JP5513646B1 - エレベータの調速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動側ロープ掴みシューの安定かつ確実な入り込み性を確保するとともに、この入り込み性の向上と耐摩耗性の両立を可能にするエレベータの調速機を提供する。
【解決手段】固定側ロープ掴み22と可動側ロープ掴み24の対向する面には、調速機ロープ10を挟み込む溝がそれぞれ形成され、可動側ロープ掴み24の溝は、可動側ロープ掴み24の下部の調速機ロープ10が最初に接触する部分に形成され調速機ロープ10に対する摩擦力の大きな初期接触部を形成する第1の溝60と、可動側ロープ掴み24が固定側ロープ掴み22と平行に調速機ロープ10を把持する部分に形成され第1の溝60よりも摩擦力の小さな形状の第58の溝とが複合した溝構造を有する。
【選択図】図1
【解決手段】固定側ロープ掴み22と可動側ロープ掴み24の対向する面には、調速機ロープ10を挟み込む溝がそれぞれ形成され、可動側ロープ掴み24の溝は、可動側ロープ掴み24の下部の調速機ロープ10が最初に接触する部分に形成され調速機ロープ10に対する摩擦力の大きな初期接触部を形成する第1の溝60と、可動側ロープ掴み24が固定側ロープ掴み22と平行に調速機ロープ10を把持する部分に形成され第1の溝60よりも摩擦力の小さな形状の第58の溝とが複合した溝構造を有する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、エレベータの調速機に関する。
エレベータにおいては、安全装置として、法令で非常停止装置を設けることが義務づけられている(建築基準法施行令第129条の10)。この非常停止装置は、乗りかごの下降速度が規定された値を超えたときに作動して、乗りかごの降下を自動的に制止させる装置である。
ここで、図9は、非常停止装置が設けられている一般的なエレベータの概略構成を示す図である。
図9において、参照番号2は、エレベータの乗りかごを示している。参照番号4は、エレベータの昇降路を示している。この乗りかご2は、主ロープ5で吊られており、図示しない巻上機に駆動されて、昇降路4に設けられたガイドレール6に案内されながら昇降路4内を昇降する。
機械室には、調速機8が設置されている。この調速機8には、乗りかご2の下降速度が規定された値を超える速度以上になったことを検知する機構と、乗りかご2の下降速度が定格速度以上になると、乗りかご2と一体的に走行する調速機ロープ10を把持するロープ掴み機構が設けられている。
乗りかご2には、乗りかご2を非常停止させる非常止め装置12が設けられている。この非常止め装置12は、主ロープ5が切断したり、あるいは巻上機の回転速度が異常になり、エレベータの乗りかご2の下降速度が定格速度以上になったときに、ガイドレール6を掴み、乗りかご2を機械的に非常停止させるための装置である。
調速機ロープ10は、調速機8に取り付けてある綱車14と、昇降路4の下部に配置されている滑車15とに無端状に巻き掛けられている。滑車15には錘16がつり下げられている。調速機ロープ10は、ロープ連結部17を介して、非常止め装置12を作動させるセフティーリンク18と連結されており、調速機ロープ10は乗りかご2の昇降する方向と同方向でかつ同速度で走行するようになっている。
このようなエレベータの非常停止装置では、乗りかご2の降下過速度を調速機8が検知すると、以下に説明するロープ掴み機構によって調速機ロープ10を把持してその走行を停止させ、その結果、セフティーリンク18が非常止め装置12を作動させるので、乗りかご2を非常停止させることができるようになっている。
次に、図10は、調速機8に設けられている従来のロープ掴み機構を示す。この種のロープ掴み機構には、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。このロープ掴み機構20は、基台21に固定されている固定側ロープ掴みシュー22と、調速機ロープ10を間に置いて固定側ロープ掴みシュー22と対抗して配置されている可動側ロープ掴みシュー24と、この可動側ロープ掴みシュー24に所定の把持力を与える掴みばね26と、可動側ロープ掴みシュー24をホルダ27を介して先端に保持する腕部材28と、この腕部材28を揺動自在に保持する回転軸30と、から構成されている。
腕部材28の後端部は、回転軸30の軸方向と直角に回転軸30を貫通し、ロックナット31によって固定されている。回転軸30には、ばね受け32a、32bが設けられ、掴みばね26はばね受け32a、32bの間に装着され、その弾性力によって可動側ロープ掴みシュー24を押し出す方向に付勢するようになっている。
このようなロープ掴み機構20では、調速機8によって、乗りかご2の過速度が検知されると、腕部材28が下方の矢印方向Aに倒れ、可動側ロープ掴みシュー24は調速機ロープ10に接触する。
このとき、調速機ロープ10は矢印B方向に走行しており、調速機ロープ10と接触した可動側ロープ掴みシュー24は、摩擦力によって、さらに下方に引き込まれ、調速機ロープ10は、最終的に、固定側ロープ掴みシュー22と可動側ロープ掴みシュー24とによって把持され、調速機ロープ10の走行は止められることになる。
以上のようなロープ掴み機構20の一連の動作では、乗りかご2の過速度が検知され、可動側ロープ掴みシュー24が調速機ロープ10と接触したときに、可動側ロープ掴みシュー24が固定側ロープ掴みシュー22側へ確実に引き込まれることがきわめて重要になる。もし、引き込まれずにいると、調速機ロープ10は固定側ロープ掴みシュー22と可動側ロープ掴みシュー24によって把持されないままになり、非常止め装置12は作動しないことになる。
可動側ロープ掴みシュー24が調速機ロープ10に接触し、その摩擦力によって固定側ロープ掴みシュー22に対向する位置まで入り込む性能(以下、入り込み性能と呼ぶ)には、以下の条件が関係してくる。
図10において、可動側ロープ掴みシュー24が調速機ロープ10に接触すると、調速機ロープ10と可動側ロープ掴みシュー24との間には摩擦力fが発生する。この摩擦力fは、可動側ロープ掴みシュー24を下方に引き込む力として作用する。
このとき、可動側ロープ掴みシュー24は掴みばね26を押圧するため、圧縮された掴みばね26の弾性力によって、可動側ロープ掴みシュー24には、掴みばね力Pが作用する。掴みばね力Pの調速機ロープ10と垂直な方向の成分をPx、平行な方向の成分をPyとする。腕部材28の角度をθとし、摩擦係数をμとすれば、
f=μPx=μPcosθ …(1)
である。
そして、摩擦力fが掴みばね力Pの調速機ロープ10と平行な方向の成分をPyより大きい場合、すなわち
f>Py=Psinθ …(2)
の条件が成立する場合である。
f=μPx=μPcosθ …(1)
である。
そして、摩擦力fが掴みばね力Pの調速機ロープ10と平行な方向の成分をPyより大きい場合、すなわち
f>Py=Psinθ …(2)
の条件が成立する場合である。
したがって、(1)式を(2)式に代入すると、
μPcosθ>Psinθ
μ>sinθ/cosθ=tanθ …(3)
となる。
μPcosθ>Psinθ
μ>sinθ/cosθ=tanθ …(3)
となる。
(3)式から、可動側ロープ掴みシュー24が摩擦力によって固定側ロープ掴みシュー22に引き込まれるためには、摩擦係数μを大きくするか、調速機ロープ10に可動側ロープ掴みシュー24に接触するときの腕部材28の角度θを小さくすればよく、これによって、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能を向上させることが可能になる。
ところが、可動側ロープ掴みシュー24の材料などを変えることよって、摩擦係数を大きくすると、調速機ロープ10への攻撃性が高くなるため、単純に摩擦係数を大きくすることには限界がある。
しかも、例えば、運転速度が300m/分を超えるような超高速エレベータともなると、調速機ロープ10の走行速度も高速となり、可動側ロープ掴みシュー24と調速機ロープ10との間の摩擦係数の値が低下するという現象が発生し、単純に摩擦係数を大きくするだけでは、高速域での入り込み性能を高めることができない。
さらには、高速度のエレベータでは、調速機ロープ掴み機構20が作動してから、非常止め装置12によって乗りかご2が停止するまでに、調速機ロープ10は、固定側ロープ掴みシュー22と可動側ロープ掴みシュー24に把持されたまま滑走することになり、摩擦係数が高い場合には、シュー材の摩耗量が格段に大きくなってしまうという問題がある。
シュー材の摩耗量が大きくなると、掴みばね26を規定のストロークで圧縮させることができなくなり、安定した把持力を継続して発生させることが難しくなり、ひいては、非常止め装置12の不動作等の問題を引き起こしかねない。このため、高速度のエレベータにおいては、掴みばね26のストロークを大きくとる必要がある。
このようなことから、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能を向上させるためには、摩擦係数を大きくするよりは、可動側ロープ掴みシュー24が調速機ロープ10に接触するときの腕部材28の角度θをできるだけ小さくすることが好ましいといえる。
ところが、この角度θを小さくし、かつ、上述したように安定した把持力を得るために掴みばね26のストロークを大きくとろうとすると、調速機全体が大型化してしまうことが避けられない。
そこで、本発明は、前記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、調速機の大型化、複雑化することなく、可動側ロープ掴みシューの安定かつ確実な入り込み性を確保するとともに、この入り込み性の向上と耐摩耗性の両立を可能にするエレベータの調速機を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、乗りかごの下降速度が規定値を超えたことを検知したときに、調速機ロープを固定側ロープ掴みと、回転軸を支点に回動可能な腕部材の先端に固定された可動側ロープ掴みによって把持するロープ掴み機構を備えたエレベータの調速機において、前記固定側ロープ掴みと前記可動側ロープ掴みの対向する面には、前記調速機ロープを挟み込む溝がそれぞれ形成され、前記可動側ロープ掴みの溝は、前記可動側ロープ掴みの下部の前記調速機ロープが最初に接触する部分に形成され前記調速機ロープに対する摩擦力の大きな初期接触部を形成する第1の溝と、前記可動側ロープ掴みが前記固定側ロープ掴みと平行に前記調速機ロープを把持する部分に形成され前記第1の溝よりも摩擦力の小さな形状の第2の溝とが複合した溝構造を有することを特徴とするものである。
以下、本発明によるエレベータの調速機の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態によるエレベータの調速機を示す斜視図であり、図2は、この調速機の正面図である。
図1、図2において、参照番号40は、調速機8本体が設置される基台を示し、41は基台の脚である。基台40の上には、2枚の板状のフレーム42A、42Bが平行に所定間隔をおいて垂直に設けられている。このフレーム42A、42Bには、綱車44が回転軸45を介して支持されている。綱車44には、調速機ロープ10が巻き掛けられている。
図1は、本発明の第1実施形態によるエレベータの調速機を示す斜視図であり、図2は、この調速機の正面図である。
図1、図2において、参照番号40は、調速機8本体が設置される基台を示し、41は基台の脚である。基台40の上には、2枚の板状のフレーム42A、42Bが平行に所定間隔をおいて垂直に設けられている。このフレーム42A、42Bには、綱車44が回転軸45を介して支持されている。綱車44には、調速機ロープ10が巻き掛けられている。
綱車44には、回転錘46が設けられており、この回転錘46は綱車44と連動して回転し遠心力によって広がるようになっている。この回転錘46の広がる動作は、速度調整ばね48によって調整され、この速度調整ばね48の調整によって回転錘46が開く作動を行う速度を設定することができる。
調速機8には、リミットスイッチ50が設けられており、調速機ロープ10が所定の速度になって、回転錘46が検知レバー51に当たるまで開くと、リミットスイッチ50はオンになる。その信号は制御盤に送られ、エレベータの主電源が切れるようになっている。
そして、乗りかごが下降を続けて、調速機ロープ10の走行とともに回転する綱車44の回転速度がさらに増加すると、回転錘46は遠心力によってさらに広がり、次のようなロープ掴み機構20を作動させる。
そこで、調速機8に設けられているロープ掴み機構20について説明する。このロープ掴み機構20は、基台40に固定されている固定側ロープ掴みシュー22と、調速機ロープ10を間に置いて固定側ロープ掴み22と対向して配置されている可動側ロープ掴みシュー24を有する可動ローフ゜掴み23と、から構成されている。
図3は、可動ロープ掴み23の構成を示す斜視図である。掴みばね26は、可動側ロープ掴み24を所定の把持力を与えるばねである。可動側ロープ掴みシュー24は、ホルダ27を介して腕部材28の先端に保持されている。この腕部材28は、回転軸30によって揺動自在に支持されている。この腕部材28の後端部は、回転軸30の軸方向と直角に回転軸30を貫通し、ロックナット31によって抜け止めとともに固定されている。腕部材28には、ばね受け32a、32bが設けられ、掴みばね26をばね受け32a、32bの間に装着し、その弾性力によって可動側ロープ掴みシュー24を押し出す方向に付勢するようになっている。
このようなロープ掴み機構20では、図4(a)に示されるように、調速機8によって、乗りかご2の過速度が検知されると、腕部材28が下方の矢印方向Aに倒れ、可動側ロープ掴みシュー24は調速機ロープ10に接触する。
このとき、調速機ロープ10は矢印B方向に走行しており、調速機ロープ10と接触した可動側ロープ掴みシュー24には、摩擦力によって、可動側ロープ掴み24をさらに下方に引き込まれ、図4(b)に示されるように、調速機ロープ10は、最終的に、固定側ロープ掴みシュー22と可動側ロープ掴みシュー24とによって把持され、調速機ロープ10の走行は止められることになる。
ここで、図5は、可動側ロープ掴みシュー24を示す斜視図であり、図6は、可動側ロープ掴みシュー24に形成されている溝形状を示す平面図である。
可動側ロープ掴みシュー24には、台状に盛り上がったロープ把持部56が形成されている。このロープ把持部56には、長手方向にそってU溝58が形成されている。このU溝58は、調速機ロープ10が食い込めるだけの幅と深さを有している断面U字形の溝である。また、ロープ把持部56には上部傾斜面57a、下部傾斜面57bが形成されており、U溝58の溝端は、上部傾斜面57aから下部傾斜面57bまで連続している。
この実施形態では、下部傾斜面57bには、U溝の幅よりも狭い幅を有するアンダーカット溝60が切り欠かれている。図7に示されるように、下部傾斜面57bの部分では、下のアンダーカット溝60と上のU溝58の2種類の形状の異なる溝が複合した溝構造が形成されており、これにより、調速機ロープ10の入り込み部が構成されている。この場合、U溝58の下端では、下部傾斜面57bをえぐるように延びている溝底がさらに深くアンダーカット溝60が切り欠かれた形状になっていることから、アンダーカット溝60がU溝58の底をえぐる部分の両側には、幅の狭くなった初期接触面62a、62bが形成されている。
本実施形態は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
図4(a)に示されるように、調速機8によって、乗りかご2の過速度が検知されると、腕部材28は下方の矢印方向Aに倒れ、可動側ロープ掴みシュー24は調速機ロープ10に接触する。
図4(a)に示されるように、調速機8によって、乗りかご2の過速度が検知されると、腕部材28は下方の矢印方向Aに倒れ、可動側ロープ掴みシュー24は調速機ロープ10に接触する。
可動側ロープ掴みシュー24では、次のように、倒れ込むにしたがって、調速機ロープと接触する部分の溝形状が変化するようになっている。
すなわち、可動側ロープ掴みシュー24において、最初に、調速機ロープ10と接触する部分は、図6においてロープ把持部56の下方にあるアンダーカット溝60両側の初期接触面62a、62bである。調速機ロープ10の接触が始まると、接触面積は小さいので摩擦係数が大きくなるため、接触の初期段階から大きな摩擦力が発生する。この摩擦力は、可動側ロープ掴みシュー24をより強く引き込む力として作用するので、腕部材28を確実に倒れ込むようにすることができる。
やがて、可動側ロープ掴みシュー24が固定側ロープ掴みシュー22と平行になるまで完全に倒れこむと、調速機ロープ10は、U溝58に食い込んだ状態で、固定側ロープ掴みシュー22と可動側ロープ掴みシュー24で挟持される。このとき、U溝58における調速機ロープ10の接触面積は大きいため、摩擦力は減少する分、耐摩耗性能を大幅に高めて調速機ロープ10の摺動による摩耗を低減することができる。
このようにして、U溝58は、アンダーカット溝60に較べて摩擦係数が小さくなるため、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能に劣るが、耐摩耗性に優れる。アンダーカット溝60は、逆に、可動側ロープ掴みシュー24に較べると耐摩耗性に劣るが、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能に優れている。
このようにして、U溝58は、アンダーカット溝60に較べて摩擦係数が小さくなるため、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能に劣るが、耐摩耗性に優れる。アンダーカット溝60は、逆に、可動側ロープ掴みシュー24に較べると耐摩耗性に劣るが、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能に優れている。
本実施の形態では、入り込み性がまさに必要とされる接触初期には、調速機ロープ10とアンダーカット溝60のある部分が接触するようにし、可動側ロープ掴みシュー24の入り込みが完了してしまったあとは、摩耗を抑制するために、調速機ロープ10はU溝58の溝面に接触するというように、接触し始めてから把持されるまでの段階に応じて接触部分の摩擦特性が変わるように、U溝58とアンダーカット溝60を組み合わせている。このように、ロープ掴み機構自体は変えることなく、アンダーカット溝60とU溝58の特性の長所だけを活用した溝構造によって、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能と耐摩耗性の両立を実現することができる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。なお、第1実施形態の図6と同一の構成要素には、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2実施形態は、図6に示した可動側ロープ掴みシュー24のアンダーカット溝60に較べると、U溝58に対して相対的にアンダーカット溝70の溝幅を広くした実施形態である。例えば、調速機ロープ10の径が8mmの場合、U溝58の溝径は同じく8mmであるが、アンダーカット溝70の溝幅を6mmにしている。
次に、本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。なお、第1実施形態の図6と同一の構成要素には、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2実施形態は、図6に示した可動側ロープ掴みシュー24のアンダーカット溝60に較べると、U溝58に対して相対的にアンダーカット溝70の溝幅を広くした実施形態である。例えば、調速機ロープ10の径が8mmの場合、U溝58の溝径は同じく8mmであるが、アンダーカット溝70の溝幅を6mmにしている。
乗りかごの速度300m/minを超えるような高速度のエレベータの場合、調速機ロープ10がアンダーカット溝70に接触したときの摩擦力がその速い速度のために低下するので、可動側ロープ掴みシュー24の入り込み性能を確保するために、乗りかごの速度に対応させてアンダーカット溝70の幅を広くしている。これによって、必要な摩擦力を確保することができる。
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。
この第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態と異なって、アンダーカット溝60、70の代わりに、V溝80を形成した実施の形態である。
次に、本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。
この第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態と異なって、アンダーカット溝60、70の代わりに、V溝80を形成した実施の形態である。
このようなV溝80には、図8に示されるように、調速機ロープ10が接触面積の小さな線接触をするようになるので、大きな摩擦力を得ることができる。このため、入り込み性がまさに必要とされる接触初期には、調速機ロープ10とV溝80のある部分が接触するようにし、可動側ロープ掴みシュー24の入り込みが完了してしまったあとは、摩耗を抑制するために、調速機ロープ10はU溝58の溝面に接触させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
2…乗りかご、4…昇降路、5…主ロープ、6…ガイドレール、8…調速機、10…調速機ロープ、12…非常止め装置、14…綱車、15…滑車、16…錘、18…セフティーリンク 、20…ロープ掴み機構、22…固定側ロープ掴みシュー、24…可動側ロープ掴みシュー、26…掴みばね、28…腕部材、30…回転軸、44…綱車、46…回転錘、58…U溝、60…アンダーカット溝
Claims (4)
- 乗りかごの下降速度が規定値を超えたことを検知したときに、調速機ロープを固定側ロープ掴みと、回転軸を支点に回動可能な腕部材の先端に固定された可動側ロープ掴みによって把持するロープ掴み機構を備えたエレベータの調速機において、
前記固定側ロープ掴みと前記可動側ロープ掴みの対向する面には、前記調速機ロープを挟み込む溝がそれぞれ形成され、前記可動側ロープ掴みの溝は、前記可動側ロープ掴みの下部の前記調速機ロープが最初に接触する部分に形成され前記調速機ロープに対する摩擦力の大きな初期接触部を形成する第1の溝と、前記可動側ロープ掴みが前記固定側ロープ掴みと平行に前記調速機ロープを把持する部分に形成され前記第1の溝よりも摩擦力の小さな形状の第2の溝とが複合した溝構造を有することを特徴とするエレベータの調速機。 - 前記可動側ロープ掴みの溝は、断面U字状の溝面を有するU溝からなる第1の溝と、前記可動側ロープ掴みの下部に切り欠かれ前記U溝に連続するアンダーカット溝からなる第2の溝と、から構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの調速機。
- 前記アンダーカット溝の溝幅は、エレベータの乗りかごの速度が高速の場合には、前記乗りかごの速度に対応させて広くするようにしたことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの調速機。
- 前記可動側ロープ掴みの溝は、断面U字状の溝面を有するU溝からなる第1の溝と、前記可動側ロープ掴みの下部に切り欠かれ前記U溝に連続するV溝からなる第2の溝と、から構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの調速機。
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