JP2006314920A - バイオマスからのエネルギー回収方法 - Google Patents

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克士 和田
Kenichi Shishida
健一 宍田
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株式会社タクマ
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Abstract

【課題】 バイオマスから、効率的にエネルギーを回収する方法を提供すること。
【解決手段】 前処理したバイオマスを、pH調整剤を添加することなく、水素発酵させる工程を含む方法が提供される。好ましくは、この前処理はpHが10以上になるようにアルカリ剤を添加することによって行われる。本発明の方法はまた、水素発酵残渣をメタン発酵させ、メタン発酵残渣の少なくとも一部を水素発酵工程または前処理工程に返送する工程をさらに含むことが好適である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、バイオマスから効率的にエネルギーを回収する方法に関する。
生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥などの有機性廃棄物は、近年大量に廃棄され、それによる環境汚染が問題となっている。他方、有機性廃棄物からは、微生物を用いて、水素、メタンなどのエネルギーを回収することができる。また、資源作物からのエネルギー生産も注目されている。そのため、有機性廃棄物、資源作物などのバイオマスから水素、メタンなどのバイオガスを生産するための研究・開発が盛んに行われている。
有機性廃棄物、資源作物などのバイオマスを嫌気的に水素発酵させる場合、水素収率は低いといわれている。水素の発生過程では、バイオマスが分解されて酢酸、酪酸などの有機酸が生成するため、水素発酵液のpHが低下する。そのため、一般に、アルカリ剤などの添加によってpHを5〜7.5に調整しながら水素発酵が行われている(特許文献1および2参照)。基質の濃度(すなわち、バイオマス濃度)とpHの低下との関係を考慮して、所定の基質濃度において所定のpHに制御することにより、水素発酵効率を高める試みも行われている(非特許文献1)。
しかし、上記の方法に限らず、水素発酵においてpHの調整のための薬剤(アルカリ剤;例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)の使用量が多いため、ランニングコストが引き上げられ、全体のコストアップとなることなどの問題がある。
特開平10−156399号公報 特開平6−199586号公報 河野ら、水環境学会誌、2004年、27巻、7号、pp.473−480
本発明は、アルカリ添加量を低減させてコストを削減し、実用化可能な、連続的に安定して、効率よく水素を発酵させることによって、バイオマスからエネルギーを効率よく回収する方法を提供することを目的とする。
本発明は、バイオマスからエネルギーを回収する方法を提供し、該方法は、該バイオマスを前処理する工程;および、該前処理されたバイオマスを、pH調整剤を添加することなく、水素発酵させる工程;を含む。
1つの実施態様では、上記前処理は、アルカリ剤の添加である。
別の実施態様では、上記アルカリ剤は、pH10以上になるように添加される。
さらに、1つの実施態様では、前記前処理されたバイオマスが、前記水素発酵工程に間歇的に供給される。
他の実施態様では、上記前処理されたバイオマスは、上記水素発酵工程に間歇的に供給される。
さらに別の実施態様では、前記水素発酵工程からの残渣の排出および前処理されたバイオマスの前記水素発酵工程への供給が間歇的に行われる。
別の実施態様では、上記水素発酵工程で生じた残渣をメタン発酵させる工程、および該メタン発酵により生じたメタンガスを回収する工程をさらに含む。
さらなる実施態様では、上記メタン発酵工程で生じた残渣の少なくとも一部を、上記水素発酵工程および/または上記前処理工程に返送する工程をさらに含む。
本発明によれば、有機性廃棄物、資源作物などのバイオマスに簡単な前処理、好ましくはアルカリ剤の添加による前処理を行うことによって、水素発酵時にpH調整剤を添加する必要なしに、水素発酵を効率的に行うことができる。この場合、pHを調整しながら水素発酵を行う従来法と比較して、使用するアルカリ剤の量は少なくなる。水素発酵残渣をメタン発酵に供する場合は、生じたメタン発酵残渣はアルカリ性であるため、これを前処理工程および/または水素発酵工程に返送してアルカリ剤として使用することもできる。このように、本発明によれば、バイオマス処理システム全体でのpH調整剤の使用量を低減することができる。また、本発明によれば、アルカリ前処理によって、水素生成効率も高めることができ、さらに、メタン発酵に供することによってメタンガスも回収されるため、バイオマスからエネルギーを効率よく回収できる。
まず、本発明で用いられるエネルギー回収システムの概要について説明する。
図1は、本発明に用いられるエネルギー回収方法に用いられるシステムの一例を示すブロック図である。このエネルギー回収システムは、少なくとも前処理槽2および水素発酵槽4を備えている。このエネルギー回収システムにおいて、バイオマス1は前処理槽2に導入されて、以下に詳述するように前処理される。この前処理により、水素発酵の効率が大きく向上する。次いで、前処理された前処理後廃棄物3は水素発酵槽4に導入される。本システムにおいては、水素発酵時に通常使用されるアルカリ剤などpH調整剤を添加する必要はない。そのため、水素発酵槽4は、pH調整手段を備える必要がない。しかし、不測の事態(例えば、急激なpH低下あるいはpHの上昇)に備えて、pH調整手段(例えば、アルカリ添加手段あるいは酸添加手段)を設けてもよい。
なお、水素発酵で生じた水素発酵ガス5は水素発酵ガス貯留槽(図示せず)に貯留され、エネルギー(燃料)、化学原料などとして利用できる。水素発酵された残渣(水素発酵残渣6)は、廃棄処理されるか、あるいは以下で図2に基づいて説明するようにメタン発酵に供される。水素発酵残渣6には、多量の有機物が残存しているので、さらなるエネルギーの回収のために、メタン発酵の原料として用いることが好ましい。
図2は、本発明に用いられるエネルギー回収方法に用いられる別のシステムの一例を示すブロック図である。このエネルギー回収システムは、図1のシステムに加えて、メタン発酵槽7を備えている。水素発酵槽4には水素発酵ガス貯留槽が備えられ(図示せず)、メタン発酵槽7には、メタン発酵ガス貯留槽が備えられている(図示せず)。あるいは、水素発酵ガス貯留槽およびメタン発酵ガス貯留槽を設ける代わりに、水素発酵ガス5とメタン発酵ガス8とを混合して貯留するガス貯留槽としてもよい。
図2に示すエネルギー回収システムにおいて、バイオマス1が前処理槽2に導入され、さらに水素発酵槽4で水素発酵に供されるまでは、図1で示したシステムと同様である。この図2のシステムでは、水素発酵残渣6は、メタン発酵槽7に導入され、メタン発酵に供される。メタン発酵で生じたメタン発酵ガス8は、メタン発酵ガス貯留槽(図示せず)に貯留される。メタン発酵ガスもまた、適宜精製されて、エネルギーとして利用され得る。一方、メタン発酵後の残渣(メタン発酵残渣9)は、固液分離機(図示せず)により分離されて、固体部分は例えば、脱水処理後廃棄されるか、またはコンポストとして利用され得る。あるいは、固液分離せずにそのまま液肥として利用してもよい。
他の実施形態では、メタン発酵残渣9の少なくとも一部を、返送メタン発酵残渣10として本発明にシステム中に返送してもよい。例えば、バイオマス1の希釈に使用してもよく、前処理槽2に返送してもよく、前処理後廃棄物3とともに水素発酵槽4に返送してもよい。このように構成することにより、返送メタン発酵残渣10が再度処理を受けて、水素発酵ガス5あるいはメタン発酵ガス8として回収され得るので、有機廃棄物1からのエネルギー回収が良好となる。また、メタン発酵残渣9はアルカリ性であるため、前処理槽2がアルカリ前処理槽である場合には、前処理槽2および/または水素発酵槽4への返送により、前処理槽2および水素発酵槽4におけるpH調整のためのアルカリ剤の使用量を低減できる。メタン発酵残渣9を返送することにより、水素発酵槽4およびメタン発酵槽7内の微生物も返送されるため、微生物量も維持される。
次に、本発明の方法の各工程について、より詳細に説明する。
(バイオマス)
本明細書で、バイオマスとは、生物由来の有機資源を意味する。好ましくは、有機性廃棄物、資源作物あるいはその廃棄物などの有機性物質が用いられる。有機性廃棄物としては、例えば、食品工業、製紙工業、畜産業などにおける有機性廃水、有機廃棄物、あるいは糞尿、または都市下水の汚泥などが例示されるが、有機物を含む廃棄物であれば、これらに制限されない。資源作物としては、例えば、とうもろこし、さとうきびなどが挙げられ、さらにこれらの処理工程で発生する廃棄物なども、本発明に使用される。
(前処理工程)
本発明の前処理工程においては、上記バイオマス1を前処理する。前処理の手段に特に制限はなく、例えば、加熱処理、超音波処理、破砕処理、酸処理、アルカリ処理などの物理化学的処理が挙げられる。これらの処理は、単独で、あるいは組み合わせて行われる。これらの前処理によって、バイオマスを発酵されやすい形態に変化させる。
特に、有機汚泥などの難分解性物質を含むバイオマス1は、これらの難分解性物質を可溶化するために、アルカリ処理をすることが好ましい。アルカリ前処理を行うことにより、前処理後廃棄物3が水素発酵微生物によって利用され易くなり、水素発生効率が向上する。さらに、水素発酵工程中にpHが低下することから、アルカリ性の前処理後廃棄物3が、水素発酵槽4に投入されることが好ましい。すなわち、アルカリ処理した前処理後廃棄物3が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤の代わりに、水素発酵槽4に投入される。
アルカリ処理に特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤を用いて、バイオマス1のpHを10以上、好ましくはpH10〜12に調整される。アルカリ処理は、通常0.5〜24時間、好ましくは2〜12時間攪拌することにより行われる。連続的にアルカリ前処理を行う場合、滞留時間が0.5〜24時間、好ましくは2〜12時間となるように処理を行う。このような処理により、バイオマス1中に含まれる水素消費型細菌、あるいは水素発酵に悪影響を与える微生物(例えば、乳酸菌、メタン生成菌など)の活動を低下させ、あるいはこれらの微生物を死滅させることができる。
アルカリ前処理は、加熱下で行ってもよい。加熱温度に特に制限はないが、30℃〜90℃で、あるいは35〜80℃で行われる。さらに、アルカリ処理の効率を高めるために超音波処理、破砕処理などを組合せてもよい。超音波処理の条件に特に制限はなく、処理温度、処理量を考慮して、周波数、処理時間を適宜決定すればよい。
バイオマス1が酸処理に適したものである場合は、酸処理を行った後、そのまま前処理廃棄物3として用いてもよい。しかし、次の水素発酵工程においてアルカリ性に調整しておくことが有利である場合は、酸処理後のバイオマスをさらにアルカリ側にpH調整し、アルカリ性の前処理後廃棄物3としてもよい。この場合も、pHは、好ましくは10以上、より好ましくはpH10〜12に調整され得る。
(水素発酵工程)
上記前処理された前処理後廃棄物3、好ましくはアルカリ処理された前処理後廃棄物3あるいはアルカリ性の前処理後廃棄物3は、そのまま水素発酵槽4に導入され、pH調整剤を添加することなく水素発酵が行われる。
水素発酵に使用される微生物は、嫌気性非光合成微生物群あるいは純粋菌であり、水素生成能を有する微生物群または純粋菌であれば、どのような由来のものでもよい。好適には、水素生成能を有する微生物群が用いられ、例えば、下水汚泥や生ごみのメタン発酵後の汚泥、あるいはその培養物が用いられる。水素発酵は、一般的には20〜60℃、好ましくは30〜37℃で行われる。
本発明においては、水素発酵は、酸性条件下あるいはアルカリ条件下で行われる。好ましくは酸性条件下で行われる。pHは、好ましくは4〜7.5であり、より好ましくはpH5.5〜7である。水素発酵中に有機酸が生成して水素発酵液のpHが低下するので、アルカリ前処理した前処理後廃棄物3を水素発酵に供することが好ましい。すなわち、水素発酵のpHの調整は、実質的には前処理後廃棄物3で行われるため、その他のpH調整剤(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤)を使用する必要がない。言い換えれば、従来水素発酵に使用していたアルカリ剤などのpH調整剤の添加が不要となる。さらに、本発明においては、水素発酵中にpH調整剤の添加によってpH調整する従来の場合と比較して、より少ないアルカリ剤の使用量であっても効率よく水素発酵を行い得ることも見出した。したがって、本発明によれば、従来よりもアルカリ剤の使用量を低減できる。
水素発酵槽4への前処理後廃棄物3の供給量は、供給時の水素発酵液のpH、水理学的滞留時間(HRT)などを考慮して適宜決定すればよい。水素発酵槽4における前処理後廃棄物3の滞留時間は、水素発酵の進行状況(例えば、水素発酵液のpHの低下の程度)、バイオマスの濃度などを考慮して決定され得る。一般的には、0.1日〜4日、好ましくは0.5〜2日である。
前処理槽2から水素発酵槽4への前処理後廃棄物3の移送は、連続的に行ってもよいが、間歇的に行うことが好ましい。間歇的に行う場合、前処理後廃棄物3の移送回数は特に制限はないが、1から12回/日、好ましくは2〜4回/日である。間歇的に、前処理後廃棄物3を供給する場合、前処理後廃棄物3の滞留時間などを考慮すると、供給する量とほぼ同量の水素発酵残渣6を排出することが好ましい。この場合、いったん水素発酵残渣6を排出し、ついで排出量とほぼ同量の前処理後廃棄物3を供給することが好ましい。1回の水素発酵残渣6の排出量は、水素発酵液の2/3〜1/10であることが好ましく、1/2〜1/4であることがより好ましい。
本発明においては、水素発酵をアルカリ側で行う場合、pHの範囲は8〜11、好ましくはpH9〜10である。アルカリ側での水素発酵においても、生成する有機酸などにより、水素発酵液のpHが低下するので、前処理後廃棄物3は、アルカリ処理された前処理後廃棄物3あるいはアルカリ性の前処理後廃棄物3であることが好ましい。アルカリ側での水素発酵には、好アルカリ性の水素生成細菌、または好アルカリ性水素生成細菌群が用いられる。好アルカリ性水素生成細菌群は、バイオマス1、好ましくは活性汚泥もしくは消化汚泥をアルカリ条件下で嫌気的に培養することにより、集積することができる。
水素発酵工程で生じた水素発酵ガス5は、通常、水素ガスと二酸化炭素との混合ガスである。しかし、水素発酵がアルカリ条件下で行われる場合、発生した二酸化炭素は、炭酸イオンまたは炭酸水素イオンの形態で水素発酵液中に溶解し、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどとして水素発酵液中に捕捉されるため、水素発酵ガス5中にはほとんど含まれないという利点も有する。したがって、水素発酵ガス貯留槽に貯留される水素発酵ガス5は、二酸化炭素をほとんど含まず、そして純度が100%に近い。二酸化炭素が含まれる場合、二酸化炭素除去を行った後、水素ガスを水素発酵ガス貯留槽に貯留してもよい。
(メタン発酵工程)
上記水素発酵工程で生じた水素発酵残渣6は、有機酸などの有機物を多く含んでいるため、さらにメタン発酵させることが好ましい。そのため、水素発酵残渣6は、メタン発酵槽7に導入され、メタン発酵に供される。水素発酵残渣6のメタン発酵によって、水素発酵の副生物である有機酸(酢酸、ギ酸、乳酸、酪酸、プロピオン酸など)、あるいは水素発酵では利用されなかった炭水化物、タンパク質、脂質などから、メタン発酵ガスが生成され、したがって、さらなるエネルギーが回収される。
メタン発酵細菌は、活性汚泥や消化汚泥を嫌気条件下で馴養することにより、集積される。メタン発酵は、一般的に25〜65℃、好ましくは30〜40℃、高温菌の場合は50〜60℃で行われる。メタン発酵は、一般的にpH5〜10、好ましくは7〜9のアルカリ側で行われる。このメタン発酵工程においては、水素発酵残渣6がアルカリ性である場合は、そのままメタン発酵に使用されてもよく、あるいはpH調整剤の添加によってpH調整を行ってもよい。
メタン発酵で生じたメタン発酵ガス8は、通常、メタンガスと二酸化炭素との混合ガスである。この発生ガスは、二酸化炭素除去を行った後、メタン発酵ガス貯留槽に貯留してもよい。
(返送工程)
メタン発酵後の残渣(メタン発酵残渣9)は、固液分離機(図示せず)により分離されてさらなる処理(焼却処理、コンポスト化処理、硝化処理、脱窒処理など)に付され得る。しかし、メタン発酵残渣9の少なくとも一部を、固液分離機で分離することなくそのまま、あるいは固液分離機で分離した液体部分または残渣部分を、返送メタン発酵残渣10として、本発明の方法のシステム内に返送してもよい。返送メタン発酵残渣10は、バイオマス1の希釈に使用してもよく、前処理槽2に導入されてもよく、あるいは前処理後廃棄物3とともに水素発酵槽4に導入してもよい。返送メタン発酵残渣10に含まれる有機物は、再度水素発酵および/またはメタン発酵に供されるので、バイオマス1からのエネルギー回収率が高くなり、かつ、最終的に焼却あるいはコンポスト化される廃棄物の量が減少する。さらに、アルカリ性のメタン発酵残渣9をアルカリ前処理槽2あるいは水素発酵槽4に返送することにより、前処理槽2および水素発酵槽4におけるpH調整剤の使用量を低減できる。
以下、本発明を、実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
(実施例1)
図3に示す完全混合型の発酵槽を用いて、バイオマスの前処理および水素発酵を行った。図3の水素発酵装置20は、基質貯蔵タンク21、有効容量1.8Lの前処理槽22、および有効容量1.8Lの水素発酵槽23から構成される。前処理槽22にはアルカリ添加装置24が備えられ、水素発酵槽23には、水素発酵ガス回収装置25が備えられている。水素発酵には、下水汚泥を熱処理(80℃、30分)したものを種汚泥として用いた。
基質として、以下の表1に示す組成を有する豆腐粕(おから)を用いた。このおからに、その2.5倍質量の水を加えておからの分散液を調製し、4℃の恒温室にて基質貯蔵タンク21中に保存した。運転条件は、以下の表2に示すとおりである。
前処理槽のpH調整は、5M NaOHを用いて行い、そして水素発酵における水理学的滞留時間(HRT)の制御は、ポンプによる基質の供給および発酵液の排出の量を調整して行った。なお、基質の供給および発酵液の排出は、間歇的に2回/日とし、水素発酵液の半分量を抜き出し、同量の基質溶液を添加した。発生したガスは、容積式ガスカウンターによりその量を測定し、ガス組成はTCDガスクロマトグラフによって分析した。水素収率を図5aに示し、使用したアルカリ剤の量、平均水素収率、および発生ガス中の水素濃度についての結果を、以下の表3に示す。
(比較例1)
図4に示す水素発酵装置26を用いて、バイオマスの水素発酵を行った。この水素発酵装置26は、図3の装置と比べて、前処理槽22を有しておらず、有効容量1.8Lの水素発酵槽23に、アルカリ添加装置24および水素発酵ガス回収装置25が備えられている。水素発酵には、上記実施例1と同様の種汚泥を用いた。
基質として、以下の表1に示す組成を有する豆腐粕(おから)を用いた。このおからに、その2.5倍質量の水を加えておからの分散液を調製し、4℃の恒温室にて基質貯蔵タンク21中に保存した。運転条件は、以下の表2に示すとおりである。
水素発酵における水理学的滞留時間(HRT)の制御は、ポンプによる基質の供給および発酵液の排出の量を調整して行った。なお、基質の供給および発酵液の排出は、間歇的に5回/日行った。発生したガスは、容積式ガスカウンターによりその量を測定し、ガス組成はTCDガスクロマトグラフによって分析した。水素収率を図5bに示し、使用したアルカリ剤の量、平均水素収率、および発生ガス中の水素濃度についての結果を、以下の表3に示す。
図5および表3からわかるように、実施例1では、水素発酵開始当初の水素収率は50ml−H/gVSであったが、定常状態に入ると、平均18.2ml−H/gVSとなった。この間の発生ガス中の水素ガスの濃度は15〜20%であり、残りはメタン数%および二酸化炭素であった。他方、比較例1においては、水素発酵開始当初の水素収率は40ml−H/gVSであったが、定常状態に入ると、平均3.6ml−H/gVSに減少した。この間の発生ガス中の水素ガスの濃度は1〜10%であり、残りのほとんどは二酸化炭素であった。
さらに、実施例1で使用したアルカリ剤の量は、比較例1で使用した量の1/2から2/3程度であった。なお、実施例1においては、アルカリ処理した基質添加直前における水素発酵液のpHは5〜5.5であり、添加後にはpHが7近くまで上昇した。このように、水素発酵において、最適のpHを外れることはなかった。
これらの結果から、アルカリ前処理を行い、そして水素発酵時にpH調整用のアルカリ剤を添加することなく水素発酵を行うことによって、水素発酵の効率が上昇し、かつ、アルカリ剤の使用量を低減し得ることが明らかとなった。
(実施例2)
実施例1で使用した図3の装置に、有効容量8Lのメタン発酵槽を取り付け、図2に記載のようなシステムを構築した。メタン発酵の種汚泥として、下水汚泥の高温メタン発酵汚泥を用いた。水素発酵までは実施例1と同様の条件で行い、得られた水素発酵残渣6をメタン発酵槽7に導入し、水理学的滞留時間(HRT)を25日としてメタン発酵を行った。得られたメタン発酵残渣9の一部を、返送メタン発酵残渣10として水素発酵槽4に返送した。返送量は、前処理槽2から流入する基質の1/4量(容量比)とした。なお、容量の関係で水素発酵残渣6の全量をメタン発酵槽7に送ることができなかったので、余剰分は廃棄した。結果を表4に示す。
表4の結果から明らかなように、実施例2の方が、実施例1よりもアルカリ剤の使用量が少なく、かつ、平均水素収率が高かった。このことから、メタン発酵残渣を水素発酵工程に返送することにより、使用するアルカリ剤の量をさらに低減でき、エネルギーの回収量も増加することが示された。
本発明の方法によれば、汚泥などのバイオマスに簡単な前処理、好ましくはアルカリ剤の添加による前処理を行うことによって、水素発酵時にpH調整剤を添加する必要なしに、水素発酵を効率的に行うことができる。この場合、pHを調整しながら水素発酵を行う従来法と比較して、使用するアルカリ剤の量を低減できる。水素発酵残渣をメタン発酵に供する場合は、生じたメタン発酵残渣はアルカリ性であるため、これを前処理工程および/または水素発酵工程に返送してアルカリ剤として使用することもできる。このように、本発明の方法によれば、バイオマス処理システム全体でのpH調整剤の使用量を低減することができる。そのため、ランニングコストを削減できる。また、水素ガスの回収量が増大し、メタンも回収される。したがって、環境汚染の可能性のあるバイオマスから、クリーンエネルギー源である水素およびメタンを効率的に生産し得るので、産業上非常に有用である。さらに、メタン発酵残渣を水素発酵に返送することができるので、廃棄物量を減少できるとともに、廃棄されるべき残渣からさらなるエネルギーの回収ができる。
本発明に用いられるシステムの一例を示すブロック図である。 本発明に用いられる別のシステムの一例を示すブロック図である。 実施例で用いた水素発酵装置の模式図である。 比較例で用いた水素発酵装置の模式図である。 本発明の方法および比較実験における水素収率の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1 バイオマス
2 アルカリ前処理槽
3 前処理後廃棄物
4 水素発酵槽
5 水素発酵ガス
6 水素発酵残渣
7 メタン発酵槽
8 メタン発酵ガス
9 メタン発酵残渣
10 返送メタン発酵残渣
20 水素発酵装置
21 基質貯蔵タンク
22 前処理槽
23 水素発酵槽
24 アルカリ添加装置
25 水素発酵ガス回収装置
26 水素発酵装置

Claims (7)

  1. バイオマスからエネルギーを回収する方法であって、
    該バイオマスを前処理する工程;および、
    該前処理されたバイオマスを、pH調整剤を添加することなく、水素発酵させる工程;
    を含む、方法。
  2. 前記前処理が、アルカリ剤の添加である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルカリ剤が、pH10以上になるように添加される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記前処理されたバイオマスが、前記水素発酵工程に間歇的に供給される、請求項1から3のいずれかの項に記載の方法。
  5. 前記水素発酵工程からの残渣の排出および前処理されたバイオマスの前記水素発酵工程への供給が間歇的に行われる、請求項1から4のいずれかの項に記載の方法。
  6. 前記水素発酵工程で生じた残渣をメタン発酵させる工程、および該メタン発酵により生じたメタンガスを回収する工程をさらに含む、請求項1から3のいずれかの項に記載の方法。
  7. 前記メタン発酵工程で生じた残渣の少なくとも一部を、前記水素発酵工程および/または前記前処理工程に返送する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
JP2005139964A 2005-05-12 2005-05-12 バイオマスからのエネルギー回収方法 Pending JP2006314920A (ja)

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