JP5523196B2 - 現像剤担持体 - Google Patents

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本発明は現像剤担持体に関する。
近年、電子写真法による画像形成装置は、市場ユーザーより高画質かつ長寿命であることへの要望が高まってきている。このような中で、現像剤の摩擦帯電量を高めると共に長期にわたって現像剤の摩擦帯電量を安定化させることが可能な現像剤担持体を提供することが重要となっている。この課題を解決するために、特許文献1では基体表面に第4級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂を樹脂層として用いた現像剤担持体が記載されている。そして該現像剤担持体を使用することで、画像の画質向上や印字画像濃度を安定化させることができることが記載されている。
特開平11−125966号公報
しかしながら、本発明者等が特許文献1に係る現像剤担持体を検討した結果、近年の電子写真装置の長寿命化への要求に対しては、摩擦帯電性能の経時的な安定性のより一層の改善が必要であるとの認識を得た。
そこで、本発明の目的は、現像剤への摩擦帯電性能の経時的な変化がより低減された現像剤担持体の提供にある。
本発明にかかる現像剤担持体は、基体と、表面層として導電粒子を含有する樹脂層とを有する現像剤担持体であって、該樹脂層は、(メタ)アクリル樹脂鎖が式(1)で示されるシロキサン結合を有する基によって架橋されている樹脂を含有し、該樹脂中のカルボニル基の数がシロキサン結合の数よりも多いことを特徴とする:
式(1)
Figure 0005523196
[(式(1)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。R及びR10は各々独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。R、R、R及びRは各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH −であり、pは1〜3の整数を表す。R、R、R及びRは各々独立に式(2)で示される基を示す。
式(2)
Figure 0005523196
(式(2)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH−であり、pは1〜3の整数を表す。R11、R12は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。R13は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。)]。
本発明によれば、長期使用における現像剤担持体の樹脂層の削れおよび現像剤担持体表面の現像剤融着を抑えることができる。その結果、長期にわたって画像濃度が高く安定しており、飛び散りの発生が少ない高画質が維持され、カブリも発生し難い高品位な画像を得ることが可能となる。
本発明に係る現像剤担持体の樹脂層の断面図である。 本発明に係る現像装置の説明図である。 本発明に係る現像装置の他の態様の説明図である。
本発明の現像剤担持体について説明する。図1に現像剤担持体の樹脂層の断面図を示す。現像剤担持体1は基体3上に表面層として樹脂層2が形成されている。現像剤担持体の樹脂層2中には導電粒子4が存在している。樹脂層2は、(メタ)アクリル樹脂鎖が式(1)で示されるシロキサン結合(Si−O−Si)を有する基によって架橋されている樹脂で形成されている。この樹脂は第3級アミノ基含有アクリル樹脂とシランカップリング剤との縮合反応物であり、三次元架橋構造を有する熱硬化樹脂である。
この縮合反応について概要を以下に説明する。第3級アミノ基含有アクリル樹脂(反応式(1)中のα)を酸(反応式(1)中のβ)で中和させアンモニウム塩(反応式(1)中のγ)にした後、該アンモニウム塩中の窒素原子部分がシランカップリング剤(反応式(2)中のδ)と結合反応し、有機シラン(反応式(2)中のε)を形成する。この有機シランの構造中、シランカップリング剤由来のアルコキシ基が加水分解反応後、他の有機シランと加熱することによって縮合反応し、シロキサン結合を形成する。さらにこの有機シランのシロキサン結合によって、第3級アミノ基含有アクリル樹脂が連鎖的に架橋され三次元的な構造を持つ第4級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂(反応式(3)中のζ)となる。式(1)、式(2)がこの第4級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂(反応式(3)中のζ)に相当する。なお、反応式(2)の(ε)中のXは、(δ)中のYが(γ)と結合するためにYの一部の構造が変化したものである。例えば、グリシジル基の3員環の開環構造あるいはハロゲン化物の脱ハロゲン化構造を示す。
反応式(1)
Figure 0005523196
反応式(2)
Figure 0005523196
反応式(3)
Figure 0005523196
反応式(1)、(2)及び(3)中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。R及びRは各々独立に炭素数1〜6のアルキル基である。R14は水素原子またはメチル基である。Yは末端にハロゲン元素を有する炭素数が1〜3のアルキル基または末端にグリシジル基を有する炭素数が2〜6のアルキル基である。Rはメチル基またはエチル基であり、XはYが(γ)と結合するためにYの一部の構造が変化したものである。Aはアニオンとなる化合物であり、nは重合度を表す正の整数である。
式(1)
Figure 0005523196

式(1)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。R及びR10は各々独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。R、R、R及びRは各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH)p−であり、pは1〜3の整数を表す。R、R、R及びRは各々独立に式(2)で示される基を示す。
式(2)
Figure 0005523196

式(2)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH)p−であり、pは1〜3の整数を表す。R11、R12は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。R13は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。
m、R、R、R、R、R11及びR12が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基であり、立体障害が起こりにくく、三次元架橋反応が十分に進行する。また、R、R10およびR13が各々独立に炭素数1〜4のアルキレン基であり、Xが炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH)p−(pは1〜3の整数を表す)であることにより、三次元架橋構造が密に形成される。これらが相俟って、本発明に係る樹脂は、十分な耐久性を有することとなる。
このような樹脂は熱硬化樹脂であり三次元架橋構造であるため樹脂層として用いると、第4級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂を単独で樹脂層として用いた場合と比べ、耐磨耗性が格段に向上する。耐磨耗性の向上により、現像剤担持体の使用による削れの発生が抑えられる。その結果、画像濃度が高く安定的に維持され、カブリや画質といった画像特性も耐久によって劣化しにくく、良好に維持できる。加えて、樹脂構造中にケイ素原子を有するため樹脂層の潤滑性が向上し、現像剤担持体の表面への現像剤の融着が抑えられる。現像剤の融着が抑えられることによって、画像濃度が高く、カブリの発生しにくい画質の良い画像を耐久を通して得ることができる。加えて、摩擦帯電付与の効果を発現させる官能基であるアンモニウム塩基を有する第4級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂は、現像剤の摩擦帯電量を高めることができるため、画質を向上させることができる。ここで、R、R、R及びRに式(2)で示されるポリシロキサンの3次元架橋構造の存在は、核磁気共鳴分光法(29Si-NMR)におけるトリメチルシランのピーク位置が約70ppm化学シフトすることにより確認することができる。
樹脂層を構成する樹脂を製造するために用い得る第3級アミノ基含有アクリル樹脂としては下記の式(3)に示す構造を有するモノマーの重合体を挙げることができる。
式(3)
Figure 0005523196

式(3)中、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を示す。RおよびRは各々独立に炭素数が1〜6のアルキル基を示す。R14は水素原子またはメチル基を示す。第3級アミノ基含有アクリル樹脂のモノマーの例としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルメチルメタクリレート、ジブチルアミノメチルエタクリレート、ジエチルアミノヘキシルメタクリレート、ジオクチルアミノヘキシルメタクリレートの如きモノマーが挙げられる。Rの炭素数が1以上4以下であると、三次元架橋構造が密に形成され、十分な耐久性を持つ樹脂となる。RおよびRのアルキル基の炭素数が1〜6以下であるとRおよびRによる立体障害が起こりにくい。同様にR14が水素原子またはメチル基であると立体障害が起こりにくい。そのため、縮合反応による三次元架橋構造形成が十分に進行する。
第3級アミノ基含有アクリル樹脂を製造するには上記モノマー単独で重合しても良いし、上記モノマーとそれ以外のモノマーとを共重合させても良い。共重合するモノマーとしてはスチレン、公知のアクリル酸エステルが挙げられる。公知のアクリル酸エステルの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルの如きアクリル酸エステルが挙げられる。共重合することで現像剤担持体の現像剤への摩擦帯電付与能や、樹脂層中の導電粒子の分散性を適切に制御することが可能となる。
第3級アミノ基含有アクリル樹脂の製造方法としては、公知の重合方法を用いることができる。その方法としては、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法の如き重合法が挙げられるが、反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましい。溶液重合法で使用する溶媒としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イソプロピルアルコールの如き低級アルコールである。その他、必要に応じてキシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミドの如き溶媒を混合して使用しても構わない。その溶媒と単独モノマーあるいはモノマー混合物の成分の比は、溶媒100質量部に対して30質量部以上400質量部以下で行うことが好ましい。単独モノマーの重合あるいはモノマー混合物の共重合は、例えば、単独モノマーあるいはモノマー混合物を重合開始剤の存在下で不活性ガス雰囲気下、50℃以上100℃以下に加熱することにより行うことができる。使用可能な重合開始剤の例としては、以下のものが挙げられる。tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)。
重合開始剤は単独で、または2種以上のモノマーを組み合わせて用いることができる。通常は重合開始剤をモノマー溶液に添加して重合を開始するが、未反応モノマーを低減するために重合開始剤の一部を重合の途中に添加しても良い。また、紫外線や電子線の照射によって重合を促進させる方法も使用することが可能であり、これらの手法を組み合わせても構わない。重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対し0.05質量部以上30質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上15質量部以下である。
重合反応の温度としては、使用する溶媒、重合開始剤、モノマー成分の組成に応じて設定することができるが、40℃以上150℃以下で行うのが好ましい。
第3級アミノ基含有アクリル樹脂を中和させる酸としてはp-トルエンスルホン酸、ヒドロキシナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
樹脂層を構成する樹脂を製造するために用いることができるシランカップリング剤としては下記の式(4)で表わされる構造を有し、第3級アミノ基含有アクリル樹脂を酸で中和したアンモニウム塩の窒素原子部分と結合する反応性官能基(式(4)中のY)を有し、また、加水分解反応部位としてのアルコキシ基(式(4)中のOR)を有するものが用いられる。
式(4)
Figure 0005523196

式(4)中、Yは末端にハロゲン元素を有する炭素数が1〜3のアルキル基または末端にグリシジル基を有する炭素数が2〜6のアルキル基を示す。Rはメチル基またはエチル基を示す。Yが末端にハロゲン元素を有する炭素数1〜3のアルキル基または末端にグリシジル基を有する炭素数2〜6のアルキル基であることで、三次元架橋構造が密に形成され、十分な耐久性を持つ樹脂となる。
具体的に使用可能なシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランの如きエポキシシランカップリング剤、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシランの如きハロゲン化アルキルシランカップリング剤が挙げられる。
縮合反応によって形成される樹脂(反応式(3)中のζ)においては、カルボニル基の数がシロキサン結合の数よりも多くなければならない。ここで、カルボニル基の数は第3級アミノ基含有アクリル樹脂に由来し、シロキサン結合の数はシランカップリング剤に由来する。カルボニル基の数がシロキサン結合の数よりも多いことによって、樹脂中の三次元架橋構造が多く形成される。その結果、樹脂層の強度を増すことができるため、現像剤担持体の長寿命化が達成できる。なお、三次元架橋構造を形成する加水分解反応には水が必要であるが、アルコール溶液中に溶けている若干の水分で反応は十分に進行する。
この樹脂中のカルボニル基の数とシロキサン結合の数は赤外分光法を用いることで比較が可能である。すなわち、第3級アミノ基含有アクリル樹脂由来のカルボニル基(C=O)の振動は赤外分光法で1700cm-1にピークが現れ、シロキサン結合(-Si-O-Si-)の振動は1000cm-1にピークが現れる。このそれぞれのピーク面積によって樹脂中のカルボニル基の数とシロキサン結合の数の比較をすることが可能である。カルボニル基の数とシロキサン結合の数の比、つまり両者のピーク面積の比はカルボニル基由来のピーク面積を1とした場合、シロキサン結合由来のピーク面積は0.3〜1.0、特には、0.5〜1.0であることが好ましい。この範囲にすることで、三次元架橋構造を有する樹脂層が得られ、現像剤担持体の長寿命化が達成できるとともに、現像剤の摩擦帯電量を十分に高めることが可能となる。
本発明の現像剤担持体に形成される樹脂層は導電性を有することが好ましい。樹脂層の体積抵抗値の目安としては、10Ω・cm以下、特には、10-1Ω・cm以上10Ω・cm以下である。
樹脂層を導電性とするために導電粒子を樹脂層中に含有させる。導電粒子としては、金属粒子、導電性金属酸化物粒子、結晶性グラファイト、導電性カーボンブラックを用い得る。中でも、導電性カーボンブラック、特に、導電性アモルファスカーボンは、電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与し、その添加量をコントロールするだけで、ある程度任意の導電性を得ることができるため好適に用いられる。結晶性グラファイトは導電性に優れることに加え、樹脂層に添加することにより表面の潤滑性が増し、樹脂層の耐久性が向上するので好ましい。
また、本発明においては、現像剤の搬送量と摩擦帯電付与能を制御する目的で、樹脂層表面に凹凸を形成するための凹凸形成粒子を添加しても良い。凹凸形成粒子としては、球状粒子が好ましい。球状粒子であることにより、不定形粒子に比べ、より少ない添加量で所望の表面粗さとなる現像剤担持体が得られるとともに、該現像剤担持体は均一な凹凸面を持つ表面形状となる。球状粒子の体積平均粒径は3.0μm以上30.0μm以下であることが好ましい。この範囲であれば、樹脂層表面に均一な凹凸を形成することができ、現像剤の搬送性安定化、現像剤担持体への摩擦帯電付与の適正化が達成できる。
本発明の現像剤担持体表面の樹脂層の表面粗さの目安としては、日本工業規格(JIS)B0601−2001に規定された算術平均粗さ(Ra)で0.3〜3.5μmである。
樹脂層の形成方法としては、例えば、各成分を溶剤中に分散混合して塗料化し、前記基体上に塗工し、乾燥させることにより得る方法を挙げることができる。各成分の分散混合には、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミルの如きビーズを利用した公知の分散装置、若しくはそれらを利用しないメディアレス分散が好適に利用可能である。また、塗工方法としては、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法の如き公知の方法が適用可能である。
現像剤担持体の基体には、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮の如き非磁性の金属または合金が好適に用いられる。中でもコストや加工の容易性からアルミニウムが好ましい。
次に、本発明にかかる現像装置について説明する。図2は、本発明に係る現像剤担持体を備えた現像装置の断面を示す。図2において、静電潜像を保持する静電潜像保持体、例えば、感光ドラム5は、矢印B方向に回転する。本発明に係る現像剤担持体1は、現像容器6によって供給された磁性現像剤である一成分系現像剤を担持して、矢印A方向に回転することによって、現像剤担持体1と感光ドラム5とが対向している現像領域Cに現像剤を搬送する。図2に示すように、現像剤担持体1内には、現像剤を現像剤担持体1上に磁気的に吸引且つ保持するために、磁石が内接されているマグネットローラー7が配置されている。
現像容器6中には、現像剤を攪拌するための攪拌翼8が設けられている。現像剤は、現像剤相互間及び現像剤担持体1の樹脂層2との摩擦により、感光ドラム5上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電荷を得る。図2の例では、現像領域Cに搬送される現像剤の層厚を規制するために、現像剤層厚規制部材としての強磁性金属製の磁性規制ブレード9が、現像剤担持体1の表面から50〜500μmのギャップ幅を持って現像剤担持体1に対向するように配設されている。マグネットローラー7の磁極N1からの磁力線が磁性規制ブレード9に集中することにより、現像剤担持体1上に現像剤の薄層が形成される。磁性規制ブレード9に代えて非磁性ブレードを使用することもできる。
このようにして、現像剤担持体1上に形成される現像剤の薄層の厚みは、現像領域Cにおける現像剤担持体1と感光ドラム5との間の最小間隙よりも更に薄いものであることが好ましい。本発明に係る現像剤担持体は、上記のように、非接触型現像装置に組み込むのが特に有効である。現像領域Cにおいて、現像剤層の厚みが現像剤担持体1と感光ドラム5との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、即ち、接触型現像装置にも本発明の現像剤担持体を適用することができる。説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、上記したような非接触型現像装置を例にとって行う。
上記現像剤担持体1に担持された磁性現像剤を有する一成分系現像剤を飛翔させるため、上記現像剤担持体1には、バイアス手段としての現像バイアス電源10により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときに、静電潜像の画像部(現像剤が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧を現像剤担持体1に印加するのが好ましい。
図3は、本発明の、現像剤担持体を用いた現像装置における他の実施形態を示す模式断面図である。図3に示した現像装置では、現像剤担持体1上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材として、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、あるいはリン青銅、ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材料の弾性板からなる弾性規制ブレード11を使用している。そして、この弾性規制ブレード11を現像剤担持体1の回転方向と逆方向の向きで圧接させている。この現像装置では、現像剤担持体1に対して、現像剤層を介して現像剤層厚規制部材を弾性的に圧接することによって、現像剤担持体上に現像剤の薄層を形成することから、現像剤担持体1上に、薄い現像剤層を形成することができる。図3の現像装置における他の基本的構成は、図2に示した現像装置と同じであり、同符号のものは同一の部材であることを示す。
以下実施例によって本発明を説明する。まず、本発明に関わる物性の測定方法について述べる。
(1)現像剤担持体表面の算術平均粗さ(Ra)の測定
現像装置に組み込む前の現像剤担持体の算術平均粗さ(Ra)を日本工業規格(JIS)B0601-2001に基づき、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダSE−3500、株式会社小坂研究所製)を用いて測定する。測定は、現像剤担持体の軸方向中央部及び両端の3ヶ所、および周方向6ヶ所の計18ヶ所について測定し、その平均値を算術平均粗さRaとした。なお、測定条件は、カットオフ0.8mm、測定距離8.0mmおよび送り速度0.5mm/secとした。
(2)現像剤担持体の樹脂層の体積抵抗値の測定
100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)シート上に、7μm〜20μmの樹脂層を形成し、抵抗率計:ロレスタAP(装置名、株式会社三菱化学アナリテック製)にて4端子プローブを用いて体積抵抗値を測定した。測定は、温度20℃、湿度50%RHの環境下で行った。
(3)カルボニル基の数とシロキサン結合の数の比
現像剤担持体の樹脂層をカッターで5mg削りとり、KBrを使用した錠剤法にて測定サンプルを作成した。測定サンプルをフーリエ変換赤外分光光度計:FT/IR−6000(装置名、日本分光株式会社製)にセットし、分解能を10cm−1、スキャン波長範囲を3000cm−1から350cm−1に設定し測定を行った。測定終了後、得られた吸収スペクトルからカルボニル基(C=O)の吸収波長(1700cm−1)のピーク面積およびシロキサン結合(−Si−O−Si−)の吸収波長(1000cm−1)のピーク面積を算出し、両者の比を求めて算出した。
(4)現像剤電荷量および担持量
現像剤担持体上に担持された現像剤を、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集された現像剤質量M及び現像剤を吸引した面積Sを測定した。これらの値から、単位質量当たりの電荷量Q/M(mC/kg)及び単位面積当たりの現像剤担持量M/S(mg/cm)を算出した。
<現像剤担持体の樹脂層を形成する樹脂溶液J−1からJ−22、J’−1からJ’−4、J’−5の製造方法>
(樹脂溶液J−1の製造)
第3級アミノ基含有アクリル樹脂のモノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート50質量部、溶媒としてエタノール100質量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロ二トリル1質量部を仕込み、均一になるまで攪拌した。攪拌を続けながら反応系内の温度が70℃になるまで昇温し、窒素導入下還流状態で5時間反応させた。さらにアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加した後、1時間反応させジメチルアミノエチルメタクリレートが重合した第3級アミノ基含有アクリル樹脂を得た。この溶液に第3級アミノ基含有アクリル樹脂のアミノ基に対して1当量のp−トルエンスルホン酸と0.95当量の3ーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤として)、エタノールを加えて固形分40%の樹脂溶液J−1を得た。
(樹脂溶液J−2からJ−22、J’−1からJ’−4の製造)
樹脂溶液J−1の製造方法において表1に記載した第3級アミノ基含有アクリル樹脂モノマー、シランカップリング剤、モル比を使用する以外は同様にして樹脂溶液J−2からJ−22、J’−1からJ’−4を得た。
(樹脂溶液J’−5の製造)
樹脂溶液J−1の製造方法においてシランカップリング剤を使用しない以外は同様にして樹脂溶液J’−5を得た。
Figure 0005523196
<現像剤担持体の製造方法>
現像剤担持体の樹脂層に用いる凹凸形成粒子としては以下の粒子を用いた。
(凹凸形成粒子1)
アクリル樹脂からなる粒子:MX−1000(商品名、綜研化学株式会社製)を凹凸形成粒子1とした。
(凹凸形成粒子2)
アクリル樹脂からなる粒子:MX−500(商品名、綜研化学株式会社製)を凹凸形成粒子2とした。
現像剤担持体の樹脂層に用いる導電粒子としては以下の粒子を用いた。
(導電粒子1)
カーボンブラック:トーカブラック#5500(商品名、東海カーボン株式会社製)を導電粒子1とした。
(導電粒子2)
原材料として、コークスとタールピッチの混合物を用い、この混合物をタールピッチの軟化点以上の温度で練り込み、押出し成型し、窒素雰囲気下において温度1000℃で一次焼成を行った。続いてコールタールピッチを含浸させた後、窒素雰囲気下において温度2800℃で二次焼成をして黒鉛化し、さらに粉砕及び分級して個数平均粒径5.4μmの粒子を導電粒子2とした。
(現像剤担持体S−1の製造)
樹脂溶液J−1を250質量部(固形分量100質量部)、導電粒子1を20質量部、導電粒子2を60質量部、凹凸形成粒子1を25質量部にメタノールを加え、固形分35%に調整した。これを直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として使用したサンドミル:サンドグライダーLSG−4U−08(装置名、アイメックス株式会社製)で2時間分散し、篩を用いてガラスビーズを分離し、塗料を得た。基体として上下端部にマスキングを施した外径16.0mm、算術平均粗さRa0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管を準備した。この基体を垂直に立てて、一定速度で回転させ、前記塗料を吐出するようにセッティングしたスプレーガンを一定速度で下降させながら塗布した。続いて、熱風乾燥炉中で温度150℃、30分間加熱して塗布層を硬化して基体上に樹脂層を形成し現像剤担持体S−1を作成した。得られた現像剤担持体S−1の樹脂層を削り取り、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定を行った結果、カルボニル基とシロキサン結合の比は1:0.94であった。
表2に現像剤担持体S−1の樹脂層の構成と物性を示す。また、表3に現像剤担持体S−1の樹脂層に含まれる樹脂の構造を示す。なお、R〜Rにおける式(2)に係るポリシロキサン構造の存在は、核磁気共鳴分光法(29Si-NMR)におけるトリメチルシランのピーク位置の約70ppmの化学シフトが認められたことにより確認した。
(現像剤担持体S−2からS−22の製造)
樹脂溶液、導電粒子及び凹凸形成粒子として表2に示したものを表2に示した質量部使用する以外は現像剤担持体S−1の製造の場合と同様にして現像剤担持体S−2からS−22を得た。表2に現像剤担持体S−2からS−22の樹脂層の構成と物性を示す。また、表3に現像剤担持体S−2からS−22の樹脂層に含まれる樹脂の構造を示す。
(現像剤担持体S’−1からS’−5の製造)
樹脂溶液、導電粒子及び凹凸形成粒子として表2に示したものを表2に示した質量部使用する以外は現像剤担持体S−1の製造の場合と同様にして現像剤担持体S’−1からS’−5を得た。
表2に現像剤担持体S’−1からS’−5の樹脂層の構成と物性を示す。また、表3に現像剤担持体S’−1からS’−5の樹脂層に含まれる樹脂の構造を示す。
Figure 0005523196
Figure 0005523196
〔実施例1〕
レーザービームプリンタ:LaserJetP3015n(装置名、Hewlett-Packard Company製)とその純正カートリッジを用意した。現像剤担持体S−1をカートリッジに装着可能なようにマグネット及びフランジを取り付けて、このカートリッジに装着した。1枚/5秒の間欠モードで印字比率が1%の文字パターンにて純正の現像剤を補給しながら4万枚の耐久印字を行い、下記に示す評価を初期ならび耐久後にそれぞれ行った。なお、このカートリッジは図3に示したような弾性規制ブレードを現像装置内に有する構成である。初期評価はプリント50枚目の時に耐久印字を中断して行い、また耐久後評価は4万枚の耐久印字終了後に行った。なお、プリントは常温常湿環境(温度23℃、湿度50%RH)下で行った。
(1)画像濃度
画像比率5.5%であるテストチャート上の直径5mm丸部のコピー画像濃度を、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて測定し、10点の平均値を画像濃度とした。初期と耐久後の画像濃度およびその差を表4に示す。
(2)カブリ
デジタル白色光度計(商品名:REFLECTMETER MODEL TC−6DS、有限会社東京電色製)を用いて測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出した。
(3)画質
画質の評価は1ドットライン画像をプリントアウトした際のラインの再現性とライン周辺部の現像剤の飛び散りをルーペを用いて30倍に拡大し以下の基準に基づき評価した。
A:飛び散りがほとんど発生せず、良好なライン再現性を示す。
B:軽微な飛び散りが見られる。
C:飛び散りが見られるがライン再現性に対する影響は少ない。
D:顕著な飛び散りが見られ、ライン再現性に劣る。
(4)現像剤担持体の樹脂層の削れ量
防振台の上に設置したデジタル寸法測定器:LS−7070M(装置名、株式会社キーエンス製)を用いて測定を行った。使用開始前の現像剤担持体の外径を長手方向に3点測定してその平均値を外径とした。その後、4万枚の耐久終了後の現像剤担持体を現像装置から取り外し、エアブローにて現像剤担持体表面の現像剤を除去した後、使用開始前と同様に測定した。各々の平均値の差を2で割って現像剤担持体の樹脂層の削れ量とした。
(5)現像剤融着
耐久後の現像剤担持体表面を超深度形状測定顕微鏡:VK−8510(装置名、株式会社キーエンス製)を用いて、200倍の倍率で観察画像を得た。得られた観察画像の中で融着の程度を下記の基準に基づいて評価した。
A:融着が全く見られない。
B:融着が極一部に見られる。
C:融着が一部に見られる。
D:融着が全面に見られる。
(6)前記した方法により算出した、実施例1に係る現像剤担持体上の現像剤電荷量(Q/M(mC/kg))及び現像剤の担持量(M/S(mg/cm)について、初期値と耐久後の値、およびそれらの差を表4に示した。
〔実施例2から実施例12〕
各実施例において表4、表5に記載の現像剤担持体S−2からS−12を用い、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表4、表5に示す。
〔実施例13〕
デジタル複写機(商品名:iR5075N、キヤノン株式会社製)とその現像器を用意した。現像剤担持体S−13を現像器に装着可能なようにマグネット及びフランジを取り付けて、この現像器に装着した。なお、磁性ブレードと現像剤担持体との間隙を250μmとした。印字比率が4%の文字パターンにて100万枚の耐久印字を行い、実施例1に示したものと同様の評価を初期ならび耐久後にそれぞれ行った。なお、この現像器は図2に示したような磁性規制ブレードを現像装置内に有する構成である。初期評価はプリント50枚目の時に耐久印字を中断して行い、耐久後評価は100万枚の耐久印字終了後に行った。なお、プリントは常温常湿環境(温度23℃、湿度50%RH)下で行った。評価結果を表4、表5に示す。
〔実施例14から実施例22〕
各実施例において表4、表5に記載の現像剤担持体S−14からS−22を用い、実施例13と同様の評価を行った。評価結果を表4、表5に示す。
〔比較例1および比較例2〕
各比較例において表4、表5に記載の現像剤担持体S’−1、S’−2を用い、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表4、表5に示す。
〔比較例3から比較例5〕
各比較例において表4、表5に記載の現像剤担持体S’−3からS’−5を用い、実施例13と同様の評価を行った。評価結果を表4、表5に示す。
Figure 0005523196
Figure 0005523196
実施例1から実施例22までは良好な結果が得られた。
比較例1は現像剤担持体の樹脂中のシロキサン結合の数がカルボニル基の数よりも多い。そのため、現像剤担持体の樹脂層の耐久性が劣り、耐久後の画像濃度、カブリ、画質、削れ量、現像剤融着が悪く、また耐久前後の電荷量、現像剤担持量の変化が大きかった。
比較例2は第3級アミノ基含有アクリル樹脂のR、R、R、R、R11、R12の炭素数が12と多い。そのため、縮合反応が起こりにくく、現像剤担持体の樹脂層の三次元架橋構造が不完全であった。その結果、現像剤担持体の樹脂層の耐久性が劣り、耐久後の画像濃度、カブリ、画質、削れ量、現像剤融着が悪く、また耐久前後の電荷量、現像剤担持量の変化が非常に大きかった。
比較例3は第3級アミノ基含有アクリル樹脂のR、R10、R13の炭素数が8と多い。そのため、縮合反応が起こりにくく、現像剤担持体の樹脂層の三次元架橋構造が不完全であった。その結果、現像剤担持体の樹脂層の耐久性が劣り、耐久後の画像濃度、カブリ、画質、削れ量、現像剤融着が悪く、また耐久前後の電荷量、現像剤担持量の変化が非常に大きかった。
比較例4は現像剤担持体の樹脂層を形成する樹脂溶液製造時に原料としてアミノシランカップリング剤を用いた。そのため、第3級アミノ基含有アクリル樹脂のアンモニウム塩との有機シランを生成する反応が起こらず、現像剤担持体の樹脂層の三次元架橋構造が不完全となった。その結果、現像剤担持体の樹脂層の耐久性が劣り、耐久後の画像濃度、カブリ、画質、削れ量、現像剤融着が悪く、また耐久前後の電荷量、現像剤担持量の変化が非常に大きかった。
比較例5は現像剤担持体の樹脂層を形成する樹脂溶液製造時に原料としてシランカップリングを用いなかった。そのため、現像剤担持体の樹脂層の三次元架橋構造形成が起こらなかった。その結果、現像剤担持体の樹脂層の耐久性が劣り、耐久後の画像濃度、カブリ、画質、削れ量、現像剤融着が悪く、また耐久前後の電荷量、現像剤担持量の変化が非常に大きかった。
1・・・現像剤担持体
2・・・樹脂層
3・・・基体
4・・・導電粒子
5・・・感光ドラム
6・・・現像容器
7・・・マグネットローラー
8・・・攪拌翼
9・・・磁性規制ブレード
10・・・現像バイアス電源
11・・・弾性規制ブレード

Claims (9)

  1. 基体と、表面層として導電粒子を含有する樹脂層とを有する現像剤担持体であって、
    該樹脂層は、(メタ)アクリル樹脂鎖が式(1)で示されるシロキサン結合を有する基によって架橋されている樹脂を含有し、
    該樹脂中のカルボニル基の数がシロキサン結合の数よりも多いことを特徴とする現像剤担持体。
    式(1)
    Figure 0005523196
    [(式(1)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。R及びR10は各々独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。R、R、R及びRは各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH −であり、pは1〜3の整数を表す。R、R、R及びRは各々独立に式(2)で示される基を示す。
    式(2)
    Figure 0005523196
    (式(2)中、*は(メタ)アクリル樹脂鎖中のカルボニル基に結合している酸素原子への結合部位を示す。Xは炭素数1〜3のアルキレン基、または窒素原子からケイ素原子に向かって−CHCHCH−O−(CH −であり、pは1〜3の整数を表す。R11およびR12は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。R13は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。)]。
  2. 前記式(1)で示されるシロキサン結合を有する基におけるR 、R 10 及びR 13 は、各々独立にメチレン基である請求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 前記式(1)で示されるシロキサン結合を有する基におけるR 、R 、R 、R 、R 11 及びR 12 は、各々独立にメチル基、エチル基またはヘキシル基である請求項1または2に記載の現像剤担持体。
  4. 前記樹脂が第3級アミノ基含有アクリル樹脂とシランカップリング剤との縮合反応物である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像剤担持体。
  5. 前記第3級アミノ基含有アクリル樹脂が式(3)に示す構造を少なくとも有するモノマーの重合体である請求項に記載の現像剤担持体。
    式(3)
    Figure 0005523196
    (式(3)中、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を示す。R及びRは各々独立に炭素数が1〜6のアルキル基を示す。R14は水素原子またはメチル基を示す。)。
  6. 前記モノマーが、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノヘキシルメタクリレート、ジブチルアミノエチルメタクリレートまたはジブチルアミノヘキシルメタクリレートである請求項5に記載の現像剤担持体。
  7. 前記シランカップリング剤が、式(4)で表わされる構造を有するものである請求項に記載の現像剤担持体:
    Figure 0005523196
    (式(4)中、Yは末端にハロゲン元素を有する炭素数が1〜3のアルキル基、または末端にグリシジル基を有する炭素数が2〜6のアルキル基を示す。Rはメチル基またはエチル基を示す。)。
  8. 前記シランカップリング剤が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランまたはクロロメチルトリエトキシシランである請求項4に記載の現像剤担持体。
  9. 該樹脂中のカルボニル基の数とシロキサン結合の数の比が、(1:0.33)乃至(1:0.96)である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の現像剤担持体。
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