JP5514728B2 - 補綴および歯列矯正用の装置および方法 - Google Patents

補綴および歯列矯正用の装置および方法 Download PDF

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Description

背景
1.発明の分野
本発明は、補綴および歯列矯正の歯科処置に関連する。
2.関連技術
歯列矯正は、不正咬合など、患者の歯列の不揃いに関連する歯科専門の一つである。歯列矯正には、一般に患者の歯の再配列および/または再配置が関与する。正確な配列および/または位置によって、歯の機能および外観が向上する。
補綴とは、歯の欠損、歪み、奇形、または不正咬合など、患者の歯列の不揃いの矯正に関連した歯科専門の一つである。歯列矯正では一般に患者の歯の再配列および/または再配置が関与するのに対し、補綴には一般に研削や切削による患者の歯の再形成および/または生体適合性の歯質を用いた歯の一部の構築が関与する。例えば、補綴処置には、クラウン、ブリッジ、インレー、および/または被覆など、一つ以上の歯科修復の配置が関与しうる。補綴では、不適当な歯の色および形状の矯正も行われるが、これは歯列矯正だけでは矯正できない。
発明の概要
この補綴および歯列矯正の装置および方法の実施態様は、いくつかの特徴を持つが、そのどれか一つが単独で望ましい特定を担っているわけではない。後述の特許請求の範囲に記載されたこの装置および方法の範囲を限定することなく、そのより顕著な特徴を本書で簡単に考察する。この考察内容を考慮すれば、また特に「発明の詳細な説明」と題したセクションを読めば、本実施態様の特徴によって利点がどのようにもたらされるかが理解できるが、これには、歯列矯正および補綴の治療を計画・実施する段階で様々な修復パラメータを制御する能力、様々な治療目標を達成する計画段階で反復する能力、およびその結果最も望ましい治療目標の選択、除去する歯質の低減、歯列矯正および/または補綴の処置のための将来的なオプションの維持、補綴の結果の改善などが含まれ、補綴処置時に除去する患者の歯列の部分を正確に特定する上で歯科専門家を支援し、また歯科修復物を適切に配置するために十分な歯質が除去されたかどうかを確認する上で歯科専門家を支援する。
この装置および方法の一つの側面には、補綴処置において、修復パラメータが最終的な修復結果の望ましい範囲内に収まるように制御することが望ましいという認識が含まれる。患者は一般に、補綴処置によって達成を希望する一つ以上の目標を持っている。これらのパラメータを歯列矯正術/補綴の計画段階と実施時の両方で制御することで、患者がその修復治療の目標に到達する可能性がより高くなる。
この装置および方法の別の側面には、補綴処置において、構造的に健全な最終的修復を確保するために必要なできるだけ少量の健康な歯質を除去することが望ましいという認識が含まれる。除去プロセスは取消しができず、患者にとって潜在的に不快である。その上、同一の歯に対するその後の歯科作業では、一般に自然な歯牙構造のさらなる除去が必要である。従って、歯質がより多く除去されると、患者の歯列の将来的な修正についてのオプションがさらに限定されることになるため、必要に応じてできるだけ少量の自然な歯牙構造を除去することが望ましい。過度の除去によって、歯内治療(歯根管治療)が必要となったり、易感染性の歯科修復物の保持など、合併症につながることがある。
この装置および方法の別の側面には、補綴処置において、それぞれの患者について少なくとも部分的にその患者の歯列の最初の配置に基づく予後があるという認識が含まれる。こうして、重度の不正咬合の歯のある患者については、修復の予後が少なくとも部分的に不正咬合の重症度により貧弱なものとなることがある。補綴処置を実施する前に、まず歯列矯正術で患者の歯列を治療することで、新しい歯の位置は構造的な変更をそれほど必要とせず、より高度な修復設計が可能となることが考えられるため、その患者についての予後が著しく改善されうる。
この装置および方法の別の側面には、歯の修正の前に準備ガイドを患者の歯列上に配置するとき、歯の突出した部分(準備時に除去されることになる部分)が実際に除去されない限り、その部分によってガイドが適切に配置されないことがあるという認識が含まれる。こうして、歯科専門家にとって、歯の実際の切削を伴わずに除去することになる歯の部分を正確に特定することは困難である。また、歯科専門家にとって、配置する望ましい歯科修復を適切に作成するために十分な歯質が除去されたことを正確に確認するのも困難である。従って、妥当な準備用隙間の測定に使用でき、同時に何らかの歯の修正の前であってもガイドの適切な配置の妨げとなる患者の歯の突出した部分を避けることができるガイドを歯科専門家が利用できるとすれば有利であろう。
この補綴および歯列矯正の装置および方法を開示した実施態様について、有利な特徴を強調することに重点を置きながら本書で詳細に考察する。これらの実施態様では、添付図面に示した新規かつ非自明な装置および方法を描写しているが、これらは例証のみを目的とするものである。これらの図面には以下の図が含まれ、ここで同様な数値は同様な部品を示す。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
a)第一の構成で歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列は歯を含む、ことと、
b)仮想的な歯列矯正を使用して、上記第一の構成から第二の構成への上記歯列の仮想モデルを変形することと、
c)仮想的な補綴を使用して、上記第二の構成から第三の構成への上記歯列の上記仮想モデルを変形することであって、上記第三の構成は、上記歯および歯科修復物を含む、ことと、
d)上記第三の構成で修復パラメータの評価することと、
e)手順b)、c)およびd)を反復することと、
f)選択した手順b)、c)およびd)の反復に基づいて、歯列矯正治療計画および補綴治療計画を作成することと
を含む、歯科治療計画を開発するための方法。
(項目2)
上記修復パラメータは、除去される歯の材料の体積、審美的特徴、または上記歯列の内側部分の構成である、項目1の方法。
(項目3)
手順d)は、上記修復パラメータが修復の目標を実質的に満たすかどうかの評価を含む、項目1の方法。
(項目4)
歯列矯正を使用して上記第一の構成から上記第二の構成へ上記歯列を変形することをさらに含む、項目1の方法。
(項目5)
上記第一の構成から上記第二の構成への上記歯列の変形が、少なくとも一つの歯科用アライナーの使用を含む、項目4の方法。
(項目6)
上記歯列に対する歯表面の除去、歯の切削および歯の整形のうち少なくとも一つを実施することをさらに含む、項目4の方法。
(項目7)
歯表面の除去、歯の切削および歯の整形のうち少なくとも一つの効力を確認することをさらに含む、項目4の方法。
(項目8)
確認することが、上記歯列上に準備ガイドを配置することと、少なくとも一つの歯と上記準備ガイドとの間の隙間を測定することとを含む、項目7の方法。
(項目9)
上記準備ガイドが実質的に上記歯列の上記第三の構成と一致する、項目8の方法。
(項目10)
上記準備ガイドは、上記少なくとも一つの歯の一部が上記準備ガイドの壁部分を越えて突き出ることを可能にする少なくとも一つの開口部を含む、項目8の方法。
(項目11)
確認することが、上記歯列上に歯科修復物を配置することと、適切なフィットを確認することとを含む、項目7の方法。
(項目12)
上記歯列矯正治療計画に基づいて、歯列矯正用器具を作成することをさらに含む、項目1の方法。
(項目13)
a)最初の構成で歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列は歯を含む、ことと、
b)仮想的な歯列矯正を使用して、上記最初の構成から中間構成へ上記歯列の仮想モデルを変形することと、
c)仮想的な補綴を使用して、上記中間構成から最終的構成へ上記歯列の仮想モデルを変形することであって、上記最終的構成は歯および歯科修復物を含む、ことと、
d)上記最初の構成から上記中間構成へ上記歯列を変形することと、
e)歯列への歯表面の除去、歯の切削、および歯の整形のうち少なくとも一つを実施することと、
f)上記歯列へ上記歯科修復物を装着することと
を含む、歯科治療計画を開発するための方法。
(項目14)
項目13の方法で、さらに以下:
g)修復パラメータの特定および評価を行うこと
を含む、方法。
(項目15)
さらに手順b)、c)およびg)を反復することを含む、項目14の方法。
(項目16)
上記修復パラメータが、除去される歯の材料の体積、審美的特徴、または歯列の内側部分の構成である、項目14の方法。
(項目17)
項目14の方法で、さらに以下:
h)上記修復パラメータが望ましい閾値を満たすかどうかを判断すること
を含む、方法。
(項目18)
最初の構成、中間構成および最終的構成に基づいて、歯列矯正計画を作成することをさらに含む、項目17の方法。
(項目19)
上記歯列矯正計画に基づいて歯列矯正用器具を作成することをさらに含む、項目18の方法。
(項目20)
上記最初の構成、中間構成および最終的構成に基づいて、修復目標を作成することをさらに含む、項目13の方法。
(項目21)
上記修復計画に基づいて、補綴準備を行うことをさらに含む、項目20の方法。
(項目22)
上記最初の構成から上記中間構成へ実際の歯列を変形することは、少なくとも一つの歯科用アライナーの使用を含む、項目13の方法。
(項目23)
歯表面の除去、歯の切削および歯の整形のうち少なくとも一つの効力を確認することをさらに含む、項目13の方法。
(項目24)
確認することは、上記歯列上に準備ガイドを配置することと、一つの歯と上記準備ガイドとの間の隙間を測定することとを含む、項目23の方法。
(項目25)
上記準備ガイドが実質的に上記歯列の上記最終的構成と一致する、項目24の方法。
(項目26)
上記準備ガイドは、上記歯の一部が、上記準備ガイドの壁部分を越えて突き出ることを可能にする少なくとも一つの開口部を含む、項目24の方法。
(項目27)
確認することは、上記歯列上に上記歯科修復物を配置することと、適切なフィットを確認することとを含む、項目23の方法。
(項目28)
上記歯科修復物が上記歯列に適切に適合しない場合に、手順e)を反復することをさらに含む、項目27の方法。
(項目29)
歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列は歯を含む、ことと、
少なくとも一つの修復パラメータに関する望ましい結果を得るために、仮想的な補綴を使用して上記歯列の上記仮想モデルを変形することと、
上記少なくとも一つの修復パラメータに関する望ましい結果を実質的に達成するまで、上記変形する手順を反復することと、
上記実質的に達成された治療目標に基づいて、補綴治療計画の生成することと
を含む、歯科治療計画を準備するための方法。
(項目30)
上記少なくとも一つの修復パラメータが、除去される歯の材料の体積、審美的特徴、上記歯列の内側部分の構成、またはその組み合わせを含む、項目29の方法。
(項目31)
上記変形する手順に対する反復が、
上記少なくとも一つの修復パラメータに関する上記望ましい結果を実質的に達成することを促進するために、仮想的な歯列矯正を使用して、上記歯列の上記仮想モデルを変形することを含む、項目29の方法。
(項目32)
患者の上側または下側のアーチにおける歯の少なくとも一部分を覆うよう構成された仮想的に生成したオーバレイであって、上記オーバレイは上記歯を受けるように構成された少なくとも一つの窩洞を形成する壁部分を含む、オーバレイを含み、
ここで、上記壁部分には上記歯の突出した部分を受けるように構成された少なくとも一つの開口部が含まれる、補綴処置時に使用する準備ガイド。
(項目33)
上記仮想的なオーバレイが患者の上側または下側のアーチすべての歯を覆うように構成された、項目32の準備ガイド。
(項目34)
最初の構成で患者の歯列の仮想モデルを作成することと、
望ましい最終的構成で上記患者の歯列の第二の仮想モデルを作成するために、コンピュータソフトウェアを使用して上記仮想モデルを操作することと、
第一および第二の仮想モデルを重ね合わせることと、
上記重ね合わされたモデルにおいて、上記第一のモデルの歯列が上記第二のモデルの歯列を超えて突き出る部分での交差する境界を識別することと、
上記第二のモデルに実質的に一致し、上記交差する境界で定義された開口部を有する準備ガイドを作成することと
を含む、補綴処置時に使用する準備ガイドを作成する方法。
(項目35)
上記患者と共に上記第二の仮想モデルを検討する手順をさらに含む、項目34の方法。
(項目36)
代替的な望ましい最終的構成を達成するために、上記第二の仮想モデルを操作する手順をさらに含む、項目35の方法。
(項目37)
プロセッサを備えている、歯科治療計画を最適化するためのシステムであって、上記プロセッサは、
歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することと、
仮想的な歯列矯正および仮想的な補綴のうち少なくとも一つを使用して上記歯列の上記仮想モデルを変形することと、
少なくとも一つの修復パラメータに関する上記変形の結果を評価することと、
上記変形の結果を反復的に変形し、上記結果の反復的な変形は、上記少なくとも一つの修復パラメータについて望ましい効果が生じるまで上記変形の結果を再評価することと
を行うように構成されている、システム。
(項目38)
項目37のシステムであって、
上記歯科患者の歯列を変形するよう構成された歯列矯正用器具をさらに含む、システム。
(項目39)
上記歯列矯正用器具が歯科用アライナーを含む、項目38のシステム。
(項目40)
上記歯科患者の歯列に装着するよう構成された補綴用器具をさらに含む、項目39のシステム。
(項目41)
歯と準備ガイドとの間の隙間を示すために、上記歯科患者の歯列の上に配置されるよう構成された準備ガイドをさらに含む、項目39のシステム。
(項目42)
上記準備ガイドは、上記歯の一部が上記準備ガイドの壁部分を越えて突き出ることを可能にする少なくとも一つの開口部を含む、項目41のシステム。
(項目43)
少なくとも一つの修復パラメータに関する上記変形の結果の評価が、上記少なくとも一つの修復パラメータが、望ましい範囲内に収まるような上記少なくとも一つの修復パラメータに関する上記変形の結果の評価を含む、項目37のシステム。
(項目44)
少なくとも一つの修復パラメータに関する上記変形の結果の評価が、複数の修復パラメータが、望ましい範囲内に収まるような複数の修復パラメータに関する上記変形の結果の評価を含む、項目37のシステム。
(項目45)
a)最初の構成で歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列には歯が含まれる、ことと、
b)パラメータが望ましい範囲内に収まるように制御される歯科治療プログラムの少なくとも一つのパラメータの識別することと、
c)仮想的な歯列矯正および仮想的な補綴のうち少なくとも一つを使用して、上記最初の構成から最終的構成へ上記歯列の仮想モデルを変形することと、
上記パラメータに対する上記変形手順の効果を評価することと、
上記変形手順が上記パラメータに望ましい効果が生じるまで、手順b)、c)およびd)を反復することと
を含む、歯科治療計画を開発するための方法。
(項目46)
パラメータが望ましい範囲内に収まるように制御される歯科治療プログラムの少なくとも一つのパラメータを識別することは、複数のパラメータが望ましい範囲内に収まるように制御される上記歯科治療プログラムの複数のパラメータを識別することを含む、項目45の方法。
(項目47)
第一の構成で患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列は、基準体積を有する少なくとも一つの歯を含む、ことと、
上記少なくとも一つの歯が上記第一の構成から第二の構成へと移動する際に作成されたモデルの体積を生成することと、
上記基準体積を上記モデル体積から差し引き、ビルドアップ体積を得ることと
を含む、患者の歯科情報を生成する方法。
(項目48)
準備した構成で患者の歯列の仮想モデルを作成することをさらに含む、項目47の方法。
(項目49)
準備した構成で上記歯列の体積を基準体積から差し引くことによって除去された体積を決定することをさらに含む、項目48の方法。
(項目50)
上記除去された体積とビルドアップ体積とを合わせることによって修復体積を決定することをさらに含む、項目49の方法。
(項目51)
項目48の方法であって、
上記第一の構成から第一の中間構成へ患者の歯列の仮想モデルを変形することと、
上記少なくとも一つの歯が上記第一の中間構成から上記第二の構成へと移動する際に作成された第一の中間モデルの体積を生成することと、
上記第一の中間モデル体積から上記基準体積を差し引き、第一の中間ビルドアップ体積を得ることと、
効果が望ましい効果であるかどうかを判断するために、上記第一の中間ビルドアップ体積に対する上記変形する手順の効果を評価することと
をさらに含む、方法。
(項目52)
項目51の方法であって、
上記準備した構成での上記歯列の体積を上記基準体積から差し引くことによって除去された体積を決定することと、
上記除去された体積と上記第一の中間ビルドアップ体積とを合わせることによって、修復体積を決定することと
をさらに含む、方法。
(項目53)
項目51の方法であって、
上記第一の構成から第二の中間構成への上記患者の歯列の仮想モデルを変形することと、
上記少なくとも一つの歯が上記第二の中間構成から上記第二の構成へと移動する際に作成された第二の中間モデル体積を生成することと、
上記第二の中間モデル体積から上記基準体積を差し引き、第二の中間ビルドアップ体積を得ることと、
効果が望ましい効果であるかどうかを判断するために、上記第二の中間ビルドアップ体積に対する上記変形する手順の効果を評価することと
をさらに含む、方法。
(項目54)
項目53の方法であって、
上記準備した構成での上記歯列の体積を上記基準体積から差し引くことによって除去された体積を決定することと、
上記除去された体積と上記第二の中間ビルドアップ体積を合わせることによって修復体積を決定することと
をさらに含む、方法。
(項目55)
上記モデル体積を生成することは、
上記少なくとも一つの歯が上記第一の構成から上記第二の構成へ移動する際に、上記少なくとも一つの歯によって占められる仮想的な空間の体積を決定すること
を含む、項目47の方法。
(項目56)
項目47の方法であって、
上記ビルドアップ体積が隣合せの仮想的な歯の体積または仮想的な被覆の体積と重なるかどうかを確認することをさらに含む、方法。
(項目57)
項目56の方法であって、
上記重なりを解決するために上記ビルドアップ体積を変形することをさらに含む、方法。
(項目58)
上記患者の歯列の仮想モデルを作成することは、上記少なくとも一つの歯の表面の境界を表す基準の輪郭メッシュクラウンを生成することを含む、項目47の方法。
(項目59)
上記モデル体積を生成することは、
上記基準の輪郭メッシュクラウンが上記第一の構成から上記第二の構成へと移動する際に上記基準の輪郭メッシュクラウンによって占められる仮想的な空間を計算することをさらに含む、項目58の方法。
(項目60)
プロセッサを含む患者の歯科情報を生成するシステムであって、上記プロセッサは、
第一の構成での患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、上記歯列は基準体積を有する少なくとも一つの歯を含む、ことと、
上記少なくとも一つの歯が上記第一の構成から第二の構成へと移動する際に作成されたモデル体積を生成することと、
上記基準体積を上記モデル体積から差し引き、ビルドアップ体積を得ることと
を行うように構成されている、システム。
(項目61)
上記プロセッサは、さらに、上記準備した構成において患者の歯列の仮想モデルを作成するよう構成されている、項目60のシステム。
(項目62)
上記プロセッサは、さらに、上記準備した構成での上記歯列の体積を上記基準体積から差し引くことにより除去された体積を決定するよう構成されている、項目61のシステム。
(項目63)
上記プロセッサは、さらに、上記除去された体積および上記ビルドアップ体積を加えることにより修復体積を決定するよう構成されている、項目62のシステム。
(項目64)
上記プロセッサは、
上記第一の構成から第一の中間構成へ上記患者の歯列の仮想モデルを変形することと、
上記少なくとも一つの歯が上記第一の中間構成から上記第二の構成へ移動する際に作成される第一の中間モデル体積を生成することと、
上記第一の中間モデル体積から上記基準体積を差し引いて第一の中間ビルドアップ体積を得ることと、
効果が望ましい効果であるかどうかを判断するために、上記第一の中間ビルドアップ体積に対する上記変形する手順の効果を評価することと
をさらに行うように構成されている、項目60のシステム。
(項目65)
上記プロセッサは、
上記第一の構成から第二の中間構成へ上記患者の歯列の仮想モデルを変形することと、
上記少なくとも一つの歯が上記第二の中間構成から上記第二の構成へと移動する際に作成された第二の中間モデル体積を生成することと、
上記第二の中間モデル体積から上記基準体積を差し引き、第二の中間ビルドアップ体積を得ることと、
効果が望ましい効果であるかどうかを判断するために、上記第二の中間ビルドアップ体積に対する上記変形する手順の効果を評価することと
を行うようにさらに構成されている、項目64のシステム。
(項目66)
上記プロセッサは、
上記ビルドアップ体積が隣合せの仮想的な歯の体積または仮想的な被覆体積と重なるかどうかを確認することを行うようにさらに構成されている、項目60のシステム。
(項目67)
上記プロセッサは、
上記重なりを解決するために上記ビルドアップ体積を変形することを行うようにさらに構成されている、項目66のシステム。
(項目68)
項目60のシステムであって、
上記第一の構成、上記ビルドアップ体積、上記修復体積、上記除去された体積、上記第二の構成、上記最終的構成、上記準備した構成または上記基準体積の仮想的な表現を表示する機構をさらに含む、システム。
図1は、修復パラメータに対して、様々な歯列矯正/補綴の治療オプションを評価した表である。 図2は、治療前の配置での2本の歯の概略図である。 図3は、一つの補綴治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図4は、別の補綴治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図5は、一つの歯列矯正/補綴治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図6は、別の歯列矯正/補綴治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図7は、別の歯列矯正/補綴治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図8は、一つの歯列矯正治療計画例による治療後の配置での図2の歯の概略図である。 図9は、本方法の一定の実施態様で実施しうる手順を説明したフローチャートである。 図10は、この装置および方法の一定の実施態様と関連して使用しうるアライナーの一実施態様の斜視図である。 図11は、本方法の一定の実施態様で実施しうる手順を説明したフローチャートである。 図12は、最初の配置での歯の正面図である。 図13は、本方法の一実施態様に従い、その歯についての望ましい最終的配置を重ねた図12の歯の正面図である。 図14は、本方法の一実施態様に従い、その歯についての望ましい最終的配置を重ねた図12の歯の正面図である。 図15は、図12の歯の正面図および本補綴装置の一つの実施態様である。 図16は、図12の歯の正面図および本補綴装置の一実施態様で、装置の域外に及ぶ歯の部分を除去する手順を図示したものである。 図17は、本方法の一実施態様に従い準備した後での図12の歯の正面図である。 図18は、図12の歯の正面図および本方法の一実施態様に従い配置した歯科修復である。 図19は、本方法の別の実施態様の手順を説明したフローチャートである。 図20は、所定の長さの利用可能な治療時間にわたり、歯の質量の除去および/または質量のビルドアップが最小となる開始点および終了点を表すグラフである。 図21は、本発明の一実施態様による歯列矯正および補綴の技術を用いた被覆モデルの作成をシミュレートするプロセスを説明したフローチャートである。 図22Aおよび22Bはそれぞれ、本発明の一実施態様による、治療前の配置および最終的配置での歯列弓の簡略図である。 図23は、図21のプロセスの実施態様の手順を説明したフローチャートである。 図24は、本発明の一実施態様による、当初の配置および準備した配置での簡略化した歯の側面図を示す。 図25は、本発明の一実施態様による準備した歯の配置のスイープ量の簡略化した側面図および上面図を示す。 図26は、本発明による実際の修復の準備のためのプロセスを説明したフローチャートである。
発明の詳細な説明
本発明の技術は、様々な技術を使用して実施しうることが理解されるべきである。例えば、本書で使用した方法は、コンピュータシステムを実行するソフトウェアでの実施、またはマイクロプロセッサの組み合わせや特別に設計された別の特定用途向け集積回路、プログラム可能な論理装置、またはその様々な組み合わせのいずれかを使用したハードウェアで実施しうる。特に、本書で使用した方法は、適切なコンピュータ読取可能媒体上に常駐するか、同媒体によって媒介される一連のコンピュータで実行可能な命令により実施しうる。適切なコンピュータ読取可能媒体には、揮発性メモリ(例えば、RAM)および/または非揮発性メモリ(例えば、ROM、ディスク)が含まれうる。
この補綴および歯列矯正の装置および方法の一定の実施態様では、歯列矯正治療の利点を補綴処置と有利に組み合わせて、治療の最終的な結果を高める。本実施態様により、健康的な笑顔が生み出され、歯列矯正術を伴わない従来の補綴処置と比較して、除去される歯牙構造の量が少なくなる。除去される歯牙構造の低減により、歯の過剰減少から起こる合併症(知覚過敏など)が低減される。また、正確かつ再現可能な方法で低減が実施されるよう保証する上でも役立つ。さらに、治療の完了後で残る患者の本来の歯列の比率が高くなるため、患者の歯列に対する将来的な修正のオプションが増加する。
この装置および方法の一定の別の実施態様により、補綴処置時に管理される一つ以上の修復パラメータが有利に有効化される。所定の一つ以上のパラメータが特定されると、歯科専門家は、仮想的な歯列矯正術および仮想的な補綴のプロセスを反復して、毎回の反復によって所定のパラメータについての望ましい結果が生成されているかどうかを観察できる。歯科専門家は、患者と協力して反復を実施することもできる。所定のパラメータには、例えば、治療時間、除去する歯牙構造の量、最終的な審美および/または舌側歯面の歯並び、または他のパラメータなどが含まれうる。
この装置および方法の一定のその他の実施態様は、補綴処置時に除去される患者の歯列の部分を特定するにあたり、歯科専門家にとって有利な形で役立つ。また本実施態様は、配置されることになる歯科修復物を適切に作成するために、その患者の十分な歯質が除去されたかどうかを確認するにあたり、歯科専門家にとって役立つ。本書で使用した補綴の方法は、患者の歯列全体または1本の歯のみに対して実施することができる。ただし、簡素化を目的として、この装置および方法の一部は、1本の歯のみの場合を図に示している。
この装置および方法の一定のその他の実施態様は、最適な被覆の使用を重視した歯列矯正治療計画の作成にあたり、歯科専門家にとって有利に役立つ。これらの実施態様は、配置される歯科修復物を適切に作成するために使用されるパラメータの定量化において、歯科専門家にとって役立つ。
治療
本方法の実施態様は、患者がまず歯科専門家(これには、限定はされないものの歯科医、歯科矯正医、実験技術者、歯科用品供給業者、歯科業務提供者およびそれに類する者が含まれる)に歯列矯正の治療および/または補綴処置に関して相談した時に開始することができる。当初の相談時に、歯科専門家と患者は、患者の治療目標および利用可能な治療オプションの範囲を制限しうる何らかの制約について話し合うことができる。例えば、患者は結婚式の前にその笑顔の美しさを高めたいと希望しているが、患者は結婚式の6カ月前まで歯科専門家に相談しないことが考えられる。こうした状況において、治療のための時間枠は限定されており、またふさわしい歯列矯正/補綴の治療計画がその時間枠内に収まるよう設定する必要がある。
図1の表において、左手のカラムには、文字A〜Gで表した7通りの歯列矯正/補綴の治療オプションを列記している。オプションA〜Gは図2〜8に模式的に図示したが、これについて下記に詳細に考察する。表の一番上の列は、患者にとっての関心となりうる4つの修復パラメータを列記したものである。模範的な4つの修復パラメータは、歯列矯正/補綴の治療の完了に必要な時間、補綴治療による歯牙構造の量の減少、治療の完了に伴う最終的な審美(歯の色、歯の実際的な厚みおよびそれに類するものを含む)、および治療の完了に伴う舌側歯面(歯の舌側)の歯並びである。下記に詳細に説明する通り、この表は、その治療オプションについてそれぞれの修復パラメータについて質的な値を割り当てることにより、それぞれの治療オプションを評価するものである。当業者であれば、一部の患者が関心を持ちそうな図1には列記されていない追加的な修復パラメータが考えられることが認識される。従って、列記したパラメータは、本実施態様の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
図1では、それぞれの歯列矯正/補綴の治療オプションを、4つの列記したパラメータに対して評価している。所定の治療オプションを評価するには、歯科専門家および/または患者は、一番左の列にあるオプションを見つけてからその表全体を読む。それぞれの列に表示されているシンボルは、そのカラムのパラメータについて、治療オプションが肯定的な結果をもたらすか、または否定的な結果をもたらすかを示すものである。所定のパラメータについて、治療オプションが肯定的な結果をもたらす場合は、そのパラメータについて列内に一つ以上の+符号が表示されている。所定のパラメータについて、治療オプションが否定的な結果をもたらす場合は、そのパラメータについて列内に一つ以上の−符号が表示されている。複数の+符号または−符号は、その治療オプションについてそのパラメータが特に肯定的または特に否定的であることを示す。列内に0と表示される場合は、そのパラメータはその治療オプションに関して中立的だと見なされる。
図2は、治療前の配置での第一の歯Xおよび第二の歯Yを模式的に図示したもので、一方、図3〜8は、様々な治療後の配置での同一の歯を図示したものである。図2〜8において、図示した歯は臼歯であり、それぞれの臼歯の咬頭(咀嚼)表面は見る人の方を向いている。それぞれの歯の舌側面(舌側)は下方向を向いており、それぞれの歯の頬側面(舌側と反対)は上方向を向いている。
図2の治療前の配置において、歯Xは歯Yよりも舌に近い配置である。このように、その歯の舌側面と頬側面のどちらも整列していない。さらに、歯Yの一部は、歯Xの一部と重なっている。従って、歯の舌側面および頬側面を整列させるには、まず歯を引き離す方向に移動させるか、または片方または両方の歯の重なり合う部分を除去する必要がある。
図1にはオプションAが含まれ、これは歯列矯正または補綴の治療のないものを表し、そこからその他の結果を相対的に測定するベースラインが提供される。そのため、歯は図2に表示した状態のままである。図1の表を参照して、第一行全体を読むと、オプションAでは治療がないため、治療を完了するために必要な時間について非常に強い肯定的な結果(+++)となっている。またオプションAでは、歯牙構造が除去されていないため、歯牙構造の量の減少についても非常に強い肯定的な結果(+++)となっている。最後に、治療オプションAでは、これらの部分の改善が行われないため、最終的な審美および舌側歯面の歯並びの両方については強い否定的な結果(−−−)となっている。
図3は、補綴のみが関与する一つの治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図3の配置に変形するには、歯Yの重なった部分を切除または削除し、被覆を歯Xの頬側面に適用する。被覆を歯にしっかりと固定するために、歯Xの両側を少し除去して、被覆とのバットジョイントを形成する。
図1の表を参照して、第二行全体を読むと、治療オプションBでは治療に補綴のみが関与し、これは歯列矯正術よりもずっと短い時間枠内で完了しうるため、治療を完了するために必要な時間について強い肯定的な結果(++)となっている。ただし、治療オプションBでは、歯Yの重なった部分が除去され、また歯Xの両側を少し除去してバットジョイントを形成するため、歯牙構造の量の減少について否定的な結果(−)となる。治療オプションBでは、非常に厚い被覆が歯Xに追加され、また歯Yに追加される対応する被覆はないため、最終的な審美についてより否定的な結果(−−)となる。こうして、歯Yの色は改善されず、また歯Xおよび歯Yの頬側面の間にいくらかの色対比が存在する場合がある。最後に、治療オプションBでは、舌側歯面の歯並びについて非常に強い否定的な結果(−−−)となり、舌側面の歯列不正は、まったく矯正されていない。
図4は、これも補綴のみが関与する別の治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図4の配置に変形するには、歯Yの重なる部分を削り取り、被覆を歯Xの頬側面に適用する。この実施態様において、被覆は歯Yの頬側面にも適用される。上記の治療オプションBと同様に、歯Xの両側を少し除去して、被覆とのバットジョイントを形成する。被覆を歯Yに固定するために、バットジョイント用に歯Yの両側のごく一部分に加えて、歯Yの頬側面の薄い壁が除去される。
図1の表を参照して、第三行全体を読むと、治療オプションCでは治療に補綴のみが関与するため、治療を完了するために必要な時間について強い肯定的な結果(+ +)となっている。治療オプションCでは、歯Yの重なった歯牙構造が除去されるだけでなく、歯牙構造が歯Xおよび歯Yから除去されてバットジョイントを形成し、また歯Y上の被覆のための空間を形成するため、歯牙構造の量の減少について強い否定的な結果(−−)となっている。治療オプションCでは、歯Xに追加された非常に厚い被覆があるものの、両方の歯の色は対応する被覆のために改善するため、最終的な審美については中立的な結果(0)となっている。最後に、治療オプションBと同様に治療オプションCでも、舌側歯面の歯並びについて非常に強い否定的な結果(−−−)となる。
患者の特定の状態または治療要件にとって考えられる最適な結果に到達するために、それぞれの修復パラメータ間での考量(トレードオフ)がなされうる。例えば、審美および舌側矯正が重要なパラメータである場合、また特に減少する歯の量を最小化することが望ましい場合などの一部の状況では、歯列矯正および補綴のいくらかの組み合わせが指示されうることが明らかである。
図5は、歯列矯正および補綴の両方が関与する別の治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図5の配置に変形するには、歯Yの重なった部分を削り取り、歯Xを前方に(舌から離れる形に)移動する。ただし、歯Xは歯の頬側面および舌側面の歯並びが改善されるように距離d分のみ前方に移動するため、完璧にはならない。治療オプションDにおいては、被覆は歯Xおよび歯Yの頬側面にも適用される。
図1の表を参照して、第四行全体を読むと、治療オプションDでは、治療に歯列矯正術が関与するにもかかわらず、歯Xの移動量の多い治療オプションよりも治療にかかる時間がより短いため、治療を完了するために必要な時間について肯定的な結果(+)となる。歯Yの重なった歯牙構造が除去されるだけでなく、歯牙構造が歯Xおよび歯Yから除去されてバットジョイントを形成し、また歯Y上の被覆のための空間を形成するため、治療オプションDでは歯牙構造の量の減少について強い否定的な結果(−−)となる。治療オプションDでは、歯Xの移動のために比較的薄い被覆が両方の歯に追加されるため、最終的な審美について肯定的な結果(+)となる。最後に、治療オプションDでは、歯並びが治療前の配置に対して改善されるため、舌側歯面の歯並びについて肯定的な結果(+)となる。
図6は、これも歯列矯正および補綴の両方が関与する別の治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図6の配置に変形するには、歯Yの重なった部分を削り取り、歯Xは前方に(舌から離れる形に)移動する。治療オプションDとは対照的に、歯Xは歯の舌側面が揃うまで距離D分だけ前方に移動する。治療オプションEにおいて、被覆は歯Xおよび歯Yの頬側面にも適用される。
図1の表を参照して、第五行全体を読むと、治療オプションEでは、他の治療オプションと比較した時に、治療により大きな距離D分だけ歯Xを移動する歯列矯正術が関与するため、治療を完了するために必要な時間について否定的な結果(−)となっている。治療オプションEでは、歯Yの重なった歯牙構造が除去されるだけでなく、歯牙構造が歯Xおよび歯Yから除去されてバットジョイントを形成し、また歯Xおよび歯Y上の被覆のための空間を形成するため、歯牙構造の量の減少について強い否定的な結果(−−)となる。治療オプションEでは、薄い被覆が両方の歯に追加され、両方の歯が正常な厚みに見えるため、最終的な審美について強い肯定的な結果(+ +)となっている。最後に、治療オプションEでは、歯並びは治療前の配置から大きく改善されるため、舌側歯面の歯並びについて強い肯定的な結果(+ +)となっている。
図7は、歯列矯正および補綴が関与する別の治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図7の配置に変形するには、歯を互いに離れる方向に移動し(歯の両側の反対方向の矢印で示すとおり)、歯Xを距離D分だけ歯の頬側面および舌側面が揃うまで前方に(舌から離れる形に)移動させる。ただし、歯が除去された後、治療オプションFには歯Xおよび歯Yの頬側面への被覆の追加が含まれる。
図1の表を参照して、第六行全体を読むと、治療オプションFでは、治療には歯Xを距離D分だけ移動させて歯Xを歯Yから離すように移動させる歯列矯正術が関与するため、治療を完了するために必要な時間について強い否定的な結果(−−)となる。治療オプションFでは、歯Xおよび歯Yから少量の歯牙構造が除去されて、被覆用にバットジョイントが形成されるのみであるため、歯牙構造の量の減少について非常に中立的な結果(0)となる。治療オプションFでは、歯並びがよくなり、歯が正常な厚みに見え、また治療前の配置に変色や歪みがあれば被覆により修正されるため、最終的な審美について非常に強い肯定的な結果(+ + +)となる。最後に、治療オプションFでは、歯並びは治療前の配置から大きく改善されるため、舌側歯面の歯並びについて強い肯定的な結果(+ +)となる。
図8は、歯列矯正のみが関与する別の治療計画を模式的に図示するものである。歯を図2の配置から図8の配置に変形するには、歯を互いに離れる方向に移動し(歯の両側の反対方向の矢印で示すとおり)、歯Xを距離D分だけ歯の頬側面および舌側面が揃うまで前方に(舌から離れる形に)移動させる。
図1の表を参照して、第七行全体を読むと、治療オプションGでは、治療に歯Xを距離D分だけ移動させて歯Xを歯Yから離すように移動させる歯列矯正術が関与するため、治療を完了するために必要な時間について強い否定的な結果(−−)となる。治療オプションGでは、歯牙構造は除去されないため、歯牙構造の量の減少について非常に強い肯定的な結果(+ + +)となる。治療オプションGでは、歯並びがよくなり、正常な厚みに見えるため、最終的な審美について肯定的な結果(+)となる。ただし、歯に追加される被覆はないため、治療前の配置に変色や歪みがあればそのまま残る。最後に、治療オプションGでは、治療前の配置から歯並びが大きく改善されるため、舌側歯面の歯並びについて強い肯定的な結果(+ +)となる。
図2〜8に関連して説明した例は2本の歯に関連するものであるが、類似した原理が不正咬合や変形した歯の別の配置にも適用され、また2本以上の不正咬合の歯を持つ患者にも適用される。
患者と歯科専門家の間での当初の相談後、歯科専門家と患者は歯列矯正治療計画および/または補綴治療計画を開発できる。歯列矯正治療計画により、患者の歯列をその最初の配置から中間配置に変形し、補綴治療計画により、患者の歯列を中間配置から最終的配置に変形させることもできる。中間配置は、歯列矯正治療目標とも呼ばれることがあり、また最終的配置は修復治療目標と呼ばれることもある。
図9を参照すると、手順S10で示すとおり、最初の配置での患者の歯列のコンピュータで生成した三次元仮想モデルが生成される。例証目的での代表的な「タイポドント」モデルを表示する一部の3D教育用ソフトウェアとは異なり、このモデルは最初の配置での患者の実際の歯列を表している。仮想モデルは歯の準備前に生成して、モデルが治療前の状態での患者の歯列を表すようにすることができる。こうした仮想モデルの作成のための一部のプロセスについては、例えば、米国特許出願公開第US 2006/0154207号(2006年7月13日公開)および米国特許出願第11/678,749号(Kaza他により2007年2月26日に出願)に記載がある。この第‘207号公開および第‘749号出願の開示内容全体を参照により本書に組み込む。
引き続き図9を参照すると、仮想的な歯列矯正術を使用した最初の配置の仮想モデルを変形させて、手順S12で示すとおり、中間配置での患者の歯列のコンピュータで生成した三次元仮想モデルを作成できる。仮想的な歯列矯正術には、仮想モデル内での歯の操作および移動も含まれる。中間配置の仮想モデルは、手順S14で示すとおり、仮想的な補綴を使用して、望ましい最終的配置での患者の歯列のコンピュータで生成した三次元仮想モデルを作成できる。仮想的な補綴には、歯の質量の除去やビルドアップおよび/または一つ以上の歯科修復物の配置など、仮想モデルの一つ以上の変更が含まれうる。当業者であれば、手順S12およびS14は任意の順序で実施でき、同時の実施さえも可能であることが理解できる。さらに、手順S12およびS14は反復することもできる。それぞれの反復手順時に、最終的なモデルを評価して再び反復するか、治療計画へと最終化することができる。これらの反復的手順については、図11に関連してさらに詳細に説明する。
治療計画の最終化には、図9の手順S16に示すとおり、中間配置および最終的配置の設定が含まれうる。いったんこれらの配置が定まると、手順S18に示すとおり、歯列矯正治療計画および補綴治療計画が生成される。歯列矯正治療計画により、歯列が最初の配置から中間配置に変形でき、また補綴治療計画により、歯列が中間配置から最終的配置または修正治療目標に変形される。
いったん治療計画が最終化されると、本方法の次の手順は、図9の手順S20に示すとおり、歯列矯正治療計画に従い一連の歯列矯正治療を実施することでありうる。歯列矯正術は、歯列矯正用のブラケットおよびワイヤー(ブレース)など、任意の周知の装置および方法を使用して進めることができる。別の方法として、またはそれに加えて、歯列矯正術には一連の可塑性の歯列矯正用器具またはアライナーなどが含まれうる。図10は、患者の下側アーチ52上にフィットするよう適応させたこうした一つのアライナー50を図示したものである。アライナーはそれぞれが歯を受ける空洞を持つ重合体のシェルでありえるが、第‘893号特許および第‘807号特許に詳細が記載されており、上記で参照することでその両方を本書に組み込む。患者は、その患者の顎にある個々の歯の漸進的な再配置を達成するために一連のアライナーを着用する。
図10の重合体のアライナー50は、熱による歯科用の成型材料Tru−Tain 0.030インチ(ミネソタ州ロチェスター市のTru−Tain Plasticsから入手可能)など、適切な弾性の重合体の薄いシートで形成しうる。その他のアライナーの材料には、限定されないものの、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリブレンド、およびポリラミネートが含まれうる。普通は、歯の上の所定位置にアライナーを保持するためのワイヤーや別の構造は提供されていないが、ワイヤー、フック、および弾性材などの補助的な装置をアライナーに組み込んで器具の維持を補助することも考えられる。また、アライナー内の対応する容器または開口部と共に個別のアンカー取付物を歯に直接装着して、こうしたアンカーなしでは考えられない保持力または補助的な力をアライナーから歯にかけることができるようにすることも考えられる。
アライナーは、患者の歯を表すデータを使用して生成される。データは、歯の印象、歯科模型の走査および/または患者の直接走査から得られるものでありうる。それぞれの重合体のシェルは、その歯を受ける空洞がその患者に意図された漸進的な歯の配列に対応する幾何学的条件を持つよう構成されうる。アライナーを歯の上に順次配置することにより、患者の歯はその当初の配列から漸進的な次の配列に再配置される。患者は、アライナーにより定義された位置に一致するまでそれぞれのアライナーを着用する。その時点で、患者は計画された治療過程の次のアライナー段階に移行し、また意図された治療結果が達成されるまで、古いアライナーを次のアライナーと次々に交換する。治療の過程では、歯がアライナー内の設計に基づいて正確に従わない場合に、再校正の走査および追加的なアライナーが必要となることもある。ただし、アライナーは取外し可能で歯に接着されないため、歯に直接装着でき、治療の過程においては患者による取外しが意図されない従来のブレースよりも、プロセスは一般に患者にとってより好都合で衛生的である。
重合体のシェルは、上顎および下顎にある任意の歯、一般にはすべての歯の上にフィットできる。所定の時間において選択した小数の歯のみを再配置し、アライナーが再配置する歯または歯に対して再配置の力をかける際にアライナーを所定の位置に保持するためのベースまたはアンカー部分を残りの歯に提供させる場合が多くある。多くの場合、治療中のある時点ですべての歯を再配置しうる。こうした場合において、移動した歯もアライナーを保持するためのベースまたはアンカー部分としての役目を果たしうる。
歯列矯正治療計画が完了次第、歯科専門家は補綴治療計画に従い一つ以上の補綴処置を実施しうる。補綴処置の一部として、歯科専門家は、最終補綴のための適切な維持、強度、および審美を確保するために、必要に応じて歯の表面を減少させることにより必要な歯を準備する。準備した歯は、一つ以上のプロビジョナルレストレーション(仮歯)を必要とすることがある。ただし、一部の状況において、最終補綴物が歯科専門家の診療室内で直ちに作成され、仮歯を一切必要とせずに配置されることもある。即時の製造システムの一例はSiriona CERECTMフライス盤であるが、これは準備した歯列の診療室内での走査、準備のための走査の上への仮想修復の作成、および仮想修復に従い、準備のための走査を考慮に入れた陶材ブロックのフライス削りを使用したものである。
患者の歯列に歯科修復物を配置する前に、図9の手順S22に示すとおり、歯表面の除去、切削および/または整形のうち少なくとも一つを実施しうる。除去/切削/整形により、歯科修復を受ける歯列が準備される。上記で考察したとおり、こうした準備には一般に少なくとも歯、そのエナメル質および/または象牙質の一部分の除去、および一部またはすべての既存の歯の修復の除去が関与する。整形にも、合成物、ガラス繊維、炭素繊維、金、アマルガム、チタン、および/またはステンレス鋼などの生体適合性物質を使用した歯列の一部分のビルドアップが関与する。歯科修復物を収容するために歯質を除去する時、適度な修復の強度および望ましい審美を確保するために、一般的に1mmの歯質が除去される。ただし、当業者であれば、これより多い歯質または少ない歯質が除去されることが理解される。
除去/切削/整形の手順時に、除去、切削および/または整形の精度および設計は、定期的に確認しうる。一つの実施態様において、一つ以上の準備ガイドを患者の歯列上に配置することができる。準備ガイドは、アライナーと類似しており一般に類似した方法で作成されるが、これにより最終的な修復物の配置を実現することができる。歯の表面と準備ガイドの間の隙間を測定して、望ましい量の歯の表面が除去されたことを確認しうる。妥当な歯質が除去されたかどうかを判断するために、ガイドを歯の上に置き、歯とガイドとの間の干渉があれば除去することができる。いったんガイドが十分に配置されると、ガイドの内部表面と最終補綴物を受ける歯の表面との間に適切な隙間が達成されるまで、ガイドと歯の間の隙間がチェックされて、追加的な歯質が除去される。
準備ガイドに関連して、望ましい量の歯質が除去された後、図9の手順S24に示すとおり、患者の歯列にプロビジョナルレストレーションまたは最終補綴物を準備して装着することができる。漏れおよび/または外れを阻止するために、歯科用セメントなどの接着剤を使用して、歯に補綴物を装着することができる。
上記に説明したとおり、上述の方法において少なくとも一部の手順は反復して実施でき、一つ以上の下位手順が含まれうる。反復により、歯科専門家および患者は、患者にとって関心のある一つ以上の修復パラメータに焦点を合わせることができ、またこれらのパラメータに関して治療の結果を管理できるようになる。従って、本方法の前またはその実施時に、歯科専門家と患者は患者にとって関心のある一つ以上の修復パラメータを特定しうる。上記で図1に関連して説明したとおり、これらのパラメータには治療時間、除去する歯牙構造の量、最終的な審美および/または舌側歯面の歯並びなどが含まれうる。その上、最初の配置での患者の歯列の仮想モデルを作成(手順S10、図11)した後、歯科専門家は、仮想モデルを変形して望ましい中間配置(S12)および最終的配置(S14)を表す仮想モデルを作成しうる。さらに、手順S26では、歯科専門家は関心のある一つ以上の修復パラメータを評価した後、その移動手順を反復し、さらにまた修復パラメータを評価することができる。歯科専門家と患者は、修復パラメータが望ましい範囲内に収まるまで、これらの反復的手順を反復しうる。繰り返すが、当業者であれば、上記に概説した反復的手順は任意の順序で実施しうることが理解される。
手順S26において、評価手順は、最終的配置を達成するための除去する歯牙構造の合計量に焦点を合わせることができる。評価は、例えば、歯牙構造の合計量の望ましい閾値に基づくことができる。例えば、歯科専門家は、中間配置の歯列と最終的配置の歯列を重ねて、重ねたモデル上で中間配置の歯列が最終的配置の歯列を超えて突き出す部分で交差する境界を識別することから開始することができる。三次元幾何モデルを使用して、突出する歯牙構造の量を計算しうる。突出する歯列の量は、補綴処置中に歯科専門家が除去しうる歯牙構造の量を表す。
評価および可視化の結果、歯科専門家は、おそらく患者と相談した後で、仮想的な歯列矯正を使用して、歯列矯正治療目標とは異なる配置に歯を移動・配列することで、歯列矯正治療計画を修正しうる。また歯科専門家は、仮想的な補綴を使用して、修復治療目標とは異なる配置に歯を修正することにより、補綴治療計画を修正しうる。歯科専門家は、これらの手順を数回繰り返すことができる。さらに、または別途に、評価および可視化の結果、歯科専門家は歯列矯正の治療目標および/または修復治療目標を修正しうる。例えば、歯科専門家は、望ましい最終的な歯の位置の目標および/または歯の形状の目標を修正することにより、修復治療目標を修正しうる。
手順S26において、歯科専門家は修正したモデルを重ね、交差する境界から外側に突き出た歯牙構造の量に対する変更の影響を決定しうる。歯科専門家は、仮想的な歯列矯正計画および仮想的な修復目標モデルの両方において、歯科専門家が所定のパラメータについて望ましい閾値を提供する容認可能な準備設計に反復的に到達するまで、歯牙構造の仮想的な表現を継続的に変更できる。本発明において、閾値は歯科専門家が決定する最大、または妥当である場合は最低の条件のいずれかを表し、任意の所定の修復パラメータに対する容認可能な変動である。例えば、歯科専門家は、最終的な歯の配置を作成するために除去する歯牙構造の合計量の最大値を表す閾値を設定しうる。また閾値は、例えば、治療に利用できる最大の時間の長さ、または歯上に配置する被覆の最大の厚みとすることもできる。
手順S12およびS14で提供されたとおり、歯列の最初の仮想モデルに適用されるとおりに準備の仕様を仮想的に反復する能力により、歯科専門家には実際に何らかの歯を移動または切除する前に準備設計を修正することができる。さらに、歯科専門家は、例えば、除去される歯科材料の量、影響を受ける歯の様々な領域、および準備の深さについてなど、実際の歯の準備の影響を可視化することもでき、これは知覚過敏または別の治療(歯根管など)を避けるために有利である。
いったん歯科専門家が所定の修復パラメータについて望ましい閾値を満たす準備の設計に到達したら、歯科専門家は、手順S28に示す通り、中間配置および最終的配置を設定しうる。次に歯科専門家は、手順S30に示すとおり、開始、中間および最終的な配置をもとに、歯列矯正および補綴の治療計画を詳細に計画できる。
歯列矯正および補綴の治療計画を使用して、歯科専門家は次に手順S32に示すとおり、歯列矯正用の器具および修復準備物を作成できる(あるいは既に作成している)。次に手順S20、S22およびS24を、図11に示すとおり、および上記で図9について説明したとおりに進める。
図9および図11に関連して描写した方法の手順に含まれる様々な実施態様の多くについては、以下の例で図示している。
本方法の一実施態様に従い、歯科専門家はまず患者と会い、利用可能などの修復因子が患者の治療の優先順位に応じて、患者にとって望ましい程度に達成できるかを判断することにより、修復治療を開始することができる。例えば、患者は歯科医に図2に示されるような不正咬合があることを提示しうる。この例において、患者はわずか6カ月先に結婚式が予定されていることを歯科医に説明しうる。結婚を控えたこの女性は、その歯(この例では歯Xおよび歯Y)をできるだけ白く、またできるだけ真っ直ぐに見せたいと思っているが、歯の舌側面には現在の状態に支障がなく関心がない。歯科専門家は、患者が比較的不健康な歯を持つことに気がつき、そのため必要に応じて減少する歯の量の度合いを最小限に抑えるべきであると判断する。
歯科専門家は、図1の表を参照しながら患者にオプションを知らせることができる。利用可能なオプションのうち、歯科専門家は、オプションBおよびCによって、患者の6カ月の時間枠に合う治療時間に関して、最も望ましい結果が提供されることに言及する。ただし歯科専門家は、オプションBでは患者の歯の間に対応する被覆が提供されないため、オプションBはオプションCほどには審美的に望ましくない点を説明することができる。また、歯科専門家は、オプションBおよびCでは歯の頬側面が適切に整列する錯覚を創り出すために、比較的厚い被覆を患者の歯の1本に配置する必要があることを説明しうる。
患者は、オプションBおよびCを検討し、オプションCがある程度満足できる解決策を提供するが、厚い被覆には問題があると判断する。次に、歯科専門家は、被覆の厚みはオプションDのとおり、患者の歯をまず移動させることで低減できることを示唆しうる。患者は、期待される結果を可視化するよう求める。
最初に歯科専門家は、患者の実際の歯列を走査または写真撮影して仮想モデルを作成し、モデル作成用ソフトウェアを実行しているコンピュータにデータを入力する。
次に歯科専門家は、コンピュータソフトウェアを使用して最初の仮想モデルを操作し、患者の歯(歯Xおよび歯Y)を異なる位置に仮想的に再配置することで歯列矯正治療の影響をシミュレートしうる。この例において、歯科専門家は歯の移動を迅速化するために、歯Xと重なる歯Yの部分を除去すべきかどうかを判断する。
ソフトウェアモデルを使用して、歯科専門家は定められた時間枠(6カ月など)で達成しうる距離d(図5)を数値化できるが、これには減少する歯の量の一定の大きさVが必要であり、被覆の厚みTが得られる。次に歯科専門家は、歯Xおよび歯Yをもう一度操作して、定められた時間枠内で達成しうる距離dを生成しうる。患者が検討できるように、歯科専門家は多数の適切なオプション(d、V1…n、T1…n)を生成したと判断するまで、減少する歯の量の大きさVを求め、被覆の厚みTが得られる。歯科専門家は減少する歯の量の大きさに関心があるため、歯科専門家は、この患者にとって許容されると判断した減少する歯の量の大きさについての閾値(V、V...V)を設定しうる。
次に、歯科専門家は患者と相談して、オプションを検討し結果を可視化し、どのオプションが、患者が満足するような被覆の厚みの低減を提供するかを判断する。患者が満足した場合、また歯科専門家と患者が歯列の望ましい最終的配置について合意した後、歯科専門家はコンピュータソフトウェアを使用して、患者の歯の移動について適切な処方を作成しうる。
上記の例において、処方を最終化する前に、患者は結婚式の計画が取消しになったことを歯科専門家に知らせるが、この患者は依然として今後12カ月以内に歯を修復することを希望している。歯科専門家は、歯列矯正の治療に利用できる時間が長くなるため、患者には修復に関して、例えば図1のオプションE、F、およびGなど、選択できるさらに多くのオプションがあることを説明する。
次に、歯科専門家は患者の歯列の仮想モデルを再検討し、歯の操作を再開し、前回と同様、その時点での新しい時間枠内でどのオプションが患者にとって最も適切な結果を提供できるかを判断する。
準備ガイド
図11には表示していないが、歯の準備の修復の側面、一時的な修復の作成および仮想的なワックスアップや考えられる最終的な被覆の作成を支援するために、準備ガイドまたはテンプレートの作成に治療計画を使用することもできる。治療計画を使用して作成可能な準備ガイドの一例について、以下に図12〜19を参照しながら考察する。
図12は、何らかの補綴の修正前の最初の配置での歯20を図示したものである。本方法の一実施態様に従い、歯科専門家は、図19の手順S100で示したとおり、最初の配置での患者の歯列の第一の仮想モデルの作成により補綴処置を開始しうる。仮想モデルは、実際の歯列をデジタル走査および/または写真撮影し、モデル作成ソフトウェアを実行しているコンピュータにデータを入力することで生成しうる。歯科専門家は、下記に説明するとおり、比較用に最初のモデルを保存しうる。
次に、歯科専門家は、手順S102に示すとおり、コンピュータソフトウェアを使用して、最初の仮想モデルを操作しうる。この操作には、必要な減少する歯の量が低減されるか、または望ましい修復結果にとってより均衡がとれるように一つ以上の歯を異なる位置に仮想的に再配置することによる、歯列矯正治療の効果のシミュレーションが含まれうる。コンピュータ画面上で、歯科専門家は、望ましい最終的配置での患者の歯列の第二の仮想モデルを生成(S102)するために、歯の部分の除去および/または歯の他の部分のビルドアップを行うこともできる。患者との相談(S104)の後、歯科専門家は、歯科専門家と患者が望ましい最終的配置について合意するまで、第二の仮想モデルに対する追加的な修正(S106)を実施しうる。
図13は、それを用いて歯科専門家が実験することができ、またそれについて歯科専門家と患者が相談することができる歯の修正の一例を図示したものである。図13において、歯20は最初の配置(実線)および考えられる一つの最終的配置(点線)で表示されている。最終的配置に至るために、歯科専門家は歯科修復を歯20に適用する。図示した実施態様において、歯科修復物は被覆22である。ただし、当業者であれば、本方法ではブリッジまたはクラウンなど、あらゆる種類の歯科修復物の配置が関与しうることが認識される。被覆22を歯20に配置する前に、歯科専門家はいくらかの表面材料を除去することにより歯20を準備する。例えば、歯科専門家は、被覆22を通過して延びる歯20の部分24(上方の斜線部分)を完全に切除する必要がある場合もある。別の部分26(下方の斜線部分)では、歯科専門家は、被覆のための空間を作るために歯の表面の一部のみ(一般に約1mm)を除去する必要がある。
いったん歯科専門家と患者が歯列の望ましい最終的配置について合意したら、歯科専門家は、コンピュータソフトウェアを使用して、図19の手順S108に示すとおり第一(開始時)および第二(最終的)の仮想モデルを重ねることができる。例えば、図14は歯20の実際の配置モデル上に重ねた被覆22を含む最終的配置のモデルを図示したものである。重ねたモデルにおいて、開始時の歯列の部分24は被覆22を超えて突き出している。歯科専門家は、補綴処置時に患者の実際の歯列から突出した部分24を除去する。
患者の歯列から突出した部分を除去する精度を高めるために、歯科専門家は、重ねたモデルを使用して突出した部分を強調する準備ガイドを生成することができる。準備ガイドは、第二の歯列モデルと実質的に適合するオーバレイとすることもできるが、実際の歯列の突出した部分が歯列へのオーバレイの適切な配置と干渉しないように、オーバレイを通過して延びることのできる開口部が含まれる。
オーバレイを生成するには、歯科専門家は、図19の手順S110に示すとおり、第一のモデルの歯列が第二のモデルの歯列を超えて突き出した部分で交差する境界を重ねたモデル上で特定することで開始しうる。例えば、図14は歯20と被覆22の間の一つの交差する境界28を図示したものである。モデル作成ソフトウェアはこれらの境界を特定し、歯科専門家のためにそれらを強調するようにプログラムできる。交差する境界28から外方向に延びる歯列の部分24は、補綴処置時に歯科専門家により除去される。
いったん交差する境界が特定されたら、準備ガイドは実質的に第二のモデルと適合するように作成できるが、図19の手順S112に示すとおり、交差する境界により定義される開口部が含まれる。単一の歯20についての準備ガイドまたはオーバレイ30の例を図15に示す。オーバレイ30には、歯20を受けるように構成された窩洞34を形成する壁部分32が含まれる。準備ガイド30には、図14に示す交差する境界28に対応する開口部36が含まれる。開口部36により、歯20の突出した部分24が開口部36を通過して延びることができる。こうして突出した部分24は、任意の歯質の除去前の配置において、ガイド30の歯20への適切な配置に干渉しない。ガイド30は、除去の対象となる突出した部分24を迅速かつ効率的に特定するために、歯20に配置しうる。
準備ガイド30を歯20上に配置(図19の手順S114)した後、歯科専門家は突出した部分24を除去する(手順S116)。図16は、突出した部分の除去後に準備ガイド30がまだ所定の位置に存在する歯20を図示したものである。図示したとおりガイド30を歯20上で使用して、歯科専門家は、オーバレイが関与しない処置と比較して、歯20の突出した部分をより高い精度で除去することが可能である。歯科専門家は、オーバレイ30を超えて延びる歯20の任意の部分を単に切り取るか削り取る。こうして、オーバレイ30は、歯20の除去される部分を強調するだけでなく、歯20の除去されない部分を保護し、それにより不要な歯の減少が防止される。
歯科修復物22が歯20の上に配置される場合には、歯科専門家は、図16および図19の手順S118で示されるとおり被覆22用の空間を形成するために、歯20の部分26を除去することもできる。歯科専門家は、ガイド30を使用して、除去した歯の部分により被覆22のための適切な厚みが提供されていることを確認することもできる。例えば、歯科専門家は、図16に示すとおりガイド30を歯20の上に配置し、ガイド30に穴を開け、プローブを用いて歯20とガイド30の内部表面の間の距離を測定することができる。図17に示すとおり歯20が完全に準備されたとき、歯科専門家は、図18および図19の手順S120で示すとおり、被覆22を適用する。
ガイド30は、例えば、ラピッドプロトタイピング法または成型技術など、周知の任意の方法または適切な技術を使用して作成しうる。製造過程において、ガイド30での開口部36は、ガイド30が形成されるときに生成するか、あるいはガイド30の形成後にそこから切り抜くこともできる。
所定のガイドには、一つのみの開口部または多数の開口部が含まれうる。開口部の境界は電子的に決定することができ、位置が切削機械に供給され、開口部の位置で材料が除去される。別の方法として、歯科専門家が開口部位置で材料を自分で切り抜くことができるように、製造過程でガイド上に開口部の境界の印を付けることもできる。マーキングは、例えばインキおよび/またはレーザーマーキングを使用して実施しうる。
当業者であれば、上述のガイド30は上述のどの方法とも併せて使用しうることが認識される。例えば、ガイド30は、図8および10に示した手順S22で採用しうる。別の方法として、ガイド30は、本書には開示していない別の方法で使用することもできる。上記に説明した方法の一定の実施態様などの、歯列矯正治療計画および補綴治療計画に含まれる方法と併せて使用するとき、歯科専門家は、中間配置での患者の歯列の仮想モデルを最終的配置での患者の歯列の仮想モデルと重ねることにより、ガイド30を構成しうる。別の方法として、歯科専門家は、最初の配置での患者の歯列の仮想モデルを最終的配置での患者の歯列の仮想モデルと重ねることにより、ガイド30を構成しうる。重ねた2つの仮想モデルの交差する境界により、ガイド30の開口部36の位置が定義される。
シミュレートした被覆
シミュレートした被覆は、潜在的被覆の事例用の診断およびスクリーニングの目的で、モデルのライブラリが体系的に作成されうるように、あらゆる歯列矯正用セットアップ(遡及的なセットアップを含めて)について自動的に生成しうる。自動生成モデルは、治療の開始前に、歯列に対する被覆配置の影響をより良く特性付けるために、例えば体積、面積および厚みについて測定しうる。シミュレートした被覆により、医師は、歯の不要な移動および過度の量の歯牙構造の除去を回避できる。
一つの実施態様において、歯列矯正および補綴の治療は、シミュレートした被覆を作成するために仮想的に組み合わせうる。歯列矯正の治療を使用して、被覆処置の開始時点および終了時点を決定しうる。こうして、シミュレートした仮想的な被覆は、最終アラインメント位置を当初の歯の位置に関連付けて作成できる。こうして、説明した方法では以下の3つのデータポイントが使用される。最初の位置、シミュレートまたは実際の準備位置(除去した歯質)、最終アラインメント位置(または任意の別の中間の位置)。
当初の位置および準備位置は、その最初の位置での歯と準備位置での歯との間の量の差を決定するために重ねられる。この差は、除去された(または除去する必要のある)歯牙構造の量を表す。よって、
=V−V
ここで、Vは当初の歯の量、Vは準備した歯の量、およびVは、除去した量または準備した量である。
基準に関連付けて最初の位置および最終アラインメント位置を重ね、それぞれの歯について最初の位置から最終アラインメント位置までのスイープ経路を定義することもできる。基準は、静的な歯、ひだ、歯肉およびそれに類するものとすることができる。スイープ経路は、スイープ量(V)を定義するが、これは準備した歯の量および作成される修復構造の量(修復量)の和集合を意味する。歯のスイープ量が隣合せの歯のスイープ量または被覆と交差しないことを確保するために、スイープ量を修正する必要がある場合もある。
このツールにより、修復量(Vres)が以下のとおり予測される。
res = V−V
ここで、合計修復量Vresを求めるために、VからVが差し引かれる。
res、V、V、Vは、すべて歯から離れた別個の幾何学的モデルとして形成される。このツールの機能を使用して、例えばVres(シミュレートした被覆)は、形状の修正、および色の修正によって操作されうる。シミュレートした被覆は、物理的3Dグラフィックとして印刷されるか、3D固体モデルとして形成される。
有利なことに、被覆に関連した数量化は、被覆の検討、評価および分析用の基準として使用しうる。この数量化には、限定はされないものの、量、厚さ、面積およびそれに類するものが含まれうる。数量化した結果は、被覆治療の最適な開始点および終了点を自動的または手動で選択するために使用しうる。さらに、数量化された結果を可視化する能力により、医師または患者にとって望ましい被覆オプションを選択するための基準が提供される。例えば、図20のグラフに示したように、医師と患者は最適な開始点および終了点の判断ができ、これにより所定の利用可能な治療時間の長さ全体で、歯の質量の除去および/または質量のビルドアップが最小量となる。最適性には、所定のタイプの不正咬合について利用可能な治療時間内に最終アラインメント位置を達成する確率も含まれる。利用可能な治療時間は、利用可能な治療時間中に実現されうる歯の移動の量と等しいことが理解されるべきである。
図21は、歯列矯正および補綴の技術を使用した被覆の作成をシミュレートするプロセスs2100を図示したフローチャートである。図22Aおよび22Bは、それぞれ最初の位置および最終アラインメント位置での歯列弓の簡略図である。
図21、22Aおよび22Bを参照すると、手順s2102において歯科専門家は、おそらく歯科実験室と連携して、最初の配置2202での患者の実際の歯列のコンピュータ生成3D仮想モデルを生成しうる(図22A)。仮想モデルは、一切の歯の準備をする前に生成して、モデルが治療前の状態での患者の歯列を表すようにすることができる。こうした仮想モデルを作成する一部のプロセスは、例えば、既に参照により本書に組み込んだ第‘207号公開および第‘749号出願に記載がある。
歯科専門家は、手順s2104に示すとおり、再びおそらく歯科実験室またはその他の任意の会社もしくはサービス/製品供給者と連携して、最初の配置の仮想モデルを変形できる。歯科専門家は、仮想的な歯列矯正術を使用して、最終アラインメント位置または最終的配置2204での患者の歯列のコンピュータ生成の3D仮想モデルを作成でき(図22B)、これは患者および医師が希望する望ましい「笑顔」あるいは設計目標を表す。仮想的な歯列矯正術には、仮想モデル内での歯の操作および移動も含まれる。歯列矯正治療には、最初の配置および最終アラインメント位置の間でのいくつかの中間段階のモデル作成も含まれる。最初の配置または中間段階の他の一つは、以下に説明するとおり、被覆治療の開始のための最初の位置とみなすことができる。
手順s2108において、一時的な修復量(シミュレートした被覆)は、治療に利用できる所定の時間について計算しうる。図23は、手順s2108の一時的な修復量を計算するための実施態様を図示したものである。
ここで図23を参照するが、本方法の一実施態様は、患者が歯列矯正の治療および/または補綴処置について初めて歯科専門家と相談したときに開始しうる(s2302)。当初の相談時に、歯科専門家と患者は、患者の治療目標および治療に利用できる時間を制限しうる制約について話し合うことができる。例えば、患者は笑顔の改善を希望しているが、治療機会の時間枠が6カ月間に限られることもある。この状況において、治療時間枠は限定されており、またふさわしい歯列矯正/補綴の治療計画は、その時間枠内に収まるよう設定する必要がある。
本実施態様において、歯科専門家は、実質的に6カ月間の治療時間の枠全体を使用して、被覆治療を開始する前に、特定の量の歯の移動を提供するよう決定することもできる。従って、手順s2304において、歯科専門家は再びおそらく歯科実験室またはその他の任意の会社もしくはサービス/製品供給者と連携して、最初の配置および中間位置の間での歯の歯列矯正の移動をシミュレートすることができる。
本実施態様において、中間位置は、被覆治療の開始点または最初の位置を表し、そのように指定される(s2306)。これで歯科専門家は予想される歯の最初の位置を把握するため、歯科専門家は準備位置を決定することができる。
手順s2308において、歯科専門家は再びおそらく歯科実験室またはその他の任意の会社もしくはサービス/製品供給者と連携して、最初の位置の仮想モデルを仮想的な補綴を使用して変形させ、準備または切削の配置での患者の歯列のコンピュータ生成の3D仮想モデルを作成できる。仮想的な補綴には、設計目標(望ましい「笑顔」)を達成するために歯科専門家が必要とみなす歯の質量の除去が含まれうる。当初の準備位置は、これ以降、一時的準備位置と呼ぶ。
手順s2308において、歯科専門家は望ましい笑顔を達成するために歯列から除去される歯の質量を数量化しうる。図24を参照するが、一つの実施態様において、中間の歯2402および準備した歯2404を重ねて、準備した領域2406が決定されるが、これは中間の歯2402と準備した歯2404の間の量の差である。準備した領域2406は、除去される歯牙構造の量を表す(V)。
もう一度図23を参照すると、手順s2310において歯科専門家は、中間位置での歯を、最終アラインメント位置での歯と重ねて、被覆処置されるそれぞれの歯について、中間位置から最終アラインメント位置までのスイープ経路を定義できる。例えば、図25は準備した歯2404の側面図および上面図であり、ここでスイープ量Vが表示されている。この実施態様において、スイープ量Vは、準備した歯2404の幾何学モデルを中間位置から最終アラインメント位置までの経路に沿って移動させることにより占有される空間である。
説明した実施態様でスイープ量に言及したが、当業者であれば、中間位置および最終アラインメント位置のエンベロープモデルを生成するために使用しうる数多くの周知の数値アルゴリズムが存在することが理解される。例えば、こうしたアルゴリズムは、マーチングキューブ、凸包、マキシマ、およびブール和演算と呼ばれる。さらに、スイープ量は分析的に予想しうる。
手順s2312において、シミュレートした被覆は準備した歯とは別の別個の幾何学モデルとして生成される。
手順s2314において、シミュレートした被覆は、数量化した測定値の検討およびシミュレートした被覆の最終的な幾何学条件の可視化により評価しうる。例えば、準備領域2406は計算され、これは歯の準備において除去される歯牙構造の量を表す。また、合計修復量は、準備した歯量をスイープ量から差し引いて合計修復量を求めることにより計算される。シミュレートした被覆は、歯科専門家が適切であるとみなす任意の形状の修正、色の修正または任意のその他の修正を促進するために可視化される。
もう一度図21を参照すると、いったん一時的な修復量が計算されると(s2108)、修復量が歯科専門家および/または患者にとって容認可能かどうかについて手順s2110で決定される。一部の場合において、例えば、歯科専門家または患者は、修復量が大き過ぎる、あるいは除去する必要のある歯牙構造の量が大き過ぎると判断することがある。この場合、プロセスは、歯科専門家が設計目標の修正を試みる歯列矯正のシミュレーション手順s2104に戻ることができるが、これには、歯科専門家および患者の懸念を減らすための歯の移動の操作が含まれうる。
一時的な修復を利用できる場合は、プロセスは手順s2112に続き、ここで歯のスイープ量が隣合せの歯のスイープ量または被覆と重ならないことを確認するために、スイープ量を修正する必要があるかどうかを判断するためのチェックが行われる。
手順s2114において、重複が実際に存在する場合には重複を解決する必要がある。重複を除去する一つのアプローチは、被覆モデルの重複部分を変形または局所的に修正することである。
手順s2116において、重複がない場合には一時的な修復物が最終修復物とみなされ、その後に実際の修復物として製作されうる。
ここで図26を参照すると、手順s2602に示すとおり、最終修復物から実際の修復物を作成するには、被覆テンプレートを被覆ライブラリから選択することができ、これには被覆のあらゆる種類、形状およびサイズが含まれる。被覆テンプレートにより、実際の修復のモデル作成のための基準幾何学的条件が提供される。被覆テンプレートの基準幾何学的条件は、3Dデジタルモデルとしうる。一般に、被覆テンプレートは、高さ、幅、厚みおよびそれに類するものなど、様々な物理的パラメータにより定義されうる。
手順s2604に示すとおり、被覆テンプレートを選択した後、被覆テンプレートを最終修復モデルに近い形に変形することにより、実際の被覆形状モデル(実際の修復)を生成する為に被覆テンプレートを使用しうる。被覆テンプレートの物理的パラメータが変更されたとき、実際の修復の幾何学的条件は変化する。変形は、物理的パラメータの調節、3Dモーフィングおよびテンプレート表面での基準点の調節により達成されうる。
手順s2606に示すとおり、実際の被覆形状モデルが生成された後、必要に応じて、実際の被覆形状モデルをさらに局所的に、自動的または対話的に修正して、臨床的な任意の要件およびユーザーの好みに合わせることもできる。
いったん実際の被覆形状モデルが任意の修正とともに生成されると、物理的被覆として作成されうる。一つの実施態様において、物理的被覆は、テンプレートを用いて逆の被覆を作成し、そのテンプレートをアクリル、合成物、シリコーン、およびそれに類するものなどの歯科用材料で未硬化の状態で充填した後、歯科用材料を硬化させ、望ましい形状の物理的被覆を作成することにより生成しうる。別の一つの実施態様において、物理的被覆は3Dプリンターでワックス内に直接ビルドアップさせることができる。その後、ロストワックス技術を使用して、ワックスを例えば陶材またはガラス内に注いで成型する。また実施態様の別の面において、物理的被覆は陶材またはガラスのブロックから圧延しうるCAD−CAMオブジェクトに直接変換しうる。
本書に記載したフローチャートは、本方法の実施態様の例を図示したものである。一部の代替的な実施態様において、一つ以上の図に表示されている手順は、表示されている順序とは別の順序で起こりうる。例えば、一部の場合において、連続して表示されている2つの手順を実質的に同時に実施することもでき、また手順は時として逆の順序で実施することができる。また当業者であれば、本方法の範囲は、後述の請求項によってのみ定義されること、またそれゆえ、一部の実施態様は図に表示されているすべての手順を含んでいるわけではないことも理解する。
上記の説明は、関連する技術の当業者がこれらの装置を作成しこれらの方法を使用できるように、この補綴および歯列矯正の装置および方法を実行するために意図される最良の態様、ならびにそれらを作成・使用する手段およびプロセスを完全、明瞭、簡潔、および正確な用語で提示したものである。ただし、これらの装置および方法は、上記で考察したものから構造が等価な内容に修正・変更されることがある。従って、これらの装置および方法は、開示した特定の実施態様に限定されるものではない。それとは逆に、これらの装置および方法には、装置および方法の主題を具体的に指摘し明確に主張した下記の請求項により全般的に表現された装置および方法の精神および範囲内に含まれるすべての修正および変更された構造が網羅される。

Claims (10)

  1. 歯科治療計画を開発するための方法であって、前記方法は、プロセッサにより実行され、
    前記方法は、
    a)第一の構成で歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、前記歯列は歯を含む、ことと、
    b)仮想的な歯列矯正および仮想的な補綴のうちの一つを使用して、前記第一の構成から第二の構成へ前記歯列の前記仮想モデルを変形することと、
    c)前記仮想モデルが仮想的な歯列矯正を使用して前記第一の構成から前記第二の構成へ変形された場合には、仮想的な補綴を使用して、前記第二の構成から第三の構成へ前記歯列の前記仮想モデルを変形し、前記仮想モデルが仮想的な補綴を使用して前記第一の構成から前記第二の構成へ変形された場合には、仮想的な歯列矯正を使用して、前記第二の構成から前記第三の構成へ前記仮想モデルを変形することであって、前記第三の構成は、前記歯および歯科修復物を含む、ことと、
    d)前記第三の構成で少なくとも一つの修復パラメータを評価することと、
    e)手順b)、c)およびd)を反復することと、
    f)選択した手順b)、c)およびd)の反復に基づいて、歯列矯正治療計画および補綴治療計画を作成することと
    を含む、方法。
  2. 前記歯列矯正治療計画に基づいて、歯列矯正用器具を作成することをさらに含む、請求項1の方法。
  3. 歯科治療計画を準備するための方法であって、前記方法は、プロセッサにより実行され、前記方法は、
    歯科患者の歯列の第一の仮想モデルを作成することであって、前記歯列は歯を含む、ことと、
    想的な補綴および仮想的な歯列矯正のうちの一つを使用して前記歯列の前記第一の仮想モデルを変形することにより、前記歯列の第二の仮想モデルを得ることであって、前記歯列の前記第二の仮想モデルは、前記歯列の前記第一の仮想モデルの少なくとも一つの修復パラメータの値とは異なる値の少なくとも一つの修復パラメータを有する、ことと、
    前記第一の仮想モデルが仮想的な歯列矯正を使用して前記第二の仮想モデルへと変形された場合には、仮想的な補綴を使用して、第三の仮想モデルへと前記歯列の前記第二の仮想モデルを変形し、前記第一の仮想モデルが仮想的な補綴を使用して前記第二の仮想モデルへと変形された場合には、仮想的な歯列矯正を使用して、前記第三の仮想モデルへと前記第二の仮想モデルを変形することであって、前記第三の仮想モデルは、前記第二の仮想モデルの少なくとも一つの修復パラメータの値とは異なる値の少なくとも一つの修復パラメータを有する、ことと、
    前記少なくとも一つの修復パラメータに関する望ましい結果まで、前記変形する手順を反復することと、
    前記反復された変形する手順に基づいて、補綴および歯列矯正の治療計画生成することと
    を含む、方法。
  4. 前記少なくとも一つの修復パラメータが、除去される歯の材料の体積、審美的特徴、前記歯列の内側部分の構成、またはその組み合わせを含む、請求項1または3の方法。
  5. 前記変形する手順に対する反復が、
    前記少なくとも一つの修復パラメータに関する前記望ましい結果を実質的に達成することを促進するために、仮想的な歯列矯正を使用して、前記歯列の前記第1の仮想モデルを変形することを含む、請求項3の方法。
  6. プロセッサを備えている、歯科治療計画を最適化するためのシステムであって、前記プロセッサは、
    歯科患者の歯列の第一の仮想モデルを作成することと、
    仮想的な歯列矯正および仮想的な補綴のうち一つを使用して歯列の第二の仮想モデルへと前記歯列の前記第一の仮想モデルを変形することと、
    前記第一の仮想モデルが仮想的な歯列矯正を使用して前記第二の仮想モデルへと変形された場合には、仮想的な補綴を使用して、前記歯列の第三の仮想モデルへと前記歯列の前記第二の仮想モデルを変形し、前記第一の仮想モデルが仮想的な補綴を使用して前記第二の仮想モデルへと変形された場合には、仮想的な歯列矯正を使用して、前記歯列の前記第三の仮想モデルへと前記第二の仮想モデルを変形することと、
    少なくとも一つの修復パラメータに関する前記第三の仮想モデルへの変形の結果を評価することと、
    前記変形の結果を反復的に変形し、前記結果の反復的な変形が前記少なくとも一つの修復パラメータ望ましいが生じるまで前記変形の結果を再評価することと
    を行うように構成されている、システム。
  7. 請求項6のシステムであって、
    前記歯科患者の歯列を変形するよう構成された歯列矯正用器具をさらに含む、システム。
  8. 歯と準備ガイドとの間の隙間を示すために、前記歯科患者の歯列の上に配置されるよう構成された準備ガイドをさらに含む、請求項7のシステム。
  9. 前記準備ガイドは、前記歯の一部が前記準備ガイドの壁部分を越えて突き出ることを可能にする少なくとも一つの開口部を含む、請求項8のシステム。
  10. 歯科治療計画を開発するための方法であって、前記方法は、プロセッサにより実行され、前記方法は、
    a)最初の構成で歯科患者の歯列の仮想モデルを作成することであって、前記歯列は歯を含む、ことと、
    b)パラメータが望ましい範囲内に収まるように制御される歯科治療プログラムの少なくとも一つのパラメータを識別することと、
    c)仮想的な歯列矯正および仮想的な補綴のうち一つを使用して、前記最初の構成から第二の構成へ前記歯列の仮想モデルを変形することと、
    前記最初の構成が仮想的な歯列矯正を使用して前記第二の構成へと変形された場合には、仮想的な補綴を使用して、前記第二の構成から最終的構成へと前記歯列の仮想モデルを変形し、前記最初の構成が仮想的な補綴を使用して前記第二の構成へと変形された場合には、仮想的な歯列矯正を使用して、前記第二の構成を前記最終的構成へと変形することと、
    d)前記パラメータに対する前記変形する手順の効果を評価することと、
    e)前記変形する手順が前記パラメータに対して望ましい効果を生じるまで、手順b)、c)およびd)を反復することと
    を含む、方法。
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