JP5523168B2 - 固形バイオマスの処理方法 - Google Patents
固形バイオマスの処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5523168B2 JP5523168B2 JP2010079257A JP2010079257A JP5523168B2 JP 5523168 B2 JP5523168 B2 JP 5523168B2 JP 2010079257 A JP2010079257 A JP 2010079257A JP 2010079257 A JP2010079257 A JP 2010079257A JP 5523168 B2 JP5523168 B2 JP 5523168B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methane fermentation
- solid
- solubilization
- waste
- treatment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
Description
項1.固形バイオマスを含む廃棄物を処理する方法であって、
前記廃棄物をアルカリ性条件下で可溶化する可溶化工程、
前記可溶化工程により得られた可溶化処理物を、二酸化炭素を加えることにより中和する中和工程、および
前記中和工程で得られた処理物をメタン発酵するメタン発酵工程
を含む処理方法。
項2.さらに、メタン発酵工程の前に、前記中和工程によって得られた処理物を固液分離する固液分離工程を含み、
前記メタン発酵工程が、前記固液分離工程で固液分離した後の液体画分を上向流嫌気性汚泥床法により処理する工程である、項1に記載の処理方法。
項3.さらに、前記メタン発酵工程で上向流嫌気性汚泥床法処理によって得られた排水を空気曝気して二酸化炭素を除去し、アルカリ性溶液を得るアルカリ再生工程を含み、
前記アルカリ再生工程により得られたアルカリ性溶液を前記可溶化工程に利用し、除去した二酸化炭素を前記中和工程に利用する、
項2に記載の処理方法。
項4.さらに、固液分離した後の固体画分をメタン発酵処理に供する、項2または3に記載の処理方法。
項5.固形バイオマスを含む廃棄物がセルロース系廃棄物である、項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
項6.可溶化工程における可溶化処理が、pH9〜11および温度60℃以上の条件下で加熱する処理である、項1〜5のいずれかに記載の処理方法。
本発明において処理に供される廃棄物とは固形バイオマスを含むものであれば特に制限されないが、例えば、動物又は植物由来のものが挙げられる。具体的な例としては、木質系バイオマス、セルロース系廃棄物、厨芥、生ゴミ、生ゴミの乾燥物、食品工場廃棄物、家畜糞尿・下水汚泥・し尿汚泥等のバイオマス、畜産廃棄物(家畜のし尿と、わら、おがくず等との混合物)等、固形バイオマスを多く含む廃棄物である。なかでも本発明の処理方法は、特に、バガス、キャッサバ、トウモロコシ等の作物から食糧、飼料、もしくはバイオ燃料として炭水化物を利用した後のセルロース系廃棄物を含むバイオマスを処理する場合に有効である。
<可溶化工程>
本発明の処理方法では、まず、本発明のバイオマスをアルカリ性条件下で可溶化する工程に供する。アルカリ性条件下で可溶化する方法については、廃棄物処理において通常用いられている処理条件を採用すればよいが、その具体的条件の一例としては、例えば、pH9〜11、好ましくは10〜10.5のアルカリ性条件下で、60℃以上、好ましくは70〜95℃程度、更に好ましくは70〜80℃程度の温度条件下にて、1日程度以下、例えば、0.5〜2時間程度、より好ましくは1時間程度処理する方法が挙げられる。
次いで、前記可溶化工程により得られた可溶化処理物を、二酸化炭素を加えることによって中和する(中和工程)。具体的には、可溶化処理物をバイオガスまたはガスエンジンの排ガスなど二酸化炭素濃度の高いガスで曝気することによって中和する。本工程において曝気に用いられるガスの二酸化炭素濃度は、通常、5〜100容量%、好ましくは40〜60容量%程度である。本中和工程により、以下のメタン発酵などの工程を安定に行うことができ、また、後述するようにアルカリを再生して前記可溶化処理に再利用することが可能となる。
次いで、前記中和工程で得られた処理物をメタン発酵に供する(メタン発酵工程)。本工程のメタン発酵処理によって、上記中和工程で得られた処理物中の有機物の内、メタン発酵菌により利用可能な有機物が、メタンと二酸化炭素に分解される。なお、本工程におけるメタン発酵は、従来公知のメタン発酵菌及びメタン発酵槽を用いて嫌気性雰囲気で行うことができる。
次に、前記液体画分のメタン発酵処理によって得られる排水を空気曝気すれば、排水中の二酸化炭素が除去され、その結果、アルカリ性溶液を得ることができる(アルカリ再生工程)。
実施例1
サトウキビの葉および皮を、破砕機(チッパー)で10mm程度まで粉砕して、固形バイオマスサンプルを得た。なお、本サンプルの固形物の割合は、約30%程度であった。当該固形バイオマスサンプルを使用して、下記工程を連続的に実施することにより処理に供した。
1日当たり1kgの固形バイオマスサンプル(前記)を約41g/hrの速度で、アルカリ可溶化槽(pH10.5、容積0.88L、処理温度80℃)に投入し、滞留時間1時間となるように、アルカリ可溶化槽内の可溶化処理物を抜き取ることによって可溶化処理に供した。アルカリ可溶化槽には水20Lに加え、アルカリ性条件を維持するために1日当たり20gの水酸化ナトリウムを連続的に適宜投与した。なお、運転開始後は後述のアルカリ再生によって回収した発酵廃液をアルカリ源として用いたため、アルカリの添加必要量は、メタン発酵槽側へ持ち出される分のみであり1/10程度に削減できた。
可溶化槽から抜き取られた可溶化処理物880g/hrの速度で中和槽(pH8、0.88L、処理温度30℃、通気量20L/hr)へ連続的に搬送し、二酸化炭素濃度60容量%のガスを中和槽へ1日当たり204Lを連続的に通気させることにより、中和槽内の可溶化処理物を二酸化炭素で中和してpHを常に8程度とした。中和槽内の可溶化処理物は、滞留時間1時間となるように、中和槽内の可溶化処理物を抜き取った。
上記中和後の可溶化処理物をフィルタープレスで固液分離を行うことにより、固体画分3.48kg/日、液体画分17.5kg/日が得られた。
次に、上記で得られた固体画分を、70Lの容積をもつ高温メタン発酵槽(メタン発酵汚泥66.5kgが含まれる)に1日当たり3.5kg投入して、メタン発酵を行うことにより、1日当たり150Lのメタンガスを得、1日当たり3.2kgのメタン発酵処理物を抜き取った。
5Lの容積のアルカリ再生槽にUASB処理後の排水を0.8L/hrの速度で送入し、アルカリ再生槽内の温度を95℃に保った上で5L/分の割合で空気を6時間吹き込み二酸化炭素の除去を行った。その結果、pH10.5のアルカリ性溶液を1日当たり20L回収することができた。回収したアルカリ性溶液は、上記アルカリ可溶化処理に再利用した。
実施例1と同じ固形バイオマスサンプルを、70Lの容積をもつ高温メタン発酵槽(メタン発酵汚泥66.5kgが含まれる)に1日当たり3.5kg投入して、メタン発酵を行うことにより、1日当たり50Lのメタンガスを得、1日当たり3.3kgのメタン発酵処理物を抜き取った。
Claims (5)
- 固形バイオマスを含む廃棄物を処理する方法であって、
前記廃棄物をアルカリ性条件下で可溶化する可溶化工程、
前記可溶化工程により得られた可溶化処理物を、二酸化炭素を加えることにより中和する中和工程、
前記中和工程によって得られた処理物を固液分離する固液分離工程、
前記固液分離工程で固液分離した後の液体画分をメタン発酵するメタン発酵工程、および
前記メタン発酵工程で得られた排水を空気曝気して二酸化炭素を除去し、アルカリ性溶液を得るアルカリ再生工程
を含み、
前記アルカリ再生工程により得られたアルカリ性溶液を前記可溶化工程に利用し、除去した二酸化炭素を前記中和工程に利用する、
処理方法。 - 前記メタン発酵工程におけるメタン発酵の方式が上向流嫌気性汚泥床法である、請求項1に記載の処理方法。
- さらに、固液分離した後の固体画分をメタン発酵処理に供する、請求項1または2に記載の処理方法。
- 固形バイオマスを含む廃棄物がセルロース系廃棄物である、請求項1〜3のいずれかに記載の処理方法。
- 可溶化工程における可溶化処理が、pH9〜11および温度60℃以上の条件下で加熱する処理である、請求項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010079257A JP5523168B2 (ja) | 2010-03-30 | 2010-03-30 | 固形バイオマスの処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010079257A JP5523168B2 (ja) | 2010-03-30 | 2010-03-30 | 固形バイオマスの処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011206736A JP2011206736A (ja) | 2011-10-20 |
JP5523168B2 true JP5523168B2 (ja) | 2014-06-18 |
Family
ID=44938434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010079257A Active JP5523168B2 (ja) | 2010-03-30 | 2010-03-30 | 固形バイオマスの処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5523168B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101978428B1 (ko) * | 2017-12-19 | 2019-05-14 | 고등기술연구원연구조합 | 유기성폐기물의 에너지화 시스템 및 방법 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0667517B2 (ja) * | 1986-01-29 | 1994-08-31 | 株式会社荏原製作所 | 有機性水溶液のメタン発酵法 |
JPH0783878B2 (ja) * | 1991-04-26 | 1995-09-13 | 日本碍子株式会社 | 下水汚泥の処理方法 |
JP4248865B2 (ja) * | 2002-12-13 | 2009-04-02 | 大成建設株式会社 | 乾式メタン発酵用有機性廃棄物の前処理方法 |
JP4875864B2 (ja) * | 2004-10-15 | 2012-02-15 | 株式会社タクマ | バイオマスの処理システム |
-
2010
- 2010-03-30 JP JP2010079257A patent/JP5523168B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101978428B1 (ko) * | 2017-12-19 | 2019-05-14 | 고등기술연구원연구조합 | 유기성폐기물의 에너지화 시스템 및 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011206736A (ja) | 2011-10-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8470567B2 (en) | Apparatus and process for production of biogas | |
US10781143B2 (en) | Method and plant for treatment of organic waste | |
JP4875864B2 (ja) | バイオマスの処理システム | |
KR20230128330A (ko) | 중쇄 지방산들을 생성하는 방법 | |
JP4605992B2 (ja) | 燃料電池発電プロセス、および燃料電池システム | |
JP4864339B2 (ja) | 有機性廃棄物の処理装置及び処理方法 | |
JP2006314920A (ja) | バイオマスからのエネルギー回収方法 | |
JP4409928B2 (ja) | 有機性廃棄物の処理方法 | |
JP2009178657A (ja) | 製油所廃水有機汚泥の亜臨界水処理方法 | |
JP2007044572A (ja) | 有機性廃棄物の処理方法及び処理システム | |
JP3600815B2 (ja) | 有機廃棄物の嫌気性発酵システム | |
JP5523168B2 (ja) | 固形バイオマスの処理方法 | |
JP2009072719A (ja) | 生ゴミ等の有機性廃棄物からメタンガスを生成するメタンガス生成システム | |
US20160264444A1 (en) | Thermal treatment system and method for efficient processing of organic material | |
JP2008030008A (ja) | 有機性廃棄物のメタン発酵処理方法 | |
KR20150048991A (ko) | 유기성 폐기물 처리 방법 및 처리 장치 | |
JP4183540B2 (ja) | 有機物処理方法及びこれを用いた有機物処理システム | |
JP2005087977A (ja) | 有機性廃棄物処理方法および有機性廃棄物処理システム | |
JP2004024929A (ja) | メタン発酵方法及びそのシステム | |
JP5235643B2 (ja) | 複合メタン発酵による有機廃棄物の処理方法及び処理装置 | |
JP2008229550A (ja) | 有機性廃棄物の可溶化方法、及び有機性廃棄物の可溶化装置 | |
JP2002224645A (ja) | 高濃度メタン発酵方法 | |
JP2004298688A (ja) | 有機性廃棄物の処理方法、バイオガスシステム、およびメタン発酵残液濃縮物の製造方法 | |
WO2015126478A1 (en) | Dual-mode system and method for processing organic material | |
JP7055916B1 (ja) | 有機系廃棄物の処理システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140311 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140408 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5523168 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |