JP5512592B2 - ロープ牽引機構 - Google Patents
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Description
以下、図5に示す場合を例にとって部材間の上下関係を説明する。
図5に示すように、従来のロープ牽引機構(以下、単に「牽引機構」と略称する)51は、図示しない作業用ゴンドラ等に固定された機枠52を有している。
この機枠52は、ほぼ四角形状の枠体からなり、その内側の部分には、板状の本体部52aが設けられている。
機枠52の右方上端部には、牽引ロープ54の牽引側端部54aを機枠52内に導入する導入口61が形成されている。
すなわち、押圧部55cは、機枠52の本体部52aに植立状に固定した固定軸77を有し、この固定軸77には、細長形状の回動部材78の一端部が、本体部52aと平行な平面内において回動自在に取り付けられている。
この連結軸79には、一対の対称な腕部を有し「へ」字状に形成された揺動部材81が、その中心部において連結軸79を中心として本体部52aと平行な平面内を回動自在に取り付けられている。
揺動部材81の他方の腕部の端部81bには、二等辺三角形板状の支持部材84が、その頂点近傍において、連結軸85を中心として本体部52aと平行な平面内を回動自在に取り付けられている。
また、支持部材84の底部近傍には、回転軸86c,86dを中心として、本体部52aと平行な平面内を回動自在なローラ87c,87dがそれぞれ設けられている。
この力は、伝達部材76を介して押圧部55cに伝達される。また、この力は圧縮コイルばね88による付勢方向V2と重畳するようになっており、しかも回動部材78によって付勢方向が規制されるので、各ローラ87a〜87dによって牽引ロープ54がより強く滑車53の外周面のガイド溝57内に押圧される。
この力は上述したように圧縮コイルばね88の付勢力に重畳されるので、4個のローラ87a〜87dが牽引ロープ54をガイド溝57内により強く押圧するようになる。その結果、作業用ゴンドラに加わる重さに応じて牽引ロープ54が滑車53の外周面に押圧され、作業用ゴンドラの滑り落ちを完全に防止することができる。
また、本発明では、前記ロープ巻込機構(40)の巻込用ローラ(42)が、前記押圧部(5c)に対し、ロープ巻き付き方向上流側に配置されている場合にも効果的である。
しかも、第2の弾性部材(45)によるロープ巻込機構(40)の巻込用ローラ(42)の押圧力が、押圧部(5c)の第1の弾性部材(38)のみにより発生する各押圧ローラ(37a〜37d)の押圧力より大きくなるように構成されているので、押圧部(5c)の複数の押圧ローラ(37a〜37d)から牽引ロープ(4)に対する押圧力をより小さくすることができ、牽引ロープ(4)の寿命を長くすることができる。
また、本発明において、ロープ巻込機構(40)の巻込用ローラ(42)が、前記押圧部(5c)に対し、ロープ巻き付き方向上流側に配置されている場合には、滑車(3)への巻付角度が小さくなるため、牽引ロープ(4)と本体部(2a)間の摩擦力を小さくすることができるという効果がある。
これは、張力低減比(eμα)における、T1/T2=eμαの原理に基づくものである。
T1:牽引ロープ(4)の押し込み力(N)
T2:T1のロープ押し込み力により発生する巻込用ローラ(42)とガイド溝(7)間への食い込み力(N)
e:自然対数の底
α:巻付角度(rad)
μ:牽引ロープ(4)と接触面との間の摩擦係数
図1は、本発明に係るロープ牽引機構の実施の形態の構成を模式的に示す正面図、図2は、同ロープ牽引機構における滑車と牽引ロープとの圧接状態を示す断面図、図3は、同ロープ牽引機構を模式的に示す平面図である。
図1に示すように、本実施の形態のロープ牽引機構1は、図示しない作業用ゴンドラ等に固定された機枠2を有している。
この機枠2は、ほぼ四角形状の枠体からなり、その内側の部分には、板状の本体部2aが設けられている。
滑車3の外周面には、例えば図2に示すように、横断面が逆台形状のガイド溝7が全域にわたって形成されている。そして、牽引ロープ4は、滑車3の外周にほぼ1回巻き回され、巻き回される間はこのガイド溝7に嵌(は)め込まれるようになっている。
一方、機枠2の滑車3の近傍(図1の下部分)には、滑車3の外周に沿って段差状に形成されたガイド部8が設けられ、これにより滑車3が回転する際に牽引ロープ4がガイド溝7から外れないようにガイドするようになっている。
押圧リンク機構5は、牽引ロープ4の緊張度を検出する検出部5aと、牽引ロープ4の緊張度合いを伝達する伝達部5bと、牽引ロープ4の緊張度合いに応じて牽引ロープ4を滑車3の外周部のガイド溝7に押圧させる押圧部5cとを有している。
連結軸24には、連結軸24を中心として本体部2aと平行な平面内において回動自在に伝達部材26が取り付けられている。
この伝達部材26は、表面形状がへ字状に若干屈曲するように形成され、これにより伝達部5bが構成されている。
押圧部5cは、機枠2の本体部2aに植立状に固定した固定部材27を有し、この固定部材27には、細長形状の回動部材28の一端部が、本体部2aと平行な平面内を回動自在に取り付けられている。
この連結軸29には、一対の対称な腕部を有し「へ」字状に形成された揺動部材31が、その中心部において連結軸29を中心として本体部2aと平行な平面内において回動自在に取り付けられている。
揺動部材31の他方の腕部の端部31bには、二等辺三角形板状の支持部材34が、その頂点近傍において、連結軸35を中心として本体部2aと平行な平面内を回動自在に取り付けられている。
また、支持部材34の底部近傍には、回転軸36c、36dを中心として、本体部2aと平行な平面内を回動自在に構成された押圧ローラ37c,37dがそれぞれ設けられている。
また、押圧ローラ37a,37bと、37c,37dとは、連結軸29と滑車の駆動軸6とを結ぶ鉛直線に対して対称に配置されている。
さらに、本実施の形態においては、以下に説明するロープ巻込機構40が設けられている。
ロープ巻込機構40は、上述した固定部材27を中心として本体部2aと平行な平面内を回動自在に構成されたリンク部材41を有している。
そして、鉛直腕部41vの先(下)端部、即ち従動側端部41aには、ピン状の回転軸43を中心として本体部2aと平行な平面内を回動するように構成され、例えば押圧ローラ37a〜37dと同一の径を有する巻込用ローラ42が設けられている。
そして、巻込用ローラ42が、上述した押圧ローラ37aに対して機枠2側、即ちロープ巻き付き方向上流側に隣接して配置され牽引ロープ4に接触するように、リンク部材41の鉛直腕部41vと水平腕部41hの長さが設定されている。
本実施の形態の駆動側端部41bは、水平腕部41hとほぼ同等の長さを有し、圧縮コイルばね(弾性部材)45を支持する支持ピン44が取り付けられている。
しかし、圧縮コイルばね45が固定部材46を支点としてリンク部材41を常に駆動軸6方向に付勢しているので、巻込用ローラ42は図1に示すように牽引ロープ4をガイド溝7内に押圧する。
一方、巻込用ローラ42の役割は、巻込初期において牽引ロープ4を滑車3に巻き付けるのに必要な呼び込み力を与えることにある。したがって、巻込用ローラ42の押圧力は、押圧ローラ37a〜37dを付勢する圧縮コイルばね38の押圧力より大きくなる。
この力は、伝達部材26を介して押圧部5cに伝達される。また、この力は圧縮コイルばね38による付勢方向V2と重畳するようになっており、しかも回動部材28によって付勢方向が規制されるので、各押圧ローラ37a〜37dによって牽引ロープ4がより強く滑車3の外周面のガイド溝7内に均等に押圧される。
この力は上述したように圧縮コイルばね38の付勢力に重畳されるので、4個の押圧ローラ37a〜37dが牽引ロープ4をガイド溝7内により強く押圧するようになる。その結果、作業用ゴンドラに加わる重さに応じて牽引ロープ4が滑車3の外周面に押圧され、作業用ゴンドラの滑り落ちを完全に防止することができる。
このため、牽引ロープ4と滑車3との摩擦抵抗が高くなる。故に、ゴンドラの下降を極めて円滑に、かつ、安全に行い得ることに加え、各押圧ローラ37a〜37dが牽引ロープを均一に押圧するので、牽引ロープ4の長寿命化を図ることができる。
図4に示すように、本実施の形態のロープ牽引機構1Aは、圧縮コイルばね45の位置が上記実施の形態と異なるものである。
本実施の形態では、ロープ巻込機構40Aのリンク部材41の鉛直腕部41vの中腹部分に、圧縮コイルばね45を支持する支持ピン44Aが取り付けられている。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施の形態のロープ巻込機構40の構成は一例であり、リンク部材41の形状や大きさは適宜変更することができる。
また、弾性部材である圧縮コイルばね45の代わりに引張コイルばねを用いることもできる。
2…機枠
3…滑車
4…牽引ロープ
5…押圧リンク機構
5a…検出部
5b…伝達部
5c…押圧部
6…駆動軸
27…固定部材
37a〜37d…ローラ(押圧ローラ)
40…ロープ巻込機構
41…リンク部材
42…巻込用ローラ
45…圧縮コイルばね(弾性部材)
Claims (2)
- 本体部と、前記本体部に設けた駆動軸によって回転駆動される滑車と、前記滑車に巻き回される牽引ロープと、前記牽引ロープの緊張度に対応して当該牽引ロープを前記滑車の外周に押圧させる押圧リンク機構とを備え、
前記押圧リンク機構は、一端が前記本体部に回動自在に取り付けられ他端が前記牽引ロープの緊張度に応じて回動する連結部材を有する検出部と、第1の弾性部材により前記牽引ロープを前記滑車の外周に押圧する複数の押圧ローラを有する押圧部と、前記検出部における前記連結部材の回動量を前記押圧部に伝達する伝達部とを備え、
前記本体部に固定された固定部材を中心として回動自在に構成されたリンク部材を有し、第2の弾性部材によって当該リンク部材の駆動側端部に駆動力を与え、当該リンク部材の従動側端部に回動自在に設けられた巻込用ローラを前記牽引ロープに対して付勢することにより、当該牽引ロープを前記滑車の外周に押圧させるように構成されたロープ巻込機構を備え、
前記第2の弾性部材による前記ロープ巻込機構の巻込用ローラの押圧力が、前記押圧部の前記第1の弾性部材のみにより発生する各押圧ローラの押圧力より大きくなるように構成されているロープ牽引機構。 - 前記ロープ巻込機構の巻込用ローラが、前記押圧部に対し、ロープ巻き付き方向上流側に配置されている請求項1に記載のロープ牽引機構。
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