JP5516267B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから排出される排気中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタを備えたエンジンの排気浄化装置に関し、エンジンの排気浄化技術の分野に属する。
近年、エンジン、特にディーゼルエンジンの排気規制が強化され、排気ガス中に含まれる微粒子(以下、「排気微粒子」ともいう。)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「DPF」ともいう。)の搭載が要求されている。
図5(a)に示すように、DPFには、捕集した排気微粒子が徐々に蓄積されていくため、蓄積された排気微粒子を除去しなければ、目詰まりが生じることにより、排気抵抗が増大して、燃費の悪化を招いてしまう。
また、DPFにおける排気微粒子の蓄積量が増加し、排気抵抗が増大すると、図5(d)に示すように、DPFの上、下流側の圧力差(差圧)が上昇する。そこで、この点に着目して、差圧センサにより検出された差圧が所定の閾値を超えたとき、DPFに蓄積された排気微粒子を除去するための再生処理が行われる。
具体的に、DPFの再生処理が行われる際は、エンジンの燃焼室に燃焼用の燃料に加えてDPF再生用の燃料が供給される。該再生用の燃料は未燃燃料となって排気系に排出され、該排気系においてDPFの上流側に設けられた酸化触媒で酸化される。このとき生じる酸化熱によりDPFは温度上昇し、これにより、DPFに蓄積された排気微粒子は焼失し、DPFが再生される。
ところで、図5(b)及び(c)に示すように、このDPFは、再生処理中の過度の温度上昇等により一部が破損または溶損することがあり、この場合、捕集能力が低下し、排気微粒子が下流側へすり抜けて外気に放出されやすくなる。そのため、このようなDPFの故障を精度よく判定することが重要となっている。
特許文献1及び特許文献2に、DPFの故障判定方法の従来例が開示されている。
先ず、特許文献1の段落0002には、DPFの上、下流側の差圧に基づいてDPFの故障判定を行うことが開示されている。具体的に、特許文献1の方法では、差圧センサにより検出された差圧ΔPが所定の閾値以下であれば、DPFが故障していると判定する。
一方、特許文献2の判定方法では、所定時間にDPFを通過した排気微粒子の量に基づいてDPFの故障判定が行われる。具体的に、特許文献2の方法では、DPFの下流側に設けたPM(Particulate Matter)センサにより、DPFを通過した排気微粒子量を所定期間検出し、該検出された排気微粒子量が所定の閾値以上であれば、DPFが故障していると判定する。
特開2008−111409号公報 特開2009−293518号公報
しかしながら、特許文献1の方法のように差圧ΔPが所定閾値未満であるか否かによって該DPFの故障判定を行う場合、次の問題がある。
差圧ΔPは、DPFの故障の有無に関わらず、DPFにおける排気微粒子の蓄積量とエンジンの運転状態に応じて変動する。一方、DPFに小さな故障が発生した場合、この故障による差圧ΔPの落ち込みは比較的小さい。そのため、差圧ΔPに基づいてDPFの小さな故障を検出しようとすると、上記の蓄積量と運転状態の影響を受けやすい。よって、特許文献1の方法では、DPFの小さな故障を精度よく検出することが困難であり、今後ますます厳しくなる判定基準に対応することが難しくなる。
一方、特許文献2の方法のようにPMセンサの検出に基づいてDPFの故障判定を行う場合は、次の問題がある。
一般的に、PMセンサは、該センサに設けられた電極または小型フィルタに、DPFをすり抜けた排気微粒子が堆積し、この堆積量を検知するように構成されている。この種のPMセンサは、該センサに堆積した排気微粒子量が所定量以上になると、検出精度が低下し或いは検出不能となるので、堆積した排気微粒子を例えば電気的な加熱により焼失させて除去する処理(リセット)が行われる。また、PMセンサは比較的小型であり、検出精度を維持し得る排気微粒子の堆積量は多くないため、PMセンサのリセットは比較的頻繁に実行される。
そして、特許文献2の故障判定を行うためのPMセンサの検出は、該PMセンサのリセット時から次のリセット時までの時間のうちの一部の時間しか行われない。また、DPFをすり抜ける排気微粒子量は運転状態に応じて変化する。そのため、PMセンサの出力値には、検出時の運転状態によるばらつきが生じやすい。よって、特許文献2の方法によってDPFの故障判定を正確に行うことも困難である。
そこで、本発明は、図5(b)に示すようにDPFの排気微粒子の捕集能力が再生処理に伴って低下する特性に着目し、該特性はDPFが正常な場合は顕著に現れるが、再生処理開始前から捕集能力が低下している故障時には顕著に現れないことを利用して、パティキュレートフィルタの故障判定を正確に行うことができるエンジンの排気浄化装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るエンジンの排気浄化装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明に係るエンジンの排気浄化装置は、
エンジンの排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、
前記パティキュレートフィルタに蓄積した排気微粒子を除去して、該パティキュレートフィルタを再生処理するフィルタ再生手段と、
前記排気通路における前記パティキュレートフィルタの下流側で排気微粒子を捕集し、該捕集した排気微粒子量を検出する排気微粒子検出手段と、
前記パティキュレートフィルタの排気微粒子の捕集能力に関する値として、前記排気微粒子検出手段の検出値の変化速度を検出するフィルタ能力検出手段と、
前記フィルタ再生手段による再生処理中における前記フィルタ能力検出手段の検出値と、前記フィルタ再生手段により再生処理が行われていないときの前記フィルタ能力検出手段の検出値との差を算出する算出手段と、
該算出手段の算出に基づいて前記パティキュレートフィルタの故障を判定する故障判定手段と、を備え、
該故障判定手段は、前記算出手段により算出された差が所定の閾値よりも小さいとき、前記パティキュレートフィルタが故障していると判定することを特徴とする。
なお、本明細書における「パティキュレートフィルタの排気微粒子の捕集能力に関する値」は、パティキュレートフィルタの排気微粒子の捕集能力の変化に応じて変化する種々の値であり、その具体例としては、PMセンサの検出値(排気微粒子量)の変化速度及び所定時間内におけるPMセンサのリセット回数が挙げられる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの排気微粒子の捕集能力に関する値として、パティキュレートフィルタの下流側において排気微粒子検出手段により検出される排気微粒子量の変化速度が検出され、再生処理中の変化速度の値と再生処理非実行時の変化速度の値との差が所定の閾値よりも小さいときに該フィルタが故障していると判定される。これにより、フィルタの再生処理に伴って該フィルタの排気微粒子の捕集能力が低下するという特性が正常なフィルタでは顕著に現れるが、故障したフィルタでは顕著に現れないことを利用して、フィルタの故障を正確に判定することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの排気浄化装置を示す図である。 正常なDPFの再生処理に伴うPMセンサの出力変化速度の変化の態様を示す図である。 故障したDPFの再生処理に伴うPMセンサの出力変化速度の変化の態様を示す図である。 DPFの故障判定の処理の流れを示すフローチャートである。 DPFに関する各種パラメータの経時的変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、車両に搭載されるエンジン2の排気系1を示す。エンジン2は、例えばディーゼルエンジンであり、このエンジン2には吸気通路4と排気通路6とが接続されている。また、エンジン2には、図示しない燃料タンクから供給される燃料を該エンジン2の燃焼室に直接噴射するインジェクタ8が設けられている。
排気通路6には、酸化触媒12が設けられるとともに、該酸化触媒12の下流側にパティキュレートフィルタ(DPF)14が設けられている。酸化触媒12は、排気ガスに含まれるHC(炭化水素)及びCO(一酸化炭素)を酸化反応によって浄化する機能を有する。一方、DPF14は、排気ガスに含まれる排気微粒子を捕集するとともに、HC及びCOを浄化する機能を有する。
また、排気通路6には、該排気通路6におけるDPF14の上流側と下流側との圧力差ΔP(DPF上流側の圧力P−DPF下流側の圧力P)を検出する差圧センサ(圧力差検出手段)20が設けられ、該差圧センサ20の下流側に、PMセンサ(排気微粒子量検出手段)24が設けられている。該PMセンサ24には、DPF14を通過した排気微粒子が堆積し、該堆積した排気微粒子量MがPMセンサ24により検出される。
差圧センサ20は、排気通路6におけるDPF14の上流側に設けられ、該上流側部分の圧力を検出する上流側圧力センサ21と、排気通路6におけるDPF14の下流側に設けられ、該下流側部分の圧力を検出する下流側圧力センサ22とで構成されている。
PMセンサ24の種類は特に限定されないが、例えば、一対の電極が設けられた基板を有し、該基板に付着した排気微粒子を介して電極間に流れる電流に基づいて排気微粒子量Mを検出するタイプや、排気微粒子を捕集する小型のフィルタを有し、該フィルタによる捕集量に応じて変化する該フィルタの上、下流側の圧力差に基づいて排気微粒子量Mを検出するタイプのPMセンサが用いられる。
いずれのタイプのPMセンサ24も、排気微粒子の堆積量が所定量Rを超えると、検出精度が低下し或いは検出不能となるため、堆積した排気微粒子を除去するための処理(リセット)が行われる。このPMセンサ24のリセットは、例えば、堆積した排気微粒子を電気的な加熱により焼失させることで行われる。
また、いずれのタイプのPMセンサ24も比較的小型であり、リセットされるときのPMセンサ24における排気微粒子の堆積量は、後述の再生処理が行われるときのDPF14における排気微粒子の蓄積量よりも小さい。すなわち、PMセンサ24のリセットは、DPF14の再生処理よりも頻繁に実行される。
DPF14の再生処理は、目詰まりによるエンジン2の背圧上昇を防止するために、排気微粒子の捕集量が所定量を超えたときに、これを除去するための処理である。このDPF14の再生処理は、差圧センサ20の出力値が所定の閾値を超えたときに、排気微粒子の捕集量が所定量を超えたと判定されて、実行される。DPF14の再生処理が実行されると、インジェクタ8からエンジン2の燃焼室へ例えばポスト噴射することにより未燃燃料が排気通路6に排出され、この未燃燃料が酸化触媒12で酸化される。そして、このとき生じる酸化熱でDPF14が温度上昇することで、DPF14に蓄積された排気微粒子は焼失し、これにより、DPF14が再生される。
このように、DPF14は、再生処理の際に温度上昇するが、該温度上昇が過剰になると一部が破損または溶損して、捕集能力が著しく低下するおそれがある。そのため、DPF14が故障したときに、該故障を乗員に報知して新品との交換を促すために、後述するように所定のタイミングでDPF14の故障判定が行われる。
DPF14の再生処理および故障判定は、車両に搭載されたECU(Electronic Control Unit)30により行われる。このECU30には、上述のインジェクタ8、差圧センサ20、PMセンサ24及び報知装置40に電気的に接続されている。
ECU30は、PMセンサ24の出力値に基づきDPF14を通過した排気微粒子量Mを検出する排気微粒子量検出部31と、差圧センサ20の出力値に基づきDPF14の上流側と下流側との圧力差ΔPを検出する差圧検出部32と、インジェクタ8からの燃料噴射を制御するインジェクタ制御部33と、DPF14の排気微粒子の捕集能力に関する値を検出するフィルタ能力検出部34と、DPF14の排気微粒子の捕集能力に関する再生処理中の値X2と再生処理が行われていないときの値X1との差(X2−X1)を算出する算出部35と、DPF14の故障の有無を判定するDPF故障判定部36とを有する。また、ECU30は、各種制御に用いられる閾値等のデータが保存されるとともに、算出部35による算出に必要な値が保存されるデータ保存部37を有する。
次に、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性について説明する。
図5(a)に示すように、DPF14の再生処理が実行されると、DPF14における排気微粒子の蓄積量が減少するため、排気微粒子がDPF14を通過しやすくなる。すなわち、図5(b)に示すように、DPF14の排気微粒子の捕集能力は、再生処理に伴って一時的に低下する特性を有する。
ところで、DPF14の排気微粒子の捕集能力が高いとき、DPF14を通過する排気微粒子量は少ないため、PMセンサ24の出力値の変化速度(上昇速度)は小さくなり、PMセンサ24のリセット頻度が低くなる。逆に、DPF14の排気微粒子の捕集能力が低いとき、DPF14を通過する排気微粒子量は多いため、PMセンサ24の出力値の変化速度(上昇速度)は大きくなり、PMセンサ24のリセット頻度が高くなる。よって、DPF14の排気微粒子の捕集能力が再生処理に伴って低下すると、PMセンサ24の変化速度と、PMセンサ24のリセット頻度とが上昇する。
このように、PMセンサ24の変化速度と、PMセンサ24のリセット頻度とは、DPF14の排気微粒子の捕集能力を示すパラメータとなり得るものであり、本実施形態では、PMセンサ24の変化速度が、DPF14の排気微粒子の捕集能力に関する値として使用される。
続いて、図2及び図3を参照しながら、DPF14の再生処理に伴ってPMセンサ24の変化速度が変化する態様について説明する。
図2は、DPF14が正常である場合について、DPF14の再生処理中及びその前後に検出されるPMセンサ24の出力値、並びに該出力値の変化速度を示している。正常なDPF14であっても排気微粒子の通過を完全に防止することはできないため、図2に示すように、PMセンサ24の出力値は常に上昇し、該出力値が所定値Rに達する度にPMセンサ24はリセットされる。
一方、PMセンサ24の出力値の変化速度(上昇速度)は、DPF14の再生処理が開始されると、該開始時T1の速度X1から速度X2まで徐々に上昇する。図2から明らかなように、DPF14が正常である場合、DPF14の再生処理に伴ってPMセンサ24の変化速度は比較的大きく上昇し、再生処理前の出力変化速度X1と再生処理中の出力変化速度X2との差(X2−X1)は比較的大きな値となる。すなわち、DPF14が正常である場合、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性が顕著に現れる。その後しばらく、PMセンサ24の出力変化速度は速度X2で安定し、DPF14の再生処理後に排気微粒子が再び蓄積され始めると、PMセンサ24の出力変化速度は徐々に低下する。
これに対して、図3は、DPF14が故障している場合について、DPF14の再生処理中及びその前後に検出されるPMセンサ24の出力値、並びに該出力値の変化速度を示している。図3に示すように、この場合も、PMセンサ24の出力値は常に上昇し、該出力値が所定値Rに達する度にPMセンサ24はリセットされる。また、PMセンサ24の出力値の変化速度(上昇速度)が、DPF14の再生処理に伴って速度X1から速度X2まで徐々に上昇する点も、DPF14が正常である場合と同様である。
しかしながら、DPF14が故障している場合、再生処理前からDPF14の排気微粒子の捕集能力は低下しており、PMセンサ24の出力変化速度は比較的高くなっているため、DPF14の再生処理が実行されてもPMセンサ24の変化速度は大きく上昇しない。すなわち、DPF14が故障している場合、再生処理前の出力変化速度X1と再生処理中の出力変化速度X2との差(X2−X1)は比較的小さな値となり、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性が顕著に現れない。
このように、本発明では、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性がDPF14の正常時には顕著に現れるが、故障時には顕著に現れないことを利用して、DPF14の故障判定が行われる。
図4を参照しながら、DPF14の故障の有無を判定するための各処理の流れについて、具体的に説明する。
先ず、ステップS1では、DPF14の再生処理についての所定の開始条件が成立したか否かが判定される。なお、再生処理の開始条件は特に限定されないが、例えば、差圧センサ20により検出された圧力差ΔPが所定閾値を超えることが開始条件とされる。
ステップS1の判定の結果、DPF14の再生処理の開始条件が成立していなければ、再生処理非実行時におけるPMセンサ24の出力値が検出され(ステップS2)、このステップS2の検出値を微分することでPMセンサ24の出力変化速度X1が算出されて(ステップS3)、このステップS3で算出された出力変化速度X1がデータ保存部37に記憶される(ステップS4)。
このステップS2〜ステップS4の一連の処理は、DPF14の再生処理の開始条件が成立するまで繰り返し行われる。なお、ステップS4では、直近の複数回のステップS3でそれぞれ算出された出力変化速度X1の平均値を記憶することが好ましく、これにより、故障判定を精度よく行うことができる。
一方、ステップS1の判定の結果、DPF14の再生処理の開始条件が成立したとき、DPF14の再生処理が開始される(ステップS5)。具体的には、エンジン2の燃焼室に燃焼用の燃料に加えてDPF再生用の燃料が供給されるようにインジェクタ8が制御され、これにより、未燃燃料が排気経路6に排出されて酸化触媒12で酸化し、このとき生じる酸化熱によりDPF14の温度が上昇することで、DPF14に蓄積された排気微粒子が焼失して、DPF14が再生される。
続いて、DPF14再生処理が開始されてから所定時間Tx経過すると、PMセンサ24の出力値が検出され(ステップS6)、このステップS6の検出値を微分することでPMセンサ24の出力変化速度X2が算出される(ステップS7)。このステップS7では、DPF14の再生処理開始に伴って上昇し終わった後の安定した速度X2が算出される。そのため、前記所定時間Txは、PMセンサ24の出力変化速度がDPF14の再生処理開始に伴って上昇し終わって安定するまでに必要な時間以上で、且つ、該上昇後の速度X2が低下し始める時間未満の時間に設定される。また、ステップS7では、複数の算出値の平均値を出力変化速度X2とすることが好ましく、これにより、故障判定を精度よく行うことができる。
次のステップS8では、ステップS4で記憶された出力変化速度X1と、ステップS7で算出された出力変化速度X2との差(X2−X1)が算出される。
続くステップS9では、ステップS8で算出された差(X2−X1)が所定の閾値よりも大きいか否かが判定され、差(X2−X1)が閾値よりも大きければDPF14は正常であると判定され(ステップS10)、差(X2−X1)が閾値以下であればDPF14は故障していると判定される(ステップS11)。なお、ステップS11では、故障判定とともに、その旨が車両の所定位置に設置された報知装置40により報知されて、乗員にDPF14の交換が促される。
このように、本実施形態では、DPF14の排気微粒子の捕集能力を示す値として、PMセンサ24の出力変化速度を使用し、DPF14の再生処理の非実行時の出力変化速度X1と再生処理中の出力変化速度X2との差(X2−X1)が所定の閾値よりも大きいか否かによって、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性が顕著に現れているか否かを判定し、これによって、DPF14の故障の有無を判定する。これにより、再生処理に伴ってDPF14の排気微粒子の捕集能力が低下する特性がDPF14の正常時には顕著に現れるが、故障時には顕著に現れないことを利用して、DPF14の故障判定を正確に行うことができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、DPF14の排気微粒子の捕集能力に関する値として、PMセンサ24の所定時間内におけるリセット回数を使用してもよい。この場合、DPF14の再生処理の非実行時のPMセンサ24の所定時間内におけるリセット回数N1と、DPF14の再生処理中のPMセンサ24の所定時間内におけるリセット回数N2とを検出し、これらのリセット回数N1,N2の差(N2−N1)が所定の閾値よりも大きければDPF14が正常であると判定し、前記の差(N2−N1)が所定の閾値以下であればDPF14が故障していると判定することで、上述の実施形態と同様、DPF14の故障判定を正確に行うことができる。
また、上述の実施形態では、ディーゼルエンジンの排気系に設けられたパティキュレートフィルタの故障判定について説明したが、本発明は、ディーゼルエンジン以外のエンジンの排気系に設けられたパティキュレートフィルタについても同様に適用できる。
以上のように、本発明によれば、パティキュレートフィルタの故障判定を正確に行うことが可能となるから、エンジンの排気浄化技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 エンジンの排気系
2 エンジン
6 排気通路
12 酸化触媒
14 DPF(パティキュレートフィルタ)
24 PMセンサ(排気微粒子量検出手段)
33 インジェクタ制御部(フィルタ再生手段)
34 フィルタ能力検出部(フィルタ能力検出手段)
35 算出部(算出手段)
36 DPF故障判定部(フィルタ故障判定手段)

Claims (1)

  1. エンジンの排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、
    前記パティキュレートフィルタに蓄積した排気微粒子を除去して、該パティキュレートフィルタを再生処理するフィルタ再生手段と、
    前記排気通路における前記パティキュレートフィルタの下流側で排気微粒子を捕集し、該捕集した排気微粒子量を検出する排気微粒子検出手段と、
    前記パティキュレートフィルタの排気微粒子の捕集能力に関する値として、前記排気微粒子検出手段の検出値の変化速度を検出するフィルタ能力検出手段と、
    前記フィルタ再生手段による再生処理中における前記フィルタ能力検出手段の検出値と、前記フィルタ再生手段により再生処理が行われていないときの前記フィルタ能力検出手段の検出値との差を算出する算出手段と、
    該算出手段の算出に基づいて前記パティキュレートフィルタの故障を判定する故障判定手段と、を備え、
    該故障判定手段は、前記算出手段により算出された差が所定の閾値よりも小さいとき、前記パティキュレートフィルタが故障していると判定することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
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