JP5525763B2 - 伝熱管、熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機 - Google Patents

伝熱管、熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、伝熱管、熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機に関する。
例えば、建築物内の空調を行う空気調和機において用いられる熱交換器の多くは、内部を冷媒が流通する伝熱管と、この伝熱管に接合される放熱フィンとから構成される。通常、伝熱管は放熱フィンに形成される挿通孔を貫通し、その状態で伝熱管を拡管することにより両者は強固に接合される。そのため、伝熱管内を冷媒が流通すると、効率よく放熱フィンを介して熱交換が行われる。
このような接合方法を採用する伝熱管として、例えば、以下の特許文献1ないし3を挙げることができる。例えば、特許文献1に開示される熱交換器用多穴チューブは、断面をオーバル状に形成されており、中心となる流路に拡管ビュレットを挿入していくことにより拡管される。
また、特許文献2記載のチューブは、チューブの短軸方向両端部に円管部が設けられ、これら両円管部に挟まれる領域には、平面上の通路が形成されている。この円管部の拡管も円管部に拡管子が挿入されることにより行われる。
特許文献3に開示される伝熱管は、長手方向中央部に設けられた断面四角形状の貫通穴の両側にそれぞれ両側に円弧状に膨出したほぼ半円状の冷媒流路が軸方向に設けられている。この半円状の冷媒流路に拡管ビュレット玉を挿入することによって拡管する。
特開2005−164221号公報 特開2005−249333号公報 特開2008−261518号公報
しかしながら、上述の特許文献1ないし特許文献3に開示されているチューブ(伝熱管)では、いずれも拡管時の短軸方向、長軸方向のいずれか、或いは両方において変形量が小さく拡管性が悪い、という不都合が生ずる可能性がある。拡管性が悪いと放熱フィンとの間の密着性が不十分となり、両者の接合が完全には行われなくなる。また、拡管時における短軸方向、長軸方向それぞれに対する拡大率が異なるといびつなチューブ(伝熱管)ができることになり、この点も放熱フィンとの密着性が低下する原因となる。密着性が悪くなると、熱交換の効率が悪くなる。
さらに、例えば特許文献2に開示されているチューブの場合、両円管部に挟まれる平面部は、円管部が拡管されることにより凹部となる部分である。このような凹部が生ずるとドレン水や付着した霜が解けることによって生ずる液体等がこの凹部に溜まってしまい、排水性が悪化する。排水性の悪化は熱交換の効率をも悪化させる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、拡管による放熱フィンとの密着性を良くするとともに排水性を向上させることで、高効率な熱交換を実現した伝熱管を用いた熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、伝熱管において、断面形状の長軸方向に並行して形成される2本の円管と、前記2本の円管を断面形状の短軸方向において互いに接合する外壁部と、からなり、前記外壁部間の距離が前記円管の外径以上、かつ、前記円管の外径の1.5倍以下であり、前記2本の円管の中心軸間の距離が前記円管の外径よりも大きく、かつ、前記円管の外径の2倍以下であり、前記2本の円管の間には空間部からなる中央領域が形成されている。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、熱交換器において、挿通孔が形成された放熱フィンと、複数の放熱フィンにそれぞれ形成された挿通孔に直交して所定の間隔をもって挿通されるとともに、断面形状の長軸方向に並行して形成される2本の円管と、2本の円管を断面形状の短軸方向において互いに接合する外壁部と、からなり、外壁部間の距離が円管の外径以上、かつ、前記円管の外径の1.5倍以下であり、2本の円管の中心軸間の距離が円管の外径よりも大きく、かつ、円管の外径の2倍以下であり、前記2本の円管の間には空間部からなる中央領域が形成されている伝熱管とを備えている。
本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張装置と、室内熱交換器と、これらを冷媒管によって接続した冷凍サイクルを備える空気調和機において、室外熱交換器または室内熱交換器の少なくとも一方が、断面形状の長軸方向に並行して形成される2本の円管と、2本の円管を断面形状の短軸方向において互いに接合する外壁部と、からなり、外壁部間の距離が円管の外径以上、かつ、前記円管の外径の1.5倍以下であり、2本の円管の中心軸間の距離が円管の外径よりも大きく、かつ、円管の外径の2倍以下であり、前記2本の円管の間には空間部からなる中央領域が形成されている伝熱管を備える熱交換器によって構成されている。
本発明によれば、拡管による放熱フィンとの密着性を良くするとともに排水性を向上させることで、高効率な熱交換を実現した伝熱管を用いた熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る熱交換器の全体を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器を構成する伝熱管を示す斜視図である。 図2に示す伝熱管をA−A線で切断してその断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器を製造する流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る伝熱管を放熱フィンに嵌め合わせる状態を示す平面図である。 図5の平面図に示すMの領域を拡大して示す図である。 出願人が実験を行って得られた結果を表わしたグラフである。 出願人が実験を行って得られた結果を表わしたグラフである。 距離Cと外径dとの比率(C/d)と2本円管との耐圧強度比との関係を表わしたグラフである。 図5の平面図に示すMの領域を拡大して示す図である。 伝熱管の端部の連結構造を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器を組み込んだ空気調和機の回路図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る熱交換器1の全体を示す斜視図である。熱交換器1は、主に放熱フィン2及び冷媒が通る伝熱管3から構成される。
なお、図1に示す熱交換器1では、放熱フィン2と伝熱管3との関係を示すために放熱フィン2は伝熱管3の両端付近にのみ表わしている。また、後述するように隣接する伝熱管3の端部同士はそれぞれ連結されて、熱交換器1に1つ或いは2つの冷媒の流路が形成される。
この伝熱管3の端部同士の連結には、後述するようにヘッダー方式、リターンベンド方式(楕円形リターンベンド、円管リターンベンド等)といったいずれの方式を採用しても良い。但し図1では、伝熱管3の断面を明らかにするために隣接する伝熱管3の端部同士を接合する、例えば、円管リターンベンドは描かれていない。
放熱フィン2は、空気の流入方向(図1に示す矢印参照)と平行に、かつ図1のZ方向に所定の間隔で伝熱管3の一方端部から他方端部へと複数枚並設されている。この放熱フィン2は、例えば、銅(Au)やアルミニウム(Al)といった金属板からなる。
放熱フィン2は、その長辺方向(図1に示すY方向)に次に述べる伝熱管3が貫通する挿入孔2aが設けられている。挿入孔2aは、貫通する伝熱管3の断面形状に合わせて形成されている。本発明の実施の形態においては、後述するように、主に伝熱管3の断面が略楕円形状である場合を例に挙げて説明を行うことから、挿入孔2aも略断面形状に形成されている。
また、図1に示す熱交換器1における放熱フィン2では、1枚の放熱フィン2に4つの挿入孔2aが形成されている。なお、1枚の放熱フィン2にいくつの挿入孔2aを形成するかは熱交換器1の能力(接合される伝熱管3の本数)に合わせて任意に設定することができる。
それぞれの挿入孔2aには、伝熱管3がそれぞれ接合されている。伝熱管3は、図2に示すように全体が略楕円形状とされている。図3は、図2に示す伝熱管3をA−A線において切断して示す断面図である。
伝熱管3は、図3に示す伝熱管3の断面長軸方向(X方向)には2本の円管3a,3bが並列に形成される。これらの2本の円管3a,3bは、図1に示すZ方向に伸びる伝熱管3内において平行して伸びている。また、これら2本の円管3a,3bを伝熱管3の断面短軸方向(Y方向)において互いに接合する外壁部3c,3dが形成され、伝熱管3は、円管3a,3bと外壁部3c、3dとから構成される。円管3aと円管3bとの間には、冷媒が流通する領域(以下、この領域を「中央領域」という)3eが形成される。
円管3a,3bは、図3に示すように断面が円形である。後述するようにこの2本の円管3a,3bに拡管子を挿入することで円管3a,3b、すなわち伝熱管3全体を拡管する。円管3a,3b内には、冷媒が流通し、接合される放熱フィン2を介して熱交換が行われる。
円管3a,3b同士を短軸方向(Y方向)において接続する外壁部3c,3dは、外壁部3cと外壁部3dとが互いに平行となるように、或いは、外側に向けて円弧を描いた形状となるように形成される。そのため、後者の場合、伝熱管3全体として楕円形状に形成される。従って、伝熱管3において凹部となる部分が存在せず、ドレン水や付着した霜が解けることによって生ずる液体等が生じたとしても伝熱管3から流れ落ちてしまうことから、伝熱管3にこれら液体等が溜まらずに済む。
伝熱管3は、例えば、銅合金材、或いは、アルミ合金材といった素材を用いて押し出し加工によって製造される。従って、円管3a,3bと外壁部3c,3dと、中央領域3eとはそれぞれ一体に形成される。
次に放熱フィン2と伝熱管3との接合を含む、本発明の実施の形態に係る熱交換器の製造方法について図4に示すフローチャート及び図5ないし図7を利用して説明する。
まず、伝熱管3の製造である。伝熱管3の製造は、上述したように押し出し加工を行うことにより形成する(ST1)(図2参照)。形成された伝熱管3を放熱フィン2に予め形成されている挿入孔2aに貫通させ、両者を組み合わせる(ST2)。この状態では、挿入孔2aの径の方が伝熱管3の径よりも大きいため放熱フィン2と伝熱管3との間には隙間が生じており接合されていない。
図5は、伝熱管3を拡管して放熱フィン2に嵌め合わせた状態を示す平面図である。図5に示す放熱フィン2には、3カ所挿入孔2aが形成されていることから、伝熱管3も3本挿入孔2aに嵌め合わされている。また、挿入孔2a(伝熱管3)の間には、スリット2bが設けられている。図5は、伝熱管3を放熱フィン2に嵌め合わせた状態を示す平面図であることから、放熱フィン2が1枚しか示されていないが、放熱フィン2は、上述したように伝熱管3の一方端部から他方端部のほぼ全領域において組み合わされている(図1参照)。
図6は、図5の平面図に示すMの領域を拡大して示す図である。上述したように、伝熱管3を放熱フィン2に形成された挿入孔2aに貫通させた状態では、図6に示すように、挿入孔2aの径Eの方が伝熱管3の径よりも大きい。従って、伝熱管3と挿入孔2aとの間には隙間が生じている。なお、図6に示す符号Fは、放熱フィン2の表面に現われる挿入孔2aの折り返し(フィンカラー)である。
この状態で伝熱管3の円管3a,3bを拡管する(ST3)。拡管は、例えば、マンドレルといった図示しない拡管子を利用して機械的に行われる。拡管子を円管3a,3bの端部から挿入し、次第にZ方向へと移動させる。これにより円管3a,3bが全体的に均一に拡管される。円管3a,3bが拡管されると伝熱管3も全体としてX方向、Y方向に均等に大きくなる。
ここで、図3に示すように外壁部3c,3d間の距離をBとし、2本の円管3a,3bの中心軸間の距離をCと表わす。なお、円管の外径はdである。このように表わした場合に、本発明の実施の形態における伝熱管3の大きさにおいて、距離Bは円管3a,3bの外径d以上の距離を有している。そのため、上述したように外壁部3cと外壁部3dとが互いに平行となり、或いは、伝熱管3全体として楕円形状となる。
また、伝熱管3の全体形状を楕円形状とする場合には、距離Bの長さは、外径dの1.5倍以下とすることが好ましい。これは、円管3a,3bを拡管した場合であっても伝熱管3全体のX方向及びY方向の変形量をほぼ等しくすることができるからである。
図7は、出願人が実験を行って得られた結果をグラフに表わしたものである。縦軸は距離Bの伸びと外径dの伸びとの比率(Bの伸び/dの伸び)を表わし、横軸はY方向の伸びの割合とX方向の伸びの割合との比率(Y方向の伸びの割合/X方向の伸びの割合)を表わしている。Y方向の伸びの割合がX方向の伸びの割合とほぼ等しければ(比率が1に近ければ)X方向とY方向の変形量はほぼ等しいと言いうる。図7によれば、B/dが1.5以下であればY方向の伸びの割合/X方向の伸びの割合はほぼ等しいと判断することができる。
図8は、上述した図7同様、出願人が実験を行って得られた結果をグラフに表わしたものである。縦軸に拡管率(%)を表わし、横軸に距離Cと外径dとの比率(C/d)を表わしている。図8のグラフにおいて横軸と平行に引かれている破線は求められる拡管率を示している。ここで2本の円管3a,3bに求められる拡管率とは、伝熱管3が放熱フィン2に確実に接合されるために必要とされる比率である。図8に示すグラフによれば、C/dが2倍を超えると2本の円管3a,3bに求められる拡管率を維持することができない。なお、図8はX方向について示しているが、図示はしないもののY方向についても同様の結果が得られた。
さらに、変形量がほぼ等しくなることで、伝熱管3全体にゆがみを生じさせないことができるとともに、円管3a,3bも円形を維持できるので、内部を流れる冷媒の圧力も円管3a,3b内において均等に受けることができる。また、このことは、仮に規定以外の圧力が円管3a,3b内に掛かったとしても円管3a,3b、ひいては熱交換器1の変形を最小限に押さえることができる。
図9は、距離Cと外径dとの比率(C/d)と2本円管3a,3bの耐圧強度比との関係を表わしたグラフである。横軸にC/dが、縦軸に耐圧強度比が示されており、横軸に平行に2本の円管3a,3bに求められる必要強度が破線で表わされている。図9によれば、C/dが2を超えると必要とされる耐圧強度を得ることができない。以上のことから、2本の円管3a,3bの中心軸間の距離Cと円管の外径dとの比率は2倍以下であることが求められる。
図10は、円管3a,3bの拡管が終了した状態を示している。この状態では、図6で示した挿入孔2aの径Eと伝熱管3の外部径が等しくなり、両者は接合された状態となる。すなわち、径E(放熱フィン2)に外壁部3c,3d及び伝熱管3の長軸方向両端部を構成する円管3a,3bが固定される(ST4)。
伝熱管3と放熱フィン2とが互いに接合されて固定された後、放熱フィン2の長辺方向(図1に示すY方向)に互いに隣接する伝熱管3の端部が連結されて、図示されていないが冷凍サイクルを構成する冷媒の流路が形成される(ST5)。
なお、伝熱管3の端部の連結構成については、例えば図11(a)ないし(c)に挙げる連結構成等を採用することができる。すなわち、図11(a)に示すように、楕円形状のリターンベンド30により連結する第1の連結構成、図11(b)に示すように、隣接する円管3a、3a同士を円管状のリターンベンド31で連結するとともに、隣接する円管3b、3b同士を円管状のリターンベンド32により連結し、2つの冷媒の流路を形成する第2の連結構成(この場合、中央領域3eは冷媒の流路として使用しない)、及び図11(c)に示すように、ヘッダー33により連結する第3の連結構成等である。
図12は、本発明の実施の形態に係る熱交換器1を組み込んだ空気調和機10の回路図である。空気調和機10は、圧縮機11と、四方弁12と、室内熱交換器13と、膨張装置14と、室外熱交換器15とを備え、これらが順次配管によって接続されることによって冷凍サイクルが形成される。本発明の実施の形態においては、室外熱交換器15に熱交換器1を利用している(図12においては「室外熱交換器15」と表わす)。
ここで、例えば暖房を行う際の冷凍サイクルの冷媒の流れについて簡単に説明すると、実線の矢印に示されているように、まず、気体である冷媒は圧縮機11において圧力が掛けられて高温高圧にされ、四方弁12を介して室内熱交換器13に供給される。この室内熱交換器13に供給された冷媒は、冷媒と伝熱媒体(空気)との間で熱交換が行われる。すなわち、冷媒の熱が図示しない室内ファンによって室内熱交換器13に送り込まれた伝熱媒体(空気)を熱し、冷媒はこの伝熱媒体(空気)によって冷やされて気体から液体に変化する。熱せられた伝熱媒体(空気)は、室内ファンによって空気調和機10が設置される室内へと供給される。室内熱交換器13によって熱を奪われ液体になった冷媒は膨張装置14に入り、膨張して低圧になる。さらに冷媒は室外熱交換器15に供給され、室外室外ファン16により再び気体とされ四方弁12を通って圧縮機11に戻る。そしてこれまでのサイクルを繰り返す。
また、冷房運転時には、四方弁12を切換えることにより冷媒は圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器15、膨張装置14、室内熱交換器13の順に流れる四方弁12を通って圧縮機11に戻る。そしてこれまでのサイクルを繰り返す。
熱交換器1には、上述したように伝熱管3に円管3a,3bが形成されている。伝熱管3の端部の連結は、上記第2の連結構成を採用して2つの冷媒の流路を形成し、円管3a,3bをそれぞれ異なる冷媒を流すことによって系統の異なった冷媒回路を作出させることができるようにされている。従って、以下においては、室外熱交換器15内に異なった2つの冷媒回路が作出された状態を説明する。
これら2つの系統を第1の系統R1と第2の系統R2とに分け、便宜上、第1の系統R1に接続される伝熱管3の円管(円管3a,3bの一方)側の室外熱交換器部分(放熱フィン2の短辺方向の一側側)を第1の室外熱交換器15aと称し、第2の系統R2に接続される伝熱管3の円管(円管3a,3bの他方)側の室外熱交換器部分(放熱フィン2の短辺方向の他側側)を第2の室外熱交換器15bと称する。第2の室外熱交換器15bは風上側に、第1の室外熱交換器15aは風下側となるように構成される。ちなみに、図12においては、室外ファン16から遠い側の室外熱交換器が風上側となる第2の室外熱交換器15bである。
また、膨張装置14に流入する前に分岐して第2の室外熱交換器15bに冷媒が流入する経路上には第1の開閉弁17が設けられ、膨張装置14を通過し圧力が下げられた冷媒が第2の室外熱交換器15bに流入する経路に第2の開閉弁18が設けられている。また、第2の室外熱交換器15bを出て四方弁12に入るまでの間には第3の開閉弁19が設けられている。これら第1の開閉弁17ないし第3の開閉弁19は、図示しない制御装置によってその開閉が制御される。
第3の開閉弁19をバイパスするように抵抗20が接続されている。この抵抗20は、例えばキャピラリチューブであり、このキャピラリチューブ内を冷媒が流れる。抵抗20は、その内部を流れる冷媒を減圧(絞り)する機能を有する。第3の開閉弁19が開の状態にある場合には、抵抗が大きいためこの抵抗20内には冷媒はほとんど流れない。
このような冷凍サイクルをもつ空気調和機10の運転について、冷房、暖房、及び除霜の3つの運転モードに分けて説明をする。まず、「冷房」と「暖房」における運転方法はこれまで説明した通りである。すなわち、第1の開閉弁17を「閉」、第2の開閉弁18及び第3の開閉弁19のいずれも「開」とすることによって、第1の室外熱交換器15aと第2の室外熱交換器15bとは同じ働きをする。
一方、暖房運転時に室外熱交換器15に霜が着いた場合には、着いた霜を溶かす必要がある。これは室外熱交換器15の熱交換効率が低下してしまうからである。この「除霜」運転モードの場合には、上記四方弁12を暖房運転時と同じ状態のまま第1の開閉弁17を「開」とし、第2の開閉弁18及び第3の開閉弁19のいずれも「閉」とする。このように各開閉弁を操作すると、第2の系統R2には膨張装置14において低圧とされない高圧の冷媒が流入する。
この場合、室内熱交換器13においては図示しない室内ファンの回転を調節して風量を小さくし、第2の室外熱交換器15bにおける冷媒の放熱量を増やす。これにより室外熱交換器15に着いた霜を溶かすことができる。また、本発明の実施の形態における伝熱管3を使用することにより、第1の室外熱交換器15aの高温側の円管(円管3a,3bの一方)から第2の室外熱交換器15bの低温側の円管(円管3a,3bの他方)への外壁部3c,3dを介しての熱伝導も期待することができる。
従って、特に四方弁12を冷房運転と同じ側に切り替えて除霜運転を行わなくとも暖房運転を行いつつ併せて除霜もできることになる。そのため、暖房時における快適な空気調和を行うことができる。
なお、「除霜」運転モードにて運転された場合、第1の開閉弁17を通って第2の室外熱交換器15bに供給された冷媒は、第3の開閉弁19が閉状態とされているので、抵抗20内を通る。抵抗20内を通った冷媒は、膨張装置14にて減圧され第1の熱交換器15a内を抜けてきた冷媒の圧力とほぼ等しい圧力となるように減圧されて合流し、四方弁12へと戻ることになる。
以上説明したように、拡管による放熱フィンとの密着性を良くするとともに排水性を向上させることで、高効率な熱交換を実現した伝熱管を用いた熱交換器及び該熱交換器を備える空気調和機を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上述した伝熱管内に形成される円管の内外に溝を形成することによって、これまで以上に伝熱管の熱交換の効率を上げることもできる。
また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…熱交換器、2…放熱ファン、3…伝熱管、10…空気調和機、11…圧縮機、12…四方弁、13…室内熱交換器、14…膨張装置、15…室外熱交換器、15a…第1の室外熱交換器、15b…第2の室外熱交換器、17…第1の開閉弁、18…第2の開閉弁、19…第3の開閉弁、20…抵抗、R1…第1の流路、R2…第2の系統

Claims (6)

  1. 断面形状の長軸方向に並行して形成される2本の円管と、
    前記2本の円管を断面形状の短軸方向において互いに接合する外壁部と、からなり、
    前記外壁部間の距離が前記円管の外径以上、かつ、前記円管の外径の1.5倍以下であり、前記2本の円管の中心軸間の距離が前記円管の外径よりも大きく、かつ、前記円管の外径の2倍以下であり、前記2本の円管の間には空間部からなる中央領域が形成されていることを特徴とする伝熱管。
  2. 挿通孔が形成された放熱フィンと、
    複数の前記放熱フィンにそれぞれ形成された前記挿通孔に直交して所定の間隔をもって挿通される請求項1に記載の伝熱管と、
    を備えていることを特徴とする熱交換器。
  3. 前記伝熱管は、前記放熱フィンの前記挿通孔に挿通された後、前記2本の円管を拡管することにより前記放熱フィンと接合されていることを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
  4. 前記伝熱管を前記放熱フィンの長手方向に複数形成された前記挿通孔にそれぞれ接合するとともに、隣接する前記伝熱管の前記円管をリターンベンドで接続して流路を形成したことを特徴とする請求項または請求項に記載の熱交換器。
  5. 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張装置と、室内熱交換器と、これらを冷媒管によって接続した冷凍サイクルを備える空気調和機において、
    前記室外熱交換器または前記室内熱交換器の少なくとも一方を請求項ないし請求項のいずれかに記載の熱交換器によって構成したことを特徴とする空気調和機。
  6. 前記熱交換器は、隣接する伝熱管の円管をリターンベンドで接続することによって独立した2つの流路を形成し、一方流路に前記冷凍サイクルの高圧側冷媒を流し、他方流路に前記冷凍サイクルの低圧側冷媒を流すことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
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