JP5511826B2 - 超吸収性ポリマーの製造のための方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超吸収性ポリマーの製造のための方法に関する。
吸水性ポリマーの製造は、例えば、"Modern Superabsorbent Polymer Technology"F.L.Buchholz and A.T.Graham,Wiley−VCH,1998又はUllmann’s Encyclopedia Industrial Chemistry,6th ed.vol.35 pp73−103にまとめられている。好ましい製造方法は、溶液重合又はゲル重合である。この技術を使用する場合、通常、モノマー混合物を製造し、それを非連続的に中和し、次いで重合反応器内に移送し、次いで非連続的に又は連続的に重合して、撹拌重合の場合に微粉砕されるポリマーゲルを形成する。続いてポリマーゲルを乾燥させ、粉砕し、篩にかけ、随意に表面処理を適用する。
連続重合の方法は、例えば、WO−A−01/38402、WO−A−03/004237、WO−A−03/022896及びWO−A−01/16197に記載されている。
環境を保護するための規制により、超吸収性ポリマーの製造のための方法において生成されたガス流は、排気の前に精製されなければならない。このことにより、処理及び処分されなければならない廃物流が生成され、これが方法の総コストに加わる。更に、超吸収性ポリマーの製造のための方法において生成されたガス流は、前記廃物流を廃棄する際に失われるモノマー又はポリマーの塵及び微粒子等の価値がある成分を含有する可能性がある。従って、全体的な方法の効率、とりわけ生成物の質に支障を来たすことなくかかる廃物流を利用したいという産業界における要望がある。
WO−A−03/022896は、第1の領域が、開始系を含む水性モノマー混合物が重合を開始するための条件下で供給される開始領域であり、第2の領域がゲル相領域であり、第3の領域が粒状化領域である少なくとも3つの領域を含む反応器系中における超吸収性ポリマーの製造のための連続的方法を開示している。好ましい実施形態もよれば、反応器は真空下で作動され、真空ラインに含まれるあらゆる水が凝縮され、凝縮物は第3の領域におけるポリマーゲル流動性を増強するために第3の領域にリサイクルされる。WO−A−03/022896は、凝縮物中に含まれる他のいずれの成分についても言及していない。前記方法は水性系中において行われるので、水は前記方法において中性成分である。従って、WO−A−03/022896は、多くの不純物を含有する廃物流を前記方法の総合効率に支障を来たすことなく利用することができるいずれのヒントも与えることができない。
従って、本発明の目的は、超吸収性ポリマーの製造のための方法であって、その方法において生成される廃物流が生成物の質を損なうことなく利用され得る方法を提供することである。
この課題は、
(a)重合後に超吸収性ポリマーを提供するように選択されるモノマーの水性混合物を製造する工程、
(b)反応器に前記モノマー混合物を供給する工程、
(c)反応器内で水性モノマー混合物をフリーラジカル重合に供して超吸収性ポリマーゲルを得る工程、
(d)反応器から超吸収性ポリマーゲルを除去する工程、
(e)反応器から除去された超吸収性ポリマーゲルを乾燥させる工程を含み、それによって、方法の任意の段階から除去された少なくとも1種のオフガス流を排気の前に塩基性水溶液を用いたスクラビングに供し、方法の任意の工程(a)〜(e)に少なくとも部分的にリサイクルされたスクラバー水溶液を得る、超吸収性ポリマーの製造のための方法によって解決された。
好ましくは、前記方法の任意の工程(a)〜(d)に少なくとも部分的にリサイクルされるスクラバー水溶液である。
一実施形態によれば、本発明の方法は、工程d)とe)との間に、
(A)(B)による方法工程の少なくとも1つを行う場合に超吸収性ポリマーゲルを(B)による後続の方法工程に移送する工程;
(B)随意に、任意の順序における以下の工程及びそれらの組み合わせのいずれか:
(1)超吸収性ポリマーゲルをサイジングする工程;
(2)超吸収性ポリマーゲルを粒状化する工程;
(3)ゲル保持タンク中における超吸収性ポリマーゲルを維持する工程;及び
(C)乾燥デバイスに超吸収性ポリマーゲルを移送する工程;
を更に含み、ここでスクラバー水溶液は、乾燥工程(e)の前の方法工程のいずれかに少なくとも部分的にリサイクルされる。
本発明の方法の進行において生成される任意の排気流は、プラントの放出物を所要の基準に制限するために大気へのそれらの放出の前に処理され得る。かかる排気流は、モノマー溶液を脱酸素するために使用された不活性ガス流、反応器からの排気流、ゲルサイジングからの排気流及びゲル乾燥の操作から生じる主要なガス流であり得る。貯蔵タンク、特にアクリル酸タンクからの排気流、及び、随意に、生成物後処理法からのガス流は、精製用スクラバーにも導かれ得る。
一実施形態によれば、スクラバーは、ラシヒリング等の充填材料がパックされた垂直カラムを含み、希釈された焼灼剤は、カラムのパッキング上に上部から噴霧され、スクラバーの底部の領域中にパッキング材料を通じて流れ落ちる。精製のため、排気流はカラムの底部に供給され、カラムの上部へのその途中でガス流はパッキングによって微細に分けられ、不純物は水性相によって回収される。
新たに製造される場合にスクラバーに適用されるスクラバー水は、排気流から全微量のアクリル酸及び他の不純物を確実に除去することができるために最高約5質量%の水酸化ナトリウムを含むことができる。しかし、最初に供給された水酸化ナトリウムの一部は、スクラバー中における希釈された焼灼剤と排気流中における二酸化炭素との接触から生じる炭酸塩又は炭酸水素塩に転化される。故に、スクラバーから除去されたスクラバー水は、幾らかの残留焼灼剤及び好ましくは4質量%〜10質量%の炭酸塩又は炭酸水素塩を含有する。スクラバー溶液の総固形物含有量は、約10質量%の範囲内であり得る。その部分は、ゲル乾燥機から排気流によって運び入れられた超吸収性微粒子塵から成ることができる。更に、モノマー混合物、とりわけアクリル酸において用いられるエチレン性不飽和モノマーは、最高4質量%の量で存在することができ;通常、それは、0.5〜2質量%のアクリル酸を含有する。最も重要な不純物としては、カルシウムイオン及び鉄イオン、酢酸及びギ酸、その抑制剤及び誘導体、並びに他の不純物が考えられる。
スクラバー水をリサイクルする更なる懸念は、方法工程にリサイクルされる場合に最終生成物を変色させ得るその茶色の色である。
ここで驚くべきことに、スクラバー水が方法の任意の段階にリサイクルされ得るということが分かった。前述したように、スクラバー水は、4質量%〜10質量%の炭酸塩及び/又は炭酸水素塩を含有し、故に本発明による炭酸塩又は炭酸水素塩のための源として十分に適している。驚くべきことに、方法の安定性及び/又は生成物の質におそらく悪影響を与えると考えられた多くの更なる不純物にもかかわらず、かかる悪影響を検出することはできなかった。
従って、本発明は、価値がある材料を含有する全ての方法の流れが方法の安定性及び生成物の質を危うくすることなく方法に効果的にリサイクルされ得る超吸収性ポリマーの製造のための方法を提供するものである。
好ましくは、スクラバー水溶液は、モノマー混合物若しくは超吸収性ポリマーゲル又は両方にリサイクルされる。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種のオフガス流は、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液をもたらす二酸化炭素を含有する。
その実施形態によれば、本発明の方法が、好ましくは、更に、
− 反応器内への投入の前に炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液の少なくとも一部を水性モノマー混合物中に導入する工程であって、それによって二酸化炭素及びモノマー混合物中に予め溶解した酸素の少なくとも一部を含む気相を形成し、前記気相が液相中で分散している工程;
− 反応器内への投入の直前又は直後に気体/液体混合物を少なくとも部分的な相分離に供する工程;及び
− 分離された気相をオフガス流として少なくとも部分的に除去する工程
を含む。
本発明者らは、驚くべきことに、反応器内への投入前に水性モノマー混合物中における炭酸塩又は炭酸水素塩の源としてスクラバー水溶液を導入することによって、モノマー水溶液が、不活性ガス流を用いる先行技術からの公知の方法と比較して反応器内への投入前に更により効果的に脱酸素され得ることを発見した。更に、いかなる特定の機器又は機械エネルギーの導入なしで炭酸塩又は炭酸水素塩の源を用いることによって、分散した気相が液相の中において形成され、それによって気相が二酸化炭素及び溶存酸素の実質的に全てを含むので、反応器の外側の重合反応の早期開始さえ、最終的に分散した気相中の酸素の存在のため十分に抑制される。従って、移送ライン又はオフガスラインの閉塞及び汚染(fowling)は、いかなる重合抑制剤を更に加えることがない場合でさえ最小限に抑えられる。気液相は、好ましくは反応器内への投入後に分離され、分離された気相は少なくとも部分的に除去される。それにより、反応器内で反応混合物の酸素含有量は著しく低下し、従って、重合反応に対する酸素を抑制する効果及び生成物の質を損なう効果が回避される。
本発明の別の実施形態において、スクラバー水溶液は超吸収性ポリマーゲルにリサイクルされ、このことにより、WO03/022896において記載されている通りの水又は凝縮物だけを用いることと比較してゲル流動性が更に改善する。
本発明の方法はバッチ法又は連続的方法として行うことができ、それによって、連続的方法は、とりわけスクラバー水溶液がモノマー混合物にリサイクルされる場合に特に好ましい。好ましい実施形態において、モノマー混合物は反応器に連続的に供給され、超吸収性ポリマーは反応器から連続的に除去される。
本発明は、フリーラジカル重合法において超吸収性ポリマーを製造するための適切なモノマー混合物の重合を含む。フリーラジカル重合において、酸素は、重合反応を抑制することが公知である。とりわけ、連続重合法において、酸素の存在は、抑制及び連鎖停止反応のため重合の制御された開始及び進行を困難にするので、多くの問題を生じ得る。従って、酸素の存在下における連続重合反応において、ラジカル重合、従って最終的な超吸収性ポリマーの所望の性質を制御することは非常に困難である。更に、モノマー溶液が酸素で飽和し、モノマー溶液を反応器内に供給することによって望ましくない多量の溶存酸素が重合法の中に導入されることが公知である。
本発明の方法によって製造される超吸収性ポリマーは、水膨潤性の及び軽度に架橋したポリマーであり、大量の液を吸収し得る公知の親水性ポリマーから選択され得る。好ましい吸水性ポリマーは、カルボキシル部分を含有する吸水性ポリマーである。好ましくは、吸水性ポリマー100g当たり少なくとも約0.01当量のカルボキシル基が存在する。デンプン−アクリル酸又はポリビニルアルコールグラフトコポリマーの部分的に中和された生成物、アクリルアミドコポリマーの加水分解物の架橋生成物、ポリアクリル酸の部分的に中和された生成物及び部分的に中和されたポリアクリル酸の架橋生成物は、好ましいカルボキシル含有吸水性ポリマーの中のものである。
本発明の一実施形態によれば、モノマー混合物は、少なくとも1種のエチレン性不飽和酸と共有結合性架橋剤として機能する少なくとも2個のエチレン性不飽和基を担持する少なくとも1種のモノマーとを含む。適切なα,β−エチレン性不飽和酸としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イタコン酸及び2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸が挙げられる。これらの酸を酸性形態で用いることができるが、α,β−エチレン性不飽和酸を、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩としてそれらの少なくとも部分的に中和された形態で用いることがより好ましい。
好ましい不飽和酸としては、アルカリ金属又はアンモニウム塩等のそれらのそれぞれの塩の形態におけるアクリル酸及びメタアクリル酸が挙げられる。例えば、メチルメタアクリレート、メチルアクリレート、アクリルアミド若しくはメタクリルアミド又はポリエチレングリコールメチルエーテルの(メタ)アクリレート等の酸性モノマーのアルキルエステル等、随意に微量の他の水溶性不飽和モノマーが、モノマー混合物中において存在し得る。モノマーは、モノマー水溶液の総質量に対して好ましくは10質量%〜80質量%の範囲に及ぶ量で水溶液中において用いられる。好ましくは、モノマーの量は、モノマー水溶液の総質量に対して15質量%〜60質量%の範囲に及ぶ。更に、例えばポリビニルアルコール、デンプン及び水溶性又は水膨潤性セルロースエーテル等のある種のグラフトポリマーを用いて、前記生成物を製造することができる。かかるグラフトポリマーは、用いられる場合、α,β−エチレン性不飽和モノマーに対して最高約10質量%の量で使用される。
吸水性ポリマーは、好ましくは、それを水不溶性及び水膨潤性にするように軽度に共有結合架橋される。所望の架橋構造は、分子単位中において少なくとも2個の重合性二重結合を有する架橋剤をモノマー混合物中に含ませることによって得られ得る。架橋剤は、水溶性ポリマーを共有結合架橋するために有効な量で用いられる。架橋剤の好ましい量は、それぞれ所望の対圧力吸収性(AAP)である吸収された液を保持する所望の程度の吸収能力及び所望の強度によって決定される。架橋剤は、有利には、使用されるα,β−エチレン性不飽和モノマー100質量部につき0.0005〜5質量部の範囲に及ぶ量で使用される。より好ましくは、その量は、100質量部のα,β−エチレン性不飽和モノマーにつき0.1質量部〜1質量部の範囲に及ぶ。通常、100部のモノマーにつき約5質量部超の量の架橋剤が使用される場合、ポリマーは、あまりに高い架橋密度を有し、低下した吸収能力及び増加したAULを示す。架橋剤が100部のモノマーにつき0.0005質量部未満の量で使用される場合、ポリマーは、あまりに低い架橋密度を通常有し、吸収すべき液と接触する際、粘着性になり、より低い初期吸収速度を示す。
共有結合架橋剤がα,β−エチレン性不飽和モノマーの水溶液中において好ましくは可溶である場合、かかる溶液中において架橋剤を単に分散させることができる。適切な分散剤の例としては、カルボキシメチルセルロース懸濁助剤、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びポリビニルアルコールが挙げられる。かかる分散剤は、有利には、α,β−エチレン性不飽和モノマーの総質量に対して0.0005と0.1質量%との間の濃度で提供される。
適切な共有結合架橋剤としては、CH2=CHCO−、CH2=C(CH3)CO−及びCH2=CH−CH2−から成る群から選択される2〜4個の基を1個の分子中に有する化合物が挙げられる。例示的な共有結合架橋剤としては、ジアリルアミン;トリアリルアミン;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールのジアクリレート及びジメタクリレート;トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールのトリアクリレート及びトリメタクリレート;ペンタエリスリトールのテトラ−アクリレート及びテトラメタクリレート;アリルメタクリレート;及びテトラアリルオキシエタン;並びに3〜30個のエチレンオキシド単位を有するトリメチロールプロパン又はペンタエリスリトールの高度にエトキシル化された誘導体のアクリレート、例えば、ペンタエリスリトールの高度にエトキシル化されたトリメチロールプロパントリアクリレート、テトラ−アクリレート及びテトラメタクリレート、並びにアリルメタクリレートが挙げられる。共有結合架橋剤の混合物が用いられ得る。
重合は、重合前に中和されていない又は完全に若しくは部分的に中和された酸性モノマーを用いて実施され得る。中和は、酸性モノマー中に存在する酸性基の10%〜95%を中和するのに十分な量の塩基をモノマー水溶液に接触させることによって都合よく達成される。好ましくは、塩基の量は、酸性モノマー中に存在する酸性基の40%〜85%、最も好ましくは55%〜80%を中和するのに十分である。
モノマーの酸性基を中和するために有用な適切な化合物としては、重合法に対する有害な効果を有することなく酸性基を十分に中和するそれらの塩基が挙げられる。かかる化合物の例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及び炭酸水素塩が挙げられる。
従来のビニル添加重合開始剤が水溶性モノマー及び架橋剤の重合において使用され得る。重合を開始するのにモノマー溶液中で十分に可溶なフリーラジカル重合開始剤が好ましい。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び他のアルカリ金属過硫酸塩等の水溶性過硫酸塩、過酸化水素、並びに2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)塩酸塩等の水溶性アゾ化合物が用いられ得る。酸化成分として用いられ得る過酸化水素又は過硫酸ナトリウム等のいわゆるレドックス開始剤系は、亜硫酸塩、アミン又はアスコルビン酸等の還元物質と組み合わせられ得る。用いられる開始剤の量は、α,β−エチレン性不飽和モノマーの総質量に対して0.01質量%〜1質量%、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%の範囲に及ぶことができる。
更に、超吸収性ポリマーの微粒子を製造方法中にリサイクルすることが可能であり、好ましくもある。微粒子として、製品仕様によって定義される通りの所望の適用にはあまりに小さいそれらの粒子が考えられる。故に、この望ましくない生成分率が粒状ポリマーから除去される。微粒子の分率は、EDANA Standard Test Method WSP 220.2(5)を用いて篩にかけることによって決定され得る。微粒子超吸収性ポリマーを加熱するための流動層を適用することによって微粒子を生成することもできる。熱風流によって、最高約300μmの直径を有する粒子が水簸され得る。300μm未満又は200μm未満の粒径を有するポリマー粒子が本発明による微粒子として定義される。
微粒子は、本発明による方法の任意の段階にリサイクルされ得るが、以下でより詳細に考察されるように、微粒子をモノマー混合物中にリサイクルすることが特に好ましい。更に、以下で考察されるように、前記方法の間の適切なポイントにおいて他の適切な添加剤をモノマー混合物に加えることができる。他の添加剤は、例えば、アルカリ金属塩素酸塩、ポリエチレングリコール、ジエチレントリアミン五酢酸の五ナトリウム塩の水溶液(Versenex 80)、水不溶性有機又は無機粉末、例えばシリカ又は酸化亜鉛等の水不溶性金属酸化物、界面活性剤、分散助剤、銀塩等の臭気を制御するための剤又は他の加工助剤から選択され得る。
限定されることを望むものではないが、本発明は、超吸収性ポリマーの製造のための最も好ましいエチレン性不飽和酸としてのアクリル酸に関してより詳細に考察される。しかし、当業者は、異なるモノマー又はモノマーの混合物を用いて同じ方法を行うことができることを理解する。
本発明の好ましい実施形態によれば、液体水性モノマー混合物は、好ましくは、統合された緩衝容器を有する循環ラインにおいて連続的に製造されるモノマー水溶液である。幾つかの製造ラインは、モノマー溶液を製造するためのこの系から出ることができる。循環ラインの上流側において、脱イオン水による、又は好ましくはプロセス水による50%〜約20%への焼灼剤(水酸化ナトリウム水溶液)の希釈のための及びVersenex 80等の添加剤の添加のための統合された熱交換器を有するインライン混合系が提供される。
モノマー溶液の循環は、ポンプによって強制される。ポンプは、モノマー溶液を緩衝容器の底面から吸引し、循環ライン及び少なくとも1つの統合熱交換器を介してそれを容器の頂部側に運搬する。容器の排出ポイントと循環ポンプとの間に、最初に希釈された焼灼剤が流れ方向で循環ラインに注入され、その後、総必要量のアクリル酸の少なくとも一部が注入される。好ましくは、緩衝容器中におけるモノマー溶液が、アクリル酸のアクリル酸ダイマー及びオリゴマーをアクリル酸及びβ−ヒドロキシプロピオン酸に分解させる少なくともpH8を有するように、総必要量のアクリル酸の70%以下がこのポイントにおいて注入される。重合前におけるモノマー溶液中における不飽和酸、とりわけアクリル酸の全体の中和度(DN)は、50%〜85%、より好ましくは65%と75%との間である。使用されたアクリル酸が低ダイマー濃度を有する場合、所望の中和度のために必要とされるアクリル酸の70%超又は全てでも、前記方法のこのポイントにおいて供給することができる。
アクリル酸添加ポイントと熱交換器との間の循環ラインにおけるモノマー溶液は、最高80℃の温度に達することができる。熱交換器は、4℃〜40℃で残りの循環ラインにおける及び緩衝容器中における溶液の温度を制御する。グリコール−水系による又は他の冷却媒体によるいずれかの冷却水によって熱交換器を作動させることができる。
緩衝容器及び循環ラインは、適切な型のステンレス鋼から成る。生成物側面上における表面には、随意に、適切な被膜(Teflon、PTFE、カムレジスト(cam−resist)等)が後不動態化されるか又は提供される。随意に、容器及びラインは、PE又はPP等の適切なプラスチックから成る。
連続的に作動された重合法のためのモノマー溶液の量は、最後の熱交換器の後で焼灼剤の注入の前の流れ方向においてモノマー製造系の循環ラインから連続的に取られ、反応器に移送される。このポイントにおいて、一般に、溶存酸素を含有するモノマー溶液が溶存酸素で飽和する。移送ラインは、循環ラインと同一の材料及び構成であり得る。移送されたモノマー溶液は、好ましくは約4℃〜35℃の温度を有し、本発明の一実施形態において反応器へのその移送速度は、循環ラインの流速の5%〜50%の分率に等しい。
このポイントにおいてモノマー溶液中のエチレン性不飽和酸、例えばアクリル酸の依然として不明の可能性がある分率は、好ましくは総必要量の約30%である。残りのモノマー、架橋剤、過酸化水素、過硫酸ナトリウム及び随意に共開始剤等の必要な開始剤の少なくとも一部、並びに随意に更なる必要な添加剤が適切な位置で移送ラインに注入され得る。唯一の重要な要件は、水性モノマー混合物への炭酸塩又は炭酸水素塩の源の添加前に、酸性液体水性モノマー混合物を得るためにモノマー溶液のpHを不明の分率の不飽和酸、例えばアクリル酸の添加によって調整するべきであることである。
レドックス開始系が使用される場合、過酸化水素等の開始系の酸化成分は流れの方向における移送ラインの早期のポイントで加えられ、アスコルビン酸又はその塩等の開始系の還元成分は移送ラインのちょうど最後で、即ちモノマー混合物が反応器に入るポイントの直前で加えられる。随意に、還元成分を直接反応器に加えることもできる。選択的に還元成分をモノマー混合物の投入ポイントに近接した位置で、それが反応器内におけるモノマー混合物と共に均質化するように反応器に直接注入する。しかし、移送ラインにおけるより良好な均質化のため、反応器内への投入の直前の移送ラインのちょうど最後で還元成分を加えることが好ましい。
本発明の好ましい一実施形態によれば、添加の順序は、以下の順序であってよい。モノマー溶液が循環ラインから回収された後、前述したように、所望の中和度を達成するため及び酸性液体水性モノマー混合物を得るため、例えばアクリル酸の残りの量を加える。次いで、架橋剤を加え、その後、随意に、例えば塩素酸ナトリウムを加え、その後過酸化水素及び/又は過硫酸ナトリウム等のレドックス開始系の酸化成分を加える。その後、随意に、上記定義の通りの超吸収性ポリマーの微粒子を加え、その後炭酸塩又は炭酸水素塩の源を導入する。最後に、反応器内への投入の直前の移送ラインの最後で、アスコルビン酸等のレドックス開始剤の還元成分を注入する。選択的に還元成分をモノマー混合物の投入ポイントに近接した位置で反応器に直接注入して、それが反応器内でのモノマー混合物と均質化する。本発明の好ましい一実施形態によれば、移送ラインは、モノマー溶液中における加えられた成分の均質分布を得るために少なくとも1つの、好ましくは幾つかのインラインミキサを備える。インラインミキサは、乱流を提供するための適切なサイズの偏心配置された穿孔を有する少なくとも1つの円板の形態であることができる。好ましくは、それらの円板の幾つかは、均質のモノマー溶液が達成されるように孔が互い違いに配列されるように直列に挿入される。
微粒子がモノマー溶液に加えられる場合、前記方法にリサイクルすべき微粒子の部分は、反応塊中におけるエチレン性不飽和酸、例えばアクリル酸の質量に対して2質量%〜20質量%、好ましくは5質量%〜18質量%である。モノマー溶液中への微粒子のリサイクルの利点は、分散した微粒子を含有するモノマー溶液の重合によって得られたポリマーマトリックス中において粒子が統合され、堅固に結合するようになるということである。特に、粉砕、篩にかけること及びポリマー後処理等の下流における方法の作動において、かかるリサイクルされた微粒子はポリマー生成物からもはや分離しない。しかし、この技術の短所は、重合の間に存在する微粒子が、ポリマーへのグラフトによって、又は微粒子の表面に吸着され、従ってモノマー溶液中に運ばれる酸素のために最終生成物の質を低下させる可能性があり、除去することが困難であることである。微粒子の小さい粒径のため、従って高い比表面積になるため、空気、従ってポリマー微粒子に吸着した、従ってモノマー溶液中に同伴する酸素の量はかなりのものである。それが、上記で考察された利点にもかかわらず微粒子が好ましくはモノマー溶液中に予め導入されなかった理由である。例えば、WO03/022896は、モノマー混合物にではなく第1の反応性領域中にポリマー微粒子をリサイクルすることを開示している。
しかし、微粒子の添加によるモノマー溶液中への酸素の同伴の問題は、上記で考察された好ましい実施形態に従って、流れ方向での移送ライン中のポリマー微粒子の注入後に炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液が水性モノマー混合物中に導入される場合に解決された。それによって、モノマー混合物中に溶解した酸素だけでなく微粒子の組込みによってモノマー混合物中に同伴した酸素もモノマー混合物から効果的に除去することができる。その実施形態によれば、上記で定義された範囲内の量のポリマー微粒子を添加し、その後炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー溶液を導入した後でさえ、相分離後における移送ラインの最後での反応器内への投入ポイントの直前におけるモノマー混合物中における酸素濃度は、0.3ppm以下である。従って、本発明は、水性モノマー混合物への炭酸塩又は炭酸水素塩の源としてのスクラバー溶液の導入前にポリマー微粒子を加える方法において特に効果的である。
得られた超吸収性ポリマーのそれぞれの中和度を達成するために得られた超吸収性ポリマーの酸性官能性の1%〜15%、好ましくは2%〜10%、より好ましくは2%〜7%の総中和化が炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー溶液によって行われる場合、十分な脱酸素化が達成される。
酸性モノマー混合物との接触の際、炭酸塩は、エチレン性不飽和酸、例えばアクリル酸の更なる部分を中和し、それによって二酸化炭素ガスが放出される。モノマー混合物の温度及び移送ラインにおける圧力に応じて、このガスの少しの部分は溶液中に溶解するが、大部分は、非常に均質に分布した小さい気泡を形成することによって液相から分離する。モノマー混合物中に溶解し且つ微粒子が加えられる場合に微粒子の添加によって同伴する酸素は気相中に移動し、このことによって除去される。気泡のin situでの形成及び液体水性相中における気泡の均質な分散のため、モノマー混合物からの酸素の除去は、更なる酸素が微粒子の添加によって同伴するかどうかにかかわりなく非常に効果的である。
例えば移送ラインの中でモノマー混合物中に不活性ガス流を更に注入すること、又は反応器内で不活性ガス流を用いることが可能であるにもかかわらず、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液によるモノマー混合物の脱酸素化は非常に効果的であるので、反応器内でのモノマー混合物又は不活性ガス流のいずれか又は両方の中への不活性ガスの更なる導入が回避され得る。本発明による方法の上記記載の好ましい実施形態を用いる場合、反応器内でのモノマー混合物又は不活性ガスの中への更なる不活性ガスの導入の効果は、いずれにしろわずかである。
上記のように、モノマー混合物の製造及び移送ラインへの様々な成分の添加を行うことによって、移送系の中におけるモノマー溶液の早期重合は効果的に回避され得る。
重合は更なる抑制剤によって通常防止され、商業的に入手可能なアクリル酸は約200ppmのヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)によって一般に安定化される。しかし、MEHQが存在する場合であっても、例えばモノマー溶液中における鉄等の微量の金属イオンによって、剪断力によって、特に開始剤の作用によって引き起こされるモノマー溶液の望ましくない早期重合が起きる可能性がある。このことは、モノマー溶液製造系中における汚染及び反応器への移送ラインの即時の閉塞さえ引き起こし得る。このことは、本発明によって効果的に回避され得る。前述したように、炭酸塩又は炭酸水素塩の源の組み込みの前のモノマー混合物は酸素を含有し、好ましくは酸素で飽和する。より完全な飽和は、例えば、好ましくは0.5m3/時〜15m3/時の適切な速度で緩衝容器のモノマー溶液中に底弁を通じて連続的に空気を供給することによって達成され得る。モノマー混合物中における酸素の存在のため、本発明の方法のモノマー混合物製造セクションの中の任意の早期重合が効果的に回避され得る。
前述したように、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液の組み込みによるモノマー混合物の非常に効果的な脱酸素化のため、酸素でのモノマー混合物の事前の飽和は、重合法に対する負の効果を有さない。更に、モノマー混合物中に予め溶解した酸素が水性モノマー混合物中における微分散した気泡の中に依然としてあるので、重合は、炭酸塩又は炭酸水素塩の源の組み込みと反応器内への投入との間の残りの滞留時間で十分に抑制される。
本発明の連続的方法のための反応器として、先行技術から公知の通りの超吸収性ポリマーの連続的溶液及びゲル重合のための任意の適切な反応器が用いられ得る。所望の時間枠の中で反応器を通じて反応塊を混合、混練及び送付し得る反応器が特に好ましい。連続混練機及び押出機が特に好ましい。容器の軸に沿って容器の内容物を運搬するために少なくとも部分的に機能する2つ以上のスクリュー又は混練軸を含むそれらの反応器が本発明の目的のために特に有利である。好ましい一実施形態において、軸の一方は混練軸としての役割を果たし、他方は洗浄軸としての役割を果たす。2つの軸の回転速度は、その速度が両軸について同じであり得るが異なってよい。好ましくは、これらの軸は逆方向で回転し、軸の半径は重複する。好ましい実施形態において、2つの軸は互いに少なくとも実質的に平行である。しかし、2つ超の軸を有する容器、同じ方向で回転する軸を有する容器、軸の半径が重複しない容器、軸が少なくとも実質的に平行でない容器又はこれらの任意の組み合わせを適用することも可能である。適切な反応器は、例えば、List AG社(CH−4422 Alsdorf,Switzerland)から入手可能であり、とりわけ、Opposite−Rotating−Processor(ORP)のConti−Version、Discoterm Conti(DTP)、Co−Rotating Processor(CRP)及び(AP)、並びにCRK型の加工機が適切である。適切な混練機反応器は、Buss AG社(Hohenrainstrasse 10,4133 Pratteln(Switzerland))から入手可能である。他の適切な反応器は、DE−OS3432690に記載されている反応器である。また、重合が連続的に行われる無端コンベヤベルトを有するベルト反応器を開示しているDE−OS3544770において記載されている通りの装置も重合には特に好ましい。
しかし、無端コンベヤベルトが重合のために適用される場合、反応器へのモノマー溶液の供給材料にスクラバー水溶液を加えることが好ましい。コンベヤベルト上のゲルへの添加が原則として可能であるにもかかわらず、均質化に伴う困難に直面する可能性がある。別の場合、例えば押出機におけるゲルのサイジングの間又はゲル粒状化工程の間にベルト反応器からゲルを除去した後、スクラバー水溶液をゲルに加えることができる。
炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液を用いてモノマー混合物を脱酸素する本発明の実施形態において、重要な特徴は、気相が水性モノマー混合物中において均質に分布する気液混合物が、反応器に入る直前又は反応器に入る直後に分離されることである。第1の実施形態について、気相は、例えばサイクロン型デバイス等、気液相分離に適切な任意のデバイスによって液相から分離され得る。気液分離のために適用される任意のデバイス又は構成は、気泡がモノマー混合物を従来のゲル化の状態にすることを可能にする必要がある。
しかし、好ましくは、本発明により使用されるモノマー混合物が分散した気相の泡を安定化させ得る界面活性剤を含有しないので、モノマー混合物が反応器に入る際に相分離が起こる。次いで、分離した気相は、例えば排気系を介して反応器から少なくとも部分的に除去される。
本発明者らは、ここで驚くべきことに、反応器内での移送ライン間の圧力差が反応器内の圧力がモノマー供給ライン中の圧力より低いように提供され得る場合に気液相分離のための任意の更なるデバイスなしで特に迅速な相分離が反応器内へのモノマー混合物の投入の際に直ちに達成されることを実現した。好ましくは、移送ラインの圧力は、圧力弁の助けにより大気圧より上に維持され、反応器内での圧力は、大気圧又は準大気圧である。圧力差は、好ましくは0.5bar〜5barであり、反応器内での圧力は、500mbar〜1,100mbarの絶対圧である。より好ましくは、1〜3barの圧力差であり、600〜850mbarの絶対圧の反応器内での圧力である。
更に、不活性ガス供給流は、重合反応器からの酸素含有気相の除去を容易にするために反応器内のヘッド空間に導入され得る。しかし、既に前述したように、かかる不活性ガス供給流は、本発明によって必要でなく、重合反応及び生成物の質の制御に支障を来たすことなく省略され得る。供給流のための適切な不活性ガスは、先行技術から公知の不活性ガス、例えば、窒素、二酸化炭素又はアルゴン等の貴ガスであり、それによって窒素が特に好ましい。更に、前述のように、反応器内の圧力は、以下で考察されるように酸素含有気相の除去を容易にするだけでなく更なる効果がある軽真空を反応器に適用することによって準大気圧とすることができる。
本発明の方法における好ましい実施形態によれば、反応器は、少なくとも3つの領域を包含して使用され、ここで第1の領域は開始領域であり、第2の領域はゲル相領域であり、第3の領域は粒状化領域であり、それによってモノマー混合物が開始領域に供給される。上で考察されたように、とりわけ2つの軸を有する連続混練機を使用する場合、溶液が反応器の1つの領域に供給されるように移送ラインの入口接続部が反応器の供給端において設置され、それは、2つの軸の間の中央の反応器の内側にあってこの領域における反応塊と均質に混合される。移送ラインと反応器との間の示された圧力差が用いられ且つ反応器が準大気圧力下で作動される上記で考察された通りの好ましい実施形態を適用する場合、以下で考察されるように、気相が液相から反応器内への投入の際に分離し、真空系及び排気系を介して更なる加工に誘導される。
反応器には、総反応器体積の1リットルにつき0.5kg/時〜5kg/時、好ましくは1.2kg/時〜3.5kg/時の速度でモノマー溶液が連続的に装入され得る。反応器に供給されたモノマー混合物は、通常4℃〜35℃の温度を有する。経済的理由のため、温度は、好ましくは20℃超である。これは、溶液を冷却するためのエネルギーを節約し、重合の間の反応塊の温度は、他の工程によって確実に制御され得る。
以下のオプションを用いて、系の中への総エネルギー投入量を制御することができる。従って型を選択し、モノマー溶液中におけるモノマーの濃度を調整することによって生成された総重合熱を制御するオプションがある。モノマー供給材料の温度を上記で与えられる通りの温度範囲の中で提供することができ、蒸気を反応器の開始領域中に注入することができ、最後に反応器の外被及び軸を介した加熱のオプションがある。これは、開始及び重合の速度があまりに大きく低下し、それによって十分なモノマー転化に必要とされる反応器内でのあまりに長い滞留時間をもたらすように、モノマー供給材料が反応器内での開始領域をあまりに大きく冷却する場合、必要とされ得る。
外被及び軸を介して冷却することによって反応塊からエネルギーを除去することができ、反応塊中に存在する水の部分の蒸発によって非常に効率的な冷却が達成される。最も効率的な冷却は、反応器内での減圧下での蒸発によって達成される。従って、準大気圧力下での反応器の作動は、任意の更なる相分離デバイスなしでの反応器内へのモノマー混合物の投入の際の気相の迅速且つ安全な分離の上記で考察された効果に加えて、効率的な温度制御の利益を有する。系のエネルギーのかなりの部分は、反応器から排出された際にゲルによって除去することもできる。その量は、ゲル及びその温度の熱容量に依存する。
モノマー濃度は、反応温度を制御するためには通常使用されない。経済的理由のため、溶解性の限界によって通常与えられる最も高い可能なレベルに濃度を上げることが望ましい。従って、温度制御のため、全ての他のオプションが残っている。最も好ましくは、反応器の様々な領域における所望の温度が好ましくは指定されるオプションの組み合わせが適用される。好ましくは、反応器の第1の領域における反応塊は50℃〜100℃、好ましくは65℃〜90℃の温度を有し、第2の領域中においては、65℃〜110℃、好ましくは80℃〜100℃の温度(ピーク温度)であり、及び最終領域中においては、100℃未満、好ましくは95℃未満の温度である。様々な領域におけるこれらの温度は、温度が個別に調整され得る幾つかのセグメントに反応器の外被及び軸が分けられるということによって確実に調整され得る。これは、反応器の開始領域及び最終領域の温度制御を可能にする。第2の領域におけるどこかに出現するピーク温度は、所望の温度に対して対応する圧力の下での蒸発によって好ましくは確実に制御される。
反応器の軸は、好ましくは、作動限界値の約50%の速度で作動される。混練器具によって生成される剪断力は、30%以下の分率の6mm超のゲル粒子を含有する3mm〜5mmの質量平均ゲル粒径を有する易流動性ゲルが得られるようにヒドロゲルの十分な粒状化を可能にする。
十分な転化が起きるまで反応塊は反応器内にとどまることが必要であり、ゲルは所望の程度にサイジングされ、更なる温度制御は必要でない。このポイントにおいて、転化は、少なくとも90%、より好ましくは95%、最も好ましい99%超の程度に達した。これは、3分間〜40分間、より好ましくは4分間〜20分間の流量に応じて滞留時間に相関する。総反応器体積1リットル当たり0.5kg/時〜5kg/時のモノマー溶液の流量が可能である。
ゲルは、反応器の供給又は開始領域に対して反対の端に位置する反応器の最終領域から排出される。反応器の好ましい実施形態を用いて、洗浄軸の側面におけるハウジング中の開口部を通じて、調節し得る堰の上の洗浄軸によってゲルが反応器から拭き取られる。
反応器と前記方法の下流における次のユニットとの間にポリマーゲル用緩衝液格納部を有することが、スムーズな製造条件のために好ましい。所望の量の緩衝材料を維持することに加えて、容器は、99%超、更により好ましくは99.5%超の転化率へのポリマーゲルの更なる転化を可能にするための保持タンクとしても役立つ。それは、添加剤がポリマーに装入され、混入され得る更なる場所を更に提供する。その容器の設計は、それが適切な撹拌のための及びゲルの所望の温度を維持するための器具を提供する限り重要でない。好ましくは、格納部は、所望の温度でゲルを維持するために断熱され、実質的なプラグ流れを可能にし、及びポリマーゲルが連続的且つ確実に装入され、排出されるように設計される。格納部は、水平に又は垂直に配置された容器、単一の若しくは多数のスクリューコンベヤ又は移動ベルトであり得る。格納部は、上流及び下流における多重製造ライン法に役立つことができる。幾つかのゲル乾燥機に1つの緩衝容器からゲルが与えられる場合、ゲル流れを適切に分割するために適切な数の接合部が設置される。
得られたポリマーを、当該技術分野において周知の工程を用いて、典型的には予めサイジングし、乾燥させる。適切な乾燥工程としては、流動層乾燥機、回転乾燥機、強制空気オーブン、通過循環排気乾燥機及びベルト乾燥機が挙げられる。幾つかの例において、乾燥は、2つ以上の段階において出現する(即ち多段階乾燥)。乾燥の完了後、ポリマーを更にサイジングして、好ましくは2mm未満、より好ましい1mm未満の重量平均直径を有する粒子を形成する。好ましくは、最終ポリマー生成物は、少なくとも300μmの重量平均粒径を有する。
乾燥及びサイジングの後、通常、超吸収性ポリマーは、例えば、超吸収性ポリマーの意図された商業的使用のために許容され得ないあまりに小さい粒径を有する粒子を除去するために篩にかけることによって分級される。
これらの微粒子は本発明の方法の任意のポイントにリサイクルされ得るが、前述したように、これらの微粒子がモノマー混合物にリサイクルされ得る場合、それは本発明の方法の特定の利点である。
更に、乾燥粒子は、先行技術において公知であるように、生成物の性質を改善するために熱処理又は表面処理され得ることが望ましい。例えば、乾燥粒子は、WO93/05080及び/又はUS5,629,377において説明されている手法に従って熱処理され得る。かかる熱処理は、好ましくは、少なくとも170℃、より好ましくは少なくとも180℃、最も好ましくは少なくとも190℃の温度で実施される。かかる熱処理は、好ましくは、250℃未満、より好ましくは240℃未満の温度で実施される。熱処理の方法は重要でない。例えば、強制空気オーブン、流動層加熱器、パドル乾燥機及び加熱スクリューコンベヤが成功して用いられ得る。所望により、加熱されたポリマーは、取扱いの容易さのために再加湿され得る。ポリマー粒子の吸収性を改善する方法は、ポリマー粒子を表面架橋することであり得る。表面架橋のための手法は、当該技術分野において周知であり、例えばUS4,734,478及びUS4,466,983において記載されている。これらの手法は、ポリマー粒子のモジュラス及び/又は荷重下吸収量を増加させることができる。アルミニウム塩又はシリカ等の添加剤の組み込みによって表面改質を達成することもできる。
上で考察されたように、本発明の好ましい実施形態により、反応器を準大気圧力下で作動させ、温度制御が水の蒸発を適用する場合、前記方法において凝縮物が生成される。重合反応によって生成される凝縮物の総体積は、方法の条件に依存する。これらの条件は、最終エネルギーバランスを決定し、故に温度制御系中において蒸発が有する部分を決定する。系中における総エネルギー量は、エネルギーを加えるか又はエネルギーを系から除去するエネルギーの流れのバランスである。エネルギーを加える流れは、重合及び供給の流れ(それらの温度に依存する)、反応器内への外被からの熱伝達、混合エネルギーの散逸及び随意の蒸気注入である。エネルギーを除去する流れは、その所定の熱容量に従い、ゲル排出温度に応じて排出されるゲルのエネルギー、反応器から外被への熱伝達及び蒸発によって消費されたエネルギーである。上記で考察された好ましい条件下で、蒸発させるべき水の量は、反応塊中に存在する水に対して約8%〜18%である。それを反応器から除去し、別々に処理することができるか、又はそれを凝縮させ、反応器内でゲルに戻すか若しくはゲルが乾燥するまで方法の下流の工程のいずれかに戻すことができる。選択的にそれを、方法の適切な上流の工程のいずれかに、好ましくはレドックス開始剤の還元成分と一緒に反応器の第1の領域に又はモノマー溶液の製造のためのユニットにリサイクルすることができる。
経済的理由のため、ゲルの固形物含有量を最大にし、故に凝縮物の蒸発の必要性を生じさせないためにゲルから蒸発した水の留分を除去することが一方で好ましい。しかし、凝縮物の少なくとも一部をゲルにリサイクルすることはその粘着性を低下させ、従って流動挙動を改善することが分かった。驚くべきことに、本発明者(ら)によって、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液をゲルにリサイクルすることにより、凝縮物をリサイクルすることと比較して流動挙動が一層更に改善されることが分かった。
従って、本発明の好ましい実施形態によれば、スクラバーのために使用すべき焼灼剤を希釈するために凝縮物流が適用される。凝縮物は、0.5%〜2%の濃度で主成分としてアクリル酸を含有する。更に、酢酸及びプロピオン酸等の微量の他の有機酸がある。以下で考察されるように、適用される場合、MEHQ等の抑制剤、並びにその誘導体及び分解生成物が存在し得、また、前記酸と機器の金属表面との接触から又は他の源から生じ得る微量の金属イオン、即ちFeイオンも存在し得る。
従って、好ましい実施形態によれば、本発明は、
(a)溶存酸素を含有する酸性液体水性モノマー混合物を提供する工程であって、それによって、超吸収性ポリマーを重合後に提供するようにモノマーが選択される工程、
(b)前記水性モノマー混合物を反応器に連続的に供給する工程、
(c)反応器内への投入の前に炭酸塩又は炭酸水素塩の源を前記水性モノマー混合物中に導入する工程であって、それによって二酸化炭素及び前記溶存酸素の少なくとも一部を含む気相を形成し、前記気相が液相中に分散する工程、
(d)反応器内への投入の直前又は直後に気体/液体混合物を少なくとも部分的な相分離に供し、分離された気相を少なくとも部分的に除去する工程、
(e)反応器内で液相をフリーラジカル重合に供して超吸収性ポリマーを得る工程、
(f)反応器から超吸収性ポリマーを連続的に除去する工程、
(g)少なくとも1種の二酸化炭素含有オフガス流を反応器から回収する工程、
(h)前記二酸化炭素含有オフガス流を排気の前にスクラバー中における塩基性水溶液を用いたスクラビングに供し、それによって炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液を形成する工程、
(i)超吸収性ポリマーを乾燥させる工程、
(j)乾燥した超吸収性ポリマーを粉砕及び分級して、それによって300μm未満の粒径を有する微粒子を除去する工程、
(k)炭酸塩又は炭酸水素塩の源の導入前にモノマー混合物に前記微粒子をリサイクルする工程を含み、それによって、(h)において得られた炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液の少なくとも一部が(c)における炭酸塩又は炭酸水素塩の源として導入される、超吸収性ポリマーの製造のための連続的方法に関する。
好ましくは、スクラビングに供される二酸化炭素含有オフガス流は、工程(d)において反応から除去されたガス流を含む。
当該技術分野において予想に反して、驚くべきことに、超吸収性ポリマーの製造のための方法において得られる塩基性スクラバー水溶液が、多くの不純物の存在にもかかわらず、方法の安定性及び生成物の質に支障を来たすことなく前記方法の任意の段階にリサイクルされ得ることが見出された。このことにより、モノマー又はポリマー微粒子等のスクラバー溶液の価値がある成分を利用することができ、方法及び/又は生成物に悪影響を与えることなく廃棄費用を最小限に抑えることができる。塩基性スクラバー水溶液が炭酸塩及び/又は炭酸水素塩を含有し、モノマー溶液を脱酸素するために用いられる場合、或いは塩基性スクラバー水溶液がゲルにリサイクルされる場合、特定の更なる利益が達成される。
ここで本発明を以下の実施例を参照して更に詳細に示す。
実施例
実施例及び表において報告される生成物パラメータを以下のように測定する。
CRC(遠心分離保持能力)
EDANA、標準試験:WSP241.2(05)
遠心分離後の食塩溶液中における液保持能力の重量決定
AAP(AUP)対圧力吸収性(圧力下吸収量)
EDANA、標準試験:WSP242.2(05)
圧力下吸収量の重量決定
抽出物
EDANA、標準試験:WSP270.2(05)
電位差滴定による抽出可能ポリマー含有量の決定
Res.AA(残留アクリル酸)
EDANA、標準試験: WSP210.2(04)
超吸収材料中における残留モノマーの量の決定−ポリアクリレート超吸収性粉末
モノマー溶液中における酸素
モノマー溶液中に溶解した酸素の決定のために電気化学的方法を用いる。
機器及び材料
− マイクロプロセッサ酸素濃度計Oxi 2000型
− 金陰極及び銀陽極を有する膜で覆われた電気化学センサ(WTW Trioxmatic 203)
− キャリブレーションセルWTW PE/OXI OxiCal
− 磁気撹拌棒、センサ棒用密着器具、容器を通じた窒素流のための器具、排気ガス流用器具及びモノマー溶液の装入用器具を備えた4つ口250mlガラス容器、
− 磁気撹拌器
− ホースポンプ
− 適切なサイズ及び長さのPE−ホース
手法
キャリブレーションセルWTW PE/OXI OxiCalを用いて水蒸気で飽和した空気中においてセンサのキャリブレーションを行った。WTWによって提供されたユーザマニュアルにおいて記載されているように厳密にそれを行った。モノマー溶液中における酸素濃度を測定するため、モノマー溶液に適切であり、機器の供給業者と協力して開発されたプログラムを選択した(PROG#6)。
モノマー溶液中における酸素濃度の決定
任意の測定の前に、Microprocessor Oximeterのスイッチを入れ、WTWによって推奨されるように、少なくとも30分間、適切な分極のためのモードによってStandに維持する。
a)実験室規模での決定:
膜で覆われたセンサ及び磁気棒を担持する適切な開口部を備え、磁気撹拌器の上に配置された250mlガラス反応器内に、測定すべきモノマー溶液を配置する。
b)製造規模での決定:
反応器へのモノマー溶液移送ラインの供給端の近くのスタンドのボトムプレート上に磁気撹拌器を配置し、上記の通りの4つ口250mlガラス容器を撹拌機の上部のスタンド上に固定した。スクラバー水を注入し、緊密に密閉するポイントの後の移送ラインにPE−ホースを一端と共に挿入した。ホースの他端をホースポンプに固定し、別のホースでポンプとガラス容器とを結ぶ。ガラス容器を通して25l/時の窒素流を10分間吹きつけ、容器中において無酸素雰囲気を提供する。その後、モノマー溶液を容器中にポンピングし、プラント反応器における条件をシミュレートするために窒素流を維持する。
両方の場合(実験室又はプラント試料)において、キャリブレートされたセンサを、モノマー溶液の表面に対してそれぞれ約45°の角度のガラス容器へのガラス反応器に固定し、撹拌機のスイッチを入れ、センサへの必要なアプローチ流を保証するが溶液中における気泡を形成する容器のヘッド空間からの気体を防止する速度に設定する。「PROG」ボタンを押した後、酸素濃度を測定し、ppm(mg/l)で表示する。値を、それが安定した後で得るが、それには何秒かかかる可能性がある。
二酸化炭素の存在下では電解質溶液の緩衝能力は短期間の曝露に十分であるが、長期間の曝露の間では二酸化炭素は酸性の範囲内にpH値をシフトさせ、値の増大につながる。この理由のため、WTWによって与えられた以下の手法に従って各測定の後で完全にセンサを再生させる。即ち、センサの電解質溶液を交換し、陰極及び陽極を洗浄し、膜を新しいものに交換した。
ゲル−流動−指数(GFI)
超吸収性ゲル流動挙動の評価のために、それを反応器又は押出機から排出する際にこの方法を用いる。流動特性をゲル流動指数(GFI)として決定する。それは、篩塔に組み立てた一組の適切な篩を通じてゲル粒状体の流動を定量する。
機器及び材料
− 20cmの直径並びに25mm、20mm、16mm、10mm及び8mmのメッシュサイズを有する篩
− 篩塔を担持するためのプラスチックトレイ(長さ30cm、幅25cm、高さ5cm)
− 2リットルのプラスチック袋
− 輸送及び短期間の貯蔵の間の袋中の試料を採取し、それを所望の温度で維持するための断熱ボックス
− 500mlプラスチックビーカー
− 秤
手法
篩を積み重ねて篩塔を形成し、プラスチックトレイ内にそれを配置する(下記の図を参照)。
試料が分析を必要とする源から採取したゲル試料をプラスチック袋中に配置し、それを、測定まで所望の温度で維持するための断熱ボックス中に直ちに入れる。プラスチック袋中の試料から200gの部分を慎重にプラスチックビーカー中に秤量し、篩塔の上部の篩上に広げる。ゲルに触れないようにするか、押さないように、且つゲルの天然の重量流動挙動に影響を及ぼさないために篩にいかなる振動も与えないように注意しなければならない。
Figure 0005511826
ゲル試料を篩に2分間通して、その後、篩上のゲルの部分を秤量することによって決定する。
計算
トレイ中におけるそれぞれ様々な篩上のゲル部分の質量を以下の式:
i weighed=Wi・αi/Wtot・100
[式中、Wiは、篩上のゲルの質量を表し、αiは、篩の関連の重み係数を表し、ここで前記係数は、25mm篩については0であり、20mm篩については0.2であり、16mm篩については0.4であり、10mm篩については0.6であり、8mm篩については0.8であり、トレイ中におけるゲル質量については1,0であり、及びWtotは、計量した総ゲル質量を表す]に投入して篩上の秤量した質量(Wi weighed)を得る。
最後に秤量部分を合計することによってゲル流動指数を得る。
GFI=ΣWi weighed
正確さのために、前記手法を繰り返し、報告されたGFIは2つの測定値の平均を表す。
比較例1:
全て100部の最終モノマー溶液に対して34.67部のアクリル酸(AA活性含有率99.8%)、70%の程度にアクリル酸を中和するための13.48部の水酸化ナトリウム(活性含有率100%)及び50.14部の水から成るモノマー溶液を連続的に生成した。この混合物に、0.06部のVersenex80(Dow Chemical Companyの商標)(750ppm b.o.AA)、分子中に平均して15EO単位を有する0.1部の高エトキシル化トリメチロールトリアクリレート(HE−TMPTA 2800ppm b.o.AA)及び0.21部のPEG600(6000ppm b.o.AA)を加えた。28℃の温度及び42%の総固体濃度を有するこのモノマー溶液を、6500kg/時間の供給速度でツインスクリュー反応器(List ORP4000)に連続的に移送した。供給流中に、0.02部の30%活性過酸化水素溶液(200のppm b.o.AA)、0.8部(2300ppm活性b.o.AA)の10%活性過酸化ナトリウム水溶液及び約13.5kg/時の窒素流を連続的に注入した。反応器の供給領域に、(全て100部の最終モノマー溶液に対して)0.64部の1%エリソルビン酸ナトリウム水溶液をも連続的に加えた。更に、反応器の底弁を通じて70kg/時間の流れを注入した。重合が反応器内において起こり、以下の温度が記録された:領域1(開始領域)=80℃、領域2(ゲル相領域)=87℃及び領域3(粒状化領域)=85℃。反応器内の圧力を850mbarに低下させることによってピーク温度を制御した。蒸発した水を反応器の上の凝縮器において凝縮し、反応器の領域3中におけるゲル上に還流した。自由流動粒状ゲルを反応器から保持タンク中に連続的に排出し、そこで83℃の温度で約1時間とどめ、幅6mmの隙間を有するダイプレートを通じて切り刻み、それを放射状に配置し、170℃の気流中においてベルト乾燥機上で約20分間乾燥させた。乾燥後、ポリマーをロールミル中において粉砕し、篩にかけて、150〜850mmの粒径を有する粒状ポリマーを得た。
得られた生成物の質のデータを表1に示す。
実施例1:
52℃の温度を有する(100部のモノマー溶液に対して)6.93部のスクラバー水を反応器の領域1に連続的に加え、一方で反応混合物の固形物含有量を一定に維持するために同一量の水をモノマー溶液の調製法において減少させたことを除いて、比較例1を繰り返した。スクラバー水を脱酸素しなかった。重合が反応器内で起こり、相当する真空を適用することによってピーク温度を90℃に制御し、以下の温度が記録された:領域1=85℃、領域2=88℃及び領域3=90℃。得られた生成物の質のデータを表1に示す。
Figure 0005511826
反応器の領域1へのスクラバー水のリサイクルは、反応動力学及び生成物の質に対する有意な影響を示さなかった。CRC及び抽出物のわずかな増加は、反応器内でのより高い温度によって説明することができる。
比較例2:
比較例2のために、List AG(CH)からのツインスクリュー反応器型ORP10バッチを使用した。それにモノマー溶液を充填する前に、反応器を通して窒素を押し流すことによって反応器に不活性ガス雰囲気を供給し、それを50℃に予熱した。
1687.4gのアクリル酸(99.8%活性)をNaOHの2538.9gの24%活性水溶液で70%に中和し、更に354.3gの脱イオン水で希釈する。混合物の温度を常に35℃未満に維持する。この混合物に4.6g(2700ppm b.o.AA)のHE−TMPTA及び10.12g(6000ppm b.o.AA)のPEG600を加えた。モノマー溶液をプラスチック容器中に回収し、その中に140.3グラムの微粒子(6.5%b.o.AA)を分散させた。容器は封管を備え、それを通して溶液を窒素流の助けにより15分間脱酸素した。その後、酸素の排出下でそれを反応器に移送した。移送中、1.97の30%活性過酸化水素溶液(350ppm活性b.o.AA)及び50.6gの5%活性過硫酸ナトリウム溶液(1500ppm b.o.AA)を移送ラインに注入した。モノマー移送を終了する直前に、6.8gの1%活性アスコルビン酸溶液(40ppm b.o.AA)を移送ラインに注入した。
重合の開始が直ちに起こり、反応塊の温度が上昇し、反応器の温度(外被及び軸加熱)を80℃に設定した。反応塊は、開始26分後に70℃の最大温度に達し、更に30分間この温度で維持した。酸素を排出するため及び反応器から任意の蒸気を運び出すために、全ての重合及び保持期間の間に窒素ガススウィープ流は反応器のヘッド空間を通過した。前記方法に蒸気凝縮物をリサイクルしなかった。反応器の油圧式駆動の圧力を記録し、その平均を、開始間際に始まり排出の時に終了する時間から計算した。
その後、ゲルを反応器から排出し、8mm孔を有するダイプレートを有するミートグラインダ(Bizerba製)中においてサイジングした。800グラムの粉砕ゲルの一部を、金属スクリーンから製造されたバスケット中において約6cmの厚さを有する層として配置し、流動層乾燥機の試料チャンバ中において調整し、そこで180℃の温度を有する熱風の上流側においてそれを20分間乾燥した。得られた乾燥ポリマーを手動で破砕し、パイロットサイズロールミル(Bauermeister製)中において粉砕し、150〜850μmの間の粒径を有する留分を得るために篩にかけた。その結果を以下の表2にまとめる。
比較例3:
微粒子を反応器内でゲル中に加え、5分後にそれを反応器から排出し、撹拌を継続することによって均質に混合したことを除いて、比較例2を繰り返した。結果を以下の表2にまとめる。
比較例4:
粘性反応塊が粒状化し始め、粗い塊に分解した後、微粒子を反応器内で反応塊中に加え、継続した撹拌によって均質に混合したことを除いて、比較例2を繰り返した。
比較例5:
反応器を出た蒸気を凝縮し、回収し(347g)、反応器内でゲルに戻してリサイクルし、5分後にそれを反応器から排出し、撹拌を継続することによって均質に混合したことを除いて、比較例3を繰り返した。
結果を表2にまとめる。
実施例2〜5(ORP10バッチ)
比較例2及び3を繰り返したが、更に、337.5gの水を配合中において省略し、選択的に通常の生成から得られるものと同じ質量のスクラバー水(20%b.o.AA)によって置き換えた。それを反応器の前にモノマー溶液にリサイクルするか、又はそれを表2に従って反応器内でゲル中に混合したが、それにおける結果も集める。
Figure 0005511826
結果は、モノマー溶液又は反応器内でのゲルへのスクラバー水のリサイクルは吸収能力に有意に影響しないが、反応器内でゲル流動性を有意に改善し、押出後のゲル流動性を一層より有意に改善することを実証する。更に、結果は、塩基性でない又は比較例5における通りの炭酸塩を含有しない水若しくは水溶液を加えることはポリマーゲル流動性をわずかに改善するだけであるが、一方で実施例4における通りの炭酸塩含有スクラバー水を用いて流動性は著しく改善されることを示す。
実施例6:
モノマー溶液の調製単位に2050.7kg/時の99.8%活性アクリル酸、70%の程度にアクリル酸を中和するための3322.8kg/時の水酸化ナトリウムの24%水溶液及び337.9kg/時の水を供給してモノマー溶液を連続的に生成した。また、3.8kg/時の40.2%活性Versenex80(Dow Chemical Companyの商標;750ppm b.o.AA)、14.8kg/時のHE−TMPTA(7200ppm b.o.AA)及び12.3kg/時のPEG600(6000ppm b.o.AA)をも連続的に加えた。28℃の温度を有するこのモノマー溶液を、5742.3kg/時間の供給速度でモノマー調製単位からツインスクリュー反応器(List ORP4000)に連続的に移送した。混練軸の回転速度を洗浄軸の4つに対して16rpmに設定した。供給流中に、1.37kg/時の30%活性過酸化水素溶液(200ppm b.o.AA)、69.7kg/時(1700ppm活性b.o.AA)の5%活性過硫酸ナトリウム水溶液、245.7kg/時の超吸収性微粒子(9%b.o.AA)及び約13.5kg/時の窒素流を連続的に注入した。モノマー溶液のための入口の隣に位置する反応器への入口を通して、30.76kg/時のアスコルビン酸の1%水溶液(150ppm活性b.o.AA)も連続的に加えた。更に、70kg/時間の蒸気を、反応器の底部の価値物を通して反応器の供給領域(領域1;反応器の領域はWO03/022896に記載されている。)中に注入し、供給領域の上部の更なる入口を通して410.1kg/時のスクラバー水(20%b.o.AA)を加えた。反応混合物は、結局42%の総固形物含有量を有し、スクラバー水の添加のために72%の中和度を有することになった。
分離した気相は、投入後に反応器のヘッド空間中においてモノマー溶液を形成し、ガス流を排気系に導き、凝縮器及び真空系を通過した。ヘッド空間中における迅速なガス交換のために、250m3/時の更なる窒素流をヘッド空間にわたって取り除いた。重合は、反応器内で生じ、反応器内での圧力は、約96〜98℃の(凝縮器の下のドーム中における蒸気において測定される通りの)ピーク温度に相関する1075mbarの絶対圧でそれ自体調整した。
モノマー溶液の試料を空気の排除下で反応器への供給ポイントで採取し、気相分離後、モノマー溶液中におけるO2濃度を2.7ppmであると測定した。
蒸発した水を反応器の上の凝縮器において凝縮し、反応器の領域3中における排出端の近くのゲル上に還流した。自由流動粒状ゲルを反応器から保持タンク中に連続的に排出し、そこで95〜96℃の温度で約1時間とどめ、幅6mの隙間を有するダイプレートを通じて切り刻み、それを円形に配置し、乾燥機の第1の領域中において190℃及び第2の領域中において210℃の気流中においてそれぞれ約10分間、ベルト乾燥機上で約20分間乾燥させた。乾燥後、ポリマーをロールミル中において粉砕し、篩にかけて、150〜850mの粒径を有する粒状ポリマーを得た。
生成の運動中、スクラバーを連続的に作動させた。ステンレス鋼製のスクラバーは60m3の総容積を有し、その10m3をパックされたプロピレンで充填した。作動中、モノマー溶液からの揮発性物質を含有する窒素から本質的に成る反応器からの約260m3/時の排気流、生成したポリマーゲルを連続的に乾燥させるベルト乾燥機から得られた3000m3/時の乾燥用空気及び真空系の水封ポンプからの60kg/時の水をスクラバーに供給した。410.1kg/時のスクラバー水をスクラバーの底部から連続的に除去して反応器に装入した。回収した体積を、モル塩基でスクラバー中における液体が5%焼灼剤の塩基性度に相当する塩基性度(NaOH及び炭酸塩)を維持するような速度で焼灼剤及びDI水で置き換えた。スクラバー中におけるスクラバー液を50m3/時の速度で連続的に循環させた。循環させた流れをパッキングにわたって均質に分布させ、そこからそれをパッキングを通じて底部に少しずつ流し、このことによって上方に流動するガス流との均質混合を生じた。
実施例7:
移送ライン中のモノマー溶液にスクラバー水を連続的に注入し、移送ラインへの窒素の注入を8kg/時に低下させたことを除いて、実施例6を繰り返した。モノマー溶液の試料を反応器への供給ポイントで採取し、ガス相分離後にモノマー溶液中におけるO2濃度は0.1ppmであると測定された。
実施例8:
移送ライン中のモノマー溶液への窒素の注入及び更なるスウィープガス流を完全に省略したことを除いて実施例7を繰り返した。モノマー溶液の試料を反応器への供給ポイントで採取し、ガス相分離後にモノマー溶液中におけるO2濃度は0.3ppmであると測定された。
それらの結果は、スクラバー水が好ましい助けとなる適切な脱酸素化の重要性を実証する。脱酸素化のための更なる窒素を減少させることができるか、又は完全に省略することさえできる。AAP及び抽出物に関する生成物の質は改善し、ゲル流動性(押出後)(GFI)は増大する。低下した粘着性のため、ゲルは、より均質な乾燥をもたらすベルト乾燥機上でより一様な層を形成することができる。
実施例9:
反応器のヘッド空間にわたる更なる窒素スウィープ流を100m3/時と設定したことを除いて実施例7を繰り返した。モノマー溶液の試料を反応器への供給ポイントで採取し、ガス相分離後にモノマー溶液中におけるO2濃度は0.2ppmであると測定された。
実施例10:
凝縮物の40%を凝縮器の後で分離し、スクラバー中に供給して、等量のプロセス水をそこで置き換えたことを除いて実施例8を繰り返した。HE−TMPTA濃度を6700ppm b.o.AAに低下させ、反応器内での圧力も960mbarに低下させた。
反応器系からの凝縮物の回収は、わずかにGFIを低下させるが、生成物の質に悪影響を及ぼさない。960mbarへの反応器内での圧力の低下は、ピーク温度を約90〜92℃に低下させ、質の改善に寄与する。
実施例11:
凝縮物の100%を凝縮器の後で分離し、スクラバー中に供給して、等量のプロセス水をそこで置き換えたことを除いて実施例9を繰り返した。押出し、乾燥機に供給したポリマーゲルは49.7%の固形物含有量を有する。
反応器系から凝縮物の100%を排出し、スクラバーにそれを供給することも、生成物の質の損失なしに可能である。ゲル流動性はある程度犠牲になるが、依然として効率的にゲルを乾燥することができる。
実施例12:
スウィープガス流を停止させ、反応器内での圧力を750mbarに更に低下させたことを除いて実施例10を繰り返した。これにより、ピーク温度を約85℃で制御した。
もう一度、ピーク温度の制御が良好な生成物性能を得るための対策であることを実証した。反応器内での真空は、モノマー溶液の脱酸素化の改善にも有益であり、反応器のヘッド空間中における酸素の除去を増進する。
Figure 0005511826

Claims (15)

  1. (a)重合後に超吸収性ポリマーを提供するように選択されるモノマーの水性混合物を製造する工程、
    (b)反応器に前記モノマー混合物を供給する工程、
    (c)反応器内で水性モノマー混合物をフリーラジカル重合に供して超吸収性ポリマーゲルを得る工程、
    (d)反応器から超吸収性ポリマーゲルを除去する工程、
    (e)反応器から除去された超吸収性ポリマーゲルを乾燥させる工程を含み、
    それによって、プロセスの任意の段階から除去された少なくとも1種のオフガス流を排気の前に塩基性水溶液を用いたスクラビングに供し、プロセスの任意の工程(a)〜(e)に少なくとも部分的にリサイクルされるスクラバー水溶液を得て、
    前記少なくとも1種のオフガス流が、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液をもたらす二酸化炭素を含有する、超吸収性ポリマーの製造のための方法。
  2. 前記スクラバー水溶液が、モノマー混合物若しくは超吸収性ポリマーゲル又は両方にリサイクルされる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水性モノマー混合物が移送ラインを介して前記反応器に供給され、前記反応器が少なくとも3つの領域を包含し、ここで第1の領域が開始領域であり、第2の領域がゲル相領域であり、第3の領域が粒状化領域であり、モノマー混合物は開始領域に供給される、請求項1または2に記載の方法。
  4. スクラバー水溶液が、反応器内へのモノマー混合物の投入前に移送ラインへのモノマー混合物に、又は反応器の第1の領域におけるモノマー混合物に、又は反応器の第2若しくは第3の領域におけるゲルに、又はそれらの任意の組み合わせにリサイクルされる、請求項3に記載の方法。
  5. 更に、
    − 反応器内への投入の前に炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液の少なくとも一部を水性モノマー混合物中に導入する工程であって、それによって二酸化炭素及びモノマー混合物中に予め溶解した酸素の少なくとも一部を含む気相を形成し、前記気相が液相中で分散している工程;
    − 反応器内への投入の直前又は直後に気体/液体混合物を少なくとも部分的な相分離に供する工程;及び
    − 分離された気相をオフガス流として少なくとも部分的に除去する工程
    を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記相分離が、0.5〜5barの移送ラインと反応器との間の圧力差を調整することによって実施される、請求項に記載の方法。
  7. フリーラジカル重合がレドックス開始剤によって開始され、開始剤の酸化成分が、工程(a)においてモノマー混合物に加えられ、開始剤の還元成分が、反応器内へのモノマー混合物の投入前にモノマー混合物に加えられるか、又は反応器内へのモノマー混合物の投入の直後に直接反応器に加えられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記方法が連続的方法であり、前記モノマー混合物が連続的に反応器に供給され、前記ポリマーゲルが前記反応器から連続的に除去され、前記反応器が、連続混練機及び押出機又はベルト反応器から選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 300μm未満の粒径を有する超吸収性ポリマーの微粒子を、炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液の導入前にモノマー混合物に加える、請求項に記載の方法。
  10. 前記モノマー混合物が、少なくとも1種のエチレン性不飽和酸と少なくとも2個のエチレン性不飽和基を担持する少なくとも1種のモノマーとを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  11. 得られた超吸収性ポリマーの酸性官能性の1〜15%の総中和をもたらすための量で前記炭酸塩又は炭酸水素塩含有スクラバー水溶液を導入して、得られた超吸収性ポリマーのそれぞれの中和度を達成する、請求項に従属する請求項10に記載の方法。
  12. 前記オフガス流が、
    − モノマー貯蔵タンク及びモノマー移送ラインからの排気流;
    − モノマー混合物の脱酸素化からの排気流;
    − 反応器からの排気流;
    − 超吸収性ポリマーゲルサイジングからの排気流;
    − 超吸収性ポリマーゲル乾燥からの排気流;
    − 超吸収性ポリマー生成物の後処理操作からの排気流;又は
    − それらの任意の組み合わせ
    に由来する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記モノマー混合物の脱酸素化からの排気流が、請求項に記載のオフガス流である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記スクラバー水溶液が、
    − アルカリ金属水酸化物;
    − アルカリ金属炭酸塩及び/又は炭酸水素塩;
    − エチレン性不飽和及び随意に飽和した酸のアルカリ金属塩;
    − 超吸収性ポリマー塵
    − 随意にアルカリ金属以外の金属イオン;及び
    − 随意に重合抑制剤、それらの誘導体及び/又は分解生成物
    を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記方法が、工程d)とe)との間に、
    (A)(B)による方法工程の少なくとも1つを行う場合、超吸収性ポリマーゲルを(B)による後続の方法工程に移送する工程;
    )随意に、任意の順序における以下の工程及びそれらの組み合わせのいずれか:
    (1)超吸収性ポリマーゲルをサイジングする工程;
    (2)超吸収性ポリマーゲルを粒状化する工程;
    (3)ゲル保持タンク中における超吸収性ポリマーゲルを維持する工程;及び
    (C)乾燥デバイスに超吸収性ポリマーゲルを移送する工程;
    を更に含み、ここでスクラバー水溶液が、乾燥工程(e)の前の方法工程のいずれかに少なくとも部分的にリサイクルされる、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
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