以下、本発明の実施形態に係る写真集作成装置を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る写真集作成装置100のハードウェア構成を示す図である。写真集作成装置100は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置によって構成することが可能である。なお、写真集作成装置100においては、画像を写真集に関連付けて管理するとともに、これらの画像を使用した写真集を作成する役割を担う。
図1において、101は表示装置として用いられるLCD(Liquid Crystal Display)である。LCD101の表示画面には、例えば編集中の文書、図形、画像その他の編集情報、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインタフェース情報が表示される。なお、図1に示す本発明の実施形態に係る写真集作成装置100では、LCD101を使用する例を示すが、これに限らず、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイ等であってもよい。
102はVRAM(Video RAM)であり、LCD101の表示画面に表示するための画像を蓄積し、生成する。このVRAM102に生成された画像は、所定の規定に従ってLCD101に転送され、これによりLCD101に画像が表示されることになる。
103はBMU(Bit Move Unit)であり、メモリ間、例えばVRAM102と他のメモリ間のデータ転送や、メモリと各I/Oデバイス、例えばネットワークインタフェース111との間のデータの転送を制御する。
104はキーボードであり、文書、指示等を入力するための各種キーを有する。105はPD(Pointing Device)であり、例えば、LCD101の表示画面上に表示されたアイコン、メニュー、その他のオブジェクトを指定するために使用される。
106はCPU(Central Processing Unit)である。CPU106は、ROM(Read Only Memory)107又はHDD(Hard Disk Drive)109に格納された制御プログラムに基づいて、バス112を介して接続された各ブロックを制御する。ROM107は、各種の制御プログラムや制御データを保持する。このCPU106により、後述する図2の(a)及び(b)で示す写真集作成装置100及び、それに含まれる各種のプログラムモジュールが実行されることとなる。
108はRAM(Random Access Memory)であり、CPU106のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。
HDD109は、写真集作成装置100で実行される各制御プログラムや、画像ファイルやテキストファイル等のコンテンツファイルを格納する。例えば、HDD109には、OS(Operating System)、写真集データ、画像ファイル、写真集作成プログラム、各種情報を管理するための各種のテーブルなどが格納されている。
110はFDD(Flexible Disk Drive)であり、フレキシブルディスクに対するアクセスを制御する。111はNETI/F(Network Interface)であり、他のサーバ、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置やプリンタ等の周辺機器との通信を行うことができる。CPU106に対する制御プログラムの提供は、ROM107、HDD109、FDD110のいずれからでも行うこともできるし、さらに、NETI/F111を介して他の情報処理装置等から行うこともできる。
<実施形態1>
図2(a)は、本発明の実施形態1に係る写真集作成装置100の基本的な機能に対応するプログラム構成を示すブロック図である。図2(a)において、200は写真集作成装置100のアプリケーションプログラム本体である編集プログラムを示す。201は写真集テンプレートデータであり、編集プログラム200で実行されるレイアウト処理に使用されるレイアウトを決定するための写真集テンプレートデータの集合であって、例えばHDD109などに保存されている。そして編集プログラム200の実行時に、必要に応じてHDD109から読み出され、RAM108に展開されて使用される。
202は、編集プログラム200で使用する画像を取り込む画像DB(Data Base)であり、同じHDD109、FDD110などに記録されて用意されている。203は顔の画像認識機能を備えたプログラムモジュールである画像認識モジュールである。画像認識モジュール203は、編集プログラム200の制御にしたがって、読み込んだ画像データから顔を認識してその特徴抽出を実行する。画像認識モジュール203は、被写体の画像認識モジュール203であって、特定の被写体認識モジュールとも呼ばれる。
204は画像単位被写体情報テーブルであり、取り込む画像単位毎に用意されて、編集プログラム200の起動中には、RAM108上に展開されて使用される。205は編集プログラム200が使用する被写体情報管理テーブルであり、1つの写真集に対し、一つの被写体情報管理テーブルがRAM108上に展開されて編集プログラム200により使用される。206は写真集データであり、写真集の編集中においては、一つの写真集に対して一つの写真集データ206がRAM108上に展開され、編集プログラム200による編集処理によって随時更新される。そして、最終的に完成した写真集データ206が保存される。
207は写真集を注文するための写真集注文モジュールである。写真集注文モジュール207は、編集プログラム200の指示により、完成し、保存されている写真集データ206を送信できるデータ形式に変換し、インターネット208を通して写真集注文サーバ209にアップロードする。写真集注文サーバ209にアップロードされた写真集注文データは、必要な課金や配送の手配などの処理後に、印刷サイト210へ送られて、実際の写真集の出力処理が行われる。出力された写真集は写真集注文サーバ209に対して指定された配送手段により、指定された宛先へ配送される。委託業者である編集者が写真集作成装置100を実行する場合には、印刷物でなく、写真集データ206として末端のユーザに配布することもありうる。
図2(b)は、編集プログラム200に含まれる基本的なモジュールを示す。すなわち、編集プログラム200は、基本的に、画像選択モジュール251、表示モジュール252、テンプレート選択モジュール253、レイアウトモジュール254、被写体情報管理モジュール255、算出モジュール256を備える。さらに編集プログラム200は、編集モジュール257、ページレイアウトモジュール258、画像処理モジュール259、及び被写体指定モジュール260を備える。本実施形態1のみならず、以下で説明する実施形態2、3においても、編集プログラム200の実行の際には、画像認識モジュール203及び写真集注文モジュール207と共に、図2(b)に示した各モジュールが相互に連携して動作することとなる。当然のことながら、以上の各モジュールは、以下の各実施形態の各動作における処理機能として、ページ指定、ページレイアウト選択、ページレイアウト生成などの機能処理を実行するためのものでる。これらのモジュールは、CPU106を制御するプログラムにしたがって機能するものである。
次に、写真集作成装置100のCPU106の制御により、HDD109に記憶された編集プログラム200が実行されて電子的な写真集を作成する手順について、図3を参照して詳細に説明する。
ステップS301にて、ユーザが新規の写真集の新規作成処理を開始すると、CPU106は、後述の図4で説明する画像選択画面401をLCD101に表示させる。ユーザは画像選択画面401を見ながら、キーボード104やPD105を操作して、HDD109又はFDD110に記録されている画像ファイルの取り込みを実行する。この場合、勿論、他の情報処理装置から取り込むことも有り得る。この処理は、画像選択モジュール251で実行される。
CPU106は、画像ファイルの取り込みを終了したらステップS302に処理を進め、被写体情報管理テーブル205をRAM108上に作成する。これは、被写体情報管理モジュール255で実行される。続いてステップS303にて、CPU106は、写真集に使用する雛形となる写真集テンプレートデータ201より写真集テンプレートデータを読出し、写真集テンプレート選択画面801をLCD101に表示させる。ユーザは、図8で示すような写真集テンプレート選択画面801を見ながらキーボード104やPD105を操作して、HDD109に登録されている写真集テンプレートデータ201の中から所望する写真集テンプレートを選択する。これは、テンプレート選択モジュール253及び表示モジュールで制御される。
写真集を構成する画像と写真集テンプレートの選択が終了したら、ステップS304に進み、CPU106が自動レイアウト処理を実行して写真集の全てのページの仮ページレイアウトを決定する。仮ページレイアウトの結果はRAM108上に展開されると共に、HDD109上に中間ファイルとして一時的に保存するために記録される。これは、レイアウトモジュール254で実行される。
次にステップS305において、ユーザによる編集処理の操作を受け付け、ユーザの指示する編集処理を実行する。ここで写真集に対して可能な編集処理は、各ページ上のページレイアウトの変更処理、使用する画像の追加処理、画像の削除処理、及び画像の置換処理などの画像変更の処理、画像の表示面積のリサイズ処理、画像におけるトリミング処理等である。これらは、編集モジュール257及び画像処理モジュール259で実行される。
写真集の編集が完了して写真集データ206が完成したら、ステップS306に進んで印刷出力用の写真集注文データを作成し、ステップS307で写真集注文データの送信を行う。送信された写真集注文データはインターネット208に接続された写真集注文サーバ209の処理によって課金形態、送信方法等が決定される。この処理は、写真集注文モジュール207との関連で実行される。その後、出力用の印刷サイト210に写真集注文データが送信されて印刷出力が実行される。その後に指定された宛先に写真集の成果物である印刷された写真集が配送されるこになるが、ここではその方法については特に限定するものではない。先に説明したように、印刷物でなく、写真集データを配信することもありうる。
図4は、LCD101の表示画面に表示され、本実施形態1におけるステップS301で使用される画像選択画面401の1例を示した図である。画像選択画面401には、選択する画像ファイルの候補を表示するためのファイル選択フィールド402と、選択した画像ファイルを表示するためのファイル登録フィールド403が表示される。
ファイル選択フィールド402は、HDD109又はFDD110に記録されている指定されたフォルダ位置の内容から画像ファイルのサムネイル404、405等を表示する。そして、これら画像ファイルのサムネイル404、405等は、PD105により選択可能とされる。例えば選択された画像ファイルのサムネイル404は、図4に示すように、未選択のサムネイル405とは区別されて、例えば枠が強調表示される。
ファイル登録フィールド403は、写真集で使用される画像ファイルとして登録されたサムネイル406等が並べて表示される。ファイル選択フィールド402で選択された画像ファイルのサムネイル405をファイル登録フィールド403に登録するためには、画像ファイルのサムネイル405を選択したあと、PD105を使用して登録ボタン407をクリックすることにより実行される。
またボタン408は、次の処理ステップへ移るためのものであり、PD105等によりクリックされることにより、画像の取り込みを終了し、次の処理ステップであるステップS302へ移行する。
図5は、ステップS302の被写体情報管理テーブル205を作成する工程を説明する模式図である。図5において、501は取り込む任意の一枚の画像である。画像501が取り込まれると、CPU106が画像認識モジュール203を制御し、被写体A乃至Dの顔の画像認識処理を行って、画像単位被写体情報テーブル502を作成する。この画像単位被写体情報テーブル502は、図2の画像単位被写体情報テーブル204に相当する。画像単位被写体情報テーブル502には、各被写体A乃至Dに対する顔の特徴抽出した特徴値と画像内での表示面積の割合が登録される。
ステップS301にて取り込まれた全ての画像503に対し、同様の全ての画像単位被写体情報テーブル504を作成することにより、作成する写真集の全体の被写体情報管理テーブル505が作成される。この被写体情報管理テーブル505は、図2の被写体情報管理テーブル205に相当する。被写体情報管理テーブル505には、各被写体A乃至Dを異なる画像間で同等か否かを判断するための基準として使用する顔の特徴抽出した特徴値、含まれる枚数、表示面積の異なる画像を通しての総和が総表示面積506に登録される。また、同時に被写体が存在する画像501の枚数も登場枚数507に登録される。これらは、被写体情報管理モジュール255及び算出モジュール256で実行される。
次に、本発明の実施形態1に係る写真集作成装置100の詳細な動作を、図6のフローチャートを用いて説明する。図6のフローチャートによれば、編集プログラム200により、写真集に含まれる異なる画像間で特定の被写体が同等に撮影されているか否かを判断する処理が実行される。
処理の開始後のステップS601で、画像単位被写体情報テーブル502に対してチェックループを繰り返し、全ての被写体A乃至Dについて画像単位被写体情報テーブル502が作成されたかを、全ての画像単位被写体情報テーブル504に対しチェックする。もし、未認識被写体を含む画像単位被写体情報テーブル502がなければ、ここでの処理を終了する。しかし、未認識被写体を含む画像単位被写体情報テーブル502があればステップS602に進み、全ての画像単位被写体情報テーブル504に関して、全ての画像503を調べ、未認識被写体が存在するか否かをチェックする。
ステップS603は対象となっている被写体が被写体情報管理テーブル505に既に登録されているかを、顔の画像認識処理による特徴抽出した特徴値の差異が許容範囲内に収まっているか否かで判断する。この特徴値が一定の許容範囲内である場合にはステップS604で同じ被写体として扱われ、その被写体の情報が被写体情報管理テーブル505の情報に画像変更として、追加して登録される。もし許容範囲外の場合にはステップS605で異なる被写体として扱われ、新規の被写体として被写体情報管理テーブル505に新規登録される。このようにして、全ての画像503に対して特徴値を比較することにより、写真集における全ての被写体、例えばA乃至Dの同等性を認識することができる。
以上により、取り込んだ全ての画像A乃至Dに関連した被写体情報管理テーブル505を作成することができるが、実際にレイアウトされる場合には、各画像の表示面積の差異も考慮する必要がある。
図7は、レイアウト後に異なる画像間の表示面積の総和を算出する方法を説明する模式図である。図7において、701はあるページの仮レイアウト状態の一例であり、夫々の画像が異なる表示倍率で配置されている。
この画像に対する画像単位被写体情報テーブル702は、該当の画像内に存在する全ての被写体A乃至Dに対してその画像の表示倍率を使って換算した表示面積が換算面積703として追加して記録される。ページ上の他の画像、及び他のページ上の画像に対しても同様な算出処理を施すことにより、全ての画像503を通しての総計の被写体情報管理テーブル704が修正される。
続いて、図3のステップS303における写真集の雛形となる写真集テンプレートを選択する処理について、図8に示す写真集テンプレート選択画面801を用いて詳細に説明する。図8(a)において、写真集テンプレート選択画面801は写真集テンプレートを選択する画面であり、CPU106によりLCD101に表示される。ユーザは写真集テンプレート選択画面801を見ながら、キーボード104やPD105を操作して、例えばHDD109に記録され、登録されている写真集テンプレートデータ201の中から所望するものを選択することができる。
802は、選択できる写真集テンプレートのサムネイルや名称が表示される選択エリアである。802に表示される各写真集テンプレートのサムネイルをPD105等により選択することができる。803は選択状態にある写真集テンプレートTAのサムネイルの表示例、804は非選択状態にある写真集テンプレートのサムネイルTFの表示例であり、803は強調表示されて選択状態にあることを視覚的に表現している。選択状態の写真集テンプレートのサムネイルTAは、他のサムネイルを選択することにより非選択状態に変化する。
805は、後述する写真集テンプレートの選択結果の写真集テンプレート選択画面の詳細モード表示を行うためのモード切替ボタンである。モード切替ボタン805を押下することにより画面表示状態を図8(b)の写真集テンプレート選択画面807で示す仮レイアウトの結果を示す詳細モードに変更する。806は次の処理ステップへ遷移するためのボタンであり、PD105で指定することにより写真集テンプレート選択エリア802内で選択状態とされている写真集テンプレート803を使用した自動レイアウト処理を実行するためのステップS304に遷移する。
先に説明したように、図8の(b)における807は、モード切替ボタン805を選択した場合に表示される写真集テンプレート選択画面の詳細モードの表示状態である。また808は、被写体A乃至Fの使用画像枚数及び各写真集テンプレートのサムネイルTA乃至TEを選択した際の各被写体の表示総面積を表示する詳細表示エリアである。そして、表809の縦軸に被写体A乃至Fが、横軸に写真集テンプレートのサムネイルTA乃至TEの名称が指定されている。表809に表示される数値は、写真集テンプレート内で正規化された相対値であり、単位系を特定する必要は無い。表810は各写真集テンプレートを選択した際の各被写体の表示総面積のばらつきの度合いの算出結果であり、標準偏差などを用いる。標準偏差値が小さいものほどばらつきが少ない、即ち特定の被写体が使用されている均等度が高いということになり、その目安をユーザに提供する。
前候補ボタン811及び次候補ボタン812は、他の写真集テンプレートの仮レイアウト結果を表示するためのボタンであり、選択することにより別の写真集テンプレートを使用して自動レイアウトした結果の状態を表示する。
813は805と同様のモード切替ボタンであり、押下することにより画面表示状態を図8(a)の801で示す標準モードの写真集テンプレート選択画面に変更する。814は806と同様に次のステップへ遷移するためのボタンであり、選択することにより選択状態の写真集テンプレートを適用して自動レイアウト処理のステップS304に遷移する。 図9は、本実施形態における写真集テンプレートデータ201のデータ構成の一例である。図9において、901は写真集テンプレートデータ201を管理するヘッダ情報である。ヘッダ情報には、写真集テンプレートに用意されているレイアウト数、写真集に取り込み可能な画像数、ページ単位に配置可能な画像数など写真集テンプレート単位に用意されるべき情報が保存されている。
902は表紙レイアウト管理情報であり、写真集の表紙のレイアウトを決定するために必要な情報が保存されている。903、904、905はそれぞれ写真集内の各ページに画像を1枚、2枚、、、、N枚配置するようなレイアウトを管理するための情報ブロックであり、それぞれのレイアウト管理情報のデータを管理している。906、907、908、909はそれぞれ、表紙レイアウト、本文1枚レイアウト、同2枚レイアウト、、、、同N枚レイアウトの配置を決定するレイアウト情報のデータ群を保存するためのデータブロックである。ここで使用されるレイアウト情報を変更することにより、写真集のページ内でのレイアウトを変更することができる。
図9のデータ構成の写真集テンプレートデータ201は、RAM108上に一時的に展開されるデータとしても、HDD109からロードされるデータとしても活用することが可能である。
次に、自動レイアウト処理がステップS304にて実行された後に、LCD101に表示される編集画面について説明する。
図10は、本発明の実施形態1に係る写真集作成装置の編集プログラム200の編集画面の一例である。図10において、1001はLCD101に表示される編集画面の表示画面であるメインウィンドウである。1002は編集エリアであり、写真集の編集中の見開き状のページの状態を表示すると共に、ユーザのPD105による編集操作の指示を受け付けることができる。1003は操作エリアであり、編集エリア1002に対し、ユーザの希望する動作を指定するためのGUIを提供する。1004はレイアウト変更ボタンであり、後述するレイアウト変更画面を表示して該当ページのレイアウト変更を受け付ける。
1005は画像追加ボタンであり、後述する画像追加画面を開くことにより、写真集のあるページ上に画像を追加して挿入することを可能とする。1006は画像削除ボタンであり、後述する画像削除画面を開くことにより、写真集のページ上の指定する画像を削除することを可能とする。1007は画像編集ボタンであり、後述する画像編集画面を開くことにより、指定された画像のトリミング処理やリサイズ処理等の編集処理を施すことを可能としている。このように、画像変更処理が実行される。
1008及び1009は、夫々前頁表示ボタン及び次頁表示ボタンであり、それぞれをPD105で選択することにより、写真集の表示ページを変更することができる。編集エリア1002に表示している写真集のページ番号は1010に表示される。図示の例では、編集している写真集の4及び5頁が開いた状態であることが表示されている。
1011は注文ボタンであり、PD105で選択することにより、図3のステップS306に遷移して完成した写真集データを保存する。そして写真集注文データを作成して、更にステップS307に遷移して写真集注文サーバ209への写真集注文データの送信を開始するが、ここでは以降のステップの処理の説明は割愛する。
尚、便宜上、本実施形態1で説明する編集機能は、レイアウト変更、画像追加、画像削除、画像編集としているが、文字編集や図形編集など一般の文書編集アプリケーションで提供している編集処理機能を適用することも可能である。尚、これらの処理は、編集モジュール257が主体となり、編集プログラム200に含まれる必要なモジュールを選択して実行される。
図11は、図10のレイアウト変更ボタン1004を押下した際に、LCD101の表示画面に表示されるページレイアウト変更画面の一例である。ここでの処理は、ページレイアウトモジュール258が実行することとなる。図11(a)において、1101は、ページレイアウト変更画面であり、メインウィンドウである編集画面1001のサブウィンドウである。ユーザは、ページレイアウト変更画面1101に従い、キーボード104やPD105を操作して、該当する写真集のページのレイアウト候補のサムネイルLA乃至LJの中から所望するレイアウトを選択して変更することができる。
1102は、選択できるレイアウト候補のサムネイルや名称が表示される選択エリアである。1102に表示される各レイアウト候補のサムネイルをPD105等により選択することができる。1103は選択状態にあるレイアウト候補のサムネイルLAの表示例、1104は非選択状態にあるレイアウトのサムネイルLFの表示例であり、1103は強調表示されて選択状態にあることを視覚的に表現している。選択状態のレイアウトのサムネイルは、他のサムネイルを選択することにより非選択状態に変化する。
1105は、後述するレイアウトの選択結果の詳細モード表示を行うためのモード切替ボタンである。1106は選択エリア1102で選択したレイアウト候補を実際に適用してレイアウト変更処理を実行するための適用ボタンであり、1107は同レイアウト候補の適用を中止するための中止ボタンである。適用ボタン1106及び中止ボタン1107は、PD105で選択することにより各処理が実行されて、ページレイアウト変更画面1101は閉じられて、ユーザの画面操作は編集画面1001に戻ることになる。
図11(b)の1108は、モード切替ボタン1105を選択した場合に表示されるページレイアウト変更画面の詳細モードの表示状態である。1109は被写体の使用画像枚数及び各レイアウトを選択した際の被写体の表示総面積を表示する詳細表示エリアであり、1110の縦軸に被写体A乃至Fが、また横軸にレイアウト候補のサムイネイルLA乃至LEの名称が表示されている。1110に表示される数値は、写真集テンプレート内で正規化された相対値であり、単位系を特定する必要は無い。1111は各レイアウト候補を選択した際の各被写体の表示総面積のばらつきの度合いの算出結果であり、標準偏差などを用いる。標準偏差値が小さいものほどばらつきが少ない、即ち特定の被写体が使用されている均等度が高いということになり、その目安をユーザに提供する。
前候補ボタン1112及び次候補ボタン1113は、他のレイアウトを使用した場合の結果を表示するためのボタンであり、選択することにより別のレイアウト候補を使用して自動レイアウトした結果の状態を1110に表示する。
1114は1105と同様のモード切替ボタンであり、押下することにより画面表示をページレイアウト変更画面1101に変更する。適用ボタン1115及び中止ボタン1116はそれぞれ適用ボタン1106及び中止ボタン1107と同機能である。
図12は、編集画面1001において画像追加ボタン1005を選択した際に、LCD101に表示される画像追加画面の一例である。図12において、画面1201は画像追加画面であり編集画面1001のサブウィンドウである。
1202は画像選択フィールドであり、HDD109又はFDD110の中の指定されたフォルダ位置の内容から画像ファイルのサムネイル1203及び1204を表示し、PD105により選択可能となっている。選択された画像ファイルのサムネイル1203は未選択のサムネイル1204のものと区別されるように強調表示される。
1205は、画像選択フィールド1202で選択した画像を実際に適用してレイアウト変更処理を実行するための適用ボタンであり、PD105で選択することにより画像追加画面1201を閉じて後述する画像枚数変更画面1301を表示する。
1206は、画像ファイルの適用を中止するための中止ボタンであり、PD105で選択することにより画像追加画面1201は閉じられて、ユーザの画面操作は編集画面1001に戻る。
図13は、図12の適用ボタン1205、又は図10の画像削除ボタン1006を押下した際に、画像変更算出処理が実行され、処理後に表示される画像枚数変更画面の一例である。前者の場合は画像選択フィールド1202で選択された画像追加後のページレイアウト変更状態を、後者の場合は編集エリア1002で選択された画像削除後のページレイアウト変更状態を決定することができる。画像変更算出処理は、変更された、各処理後の結果を反映して、CPU106の制御により算出モジュール256で実行される。
図13(a)のメインウィンドにおいて、1301は画像枚数変更画面であり、編集画面1001のサブウィンドウである。ユーザは画像枚数変更画面1301に従い、キーボード104やPD105を操作して、写真集の該当ページの画像枚数変更後のレイアウト候補の中から所望するレイアウトを選択して変更することができる。1302は、選択できるレイアウト候補のサムネイルや名称が表示される選択エリアである。ユーザは、選択エリア1302に表示される各レイアウトのサムネイルをPD105等により選択することができる。1303は選択状態にあるレイアウトのサムネイルの表示例、1304は非選択状態にあるレイアウトのサムネイルの表示例であり、1303は強調表示されて選択状態にあることを視覚的に表現している。選択状態のレイアウトのサムネイルは、他のサムネイルを選択することにより非選択状態に変化する。
1305は、後述するレイアウトの選択結果の詳細モード表示を行うためのモード切替ボタンである。1306は選択エリア1302で選択したレイアウト候補を実際に適用して画像枚数変更処理を実行するための適用ボタンであり、1307は、同レイアウト候補の適用を中止するための中止ボタンである。適用ボタン1306及び中止ボタン1307はPD105で選択することにより各処理が実行され、画像枚数変更画面1301は閉じられて、ユーザの画面操作は編集画面1001に戻ることになる。
図13(b)の1308は、モード切替ボタン1305を選択した場合に、LCD101に表示される画像枚数変更画面の詳細モードの表示状態である。
1309は詳細表示エリアであり、レイアウト変更前と変更後の各被写体を含む画像枚数及び被写体の表示総面積を表示している。1310はレイアウト変更前の状態表示である。表1311は、レイアウト変更後の状態表示であり、縦軸に被写体A乃至Fが、また横軸にレイアウト候補のサムネイルLA乃至LCの名称が表示されている。1310及び1311の表示総面積として表示される数値は、編集している写真集テンプレート内で正規化された相対値であり、単位系を特定する必要は無い。
また、1310は、各レイアウト候補を選択した際の各被写体の表示総面積のばらつきの度合いの算出結果も含んでいる。ばらつきの度合いを示すには標準偏差などの数値を用いる。標準偏差値が小さいものほどばらつきが少ない、即ち被写体が使用されている均等度が高いということになり、その目安をユーザに提供している。これらは、算出モジュール256で算出される。
前候補ボタン1312及び次候補ボタン1313は、他のレイアウトを使用した場合の結果を表示するためのボタンであり、選択することにより別のレイアウト候補を使用して自動レイアウトした結果の状態を表1311に表示する。
1314は、1305と同様のモード切替ボタンであり、押下することにより画面表示を画像枚数変更画面1308から画像枚数変更画面1301に変更する。適用ボタン1315及び中止ボタン1316は、それぞれ適用ボタン1306及び中止ボタン1307と同機能である。
図14は、図10の画像編集ボタン1007を押下した際に、LCD101の表示画面に表示される、画像編集画面1401の一例である。ここで説明する画像編集は、画像の表示サイズの変更処理及び画像の表示領域の変更処理(所謂トリミング処理)に限定するが、色調変更などの画像効果処理や文字入力など他の画像編集アプリケーションで可能な処理を施すことも可能である。
図14において、1401は画像編集画面であり、編集画面1001のサブウィンドウである。画像編集画面1401は、状態表示領域1402と画像編集領域1403の二つの領域及び幾つかのボタンで構成されている。
状態表示領域1402は、画像編集の処理前の状態の表示領域1404と画像編集の処理後の状態の表示領域1405に分かれていて、画像編集処理の処理前及び処理後に、画像編集算出処理により被写体情報を算出し、その状態を比較することができる。表示領域1404及び1405には、写真集内に登場する被写体とその被写体が登場する画像枚数、各被写体が写真集内で占める表示総面積及び現在のレイアウト状態のばらつき(標準偏差値)が表示される。画像編集算出処理は、CPU106の制御にしたがって算出モジュール256で実行される。
画像編集領域1403では、対象となる画像を表示すると共に、同画像に対してのリサイズ枠1406及びトリミング枠1407を提供していて、それぞれの枠に対してPD105の操作により、画像のリサイズ処理及びトリミング処理を実行することができる。この処理は、画像処理モジュール259で実行され、画像編集領域1403で実施したリサイズ及びトリミングの画像編集処理の処理後の結果が状態表示領域1402に即座に表示される。したがって、ユーザは画像編集処理の操作により、処理前及び処理後の夫々の値の変動を同時に確認することが可能となっている。これらに関しても、CPU106の制御に従い、画像変更算出処理で実行される。
1408は、画像編集領域1403で操作した画像編集処理の結果を実際に適用するための適用ボタンであり、1409は、同画像編集処理を中止するための中止ボタンである。適用ボタン1408及び中止ボタン1409は、PD105で選択することにより各処理が実行されて、画像編集画面1401は閉じられて、ユーザの操作画面は編集画面1001に戻ることになる。
以上説明した本発明の実施形態1に係る写真集作成装置によれば、表示されるばらつきの度合い、即ち被写体が使用されている均等度を監視しながら、全ての被写体が均等に扱われる写真集を容易に作成することが可能となる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2に係る写真集作成装置に関し、被写体が均等に扱われた写真集の作成を助長するための「均等モード」と、特定の被写体が重点的に扱われた写真集の作成を助長するための「重点モード」を備えた写真集作成装置について説明する。
本実施形態2では、実施形態1に係る写真集作成装置の写真集テンプレート選択画面807、ページレイアウト変更画面1108、画像枚数変更画面1308において、「均等モード」と「重点モード」との間のモード切替が可能な構成とされる。そして、各モードに応じて選択候補の並べ替えが行われるように構成されている。
図15(a)、(b)は、写真集テンプレート選択画面807において、それぞれ「重点モード」、重点モードを指定した際の一例である。図15(a)において、1501の写真集テンプレート選択画面は、均等モードの表示状態であり、図8(b)における写真集テンプレート選択画面807と同等である。1502の写真集テンプレート候補1503の表示順序は、ばらつき1504の値の少ない順番に並べられている。
図15(a)の1505は切替ボタンであり、PD105で選択することにより、「均等モード」から「重点モード」に切り替えることが可能で、写真集テンプレート選択画面1501の切替ボタン1505では「均等モード」が選択されている。
図15(b)の1506は重点モードにおける写真集テンプレート選択画面1506の表示状態であり、1507の表示内容における写真集テンプレート候補1508の表示順序は、指定されている被写体Bの表示総面積1509の多い順番に並べられている。なお、1510は「重点モード」から「均等モード」に切り替えるための切替ボタンである。
説明は省略するが、ページレイアウト変更画面1108及び画像枚数変更画面1308についても同様に、「重点モード」から「均等モード」に切り替えるための切替ボタンを含む表示画面を用意することができる。
以上のように本実施形態2に係る写真集作成装置によれば、ユーザが指定した任意の被写体に対して、均等に使用される、あるいは重点的に使用されている写真集を作成することができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3に係る写真集作成装置として、被写体をより視覚的に見せることによりユーザの編集の操作を補助する実施形態の例を説明する。
図16における1601は、図8(b)における写真集テンプレート選択画面807について、各被写体A乃至Fの顔画像のサムネイルを表示した表示画面である。被写体Aの1602に対応して顔のサムネイル1603が表示され、これにより、ユーザが視覚的にいずれの被写体であるかを判断することを可能としている。
説明は省略するが、ページレイアウト変更画面1108及び画像枚数変更画面1308、画像編集画面1401についても同様に、各被写体A乃至Fの顔画像のサムネイルを表示することができる。
以上のように本実施形態3に係る写真集作成装置よれば、写真集の編集に際し、特定の被写体を考慮して編集操作を実行することができる。
<実施形態4>
本発明の第4の実施形態に係る写真集作成装置として、特定の被写体の使用枚数及び写真集内に占める表示総面積が少ない場合に、その旨を警告することが可能な実施形態を説明する。
図17(a)、(b)は、図3のステップS301で画像選択後にステップS302で被写体情報管理テーブルを作成した際に使用される表示画面である。すなわち、予め定めた範囲の値より極端に使用枚数が少ない、及びステップS305で編集操作の結果として、予め定めた範囲の値より極端に表示総面積が少ない、被写体が存在する場合、被写体警告画面として、LCD101の表示画面に表示されるものである。
図17(a)において、1701は被写体警告画面であり、編集画面1001等のサブウィンドウとして表示される。1702は警告エリアであり、画像枚数又は表示総面積の著しく小さい被写体が表示される。1703は被写体名、1704は被写体を含む画像枚数、1705は被写体の総面積を表示する列であり、極端に値の小さいものは強調表示されて視覚的にわかり易くしている。これらは、算出モジュール256で算出される。確認ボタン1706を選択すると被写体警告画面1701は閉じられて、図17(b)の編集画面1707に画面表示が戻る。そして編集画面1707においては、該当被写体を含む画像1708が選択的に表示されて、以降の編集操作の目安とすることができる。
尚、図17(a)、(b)と同様の構成の表示画面を使用することで、ステップS301の画像選択及びステップS305での編集操作の結果として極端に使用枚数又は表示総面積が少ない被写体が存在する場合も、同様の警告処理を実現することができる。しかしながら、ここでは、この詳細な説明は割愛する。尚、被写体の指定は、被写体指定モジュール260で実行される。
以上のように、本実施形態4に係る写真集作成装置によれば、写真集の編集に際して特定の被写体の使用枚数及び写真集内に占める表示総面積が、予め定めた範囲の値より極端に少ない場合及び多い場合に対して警告を提示することが可能となる。これにより、各特定された被写体が含まれる均等度の高い写真集を作成することが可能となる。
<実施形態5>
本発明の第5の実施形態に係る写真集作成装置において、予めデータベースに用意された特定の被写体の名簿や顔情報などの個人情報を活用する方法について説明する。
図18は、本実施形態5に係る写真集作成装置の構成を解説するためのブロック図である。図18は図2のブロックとほぼ同等であるが、個人情報DB(Data Base)1811が追加されている点で異なる。200から210までは図2と同じであり、詳細な説明は省略する。
個人情報DB1811には、作成する写真集に被写体として取り込むべき各人物の名簿情報及び画像認識モジュール203で認識されるべき各被写体の顔画像などが記録されている。個人情報DB1811は、図3のフローチャート図におけるステップS302の被写体情報管理テーブル作成時に、写真集で使用する画像から抽出した被写体が個人情報DB1811に含まれているかを、顔の画像認識処理、即ち被写体の認識処理で認識する。そして含まれていると判断されれば被写体の名前まで確定することができ、一方で含まれていないと判断されれば被写体情報管理テーブルから該当被写体を削除することにより、余計な被写体を考慮せずに写真集の編集を行うことが可能となる。
以上説明した本発明の実施形態5に係る写真集作成装置によれば、余計な被写体を考慮せずに写真集の編集を行うことが可能となる。
また、本発明は、前述した実施形態1乃至5の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給することによっても実施可能である。すなわち本発明の目的は、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することで、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行うこともありうる。それにより、本発明は、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに本発明においては、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれて実施することも可能である。したがって、書込まれプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。