JP5515385B2 - 着火装置及びバーナ装置 - Google Patents
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Description
このフィルタは、上記微粒子よりも小さな孔を複数備える多孔質体であるセラミックス等によって形成されており、上記微粒子の通過を阻止することによって微粒子の捕集を行っている。
このようなフィルタの目詰まりを防止するために、例えば特許文献1に示されるように、フィルタに対して高温ガスを供給することによって、フィルタに捕集された微粒子を燃焼させて除去する方法が用いられている。
しかしながら、バーナ装置では、通常、着火装置としてグロープラグやスパークプラグが用いられており、非常に小さな加熱領域において混合気を着火させている。このため、着火性が悪いという問題を有している。
つまり、従来の着火装置は、加熱領域が小さいことに起因して、着火性が悪いという問題を有している。
このことから、着火装置に供給される混合気と混合気との間に燃料を含まない領域が存在し、これによって火炎の伝播が良好に行われず失火する場合もある。
すなわち、本発明によれば、着火装置における混合気を加熱する加熱面積が増加し、これによって混合気の着火性が向上する。
このように、本発明によれば、着火性を向上させることが可能となる。
図1は、本実施形態の着火装置を備えるバーナ装置S1の概略構成を示す断面図である。
このバーナ装置S1は、上流側に配置されるディーゼルエンジン等の排気ガスを排出する装置の排気口と接続され、供給される排気ガスX(酸化剤)と燃料Yを混合して燃焼させることによって高温ガスZを発生させると共に当該高温ガスZを後流側のフィルタに供給するためのものであり、例えばディーゼルエンジンとパティキュレートフィルタとの間に配置される。
そして、このバーナ装置S1は、供給流路1と、燃焼部2とを備えている。
そして、本実施形態においてインジェクタ5は、後述する着火装置7の補助加熱部7bの全体に燃料Yが噴きかかるように燃料Yを、例えば15°程度の噴射角度にて噴射する。
また、補助加熱部7bは、混合気に含まれる燃料が付着した場合に、当該付着した燃料を保持するための内部空間(例えば、複数の微細孔)を有している。このような補助加熱部7bは、例えば、金網、焼結金属、金属繊維、ガラス布、セラミック多孔体、セラミックファイバ、軽石等によって形成することができる。
なお、補助加熱部7bを軽石等で形成した場合には、グロープラグ7aが補助加熱部7bに覆われることによって、着火装置7において最も温度の高いグロープラグ7aの先端への混合気の流入が妨げられることとなる。したがって、補助加熱部7bに対して、グロープラグ7aが露出される貫通孔を形成し、グロープラグ7aの先端において混合気が加熱されるように構成することが好ましい。
また、補助加熱部7b内部への混合気の流入をより促進させるために、グロープラグ7aの先端を露出するための貫通孔を複数形成し、さらに各貫通孔が連通させることが好ましい。これによって、ある貫通孔から流入した混合気が他の貫通孔から抜けることが可能となり、補助加熱部7b内部への混合気の流入をより促進させることが可能となる。
このようにインジェクタ5から噴射された燃料Yは、燃焼部2に導入された排気ガスX及び必要に応じて供給された空気と混合されて混合気とされ、さらに着火装置7において加熱されることによって燃焼領域Nにおいて燃焼される。
このような混合気の燃焼によって高温ガスZが生成され、バーナ装置S1の下流側に設置されるフィルタに高温ガスZが供給される。
すなわち、本実施形態における着火装置7によれば、グロープラグ7aのみにて着火を行う場合と比較して、混合気を加熱する加熱面積が増加し、これによって混合気の着火性が向上する。
このように本実施形態における着火装置7によれば、混合気の着火性を向上させることが可能となる。
このため、混合気に含まれる燃料のうち、燃焼されなかった分が補助加熱部7bによって保持される。そして、この保持された燃料は、揮発して再度混合気を生成する。このため、インジェクタ5から燃料が間欠噴射させる場合であっても、補助加熱部7bから揮発した燃料が燃焼領域Nに供給されることによって、燃焼領域Nに連続的に燃料が供給されることとなり、燃焼領域Nにおける燃焼を安定させることができる。
このため、補助加熱部7bの全体に混合気を供給することができ、補助加熱部7b全体において混合気の着火を行うことができる。
また、補助加熱部7bの全体において燃料を保持することが可能となり、より多くの燃料を補助加熱部7bにおいて保持可能となると共に、より多くの燃料を補助加熱部7bから燃焼領域Nに供給することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
また、補助加熱部7bは、上下端が開口端とされた円筒形状の収容部10に収容されている。さらに、管体部4の内部(燃焼部2の内部)を、供給流路1の排気ガスXの流れ方向における上流側領域R1と下流側領域R2とに分離する仕切板11が設置され、これによって、供給流路1から上流側領域R1及び下流側領域R2を介して再度供給流路1に接続される連続された流路が形成されている。
なお、収容部10及び補助加熱部7bは、図2に示すように、下流側領域R2に設置されている。
ここで、燃料供給装置12から補助加熱部7bに燃料が供給され、この燃料が補助加熱部7b全体から揮発する。そして、補助加熱部7bから揮発した燃料と排気ガスXとが混合されて混合気が生成されると共に燃焼される。
このような構成を有する本実施形態におけるバーナ装置S2及び着火装置7によれば、燃焼領域Nにおける発熱密度が向上し、燃焼領域Nの全体において混合気の着火を行うことができ、混合気の着火性を向上させることができる。
さらに、燃焼領域Nの温度を補助加熱部7bによって常に混合気の着火温度以上の温度に保つことができるため、混合気をより確実に燃焼させることができる。なお実際に、混合気の完全燃焼を達成するためには、燃焼領域Nにおける発熱量が3W/cm3以上となるように補助加熱部7bを構成及び加熱することが好ましい。
また、補助加熱部7bから燃料が揮発することによって、燃焼領域Nの全体に混合気を連続的に安定して供給することができる。
このため、図3に示すように、補助加熱部7bを電源に接続されたヒータ線によって形成して補助加熱部7b自らが発熱する構成や、さらに収容部10の上端側に混合気の漏出を抑制する金網13等を設置する構成を採用することもできる。
なお、補助加熱部7bを発熱させる場合には、燃焼領域Nに燃料を供給するために、上記第1実施形態のバーナ装置S1と同様にインジェクタ5を用いることが好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、排気ガスの配管途中に設置される燃料供給装置と着火装置とからなるバーナ装置、あるいは当該着火装置に適用することも可能である。
しかしながら、本発明の着火装置はこれに限定されるものではなく、他の装置の着火装置として用いることも可能である。
Claims (5)
- 燃料と酸化剤との混合気に着火する着火装置であって、
前記混合気の着火温度以上の温度に発熱するグロープラグからなる発熱源と、
該発熱源による加熱及び自らの発熱により前記着火温度以上の温度に加熱されると共に前記発熱源周りに設置されるヒータ線からなる補助加熱部と、
上下端が開口端とされると共に前記補助加熱部を収容する収容部と、
前記補助加熱部よりも前記収容部の上端側に設置される金網と
を備えることを特徴とする着火装置。 - 前記補助加熱部は、前記燃料の保持が可能な内部領域を有することを特徴とする請求項1記載の着火装置。
- 前記補助加熱部は、混合気が内部を通過可能に形成されると共に前記混合気の燃料領域を含んで配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の着火装置。
- 燃料を供給する燃料供給装置と、該燃料供給装置から噴射された燃料と酸化剤との混合気に着火する着火装置とを備えるバーナ装置であって、
前記着火装置として請求項1〜3いずれかに記載の着火装置を用いることを特徴とするバーナ装置。 - 前記燃料供給装置は、前記補助加熱部全体を含む領域に前記燃料を噴射することを特徴とする請求項4記載のバーナ装置。
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