JP5512600B2 - 土留壁の増築方法および土留壁構造 - Google Patents

土留壁の増築方法および土留壁構造 Download PDF

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本発明は、土留壁の増築方法および土留壁構造に関する。
既設建物の下方を掘り下げて、地下階を増築することで、建物の床面積を増加させ、土地の有効利用を図る場合がある。
従来、地下階を増築する場合には、土留壁や建物躯体等の既設の構造物を解体した後、新たに土留壁を構築してから、地盤を掘り下げるのが一般的であった。
ところが、既設の構造物(土留壁や建物)を全て解体すると、施工に手間がかかるとともに、多量の廃棄物が発生するという問題が生じていた。
そのため、特許文献1には、既設の地下外壁に所定の間隔により複数の注入孔を形成し、この注入孔を利用して噴射撹拌等により円柱状の地盤改良体を形成することで、既設の地下外壁の下方に土留壁を形成した後、この土留壁により囲まれた空間に、地下階を増築する方法が開示されている。
特開2002−115260号公報
特許文献1の地下階増築方法は、地下外壁に形成された注入孔を中心とした円柱状の地盤改良体により土留壁を形成するため、新設の地下部分の床面積が、既設の地下部分の床面積よりも狭く形成されてしまう。
また、土留壁が既設の地下外壁よりも外側に張り出すため、建物が密集した地域では、施工できない場合があった。
なお、地盤改良体により構成された土留壁は、既設の構造物とは独立した構造であり、土圧や水圧等に対して十分な強度を発現させるためには、地下外壁よりも大きな断面に形成する必要がある。
本発明は、前記の問題点を解決するものであり、既設の土留壁を解体することなく、かつ、断面形状を増加させることなく簡易に既設の土留壁の深さを増すことを可能とした土留壁の増築方法および土留壁構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の土留壁の増築方法は、既設の土留壁を貫通する縦孔を削孔する工程と、前記縦孔に鋼材を挿入し、前記鋼材の下端を前記土留壁の下方に突出させる工程と、前記縦孔の内壁面と前記鋼材との隙間に充填材を充填する工程とを備えることを特徴としている。
かかる土留壁の増築方法によれば、既設の土留壁を利用して新設の土留部分を形成することができるので、既設の土留壁を解体することなく地下階を増築することができ、施工性に優れている。
また、新設の土留部分が既設の土留壁の外側に張り出すこともないため、用地を最大限に利用した施工が可能である。
前記縦孔を、前記土留壁の芯材のフランジ間に形成すれば、既設の土留壁と、新設の土留部分との一体性が増す。
前記鋼材が筒状部材からなる場合には、前記鋼材の内部にも充填材を充填することで、新設の土留部分の増強を図ることができる。
また、本発明の土留壁構造は、既設の土留壁を貫通するように形成された縦孔と、前記縦孔内に配設された鋼材と、前記縦孔の内壁面と前記鋼材との隙間に充填された充填材とを備え、前記鋼材の下端が前記土留壁の下方に突出していることを特徴としている。
かかる土留壁構造によれば、簡易に既設の土留壁の下方に新設の土留部分を延長させることが可能となる。
本発明の土留壁の増築方法および土留壁構造によれば、既設の土留壁を解体することなく、かつ、断面形状を増加させることなく簡易に既設の土留壁の深さを増すことが可能なる。
本発明の実施の形態に係る土留壁構造を模式的に示す断面図である。 (a)は図1に示す土留壁構造の平面図、(b)は同拡大平面図である。 本実施形態の土留壁の増築方法の各工程を示す断面図であって、(a)は施工前状況、(b)は削孔工程、(c)は鋼材挿入工程、(d)は充填工程である。 モデル化した土留壁構造の応力図である。 (a)および(b)は土留壁構造の他の形態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態では、既設建物Bの下方に新設の地下階(以下、単に「新設部分Ba」という)を増築する場合を例示する。
本実施形態に係る土留壁の増築方法は、既設の土留壁10の下方に新設の土留部分20を増築する方法であり、既設の土留壁10の深さが、新設部分Baの掘削のために必要な深さを備えていない場合(床付け面Tより浅い場合や、床付け面Tよりも深いが根入れを確保できない場合等)に適用される。
土留壁の増築方法により形成される土留壁構造1は、図1に示すように、既設の土留壁10を貫通するように形成された縦孔21と、この縦孔21内に配設された鋼材22と、縦孔21の内壁面と鋼材22との隙間に充填された充填材23とを備えて構成されている。
既設の土留壁10は、図2の(a)に示すように、所定の間隔により地中に配設された複数の親杭(芯材)11,11,…と、隣り合う親杭11同士の間に横架された矢板12とにより形成された、いわゆる親杭横矢板工法により形成されたものである。
親杭11は、図2の(b)に示すように、地中に配設されたH形鋼により構成されている。本実施形態の親杭11の周囲には、グラウト13が注入されている。
なお、親杭11を構成する部材はH形鋼に限定されるものではない。また、土留壁10は、必ずしも親杭11の周囲にグラウト13が注入されていなくてもよい。
縦孔11は、図1に示すように、既設の土留壁10を貫通して、底面21aが土留壁10の下端10aよりも低い位置となるように形成されている。
本実施形態では、図2の(b)に示すように、一つの親杭11に対して、一対の縦孔21,21を形成する。両縦孔21,21は、ウェブ11aを挟んで対向するように形成されている。
各縦孔21は、H形鋼からなる親杭11のフランジ11b,11bとウェブ11aにより囲まれたコ字状の領域内に形成されている。
本実施形態の縦孔21は、断面円形に形成されていて、鋼材22を挿入することが可能な内径を有している。なお、縦孔21の形状は限定されるものではなく、例えば角柱状に形成されていてもよい。
鋼材22は、図1に示すように縦孔21に挿入されている。縦孔21の下端は、既設の土留壁10の下端10aから下方に突出している。
鋼材22により土留壁10の根入れ長が増加するため、土留壁構造1を利用すれば、既設建物Bの底面より深い位置まで掘削することが可能となる。
本実施形態では、鋼材22として、角筒状の部材を使用する。なお、鋼材22を構成する材料は限定されるものではなく、例えば円筒状の部材であってもよいし、各種断面の形鋼材であってもよい。
充填材23は、図2の(b)に示すように、鋼材22が挿入された縦孔21の内部に充填されている。本実施形態では、縦孔21の内壁面と鋼材22のとの隙間および鋼材22の内部に充填材23が充填されている。
充填材23は、所定の流動性を有し、縦孔21内に密実に充填することが可能で、硬化することで所定の強度を発現する材料であれば限定されるものではないが、本実施形態ではセメント系のグラウトが使用されている。
本実施形態の土留壁の増築方法は、削孔工程と、鋼材挿入工程と、充填工程とを備えている。
削孔工程は、図3の(a)に示す既設の土留壁10に対して、土留壁10を貫通する縦孔21を削孔する工程である。なお、土留壁10の下端は、新設部分Baを構築する際の床付け面Tよりも浅い位置にある。
縦孔21は、所望の根入れ深さを確保できるように、底面21aが土留壁10の下端10aよりも十分に深い位置となるように削孔する(図3の(b)参照)。つまり、縦孔21は、予定された床付面Tに対して、土留壁構造1が十分な根入れ深さを確保できるように形成されている。
なお、縦孔21の削孔工法は限定されるものではない。
鋼材挿入工程は、図3の(c)に示すように、削孔工程において形成された縦孔21に鋼材22を挿入する工程である。
鋼材22を縦孔21に挿入すると、鋼材22の下端が土留壁10の下端10aから下方に突出する(図3の(d)参照)。
鋼材22は、複数の鋼製部材を縦方向に連結しながら縦孔21に挿入してもよいし、所定の長さを有した1本の鋼材22を挿入してもよい。
充填工程は、鋼材22が挿入された縦孔21内に充填材23を充填する工程である。
本実施形態では、縦孔21の内壁面と鋼材22との隙間に充填材23を充填するとともに、筒状の鋼材22の内部にも充填材23を充填する(図3の(d)参照)。
なお、充填材23の縦孔21内への充填(充填工程)は、鋼材挿入工程の前に実施してもよい。つまり、充填材23が注入された縦孔21内に、鋼材22を挿入することで、縦孔21内を鋼材22と充填材23とにより充填してもよい。
本実施形態の土留壁の増築方法および土留壁構造1によれば、既設の土留壁10が下方に延長されるので、建物Bの下方に新設部分Baを増築することが可能となり、用地をより有効に活用することが可能となる。
ここで、参考として、地表面からの深さが5.5mの土留壁を、本実施形態の土留壁構造1により8.0mの深さまで延長し、床付け面が5.7mとなるように掘削した場合に想定される変位の計算結果を図4に示す。なお、当該モデルでは、地表面から1.5mの位置に切梁を設置した場合について計算をしている。モーメント図およびせん断力図に示すように、土留壁構造1によれば、既設の土留壁10と新設の土留部分20とが一体となって、土圧に抵抗することがわかる。
また、既設の土留壁10をそのまま利用し、既設の土留壁10を解体することなく地下階(新設部分Ba)を増築することができるため、施工性に優れているとともに経済的である。
また、新設の土留部分20が既設の土留壁10よりも外側に張り出すことがないため、用地を最大限に利用して新設部分Baを構築することができるとともに、用地境界に近接している場所での施工も可能である。
また、縦孔21を土留壁10の親杭11のフランジ11b,11b間に形成し、鋼材22が土留壁10を貫通しているため、既設の土留壁10と新設の土留部分20との一体性が増す。また、縦孔21の削孔時に、既設の建物Bに傷を付けることもない。
さらに、鋼材22の内部に充填材23を充填されているため、新設の土留部分20の強度が高いものとなる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、親杭横矢板形式により形成された土留壁に対して本発明の土留壁構造を形成する場合について説明したが、図4の(a)に示すように、SMWにより構築された土留壁10に対して土留壁構造1を構築してもよい。
前記実施形態では、鋼材22の内部にも充填材23を充填したが、鋼材22の内部への充填を省略してもよい。
前記実施形態では、鋼材22を縦孔21の底面から上端まで配設するものとしたが、図4の(b)に示すように、鋼材22を、縦孔21の下端部のみ配設してもよい。このとき、鋼材22の頭部は土留壁10に挿入する。
前記実施形態では、既設の建物Bを残置させた状態で下方に新設部分Baを増築する場合を例示したが、建物Bを解体して新たに建物全体を建て直してもよい。
1 土留壁構造
10 土留壁
21 縦孔
22 鋼材
23 充填材

Claims (4)

  1. 既設の土留壁を貫通する縦孔を削孔する工程と、
    前記縦孔に鋼材を挿入し、前記鋼材の下端を前記土留壁の下方に突出させる工程と、
    前記縦孔の内壁面と前記鋼材との隙間に充填材を充填する工程と、を備えることを特徴とする、土留壁の増築方法。
  2. 前記縦孔を、前記土留壁の芯材のフランジ間に形成することを特徴とする、請求項1に記載の土留壁の増築方法。
  3. 前記鋼材が筒状部材からなり、前記鋼材の内部に充填材を充填することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の土留壁の増築方法。
  4. 既設の土留壁を貫通するように形成された縦孔と、
    前記縦孔内に配設された鋼材と、
    前記縦孔の内壁面と前記鋼材との隙間に充填された充填材と、を備え、
    前記鋼材の下端が、前記土留壁の下端から下方に突出していることを特徴とする、土留壁構造。
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