領域Aを用いて撮影することができなくなり、被検体Mにおける領域の撮影の連写スピードが抑制されてしまう。すると、被検体Mの体動の影響が合成画像P0に現れやすくなってしまう。実施例1の構成によれば、X線管3に対しFPD4を大幅に移動させる必要がないのでこの様な問題は発生しない。
<短冊画像生成ステップS4>
FPD4が出力した検出信号は、画像生成部21に送出される。画像生成部21は、被検体Mの一部が写り込んだ被検体Mの体側方向に細長状の短冊画像Tを生成する。初回の撮影で取得される短冊画像T1は、被検体Mの領域r1が写り込んでおり、次回の撮影で取得される短冊画像T2は、領域r1に隣接する被検体Mの領域r2が写り込んでいる。
画像生成部21が生成した短冊画像T1は、合成画像生成部22に送出される。合成画像生成部22は、短冊画像Tを撮影された順に被検体Mの体軸方向に配列して結合し、合成画像P0を生成する。このように短冊画像T1を短手方向につなぎ合わせることで、被検体Mの後半の領域が写り込んでいる合成画像P0が取得される(図5参照)。この合成画像P0が表示部26に表示されて検査は終了となる。
以上のように、実施例1の構成によれば、X線管3の移動方向(鉛直方向v)に直交する水平方向sに伸びた短冊画像TをX線管3の移動方向につなげ合わせて単一の合成画像P0を生成する合成画像生成部21を備えている。これにより、被検体Mで生じた散乱線成分が除外され視認性に優れた被検体Mの透視像を取得することができる。そして、実施例1の構成によれば、短冊画像Tの連写スピードが速くできるように工夫されている。すなわち、短冊画像Tの撮影でFPD4におけるX線が入射した領域と、次回の短冊画像Tの撮影でFPD4におけるX線が入射する領域とがオーバーラップしないようにX線管3に対してFPD4が移動されながら撮影が行われるのである。FPD4に一度X線が照射されると、その照射された部分を用いて直ちに撮影をすることができない。そこで、実施例1の構成によれば、X線管3に対してFPD4が移動されながら次々と撮影が行われる。これにより、FPD4における撮影に未使用の部分を用いながら短冊画像Tの撮影をすることになるので、撮影間の時間を短縮し、被検体Mが体動する前に撮影を終了することができる。したがって、合成画像P0を生成する際に、各短冊画像Tに写り込んだ被検体像は互いにずれることなくつなぎ合わせられるので、視認性に優れた透視像が取得できる。
また、上述の構成は、複数の短冊画像Tをつなぎ合わせて合成画像P0が生成される。この短冊画像Tは、FPD4の短冊領域のいずれか1つを用いて撮影されたものである。この様にすることで、各短冊画像Tを撮影するときに使用されるFPD4の部分が確実にオーバーラップしない様にすることができる。
そして、上述の構成によれば、連写スピードをより速くすることができる。FPD4の1端側に位置する短冊領域で撮影を行ったあと、FPD4をX線管3に対し先程とは逆方向の他端側に移動させることにより短冊画像Tの撮影を続行するようにすれば、FPD4の1端側に位置する短冊領域が撮影可能となるまで待機するまでもなく、撮影を続行することができる。
上述の構成は、短冊画像Tの取得時にX線管3に対しFPD4が往復移動する際に、FPD4の一端側から他端側に向かうとき(FPD4の移動が往路にあるとき),往路用の短冊領域を用いて短冊画像Tの撮影をする。同様に、上述の構成は、FPD4の他端側から1端側に向かうとき(FPD4の移動が復路にあるとき),復路用の短冊領域を用いて短冊画像Tの撮影をする。仮に、往路と復路で同一の短冊領域を撮影に用いたとすると、この短冊領域は、FPD4がX線管3に対して往復する際に2回撮影に用いられることになる。すると、撮影の間の時間が短すぎる場合が発生し、短冊領域が使用可能となるまでの待ち時間が発生する。上述の構成では、FPD4がX線管3に対して往復する際に短冊領域は1回しか撮影に使用されないので、待ち時間を設定することなく短冊画像Tの撮影を続行することができる。
上述の構成のように、往路用の短冊領域と復路用の短冊領域とがFPD4に交互に配列するようにすれば、FPD4をX線管3に対して短冊領域を1つ飛ばしに移動させるだけで本発明の効果が実現できる。X線管3に対するFPD4の相対移動距離が短いので、短冊画像Tの連写スピードをより速くすることができる。
また、全ての短冊領域が短冊画像Tの撮影に使用され場合において、撮影から最も時間が経過した最も先の撮影に用いられた短冊領域を撮影に使用するようにすれば、その短冊領域を用いた前の撮影から次の撮影までの時間が十分に長いものとなるので、待ち時間を設けるまでもなく、即座に短冊画像Tの撮影行える。
また、X線を電荷に変換するアモルファスセレン層31は、発生した電荷が完全に消滅するのに時間がかかるという性質がある。本発明の構成は、この様なアモルファスセレン層31を備えたFPD4を有する構成に好適である。
本発明は、上述の構成に限られず、下記のように変形実施することが可能である。
(1)上述した実施例は、医用の装置であったが、本発明は、工業用や、原子力用の装置に適用することもできる。
(2)上述した実施例のいうX線は、本発明における放射線の一例である。したがって、本発明は、X線以外の放射線にも適応できる。
(3)上述した実施例は、立位撮影用の装置となっていたが、これを被検体を載置する天板を有する仰臥位撮影用の装置としてもよい。
(4)上述した実施例では、最初の短冊画像Tの撮影は短冊領域Aを用いて行われたが、本発明はこれに限らず、他の短冊領域から最初の短冊画像Tの撮影を行う用にしてもよい。
T 短冊画像
3 X線管(放射線源)
4 FPD(検出手段)
11 X線管移動機構(放射線源移動手段)
12 X線管移動制御部(放射線源移動制御手段)
15 FPD移動機構(検出器移動手段)
16 FPD移動制御部(検出器移動制御手段)
21 画像生成部(画像生成手段)
22 合成画像生成部(合成画像生成手段)
31 アモルファスセレン層(変換層)

Claims (8)

  1. 放射線を照射する放射線源と、
    前記放射線源を移動させる放射線源移動手段と、
    前記放射線源移動手段を制御する放射線源移動制御手段と、
    照射された放射線を検出して検出信号を出力する検出手段と、
    前記検出手段を移動させる検出器移動手段と、
    前記検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段と、
    前記放射線源を被検体に対して移動させながら検出手段の一部に放射線を入射させて次々と撮影を行うことにより前記放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊画像を検出信号から生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が出力する前記短冊画像を前記放射線源の移動方向につなげ合わせて単一の合成画像を生成する合成画像生成手段とを備え、
    前記検出器移動手段は、前記短冊画像の撮影で前記検出手段における放射線が入射した領域と、次回の前記短冊画像の撮影で前記検出手段における放射線が入射する領域とがオーバーラップしないように前記放射線源に対して前記検出手段を前記放射線源の移動方向に移動させながら撮影を行わせることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮影装置において、
    前記短冊画像の撮影時において前記検出手段に放射線が入射する領域は、前記放射線源の移動方向に直交する方向に伸びた短冊領域であり、前記短冊領域は、前記検出手段において前記放射線源の移動方向に配列しており、
    前記検出器移動制御手段は、前記短冊画像の撮影の度に異なる短冊領域に放射線が入射するように前記放射線源に対して前記検出手段を移動させることを特徴とする放射線撮影装置。
  3. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記検出器移動制御手段は、前記短冊画像の撮影の際に、前記放射線源に対して前記検出手段を往復移動させることを特徴とする放射線撮影装置。
  4. 請求項3に記載の放射線撮影装置において、
    前記短冊領域は、前記放射線源に対する前記検出手段の移動が往路にあるときに用いられるものと、前記放射線源に対する前記検出手段の移動が復路にあるときに用いられるものとに区別されていることを特徴とする放射線撮影装置。
  5. 請求項4に記載の放射線撮影装置において、
    往路用の短冊領域と復路用の短冊領域とが前記検出手段に交互に配列していることを特徴とする放射線撮影装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の放射線撮影装置において、
    前記検出器移動制御手段は、前記短冊画像の撮影の際に、撮影に未使用の短冊領域が撮影に使用されるように前記検出手段を移動させていき、全ての短冊領域を使用すると、最も先に撮影に用いられた短冊領域が撮影に使用されるように前記検出手段を移動させることを特徴とする放射線撮影装置。
  7. 請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の放射線撮影装置において、
    前記放射線源から放射される放射線ビームを前記検出手段の短冊領域の全面に照射されるようにコリメートするコリメータを備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の放射線撮影装置において、
    前記検出手段は、放射線を電荷に変換する変換層を備えることを特徴とする放射線撮影装置。
JP2010235517A 2010-10-20 2010-10-20 放射線撮影装置 Active JP5527157B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010235517A JP5527157B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 放射線撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010235517A JP5527157B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 放射線撮影装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012085852A JP2012085852A (ja) 2012-05-10
JP5527157B2 true JP5527157B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=46258146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010235517A Active JP5527157B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 放射線撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5527157B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6102935B2 (ja) * 2012-10-02 2017-03-29 株式会社島津製作所 X線撮影装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012085852A (ja) 2012-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6122522B2 (ja) 放射線撮影システムおよびその作動方法、並びに放射線画像検出装置
JP5331940B2 (ja) 放射線撮影システム及び放射線画像生成方法
US8908832B2 (en) Radiographic apparatus and method for the same
JP4383558B2 (ja) X線診断装置及び放射線診断装置
WO2011013328A1 (ja) 放射線撮影装置
US8767913B2 (en) X-ray radiography device
JP5375655B2 (ja) 放射線撮影装置
US20130148779A1 (en) Radiation tomography apparatus
JP2012090945A (ja) 放射線検出装置、放射線撮影装置、放射線撮影システム
JP2012200567A (ja) 放射線撮影システム及び放射線撮影方法
JP2012120653A (ja) 放射線撮影装置、及び放射線撮影システム
JP6187705B2 (ja) X線透視撮影装置
WO2012057047A1 (ja) 放射線撮影システム
JP2012115577A (ja) 放射線撮影システム
US8958525B2 (en) Radiographic imaging apparatus and method
JP5527157B2 (ja) 放射線撮影装置
WO2012057278A1 (ja) 放射線撮影システム及び放射線撮影方法
WO2012070661A1 (ja) 放射線画像検出装置、放射線撮影装置、及び放射線撮影システム
JP2012120650A (ja) 放射線撮影システム及び放射線位相コントラスト画像生成方法
JP2015047392A (ja) X線断層撮影装置
WO2016016979A1 (ja) X線透視撮影装置
WO2012056992A1 (ja) 放射線画像検出装置、放射線撮影装置、放射線撮影システム
JP2011206280A (ja) 放射線撮影方法及びシステム
JP2012228369A (ja) 放射線撮影システム及び放射線撮影方法
JP2014132913A (ja) 放射線撮影システム及び放射線撮影方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5527157

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151