JP5513325B2 - 決定方法、露光方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布(有効光源)を決定する決定方法、露光方法及びプログラムに関する。
フォトリソグラフィー技術を用いて半導体デバイスを製造する際に、露光装置が使用されている。露光装置は、マスク(レチクル)のパターンを投影光学系によって基板(ウエハなど)に投影してパターンを転写する。近年では、半導体デバイスの微細化が進み、露光装置においては、更なる高解像度を実現する技術が要求されている。
露光装置では、基板を露光する際の露光量やフォーカス位置が理想的な状態になっているとは限らないため、所望の形状(マスクのパターン形状)とは異なる形状のパターンが基板に転写される可能性がある。露光量が理想的な状態でなくなる要因としては、光源の不安定さや照明領域における照度分布の不均一性などがある。また、フォーカス位置が理想的な状態でなくなる要因としては、基板の保持位置の不安定性や基板の凹凸などがある。所望の形状のパターンを基板に転写することが可能な露光量及びフォーカス位置の範囲はプロセスウィンドウと呼ばれ、露光装置においては、広いプロセスウィンドウを実現する技術が要求されている。
高解像度化や広いプロセスウィンドウを実現する技術としては、例えば、斜入射照明が知られている。斜入射照明は、輪帯形状の有効光源(照明光学系の瞳面における光強度分布)や複数(例えば、2つや4つ)の極を有する形状の有効光源を用いて、マスクに対して露光光を斜めに入射させる。輪帯形状の有効光源は、輪帯半径と輪帯幅の2つの自由度(パラメータ)で規定される。そこで、2つの自由度を様々に変更しながらそれぞれの自由度で規定される有効光源に対するパターンの像をシミュレーションで求め、かかるパターンの像に基づいて輪帯半径と輪帯幅を選択することで最適な有効光源を決定する技術が提案されている。
また、近年では、有効光源を規定する自由度を高めた技術が提案されている(非特許文献1参照)。非特許文献1の技術は、照明光学系の瞳面を、例えば、碁盤目状に複数の領域に分割し、それぞれの領域における光強度を個別に設定する。但し、照明光学系の瞳面を縦横それぞれに63分割する場合を考えると、その自由度は千を超えることになる。このような広大な最適化空間内にある自由度の組み合わせのそれぞれに対してパターンの像を求め、最適な有効光源を決定することは、計算時間の観点から現実的ではない。また、初期値を調整して計算を繰り返すことで最適解を求める発見的な最適化手法も提案されている(特許文献1参照)が、計算時間に長時間を要することに加えて、ローカル解にとらわれる可能性がある。
一方、このような自由度の高い有効光源の最適化において、数理計画法を用いた技術が提案されている(特許文献2及び3参照)。数理計画法では、その解は最適解であることが数学的に保証され、且つ、計算時間の高速化を実現することができる。
特許第3342631号公報 特許第4378266号公報 特開2002−261004号公報
T.Matsuyama,et.al.,"A Study of Source & Mask Optimization for ArF Scanners",Proc. of SPIE,USA,SPIE,2009年,Vol.7274, p.727408
特許文献2の技術は、プロセスウィンドウの最大化問題に近似を適用して、数理計画法の1つである線形計画問題にして解くというものである。プロセスウィンドウとは、一般的には、パターンの像の幅が許容値の範囲内となる露光量の範囲とフォーカス位置の範囲との積である。但し、特許文献2の技術では、ラインパターンの像の幅(線幅)を規定する代わりに、ラインパターンの像における2つの側壁の位置座標や、それらの位置座標の範囲を規定している。従って、特許文献2の技術は、ラインパターンの像の幅を評価するのではなく、ラインパターンの像の両エッジが位置すべき位置の強度を評価する(即ち、ラインパターンの像の幅を間接的に評価する)ことで有効光源を最適化している。
また、特許文献3の技術は、所望の形状のパターンの像が形成されるように、有効光源やマスクのパターンを最適化するというものである。特許文献3の技術では、予め形成すべき2次元パターンを与え、かかる2次元パターンの上に複数の位置座標(イメージポイント)を設定する。そして、複数の位置座標のそれぞれについて、明るくなるか、或いは、暗くなるかを規定した後で、有効光源やマスクのパターンを最適化している。従って、特許文献3の技術は、特許文献2の技術と同様に、パターンの像の幅の概念が欠落している。
特許文献2及び3の技術においては、パターンの像の幅ではなく、位置座標のそれぞれにおけるパターンの像の明暗を考慮して有効光源を最適化している。しかしながら、パターンの像における最も重要な要素は幅であるため、このような最適化は現実にはそぐわない。なお、パターンの像が左右(又は上下)対称で、且つ、ディストーションやコマ収差などのパターンの像をシフトさせる要因が投影光学系に存在しない場合には、特許文献2及び3の技術は問題ないかもしれない。これは、パターンの像が対称である場合、パターンの像のエッジの位置座標とパターンの像の幅とが1対1で対応するからである。但し、このような場合は現実にはほとんど存在せず、多くの場合において、パターンの像は、マスクに対して左右(又は上下)にシフト(パターンシフト)する。パターンシフトが発生した場合、特許文献2及び3の技術では、最適な有効光源を決定することができなくなってしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布の決定に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての決定方法は、マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置において前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布を決定する決定方法であって、前記マスクのパターンを設定する第1のステップと、前記投影光学系の像面に形成される前記マスクのパターンの像を評価するためのカットライン及び前記像の寸法の目標値を設定する第2のステップと、前記照明光学系の瞳面に形成される光強度分布を構成する複数の要素光源を生成する第3のステップと、前記複数の要素光源のそれぞれについて、前記マスクのパターンを照明したときに前記カットライン上に形成される前記マスクのパターンの像を算出する第4のステップと、前記第4のステップで算出した像から前記カットライン上における前記マスクのパターンの像の寸を求め、求められた寸法を前記寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布として決定する第5のステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布の決定に有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示すフローチャートのS102で設定されるマスクパターンの一例を示す図である。 図1に示すフローチャートのS108で生成される要素光源を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS108で生成される要素光源を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS110で算出される光学像の強度分布を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS110で算出される光学像の強度分布を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS112の有効光源の決定を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS112の有効光源の決定を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS112の有効光源の決定を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS112の有効光源の決定を説明するための図である。 図1に示すフローチャートのS112で決定される有効光源を示す図である。 図11に示す有効光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。 図1に示すフローチャートのS112で決定される有効光源を示す図である。 本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。 図14に示すフローチャートのS1412で決定した有効光源に対するマスクパターンの光学像の強度分布を示す図である。 図14に示すフローチャートのS1414で算出されるマスクパターンの光学像の強度分布を示す図である。 図16に示すマスクパターンの光学像の強度分布において、強度分布の値を内挿した左側の区間(エッジ領域)を示す拡大図である。 図16に示すマスクパターンの光学像の強度分布において、強度分布の値を内挿した右側の区間(エッジ領域)を示す拡大図である。 図14に示すフローチャートのS1416で決定した新たな有効光源を示す図である。 図19に示す有効光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。 パターンの光学像の寸法を評価して有効光源を決定することの重要性を説明するための図である。 露光装置の構成を示す概略ブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子等の各種デバイスの製造やマイクロメカニクスで用いられる有効光源を決定する際に適用することができる。ここで、マイクロメカニクスとは、半導体集積回路製造技術を微細構造体の製作に応用して高度な機能を有するミクロン単位の機械システムを作成する技術や、かかる機械システム自体をいう。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。本実施形態の決定方法は、コンピュータなどの情報処理装置によって実行され、マスク(レチクル)を照明する照明光学系と、マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置において、マスクを照明するための有効光源を決定(最適化)する。ここで、有効光源とは、投影光学系の物体面にマスクを配置しない状態において、投影光学系の瞳面に形成される光強度分布である。従って、有効光源を決定することは、照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布を決定することを意味する。
S102(第1のステップ)では、投影光学系の物体面に配置するマスクのパターン(マスクパターン)を設定する。本実施形態では、図2に示すように、遮光部分で構成されたパターン群PTと、透過部分で構成された背景部BCとを有するマスクパターンを設定する。かかるマスクパターンは、第1のパターン部PT1及び第2のパターン部PT2の2種類のラインアンドスペースパターンを含む。第1のパターン部PT1を構成するラインパターンの長手方向の長さa、幅方向の長さb及びピッチcのそれぞれは、400nm、75nm及び150nmである。また、第2のパターン部PT2を構成するラインパターンの長手方向の長さd、幅方向の長さe及びピッチfのそれぞれは、400nm、50nm及び100nmである。マスクパターンは、一般には、様々な種類のパターンを含む。S102では、マスクパターンに含まれる全ての種類のパターンを設定してもよいが、必要なパターンのみを設定してもよい。また、本実施形態では、マスクパターンを2次元で設定したが、1次元で設定してもよいし、3次元で設定してもよい。
S104(第2のステップ)では、S102で設定したマスクパターンの光学像(投影光学系の像面に形成される像)を評価するためのカットライン(着目部分)を設定する。本実施形態では、第1のパターン部PT1を構成する5つのラインパターンのうち、3つのラインパターンのそれぞれの中央部分に対応する投影光学系の像面の部分にカットラインCL1、CL2及びCL3を設定する(図2参照)。同様に、第2のパターン部PT2を構成する5つのラインパターンのうち、3つのラインパターンのそれぞれの中央部分に対応する投影光学系の像面の部分にカットラインCL4、CL5及びCL6を設定する(図2参照)。なお、本実施形態では、ラインパターンの幅方向の長さに着目しているため、各ラインパターンの幅方向にカットラインを設定する。但し、ラインパターンの長手方向の長さに着目するのであれば、各ラインパターンの長手方向にカットラインを設定すればよい。また、隣接するラインパターンの間隔の長さに着目するのであれば、隣接するラインパターンを横切るようにカットラインを設定すればよい。なお、図2では、説明を簡単にするために、投影光学系の物体面における寸法と投影光学系の像面における寸法が等しい(即ち、投影光学系の倍率が1倍である)ものとして、マスクパターンに対してカットラインを設定するように図示している。但し、実際には、投影光学系の倍率に基づいて像面上の寸法に換算したマスクパターンを考慮して、投影光学系の像面にカットラインを設定する必要がある。
中央のラインパターンに設定したカットラインCL1及びCL4の上に形成される光学像においては、左右非対称な収差や左右非対称な有効光源を与えなければ、パターンシフトは発生しない。従って、中央のラインパターンに対応する光学像の位置と中央のラインパターンの位置とは一致する。一方、端のラインパターンに設定したカットラインCL3及びCL6の上に形成される光学像においては、収差や有効光源が左右対称であったとしても、光近接効果によって、パターンシフトが発生する。従って、端のラインパターンに対応する光学像は、端のラインパターンの位置に対して左右にシフトした位置に形成され、端のラインパターンに対応する光学像の位置と端のラインパターンの位置とが一致するとは限らない。
S106では、S104で設定したカットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像の寸法の目標値を設定する。本実施形態では、以下の表1に示すように、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の幅方向の長さ(線幅)の目標値を設定する。本実施形態では、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像のカットラインCL1乃至CL6に沿った線幅が表1に示す目標値に近くなるように、有効光源を決定する。
S108(第3のステップ)では、照明光学系の瞳面に形成される互いに異なる複数の要素光源を生成する。本実施形態では、図3に示すように、照明光学系の瞳面を碁盤目状に複数の領域R1乃至R177に分割し、複数の領域R1乃至R177のうち1つの領域のみを光らせたものを要素光源として生成する。なお、図3において、点線で示す円は、コヒーレンスファクターが1の円を表している。
図4は、S108で生成される複数の要素光源の一例を示す図である。図4(a)は、領域R96のみを光らせた要素光源を示し、図4(b)は、領域R21のみを光らせた要素光源を示している。上述したように、本実施形態では、複数の領域R1乃至R177のうち1つの領域のみを光らせたものを要素光源として生成するため、177個の要素光源が生成される。最終的に決定される有効光源は、S108で生成した複数の要素光源の線形和(複数の要素光源を合成した光源)として決定されることになる。
本実施形態では、照明光学系の瞳面を碁盤目状に分割したが、他の形状、例えば、円弧状に分割してもよい。また、本実施形態では、分割した領域を1つずつ光らせたものを要素光源としたが、複数の領域を光らせたものを1つの要素光源としてもよい。
S110(第4のステップ)では、S108で生成した複数の要素光源のそれぞれについて、複数の要素光源のそれぞれでマスクパターンを照明したときに、S104で設定したカットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像(の強度分布)を算出する。なお、光学像(空中像)の強度は、ある露光条件において、基板上の任意の1点に到達する光の光量を意味する。また、光学像の強度分布は、光学シミュレータなどを用いて算出することができる。
図5は、図4(a)に示す要素光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、カットラインCL1の上に形成される光学像の強度分布を示す図である。また、図6は、図4(b)に示す要素光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、カットラインCL1の上に形成される光学像の強度分布を示す図である。図5及び図6では、カットライン上の位置(座標)を横軸に採用し、カットライン上の各位置における光学像の強度を縦軸に採用している。図5及び図6に示すように、1つの光学像の強度分布は、有限個(241個)の光強度のデータで構成され、本実施形態では、0.5nmごと(間隔)のカットライン上の位置における光強度のデータを含む。ここでは、光強度のデータが存在するカットライン上の位置をグリッドと称し、光強度のデータが存在するカットライン上の位置の間隔をΔxとする。Δxを小さくすればするほど光学シミュレータによる光学像(の強度分布)の算出精度は向上するが、データ数も多くなってしまう。従って、Δxは、0.5nm乃至1nm程度であることが好ましい。
本実施形態では、S108で生成した177個の要素光源のそれぞれに対して、S104で設定した6つのカットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成される光学像の強度分布、即ち、1062個の光学像の強度分布を算出する。なお、光学像の強度分布は、要素光源の強度に対して線形であれば、どのような形態であってもよい。例えば、レジスト像に相当する像を得るために、光学像(の強度分布)にレジストの酸の拡散を表すガウス関数をコンボリューションする場合があるが、このような像も要素光源の強度に対して線形であるため、本実施形態の光学像に含まれる。
S112(第5のステップ)では、S110で算出した光学像(の強度分布)に基づいて、有効光源を決定する。具体的には、マスクパターンの光学像のカットラインの上の寸法の目標値に近づけるように、複数の要素光源のそれぞれに与える重み付け(発光強度)を決定し、かかる重み付けを与えた複数の要素光源を合成した光源を有効光源として決定する。換言すれば、S108で生成した複数の要素光源(本実施形態では、177個の要素光源)のそれぞれに対する発光強度の比を決定することで、有効光源を決定する。
図7を参照して、本実施形態における有効光源の決定(S112)の概要を説明する。図7は、S108で生成した要素光源と、S110で算出した光学像の強度分布と、S112で決定する要素光源の発光強度p(k=1〜177)との関係を示す図である。
着目するカットラインにおいて、177個の要素光源のそれぞれに対応する光学像の強度分布に重み付けして合成した強度分布が最終的に決定される有効光源に対する光学像の強度分布となる。光学像の強度分布に重み付けして合成した強度分布がS106で設定した光学像の線幅の目標値に近づくように、177個の要素光源のそれぞれに与える重み付け(発光強度)を決定する。換言すれば、複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを変更することによって、最終的な有効光源に対応する光学像の強度分布を変化させることができる。なお、このような手法は、アッベの公式に基づくものであり、当業界では周知の技術である。例えば、特許文献2及び3の技術においても、アッベの公式が用いられている。
上述したように、ある有効光源でマスクパターンを照明した際の着目する位置に対応する光学像の強度は、要素光源のそれぞれに対する光学像の強度の値に、その要素光源の重み(発光強度)を付けて合成することで算出される。ある有効光源において、光学像のある位置が明点になるか、或いは、暗点になるかは、このような線形則で容易に求めることができる。例えば、特許文献2及び3において、複数の位置のそれぞれに対して光学像の明暗を規定して有効光源を最適化するのは、位置に対する光学像の強度の線形則が容易に成り立つからである。
一方、光学像の寸法は、有効光源に対して高度に非線形な物理量である。パターンシフトが発生するパターンの光学像において、光学像の寸法と、各位置における光学像の明暗は、1対1に対応しない。従って、このような非線形な問題に対して、線形計画法を用いる従来技術を適用することは非常に困難である。
そこで、本実施形態では、以下の式に示すように、混合整数計画法を用いて、上述した非線形な問題を定式化する。これにより、光学像の寸法(線幅)を考慮した有効光源の最適化問題を数理計画法で解くことが可能となる。
数式群1において、決定変数はp(k=1、2、・・・、m)であり、u及びtは制御用のダミー変数であり、l、W、L、m、M、Width及びΔxは定数である。各要素光源の発光強度(重み)であるpが最終的に求めたいものである。
数式群1の最大の特徴は、式(9)で表されるようなu値を導入したことである。u値は、光学像の強度が閾値を超える場合に第1の整数値をとり、光学像の強度が閾値を超えない場合に第2の整数値をとる変数であって、本実施形態では、0又は1をとる2値の変数である。従って、数式群1で定義される問題は、混合整数計画問題(MIP問題)となる。なお、混合整数計画問題は、ILOG社が開発したCPLEXなどの市販のソルバで容易に解くことが可能である。具体的には、式(1)を最小化の目的関数、式(2)乃至式(9)を制約条件及び境界条件としてソルバに入力することによって、式(2)から式(9)を同時に満たす変数の組み合わせのうち、式(1)を最小化するような解を得ることができる。
数式群1の各式の意味を説明する。式(2)及び式(3)は、光学像の強度に関する式である。式(2)及び式(3)の左辺のIijkは、S110で算出される光学像の強度であって、k番目の要素光源を単位光量光らせたときに、j番目のカットラインの上に形成される光学像のi番目の位置における強度の値を意味する。本実施形態では、カットラインの数が6つであるため、jは1から6の値となる。iはカットラインの上に形成される光学像の強度分布の各グリッド位置に1から順番に付与されている番号である。本実施形態では、0.5nm(Δx)間隔で光学像の強度を求めているため、120nmの長さのカットラインに対しては、iは1から241までの値となる。また、iの最大値をLとする(式(11)参照)。kは要素光源に付与される番号(要素光源番号)である。本実施形態では、177個の要素光源が生成されるため、kは1から177までの値となる。また、kの最大値、即ち、要素光源の総数をmとする(式(12)参照)。
上述したことから、k(=1、2、・・・、177)番目の要素光源を発光強度pで光らせたときに、j番目のカットラインの上に形成される光学像のi番目の位置における光強度を合成した値は、ΣIijkとなる。但し、発光強度であるpは、非負実数である(式(7)参照)。
基板を現像する際に、現像の可否の閾値となる光学像の強度の値は、スライスレベルと呼ばれる。スライスレベルが「1」であると考えると、ポジレジストにおいては、以下の条件(A)及び条件(B)が成り立つ。
条件(A):ΣIijk>1であれば、現像した際にレジストが溶解する。
条件(B):ΣIijk<1であれば、現像した際にレジストが残留する。
本実施形態では、レジストがポジレジストである場合を例として説明するが、レジストがネガネジストであってもよいことは言うまでもない。なお、レジストがネガレジストである場合には、ΣIijk>1であれば、現像した際にレジストが残留し、ΣIijk<1であれば、現像した際にレジストが溶解する。
式(2)及び式(3)と、式(9)で定義される変数uijとの関係について説明する。例えば、ΣIijk<1である場合、uijが1であると式(2)を満たすことができない。一方、ΣIijk>1である場合、uijが0であっても1であっても式(2)を満たすことができる。
式(3)のMは、「大きい値」を意味し、通常の光学像の強度の値ではない大きな値(10や20など)である。本実施形態では、Mを50としている。これにより、ΣIijk>1である場合には、uijが0であると式(3)を満たすことができないが、ΣIijk<1である場合には、uijの値に関わらず、式(3)が満たされる。従って、ΣIijkとuijとの間には、以下の関係が成り立つ。
図8は、式(13)に示す関係を模式的に表す図である。図8を参照するに、式(2)及び式(3)によって、光学像の強度の範囲が抑えられていることがわかる。uijが「1」の位置に関しては、光学像の強度は1よりも大きい値となり、uijが「0」の位置に関しては、光学像の強度は1よりも小さい値となる。このように、レジストの溶解の可否がuijの値に直接対応する。
式(4)及び式(10)は、マスクパターンの光学像の線幅に関する式である。本実施形態では、光学像において連続する暗部の長さが光学像の線幅であるため、このときの線幅Widthは、以下の式(14)で近似することができる。
一方、j番目のカットラインの上に形成される光学像の線幅の目標値であるWidthは、式(10)で表される整数Wを用いて、以下の式(15)で近似することができる。
但し、式(10)に含まれるInt関数は小数部分の切り捨てを意味する関数であり、非負実数Aに対してInt(A+0.5)は、Aの四捨五入をすることと等価である。従って、光学像の線幅の目標値と最適化結果における光学像の線幅との差分は、式(14)及び式(15)から、以下の式(16)に比例する。
式(16)がゼロに近いほど、光学像の線幅の目標値と最適化結果における光学像の線幅との差分が小さいことを意味している。式(4)は、この値の絶対値がt以下になるように制約している式である。従って、非負変数t(式(8)参照)を最小化すること(式(1)参照)が数理計画法で解くべき問題となる。
制約条件である式(5)及び式(6)について説明する。マスクパターンの光学像の線幅が物理的に正しい意味を有するためには、レジストが残留する部分は必ず連続していなければならない。例えば、マスクパターンの光学像の強度分布において、図9に示すように、スライスレベルを下回る部分が2箇所に分離している場合、かかる光学像の強度分布は望ましいものとは言えない。そこで、本実施形態では、図10に示すような式(5)及び式(6)を制約条件とし、このような光学像の強度分布が最適化結果として導出されることを防止している。図10は、式(5)及び式(6)の意味を模式的に示す図である。
このように、マスクパターンの光学像の線幅を考慮した有効光源の最適化問題は、2値の変数であるuijの和を目標値に近づける混合整数計画問題に置き換えることができる。本実施形態では、目標(評価対象)は光学像の線幅だけであり、光学像の位置は実質的に固定されていない。従って、パターンシフトが発生した場合であっても、光学像の線幅を目標として解(有効光源)を求めることができる。
本実施形態では、表1に示すマスクパターンの光学像の線幅の目標値に対して、以下の表2に示す最適化結果(177個の要素光源のそれぞれの発光強度p)が得られた。S108で生成した複数の要素光源のそれぞれに対して表2に示す発光強度pをかけて合成することで、図11に示すような有効光源が得られる。
図12は、図11に示す有効光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。図12において、PTはマスクパターンのパターン群を示し、IMは光学像(レジストが残留する部分の境界線)を示している。この際、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の線幅を以下の表3に示す。図12及び表3を参照するに、パターンシフトが発生しているにも関わらず、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の線幅が目標値に近いことがわかる。
但し、本実施形態では、有効光源の対称性を考慮している。有効光源の対称性は、マスクパターンの対称性から考えられるものであり、最終的な解となる有効光源が4回対称(上下左右対称)になるようにした。具体的には、以下の式(17)、(18)及び(19)を新たな制約条件として数式群1に加えればよい。
=p=p173=p177 ・・・(17)
39=p51=p127=p139 ・・・(18)
85=p93 ・・・(19)
式(17)乃至式(19)は、本実施形態における有効光源の対称性を制約する式の一部であり、p(k=1〜177)の全てに対して同様な式を設定する。このように、要素光源間の対称性を考慮することによって、独立変数を実質的に低減させることが可能であり、計算時間を短縮できることがある。なお、要素光源間の関係式については、これらに限定されるものではなく、その他の式を設定してもよい。
<第2の実施形態>
第1の実施形態においては、着目するカットラインを全てラインパターンの光学像(レジストが残留する部分)とした。但し、実際には、スペースパターンの光学像(レジストが溶解する部分)に着目する場合もある。このような場合には、数式群1に含まれる一部の式を以下のように置き換えればよい。
スペースパターンに着目する場合、式(13)におけるuijの値の定義が逆になればよいため、数式群1に含まれる式(2)及び式(3)のそれぞれを、以下の式(20)及び式(21)に置き換えればよい。
式(20)及び式(21)によって、uijは、以下の式(22)に示すような意味を有する。従って、第1の実施形態と同様に、スペースパターン(明部)の線幅を考慮して、有効光源を最適化することが可能となる。
光学像における明部の線幅を考慮するためのカットラインと、光学像における暗部の線幅を考慮するためのカットラインとが混在する場合であっても、有効光源の最適化は可能である。この場合、光学像における明部の線幅を考慮するためのカットラインに対しては、式(20)及び(21)をuijの定義として与え、光学像における暗部の線幅を考慮するためのカットラインに対しては、式(2)及び(3)をuijの定義として与えればよい。
<第3の実施形態>
第1の実施形態で示した数式群1において、全てのjに対する式(4)は、同一の変数tによって抑えられていた。換言すれば、t、は式(4)の左辺の最大値であり、数式群1は、tを最小化する問題となっているため、「最大値最小化」の問題となる。
本実施形態では、数式群1において、目的関数である式(1)を式(23)に置き換え、制約条件の1つである式(4)を式(24)に置き換えて、混合整数計画問題を解くことにする。これは、各jに対してtが定義されており、その線形和を最小化する問題となっている。
式(23)におけるCは、ユーザが予め与える0以上の数値である。例えば、Cに1を与え、Cに1を与え、Cに1を与え、Cに1を与え、Cに1を与え、Cに5を与えると、式(23)は、t+t+t+t+t+5×tとなる。これにより、tの値がΣCに対して最も大きく影響するため、t乃至tよりもtが優先的に小さくなるような解が得られる。このように、Cを任意に設定することによって、クリティカルな線幅ほど、目標値との差が小さくなるような有効光源を求めることができる。
<第4の実施形態>
第1の実施形態では、カットラインの上に形成される光学像の線幅の目標値を設定し、実際に形成される光学像の線幅が目標値に近づくように有効光源を求めている。本実施形態では、カットラインの上に形成される光学像の線幅の目標値に加えて、光学像の線幅の範囲を制限する。
具体的には、本実施形態では、カットラインのそれぞれに対して、目標値Width、最大線幅目標値WidthMaxj、及び、最小線幅WidthMinjを設定する。この際、以下の式(25)を新たな制約条件として、数式群1に加える。
但し、WMin,j、及び、WMax,jのそれぞれは、以下の式で定義される定数である。
これにより、カットラインの上に形成される光学像の線幅を目標値Widthに近づけることを目的としながら、かかる光学像の線幅を設定した線幅の範囲に制限することができる。本実施形態によれば、カットラインごとに線幅に対する精度を変化させることができる。
<第5の実施形態>
実際の半導体デバイスの製造においては、露光時におけるデフォーカス量についても考慮する必要がある。一般的には、投影光学系の像面からデフォーカスしても、マスクパターンの光学像の線幅に変化を与えない有効光源が好ましい。
第1の実施形態乃至第4の実施形態では、1つのフォーカス面に対して有効光源を最適化しているが、投影光学系の像面からデフォーカスした複数のデフォーカス面に対して有効光源を最適化することも可能である。
具体的には、複数のデフォーカス面を設定し、S110において、複数のデフォーカス面のそれぞれについて、カットラインに対応する位置の上に形成されるマスクパターンの光学像を算出する。そして、それぞれの光学像の線幅の目標値を設定することで、デフォーカスを考慮しながら有効光源を最適化することができる。
複数のデフォーカス面のそれぞれにおけるカットライン(に対応する位置)は、別のカットラインとみなすことができる。本実施形態では、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれに対して+25nmデフォーカスしたものをカットラインCL7乃至CL12とみなす。また、本実施形態では、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれに対して+50nmデフォーカスしたものをカットラインCL13乃至CL18とみなす。
カットラインCL1乃至CL18のそれぞれの上に形成される光学像に対して以下の表4に示すような目標値を設定した場合に求められる有効光源を図13に示す。この際、カットラインCL1乃至CL18のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の線幅を以下の表5に示す。
本実施形態によれば、デフォーカスを考慮しながら有効光源を最適化することができる。なお、本実施形態では、プラス方向にデフォーカスしたときの光学像のみを考慮している。但し、マイナス方向にデフォーカスしたときの光学像を考慮してもよいし、プラス方向にデフォーカスしたときの光学像とマイナス方向にデフォーカスしたときの光学像の両方を考慮してもよい。
<第6の実施形態>
実際の半導体デバイスの製造においては、露光時における露光量(ドーズ)についても考慮する必要がある。一般的には、ドーズが理想量とは異なる量であったとしても、光学像の線幅に変化を与えない有効光源が好ましい。
ドーズは、全露光量を意味する。従って、第1の実施形態乃至第5の実施形態において、p(k=1〜177)が解として得られた場合、ドーズは、Σpとなる。かかるドーズを基準ドーズとする。例えば、ドーズが1.1倍になるということは、全てのpの値が1.1倍になることと等価である。
複数のドーズに対して有効光源を最適化する際には、第5の実施形態と同様に考えればよい。本実施形態では、基準ドーズ、1.1倍ドーズ、0.9倍ドーズの3種類のドーズを設定する(即ち、pの値を比例倍して比例倍要素光源を生成する)。そして、それぞれのドーズに対して、カットラインCL1乃至CL6の上に形成される光学像の線幅の目標値を設定する。ここでは、1.1倍ドーズにおけるカットラインCL1乃至CL6のそれぞれをカットラインCL7乃至CL12とみなし、0.9倍ドーズにおけるカットラインCL1乃至CL6のそれぞれをカットラインCL13乃至CL18とみなす。そして、数式群1に含まれる式(2)及び(3)を以下の式(26)乃至(31)に置き換えればよい。第5の実施形態と比較して、同一のカットラインの上に形成される光学像はドーズが変更されても同じであることを表す式(32)が更に加わっている。
なお、ドーズの値は、1.1倍ドーズや0.9倍ドーズに限定されるものではなく、1.2倍ドーズや0.8倍ドーズなどであってもよい。また、ドーズの数も3種類に限定されず、4種類や5種類であってもよい。
<第7の実施形態>
上述したように、マスクパターンの光学像(の強度分布)の算出精度は、Δxを小さくすることで向上させることが可能である。但し、Δxを小さくすることで、有効光源を決定する際の制約条件の数が多くなり、計算時間が増大する場合がある。そこで、本実施形態では、計算時間の増大を防止しながら、マスクパターンの光学像の算出精度の向上を図ることができる有効光源の決定方法について説明する。
図14は、本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。かかる決定方法は、S102乃至S112と同じS1402乃至S1412に加えて、S1414(第6のステップ)及びS1416(第7のステップ)を有する。本実施形態の決定方法では、S1412で決定した有効光源を用いて、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像の算出を繰り返す。具体的には、S1414では、まず、S1412で決定した有効光源でマスクパターンを照明したときに、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像のエッジを含むエッジ領域を特定する。そして、S1408で生成した複数の要素光源のそれぞれについて、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像を算出する。この際、エッジ領域に含まれる強度のデータ数(第2の個数)がS1410で算出したマスクパターンの光学像のエッジ領域に含まれる強度のデータ数(第1の個数)よりも多くなるようにする。換言すれば、S1410で算出した光学像のエッジ領域に含まれる第1の個数の位置よりも多い第2の個数の位置のそれぞれについて強度が算出されるように、カットラインの上の位置(座標)を再分割して、マスクパターンの光学像を算出する。また、S1416では、S1414で算出した光学像に基づいて、新たな有効光源を決定する。具体的には、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像の寸法の目標値に近づけるように、複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、かかる重み付けを与えた複数の要素光源を合成した光源を新たな有効光源として決定する。
このように、本実施形態では、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像(の強度分布)の算出と有効光源の決定とを繰り返して(複数回)行うことで、光学像のエッジの位置の範囲を狭めていく。これにより、計算時間の増大を防止しながら、マスクパターンの光学像の算出精度の向上を図ることができる。
ここで、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像(の強度分布)の算出と有効光源の決定との繰り返しの概要について説明する。例えば、S1412で決定した有効光源に対するマスクパターンの光学像の強度分布が図15に示すような強度分布になったとする。このとき、マスクパターンの光学像の強度分布がスライスレベルを横切った箇所、即ち、隣接するuijの値が異なるΔxの区間に着目する。かかる区間を含む特定の長さの区間(エッジ領域)について、強度分布の値(光強度)を内挿する。図15に示すように、強度分布の値を内挿する区間は、カットラインの右側と左側に存在する。本実施形態においては、それぞれ3Δxの区間について、カットラインの上の位置(座標)を再分割する。なお、強度分布の値を内挿する区間は、Δxの何倍であってもよいが、計算精度を向上させるためには、3倍以上にするとよい。
図15に示すマスクパターンの光学像の強度分布の3Δxの区間に対して、強度分布の値(光強度)を内挿した結果(即ち、S1414で算出される光学像の強度分布)を図16に示す。図16では、内挿された強度分布の値を白丸で示している。このように、S1410においては算出されていない強度分布の値を内挿して光学像を算出することを、複数の要素光源の全てに対して行う。
なお、本実施形態では、Δxを5つの区間に再分割しているが、Δxの分割数はいくつであってもよい。計算時間と算出精度の向上の効果を考慮すると、Δxを4つの区間乃至8つの区間に再分割することが好ましい。また、内挿時の補完方法は、本実施形態では、線形補完を用いているが、他の補完方法を用いてもよいし、光学像を再算出してもよい。
図17及び図18のそれぞれは、図16に示すマスクパターンの光学像の強度分布において、強度分布の値を内挿した左側の区間(エッジ領域)及び右側の区間を示す拡大図である。図17及び図18では、iに対して、再分割を行った際の位置(座標)をi’とし、再分割された位置(座標)の間隔をΔx’とする。図17を参照するに、隣接するuijの値が異なるΔxの区間、即ち、i=5及び6を含むi=4からi=7の区間に関して、再分割を行う。再分割した位置は、i’=1からi’=14となる。同様に、図18を参照するに、隣接するuijの値が異なるΔxの区間、即ち、i=19及び20を含むi=18からi=21の区間に関して、再分割を行う。再分割した位置は、i’=15からi’=28となる。
これらのi及びi’に対して、第1の実施形態と同様に、各変数を定義して、混合整数計画問題に置き換える。但し、特定のi’と同じ位置(座標)を表すi(本実施形態では、i=5、6、19、20)に関しては、式には含めない。
なお、繰り返しにおいては、以前に求めたuijの値に関しては、定数として扱う。図17及び図18では、i=4以下、或いは、i=21以上においてはuij=1が定数となり、i=7〜18においてはuij=0が定数となる。これにより、レジストが溶解するか否かの境界となった位置(座標)の近傍の区間のみを詳細に再計算することができる。
また、Width、Δx及びΔx’と、光学像の強度分布の値(光強度)がスライスレベル以下になるように固定されている区間(図17及び図18では、i=7〜18)から、数式群1における式(4)及び式(10)に対応する式を導くことが可能である。
なお、本実施形態では、カットラインの上に形成されるマスクパターンの光学像(の強度分布)の算出と有効光源の決定とを1回だけ繰り返しているが、繰り返す回数は、何回であってもよい。
図19は、S1416で決定した新たな有効光源を示す図である。図20は、図19に示す有効光源で図2に示すマスクパターンを照明したときに、投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。図20において、PTはマスクパターンのパターン群を示し、IMは光学像(レジストが残留する部分の境界線)を示している。この際、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の線幅を以下の表6に示す。表と表とを比較するに、マスクパターンの光学像の算出と有効光源の決定とを繰り返すことで、カットラインCL1乃至CL6のそれぞれの上に形成されるマスクパターンの光学像の線幅が目標値に更に近づいていることがわかる。
以下、図21を参照して、第1の実施形態乃至第7の実施形態で説明したように、パターンの光学像の寸法(線幅)を評価して有効光源を決定(最適化)することの重要性について説明する。図21(a)は、典型的なトランジスタの分離工程におけるマスクのパターン及びパターンの光学像を示す図である。また、図21(b)は、図21(a)に示す領域αの拡大図である。図21(b)において、MPはマスクのパターンを示し、PIはパターンの光学像を示し、WDはパターンの光学像の線幅を示す。マスクのパターンMPは、図21(b)に示すように、上下非対称であるため、パターンの光学像PIは、マスクのパターンMPに対して上下方向にシフト(パターンシフト)し、上層に配置されるゲート(不図示)と接触する。パターンの光学像の幅WDは、トランジスタの抵抗値に寄与するため、所定の値に制御することが必要となる。一方、パターンの光学像PIは、マスクのパターンMPに対して数nmから十数nmシフトしていてもデバイス上の問題はない。従って、パターンの光学像においては、パターンの光学像の位置ではなく、パターンの光学像の線幅を高精度に制御することが重要となるため、従来技術と比較して、本実施形態の有効光源の決定方法(最適化)が有利となる。なお、ここでは、トランジスタの分離工程におけるマスクのパターンを例として説明したが、実デバイスのレイアウトにおいて、パターンの光学像の線幅を目標にして有効光源を決定(最適化)すべきケースは広く存在する。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
<第8の実施形態>
以下、図22を参照して、照明光学系からの光で照明されたマスクのパターンをウエハに転写する露光装置100について説明する。図22は、露光装置100の構成を示す概略ブロック図である。露光装置100は、照明光学系180において、上述した決定方法によって決定された有効光源を形成し、かかる有効光源でマスクを照明する。露光装置100は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるが、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置100は、照明装置110と、マスク120を支持するマスクステージ(不図示)と、投影光学系130と、ウエハ140を支持するウエハステージ(不図示)とを有する。
照明装置110は、光源160と、照明光学系180とを含み、転写用の回路パターンが形成されたマスク120を照明する。光源160は、例えば、波長約193nmのArFエキシマレーザ、波長約248nmのKrFエキシマレーザなどのエキシマレーザを使用する。但し、光源160の種類及び個数は限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザや狭帯域化した水銀ランプなどを光源160として使用することもできる。照明光学系180は、光源160からの光を用いてマスク120を照明する光学系であって、上述した決定方法によって決定された有効光源を形成する。照明光学系180は、引き回し光学系181と、ビーム整形光学系182と、偏光制御部183と、位相制御部184と、射出角度保存光学素子185と、リレー光学系186と、多光束発生部187とを含む。また、照明光学系180は、偏光状態調整部188と、計算機ホログラム189と、リレー光学系190と、アパーチャ191と、ズーム光学系192と、多光束発生部193と、開口絞り194と、照射部195とを含む。
引き回し光学系181は、光源160からの光を偏向してビーム整形光学系182に導光する。ビーム整形光学系182は、光源160からの光の断面形状の縦横比率を所定の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にする)。ビーム整形光学系182は、多光束発生部187を照明するために必要な大きさ及び発散角を有する光束を形成する。
偏光制御部183は、例えば、直線偏光子などで構成され、不要な偏光成分を除去する機能を有する。偏光制御部183で除去(遮光)される偏光成分を最小限にすることで、光源160からの光を効率よく所定の直線偏光にすることができる。位相制御部184は、偏光制御部183によって直線偏光となった光にλ/4の位相差を与えて円偏光に変換する。射出角度保存光学素子185は、例えば、オプティカルインテグレータ(複数の微小レンズで構成されたハエの目レンズやファイバーなど)で構成され、一定の発散角度で光を射出する。リレー光学系186は、射出角度保存光学素子185から射出された光を多光束発生部187に集光する。射出角度保存光学素子185の射出面と多光束発生部187の入射面とは、リレー光学系186によって、互いにフーリエ変換の関係(物体面と瞳面の関係、又は、瞳面と像面の関係)になっている。多光束発生部187は、偏光状態調整部188及び計算機ホログラム189を均一に照明するためのオプティカルインテグレータで構成される。多光束発生部187の射出面には、複数の点光源からなる2次光源が形成される。多光束発生部187から射出された光は、円偏光として偏光状態調整部188に入射する。
偏光状態調整部188は、位相制御部184によって円偏光となった光にλ/4の位相差を与えて所定の偏光方向を有する直線偏光に変換する。偏光状態調整部188から射出された光は、直線偏光として回折光学素子として機能する計算機ホログラム189に入射する。本実施形態では、偏光状態調整部188は、計算機ホログラム189よりも光源側に配置されているが、偏光状態調整部188と計算機ホログラム189との配置関係を入れ替えてもよい。また、偏光状態調整部188をサブ波長構造(SWS:Sub Wavelength Structure)で構成した場合には、1つの素子で偏光状態調整部と回折光学素子の機能を有する(即ち、回折光学素子と一体的に構成する)ことができる。
計算機ホログラム189は、リレー光学系190を介して、アパーチャ191の位置に、上述した決定方法で決定された有効光源(光強度分布)、例えば、図4に示すような有効光源を形成する。また、計算機ホログラム189は、輪帯照明や4重極照明などを形成することも可能であり、偏光状態調整部188と協同して、タンジェンシャル偏光やラディアル偏光などを実現することもきできる。このような互いに異なる有効光源を形成する複数の計算機ホログラム189は、例えば、ターレットなどの切り替え部に配置される。そして、上述した決定方法によって決定された有効光源に対応する計算機ホログラム189を照明光学系180の光路に配置することで、様々な有効光源を形成することができる。
アパーチャ191は、計算機ホログラム189によって形成された有効光源(光強度分布)のみを通過させる機能を有する。計算機ホログラム189とアパーチャ191とは、互いにフーリエ変換の関係になるように配置されている。ズーム光学系192は、計算機ホログラム189によって形成された有効光源を所定の倍率で拡大して多光束発生部193に投影する。多光束発生部193は、照明光学系180の瞳面に配置され、アパーチャ191の位置に形成された光強度分布に対応した光源像(有効光源)を射出面に形成する。多光束発生部193は、本実施形態では、ハエの目レンズやシリンドリカルレンズアレイなどのオプティカルインテグレータで構成される。なお、多光束発生部193の射出面の近傍には、開口絞り194が配置される。照射部195は、コンデンサー光学系などを含み、多光束発生部193の射出面に形成される有効光源でマスク120を照明する。
マスク120は、転写すべき回路パターン(主パターン)と補助パターンとを有する。マスク120は、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。マスク120からの回折光は、投影光学系130を介して、ウエハ140に投影される。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク120とウエハ140とを走査することによって、マスク120のパターンをウエハ140に転写する。
投影光学系130は、マスク120のパターンをウエハ140に投影する光学系である。投影光学系130は、屈折系、反射屈折系、或いは、反射系を使用することができる。
ウエハ140は、マスク120のパターンが投影(転写)される基板であり、図示しないウエハステージに支持及び駆動される。但し、ウエハ140は、ガラスプレートやその他の基板に置き換えることもできる。ウエハ140には、レジストが塗布されている。
露光において、光源160からの光は、照明光学系180によってマスク120を照明する。マスク120のパターンを反映する光は、投影光学系130によってウエハ140の上に結像する。この際、マスク120は、上述した決定方法によって決定された有効光源で照明される。従って、露光装置100は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。かかるデバイスは、露光装置100を用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることによって製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (7)

  1. マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置において前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布を決定する決定方法であって、
    記マスクのパターンを設定する第1のステップと、
    前記投影光学系の像面に形成される前記マスクのパターンの像を評価するためのカットライン及び前記像の寸法の目標値を設定する第2のステップと、
    前記照明光学系の瞳面に形成される光強度分布を構成する複数の要素光源を生成する第3のステップと、
    記複数の要素光源のそれぞれについて、前記マスクのパターンを照明したときに前記カットライン上に形成される前記マスクのパターンの像を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップで算出した像から前記カットライン上における前記マスクのパターンの像の寸を求め、求められた寸法を前記寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布として決定する第5のステップと、
    を有することを特徴とする決定方法。
  2. 前記第5のステップでは、混合整数計画法によって、前記マスクのパターンの像の前記カットライン上の寸法の目標値に近づけるように、前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布を決定し、
    前記混合整数計画法では、前記マスクのパターンの像の強度が閾値を超える場合に第1の整数値をとり、前記マスクのパターンの像の強度が前記閾値を超えない場合に第2の整数値をとる変数を用い、
    前記変数は、前記第4のステップで算出した前記マスクのパターンの像の位置ごとに設定されることを特徴とする請求項1に記載の決定方法。
  3. 前記投影光学系の像面からデフォーカスした複数のデフォーカス面を設定するステップを更に有し、
    前記第4のステップでは、前記複数のデフォーカス面のそれぞれについても、前記第2のステップで設定したカットラインに対応する位置の上に形成される前記マスクのパターンの像を算出し、
    前記第5のステップでは、前記複数のデフォーカス面のそれぞれについて算出した像にも基づいて、前記マスクのパターンの像の前記カットライン上の前記複数のデフォーカス面のそれぞれの寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布として決定することを特徴とする請求項1に記載の決定方法。
  4. 前記第3のステップは、前記複数の要素光源のそれぞれについて強度を比例倍した比例倍要素光源を生成するステップを含み、
    前記第4のステップでは、前記比例倍要素光源についても、前記第2のステップで設定したカットラインに対応する位置の上に形成される前記マスクのパターンの像を算出し、
    前記第5のステップでは、前記比例倍要素光源について算出した像にも基づいて、前記マスクのパターンの像の前記カットライン上の寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布として決定することを特徴とする請求項1に記載の決定方法。
  5. 前記第4のステップでは、前記マスクのパターンの像のエッジを含むエッジ領域に含まれる第1の個数の位置のそれぞれについて像の強度を算出し、
    前記第5のステップで決定した光強度分布で前記マスクのパターンを照明したときに前記カットライン上に形成される前記マスクのパターンの像のエッジを含むエッジ領域を特定し、前記第3のステップで生成した複数の要素光源のそれぞれについて、当該特定したエッジ領域において前記第1の個数よりも多い第2の個数の位置のそれぞれについて像の強度が算出されるように、前記カットライン上に形成される前記マスクのパターンの像を算出する第6のステップと、
    前記第6のステップで算出した像に基づいて、前記マスクのパターンの像の前記カットライン上の寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき新たな光強度分布として決定する第7のステップと、
    を更に有することを特徴とする請求項1に記載の決定方法。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の決定方法を用いて決定された光強度分布を形成する照明光学系から射出した光でマスクを照明するステップと、
    前記マスクのパターンの像を、投影光学系を介して基板に投影するステップと、
    を有することを特徴とする露光方法。
  7. マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置において前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布を決定する決定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    記マスクのパターンを設定する第1のステップと、
    前記投影光学系の像面に形成される前記マスクのパターンの像を評価するためのカットライン及び前記像の寸法の目標値を設定する第2のステップと、
    前記照明光学系の瞳面に形成される光強度分布を構成する複数の要素光源を生成する第3のステップと、
    記複数の要素光源のそれぞれについて、前記マスクのパターンを照明したときに前記カットライン上に形成される前記マスクのパターンの像を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップで算出した像から前記カットライン上における前記マスクのパターンの像の寸を求め、求められた寸法を前記寸法の目標値に近づけるように、前記複数の要素光源のそれぞれに与える重み付けを決定し、前記重み付けを与えた前記複数の要素光源を合成した光源を前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布として決定する第5のステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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