JP5525308B2 - 環境音速取得方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置において用いられる被検体の環境音速の取得方法および装置に関するものである。
従来、超音波を用いて被検者の断層画像を取得して医療診断に供する超音波診断装置が提案されている。このような超音波診断装置においては、超音波画像の方位分解能を向上させるために、超音波プローブから超音波を送波する際には、超音波プローブの各素から送波される各超音波に対して送信遅延時間を設定するいわゆる送信フォーカスが行われ、受信信号を取得する際には、各素子によって受信された各受信信号に対して受信遅延時間を設定するいわゆる受信フォーカスが行われている。
そして、このような送信フォーカスおよび受信フォーカスを行う際には、対象となる診断部位の代表的な音速を仮定し、その仮定音速に基づいて上述した送信遅延時間および受信遅延時間が設定される。
しかしながら、被検体の環境音速は一様ではなく組織によって異なり、仮定音速と環境音速が異なると画質が劣化するという問題が生じる。
ここで、画質劣化の原因は、対象に送信焦点を適切に形成する送信遅延または対象から反射された超音波の各素子受信時刻に対して、送信フォーカスの送信遅延時間または受信フォーカスの受信遅延時間が異なるからである。
なお、本願で言う環境音速とは、所定の対象に対して超音波を送信したときに、その対象から各素子までの距離と各素子の受信時刻とに基づいて決定される音速のことである。
そして、従来、この環境音速と仮定音速とを一致させ、画質劣化を防ぐ試みがなされてきた。
たとえば、特許文献1においては、超音波を送信して受信したエコー信号に対し、複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いてそれぞれ受信フォーカス処理を施して設定音速が異なる複数の超音波画像を生成し、その複数の超音波画像のコントラストを比較して最大コントラストの超音波画像を表示する方法が提案されている。
特開2009−89940号公報
ここで、超音波画像の撮影を行う際には、上述したように所定の送信フォーカス位置に焦点が合うように送信フォーカスされて超音波が送波されるが、図6(a)に示すように、たとえば、送信フォーカス位置が深さ20mmであって、それよりも深い22mm程度の位置に、プローブ面と並行な内臓の表面などの境界部がある場合、この境界部において超音波が鏡面反射されてしまうため、その反射波を送信焦点直下の素子が受信する時刻は、その境界までの往復の超音波伝播時間となるが、それに対して、その周りの素子が受信する時刻の遅延は、境界よりも深い位置の点反射の受信時刻の遅延と同じになり、すなわち、境界部の環境音速は境界部以外の環境音速よりも速くみえることになる。また、図6(b)に示すように、たとえば、深さ22mm程度の位置のプローブ面と並行な境界部に対して、送信フォーカス位置が深い(24mm)場合においても、同様に境界部において超音波が鏡面反射されてしまうため、その反射波を送信焦点直下の素子が受信する時刻は、境界までの往復の超音波伝播時間となるが、それに対して、その周りの素子が受信する時刻の遅延は、境界よりも浅い位置の点反射の受信時刻の遅延と同じになり、すなわち、境界部の環境音速は境界部以外の環境音速よりも遅くみえることになる。
また、境界面がプローブ面と並行でない場合や曲がっている場合は、より複雑な反射挙動を示し、やはり境界部の環境音速は境界部以外の環境音速とずれる。何れにせよ、境界面において鏡面反射を生ずる場合、境界部の環境音速は境界部以外の環境音速とずれることとなる。
したがって、特許文献1に記載の方法のように、境界部と境界部以外とで区別することなく設定音速を設定して受信フォーカス処理を行ったのでは、境界部のコントラストがノイズとなって、適切なコントラストを取得することができず、被検体の高精度な環境音速を取得することができない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、被検体の環境音速を高精度に取得することができる環境音速取得方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の環境音速取得方法は、超音波プローブによって被検体内に超音波を送波し、その送波によって被検体から反射された反射波を超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、その取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって設定音速毎の整相加算信号を取得し、その取得した設定音速毎の整相加算信号に基づいて被検体の環境音速を取得する環境音速取得方法において、設定音速毎の整相加算信号のうちの被検体内の境界部に対応する整相加算信号と境界部以外に対応する整相加算信号とを区別し、境界部に対応する整相加算信号および境界部以外に対応する整相加算信号のうちの少なくとも一方に基づいて指標を取得し、その取得した指標に基づいて環境音速を取得することを特徴とする。
また、上記本発明の環境音速取得方法においては、境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを取得し、その取得した境界部の指標と境界部以外の指標とに基づいて環境音速を取得することができる。
また、複数の送信フォーカス位置に焦点が合わせられた超音波の送波を送信フォーカス位置毎について行い、その送信フォーカス位置毎について境界部の指標と境界部以外の指標とをそれぞれ取得し、境界部の指標に基づいて取得された仮環境音速と境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速との差を送信フォーカス位置毎に取得し、その取得した差が最小となるような送信フォーカス位置に対応する境界部または境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速を被検体の環境音速として取得することができる。
また、被検体の深さ方向に配列された整相加算信号の比または整相加算信号の対数を用いた1次微分値もしくは2次微分値に基づいて境界部を判定することができる。
本発明の環境音速取得装置は、超音波プローブによって被検体内に超音波を送波させる送信制御部と、送信制御部により送波によって被検体から反射された反射波を超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、その取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって設定音速毎の整相加算信号を取得する受信制御部と、受信制御部によって取得された設定音速毎の整相加算信号に基づいて、被検体の環境音速を取得する環境音速取得部とを備えた環境音速取得装置において、環境音速取得部が、設定音速毎の整相加算信号のうちの被検体内の境界部に対応する整相加算信号と境界部以外に対応する整相加算信号とを区別し、境界部に対応する整相加算信号および境界部以外に対応する整相加算信号のうちの少なくとも一方に基づいて指標を取得し、その取得した指標に基づいて環境音速を取得するものであることを特徴とする。
また、上記本発明の環境音速取得装置においては、環境音速取得部を、境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを取得し、その取得した境界部の指標と境界部以外の指標とに基づいて環境音速を取得するものとすることができる。
また、送信制御部を、複数の送信フォーカス位置に焦点が合わせられた超音波の送波を送信フォーカス位置毎について行うものとし、環境音速取得部を、送信フォーカス位置毎について境界部の指標と境界部以外の指標とをそれぞれ取得し、境界部の指標に基づいて取得された仮環境音速と境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速との差を送信フォーカス位置毎に取得し、その取得した差が最小となるような送信フォーカス位置に対応する境界部または境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速を被検体の環境音速として取得するものとすることができる。
また、環境音速取得部を、被検体の深さ方向に配列された整相加算信号の比または整相加算信号の対数を用いた1次微分値もしくは2次微分値に基づいて境界部を判定するものとすることができる。
本発明の環境音速取得方法および装置によれば、超音波プローブによって取得された受信信号に対して、複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって設定音速毎の整相加算信号を取得し、その取得した設定音速毎の整相加算信号に基づいて被検体の環境音速を取得する環境音速取得方法において、設定音速毎の整相加算信号のうちの被検体内の境界部に対応する整相加算信号と境界部以外に対応する整相加算信号とを区別し、境界部に対応する整相加算信号および境界部以外に対応する整相加算信号のうちの少なくとも一方に基づいて指標を取得し、その取得した指標に基づいて環境音速を取得するようにしたので、上述したような境界部における反射の影響を受けることがなく、高精度な環境音速を取得することができる。
また、上述したような境界部に送信フォーカス位置を設定した場合には、境界部おける反射の影響を受けることなく、境界部の環境音速と境界部以外の環境音速とが一致することになる。
そこで、上記本発明の環境音速取得方法および装置において、複数の送信フォーカス位置に焦点が合わせられた超音波の送波を送信フォーカス位置毎について行い、送信フォーカス位置毎について境界部の指標と境界部以外の指標とをそれぞれ取得し、境界部の指標に基づいて取得された仮環境音速と境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速との差を送信フォーカス位置毎に取得し、その取得した差が最小となるような送信フォーカス位置に対応する境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速を被検体の環境音速として取得するようにした場合には、送信フォーカス位置を境界部に設定したときの環境音速を容易に取得することができ、かつ境界部の反射の影響のない高精度な環境音速を取得することができる。
本発明の環境音速取得装置の一実施形態を用いた超音波診断装置の概略構成を示すブロック図 本発明の環境音速取得方法の第1の実施形態を説明するためのフローチャート 本発明の環境音速取得方法の第1の実施形態を説明するためのフローチャート 設定音速毎に取得された整相加算信号を説明するための説明図 境界フラグの設定方法を説明するための説明図 本発明の環境音速取得方法の第1の実施形態を説明するためのフローチャート 本発明の環境音速取得方法の第1の実施形態を説明するためのフローチャート 被検体内の境界部の反射の影響を説明するための図
以下、図面を参照して本発明の環境音速取得装置の一実施形態を用いた超音波診断装置について詳細に説明する。図1は、本実施形態の超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の超音波診断装置1は、図1に示すように、超音波プローブ10、受信信号処理部12、送信制御部14、走査制御部16、受信制御部18、画像生成部20、表示画像生成部22、モニタ24および環境音速取得部26を備えている。
超音波プローブ10は、被検者の体内の診断部位に向けて超音波を送信するとともに体内で反射してきた超音波を受信するものである。本実施形態の超音波プローブ10は、1次元の超音波トランスデューサアレイを構成する複数の超音波トランスデューサを備えており、各超音波トランスデューサは、例えばPZT等の圧電素子の両端に電極を形成した振動子によって構成されている。この電極は信号線によって受信信号処理部12および送信制御部14と接続されている。そして、この電極には、送信制御部14から出力された駆動パルス電圧信号に応じた電圧が印加され、振動子はこの電圧印加に応じて超音波を発生するものである。また、振動子は反射してきた超音波を受信すると電気信号を発生し、この電気信号を受信信号として受信信号処理部12に出力するものである。
送信制御部14は、走査制御部16から出力された送信遅延時間に基づいて、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサに対して駆動パルス電圧信号を出力し、上記送信遅延時間に応じた超音波を各超音波トランスデューサの振動子から送波させることによって、所定の焦点に収束するような超音波を超音波プローブ10から送波させるものである。
受信信号処理部12は、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサに対応して設けられた複数の増幅器および複数のA/D変換器を備えている。各超音波トランスデューサから出力された受信信号は、増幅器において増幅され、増幅器から出力されたアナログの受信信号は、A/D変換器によってデジタル信号の受信信号に変換され、そのデジタルの受信信号は受信制御部18に出力される。
受信制御部18は、超音波プローブ10の複数の超音波トランスデューサから出力された複数の受信信号に対し、走査制御部16から出力された受信遅延時間に基づいて受信フォーカス処理を施すことによって、超音波エコーの焦点が絞りこまれた整相加算信号を生成するものである。
走査制御部16は、送信制御部14および受信制御部18に対し、送信遅延時間や受信遅延時間を出力し、送信フォーカス処理および受信フォーカス処理を制御するものである。
画像生成部20は、受信制御部18から出力された整相加算信号に基づいて、被検体内の組織に関する断層画像情報を表す超音波画像信号を生成するものである。
表示画像生成部22は、画像生成部20から出力された超音波画像信号に基づいて表示制御信号を生成し、その表示制御信号をモニタ24に出力するものである。
モニタ24は、入力された表示制御信号に基づいて被検体の超音波画像を表示したり、環境音速取得部26において取得された環境音速を数値として表示したりするものである。
環境音速取得部26は、被検体内の境界部に対応する整相加算信号以外の整相加算信号に基づいて境界部以外のフォーカス指標を取得し、その取得した境界部以外のフォーカス指標に基づいて被検体の環境音速を取得するものである。なお、環境音速の取得方法については後で詳述する。
次に、本実施形態の超音波診断装置の作用について説明する。本実施形態の超音波診断装置は、被検体の環境音速を取得する方法に特徴を有するものであるが、まずは、被検体内の超音波画像の表示の作用について説明する。
まず、走査制御部16から出力された送信遅延時間に応じた制御信号に基づいて、送信制御部14から超音波プローブ10の各超音波トランスデューサに対して、それぞれ駆動パルス電圧信号が出力される。このとき各超音波トランスデューサから送波される超音波が予め設定された焦点に収束するように、各駆動パルス電圧信号に対してそれぞれ異なる送信遅延時間が設定されている。なお、このとき用いられる送信遅延時間は、予め被検体内の環境音速を仮定して設定された仮定設定音速に基づいて算出された値である。
そして、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサの振動子は、上述した駆動パルス電圧信号を受けて機械的に振動し、これにより超音波が発生され、被検体に送波される。
そして、各超音波トランスデューサから送波された超音波は被検体内を伝播し、その途中にある音響インピーダンスの不連続面で次々と反射し、この反射によるエコーが各超音波トランスデューサによって検出されて振動子が振動する。この振動によって各超音波トランスデューサの振動子から微弱な電気信号が発生し、この電気信号が受信信号として受信信号処理部12に出力される。
そして、受信信号処理部12において、各超音波トランスデューサから出力された受信信号が増幅器によって増幅され、その増幅されたアナログ信号はA/D変換器によってデジタル信号の受信信号に変換されて受信制御部18に出力される。
受信制御部18においては、複数の超音波トランスデューサから出力された複数の受信信号に対して走査制御部16から出力された所定の受信遅延時間に基づいて受信フォーカス処理が施されて整相加算信号が生成される。このとき走査制御部16から出力される受信遅延時間は、予め被検体内の環境音速を仮定して設定された仮定設定音速に基づいて算出された値であって、整相加算信号が被検体内の所定の焦点にあった信号となるように設定されたものである。
そして、走査制御部16から出力される受信遅延時間が制御されることによって、被検体内の撮像範囲の各焦点の整相加算信号が受信制御部18により取得され、その整相加算信号は画像生成部20に順次出力される。
画像生成部20は、入力された整相加算信号を順次保存し、被検体の断層画像情報を表す超音波画像信号を生成し、その超音波画像信号は表示画像生成部22に出力される。
そして、表示画像生成部22においては、入力された超音波画像信号に基づいて表示制御信号が生成され、その表示制御信号はモニタ24に出力される。モニタ24は、入力された表示制御信号に基づいて被検体の超音波画像を表示する。
そして、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサからの送波が所定のフレームレートに応じて行われ、上述した作用が繰り返されることによって超音波画像が所定のフレームレートで連続して表示される。
以上が、本実施形態の超音波診断装置において超音波画像を表示する作用の説明である。
次に、上述したような超音波診断装置1によって被検体の環境音速を取得する方法について説明する。環境音速の取得方法としては第1の実施形態と第2の実施形態とがあるが、まず、第1の実施形態の環境音速取得方法について、図2Aおよび図2Bに示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、上述したような超音波画像の撮影中において、環境音速を取得するための超音波画像内の範囲が設定される(S10)。この範囲の設定は、超音波画像の撮影前から予め設定するようにしてもよいし、超音波画像の撮影中に操作者によって所定の入力デバイスなどによって指定するようにしてもよい。操作者によって指定する場合には、モニタ24に表示された超音波画像内において操作者が任意の範囲を指定するようにしてもよい。上記範囲の大きさについては、本実施形態においては、後述するように、16ライン×深さ3mm〜4mmである。
そして、まず、予め設定された送信フォーカス位置に基づいて、送信制御部14から駆動パルス電圧信号が出力され、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサから超音波が送波される。なお、ここでの送信遅延時間は、予め被検体内の環境音速を仮定して設定された仮定設定音速に基づいて算出された値である。
そして、各超音波トランスデューサから送波された超音波の反射によるエコーが各超音波トランスデューサによって検出され、その受信信号が受信信号処理部12に出力され、増幅、A/D変換された後、受信制御部18により取得される。
そして、受信制御部18は、予め設定された設定音速No.1に基づいて算出された受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施し、ラインNo.1の整相加算信号を算出し、環境音速取得部26に出力する(S12)。
なお、本実施形態においては、受信遅延時間を算出するための設定音速Noiとして、No.1〜No.251が予め走査制御部16に設定されており、具体的には、設定音速No.1〜No.251は1400m/s〜1650m/sであり、各設定音速は1m/s間隔で設定されている。そして、走査制御部16は、この設定音速に基づく受信遅延時間を算出し受信制御部18に出力する。
また、ラインNojは、被検体の深さ方向に延びる1列の整相加算信号からなるもので、環境音速を取得するために設定された範囲内のラインであり、本実施形態においては、図3に示すように、16列のラインNo.1〜No.16を用いるものとする。
そして、次に、受信フォーカス処理に用いられた設定音速がNo.1である場合には、すなわち、一番目に設定された設定音速である場合には(S16)、ラインNo.1の各整相加算信号S1(k)が、被検体内の境界部に属する整相加算信号であるか否かが判定されて境界フラグが設定される(S18)。なお、kは被検体の環境音速を取得するために設定された範囲内における深さを示すものである。
具体的には、図4に示すように、隣接する整相加算信号S1(k)とS1(k+1)との比の対数が算出され、その対数の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否かが判定される。そして、上記絶対値が所定の閾値よりも大きい場合には、整相加算信号S1(k)は境界部に属するものであると判定され、そのS1(k)の深さkに対して境界フラグ=1が設定される(S20)。
なお、本実施形態においては、上述したように、隣接する整相加算信号の比の対数を用いて境界部に属するか否かを判定するようにしたが、これに限らず、たとえば、深さ方向に配列される整相加算信号の対数の1次微分値や2次微分値を算出し、これらを用いて境界部に属するか否かを判定するようにしてもよい。
また、隣接する整相加算信号の絶対値の差を算出し、その差を用いて判定するようにしてもよいが、整相加算信号の絶対値は送信フォーカスの位置や散乱や減衰などの影響をうけやすいため、整相加算信号の絶対値の差を用いて判定したのでは正確な判定をすることができない場合があるので、上述したような隣接する整相加算信号の比や、整相加算信号の対数の1次微分値もしくは2次微分値などを用いることが望ましい。
そして、S20において境界フラグ=1が設定されていない深さkの整相加算信号については、被検体の環境音速を取得するためのフォーカス指標として加算される(S22,S24)。一方、S20において境界フラグ=1が設定されている深さkの整相加算信号については、被検体の環境音速を取得するためのフォーカス指標には加算されない。
上述したようにして、ラインNo.1の全ての整相加算信号S1(k)が被検体内の境界部に属する整相加算信号であるか否かが判定され、境界部に属さない整相加算信号である場合にはフォーカス指標に順次加算される(S26)。
そして、次に、受信制御部18によって受信フォーカス処理対象のラインが、ラインNo.2〜No.16に順次変更され、各ラインの整相加算信号に対し、S14〜S26までの処理が繰り返して行われ、各ラインの整相加算信号Sj(k)のうち、境界部に属さない整相加算信号のみがフォーカス指標に順次加算される(S28)。
上述したようにして、設定音速No.1に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理の施されたラインNo.1〜No.16の整相加算信号については、境界部に属するか否かの判定が行われて境界フラグが設定されるとともに、境界部に属さない整相加算信号のみが加算されて第1のフォーカス指標が算出される。
次に、受信制御部18は、受信遅延時間を設定音速No.2に基づいて算出された受信遅延時間に変更し(S30,S12)、その変更した受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施してラインNo.1の整相加算信号を算出し、環境音速取得部26に出力する(S14)。
そして、次に、受信フォーカス処理に用いられた設定音速がNo.2である場合には、すなわち、一番目に設定された設定音速でない場合には(S16)、境界フラグの新たな設定は行わない。
そして、設定音速がNo.1のときにラインNo.1の座標値に設定した境界フラグと同じ境界フラグを用いて、設定音速がNo.2のときのラインNo.1の各整相加算信号が境界部に属するものであるか否かを判定する(S22)。すなわち、設定音速がNo.1のときの各ラインNojの座標値に設定される境界フラグと、設定音速がNo.2のときの各ラインNojの座標値に設定される境界フラグとは同じである。
そして、S22において、境界フラグ=1が設定されていない座標値の整相加算信号については、すなわち境界部に属さない整相加算信号については被検体の環境音速を取得するための第2のフォーカス指標として加算される(S22,S24)。
上述したようにして、ラインNo.1の全ての整相加算信号S1(k)が被検体内の境界部に属する整相加算信号であるか否かが判定され、境界部に属さない整相加算信号である場合には第2のフォーカス指標に順次加算される(S26)。
そして、次に、受信制御部18によって受信フォーカス処理対象のラインが、ラインNo.2〜No.16に順次変更され、各ラインの整相加算信号に対し、S14〜S26までの処理が繰り返して行われ、各ラインの整相加算信号Sj(k)のうち、境界部に属さない整相加算信号のみが第2のフォーカス指標に順次加算される(S28)。
上述したようにして、設定音速No.2に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理の施されたラインNo.1〜No.16の整相加算信号については、境界フラグの新たな設定は行われず、境界部に属さない整相加算信号のみを加算した第2のフォーカス指標の算出のみが行われる。
そして、次に、受信制御部18によって設定音速が、設定音速No.3〜No.251まで順次変更され、その設定音速No.3〜No.251に基づいて算出された受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施したラインNo.1〜No.16の整相加算信号が順次算出され、各設定音速No.3〜No.251に対応するラインNo.1〜No.16の整相加算信号について、境界部に属さない整相加算信号のみが加算された第3〜第251のフォーカス指標が算出される。
すなわち、最終的には、図3に示すように、各設定音速No.1〜No.251に対応するラインNo.1〜No.16の整相加算信号について、それぞれ第1〜第251のフォーカス指標が算出される。
そして、上記のようにして取得した第1〜第251のフォーカス指標のうち最大のフォーカス指標が選択され、その最大のフォーカス指標に対応する設定音速が、被検体の環境音速として取得される(S32)。
以上が第1の実施形態の環境音速の取得方法の説明である。なお、上記第1の実施形態の環境音速の取得方法においては、フォーカス指標として整相加算信号の加算値を用いるようにしたが、これに限らず、たとえば、2乗の加算値など、画像強度に基づく他のフォーカス指標を用いても良い。また、各設定音速について取得されたラインNo.1〜No.16の整相加算信号のうち境界部に属さない整相加算信号のみを保存しておき、その保存された整相加算信号から設定音速毎の空間周波数スペクトルを算出し、その半値幅をフォーカス指標として用いるようにしてもよい。また、空間周波数スペクトル半値幅に限らず、空間周波数に基づく他のフォーカス指標を用いてもよい。また、コントラストなど、画像強度と空間周波数の両方に基づくフォーカス指標を用いてもよい。
なお、上記第1の実施形態によれば、境界部以外のフォーカス指標のみを用いて真の環境音速を取得することができるが、もし、送信フォーカスが固定されており、受信フォーカスのみを調整できる構成において超音波画像を生成する場合には、第1の実施形態において取得した環境音速のみを用いるのではなく、境界部と境界部以外のそれぞれの環境音速を求め、境界部は境界部、境界部以外は境界部以外の環境音速に基づく遅延で受信フォーカスを行うことが望ましい。
次に、第2の実施形態の環境音速の取得方法について、図5Aおよび図5Bに示すフローチャートを参照しながら説明する。上記第1の実施形態の環境音速の取得方法においては、境界部に属さない整相加算信号に基づくフォーカス指標のみを用いるようにしたが、第2の実施形態の環境音速の取得方法においては、境界部に属する整相加算信号に基づくフォーカス指標も用い、送信フォーカス位置が境界部に設定されたときの環境音速を取得する方法である。
具体的には、まず、上述したような超音波画像の撮影中において、超音波プローブ10から送波される超音波の送信フォーカスが、予め設定されたNo.1の位置に設定され、そのNo.1の位置に応じた送信遅延時間に基づく駆動パルス電圧信号が送信制御部14から出力され、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサから超音波が送波される(S40)。なお、ここでの送信遅延時間は、予め被検体内の環境音速を仮定して設定された仮定設定音速に基づいて算出された値である。
また、本実施形態においては、送信フォーカスNoiとして、No.1〜No.8が予め走査制御部16に設定されており、具体的には、No.1=12mm、No.2=16mm、No.3=20mm、No.4=24mm、No.5=28mm、No.6=32mm、No.7=36mm、およびNo.8=40mmの深さに設定されている。
そして、このとき後述する境界部と境界部以外のフォーカス指標が初期化されるが(S42)、送信フォーカスNo.1のときはフォーカス指標としてまだ何も保存されていないので、この初期化は行われないものとする。
そして、各超音波トランスデューサから送波された超音波の反射によるエコーが各超音波トランスデューサによって検出され、その受信信号が受信信号処理部12に出力され、増幅、A/D変換された後、受信制御部18により取得される。
そして、受信制御部18は、予め設定された設定音速No.1に基づいて算出された受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施し、ラインNo.1の整相加算信号を算出し、環境音速取得部26に出力する(S44,S46)。
なお、設定音速Nojとしては、第1の実施形態と同様に、1400m/s〜1650m/sのNo.1〜No.251が予め走査制御部16に設定されている。
また、ラインNokは、被検体の深さ方向に延びる1列の整相加算信号からなるもので、環境音速を取得するために設定された範囲内のラインであり、本実施形態においては、図3に示すように、16列のラインNo.1〜No.16を用いるものとする。
そして、次に、受信フォーカス処理に用いられた設定音速がNo.1である場合には、すなわち、一番目に設定された設定音速である場合には(S48)、第1の実施形態と同様にして、ラインNo.1の各整相加算信号S1(l)が被検体内の境界部に属する整相加算信号であるか否かが判定され、ラインNo.1の各整相加算信号の座標値に対して境界フラグが設定される(S50)。なお、lは被検体の環境音速を取得するために設定された範囲内における深さを示すものである。
そして、S50において境界フラグ=1が設定されている深さlの整相加算信号については、被検体の境界部の環境音速を取得するためのフォーカス指標として加算される(S52,S54)。一方、S50において境界フラグ=1が設定されていない深さlの整相加算信号については、被検体の境界部以外の環境音速を取得するためのフォーカス指標として加算される(S52,S56)。
上述したようにして、ラインNo.1の全ての整相加算信号S1(l)が被検体内の境界部に属する整相加算信号であるか境界部以外に属する整相加算信号であるかが判定され、境界部に属する整相加算信号である場合には境界部に対応するフォーカス指標に順次加算され、境界部以外に属する整相加算信号である場合には境界部以外に対応するフォーカス指標に加算される(S58)。
そして、次に、受信制御部18によって受信フォーカス処理対象のラインが、ラインNo.2〜No.16に順次変更され、各ラインの整相加算信号に対し、S46〜S56までの処理が繰り返して行われ、各ラインの整相加算信号Sk(l)のうち、境界部に属する整相加算信号は境界部に対応するフォーカス指標に順次加算され、境界部に属さない整相加算信号は境界部以外に対応するフォーカス指標に順次加算される(S60、S46〜S56)。
上述したようにして、設定音速No.1に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理の施されたラインNo.1〜No.16の整相加算信号について、境界部に属するか否かの判定が行われて境界フラグが設定されるとともに、境界部に属する整相加算信号が加算されて境界部に対応する第1のフォーカス指標が算出され、境界部に属さない整相加算信号が加算されて境界部以外に対応する第1のフォーカス指標が算出される。
次に、受信制御部18は、受信遅延時間を設定音速No.2に基づいて算出された受信遅延時間に変更し(S62,S44)、その変更した受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施してラインNo.1の整相加算信号を算出し、環境音速取得部26に出力する(S46)。
そして、次に、受信フォーカス処理に用いられた設定音速がNo.2である場合には、すなわち、一番目に設定された設定音速でない場合には(S48)、第1の実施形態と同様に、境界フラグの新たな設定は行わない。
そして、設定音速がNo.1のときにラインNo.1の座標値に設定した境界フラグと同じ境界フラグを用いて、設定音速がNo.2のときのラインNo.1の各整相加算信号が境界部に属するものであるか否かを判定する(S52)。すなわち、設定音速がNo.1のときの各ラインNojの座標値に設定される境界フラグと、設定音速がNo.2のときの各ラインNojの座標値に設定される境界フラグとは同じである。
そして、S52において、境界部に属する整相加算信号であると判定されたものについては、被検体の境界部の環境音速を取得するためのフォーカス指標として加算される(S54)。一方、S52において、境界部に属さない整相加算信号であると判定されたものについては、被検体の境界部以外の環境音速を取得するためのフォーカス指標として加算される(S56)。
上述したようにして、ラインNo.1の全ての整相加算信号S1(l)が境界部に属する整相加算信号であるか、もしくは境界部以外に属する整相加算信号であるかが判定され、境界部に属する整相加算信号である場合には境界部に対応するフォーカス指標に順次加算され、境界部に属さない整相加算信号である場合には境界部以外に対応するフォーカス指標に順次加算される(S54,S56)。
そして、次に、受信制御部18によって受信フォーカス処理対象のラインが、ラインNo.2〜No.16に順次変更され、各ラインの整相加算信号に対し、S46〜S56までの処理が繰り返して行われ、各ラインの整相加算信号Sk(l)のうち、境界部に属する整相加算信号は境界部に対応するフォーカス指標に順次加算され、境界部に属さない整相加算信号は境界部以外に対応するフォーカス指標に順次加算される(S54,S56)。
上述したようにして、設定音速No.2に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理の施されたラインNo.1〜No.16の整相加算信号については、境界フラグの新たな設定は行われず、境界部に属する整相加算信号のみを加算した境界部に対応する第2のフォーカス指標の算出と、境界部に属さない整相加算信号のみを加算した境界部以外に対応する第2のフォーカス指標の算出とだけが行われる。
そして、次に、受信制御部18によって設定音速が、設定音速No.3〜No.251まで順次変更され、その設定音速No.3〜No.251に基づいて算出された受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を受信信号に施したラインNo.1〜No.16の整相加算信号が順次算出され、各設定音速No.3〜No.251に対応するラインNo.1〜No.16の整相加算信号について、境界部に属する整相加算信号のみを加算して境界部に対応する第3〜第251のフォーカス指標が算出されるとともに、境界部に属さない整相加算信号のみを加算して境界部以外に対応する第3〜第251のフォーカス指標が算出される(S62,S44〜S56)。
すなわち、最終的には、各設定音速No.1〜No.251に対応するラインNo.1〜No.16の整相加算信号について、それぞれ境界部に対応する第1〜第251のフォーカス指標が算出されるとともに、境界部以外に対応する第1〜第251のフォーカス指標が算出される。
そして、上記のようにして取得した第1〜第251の境界部に対応するフォーカス指標のうち最大のフォーカス指標が選択され、その最大のフォーカス指標に対応する設定音速が境界部の仮環境音速として取得されるとともに、第1〜第251の境界部以外に対応するフォーカス指標のうち最大のフォーカス指標が選択され、その最大のフォーカス指標に対応する設定音速が境界部以外の仮環境音速として取得され、これらの仮環境音速の差が算出されて保存される(S64)。このとき保存される差を、送信フォーカスNo.1に対応する仮環境音速の差とする。
次に、超音波プローブ10から送波される超音波の送信フォーカスがNo.1の位置からNo.2の位置に変更される(S66,S40)。そして、そのNo.2の位置に応じた送信遅延時間に基づく駆動パルス電圧信号が送信制御部14から出力され、超音波プローブ10の各超音波トランスデューサから超音波が送波される。
そして、このとき、上述した送信フォーカスNo.1のときに取得した境界部に対応する第1〜第251のフォーカス指標と境界部以外に対応する第1〜第251のフォーカス指標が初期化される(S42)。
そして、送信フォーカスNo.2についても、上述したS44〜S62の処理が行われ、境界部に対応する第1〜第251のフォーカス指標が算出されるとともに、境界部以外に対応する第1〜第251のフォーカス指標が算出される。
そして、第1〜第251の境界部に対応するフォーカス指標のうち最大のフォーカス指標が選択され、その最大のフォーカス指標に対応する設定音速が境界部の仮環境音速として取得されるとともに、第1〜第251の境界部以外に対応するフォーカス指標のうち最大のフォーカス指標が選択され、その最大のフォーカス指標に対応する設定音速が境界部以外の仮環境音速として取得される。そして、これらの仮環境音速の差が送信フォーカスNo.2に対応する仮環境音速の差として保存される。
次に、送信フォーカス位置が送信フォーカスNo.3〜No.8まで順次変更され、上記と同様にして送信フォーカスNo.3〜No.8に対応する仮環境音速の差が順次算出されて保存される(S66,S40〜S64)。
そして、上述したようにして保存された送信フォーカスNo.1〜No.8に対応する仮環境音速の差の大きさが比較され、これらの差のうち最小の差に対応する送信フォーカス位置が選択される。そして、その仮環境音速の差が最小の送信フォーカス位置、すなわち境界部の仮環境音速と境界部以外の仮環境音速とが最も近い送信フォーカス位置のときの境界部以外の仮環境音速が、被検体の真の環境音速として取得される(S68)。
以上が第2の実施形態の環境音速の取得方法の説明である。
そして、上記第1および第2の実施形態の環境音速取得方法によって取得した被検体の環境音速については、たとえば、操作者からの指示を受け付けて数値情報としてモニタ24に表示するようにしてもよいし、取得した環境音速に基づく送信遅延時間および受信遅延時間を算出し、その送信遅延時間に基づく送信フォーカスを行うとともに、受信遅延時間を用いて受信信号に対して受信フォーカス処理を施して超音波画像信号を生成し、その超音波画像信号に基づく超音波画像をモニタ24に表示するようにしてもよい。
なお、上記第2の実施形態の説明においては、仮環境音速の差が最小の送信フォーカス位置、すなわち境界部の仮環境音速と境界部以外の仮環境音速とが最も近い送信フォーカス位置のときの境界部以外の仮環境音速を、被検体の真の環境音速として取得するようにしたが、境界部の仮環境音速と境界部以外の仮環境音速とが最も近い送信フォーカス位置のときの境界部の仮環境音速を、被検体の真の環境音速として取得するようにしてもよい。
1 超音波診断装置
10 超音波プローブ
12 受信信号処理部
14 送信制御部
16 走査制御部
18 受信制御部
20 画像生成部
22 表示画像生成部
24 モニタ
26 環境音速取得部

Claims (8)

  1. 超音波プローブによって被検体内に超音波を送波し、該送波によって被検体から反射された反射波を前記超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、該取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって前記設定音速毎の整相加算信号を取得し、該取得した設定音速毎の整相加算信号に基づいて前記被検体の環境音速を取得する環境音速取得方法において、
    前記設定音速毎の整相加算信号について、前記被検体の深さ方向に配列された前記整相加算信号に基づいて、前記被検体内の境界部に対応する整相加算信号と前記境界部以外に対応する整相加算信号とに分類し、
    前記境界部に対応する整相加算信号および前記境界部以外に属する整相加算信号のうちの少なくとも一方に基づいて指標を取得し、
    該取得した指標に基づいて前記環境音速を取得することを特徴とする環境音速取得方法。
  2. 前記境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と前記境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを取得し、
    該取得した境界部の指標と前記境界部以外の指標とに基づいて前記環境音速を取得することを特徴とする請求項1記載の環境音速取得方法。
  3. 超音波プローブによって被検体内に超音波を送波し、該送波によって被検体から反射された反射波を前記超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、該取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって前記設定音速毎の整相加算信号を取得し、該取得した設定音速毎の整相加算信号に基づいて前記被検体の環境音速を取得する環境音速取得方法において、
    複数の送信フォーカス位置に焦点が合わせられた前記超音波の送波を前記送信フォーカス位置毎について行い、
    該送信フォーカス位置毎について前記設定音速毎の整相加算信号を取得し、該設定音速毎の整相加算信号について前記被検体内の境界部に対応する前記整相加算信号と前記境界部以外に対応する前記整相加算信号とを区別し、
    前記境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と前記境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを前記送信フォーカス位置毎に取得し、
    前記境界部の指標に基づいて取得された仮環境音速と前記境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速との差を前記送信フォーカス位置毎に取得し、
    該取得した差が最小となるような前記送信フォーカス位置に対応する前記境界部または前記境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速を前記被検体の環境音速として取得することを特徴とする請求項2記載の環境音速取得方法。
  4. 前記被検体の深さ方向に配列された前記整相加算信号の比または前記整相加算信号の対数を用いた1次微分値もしくは2次微分値に基づいて前記境界部を判定することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の環境音速取得方法。
  5. 超音波プローブによって被検体内に超音波を送波させる送信制御部と、該送信制御部により送波によって被検体から反射された反射波を前記超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、該取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって前記設定音速毎の整相加算信号を取得する受信制御部と、該受信制御部によって取得された設定音速毎の整相加算信号に基づいて、前記被検体の環境音速を取得する環境音速取得部とを備えた環境音速取得装置において、
    前記環境音速取得部が、前記設定音速毎の整相加算信号について、前記被検体の深さ方向に配列された前記整相加算信号に基づいて、前記被検体内の境界部に対応する整相加算信号と前記境界部以外に対応する整相加算信号とに分類し、前記境界部に対応する整相加算信号および前記境界部以外に属する整相加算信号のうちの少なくとも一方に基づいて指標を取得し、該取得した指標に基づいて前記環境音速を取得する
    ものであることを特徴とする環境音速取得装置。
  6. 前記環境音速取得部が、前記境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と前記境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを取得し、該取得した境界部の指標と前記境界部以外の指標とに基づいて前記環境音速を取得するものであることを特徴とする請求項5記載の環境音速取得装置。
  7. 超音波プローブによって被検体内に超音波を送波させる送信制御部と、該送信制御部により送波によって被検体から反射された反射波を前記超音波プローブによって受信して受信信号を取得し、該取得した受信信号に対して複数の設定音速に基づく受信遅延時間を用いて受信フォーカス処理を施すことによって前記設定音速毎の整相加算信号を取得する受信制御部と、該受信制御部によって取得された設定音速毎の整相加算信号に基づいて、前記被検体の環境音速を取得する環境音速取得部とを備えた環境音速取得装置において、
    前記送信制御部が、複数の送信フォーカス位置に焦点が合わせられた前記超音波の送波を前記送信フォーカス位置毎について行うものであり、
    前記環境音速取得部が、前記送信フォーカス位置毎について前記設定音速毎の整相加算信号を取得し、該設定音速毎の整相加算信号について前記被検体内の境界部に対応する前記整相加算信号と前記境界部以外に対応する前記整相加算信号とを区別し、前記境界部に対応する整相加算信号に基づく指標と前記境界部以外に対応する整相加算信号に基づく指標とを前記送信フォーカス位置毎に取得し、前記境界部の指標に基づいて取得された仮環境音速と前記境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速との差を前記送信フォーカス位置毎に取得し、該取得した差が最小となるような前記送信フォーカス位置に対応する前記境界部または前記境界部以外の指標に基づいて取得された仮環境音速を前記被検体の環境音速として取得するものであることを特徴とする環境音速取得装置。
  8. 前記環境音速取得部が、前記被検体の深さ方向に配列された前記整相加算信号の比または前記整相加算信号の対数を用いた1次微分値もしくは2次微分値に基づいて前記境界部を判定するものであることを特徴とする請求項5から7いずれか1項記載の環境音速取得装置。
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