JP5524790B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、端子挿入孔の内部空間に臨むように設けられた可撓性のランスによって、後方から端子挿入孔に挿入された端子の抜け止めを行うコネクタに関するものである。
車両用などに使用される多くのコネクタは、従来一般に、例えば、特許文献1に示すように、コネクタハウジングに角形の端子挿入孔を形成し、各端子挿入孔に角形の電気接続部を前部に持つ角形端子を挿入した構成となっている。しかし、角形端子を用いる場合、端子挿入孔への挿入時の端子の軸線周りの方向性の確認が必要となるのであるが、コネクタの小型化に伴って端子の小型化を図ったとき、端子が小さくなるほど挿入時の端子の方向性を確認することが困難になってきている。
それに対し、円筒形状の電線接続部を持つ丸形端子を使用したコネクタの例が、例えば、特許文献2や特許文献3において示されている。この種のコネクタでは、丸形端子の円筒形状の電気接続部の後端にコネクタハウジング側のランスが係合するようにしてあり、方向性を気にせずに、端子を端子挿入孔に挿入できるようになっている。
特開2008−65985号公報 特開平5−258795号公報 特開2008−123913号公報
ところが、前記従来の丸形端子を使用した場合でも、相手側コネクタの端子に対する方向性を確保する必要がある場合がある。例えば、相手側コネクタのオスタブ端子を丸形端子の電気接続部に受け入れて、電気接続部に内蔵した板バネで端子同士の接圧を確保するような場合、相手側コネクタのオスタブ端子に対して適正な向きとなるように、丸形端子をコネクタハウジングに組み付けておかなくてはならない。その他の場合でも、丸形端子の方向性を確保する必要がある場合が今後多く出てくる可能性がある。
しかし、端子が小型化した場合、方向性を確認しながらコネクタハウジングに端子を組み付けることは、角形端子に限らず丸形端子においても非常に困難である。
そこで、コネクタハウジングの端子挿入孔に端子を挿入する時点では、方向性を気にせずに端子を端子挿入孔に挿入することができ、端子を挿入完了した時点で、丸形端子ゆえの回転させやすさを利用して、自動的にランスの付勢力によって端子の方向性を修正できるようにしたい、という要請が出てきた。
本出願人は、そのような要請に応えるものとして、先に、図2〜図4に示すような丸形端子及びコネクタを開発した。
図2はコネクタの概略断面図、図3は丸形端子の外観を示す斜視図、図4(a)〜図4(c)は、コネクタハウジングの円形の端子挿入孔に丸形端子を挿入し、ランスの作用によって丸形端子の回転方向の位置を修正し、その上でスペーサを本係止位置まで挿入することによって、丸形端子を適正な姿勢でランスとスペーサによって二重係止するまでの過程を示す断面図である。
このコネクタは、前後方向に延びる端子挿入孔102を有したコネクタハウジング101と、該コネクタハウジング101の各端子挿入孔102に後方から挿入される端子20と、挿入された端子20を二次係止(本係止)するスペーサ30と、からなる。コネクタハウジング101の各端子挿入孔102には、端子20が後方から端子挿入孔102の中に挿入されてきたときに端子20の後方への抜けを阻止(一次係止)する可撓性係止腕としてのランス103が設けられている。
端子挿入孔102は円形孔よりなり、端子20は、相手コネクタ側の端子と嵌合接続される電気接続部21を円筒形状とした丸形端子よりなる。
コネクタハウジング101には、端子挿入孔102の他に、外周面(本例では下面)から内部に向けてスペーサ挿入凹部35が設けられている。スペーサ30は、スペーサ挿入凹部35に対して端子20の挿入方向と交差する方向(本例では上方向)に挿入されており、スペーサ挿入凹部35に挿入された状態でコネクタハウジング101に本係止されることにより、端子20と係合して端子20の前後方向への移動を二次係止する役目を果たす。
ランス103は、端子挿入孔102の内周の上側(端子挿入孔102の断面中心の真上)に設けられており、上下方向(端子挿入孔102の半径方向=図4中矢印A方向)に撓み可能となっている。また、スペーサ30には端子挿通用の凹所(円弧状の切欠)31が設けられ、その凹所31の内底部に係合凸部33が設けられている。そして、係合凸部33の上端縁が、端子20に対する係合縁部33aとなっている。
一方、丸形端子20は、前部に、相手コネクタのオス端子を受け入れる電気接続部としての円筒形状のボックス部21を有し、ボックス部21の後側に、コネクタハウジング101のランス103と係合すると共に係合過程において丸形端子20の回転方向の位置決めを行う係合部25を有し、その更に後側に電線接続部27を有している。
丸形端子20の係合部25は、ボックス部21を構成する円筒周壁の対向二面を略同じ寸法だけ凹ませることで形成された係合凹部23と、この係合凹部23が形成された位置に残る円筒周壁を短辺24bとし係合凹部23の内底壁23aを長辺24aとする断面略長方形の4つの角部24c〔図4(a)〕を回転モーメント発生のための力を受ける作用点とした回転方向姿勢制御部24と、を有している。なお、この係合部25を、電線Wの芯線加締部として兼用することもできる。
係合凹部23は、ランス103の可動端の係合縁部103c及びスペーサ30の係合縁部33aが嵌まることで、丸形端子20の前後方向の移動を阻止するものとして設けられており、係合凹部23の内底壁23aが、最終的にスペーサ30の係合縁部33aによって回転方向の位置決めが行われる位置決め面となっている。
また、回転方向姿勢制御部24は、ランス103の係合縁部103cが長方形断面の回転方向姿勢制御部24の角部24cに押圧接触した際の接触圧によって発生する回転モーメントにより、丸形端子20に回転方向姿勢制御のための回転を与えるものとして設けられている。
この場合、回転方向姿勢制御部24の断面は略長方形状になっており、その角部24cにランス103の係合縁部103cやスペーサ30の係合縁部33aが当たった際の当たり位置と丸形端子20の断面中心(回転方向姿勢制御部24の中心)Oとの位置関係により、回転モーメントがどの方向に働くか決まる。
このコネクタを組み立てる場合は、スペーサ30を仮係止位置に保持した状態で、コネクタハウジング101の端子挿入孔102に後方から丸形端子20を挿入する。この丸形端子20を挿入すると、電気接続部21に押されてランス103が上方に撓み、突き当たりまで端子20を挿入すると、ランス103の係合縁部103cが回転方向姿勢制御部24の角部24cに弾性反力により押圧接触する。
そして、図4(a),(b)に示すように、ランス103の押圧接触荷重Fが回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たることで、丸形端子20に矢印C方向の回転モーメントが発生し、丸形端子20の回転方向の姿勢が修正される。図4(b)に示すように、ある程度修正された状態で、次にスペーサ30を上向きに挿入すると、スペーサ30がコネクタハウジング101に本係止されると共に、スペーサ30の係合縁部33aが回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たることで、丸形端子20を所定の姿勢になるように回転させる。この状態で、丸形端子20の上側の係合凹部23にランス103が係合し、下側の係合凹部23にスペーサ30の係合縁部33aが係合し、丸形端子20がランス103とスペーサ30によって二重係止される。
ところで、本出願人が鋭意研究したところ、先に開発したコネクタにおいては、次のような解決すべき新たな課題があることが分かった。
即ち、図5及び図6に示すように、ランス103の係合縁部103aには、回転方向姿勢制御部24に回転力を与えやすいように一定の角度の傾斜面が設けられており、この傾斜面が回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たることで、回転方向姿勢制御部24に回転力を発生させるようになっているが、ランス103の荷重によって有効な回転力を丸形端子20に与えられない可能性があることが分かった。
例えば、丸形端子20の回転方向の姿勢により、回転方向姿勢制御部24の長手方向に沿った中心線Kが水平線(水平方向)Sに対して角度δを持つとき、回転方向姿勢制御部24の上端の角部24cにランス103の係合縁部103cが当たることになり、その接触点にランス103からの付勢力(回転モーメントを発生させるための荷重)Nが作用する。その荷重Nの作用する方向(水平線Sに対する角度γで表す)は、接触点に当たるランス103の係合縁部103cに垂直な方向である。また、ランス103の係合縁部103cが回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たった際に回転方向姿勢制御部24に発生する回転モーメントPの方向(水平線Sに対する角度ωで表す)は、回転方向姿勢制御部24の回転中心Oから接触点である前記角部24cに引いた直線Gに対して垂直な方向となる。
ここで、先行開発コネクタのように、ランス103の係合縁部103cの傾斜面の角度(鉛直線に対する角度θ)が一定である場合、ランス103から回転方向姿勢制御部24の角部24cに加わる荷重Nの方向γは常に一定となる。それに対して、回転方向姿勢制御部24に発生する回転モーメントPの方向ωは、回転方向姿勢制御部24の回転角度δ(水平線Sに対する角度δで表す)の変化に応じて変化する。即ち、ランス103による姿勢制御作用により、δが小さくなるほどωは大きくなる。従って、本来はランス103からの荷重のかかる方向γと回転モーメントの方向ωが一致していれば、ランス103の荷重を最も有効に回転方向姿勢制御部24の回転力に変換できるのであるが、回転方向姿勢制御部24の回転角度δによってγとωがずれて行くに従い、ランス103の荷重Fが有効に回転方向姿勢制御部24の回転力に変換されなくなる。
回転方向姿勢制御部24に有効に回転力が発生せずに丸形端子20の回転姿勢が中途半端なままでスペーサ30を挿入すると、スペーサ30の挿入動作がスムーズでなくなるばかりか、丸形端子20の姿勢を最終的に適正状態に制御できなくなる場合も起こり得る。
本発明は、上記事情を考慮し、ランスによる丸形端子の回転姿勢制御がスムーズに確実に行われるようにしたコネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明のコネクタは、前後方向に延びる端子挿入孔を有したコネクタハウジングと、該コネクタハウジングの前記各端子挿入孔に後方から挿入される端子とからなり、前記コネクタハウジングの前記各端子挿入孔に、前記端子が後方から前記端子挿入孔の中に挿入されてきたときに該端子の後方への抜けを阻止する可撓性のランスが設けられたコネクタにおいて、前記端子挿入孔は円形孔よりなり、前記端子は、相手コネクタ側の端子と嵌合接続される電気接触部を円筒形状とした丸形端子として構成され、該電気接続部の後部に、前記ランスと係合すると共に係合過程において該丸形端子の回転方向の位置決めを行う係合部が設けられると共に、該係合部の更に後側に電線接続部が設けられ、前記丸形端子の係合部は、前記電気接続部を構成する円筒周壁の対向二面を略同じ寸法だけ凹ませることで形成された係合凹部と、該係合凹部が形成された位置に残る前記円筒周壁を短辺とし且つ前記係合凹部の内底壁を長辺とする断面略長方形の4つの角部を回転モーメント発生のための力を受ける作用点とした回転方向姿勢制御部とを有し、前記係合凹部は、前記ランスの可動端の係合縁部が嵌まることで、前記丸形端子の前後方向の移動を阻止するものとして設けられ、前記回転方向姿勢制御部は、前記ランスの係合縁部が前記角部に押圧接触した際の接触圧によって発生する回転モーメントにより、前記丸形端子に回転方向姿勢制御のための回転を与えるものとして設けられ、一方、前記ランスは、前記端子挿入孔の半径方向に撓み可能に設けられ、該ランスの係合縁部は、該ランスの撓み方向と直交する方向に沿って延び、且つ、前記丸形端子の回転方向における両側に傾斜面を有すると共に前記端子挿入孔の中心に対応する幅方向中央に頂点を有する断面山形に形成され、前記傾斜面は、前記頂点の近くに設けられた急斜面と、該急斜面に滑らかに連続し前記頂点から離れる方向に前記急斜面より緩やかな角度で傾斜して延びる緩斜面と、を備えていることを特徴とする。
請求項2の発明のコネクタは、請求項1に記載のコネクタであって、前記コネクタハウジングに、該コネクタハウジングの外周面から内部に向けてスペーサ挿入凹部が設けられると共に、該スペーサ挿入凹部に前記丸形端子の挿入方向と交差する方向にスペーサが挿入されており、該スペーサは、前記スペーサ挿入凹部に挿入された状態で前記コネクタハウジングに本係止されることにより、前記丸形端子の前記ランスと反対側に位置する係合凹部にスペーサの係合縁部を係合させて、前記丸形端子の前後方向への移動を二次係止することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ランスの係合縁部に急斜面と緩斜面を設けたので、回転方向姿勢制御部の回転角度によらず、ランスから回転方向姿勢制御部に対して荷重がかかる方向と回転方向姿勢制御部に発生する回転モーメントの方向とをできるだけ近づけることができ、ランスの荷重を有効に端子の回転力に変換して端子を回転制御することができる。その結果、ランスによる丸形端子の回転姿勢制御をスムーズに確実に行うことができて、コネクタの組立の確実化と容易化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、ランスとスペーサによって端子を二重に係止することができるので、より確実に端子を固定することができる。
本発明の実施形態の要部構成図で、(a)はランスによる回転姿勢制御の初期の状態を示す断面図、(b)はランスによる回転姿勢制御がある程度進んだときの状態を示す断面図、(c)はランスの係合縁部の構成を示す拡大図である。 本発明の実施形態のコネクタ及び先行開発したコネクタの共通部分の概略構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態のコネクタ及び先行開発したコネクタにおいて共通に使用される丸形端子の構成を示す外観斜視図である。 先行開発したコネクタの要部の作用説明図で、(a)はコネクタハウジングの円形の端子挿入孔に丸形端子を挿入した状態を示す要部断面図、(b)はランスの作用によって丸形端子の回転方向の位置が修正される途中の状態を示す要部断面図、(c)はその上でスペーサを本係止位置まで挿入することによって、丸形端子を適正な姿勢でランスとスペーサによって二重係止した状態を示す要部断面図である。 先行開発したコネクタの課題を説明するための図であり、(a)はランスによる回転姿勢制御の初期の状態を示す断面図、(b)はランスによる回転姿勢制御がある程度進んだときの状態を示す断面図である。 ランスの係合縁部の傾斜面と丸形端子の回転方向姿勢制御部の角部が当たった際の力の方向の関係を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の要部構成図で、図1(a)はランスによる回転姿勢制御の初期の状態を示す断面図、図1(b)はランスによる回転姿勢制御がある程度進んだときの状態を示す断面図、図1(c)はランスの係合縁部の構成を示す拡大図である。コネクタの概要と丸形端子の構成については、図2及び図3を参照し、スペーサ30の構成については図4を参照する。
図2に示すように、このコネクタは、前後方向に延びる端子挿入孔2を有したコネクタハウジング1と、該コネクタハウジング1の各端子挿入孔2に後方から挿入される端子20と、挿入された端子20を二次係止(本係止)するスペーサ30と、からなる。コネクタハウジング1の各端子挿入孔2には、端子20が後方から端子挿入孔2の中に挿入されてきたときに端子20の後方への抜けを阻止(一次係止)する可撓性係止腕としてのランス3が設けられている。
ランス3は、端子挿入孔2の内周の上側(端子挿入孔2の断面中心の真上)に設けられており、上下方向(端子挿入孔2の半径方向=図1中矢印A方向)に撓み可能となっている。
端子挿入孔2が円形孔よりなる点、端子20が丸形端子よりなる点などは、先行開発したコネクタと同じであり、異なるのは次の点である。
即ち、ランス3の係合縁部3pは、ランス3の撓み方向(図1中矢印A方向)と直交する方向に沿って延びており、且つ、丸形端子20の回転方向における両側に傾斜面(後述する3a、3b)を有すると共に、端子挿入孔2の中心に対応する幅方向中央に頂点3aを有する断面山形に形成されている。
特に、上記傾斜面は、頂点3aの近くに設けられた急斜面3bと、該急斜面3bに滑らかに連続し頂点3aから離れる方向に急斜面3bより緩やかな角度で傾斜して延びる緩斜面3cと、を備えている。ここで、頂点3aは円弧状に形成されている。また、急斜面3bの鉛直線となす角度をθ1、緩斜面3cの鉛直線となす角度をθ2とすると、θ1>θ2となっている。なお、図1(c)中のL1、L2は、急斜面3b及び緩斜面3cの接線である。
このコネクタを組み立てる場合は、スペーサ30を仮係止位置に保持した状態で、コネクタハウジング1の端子挿入孔2に後方から丸形端子20を挿入する。この丸形端子20を挿入すると、電気接続部21に押されてランス3が上方に撓み、突き当たりまで端子20を挿入すると、ランス3の係合縁部3pが回転方向姿勢制御部24の角部24cに弾性反力により押圧接触する。
そして、図1(a),(b)に示すように、ランス3の押圧接触荷重Fが回転方向姿勢制御部24の角部24cに作用することで、丸形端子20に回転モーメントが発生し、丸形端子20の回転方向の姿勢が修正される。図1(b)のようにある程度修正された状態で、次にスペーサ30を上向きに挿入すると、スペーサ30がコネクタハウジング1に本係止されると共に、スペーサ30の係合縁部33aが回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たることで、丸形端子20を所定の姿勢になるように回転させる。この状態で、丸形端子20の上側の係合凹部23にランス3が係合し、下側の係合凹部23にスペーサ30の係合縁部33aが係合し、丸形端子20がランス3とスペーサ30によって二重係止される。従って、確実に端子20を固定することができる。
この動作の際、図6に示すように、丸形端子20の回転方向の姿勢により、回転方向姿勢制御部24の長手方向に沿った中心線Kが水平線(水平方向)Sに対して角度δを持つとき、回転方向姿勢制御部24の上端の角部24cにランス3の係合縁部3pが当たることになり、その接触点にランス3からの付勢力(回転モーメントを発生させるための荷重)Nが作用する。その荷重の作用する方向(水平線Sに対する角度γで表す)は、接触点に当たるランス3の係合縁部3pに垂直な方向である。また、ランス3の係合縁部3pが回転方向姿勢制御部24の角部24cに当たった際に回転方向姿勢制御部24に発生する回転モーメントPの方向(水平線Sに対する角度ωで表す)は、回転方向姿勢制御部24の回転中心(端子挿入孔2の中心)Oから前記角部24cに引いた直線Gに対して垂直な方向となる。
ランス3は、斜めに傾いた姿勢の回転方向姿勢制御部24の上端の角部24cに当たって押圧荷重Fを加えることで、回転方向姿勢制御部24に回転モーメントを発生させ、回転方向姿勢制御部24を水平方向に沿った姿勢に向けて制御する。
本コネクタでは、ランス3の断面山形の係合縁部3pの傾斜面を、一定の角度の傾斜面としていず、頂点3aに近い位置の急斜面3bと、頂点3aから遠い位置の緩斜面3cとで構成しているので、図1(a)に示すように、丸形端子20の回転方向の姿勢により、回転方向姿勢制御部24の回転角度δが大きいときには、回転方向姿勢制御部24の上端の角部24cは、ランス3の係合縁部3pの幅方向中央の頂点3aに近い急斜面3bに当たり、急斜面3bから回転モーメントP発生のための荷重N1を受ける。このときの荷重N1の方向γ1は、急斜面3bに垂直な方向であるから、水平に近い角度となる。
また、図1(b)に示すように、回転方向姿勢制御部24の回転角度δが小さくなるに従い、回転方向姿勢制御部24の上端の角部24cが緩斜面3cに当たるようになり、回転方向姿勢制御部24の角部24cは緩斜面3cから回転モーメント発生のための荷重N2を受けるようになる。この段階での荷重の方向γ2は、緩斜面3cに垂直な方向であるから、γ1より鉛直に近い角度になる。
従って、回転方向姿勢制御部24の回転が進んで、回転モーメントPの発生方向ωが変化(ω1→ω2に変化)して行っても、その変化に追従するように、ランス3から回転方向姿勢制御部24に作用する荷重N1、N2の方向が変化(γ1→γ2に変化)することになり、荷重のかかる方向と回転モーメントが発生する方向ができるだけ近い関係に保たれることになり、回転方向姿勢制御部24に十分な回転力を発生させることができて、最後まで(水平な姿勢に近くなるまで)回転方向姿勢制御部24を回転させることができるようになる。
その結果、ランス3による丸形端子20の回転姿勢制御をスムーズに確実に行うことができて、コネクタの組立の確実化と容易化を図ることが可能となる。
1 コネクタハウジング
2 端子挿入孔
3 ランス
3p 係合縁部
3a 頂点
3b 急斜面
3c 緩斜面
20 端子(丸形端子)
21 電気接触部
23 係合凹部
23a 底壁面
24 回転方向姿勢制御部
24a 長辺
24b 短辺
24c 角部
25 係合部
30 スペーサ
33a 係合縁部
35 スペーサ挿入凹部

Claims (2)

  1. 前後方向に延びる端子挿入孔を有したコネクタハウジングと、該コネクタハウジングの前記各端子挿入孔に後方から挿入される端子とからなり、前記コネクタハウジングの前記各端子挿入孔に、前記端子が後方から前記端子挿入孔の中に挿入されてきたときに該端子の後方への抜けを阻止する可撓性のランスが設けられたコネクタにおいて、
    前記端子挿入孔は円形孔よりなり、
    前記端子は、相手コネクタ側の端子と嵌合接続される電気接触部を円筒形状とした丸形端子として構成され、該電気接続部の後部に、前記ランスと係合すると共に係合過程において該丸形端子の回転方向の位置決めを行う係合部が設けられると共に、該係合部の更に後側に電線接続部が設けられ、
    前記丸形端子の係合部は、前記電気接続部を構成する円筒周壁の対向二面を略同じ寸法だけ凹ませることで形成された係合凹部と、該係合凹部が形成された位置に残る前記円筒周壁を短辺とし且つ前記係合凹部の内底壁を長辺とする断面略長方形の4つの角部を回転モーメント発生のための力を受ける作用点とした回転方向姿勢制御部とを有し、
    前記係合凹部は、前記ランスの可動端の係合縁部が嵌まることで、前記丸形端子の前後方向の移動を阻止するものとして設けられ、
    前記回転方向姿勢制御部は、前記ランスの係合縁部が前記角部に押圧接触した際の接触圧によって発生する回転モーメントにより、前記丸形端子に回転方向姿勢制御のための回転を与えるものとして設けられ、
    一方、前記ランスは、前記端子挿入孔の半径方向に撓み可能に設けられ、
    該ランスの係合縁部は、該ランスの撓み方向と直交する方向に沿って延び、且つ、前記丸形端子の回転方向における両側に傾斜面を有すると共に前記端子挿入孔の中心に対応する幅方向中央に頂点を有する断面山形に形成され、
    前記傾斜面は、前記頂点の近くに設けられた急斜面と、該急斜面に滑らかに連続し前記頂点から離れる方向に前記急斜面より緩やかな角度で傾斜して延びる緩斜面と、を備えていることを特徴とするコネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタであって、
    前記コネクタハウジングに、該コネクタハウジングの外周面から内部に向けてスペーサ挿入凹部が設けられると共に、該スペーサ挿入凹部に前記丸形端子の挿入方向と交差する方向にスペーサが挿入されており、
    該スペーサは、前記スペーサ挿入凹部に挿入された状態で前記コネクタハウジングに本係止されることにより、前記丸形端子の前記ランスと反対側に位置する係合凹部にスペーサの係合縁部を係合させて、前記丸形端子の前後方向への移動を二次係止することを特徴とするコネクタ。
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