JP5525359B2 - 排熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源機器からの排熱を回収する排熱回収装置に関する。
熱源機器からの排熱を回収する排熱回収装置について数多くの提案がなされている。一般的な排熱回収装置は、排熱回収用の湯水が貯えられる貯湯槽と、熱源機器からの排熱と貯湯槽に貯えられている湯水との熱交換が行われる排熱回収用熱交換器と、湯水が貯湯槽と排熱回収用熱交換器とを順に通過するように流れる循環流路と、循環流路における湯水の流量を調節する循環手段とを備えていることが多い。
このような排熱回収装置において、貯湯槽に貯えられている湯水の熱は、給湯用途や暖房用途などに利用可能である。一般的に、貯湯槽に貯えられている湯水の温度は高い方が好ましい。尚、貯湯槽に貯えられている湯水の温度が、その用途で必要とされる温度に満たない場合、貯湯槽の湯水をバックアップ用ボイラなどの補助熱源機器で加熱昇温した上で供給する必要がある。この場合、バックアップ用ボイラは湯水を加熱昇温するためにガス等のエネルギを消費する。つまり、排熱回収装置においては、省エネルギ性や経済性の観点で、貯湯槽に貯えられる湯水の温度が高いほど好ましく、逆に、湯水の温度が低いとバックアップ用ボイラを運転させる頻度が増加するという問題がある。また、貯湯槽に貯えられる湯水の温度が低いと、湯水の温度が高い場合と比較して、同じ合計熱量を貯えるのに必要な湯水の量が多くなる。その結果、大容量の貯湯槽が必要となり、コストアップや必要設置面積が増大するという問題がある。そのような問題に鑑みて、熱源機器から排熱回収した後で貯湯槽へ供給される湯水の温度(即ち、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度)に対して目標貯湯温度を設定しているものもある。
例えば、特許文献1には、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度を測定し、その測定した温度が一定の目標貯湯温度となるように湯水の循環手段の作動を制御することが記載されている。
通常、排熱回収用熱交換器における湯水の昇温が不十分である場合、湯水の温度は目標貯湯温度未満になる。その場合、貯湯槽に貯えられる湯水の温度が低くなり、高温の湯水が必要になると、補助熱源機器(バックアップ用ボイラなど)を用いて再加熱しなければならない。ところが、特許文献1に記載の発明では、排熱回収用熱交換器に流入する湯水の流量を少なくすることで、湯水の温度を高く(目標貯湯温度に)できる。つまり、制御手段は、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように、循環手段の作動を制御している。
特開2000−340244号公報
ところが、特許文献1に記載のように排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように循環手段を作動させる制御を常時行うことで、循環流路での湯水の流量が大幅に減少する場合がある。例えば、熱源機器の出力が低下して熱源機器からの単位時間当たりの排熱量が減少すると、循環流路を流れる湯水が単位時間当たりに受け取る熱量が減少して湯水温度が上昇し難くなるため、制御手段は湯水の流量が減少するように循環手段を作動させる。その結果、湯水はより長い期間をかけて循環流路を流れることになるため、その間の湯水の放熱量が大きくなり、排熱効率が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、排熱効率が高くなる排熱回収装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る排熱回収装置の特徴構成は、熱源機器からの排熱を回収する排熱回収装置であって、
排熱回収用の湯水が貯えられる貯湯槽と、
前記熱源機器からの排熱と前記貯湯槽に貯えられている湯水との熱交換が行われる排熱回収用熱交換器と、
湯水が前記貯湯槽と前記排熱回収用熱交換器とを順に通過するように流れる循環流路と、
前記循環流路における湯水の流量を調節する循環手段と、
前記貯湯槽に貯湯される前記排熱回収用熱交換器の下流側且つ前記貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように前記循環手段の作動を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記熱源機器の運転状態に応じて、前記目標貯湯温度を前記循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように循環手段の作動を制御し、加えて、熱源機器の運転状態に応じて、上記目標貯湯温度を循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する。
例えば、制御手段が循環流路における湯水の流量を調節することにより、上述したように排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度に合わせられている状態になっているとする。そのような状態から熱源機器の運転状態が変化して熱源機器からの単位時間当たりの排熱量が変化すると、循環流路を流れる湯水が単位時間当たりに受け取る熱量が変化する。つまり、排熱回収用熱交換器における湯水の温度の上昇量(上昇速度)が変化することで、貯湯槽に貯湯される排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が変化して、現状の目標貯湯温度(即ち、熱源機器の運転状態が変化する前の目標貯湯温度)と乖離する可能性がある。
このとき、本特徴構成では、制御手段は、熱源機器の運転状態に応じて目標貯湯温度を変更するので、その変更後の目標貯湯温度は、熱源機器の運転状態によって決まる熱源機器の排熱量に見合った目標貯湯温度にできる。更に、本特徴構成では、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度を変更後の目標貯湯温度へと合わせるために、循環流路における湯水の流量を変化させる必要が生じても(即ち、湯水が循環流路を通過している間に生じる放熱量を変化させることで、排熱効率を変化させてしまうとしても)、目標貯湯温度は、循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度へと変更されるので、排熱効率の低下を抑制できる。
更に、熱源機器の排熱を貯湯槽に回収するに当たって、循環流路を流れる湯水からの放熱量が抑制されるので、その抑制された放熱量分は、貯湯槽に回収される熱量の減少も抑制される。
本発明に係る排熱回収装置の別の特徴構成は、前記制御手段は、前記熱源機器の出力が小さくなるにつれて前記目標貯湯温度を低くする点にある。
熱源機器の出力が小さくなるにつれて、即ち、熱源機器からの単位時間当たりの排熱量が減少するにつれて、循環流路を流れる湯水が排熱回収用熱交換器において単位時間当たりに受け取ることのできる熱量も減少する。そのため、従来のように、目標貯湯温度が熱源機器の出力に関わらず一定である場合には、制御手段は、排熱回収用熱交換器の下流側且つ貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように、循環流路における湯水の流量を減少させる必要が生じる。
ところが、本特徴構成によれば、制御手段は、熱源機器の出力が小さくなるにつれて、目標貯湯温度を低い方へ変更する。目標貯湯温度が低い方へ変更されると、循環流路における湯水の流量は相対的に増加側へ、即ち、循環流路を流れる湯水からの放熱量は抑制される側へ変更されることになる。その結果、制御手段が、排熱回収用熱交換器の下流側且つ前記貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が変更後の目標貯湯温度となるように、循環流路における湯水の流量を減少させるとしても、その減少量は抑制され、排熱回収装置の排熱効率の低下が抑制される。
本発明に係る排熱回収装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段は、前記熱源機器の運転状態及び前記貯湯槽の環境温度に応じて、前記目標貯湯温度を前記循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する点にある。
上記特徴構成によれば、上述したような熱源機器の運転状態に加えて、熱源機器又は貯湯槽の環境温度に応じても、目標貯湯温度は循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更される。目標貯湯温度が変更されるということは、湯水が熱源機器から回収すべき熱量が変更されるということであり、結果として、循環流路における湯水の流量(即ち、循環流路における湯水の放熱量)が変更される。
従って、制御手段が、熱源機器の運転状態、及び、熱源機器又は貯湯槽の環境温度に応じて目標貯湯温度を変更することで、湯水が循環流路を流れる間に生じる放熱量を調節できる。つまり、排熱回収装置の排熱効率を調節できる。
本発明に係る排熱回収装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段は、前記熱源機器の出力が小さくなるにつれて及び前記環境温度が低くなるにつれて前記目標貯湯温度を低くする点にある。
上記特徴構成によれば、上述したような熱源機器の出力が小さくなる場合に加えて、環境温度が低くなるにつれても、即ち、湯水の放熱が促進される傾向が強くなるにつれても、目標貯湯温度は低い方へ変更される。目標貯湯温度が低い方へ変更されると、循環流路における湯水の流量は相対的に増加側へ、即ち、循環流路を流れる湯水からの放熱量は抑制される側へ変更されることになる。
従って、制御手段が、熱源機器の出力が小さくなるにつれて、及び、熱源機器又は貯湯槽の環境温度が低くなるにつれて目標貯湯温度を低くすることで、湯水が循環流路を流れる間に生じる放熱量が抑制されて、排熱回収装置の排熱効率の低下が抑制される。
本発明に係る排熱回収装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段は、予め設定された前記熱源機器の出力と前記目標貯湯温度との関係に基づいて、前記目標貯湯温度を変更する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、目標貯湯温度を変更するに当たって、予め設定された熱源機器の出力と目標貯湯温度との関係を参照すればよい。つまり、目標貯湯温度の変更のために複雑な演算などは不要である。
本発明に係る排熱回収装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段は、予め設定された前記熱源機器の出力及び前記環境温度と前記目標貯湯温度との関係に基づいて、前記目標貯湯温度を変更する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、目標貯湯温度を変更するに当たって、予め設定された熱源機器の出力及び環境温度と目標貯湯温度との関係を参照すればよい。つまり、目標貯湯温度の変更のために複雑な演算などは不要である。
コージェネレーションシステムの構成を説明するブロック図である。 燃料電池の発電出力と排熱効率との関係を示すグラフである。 別実施形態のコージェネレーションシステムの構成を説明するブロック図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の排熱回収装置について説明する。
図1は、排熱回収装置を備えるコージェネレーションシステムの構成を説明するブロック図である。図1に示すように、本実施形態のコージェネレーションシステムは、発電ユニットAと貯湯暖房ユニットBと、発電ユニットA及び貯湯暖房ユニットBの運転を制御する制御手段としての運転制御部5などから構成されている。発電ユニットAは、熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置としての燃料電池1を有する。貯湯暖房ユニットBは本発明の排熱回収装置Hを備え、燃料電池1からの排熱を回収して貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3への熱媒供給を行う。熱消費端末3としては、床暖房装置、浴室暖房乾燥機及びファンコンベクタ等がある。
排熱回収装置Hは、貯湯槽2と、排熱回収用熱交換器22と、循環流路としての排熱回収用循環流路18と、循環手段としての排熱回収用循環ポンプ19と、制御手段としての運転制御部5を備える。
以下に、コージェネレーションシステムを構成する発電ユニットA及び貯湯暖房ユニットBの構成と運転制御部5による各ユニットA、Bの制御内容とについて説明する。
〔発電ユニットAの構成〕
発電ユニットAが有する燃料電池1は、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック、そのセルスタックに供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部、セルスタックに酸素含有ガスとして空気を供給するブロア等を備える。
燃料ガス生成部は、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器、その脱硫器から供給される脱硫原燃料ガスと別途供給される水蒸気とを改質反応させて水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器、その改質器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器、その変成器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器等から構成される。変成処理及び選択酸化処理により一酸化炭素濃度が低減された改質ガスは、燃料ガスとしてセルスタックに供給される。尚、燃料電池1が固体酸化物形燃料電池の場合、燃料ガス生成部には上述した一酸化炭素除去器を設けなくてもよい。
運転制御部5は、燃料ガス生成部への原燃料ガスの供給量を調節することにより、燃料電池1の発電出力を調節する。つまり、運転制御部5は、燃料電池1の実際の運転状態(具体的には、発電出力)に関する情報を得ているといえる。
発電ユニットAにおいて、燃料電池1の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられる。インバータ6は、燃料電池1の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数に変換する。インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続される。その結果、燃料電池1の発電電力は、インバータ6及び発電電力供給ライン10を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷9に供給される。加えて、商用電源7が、受電電力供給ライン8を介して電力負荷9に電気的に接続される。
受電電力供給ライン8には、電力負荷9の負荷電力を計測する電力負荷計測手段11が設けられる。電力負荷計測手段11は、受電電力供給ライン8を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かも検出可能である。そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、発電出力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給される。
電気ヒータ12は、複数の電気ヒータから構成されて、冷却水循環ポンプ15の作動により冷却水循環流路13を通流する燃料電池1の冷却水を加熱するように設けられる。電気ヒータ12のON/OFFは、インバータ6の出力側に接続された作動スイッチ14により各別に切り換えられる。作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるにつれて、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。電気ヒータ12の消費電力を調整する構成については、上記のように複数の電気ヒータ12のON/OFFを切り換える構成以外に、その電気ヒータ12の出力を例えば位相制御等により調整する構成を採用しても構わない。
以上のように、燃料電池1及び電気ヒータ12により冷却水循環流路13を流れる冷却水に与えられる熱が、熱源機器としての燃料電池1の排熱となる。
冷却水循環流路13において、排熱回収用熱交換器22から燃料電池1に戻る戻り流路部分には、燃料電池1に戻る冷却水の温度を検出する冷却水戻り温度センサSrが設けられている。
〔貯湯暖房ユニットBの構成〕
貯湯槽2は、燃料電池1からの排熱の回収用の湯水を貯える。貯湯槽2には、その底部に接続された給水路16を通して水が内部に供給される。貯湯槽2からは、その上部に接続された給湯路17を通して湯水が外部に送出される。排熱回収用熱交換器22は、燃料電池1からの排熱と貯湯槽2に貯えられている湯水との熱交換を行わせる。燃料電池1からの排熱は、上述したように冷却水循環流路13を流れる冷却水によって、排熱回収用熱交換器22へと送られる。そして、排熱回収用熱交換器22において、冷却水と湯水との熱交換が行われる。排熱回収用循環流路18は、図1において太線で示すように、湯水を貯湯槽2と排熱回収用熱交換器22とを順に通過するように流す。排熱回収用循環流路18は、貯湯槽2の槽底部から取り出した湯水が、排熱回収用熱交換器22を通過した後、貯湯槽2の槽上部に戻るように取り回されている。排熱回収用循環ポンプ19は、排熱回収用循環流路18における湯水の流量を調節する。排熱回収用循環ポンプ19は、貯湯槽2の槽底部から取り出した湯水を貯湯槽2の槽上部に戻す方向に貯湯槽2の湯水を循環させる。
更に、貯湯暖房ユニットBは、熱媒循環流路20を通して熱媒を熱消費端末3に循環供給させる熱媒循環ポンプ21、熱媒循環流路20を通流する熱媒を加熱する熱媒加熱用熱交換器23、貯湯槽2から送出されて給湯路17を通流する湯水を加熱する給湯用補助加熱器24、及び、熱媒循環流路20を通流する熱媒を加熱する熱媒用補助加熱器25などを備える。
上述した排熱回収用循環流路18には、排熱回収用熱交換器22と貯湯槽2の上部とを接続する循環流路部分から分岐し、貯湯槽2の底部に接続される循環流路部分に接続される熱媒加熱用流路部分18bが接続されている。つまり、熱媒加熱用流路部分18bは、貯湯槽2をバイパスするように排熱回収用循環流路18に対して接続されている。
熱媒加熱用熱交換器23は、熱媒加熱用流路部分18bを通流する湯水と熱媒循環流路20を通流する熱媒とを熱交換させるように設けられる。更に、排熱回収用循環流路18における熱媒加熱用流路部分18bの分岐部分には、湯水を熱媒加熱用流路部分18bに通流させる熱媒加熱状態と湯水を熱媒加熱用流路部分18bに通流させない熱媒非加熱状態とに切り換える加熱切換用三方弁26が設けられている。
運転制御部5は、燃料電池1の発生熱を回収した冷却水を冷却水循環ポンプ15により冷却水循環流路13を通して排熱回収用熱交換器22を通過させて循環させ、並びに、貯湯槽2の湯水を排熱回収用循環ポンプ19により排熱回収用循環流路18を通して排熱回収用熱交換器22を通過させて循環させて、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換える。その結果、排熱回収用熱交換器22にて燃料電池1の冷却水にて加熱された湯水がそのまま貯湯槽2の上部に供給されて、貯湯槽2に温度成層を形成する状態で湯水が貯留される。
また、運転制御部5が、加熱切換用三方弁26を熱媒加熱状態に切り換えて、熱媒加熱用流路部分18bを通して湯水を循環させることにより、排熱回収用熱交換器22にて燃料電池1の冷却水にて加熱された湯水が熱媒加熱用熱交換器23において熱媒循環流路20を通流する熱媒を加熱することになる。
更に、貯湯暖房ユニットBには、貯湯槽2を迂回する槽迂回給水路27が、給水路16と給湯路17における給湯用補助加熱器24よりも上流側の箇所とに接続されて設けられる。槽迂回給水路27と給湯路17との接続部分には、給湯路17における貯湯槽2側の部分と給湯用補助加熱器24側の部分とを連通する通常給水状態と、槽迂回給水路27と給湯路17における給湯用補助加熱器24側の部分とを連通する槽迂回給水状態とに切り換える給水切換三方弁28が設けられている。給水切換三方弁28は、給湯路17における給水切換三方弁28よりも貯湯槽2側の部分及び槽迂回給水路27の両方を給湯路17における給水切換三方弁28よりも給湯用補助加熱器24側の部分に連通させた状態で、給湯路17からの湯水と槽迂回給水路27からの水との混合比率を調節自在な混合比調節状態にも切り換え可能なように構成されている。
熱媒循環流路20には、熱消費端末3を迂回させて熱媒を通流させる端末迂回路29が設けられる。熱媒循環流路20と端末迂回路29との接続部には、熱媒を熱消費端末3に循環させる通常通流状態と、端末迂回路29を通して通流させて熱消費端末3を迂回させる端末迂回通流状態とに切り換え自在な熱媒循環切換三方弁30が設けられている。
給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25は同様の構成であり、夫々、湯水又は熱媒を加熱する熱交換器h、その熱交換器hを加熱するバーナb、そのバーナbに燃焼用空気を供給するファンf、熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流入温度を検出する流入温度センサ(図示せず)、熱交換器hから流出する湯水又は熱媒の流出温度を検出する流出温度センサ(図示せず)、熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流量を検出する流量センサ(図示せず)等を備えて構成される。これら給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25の運転は運転制御部5により制御される。
給湯用補助加熱器24の熱交換器hは、給湯路17を通流する湯水を加熱するように設けられ、熱媒用補助加熱器25の熱交換器hは、熱媒循環流路20を通流する熱媒を加熱するように設けられている。
次に、運転制御部5による給湯用補助加熱器24の運転制御について説明する。
運転制御部5は、流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、流入温度センサにて検出される流入温度(給湯用補助加熱器24に供給される湯水の温度)が給湯目標温度未満になるとバーナbを燃焼させ、且つ、流出温度センサにて検出される流出温度が目標加熱温度になるようにバーナbの燃焼量を調節し、バーナbの燃焼中に流量センサの検出流量が設定流量未満になると、バーナbを消火させる。
また、運転制御部5は、流入温度センサにて検出される流入温度(給湯用補助加熱器24に供給される湯水の温度)が判定基準温度(例えば、37℃)未満のときには、湯水を加熱基準温度に加熱するように、バーナbを燃焼させ、且つ、流出温度センサにて検出される流出温度が目標加熱温度になるようにバーナbの燃焼量を調節することになる。
給湯用補助加熱器24における目標加熱温度は、湯水の水質を向上できる加熱基準温度(例えば、60°C)に設定されている。つまり、給湯用補助加熱器24は、自らに供給される湯水の温度が判定基準温度(例えば、37℃)未満のときには、湯水を加熱基準温度(例えば、60℃)に加熱するように構成され、加えて、自らに供給される湯水の温度が判定基準温度以上であっても、自らに供給される湯水の温度が給湯目標温度よりも低いときには、加熱基準温度(例えば、60℃)に湯水を加熱するように構成されている。
給湯路17における給湯用補助加熱器24よりも下流側部分には、給湯路17からの湯水に対して上述した給水路16から分岐された給水路部分16Aからの湯水を混合するミキシングバルブ34が設けられている。ミキシングバルブ34は、給湯路17から出湯される湯水の温度が、運転制御部5に各種の情報を指令する運転リモコンRにて設定される給湯目標温度になるように、給湯路17からの湯水に給水路部分16Aからの湯水を混合するために設けられるものである。運転制御部5は、混合された湯水温度を検出する混合湯水温度センサ(図示せず)等の検出情報に基づいてミキシングバルブ34の作動を制御する。
本実施形態においては、運転リモコンRが、給湯目標温度を変更設定する給湯目標温度指令手段として機能することになり、運転リモコンRは、例えば、32℃〜60℃の間の温度範囲にて、給湯目標温度を指令するように構成されている。上記判定基準温度が、運転リモコンRにて指令可能な温度範囲の下限値に設定増加温度(例えば、5℃)を加えた温度に設定されている。尚、判定基準温度を、運転リモコンRにて指令可能な温度範囲の下限値に設定して実施することも可能である。
次に、運転制御部5による熱媒用補助加熱器25の運転制御について説明する。
運転制御部5は、流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、流入温度センサにて検出される流入温度が目標温度未満になるとバーナbを燃焼させ、且つ、流出温度センサにて検出される流出温度が目標温度になるようにバーナbの燃焼量を調節し、バーナbの燃焼中に流量センサの検出流量が設定流量未満になると、バーナbを消火させる。熱媒用補助加熱器25における目標温度は、熱消費端末3が高温を必要とする場合には、高温目標温度(例えば、80℃)に設定され、熱消費端末3が高温を必要としない場合には、低温目標温度(例えば、60℃)に設定される。
給水路16には、その給水路16を通して貯湯槽2に供給される水の温度を検出する給水温度センサSiが設けられる。排熱回収後温度センサSh1、Sh2は、排熱回収用熱交換器22にて加熱された後の湯水の温度を検出するために設けられている。排熱回収前温度センサSL1、SL2は、排熱回収用熱交換器22にて加熱される前の湯水の温度を検出するために設けられている。
排熱回収後温度センサSh1は、排熱回収用熱交換器22の近傍、具体的には、排熱回収用循環流路18における排熱回収用熱交換器22と加熱切換用三方弁26との間に設けられている。排熱回収後温度センサSh2は、貯湯槽2の近傍、具体的には、排熱回収用循環流路18における加熱切換用三方弁26と貯湯槽2との間の箇所又は貯湯槽2の上部に設けられている。排熱回収後温度センサSh1と排熱回収後温度センサSh2とは、排熱回収用熱交換器22にて加熱された後の湯水の温度を検出するという目的は同じであり、何れで測定された温度を採用してもよい。
排熱回収前温度センサSL1は、貯湯槽2と排熱回収用熱交換器22との間の排熱回収用循環流路18のうち排熱回収用熱交換器22に近い位置に設けられている。排熱回収前温度センサSL2は、排熱回収用循環流路18へ流出する直前の湯水が存在している貯湯槽2の内部又は表面に設けられている。或いは、排熱回収前温度センサSL2を、貯湯槽2と排熱回収用熱交換器22との間の排熱回収用循環流路18のうち貯湯槽2に近い位置に設けてもよい。排熱回収前温度センサSL1と排熱回収前温度センサSL2とは、排熱回収用熱交換器22にて加熱される前の湯水の温度を検出するという目的は同じであり、何れで測定された温度を採用してもよい。
貯湯槽2には、その上部の湯水の温度を検出する槽上部湯水温度センサSt、貯湯槽2を上下方向に概ね3等分した等分部分の中層部における上端部分の湯水の温度を検出する中間上位湯水温度センサSm、貯湯槽2の中層部における下端部分の湯水の温度を検出する中間下位湯水温度センサSn、及び、貯湯槽2の底部の湯水の温度を検出する槽底部湯水温度センサSbが設けられている。
運転制御部5は、槽上部、中間上位、中間下位及び槽底部の各湯水温度センサSt,Sm,Sn,Sb並びに給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、貯湯槽2の貯湯熱量を演算する。尚、本実施形態では、その貯湯熱量の演算方法についての説明は省略する。
運転制御部5は、燃料電池1の運転中には冷却水循環ポンプ15を作動させる状態で、燃料電池1の運転を制御し、並びに、排熱回収用循環ポンプ19、熱媒循環ポンプ21及び加熱切換用三方弁26夫々の作動を制御することによって、貯湯槽2内に湯水を貯湯する貯湯運転や、熱消費端末3に熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。
運転制御部5は、熱消費端末3用の端末用リモコン(図示せず)から運転の指令がされない状態では貯湯暖房ユニットBの貯湯運転を行う。運転制御部5は、この貯湯運転において、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換えた状態で、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が後述する目標貯湯温度になるように湯水循環量を調節すべく、排熱回収用循環ポンプ19の作動を制御するように構成されている。具体的には、運転制御部5は、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が予め設定された目標貯湯温度よりも低いとき、排熱回収用循環流路18における湯水の流量が減少するように排熱回収用循環ポンプ19の作動を制御する。他方で、運転制御部5は、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が予め設定された目標貯湯温度よりも高いとき、排熱回収用循環流路18における湯水の流量が増加するように排熱回収用循環ポンプ19の作動を制御する。運転制御部5が、このような排熱回収用循環ポンプ19の作動制御を行うことで、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が目標貯湯温度に近づくようになる。
運転制御部5は、端末用リモコンから運転が指令されると、熱媒供給運転を行い、その熱媒供給運転では、加熱切換用三方弁26を熱媒加熱状態に切り換えた状態で、熱媒循環ポンプ21を予め設定された設定回転速度で作動させ、並びに、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が目標貯湯温度になるように湯水循環量を調節すべく、排熱回収用循環ポンプ19の作動を制御するように構成されている。尚、運転制御部5は、この熱媒供給運転を実行する間は、熱媒循環切換三方弁30を通常通流状態に切り換えるように構成されている。
また、運転制御部5は、熱媒供給運転の実行中に端末用リモコンから運転の停止が指令されると、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換え、熱媒循環ポンプ21を停止させることにより、熱媒供給運転から貯湯運転に切り換えるように構成されている。
次に、運転制御部5による貯湯運転について説明する。
運転制御部5は、上述したように、排熱回収用熱交換器22の下流側且つ貯湯槽2の上流側の排熱回収用循環流路18での湯水の温度が目標貯湯温度となるように排熱回収用循環ポンプ19の作動を制御している。その結果、排熱回収後温度センサSh1の検出温度が目標貯湯温度に近づくようになる。
但し、運転制御部5が、排熱回収用循環流路18での湯水流量が少なくなる方に排熱回収用循環ポンプ19の運転状態を調節したとき、排熱回収用循環流路18での湯水の放熱量が大きくなり、排熱効率が低下するという問題が生じる。つまり、排熱回収用循環流路18での湯水流量が少なくなるということは、より長い時間をかけて湯水が排熱回収用循環流路18を通過するということであり、また、排熱回収用熱交換器22より下流での湯水の温度が上昇し、結果として、その間の排熱回収用循環流路18での湯水の放熱量が大きくなる。
そこで、本実施形態において、運転制御部5は、熱源機器としての燃料電池1の運転状態に応じて、目標貯湯温度を排熱回収用循環流路18を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する。具体的には、運転制御部5は、燃料電池1の発電出力が小さくなるにつれて目標貯湯温度を低く設定する。つまり、目標貯湯温度が低くなると、発電出力が小さくても、発電出力が大きい場合の目標貯湯温度と同じ温度に目標貯湯温度を設定した場合よりも湯水の循環流量を多くでき、排熱回収用循環流路18における湯水の流量が大幅に減少されることはなくなる。その結果、湯水が排熱回収用循環流路18を通過するのに要する期間を極力短くでき、その間の放熱量を抑制している。更に、燃料電池1の排熱を貯湯槽2に回収するに当たって、排熱回収用循環流路18を流れる湯水からの放熱量が抑制されるので、その抑制された放熱量分は、貯湯槽2に回収される熱量の減少も抑制される。
上述のように、本発明に係る排熱回収装置Hは、貯湯槽2と、排熱回収用熱交換器22と、排熱回収用循環流路18と、排熱回収用循環ポンプ19と、運転制御部5とによって実現される。
以下の表1に例示するのは、燃料電池1の発電出力と目標貯湯温度との関係を示す表である。運転制御部5は、表1の関係を自身の内部メモリ(図示せず)などに記憶しており、発電出力の変化に応じて目標貯湯温度を調節する。このように、運転制御部5は、目標貯湯温度を変更するに当たって、予め設定されて記憶している表1のような燃料電池1の出力と目標貯湯温度との関係を参照すればよいので、目標貯湯温度の変更のために複雑な演算などは適宜行う必要はない。
Figure 0005525359
図2は、冬季(環境温度は約7℃)及び中間季(環境温度は約15℃)において、燃料電池の発電出力(W)と排熱効率(%(LHV基準))との関係を示すグラフである。環境温度は、貯湯槽2の近辺に設けられる環境温度センサ33によって測定される。図2において、実線で示すのは、表1に従って発電出力に応じて目標貯湯温度を変えた場合の実施例である。他方で、破線で示すのは、発電出力に関わらず目標貯湯温度を一定値(75℃)にした場合の比較例である。
本願において「排熱効率」は、「燃料電池1の排熱量」/「燃料電池1の消費エネルギ量」で算出している。「燃料電池1の消費エネルギ量」は、燃料電池1での発電運転に要する原燃料などのガス量を低位発熱量基準(LHV基準)で換算した値である。「燃料電池1の排熱量」は以下の式に従って導出される。尚、排熱回収後温度センサSh1の検出結果に代えて排熱回収後温度センサSh2の検出結果を利用してもよく、排熱回収前温度センサSL1の検出結果に代えて排熱回収前温度センサSL2の検出結果を利用してもよい。
燃料電池1の排熱量(Wh)
=(Sh1(℃)−SL1(℃))×流量Q(リットル/分)×60分/時間÷0.86
Sh1:排熱回収後温度センサSh1の検出結果
SL1:排熱回収前温度センサSL1の検出結果
流量Q:排熱回収用循環流路18を流れる湯水の流量
図2から分かるように、運転制御部5が、燃料電池1の運転状態(発電出力)に応じて目標貯湯温度を変更することで、排熱効率が向上している。特に、燃料電池1の発電出力が小さい領域では、排熱効率の向上効果が大きく現れている。
以上のように、運転制御部5が、燃料電池1の発電出力が小さくなるにつれて目標貯湯温度を低くすることで、排熱回収用循環ポンプ19が排熱回収用循環流路18における湯水の流量を大幅に減少させることを回避できる。その結果、湯水が排熱回収用循環流路18を流れる間に生じる放熱量が抑制されて、排熱回収装置Hの排熱効率の低下が抑制される。
<第2実施形態>
第2実施形態の排熱回収装置は、運転制御部5による目標貯湯温度の変更手法が第1実施形態と異なっている。以下に、第2実施形態の排熱回収装置について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第2実施形態において、運転制御部5は、燃料電池1の運転状態、及び、燃料電池1又は貯湯槽2の環境温度に応じて、目標貯湯温度を排熱回収用循環流路18を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する。具体的には、運転制御部5は、燃料電池1の出力が小さくなるにつれて及び貯湯槽2の環境温度が低くなるにつれて目標貯湯温度を低くする。つまり、目標貯湯温度が低くなると、現状の湯水の温度と目標貯湯温度との差が小さくなるため、排熱回収用循環流路18における湯水の流量が大幅に減少されることはなくなる。その結果、湯水が排熱回収用循環流路18を通過するのに要する期間を極力短くでき、その間の放熱量を抑制している。この環境温度は、燃料電池1又は貯湯槽2の近辺に設けられる環境温度センサ33によって測定されて、運転制御部5に入力される。本実施形態の場合、燃料電池1と貯湯槽2とは隣接して設置されているため、燃料電池1の環境温度と貯湯槽2の環境温度とは同一と見てよい。排熱回収用循環流路18の環境温度も、環境温度センサ33によって測定される温度と実質的に同じである。
以下の表2に例示するのは、燃料電池1の発電出力及び貯湯槽2の環境温度と目標貯湯温度との関係を示す表である。運転制御部5は、予め設定された表2の関係を記憶しており、発電出力の変化及び環境温度の変化に応じて目標貯湯温度を調節する。
Figure 0005525359
本実施形態では詳細な実験結果を示さないが、第1実施形態において図2を参照して説明したように、運転制御部5が、燃料電池1の運転状態(発電出力)及び貯湯槽2の環境温度に応じて目標貯湯温度を変更することで(具体的には、燃料電池1の発電出力が小さくなるにつれて及び貯湯槽2の環境温度が低くなるにつれて目標貯湯温度を低くすることで)、排熱効率の向上が見られた。また、このとき、排熱回収用熱交換器22出口から、排熱回収後温度センサSh1までの放熱量は、目標貯湯温度を低くする方が小さくなることも確認できた。
尚、本第2実施形態及び上記第1実施形態において、目標貯湯温度は給湯用補助加熱器24の運転を極力回避できるまでの低下にとどめることが望ましい。例えば、表1及び表2の最低目標貯湯温度は58.0℃であり、この場合、貯湯槽2上部の配管を流れる湯水の温度は58℃になるように制御される。この状態で貯湯され続けると、最初に貯湯槽2に58℃で流入した湯水は12時間後には45.8℃になる。この45.8℃という温度は、(58℃−5℃(冬季環境温度))×(1−0.012(貯湯槽放熱係数))12=45.8℃という式から導出される。この式において、貯湯槽放熱係数は、貯湯槽2内の湯水温度が1時間当たりに低下する率を表し、乗数である「12」は、貯湯開始からの経過時間としてここで例示している12時間を意味する。そして、この45.8℃という温度は、家庭での給湯負荷の大半を占める風呂湯張り及びシャワーの約43℃よりも高い温度である。よって、貯湯開始してから12時間後に使用しても、給湯用補助加熱器24の運転は不要である。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において、コージェネレーションシステムの構成は適宜変更可能である。例えば、熱媒循環流路20の構成を変更してもよい。図3は、別実施形態のコージェネレーションシステムの構成を説明するブロック図である。具体的には、図3において、熱媒加熱用流路部分18b及び熱媒加熱用熱交換器23は設けられていない。その結果、熱媒循環流路20の熱媒は、排熱回収用循環流路18の湯水とは熱交換せず、熱媒用補助加熱器25によって加熱されるのみである。
<2>
上記実施形態では、熱源機器として燃料電池1を利用する例を説明したが、排熱を利用可能な他の熱源機器を利用してもよい。例えば、熱源機器として、ガスを燃料とするガスエンジンなどを備えた熱電併給装置を利用してもよい。
<3>
上記実施形態において、表1及び表2において、燃料電池1の発電出力と目標貯湯温度との関係、及び、燃料電池1の発電出力及び環境温度と目標貯湯温度との関係を例示したが、表1及び表2に記載した数値は例示目的で示したものであり、本発明は表1及び表2に例示した数値によって限定されない。
<4>
上記実施形態では、熱源機器としての燃料電池1の運転状態を表す指標として燃料電池1の発電出力を例示したが、熱源機器の運転状態を他の指標によって表すこともできる。例えば、熱源機器としての燃料電池1のセルスタックの温度を、燃料電池1の運転状態を表す指標として利用してもよい。
<5>
上記実施形態では、排熱回収用熱交換器22が排熱回収用循環流路18に1つ設けられた例を説明したが、排熱回収用循環流路18に複数の排熱回収用熱交換器22を設けるような改変も可能である。
<6>
上記実施形態では、貯湯暖房ユニットBが給湯の他に熱消費端末3への熱供給を行う例を説明したが、熱消費端末3への熱供給を行わないように改変してもよい。つまり、熱消費端末3、熱媒循環流路20、熱媒用補助加熱器25などを設けずに、給湯専用としてもよい。
<7>
上記実施形態では、環境温度は、燃料電池1又は貯湯槽2の近辺に設けられる温度センサ33によって測定するようにしたが、適宜、燃料電池1や貯湯槽2の内部に設けられた水や空気の温度を測定する温度センサによる測定値を環境温度として採用してもよい。
本発明は、循環流路における湯水の流量の大幅な低下を抑制して、排熱効率が高くなる排熱回収装置を提供するために利用できる。
1 燃料電池(熱源機器)
2 貯湯槽
5 運転制御部(制御手段)
18 排熱回収用循環流路(循環流路)
19 排熱回収用循環ポンプ(循環手段)
22 排熱回収用熱交換器
H 排熱回収装置

Claims (6)

  1. 熱源機器からの排熱を回収する排熱回収装置であって、
    排熱回収用の湯水が貯えられる貯湯槽と、
    前記熱源機器からの排熱と前記貯湯槽に貯えられている湯水との熱交換が行われる排熱回収用熱交換器と、
    湯水が前記貯湯槽と前記排熱回収用熱交換器とを順に通過するように流れる循環流路と、
    前記循環流路における湯水の流量を調節する循環手段と、
    前記貯湯槽に貯湯される前記排熱回収用熱交換器の下流側且つ前記貯湯槽の上流側の循環流路での湯水の温度が目標貯湯温度となるように前記循環手段の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記熱源機器の運転状態に応じて、前記目標貯湯温度を前記循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する排熱回収装置。
  2. 前記制御手段は、前記熱源機器の出力が小さくなるにつれて前記目標貯湯温度を低くする請求項1に記載の排熱回収装置。
  3. 前記制御手段は、前記熱源機器の運転状態及び前記熱源機器又は前記貯湯槽の環境温度に応じて、前記目標貯湯温度を前記循環流路を流れる湯水からの放熱量を抑制する温度に変更する請求項1又は2に記載の排熱回収装置。
  4. 前記制御手段は、前記熱源機器の出力が小さくなるにつれて及び前記環境温度が低くなるにつれて前記目標貯湯温度を低くする請求項3に記載の排熱回収装置。
  5. 前記制御手段は、予め設定された前記熱源機器の出力と前記目標貯湯温度との関係に基づいて、前記目標貯湯温度を変更する請求項2に記載の排熱回収装置。
  6. 前記制御手段は、予め設定された前記熱源機器の出力及び前記環境温度と前記目標貯湯温度との関係に基づいて、前記目標貯湯温度を変更する請求項4に記載の排熱回収装置。
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