JP5523063B2 - 高周波誘導加熱による加圧焼き調理方法及び加圧焼き調理装置 - Google Patents

高周波誘導加熱による加圧焼き調理方法及び加圧焼き調理装置 Download PDF

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Description

本発明は、焼き調理方法に関し、特に、高周波誘導加熱により、食材に対して加圧を伴いながら焼き調理を施す加圧焼き調理方法に関する。また、そのような調理方法を実施するための加圧焼き調理装置に関する。
従来、焼き調理方法に関しては、網焼き、または鉄板焼が主流である。例えばハンバーグステーキを加熱調理する場合、焼き調理が行われるが、食材表面には適度の焼け目を付けて「カリ」、「パリ」とした食感に仕上げ、食材内部は「ジューシーさ」を閉じ込めることが望ましい。
一方、加熱調理の際、所望の衛生条件を満たす必要がある。そのため、滅菌の観点からは加熱調理食品は、病原性大腸菌0−157を死滅させるように、中心部が75℃で1分間以上又はこれと同等以上まで加熱されていることが望ましいとされている。このように、食材の中心部の温度(芯温)を75℃で1分間保持するような焼き調理を、従来の焼き調理方法で行なう場合、食材の中心部の周辺はより高温に上昇し、水分が蒸発してぱさついた状態になってしまうおそれがある。すなわち、衛生条件を満足させるという意図から、安全側に過ぎる過剰な加熱状態となるおそれがある。
食材の芯まで加熱し、食材表面には良好な焼け目を付けて、「カリ」、「パリ」とした食感に仕上げるための加圧焼き調理方法としては、餃子調理方法が知られている。例えば特許文献1に開示された餃子調理方法によれば、鍋部を第1所定温度に加熱し、加熱された鍋部内に油を敷いて餃子を入れて蓋をし、蓋をした鍋部内に第1所定時間後、所定量の水を供給し、水を供給した鍋部内を第2所定温度になるまで加熱し、加熱終了後、第2所定時間保温する。第2所定温度になるまで加熱し保温する際には、鍋部内の蒸気を蒸気噴出し口によって逃がしながら、鍋部内を所定圧力まで上昇させた後、圧力逃がし弁によって、所定圧力以上の圧力を逃がす。
このような調理方法によれば、高温蒸気圧による加圧調理と、鍋からの放射熱による焼き調理が複合されて、餃子の芯まで加熱して、焼ムラがなく、美味しい焼き上がりを得ることができる。
特開2009−165852号公報
しかし、特許文献1に開示された加圧焼き調理方法は、餃子を食材とした場合の特有の方法である。そのため、第1所定温度に加熱された鍋部内に餃子を戴置し、その後、水を供給して第2所定温度になるまで加熱する、というような煩雑な手順が必要であり、調理時間も長くなる。しかも、餃子の食材としての材質に依存して、餃子の芯まで加熱しながら、餃子の表面には良好な焼け目を付けた調理結果が得られるのであって、他の食材について同様の調理方法を適用しても、同様の結果が得られるものではない。
また、加熱された鍋部の蓋を調理途中で開ける手順が入ること、外部の水を加えること、鍋部の加熱がヒータで行なわれるため昇温に時間を要すること等のため、省エネルギー、および調理時間の短縮は困難である。
そこで本発明は、食材の芯温を短時間で所定の温度に到達させながら、食材表面には適度の焼け目を付けて良好な食感に仕上げ、しかも内部は加圧により急速に加熱して「ジューシーさ」を閉じ込めることが可能な加圧焼き調理方法を提供することを目的とする。また、そのような調理方法を実施するための加圧焼き調理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の加圧焼き調理方法は、磁性体により形成された蓋付きの加熱容器に調理対象の食材を収容して、前記蓋を閉じた閉蓋状態とするとともに、前記加熱容器の外側から誘導加熱コイルによる高周波磁界の印加が可能な状態とし、前記高周波磁界の印加を開始し前記加熱容器を発熱させて前記食材を全方向から加熱し、前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させ、前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持し、前記第1設定時間t1が経過したとき、前記誘導加熱コイルによる前記高周波磁界の印加を停止して、前記加熱容器の余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続し、以上の調理中の少なくとも一部の期間に、前記加熱容器の内部が設定圧力Pに達するように、前記加熱容器の閉蓋状態での密閉度、前記目標温度Tt、および設定時間t1を設定することを特徴とする。
また、本発明の加圧焼き調理装置は、磁性体により形成された蓋付きの加熱容器と、加熱位置に配置された前記加熱容器の外側から高周波磁界を印加することが可能な誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに供給する電力を制御するための制御装置とを備え、前記加熱容器に調理対象の食材を収容し前記蓋を閉じた閉蓋状態として、前記誘導加熱コイルにより外側から高周波磁界を印加することにより、前記加熱容器全体が発熱して前記食材を全方向から加熱することが可能であり、前記制御装置は、前記高周波磁界の印加を開始して前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させ、前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持し、前記第1設定時間t1が経過したとき、前記誘導加熱コイルによる前記高周波磁界の印加を停止して、前記加熱容器の余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続するように、前記誘導加熱コイルに供給する電力の制御を行い、前記食材を収容し前記閉蓋状態とした前記加熱容器を前記加熱位置に配置し、前記制御装置による制御を行ったときに、当該制御工程の少なくとも一部の期間に、前記加熱容器の内部が設定圧力Pに達するように、前記加熱容器の閉蓋状態での密閉度、前記目標温度Tt、および設定時間t1が設定されていることを特徴とする。
上記構成の調理方法によれば、加熱容器により形成された閉鎖空間内に食材を戴置して、高周波誘導加熱を行なうことにより、加熱容器を急速に目標温度に立ち上げ、その後、精度良く目標温度に保持する制御が可能である。食材表面は、加熱容器により全方向から加熱されるので、容易に、鉄板焼の様に「カリ」、「パリ」とした食感に仕上がる。また、閉鎖空間内で加熱されるため、食材の内部は、食材自身の水分による高温蒸気圧によって、短時間で十分に調理され、しかも、加熱温度および時間が精度良く制御されるので、食材の芯温を所望の温度で調理することが容易でありながら、食材の内部が加熱されすぎることは回避され、「ジューシーさ」を閉じ込めることが可能である。
本発明の一実施の形態における加圧焼き調理方法を実施するための加圧焼き調理装置を示す斜視図 同加圧焼き調理装置の要素である加熱容器の開放状態を示す斜視図 同加熱容器の閉蓋状態を示す側面図 図1の加圧焼き調理装置の要素である制御装置の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態における加圧焼き調理方法の処理手順を示すフローチャート 同加圧焼き調理方法を実施したときの調理過程を示すグラフ 図1の加圧焼き調理装置の要素である誘導加熱コイルの他の構成例を示す斜視図 図5の加圧焼き調理方法を実施するときの調理装置の制御方法の一例を示すフローチャート 図5の加圧焼き調理方法を実施するときの調理装置の制御方法の他の例を示すフローチャート 同加圧焼き調理方法を実施したときの調理過程を示すグラフ
本発明の加圧焼き調理方法は、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記目標温度Ttを160℃〜220℃の範囲に設定し、前記第1設定時間t1を2分〜3分の範囲に設定することが好ましい。
また、前記加熱容器に対する高周波磁界の印加開始から1分〜3分の間に、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttに上昇させることが好ましい。
また、前記第2設定時間t2の間に、前記食材の芯温が75℃を超えさせることが好ましい。
また、前記加熱容器の外表面の近傍に温度センサを配置し、前記温度センサの検出温度に基づき前記高周波誘導加熱コイルに供給する電力を制御して前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttに保持することができる。
あるいは、誘導加熱コイルによる高周波磁界の印加により前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させる工程における前記誘導加熱コイルに供給する電力をW1としたとき、前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記誘導加熱コイルに供給する電力W2を前記W1より小さい一定の値とすることにより、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持することができる。
また、前記加熱容器に圧力調整機構を設け、前記加熱容器の内部圧力を調整することができる。
また、前記加熱容器を、前記誘導加熱コイルの中央に配置することが好ましい。
また、前記加熱容器を形成する磁性体の厚みを3〜5mmとすることが好ましい。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における加圧焼き調理方法に用いる調理装置を示す斜視図である。この調理装置は、加熱容器1と、高周波誘導加熱(IH)を行うための誘導加熱コイル2と、誘導加熱コイル2に供給する電力を制御するための制御装置3とを含む。誘導加熱コイル2は、開放された空洞部2aを形成する筺体状である。
加熱容器1は、図2に斜視図で示すような構造を有し、底部4と蓋部5とからなる。底部4及び蓋部5にはそれぞれ凹部4a、5aが設けられ、図2に示すように底部4に対して蓋部5を開放させた開放状態と、図3に示す蓋部5を閉じた閉蓋状態にすることができる。閉蓋状態では、凹部4a、5aを合わせた閉鎖空間が形成され、食材を収容することができる。この加熱容器1は、加圧に対応可能な圧力容器として構成されている。また、蓋部5の上面部には、圧力調整機構として圧力弁8(図3にのみ図示)が設けられている。
底部4及び蓋部5は、いずれも厚さ3〜5mmの鉄板により形成され、それぞれ把手6、7が設けられている。調理を行う際には、底部4の凹部4aに食材を載置し、蓋部5を閉じて図3に示す閉蓋状態にして用いる。閉蓋状態にされた加熱容器1は、把手6、7を用いて操作され、誘導加熱コイル2の空洞2a内に挿入される。なお、空洞2a内には温度センサが配置され(図示せず)、挿入された加熱容器1の外表面の温度を測定可能となっている。
誘導加熱コイル2は、モールドタイプ、すなわち、耐熱性樹脂で加熱コイルをモールドした形態のものを用いることが望ましい。
図4に示すように、制御装置3は、誘導加熱コイル2に接続され電力を供給するインバータ9、及びその動作を制御する制御回路10を有する。制御回路10は、誘導加熱コイル2の空洞2a内に配置された上述の温度センサ11と接続されている。また、タイマー12による計時信号が供給される。
制御回路10は、温度センサ11による検出温度に基づき、インバータ9から誘導加熱コイル2に供給する電力を制御する。それにより、加熱容器1に印加される高周波磁界の強さが制御され、加熱容器1の外表面の温度が制御される。また制御回路10は、タイマー12による計時信号に基づき、誘導加熱コイル2への通電時間を制御する。
以上のような調理装置を用いて、本発明の一実施の形態における加圧焼き調理方法を実施するときの処理手順を、図5にフローチャートで示す。また各処理手順の実行に伴う調理過程(温度変化等)について、図6にグラフで示す。図6の横軸は時間(分)を示す。左側縦軸は温度(℃)を示し、右側縦軸は使用電力(W)を示す。曲線Pwは誘導加熱コイル2に供給される電力(以下、電力の値もPwで表す)、曲線Tcは加熱容器1の外表面の温度(以下、外表面の温度の値もTcで表す)、曲線Tfは食材の芯温(以下、食材の芯温の値もTfで表す)を示す。なお、図6は、150gのハンバーグステーキの調理を、それに適当なサイズの加熱容器1を用いて行った場合の実験結果に基づくものである。
図5に示すように、調理を行うときには、まず、加熱容器1に調理対象の食材を収容して、蓋5を閉じた閉蓋状態とし(ステップS1)、誘導加熱コイル2の空洞2a内に加熱容器1を戴置する。誘導加熱コイル2の中央に加熱容器1を設置することにより、全方向からの加熱が可能となる。
次に制御装置3の電力をオンとし、誘導加熱コイル2による高周波磁界の印加により加熱容器1を発熱させて、その外表面を目標温度Ttに昇温させる(ステップS2)。図6では、目標温度Ttは200℃に設定されている。このステップS2では、図6の供給電力の波形Pwの前半部分で示される高電力W1を、目標温度Tt(200℃)に短時間(図6では2分)で到達させるさせるために十分な大きさ(図6では700W)に設定する。
加熱容器1の外表面温度Tcが目標温度Ttに到達した後、第1設定時間t1(図6では1分)の間、外表面温度Tcを目標温度Ttの近傍に保持する(ステップS3)。そのために、制御装置3は、温度センサ11による検出温度あるいはタイマー12による計時信号に基づく制御を行うが、これについては後述する。図6には、外表面温度Tcが目標温度Tt(200℃)に到達した後、供給電力Pwを、温度センサ11による検出温度に応じて制御することにより、外表面温度Tcを目標温度Ttの近傍に保持する様子が示されている。
更に、第1設定時間t1が経過したとき、誘導加熱コイル2による高周波磁界の印加を停止して、加熱容器1の余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続する(ステップS4)。調理の終了は、加熱容器1を誘導加熱コイル2から取り出すことを意味する。図6に示す例では、高周波磁界の印加開始から3分が経過した時点で、供給電力Pwをオフにして余熱による調理になり、第2設定時間t2(図6では2分)が経過した時点で、所望の調理結果が得られている。従って、全体の調理時間は約5分前後である。
なお、ステップS4に入った時点から外表面温度Tcは低下し始めるが、食材の芯温Tfは、加熱容器1の余熱により上昇を続ける。その結果、調理開始から4分が経過した時点で、食材の芯温Tfは病原性大腸菌0−157を死滅させる75℃に達し、1分間保持される。
以上のステップS2〜S4の調理過程において、少なくとも一部の期間に、加熱容器1の内部が設定圧力Prを超える加圧状態が得られるように調整する(ステップS5)。そのために、加熱容器1の閉蓋状態での密閉度、目標温度Tt、設定時間t1および第2設定時間t2等を、実験により適切に設定しておく。すなわちステップS5は、調理方法の処理手順というよりは、ステップS2〜S4に対する条件設定を意味し、それにより得られる加熱容器1の内部での食材自身の水分による高温蒸気圧を利用して、加圧熱処理を行なう過程を含ませるものである。設定圧力Prは、食材自身の水分による高温蒸気圧の発生に伴い、食材の温度を110℃〜150℃に昇温させることが可能な大きさに設定することが望ましい。加熱容器1の内部の加圧状態は、食材により異なるが、通常の調理では、2.0265kPa〜4.053kPaの範囲となるように設定すればよい。
以上のような、本実施の形態の加圧焼き調理方法によれば、食材表面は適度に焼き調理され、内部は食材自身の水分による高温蒸気圧によって熱処理される。すなわち、加圧調理と表面加熱が短時間で適切に行なわれ、食材表面は鉄板焼の様に「カリ」「パリ」とした食感に仕上がり、内部は加圧により急速に加熱し「ジューシーさ」を閉じ込めることが可能となる。しかも、短時間の調理でありながら、図6に示すように、食材の芯温Tfは、病原性大腸菌0−157を死滅させる75℃で1分間保持される。
以上のような効果は、加熱容器1の加熱にIH方式を採用したことによって得られるものである。すなわち、加熱容器1を急速に目標温度に立ち上げ、その温度の保持を可能にするには、温度変化の時定数(レスポンス)が小さい必要があるためである。すなわち、設定温度に対してオーバーシュートなしに制御可能であることが、短時間で適切な調理温度に調整するためには不可欠である。IH方式のみが、そのような要求を満たすことが可能である。
本実施の形態の加圧焼き調理方法において、目標温度Ttは、160℃〜220℃の範囲に設定することが望ましい。また、加熱開始から1分〜3分で目標温度Ttに到達するように条件を設定することが望ましい。第1設定時間t1は1分〜3分、第2設定時間t2は2〜3分に設定することが望ましい。但し、これらの条件は、食材の質、量、状態、所望の調理結果等に応じて異なることは言うまでもない。
また、加熱容器1を目標温度Ttに急速に到達させるためには、上述のとおり、底部4及び蓋部5を形成するための磁性体として、例えば厚さ3〜5mmの範囲の鉄板を用いることが望ましい。
本実施の形態の加圧焼き調理方法によれば、上述のとおり、調理時間の短縮が実現し、同時に、表面からの焼きと加圧蒸気との相乗効果による調理が可能になるとともに、更に、以下のような利点も得られる。
(1)省エネルギー:従来の焼き器と比較して、効率よく加熱容器に与えたエネルギーを活用することができる。
(2)省スペース:複数の誘導加熱コイル2を積上げることが可能であるため、業務用厨房内の焼きスペースが1/2〜1/3となる。すなわち、図7に示すように、複数個の誘導加熱コイル2を積み上げても、各誘導加熱コイル2の空洞内2aに加熱容器1を戴置して同時に調理を行なうことが可能である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における加圧焼き調理方法について、図8を参照して説明する。本実施の形態は、実施の形態1の加圧焼き調理方法(図5参照)を実施する際に、図4の制御装置によって行なわれる調理装置の制御の方法を具体的に規定したものである。図8は、制御方法の一例を示すフローチャートである。調理装置については、図1〜図5に記載された参照符号を用いて言及する。
調理開始により加圧焼き調理装置が始動されると、制御回路10は、インバータ9を制御して誘導加熱コイル2に高電力W1を供給し、高周波磁界の発生を開始させる(ステップS10)。さらに制御回路10は、温度センサ11による検出温度に基づき、加熱容器1の外表面温度Tcが目標温度Ttに到達したことを判定するまで、高電力W1による加熱を継続する(ステップS11)。
加熱容器1の外表面が目標温度Ttに到達したら、ステップS12に進む。このステップでは、加熱容器1の外表面が目標温度Tt(の近傍の温度)を保持するように、温度センサ11による検出温度に基づき、インバータ9から誘導加熱コイル2に供給する電力Pwを制御する(図6参照)。このとき制御回路10は、タイマー12による計時信号に基づき、第1設定時間t1が経過したことを判定するまで、加熱容器1の外表面を目標温度Ttに保持する制御を行う(ステップS13)。
第1設定時間t1が経過したら、誘導加熱コイル2への電力供給を遮断して高周波磁界の印加を停止し(ステップS14)、制御動作を終了する。
加圧焼き調理方法としてはこの後、図5に示したとおり、余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続するが、調理装置の制御としてはステップS14で終了である。
上述の調理装置の制御の方法は、図9のフローチャート及び図10の調理過程のグラフに示すように、一部変更することができる。すなわち、図8のステップS12に代えて、ステップS20を行なう。他のステップは図9の場合と同様である。
この方法のステップS20では、ステップS11により加熱容器1の外表面が目標温度Ttに到達したものと判定された後、誘導加熱コイル2に供給する電力Pwを、低電力W2(図10に示される300W)に切換えて、高周波誘導加熱を一定の電力で継続する。このように、供給電力Pwを一定の低電力W2に低下させるだけでも、加熱容器1の外表面温度Tcを実用上、目標温度Ttに対する十分な程度の近傍に保持することが可能である。すなわち、多少温度の変動はあっても、調理の効果としては同様の結果が得られればよいので、調理の目的によっては実用的である。
この場合の適切な低電力W2は、加熱容器1の形状・寸法、目標温度Tt、設定時間t1等によって異なるので、実験的に設定することが望ましい。
本発明の加圧焼き調理方法は、食材の芯温を短時間で所定温度に到達させながら、食材表面には適度の焼け目を付けて良好な食感に仕上げ、しかも食材内部は加圧により急速に加熱して「ジューシーさ」を閉じ込めることを可能とするものであり、ハンバーグステーキ等の調理に好適である。
1 加熱容器
2 誘導加熱コイル
2a 空洞部
3 制御装置
4 底部
4a 凹部
5 蓋部
5a 凹部
6、7 把手
8 圧力弁
9 インバータ
10 制御回路
11 温度センサ
12 タイマー

Claims (10)

  1. 磁性体により形成された蓋付きの加熱容器に調理対象の食材を収容して、前記蓋を閉じた閉蓋状態とするとともに、前記加熱容器の外側から誘導加熱コイルによる高周波磁界の印加が可能な状態とし、
    前記高周波磁界の印加を開始し前記加熱容器を発熱させて前記食材を全方向から加熱し、前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させ、
    前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持し、
    前記第1設定時間t1が経過したとき、前記誘導加熱コイルによる前記高周波磁界の印加を停止して、前記加熱容器の余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続し、
    以上の調理中の少なくとも一部の期間に、前記加熱容器の内部が設定圧力Pに達するように、前記加熱容器の閉蓋状態での密閉度、前記目標温度Tt、および設定時間t1を設定することを特徴とする高周波誘導加熱による加圧焼き調理方法。
  2. 前記目標温度Ttを160℃〜220℃の範囲に設定し、前記第1設定時間t1を2分〜3分の範囲に設定する請求項1に記載の加圧焼き調理方法。
  3. 前記加熱容器に対する高周波磁界の印加開始から1分〜3分の間に、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttに上昇させる請求項1または2に記載の加圧焼き調理方法。
  4. 前記第2設定時間t2の間に、前記食材の芯温が75℃を超えさせる請求項1〜3のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  5. 前記加熱容器の外表面の近傍に温度センサを配置し、前記温度センサの検出温度に基づき前記高周波誘導加熱コイルに供給する電力を制御して前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttに保持する請求項1〜4のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  6. 誘導加熱コイルによる高周波磁界の印加により前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させる工程における前記誘導加熱コイルに供給する電力をW1としたとき、
    前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記誘導加熱コイルに供給する電力W2を前記W1より小さい一定の値とすることにより、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持する請求項1〜5のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  7. 前記加熱容器に圧力調整機構を設け、前記加熱容器の内部圧力を調整する請求項1〜6のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  8. 前記加熱容器を、前記誘導加熱コイルの中央に配置する請求項1〜7のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  9. 前記加熱容器を形成する磁性体の厚みを3〜5mmとする請求項1〜8のいずれか1項に記載の加圧焼き調理方法。
  10. 磁性体により形成された蓋付きの加熱容器と、加熱位置に配置された前記加熱容器の外側から高周波磁界を印加することが可能な誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに供給する電力を制御するための制御装置とを備え、
    前記加熱容器に調理対象の食材を収容し前記蓋を閉じた閉蓋状態として、前記誘導加熱コイルにより外側から高周波磁界を印加することにより、前記加熱容器全体が発熱して前記食材を全方向から加熱することが可能であり、
    前記制御装置は、
    前記高周波磁界の印加を開始して前記加熱容器の外表面を目標温度Ttに昇温させ、
    前記目標温度Ttに到達後、第1設定時間t1の間、前記加熱容器の外表面の温度を前記目標温度Ttの近傍に保持し、
    前記第1設定時間t1が経過したとき、前記誘導加熱コイルによる前記高周波磁界の印加を停止して、前記加熱容器の余熱による調理を少なくとも第2設定時間t2の間継続するように、前記誘導加熱コイルに供給する電力の制御を行い、
    前記食材を収容し前記閉蓋状態とした前記加熱容器を前記加熱位置に配置し、前記制御装置による制御を行ったときに、当該制御工程の少なくとも一部の期間に、前記加熱容器の内部が設定圧力Pに達するように、前記加熱容器の閉蓋状態での密閉度、前記目標温度Tt、および設定時間t1が設定されていることを特徴とする加圧焼き調理装置。
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