JP5525203B2 - 給電路特性補償装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナに到来した受信波に、これらのアンテナの給電路毎の長さや特性の相違によって生じる位相の誤差の補償を施す給電路特性補償装置に関する。
現在、多様な測位系や測距系は、高度に進展した無線工学および情報処理技術が有機的に組み合わせられることにより実現されている。
このような測位系や測距系では、所望の測位や測距に供される複数のアンテナに個別に到来した受信波は、これらのアンテナの給電点にそれぞれ接続された給電路毎に予め実測された一定の値(例えば、単位長さ当たりの移相量と実測された長さとの積)に亘って、位相の補償が施されている。
なお、本発明に関連する先行技術としては、後述する特許文献1ないし特許文献4がある。
(1) 「無線通信に使用する帯域と同一又はそれに近似した帯域のキャリブレーション信号を受信キャリア周波数で送信するキャリブレーション信号送信手段と、前記キャリブレーション信号の信号レベルを変化させる調整手段と、信号レベル変化後のキャリブレーション信号をアレーアンテナに対応して設けられた複数の無線受信部へ伝送する伝送手段と、前記無線受信部から出力される受信キャリブレーション信号を用いて前記調整手段が変化させたキャリブレーション信号の信号レベルごとに前記無線受信部の遅延特性及び振幅特性の少なくとも一方を検出する検出手段とを備える」ことにより、「TDMA伝送における無線部の遅延特性、及び振幅特性の検出において、実際の通信に使用する変調信号と同一帯域、又はそれに近い帯域を有する信号をキャリブレーション信号として使用し、各無線受信部からの出力信号を相関検出した相関出力を検出することにより、無線受信部、及び無線送信部の正確な遅延特性及び振幅特性を測定することができる」点に特徴があるキャリブレーション装置…特許文献1
(2) 「物理的なおよび/または環境の影響を受ける限定経路信号伝達デバイスに関する特性を決定するための装置であって、物理的なおよび/または環境の影響を受ける、1つの主要な限定経路信号伝達デバイスと、同様に物理的なおよび/または環境の影響を受ける、複数の他の、限定経路信号伝達デバイスと、前記の主要な限定経路信号伝達デバイスと前記の複数の他の限定経路信号伝達デバイスを接続して、前記デバイスの対を形成するための手段と、前記デバイスの前記対を通して伝達される信号を比較して、前記主要な限定経路信号伝達デバイスに関する特性を自動的に決定するための手段とを含む」ことにより、「物理的なまたは環境の影響による電気デバイスの変化を補正するために”3ケーブル法”を用いてデバイスにたいする補正係数を自動的に決定する」点に特徴がある限定経路信号伝達デバイスの特性決定装置…特許文献2
(3) 「マルチビームを合成するするマルチビーム合成回路と、前記マルチビーム合成回路のそれぞれの出力側に接続された複数のアンテナ素子を有するアレーアンテナと、前記マルチビーム合成回路の出力と一つの前記アンテナ素子との間に設けられた校正信号を入力する校正信号結合部と、前記マルチビーム合成回路のそれぞれの入力側に前記複数のアンテナ素子に対応して設けられた高周波信号をベースバンド信号に変換する複数の受信系統と、校正信号発生器と、校正量算出器とを有し、前記校正信号発生器は、校正信号出力を前記校正信号結合部に印加し、前記マルチビーム合成回路は、入力された校正信号を前記受信系統に同時に供給し、前記校正量算出器は、前記受信系統により変換された校正信号のベースバンド信号から、前記受信系統毎に校正量を算出し、前記受信系統に対して校正を行う」ことにより、「個体差に基づく校正信号への影響を無くし、信頼性の高い校正を実現する」点に特徴があるアダプティブアレーアンテナ…特許文献3
(4)「複数個の素子アンテナ、これら素子アンテナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持たないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、上記電力分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補正する移相量をビーム制御計算機と同じ計算精度で量子化した位相データと、不足している計算精度を補うランダムな位相データを保持し、それぞれの位相データを上記ビーム制御計算機から送られるビーム走査用位相に加える」ことにより、
「ビーム制御計算機又はモジュール内位相演算回路の計算精度で実現できる以上の細かさのビーム走査特性を持つ」点に特徴があるフェーズドアレーアンテナ装置…特許文献4
特許第3519276号公報 特開平6−66865号公報 特許第3502348号公報 特許第3170921号公報
ところで、上述した従来例では、個々の給電路の移相量や特性は、敷設されている環境の温度その他の条件に応じて変化し、特に、航空機に搭載されたアンテナの給電路については、高度に応じて広範にかつ急激に変化し得る。
したがって、航空機に搭載された複数のアンテナに到来する受信波の位相に基づいて行われる方位や位置の標定には、状況に応じて大きく変動する誤差が付帯する場合があった。
本発明は、受信波を復調する受信系と給電路との特性の偏差や変動に起因する誤差を柔軟に、かつ安定に補償できる給電路特性補償装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、第一の移相量計測手段は、アンテナに到来する受信波を復調すべき復調手段の入力に前記アンテナの給電路の往路および復路を介して至る第一の区間を介して前記復調手段に入力され、かつ前記受信波の代替となる第一の信号の前記第一の区間における移相量を計測する。第二の移相量計測手段は、前記給電路の一端から前記給電路を介することなく前記復調手段の入力に至る第二の区間を介して前記復調手段に入力され、かつ前記受信波の代替となる第二の信号の前記第二の区間における移相量を求める。位相補償手段は、前記第一の信号の移相量と前記第二の信号の移相量との平均値に亘って、前記アンテナから前記給電路を介して前記復調手段の入力に至る区間を介して前記復調手段で出力される受信波の位相を補償する。
すなわち、復調手段に入力される受信波の位相は、その受信波の復調処理に先行して、アンテナから給電路を介してその復調手段の出力に至る区間の移相量に亘って補正される。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の給電路特性補償装置において、移相量予測手段は、前記第一の信号と前記第二の信号との内、一方の信号の周波数を可変し、前記周波数に応じた前記一方の信号の移相量の実測値から、前記一方の信号の移相量を示す前記周波数の一次式を予測する。前記第一の移相量計測手段または前記第二の移相量計測手段は、前記受信波の所望の周波数に対する前記一次式の値として、前記一方の信号の移相量を求める。
すなわち、第一の信号と第二の信号との内、一方の信号の移相量は、給電路の一端からその給電路を往復して復調手段の入力に至る区間において上記第一の信号の信号源との結合が生じる状態であっても、所望の周波数に適した値として精度よく求められる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の給電路特性補償装置において、移相量予測手段は、前記第一の信号と前記第二の信号との内、一方の信号の周波数を可変し、前記周波数に応じた前記一方の信号の移相量の実測値から、前記一方の信号の移相量を示す前記周波数の一次式を予測する。不確定性排除手段は、前記周波数に対する前記一次式の値とπ倍の整数との和の前記周波数に対する変化率が最小となる値として前記整数を求める。前記第一の移相量計測手段または前記第二の移相量計測手段は、前記アンテナに到来すべき受信波の所望の周波数に対する前記一次式の値と、前記不確定性排除手段によって求められた整数のπ倍の値との和として、前記一方の信号の移相量を求める。
すなわち、第一の信号と第二の信号との内、一方の信号の移相量は、給電路の電気長が受信波の半波長より長いことに起因する誤差が排除されて求められる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の給電路特性補償装置において、前記不確定性排除手段は、前記一次式の切片bに対する値(=−b/π)として前記整数を求める。
すなわち、第一の信号または第二の信号の移相量は、給電路の電気長が受信波の半波長より長いことに起因する誤差が効率的に排除されて求められる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の給電路特性補償装置において、前記第一の移相量計測手段は、外部から与えられる契機に前記第一の信号の移相量を求める。前記第二の移相量計測手段は、前記契機に前記第二の信号の移相量を求める。
すなわち、アンテナに到来した受信波の位相の誤差は、給電路や復調手段の特性の変化等の契機に応じて求められた第一および第二の信号の移相量に基づいて補償される。
本発明によれば、アンテナの給電点から給電路を介して復調手段に至る区間の移相量が温度その他の要因によって変化した場合であっても、復調処理の対象となる受信波の位相は、第一の移相量計測手段および第二の移相量計測手段が稼働する頻度が高いほど、安定に精度よく維持される。
また、本発明によれば、アンテナに到来した受信波は、給電路の一端からその給電路を往復して復調手段の入力に至る区間の構成や特性によって制約されることなく、位相の誤差が精度よく安定に補償されて復調手段に引き渡される。
さらに、本発明によれば、アンテナに到来した受信波は、給電路の長さの如何にかかわらず、位相の誤差が精度よく高速にかつ安定に補償されて復調手段に引き渡される。
また、本発明によれば、給電路の敷設だけではなく、復調手段の実装および配置にかかわる制約の大幅な緩和が可能となり、しかも、受信波の位相の誤差が精度よく安定に補償される。
したがって、本発明が適用された無線装置やシステムは、装備および環境にかかわる多様な条件に対する柔軟な適合が可能となり、かつ性能および総合的な信頼性が高められると共に、安定に維持される。
本発明の第一の実施形態を示す図である。 本発明の第一の実施形態におけるプロセッサの動作フローチャートである。 本発明の第二の実施形態を示す図である。 本発明の第二の実施形態におけるプロセッサの動作フローチャートである。
校正信号の周波数の変化に応じて変化する同軸ケーブルの移相量を示す図である。 跳躍是正処理の結果として得られた移相量ΔφCABLE,♯kを示す図である。 周波数の変化に対する直線性を利用して得られた同軸ケーブルの移相量を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔第一の実施形態〕
図1は、本発明の第一の実施形態を示す図である。
図において、アンテナ11-1〜11-Nの給電点は同軸リレー12-1〜12-Nのブレーク接点にそれぞれ接続され、これらの同軸リレー12-1〜12-Nのメーク接点は接地される。さらに、同軸リレー12-1〜12-Nの共通接点は、上記アンテナ11-1〜11-Nの給電路にそれぞれ該当する同軸ケーブル13-1〜13-Nの一端に接続される。これらの同軸ケーブル13-1〜13-Nの他端は標定装置30の対応する入力に接続され、その標定装置30の出力には、例えば、所望の目標の方位や位置を示す標定結果が得られる。
標定装置30は、以下の要素で構成される。
(1) 同軸ケーブル13-1〜13-Nの他端に接続され、かつ最終段から所定の信号(例えば、後述するベースバンド信号B1〜BN)をそれぞれ出力する受信機40-1〜40-N
(2) 受信機40-1〜40-Nがそれぞれ2つずつ有する校正用入力端子にそれぞれ接続された出力を有する校正信号生成部31
(3) 以下に列記するポートを有するプロセッサ32
a) 同軸リレー12-1〜12-Nの制御入力にそれぞれ接続された出力ポート
b) 受信機40-1〜40-Nによって出力される複数N対の直交復調信号(I♯1,Q♯1)〜(I♯N,Q♯N)がそれぞれ入力されるアナログポート
c) 標定装置30の中枢部(図示されない。)または外部に後述する「校正情報」を引き渡す出力ポート
d) 上記中枢部または外部から後述する「タイミング情報」を取り込むための入力ポート
e) 校正信号生成部31の制御入力に接続された出力ポート
受信機40-1は、以下の要素で構成される。
(1) 同軸ケーブル13-1の他端に接続された第一の端子と、校正信号生成部31の対応する出力に接続された第二および第三の端子とを有する分岐器41-1
(2) 分岐器41-1の第四の端子に接続され、その分岐器41-1の後段として既述の直交復調信号(I♯1,Q♯1)を出力する直交復調器42-1
なお、受信機40-2〜40-Nの構成については、受信機40-1の構成と同じであるので、図1では、添え番号「1」に代わる「2」〜「N」を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
図2は、本発明の第一の実施形態におけるプロセッサの動作フローチャートである。
以下、図1および図2を参照して本実施形態の動作を説明する。
校正信号生成部31は、通常の状態では、プロセッサ32によって稼働が規制され、分岐器41-1〜41-Nの第二および第三の端子に接続されている何れの出力にも後述する「校正信号」を出力しない。
プロセッサ32は、標定装置30の中枢部または外部から与えられる「タイミング情報」に同期して、以下の処理(以下、「校正処理」という。)を起動する。
なお、以下では、アンテナ11-1〜11-Nの全てに関してプロセッサ32が個別に一括して行う処理と、これらのアンテナ11-1〜11-Nに個別に対応したブランチ(符号「13」が付与された同軸ケーブル、符号「40」が付与された受信機およびその構成要素で構成される。)の何れにも同様に当てはまる事項とに関しては、関連する構成要素の符号の添え番号「1」〜「N」として、これらの添え番号「1」〜「N」の何れにも該当し得ることを意味する添え文字「k」(1≦k≦N)を用いて記述する。
[校正処理]
プロセッサ32は、同軸リレー12-kの共通接点をメーク接点に接続することにより、同軸ケーブル13-kの一端を接地し(図2ステップS1)、さらに、
校正信号生成部31の稼働の規制を解除する(図2ステップS2)。
校正信号生成部31は、稼働を開始し、予め決められた(あるいはプロセッサ32によって指示された)レベルや周波数の信号であって、アンテナ11-kを介して受信されるべき受信波の代替となる無線周波信号(以下、「校正信号」という。)を生成する。
校正信号は、図1に一点鎖線の矢印で示すように、分岐器41-kを介して同軸ケーブル13-kの他端に引き渡され、その同軸ケーブル13-kの一端では、その一端が同軸リレー12-kによって接地されているため、反射する。
このようにして反射した校正信号は、同軸ケーブル13-k上を逆方向に伝搬し、分岐器41を介して直交復調器42-kに「校正信号Sc1,♯k」として入力される。
直交復調器42-kは、その校正信号Sc1,♯kを直交復調することにより、互いに直交する復調信号(Ic1,♯k、Qc1,♯k)を出力する。ここに、下付け文字「c1」は、「同軸ケーブル13-kを往復し、さらに、分岐器41-kを介して直交復調器42-kに入力された校正信号Sc1,♯kの直交復調により得られた」ことを意味する。さらに、下付け文字「♯k」は、直交復調器42-kによって生成されたことを意味する。
プロセッサ32は、このようにして得られた復調信号(Ic1,♯k,Qc1,♯k)と、直交復調器42-1〜42-Nの内、例えば、特定の直交復調器42-N(任意の1つの直交復調器として選択される。)によって同様に生成された復調信号(Ic1,♯N,Qc1,♯N)との瞬時値の列に対して下式で示される(複素)演算を行うことによって、直交復調器42-Nに入力される校正信号Sc1,♯Nに対する校正信号Sc1,♯kの相対的な位相差Δφc1,♯kを算出する(図2ステップS3)。





また、プロセッサ32は、分岐器41-kの第二の端子に代えてその第三の端子に既述の校正信号を供給する。ここに、このような校正信号の位相は、分岐器41-kの第二の端子に供給される校正信号の位相と同じである。分岐器41-kは、その校正信号を「校正信号Sc2,♯k」として直交復調器42-kに引き渡す。
直交復調器42-kは、このような校正信号Sc2,♯kを直交復調することにより、互いに直交する復調信号(Ic2,♯k、Qc2,♯k)を出力する。ここに、下付け文字「c2」は、「同軸ケーブル13-kを往復することなく、分岐器41-kを介して直交復調器42-kに入力された校正信号Sc2,♯kの直交復調により得られた」ことを意味する。さらに、下付け文字「♯k」は、直交復調器42-kによって生成されたことを意味する。
プロセッサ32は、このようにして得られた復調信号(Ic2,♯k,Qc2,♯k)と、直交復調器42-1〜42-Nの内、既述の特定の直交復調器42-Nによって同様に生成された復調信号(Ic2,♯N,Qc2,♯N)との瞬時値の列に対して下式で示される(複素)演算を行うことによって、直交復調器42-Nに入力される校正信号Sc2,♯Nに対する校正信号Sc2,♯kの相対的な位相差Δφc2,♯kを算出する(図2ステップS4)。





ところで、上記位相差Δφc1,♯k、Δφc2,♯k
は、図1に示す構成の下では、同軸ケーブル13-kの両端間における片道当たりの移相量ΔφCABLE,♯kと、受信機40-k(分岐器41-kの入力端から直交復調器42-kの出力端に至る区間)における移相量ΔφSPRS,♯kとに対して、それぞれ下式で表すことができる。

プロセッサ32は、上式(a)〜(d)の下で成立する下式の算術演算を行うことにより、同軸ケーブル13-kおよび受信機40-k(分岐器41-kの入力端から直交復調器42-kの出力端に至る区間)における総合的な移相量Δφc,♯kを算出する(図2ステップS5)。
さらに、プロセッサ32は、以下の処理を行う。
(1) 上述したように算出された移相量Δφc,♯k(k=1〜N)を既述の校正情報として標定装置30(または外部)に引き渡す(図2ステップS6)。
(2) 校正信号生成部31の稼働を規制する(図2ステップS7)。
(3) プロセッサ32は、同軸リレー12-kの共通接点をその同軸リレー12-kのブレーク接点に接続する(図2ステップS8)。したがって、同軸ケーブル13-kの一端は、アンテナ11-kで正規に終端される。
このような状態では、アンテナ11-k(k=1〜N)に到来した受信波は、同軸リレー12-k(k=1〜N)および同軸ケーブル13-k(k=1〜N)を介して受信機40-k(k=1〜N)に引き渡される。
受信機40-k(k=1〜N)は、このようにして引き渡された受信波に直交復調その他の処理を施すことにより、ベースバンド信号Bk
(k=1〜N)をそれぞれ生成する。
標定装置30は、これらのベースバンド信号B1〜BNの位相をそれぞれ既述のΔφc,♯k(k=1〜N)に亘ってベースバンド領域で差し引いた後、上記受信波の送信源であるソノブイ等の方位や位置の標定を行う。なお、このような標定を実現する処理は、例えば、プロセッサ32によって行われてもよく、あるいは図示されない他のプロセッサとの機能分散や負荷分散の下で行われてもよい。
すなわち、本実施形態によれば、同軸ケーブル13-1〜13-Nの移相量その他の特性と、受信機40-1〜40-Nの特性との何れについても、偏差があったり、温度等の要因による変動が生じる場合であっても、アンテナ11-1〜11-Nに到来した受信波の位相(差)が精度よく安定に求められ、これらの位相(差)に基づく方位や位置の標定の精度が高められ、かつ安定に維持される。
なお、本実施形態では、分岐器41-1〜41-Nの構成は、図1に点線の細線と、一点鎖線の細線とで示すように、校正信号の2通りの経路が形成されるならば、例えば、複数のサーキュレータや方向性結合器の組み合わせその他の如何なる構成であってもよい。
また、本実施形態では、分岐器41-1〜41-Nは受動素子として構成されなくてもよく、例えば、これらの分岐器41-1〜41-Nの各端子間における結合度がプロセッサ32の主導の下で適宜切り替えられることによって、同軸リレー13-1〜13-Nの内部またはアンテナ11-1〜11-Nの給電点で生じる反射に起因する誤差の圧縮が図られてもよい。
〔第二の実施形態〕
図3は、本発明の第二の実施形態を示す図である。
本実施形態と既述の第一の実施形態との構成の相違点は、受信機40-1〜40-Nに代えて受信機40A-1〜40A-Nが備えられ、これらの受信機40A-1〜40A-Nには、分岐器41-1〜41-Nに代えてカプラ43-1〜43-Nが備えられた点にある。
図4は、本発明の第二の実施形態におけるプロセッサの動作フローチャートである。
以下、図3および図4を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態と既述の第一の実施形態との相違点は、既述の第一の実施形態との対比においては、既述の校正情報として標定装置30に引き渡される移相量Δφc,♯k(k=1〜N)を算出するためにプロセッサ32によって行われる処理の手順にある。
以下、このような移相量Δφc,♯k(k=1〜N)が算出される処理の原理について説明する。
[本実施形態の原理]
同軸ケーブル13-kの両端における片道当たりの移相量ΔφCABLE,♯k
は、既述の式(c)、(d)より下式で表すことができる。
上式で示される移相量ΔφCABLE,♯k
は、校正信号Sc1,♯k、Sc2,♯kの周波数fが昇順にf1〜fnと変化すると、例えば、図5に示すように、不連続に跳躍する値の列となる可能性がある。
しかし、このような移相量ΔφCABLE,♯kの跳躍は、一般に、その移相量ΔφCABLE,♯k
に、例えば、整数I(≧0)に比例した補正値(=π・I)を加えることにより、図6に示すように、下記の最大値max1、max2(≧0)と所定のマージン(≧0)との和(以下、「最大跳躍移相量Δφmax」という。)以下(例えば、0.5πラジアン以下)に圧縮可能である。
(a) 校正信号Sc1,♯k、Sc2,♯kの周波数f(=f1〜fn)の変化(ここでは、離散的に変化すると仮定する。)に応じた同軸ケーブル13-kの移相量の変化の最大値max1
(b) 同様の周波数fの変化に応じたカプラ43-kの移相量の変化の最大値max2
なお、以下では、上述したように移相量ΔφCABLE,♯kの跳躍の幅が圧縮される処理については、「跳躍是正処理」と称する。
また、このような跳躍是正処理の結果として得られた同軸ケーブル13-kの移相量ΔφCABLE,♯k
は、一般に、校正信号Sc1,♯k、Sc2,♯kの周波数f(=f1〜fn)の変化に対して、図5の点線部および図7に示すように直線的に変化する。
したがって、このような周波数fi (i=1〜n)に応じて変化する移相量ΔφCABLE,♯k,i は下式(g)に示す一次式で与えられ、かつ同式(g)の右辺にある勾配a♯kおよび切片b♯kは最小二乗法の下で下式(h)、(i)で与えられる。なお、以下では、このようにして移相量ΔφCABLE,♯k,iを周波数fiの一次式として推定する処理については、「直線推定処理」という。
さらに、上式で示される移相量ΔφCABLE,♯k,iには、一般に、同軸ケーブル13-kの長さに応じて生じる「πラジアンの整数m♯k倍の誤差」が付帯し得る。以下、このような整数m♯kについては、「アンビギュイティ数m♯k」と称する。
しかし、このようなアンビギュイティ数m♯kは以下の通りに算出可能であり、そのアンビギュイティ数m♯kに応じた誤差の補償が可能である。
同軸ケーブル13-kの長さΔL♯kは上記周波数fi
(i=1〜n)の如何にかかわらず一定であるので、このような長さΔL♯k
と上記ΔφCABLE,♯k,i との間には、周波数fi の校正信号の波長λi(=c/fi)と、2πラジアンの移相量を示す数「2π」と、πラジアンの移相量を示す「π」とに対して、下式が成立する。
また、アンビギュイティ数m♯kは、一般に、波長λi
に対する上式の左辺の値(=2πΔL♯k)の変化率が最小となる整数m♯kとして求めることが可能である。なお、以下では、このような整数m♯kを算出する処理については、「アンビギュイティ特定処理」と称する。
したがって、同軸ケーブル13-kの移相量の真の値ΔΦCABLE,♯kは、上式(g)の右辺と、上記整数m♯kと、πラジアンの移相量を意味する「π」とに対して、下式で与えられる。
また、同軸ケーブル13-kおよび受信機40A-k(カプラ43-kの入力端から直交復調器42-kの出力端に至る区間)における総合的な移相量Δφc,♯kは、既述の式(d)、(e)および上式(k)より下式で与えられる。
[本実施形態の動作]
プロセッサ32は、以下の手順に基づいて、標定装置30に引き渡されるべき校正情報である移相量Δφc,♯k(k=1〜N)を算出する。なお、以下では、このような移相量Δφc,♯k(k=1〜N)の算出のために参照される演算対象および各部の連係については、第一の実施形態および既述の原理として既述の通りであるので、ここでは説明を省略する。
(1) 校正信号生成部31によって生成される校正信号の周波数fi
(i=1〜n)を順次可変しつつ、同軸ケーブル13-k(k=1〜N)の全てについて、式(f)で示される移相量ΔφCABLE,♯kを個々の周波数fi
の校正信号毎に算出する(図4ステップS1)。
(2) このようにして得られた移相量ΔφCABLE,♯kの列(k=1〜N)について、それぞれ既述の跳躍是正処理を施し、個々の移相量の跳躍の幅を(π/2)ラジアン以下に圧縮する(図4ステップS2)。
(3) 跳躍是正処理の結果として得られた移相量ΔφCABLE,♯kの列(k=1〜N)に基づいて既述の直線推定処理を行い、周波数fi
(i=1〜n)に対して上式(j)の右辺の第1項を示す値の列を得る(図4ステップS3)。
(4) 既述のアンビギュイティ特定処理を行うことにより、同軸ケーブル13-k(k=1〜N)の全てのアンビギュイティ数(整数)m♯k(k=1〜N)を求める(図4ステップS4)。
(5) 以上の処理の結果を上式(k)に適用することにより、同軸ケーブル13-kおよび受信機40-k(カプラ43-kの入力端から直交復調器42-kの出力端に至る区間)における総合的な移相量Δφc,♯k(k=1〜N)を算出する(図4ステップS5)。
このように本実施形態によれば、カプラ43-k(k=1〜N)の内部における結合度と、同軸リレー12-kの内部におけるアイソレーションとに大きな偏差が伴い、あるいはこれらが温度その他の環境条件に応じて大幅に変動する場合であっても、アンテナ11-k(k=1〜N)の給電点から直交復調器42-k(k=1〜N)にそれぞれ至る区間の移相量の差が精度よく安定に補償される。
したがって、本実施形態が適用された無線航法系、測距系および測位系の何れでも、アンテナ11-1〜11-Nの配置や環境条件によって制約されることなく性能や精度が高められ、かつ安定に維持される。
本実施形態では、既述の跳躍是正処理は、下式で示される簡便な算術演算により整数m♯kを求める処理で代替可能である。
なお、上式は、以下のように導出可能である。
(1) 同軸ケーブル13-kの移相量の真の値ΔΦCABLE,♯k
は、既述の位相差Δφc1,♯k、Δφc2,♯k
および整数m♯kに併せて、180度を弧度法で示す「π」が式(f)に導入された下式で示される。
(2) 上式は、その右辺の分子の第一項および第二項(=Δφc1,♯k−Δφc2,♯k)が式(f)に示すようにΔφCABLE,♯k
に等しいので、下記の通りに変形可能である。
(3) また、上式の左辺(=ΔΦCABLE,♯k)は、同軸ケーブル13-kの長さΔL♯k、周波数fi の校正信号の波長λiに対して下式で与えられる。
(4) したがって、上式(p)は、下記の通りに変形可能である。
(5) さらに、上式(r)は、式(q)の左辺(=ΔΦCABLE,♯k)が既述の式(g)で表されるので、下記の通りに変形可能である。
(6) 上式(s)は、既述の校正信号Sc1,♯kに代わってアンテナ11-1〜11-Nに到来すべき受信波の速度Cと、その受信波の波長λi
に対して一般に成立する式(fi=c/λi)を代入することにより、下記の通りに変形可能である。



(7) さらに、上式(t)は、同式(t)の右辺(=2πΔL♯k−a♯kc)が一般に一定の値となるため、λi
が「0」以外である場合には、下式が成立することを意味する。
(8) したがって、アンビギュイティ数m♯kは、下式で与えられるように、既述の切片b♯kが求められた時点で簡便に算出可能となる。
なお、本実施形態では、最小二乗法に基づいて直線推定処理が行われている。
しかし、このような直線推定処理は、所望の精度が達成されるならば、既述の最小二乗法だけではなく、例えば、指数平滑法、移動平均法その他の如何なるアルゴリズムに基づいて行われてもよい。
また、本実施形態では、標定装置30の中枢部または外部から「タイミング情報」が与えられるきっかけは、例えば、アンテナ11-1〜11-Nの位置や姿勢、同軸ケーブル13-1〜13-Nが敷設されたスペースや空間における温度等の環境条件、標定装置30の動作の形態その他の如何なる項目が変化する(もしくは変化すべき)時点、または予め設定された周期や頻度を与える時点の何れであってもよい。
さらに、本実施形態では、同軸ケーブル13-1〜13-Nの電気長(移相量)と、これらの同軸ケーブル13-1〜13-Nにそれぞれ接続された受信機40-1〜40-Nの特性との偏差、相違および変動の何れかに起因する受信波の位相の誤差を軽減するために、本発明が適用されている。
しかし、本発明は、1つのアンテナの給電路と、その給電路に縦続接続された受信機の特性の偏差および変動の何れを補正するためにも、適用可能である。
また、本実施形態では、アンテナ11-1〜11-Nに到来し得る受信波の周波数帯において、同軸ケーブル13-1〜13-Nの既知の長さの範囲では既述の「πラジアンの整数m♯k倍の誤差」が生じないことが明らかである場合には、「アンビギュイティ特定処理」は、整数m♯kを「0」と見なす処理で代替されてもよい。
さらに、本実施形態では、既述の直線推定処理(「アンビギュイティ特定処理」が含まれてもよい。)は、校正信号Sc1,♯k、Sc2,♯kの何れ一方のみに施されてもよい。
また、本実施形態では、校正信号の周波数fi
は、アンテナ11-1〜11-Nに到来し得る受信波に割り付けられた無線チャネル毎の離散的な周波数に設定されている。
しかし、このような周波数fi は、アンテナ11-1〜11-Nに到来し得る受信波の周波数帯において、所望の精度で既述の処理が実現されるならば、如何なる周波数に設定されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、同軸ケーブル13-1〜13-Nについては、長さや敷設の経路が異なってはいても公称の特性や仕様が共通であり、かつ受信機40-1〜40-Nの性能や特性もほぼ同じであることを前提として、本発明が適用されている。
しかし、本発明は、例えば、同軸ケーブル13-1〜13-Nの特性および仕様と、受信機40-1〜40-Nの性能および特性との何れかが基本的に異なる場合にも、同様に適用可能である。
また、上述した各実施形態では、アンテナ11-1〜11-N(同軸ケーブル13-1〜13-N)に個別に対応する受信機40-1〜40-Nが備えられている。
しかし、本発明は、これらの受信機40-1〜40-Nに代えて1台の受信機が共用される場合であっても、同様に適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、アンテナ11-1〜11-Nをそれぞれ含んで構成されるブランチの移相量の相違は、これらのアンテナ11-1〜11-Nの内、特定のアンテナ11-Nに対応するブランチの移相量を基準として評価され、かつ補償されている。
しかし、本発明では、このような基準が何れのブランチの移相量も参照されることなく設定されてもよく、あるいは個々のブランチの移相量が絶対値で評価されてもよい。
また、上述した各実施形態では、分岐器41-kおよびカプラ43-kは、所望の性能の確保が可能であるならば、3つまたは5つ以上の端子(ポート)を有する多様な分岐器で代替されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、分岐器41-k(カプラ43-k)の第二の端子と第三の端子とに入力される更新信号の位相の差が既知である場合には、本発明は、その差を補正する処理を施すことにより同様に適用可能である。
また、上述した各実施形態では、本発明は、無線航法に基づく測位や測距に供される複数のアンテナ11-1〜11-Nの給電系に適用されている。
しかし、本発明は、このような測位や測距を実現する装置に限定されず、所望の処理が施されるべき1つまたは複数の無線信号が個別のアンテナを介して与えられる多様な装置やシステムにも適用可能である。
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。
以下、上記第一および第二の実施形態として開示された発明の内、本願の「特許請求の範囲」への記載が省略された発明の構成および作用効果を「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段」の欄の記載に準じた様式により列記する。
[請求項6]
請求項3に記載の給電路特性補償装置において、
前記不確定性排除手段は、
前記周波数に対する前記変化率が所望の精度で一定であるときに、前記整数を「0」と見なす
ことを特徴とする給電路特性補償装置。
このような構成の給電路特性補償装置では、請求項3に記載の給電路特性補償装置において、前記不確定性排除手段は、前記周波数に対する前記変化率が所望の精度で一定であるときに、前記整数を「0」と見なす。
すなわち、給電路の電気長が受信波の半波長より大幅に短い場合には、不確定性排除手段によって行われる処理の簡略化が図られる。
したがって、精度が低下することなく、応答性が高められる。
[請求項7]
請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載され、かつ複数のアンテナに到来した受信波に、前記複数のアンテナの給電系の特性に応じて付帯する位相の誤差を個別に補償する複数の給電路特性補償装置と、
前記複数の給電路特性補償装置によって位相の誤差が個別に補償された複数の受信波に所定の処理を施す受信波処理手段と
を備えたことを特徴とする無線装置。
このような構成の無線装置では、複数の給電路特性補償装置は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載され、かつ複数のアンテナに到来した受信波に、前記複数のアンテナの給電系の特性に応じて付帯する位相の誤差を個別に補償する。受信波処理手段は、前記複数の給電路特性補償装置によって位相の誤差が個別に補償された複数の受信波に所定の処理を施す。
すなわち、これらの複数の受信波に施される所定の処理は、その処理に適した複数のアンテナの配置や環境にかかわる制約によって阻まれることなく、安定に精度よく実現される。
したがって、本発明が適用された装置やシステムは、多様な分野に対して柔軟に適用可能となり、かつ総合的な信頼性および性能が安価に高められる。
11 アンテナ
12 同軸リレー
13 同軸ケーブル
30 標定装置
31 校正信号生成部
32 プロセッサ
40,40A 受信機
41 分岐器
42 直交復調器
43 カプラ

Claims (5)

  1. アンテナに到来する受信波を復調すべき復調手段の入力に前記アンテナの給電路の往路および復路を介して至る第一の区間を介して前記復調手段に入力され、かつ前記受信波の代替となる第一の信号の前記第一の区間における移相量を計測する第一の移相量計測手段と、
    前記給電路の一端から前記給電路を介することなく前記復調手段の入力に至る第二の区間を介して前記復調手段に入力され、かつ前記受信波の代替となる第二の信号の前記第二の区間における移相量を求める第二の移相量計測手段と、
    前記第一の信号の移相量と前記第二の信号の移相量との平均値に亘って、前記アンテナから前記給電路を介して前記復調手段の入力に至る区間を介して前記復調手段で出力される受信波の位相を補償する位相補償手段と
    を備えたことを特徴とする給電路特性補償装置。
  2. 請求項1に記載の給電路特性補償装置において、
    前記第一の信号と前記第二の信号との内、一方の信号の周波数を可変し、前記周波数に応じた前記一方の信号の移相量の実測値から、前記一方の信号の移相量を示す前記周波数の一次式を予測する移相量予測手段を備え、
    前記第一の移相量計測手段または前記第二の移相量計測手段は、
    前記受信波の所望の周波数に対する前記一次式の値として、前記一方の信号の移相量を求める
    ことを特徴とする給電路特性補償装置。
  3. 請求項1に記載の給電路特性補償装置において、
    前記第一の信号と前記第二の信号との内、一方の信号の周波数を可変し、前記周波数に応じた前記一方の信号の移相量の実測値から、前記一方の信号の移相量を示す前記周波数の一次式を予測する移相量予測手段と、
    前記周波数に対する前記一次式の値とπ倍の整数との和の前記周波数に対する変化率が最小となる値として前記整数を求める不確定性排除手段とを備え、
    前記第一の移相量計測手段または前記第二の移相量計測手段は、
    前記アンテナに到来すべき受信波の所望の周波数に対する前記一次式の値と、前記不確定性排除手段によって求められた整数のπ倍の値との和として、前記一方の信号の移相量を求める
    ことを特徴とする給電路特性補償装置。
  4. 請求項3に記載の給電路特性補償装置において、
    前記不確定性排除手段は、
    前記一次式の切片bに対する値(=−b/π)として前記整数を求める
    ことを特徴とする給電路特性補償装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の給電路特性補償装置において、
    前記第一の移相量計測手段は、
    外部から与えられる契機に前記第一の信号の移相量を求め、
    前記第二の移相量計測手段は、
    前記契機に前記第二の信号の移相量を求める
    ことを特徴とする給電路特性補償装置。
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