JP5525306B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来の燃料電池システムとして、電力を発生する燃料電池と、温水を貯留する貯湯タンクと、燃料電池が発生する電力の供給先を制御する制御部と、余剰電力によって熱を発生する余剰電力ヒータを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池システムでは、燃料電池が発生する発生電力が電力負荷からの需要電力よりも大きくなった場合、制御部は、余剰電力を余剰電力ヒータへ供給する。余剰電力ヒータは、供給された余剰電力によって、貯湯タンクの温水を温める。
特開2009−158341号公報
しかしながら、特許文献1に開示の燃料電池システムでは、余剰電力ヒータを個別に設ける必要があった。したがって、特許文献1に開示の燃料電池システムでは、通常必要なシステム構成に加えて、余剰電力ヒータを配設するためのスペースを別途確保する必要があり、小型化を図るうえで改善の余地があった。
そこで、本発明は、余剰電力を熱として有効利用しつつ、小型化を図ることが可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、原料を改質して水素含有ガスを生成する改質部、及びシフト触媒によって水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を除去するシフト部を有する水素製造装置と、水素製造装置におけるシフト部のシフト触媒を加熱するシフトヒータと、水素含有ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、燃料電池における発生電力のうち、外部電力負荷における需要電力を超える余剰電力を、シフトヒータに供給する余剰電力供給機構と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムでは、燃料電池での発生電力が外部電力負荷での需要電力よりも大きくなった(余剰電力が発生した)場合に、余剰電力供給機構によって当該余剰電力がシフトヒータへ供給される。そのため、本燃料電池システムでは、シフト反応によって過剰に発生する熱を有効利用するための機構(例えば、水素製造装置で水蒸気改質を行うための改質水に熱を伝達させる機構や、水素製造装置で改質を行うための改質触媒に熱を伝達する機構)を流用して、余剰電力をシフトヒータに供給することにより得られる熱も有効利用することが可能となる。つまり、本燃料電池システムでは、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力を熱として有効利用することができる。従って、本燃料電池システムでは、余剰電力を熱として有効利用しつつ、小型化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、シフト触媒の熱を回収する熱回収機構を更に備えることが好ましい。このような構成によると、シフト反応によって過剰に発生する熱を回収するために備えている熱回収機構を流用して、余剰電力をシフトヒータに供給することにより得られる熱も回収することが可能となる。つまり、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力を熱として回収することができる。従って、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力を熱として回収することによりエネルギ利用効率を高めつつ、小型化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、熱回収機構は、シフト触媒の熱を受け取る熱回収用媒体として水を用いることが好ましい。このような構成によると、燃料電池システムにおける熱の外部取り出し形態の一つである温水として、余剰電力から得られる熱を取り出すことが可能となる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、水素製造装置の改質部に改質用水を供給する改質用水供給機構を更に備え、シフトヒータは、改質用水を加熱することが好ましい。このような構成によると、シフトヒータの熱を改質用水の加熱に使用できるため、改質用水を加熱するのに別途必要となるエネルギを低減することができ、システム全体におけるエネルギ利用効率を向上させることができる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池と熱交換する熱交換用媒体を有する熱交換機構を更に備え、シフトヒータは、熱交換用媒体を加熱することが好ましい。このような構成によると、燃料電池から熱を受け取る熱交換用媒体を流用して、余剰電力をシフトヒータに供給することにより得られる熱も回収することが可能となる。つまり、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力を熱として回収することができる。従って、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力を熱として回収することによりエネルギ利用効率を高めつつ、小型化を図ることが可能となる。
本発明によれば、余剰電力を熱として有効利用しつつ、小型化を図ることができる。
本発明に係る燃料電池システムの一実施形態の構成概略図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る燃料電池システムで制御を行った場合の需要電力と発生電力の関係の一例を示す線図である。 本発明の変形例に係る燃料電池システムの構成概略図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1は、実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、原料供給装置10、Fuel Processor System(FPS)20、熱回収機構30、改質用水供給機構40、燃料電池50、システム制御機構60、Power Conditioning System(PCS)70、熱交換機構80、及びセンサ90を備えている。
原料供給装置10は、FPS20において処理される原料を供給するためのものである。原料としては、炭素および水素を含んでなる化合物(例えば、メタンおよびプロパンなどの炭化水素類、メタノールおよびエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテルなどのエーテル類など)が挙げられる。中でも、入手容易性の観点からは、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、メタン、天然ガス、都市ガス、LPG(液化石油ガス)、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油などが好ましく、特に、取扱い性にも優れた灯油はより好ましい。
FPS20は、原料供給装置10から供給される原料を処理して水素含有ガスを生成するものであり、本実施形態においては改質部21、シフト部22、および選択酸化部23、シフトヒータ24、及び熱回収機構26を含んで構成されている。
改質部21は、改質触媒を用いて原料供給装置10から供給される原料を改質し、水素含有ガスである改質ガスを生成する部位である。改質触媒は、担体と、該担体に担持される金属を含んで構成される。担体の構成材料としては、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)および二酸化ジルコニウム(ジルコニア)が挙げられる。担持される金属としては、例えばニッケル、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、レニウム、およびコバルトが挙げられる。なお、改質手法としては、水蒸気改質および自己熱交換改質などが挙げられるが、本実施形態では水蒸気改質を採用して説明する。
改質部21は、熱供給装置21aを有している。熱供給装置21aは、改質部21における改質反応に要する熱を供給するためのものである。本実施形態では、燃料電池50から排出される水素含有ガス(いわゆるオフガス)を有効利用する観点から、熱供給装置21aとして供給された燃料を燃焼して熱を発生するバーナを採用しているが、バーナに代えて電力供給により熱を発生するヒータを採用してもよい。また、本実施形態では、特に燃料電池システム1の起動時における安定性を考慮して、熱供給装置21aへの燃料供給を燃料供給装置Fによって行う構成を採用しているが、燃料電池システム1の駆動時におけるオフガスの有効利用を考慮して、熱供給装置21aへの燃料供給を燃料電池50から排出されるオフガスの供給によって行う構成を採用してもよい。
シフト部22は、シフト触媒を用いて改質部21から供給される改質ガスに含まれる一酸化炭素を除去する部位である。シフト触媒は、Fe−Crの混合酸化物、Zn−Cuの混合酸化物、白金、ルテニウム、イリジウムなど貴金属を含有する触媒で構成される。なお、シフト部22を経た改質ガス中の一酸化炭素濃度は、例えば10000ppm以下である。
選択酸化部23は、選択酸化触媒を用いてシフト部22から供給される改質ガスに含まれる一酸化炭素を除去する部位である。選択酸化触媒は、担体と、該担体に担持される金属を含んで構成される。担体の構成材料としては、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)および二酸化ジルコニウム(ジルコニア)が挙げられる。担持される金属としては、例えば白金およびルテニウムが挙げられる。なお、選択酸化部23を経た改質ガス中の一酸化炭素濃度は、例えば100ppm以下である。
シフトヒータ24は、燃料電池システム1の起動時などにおいて、シフト触媒を加熱するためのものである。本実施形態におけるシフトヒータ24には、燃料電池システム1の起動時などにおいて例えば外部電力系統CEからの電力を供給するための電力供給ライン(図示せず)と、燃料電池システム1の駆動時などにおいて燃料電池50からの余剰電力を供給するための余剰電力供給ラインRLとが電気的に接続されている。
熱回収機構30は、シフト部22(主としてシフト触媒)において過剰に発生する熱を回収するためのものである。本実施形態における熱回収機構30は、熱回収媒体供給装置31および熱交換器32を含んで構成されている。熱回収媒体供給装置31は、熱回収媒体を熱交換器32に供給するためのものである。本実施形態では、温水供給の効率性の観点から、熱回収媒体として水を採用しているが、これには限られず、熱媒体用油や空気などを採用してもよい。また、本実施形態では、熱回収媒体として水を採用していることから、熱回収機構30において回収された熱により加熱された熱回収媒体(水)の少なくとも一部が貯湯タンクHTに供給されるように構成されている。熱交換器32は、シフト部22におけるシフト触媒の熱を、熱回収媒体供給装置31から供給される熱回収媒体に伝達させる部位である。
改質用水供給機構40は、FPS20の改質部21に対して水蒸気改質を行うための改質用水を供給するためのものである。本実施形態における改質用水供給機構40は、水浄化装置41およびポンプ42を含んで構成されている。水浄化装置41は、図示しない水源より供給される水を改質用水として適した水質まで浄化するものである。ポンプ42は、水浄化装置41から得られる改質用水をFPS20の改質部21に所定流量で供給するためのものである。
燃料電池50は、アノード51およびカソード52を有しており、アノードガスとしての水素含有ガス中の水素と、カソードガスとしての酸素含有ガス中の酸素とを用いて電力を発生させるものである。水素含有ガスとしては、上述の改質ガスなどが挙げられる。酸素含有ガスとしては、例えば純酸素ガス、酸素富化空気、および空気が挙げられるが、中でも取扱容易性およびコストの観点から空気が好ましい。アノード51は、電気化学的酸化反応が起きる状態にある電極であり、本実施形態ではFPS20から改質ガスが供給されるように構成されている。カソード52は、電気化学的還元反応が起きる状態にある電極であり、本実施形態ではカソードガス供給装置(図示せず)を介して空気が供給されるように構成されている。なお、本実施形態における燃料電池50は、固体高分子形燃料電池(PEFC)を採用して説明しているが、これには限られず、例えば固体酸化物形燃料電池(SOFC)、リン酸形燃料電池(PAFC)、および溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)などを採用してもよい。
システム制御機構60は、燃料電池システム1などの駆動を制御する駆動制御機構としての機能を有するものである。システム制御機構60としては、例えば電子制御を行うデバイス(例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および入出力インターフェイスを含んで構成されたデバイス)が挙げられる。システム制御機構60は、センサ90と電気的に接続されており、センサ90による検出結果を取得する。システム制御機構60は、原料供給装置10、熱回収媒体供給装置31、改質用水供給機構40、熱交換媒体供給装置81、及び燃料供給装置Fと電気的に接続されており、各装置に制御信号を出力する(図1において、電気的な接続関係は省略している)。また、システム制御機構60は、燃料電池システム1における図示されない各種センサや各種装置に対しても必要に応じて電気的に接続されている。本実施形態におけるシステム制御機構60は、余剰電力の発生時に、該余剰電力を低減するように制御する機能を有する。具体的には、システム制御機構60は、センサ90からの検出結果に基づいて余剰電力が低減されるように新たな目標電力を設定し、当該目標電力に見合うように原料供給装置10の目標供給量を設定すると共に、原料の供給量が目標供給量となるように原料供給装置10に対して制御信号を出力する。このとき、システム制御機構60は、原料供給装置10からの供給量を検知してフィードバック制御を行ってもよい。システム制御機構60は、熱回収媒体供給装置31、改質用水供給機構40、熱交換媒体供給装置81、及びその他図示されない供給装置についても、原料供給装置10と同様に目標供給量を設定すると共に当該供給量が得られるように制御信号を出力する。これによって、燃料電池50による発生電力を低減させて余剰電力を低減することができる。また、システム制御機構60は、需要電力に対して燃料電池50による発生電力が不足している場合は、当該発生電力が増加するように制御することもできる。更に、システム制御機構60は、過去の需要電力の増減の時刻ごとの傾向に基づいて燃料電池50の発生電力の時刻ごとのスケジュールを作成しておき、当該スケジュールに応じた発生電力を発生するように、燃料電池50の駆動を制御することができる。
PCS70は、燃料電池50で発生した電力の調整を行う電力調整機構としての役割をになうものであり、電圧変換器71、直交変換器72、および制御部(余剰電力供給機構)73を有している。電圧変換器71は、燃料電池50から出力された直流電力の電圧を変換するものであり、例えばDC/DCコンバータが挙げられる。直交変換器72は、電圧変換器71により変圧された電力を直流から交流へ変換するものであり、例えばDC/ACインバータが挙げられる。制御部73は、燃料電池50における発生電力の供給先を制御する機能を有するものである。制御部73としては、例えば電子制御を行うデバイス(例えばCPU、ROM、RAM、および入出力インターフェイスを含んで構成されたデバイス)が挙げられる。制御部73は、主にヒータ電力制御装置74及び熱回収媒体供給装置31に電気的に接続されている。本実施形態における制御部73は、センサ90から検出した検出結果に基づいて、外部電力負荷EIにおける需要電力が燃料電池50における発生電力より大きい場合、該発生電力を外部電力負荷EIへのみ供給し、不足分は外部電力系統CEから補うように制御する。また、本実施形態における制御部73は、センサ90から検出した検出結果に基づいて、燃料電池50における発生電力が外部電力負荷EIの需要電力より大きい場合、需要電力分を外部電力負荷EIへ供給し、該需要電力を超える余剰電力をシフトヒータ24へ供給するように制御する。制御部73は、ヒータ電力制御装置74へ制御信号を出力し、シフトヒータ24の出力アップを指令する。これによって、発生電力の一部が、シフトヒータ24へ供給される。シフトヒータ24は、効率低下を抑制する観点から、燃料電池50と電圧変換器71との間から電力が供給されるように構成されているが、電圧変換器71と直交変換器72との間、あるいは、直交変換器72と外部電力負荷EIとの間でもよい。また、制御部73は、シフト部22からシフト触媒の温度を検出する機能を有すると共に、シフト触媒の温度に応じて熱回収媒体供給装置31からの熱回収媒体量を制御する機能を有している。制御部73は、余剰電力をシフトヒータ24に供給することによって、シフト触媒の温度が上がりすぎた場合は、熱回収媒体供給装置31からの熱回収媒体の供給量を増加させる。なお、制御部73は、PCS70の内部に設けられている制御部を使用しているが、システム制御機構60を使用してもよい。また、シフト部22や熱回収媒体供給装置31は、PCS70内の制御部73によって処理がなされているが、シフト部22や熱回収媒体供給装置31の処理がシステム制御機構60によってなされてもよい。外部電力負荷EIは、燃料電池システム1から供給される電力を消費するものであり、該燃料電池システム1および外部電力系統CEに対して電気的に接続されている。
熱交換機構80は、熱交換によって燃料電池50から熱を受け取るためのものである。本実施形態における熱交換機構80は、熱交換媒体供給装置81および熱交換器82を含んで構成されている。熱交換媒体供給装置81は、熱交換媒体を熱交換器82に供給するためのものである。本実施形態では、温水供給の効率性の観点から、熱交換媒体として水を採用しているが、これには限られず、熱媒体用油や空気などを採用してもよい。また、本実施形態では、熱交換媒体として水を採用していることから、熱交換機構80において受け取った熱により加熱された熱交換媒体(水)の少なくとも一部が貯湯タンクHTに供給されるように構成されている。熱交換器82は、燃料電池50の熱を、熱交換媒体供給装置81から供給される熱交換媒体に伝達させる部位である。
センサ90は、外部電力負荷EIにおける需要電力を検出する需要電力検出手段としての機能を有するものである。本実施形態におけるセンサ90は、PCS70と外部電力負荷EIとの間に配設されており、需要電力の検出結果を制御部73及びシステム制御機構60に出力するように構成されている。なお、本実施形態におけるセンサ90は、需要電力検出手段としての機能を有する構成とされているが、このような構成には限られず、例えば余剰電力検出手段としての機能を有する構成としてもよい。
図2は制御部73の動作を示すフローチャートである。図2に示す処理は、燃料電池システム1の駆動時において、所定のタイミングで繰り返し実行される。図3は、本実施形態に係る燃料電池システム1で制御を行った場合の出力電力と需要電力の関係の一例を示す線図である。図3において、実線の線図W1は、燃料電池50からの出力電力を示し、二点鎖線の線図W2は、外部電力負荷EIにおける需要電力を示している。図3から分かるように、出力電力W1は、需要電力W2の変化に追従する(いわゆる負荷追従)の構成を備えていても、需要電力W2の変化に対して応答が遅れる傾向にある。つまり、需要電力W2が急激に減少する場合、出力電力W1の一部は、余剰電力RWとなる。なお、需要電力W2が急激に増大し、需要電力W2の全てが出力電力W1により賄いきれない場合、その賄いきれない分は外部電力系統CEから補われる。
以下に、燃料電池システム1における余剰電力RWの検知および処理動作について、図2および図3を参照して説明する。
<ステップS10>
制御部73は、センサ90において検知された外部電力負荷EIでの需要電力W2の情報を取得する。
<ステップS20>
制御部73は、PCS70からの出力電力W1と外部電力負荷EIにおける需要電力W2とを比較して、出力電力W1が需要電力W2よりも大きいか否かを判定する。図3において、制御部73は、t1〜t2の間で出力電力W1が需要電力W2より大きいと判定し、0〜t1の間と、t2〜t3の間と、t3〜t4の間と、t4以降とで出力電力W1が需要電力W2以下であると判定する。
<ステップS30>
出力電力W1が需要電力W2以下であると判定された場合、制御部73は、出力電力W1の全てを外部電力負荷EIに供給する。また、0〜t1の間およびt3〜t4の間のように、需要電力W2に対して出力電力W1が不足する場合は、外部電力系統CEから供給される電力により不足分の電力(図3においてドットを付した範囲)を補う。ステップS30の処理が終了すると、図2に示す一連の処理が終了し、所定のタイミングで再びS10から処理が開始される。なお、需要電力W2に比して出力電力W1が不足していても出力電力W1を増加させる余地がある場合は、システム制御機構60により需要電力W2に応じて出力電力W1が増加するように制御する。すなわち、システム制御機構60は、原料供給装置10、熱回収媒体供給装置31、改質用水供給機構40、熱交換媒体供給装置81、及びその他図示されない供給装置に対して、増加した目標電力に見合うような目標供給量を設定すると共に当該供給量が得られるように制御信号を出力する。
<ステップS40>
出力電力W1が需要電力W2より大きいと判定された場合、制御部73は、センサ90における検知結果に基づいて余剰電力RWを算出する。図3では、t1〜t2の間で余剰電力RWが発生している。このとき、システム制御機構60は、余剰電力RWを低減するように制御を実行する。すなわち、システム制御機構60は、原料供給装置10、熱回収媒体供給装置31、改質用水供給機構40、熱交換媒体供給装置81、及びその他図示されない供給装置に対して、減少した目標電力に見合うような目標供給量を設定すると共に当該供給量が得られるように制御信号を出力する。
<ステップS50>
制御部73は、ステップS40で算出された余剰電力RW分の電力をシフトヒータ24に供給するように、シフトヒータ24に指令信号を出力する。
<ステップS60>
制御部73は、需要電力W2分の電力(PCS70からの出力電力W1)を外部電力負荷EIに供給するように、電圧変換器71および直交変換器72に指令信号を出力する。
<ステップS70>
制御部73は、図示しない温度検知手段を用いてシフト部22(主としてシフト触媒)の温度を取得する。
<ステップS80>
制御部73は、上述のステップS70で取得したシフト部22の温度に基づいて、熱回収機構30の熱回収媒体供給装置31から供給される熱回収媒体の量を制御する。具体的には、制御部73は、シフト部22の温度が高すぎる場合に、熱回収媒体供給装置31から供給される熱回収媒体の量を増加させる。これによって、シフト部22(主としてシフト触媒)の温度を所定の範囲内に維持しつつ、過剰な熱を熱回収機構30で回収することができる。また、熱回収機構においてシフト部22からの熱回収により加熱された熱回収用媒体(水)は、貯湯タンクHTへ供給される。ステップS80の処理が終了すると、図2に示す一連の処理が終了し、所定のタイミングで再びS10から処理が開始される。
以上によって、本実施形態に係る燃料電池システム1では、余剰電力RWが発生した場合に、余剰電力供給ラインRLによって当該余剰電力RWがシフトヒータ24へ供給される。そのため、燃料電池システム1では、シフト反応によって過剰に発生する熱を有効利用するための機構(本実施形態ではシフト部22(主としてシフト触媒)で過剰に発生する熱を回収するための熱回収機構30)を流用して、余剰電力RWをシフトヒータ24に供給することにより得られる熱も有効利用することができる。つまり、燃料電池システム1では、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力RWを熱として有効利用することができる。従って、燃料電池システム1では、余剰電力RWを熱として有効利用しつつ、小型化を図ることができる。
また、燃料電池システム1は、シフト部22(主としてシフト触媒)の熱を回収する熱回収機構30を備えている。このような構成によると、シフト反応によって過剰に発生する熱を回収するために備えている熱回収機構30を流用して、余剰電力RWをシフトヒータ24に供給することにより得られる熱も回収することができる。つまり、燃料電池システム1では、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力RWを熱として回収することができる。従って、燃料電池システム1では、余剰電力RWを熱として回収することによりエネルギ利用効率を高めつつ、小型化を図ることができる。
また、燃料電池システム1における熱回収機構30は、シフト部22(主としてシフト触媒)の熱を受け取る熱回収用媒体として水を用いている。このような構成によると、燃料電池システム1における熱の外部取り出し形態の一つである温水として、余剰電力RWから得られる熱を取り出すことができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、余剰電力RWをシフトヒータ24に供給してシフト触媒を加熱し、熱回収機構30により加熱されたシフト触媒から熱を回収するというように、シフト触媒を介して間接的に熱回収していた。しかし、このような構成に代えて、シフトヒータ24自体から直接的(シフト触媒を介さず)に熱回収する構成としてもよい。このような構成によると、シフト触媒を介することに起因する伝熱ロスを低減することができるため、熱回収効率をより高めることができる。
また、上述の実施形態では、余剰電力が供給されるシフトヒータ24によってシフト触媒を加熱するように構成されているが、このような構成に代えて(あるいは併用して)、図4に示すように、シフトヒータ24によって改質用水供給機構40から改質部11へ供給される改質用水を加熱するように構成してもよい。このような構成によると、改質部11内で水蒸気改質を行うために加熱する必要がある改質用水を予め余剰電力RWを利用して加熱することができるため、改質用水を加熱するのに使用される燃料を減少させることができる。なお、シフトヒータ24による改質用水の加熱は、例えばシフトヒータ24付近に設けられた熱交換器を通過させることによって行われる。
また、上述の実施形態では、余剰電力が供給されるシフトヒータ24によってシフト触媒を加熱するように構成されているが、このような構成に代えて(あるいは併用して)、図4に示すように、シフトヒータ24によって熱交換機構80から燃料電池50へ供給される熱交換用媒体を加熱するように構成してもよい。このような構成によると、燃料電池50から熱を受け取る熱交換用媒体を流用して、余剰電力RWをシフトヒータ24に供給することにより得られる熱も回収することができる。つまり、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力用ヒータを別途設けなくても、余剰電力RWを熱として回収することができる。従って、本構成の燃料電池システムでは、余剰電力RWを熱として回収することによりエネルギ利用効率を高めつつ、小型化を図ることができる。
また、上述の実施形態では、制御部73から直接的にシフトヒータ24および熱回収機構30に指令信号を出力するように構成されていたが、システム制御機構60を介して出力するように構成してもよい。すなわち、図4に示すように、制御部73は、システム制御機構60と電気的に接続されている。余剰電力RWをシフトヒータ24に供給するように制御するときは、システム制御機構60を介してシフトヒータ24に指令信号を出力する。また、シフト部22(主としてシフト触媒)の温度を下げるために熱回収機構30を制御するときは、システム制御機構60を介して熱回収機構30に指令信号を出力する。
また、上述の実施形態では、電圧変換器71や直交変換器72における変換ロスなどの影響を抑制する観点から、燃料電池50と電圧変換器71との間から余剰電力供給ラインRLを引き出す構成とされているが、電圧変換器71と直交変換器72との間、あるいは、直交変換器72と外部電力負荷EIとの間から余剰電力供給ラインを引き出す構成としてもよい。
1…燃料電池システム、10…原料供給装置、20…FPS、21…改質部、22…シフト部、24…シフトヒータ、26…熱回収機構、30…熱回収機構、40…改質用水供給機構、50…燃料電池、51…アノード、52…カソード、60…システム制御機構、70…PCS、73…制御部、80…熱交換機構、90…センサ、EI…外部電力負荷、RL…余剰電力供給ライン(余剰電力供給機構)。

Claims (5)

  1. 原料を改質して水素含有ガスを生成する改質部、及びシフト触媒によって前記水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を除去するシフト部を有する水素製造装置と、
    前記水素製造装置における前記シフト部のシフト触媒を加熱するシフトヒータと、
    前記水素含有ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、
    前記燃料電池における発生電力であって、外部電力負荷における需要電力の変化に追従する前記発生電力のうち、前記需要電力を超える余剰電力を、前記シフトヒータに供給する余剰電力供給機構と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記シフト触媒の熱を回収する熱回収機構を更に備え、前記熱回収機構は余剰電力を前記シフトヒータに供給することにより得られる熱を回収することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記熱回収機構は、前記シフト触媒の熱を受け取る熱回収用媒体として水を用いることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記水素製造装置の前記改質部に改質用水を供給する改質用水供給機構を更に備え、
    前記シフトヒータは、前記改質用水を加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池と熱交換する熱交換用媒体を有する熱交換機構を更に備え、
    前記シフトヒータは、前記熱交換用媒体を加熱することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の燃料電池システム。
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