JP5511470B2 - 熱式流量計、熱式ガス種判別装置及びガス種自動判定方法 - Google Patents

熱式流量計、熱式ガス種判別装置及びガス種自動判定方法 Download PDF

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本発明は、所定の流路を通流するガス流量を熱式センサを用いて検出する熱式流量計、熱式ガス種判別装置及び前記流路を流通するガス種を自動判定する方法に関する。
従来から、所定の流路(例えば、配管等)を通流するガスの流量を測定する様々な流量計が提供されている。このような流量計として、例えば、ヒータ素子を挟んでガスの通流方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式センサと、この熱式センサの姿勢に応じた前記熱式センサの検出信号に対するゼロ点変化量を登録したゼロ点補正テーブルと、前記熱式センサが組み込まれた流路のガスが通流する向きに応じて上記ゼロ点補正テーブルを参照して前記熱式センサの検出信号を補正するゼロ点補正手段と、このゼロ点補正手段にて補正された前記熱式センサの検出信号に従って前記流路を通流するガスの流量を求める流量算出手段と、を備えた熱式流量計が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
また、所定流路を流れる被測定流体の流量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段により検出された流量に対応する出力信号を外部に出力する出力手段と、前記流量検出手段により検出された流量から前記出力手段により出力される出力信号への対応を設定する設定手段と、を備えた流量計も提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
そしてまた、燃焼用ガスの温度よりも一定温度だけ高くなるように発熱するヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、前記ヒータ素子の上流側に配置された第1の温度センサと、前記ヒータ素子の下流側に配置された第2の温度センサとを備えたフローセンサと、前記駆動電気量に基づいて前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段とを備え、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量に基づいてフローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するようにした熱式流量計も提案されている。(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−93179号公報 特開2009−115812号公報 特開2004−85489号公報
ところで、ガスの流量を計測する流量計としては、前述したように、フローセンサを利用した熱式流量計が知られているが、このような熱式流量計によりガスの流量を検出する場合、ガスの種類が変化すると、フローセンサのセンサ出力特性が変化する。その理由はガスの種類によって熱伝導率等が異なるからである。そこで、ガスの流量を精度良く計測するためには、ガスの種類に応じてセンサ出力特性の変化を補正する補正値(コンバージョン・ファクタ)を予め手動で設定する必要がある。
このため、特許文献1及び2に記載されたような従来の熱式流量計を使用する場合、操作者が、ガスの種類とコンバージョン・ファクタとを手動で設定し、ガスの種類に応じてガス流量を補正するようにしている。したがって、例えば、流すガスの種類を変更する場合、変更したガスに応じて操作者が手動でコンバージョン・ファクタをその都度入力し直す必要があり、手間がかかっていた。また、熱式流量計の台数が多い場合、前記入力(設定)にさらに手間がかかると共に、入力を間違える等のリスクが高くなる虞もある。
そこで、特許文献3には、ヒータ素子に供給される駆動電気量に基づいてフローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を自動的に判定する熱式流量計が提案されているが、この熱式流量計は、流路を流通するガス種を判定する際に、当該ガスの圧力については考慮がなされていない。ここで、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量は、ガスの熱伝導度に応じて変化するが、このガスの熱伝導度は、ガスの圧力に応じて変化する。したがって、ガスの圧力を考慮しない場合、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量を高精度で検出することが困難になり、燃焼用ガスの種類を性格に判定することが難しくなる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、流路を流通するガスのガス種を圧力の影響なく、自動的に判定し、判定されたガスによって特定される補正値(コンバージョン・ファクタ)を自動的に選択することで、前記流路を流通するガス流量を補正し、当該流路を流通するガス流量を高精度で検出することが可能な熱式流量計及びガス種自動判定方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は、ガスを鉛直方向に流通させる流路が形成されてなる流路形成部材と、前記流路内に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの流通方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、前記ガス種判定手段により判定されたガス種に応じて、前記熱式流量センサのセンサ出力特性の変化を補正する補正値を決定する補正値決定手段と、前記熱式流量センサにより出力された検出信号を、前記補正値決定手段により決定された補正値で補正して、前記流路を流通するガス流量を算出するガス流量算出手段と、を備え、前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する熱式流量計を提供するものである。
この構成を備えた熱式流量計は、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号と、前記検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができるため、前記流路を流通するガスの種類を変更した際に、変更したガスに応じて操作者が手動でコンバージョン・ファクタをその都度入力し直す必要がなく、作業性を向上させることができる。即ち、本願出願人は、ガスを鉛直方向に流通させる流路に熱式センサを配置した場合、前記流路に対するガスの供給を停止した際にかかるガス圧に応じて、前記第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号が変化し、前記ガス圧と、前記検出信号の変化量の関係は、ガスの種類によって特定されることを見出したことで、自動的にガスの種類を判定でき、この自動的に判定されたガスに応じて特定される補正値(コンバージョン・ファクタ)を自動的に選択することで、前記流路を流通するガス流量を補正し、当該流路を流通するガス流量を高精度で検出することを可能にした。
また、圧力センサにより検出された圧力をガス種の判定の入力としているため、ガス圧の影響を受けず、高精度にガスの種類を判定できることを可能にしている。
さらに、鉛直方向に流通させる流路に熱式センサを配置することにより、水平方向に流通させる流路に熱式センサを配置した場合に比べ、ガス種による前記第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の変化が大きくすることができ、また、前記第1及び第2の温度検出素子により検出される温度差の利用をできるため、高精度に測定をすることが可能となる。
前記ガスが、前記流路に対するガスの供給を停止した際に、下方から上方に移動する場合、前記テーブルは、多項式:y=f(x)、(但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力)の関係を満たすデータを有することができる。
また、前記ガスが、前記流路に対するガスの供給を停止した際に、上方から下方に移動する場合、前記テーブルは、多項式:y=−f(x)、(但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力)の関係を満たすデータを有することができる。
そしてまた、本発明に係る熱式流量計は、前記流路に対するガスの供給を停止した際に、前記ガスが移動する方向を検出する方向検出手段をさらに備え、前記ガス種判定手段は、前記方向検出手段が、前記ガスが下方から上方に移動したことを検出した際に、多項式:y=f(x)、(但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力)の関係を満たすデータを有する第1のテーブルを選択し、当該第1のテーブルに基づいてガス種の判定を行い、前記方向検出手段が、前記ガスが上方から下方に移動したことを検出した際に、多項式:y=−f(x)、(但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力)の関係を満たすデータを有する第2のテーブルを選択し、当該第2のテーブルに基づいてガス種の判定を行うことができる。したがって、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記ガスが移動する方向に係わらず、当該ガスを自動的に判定することができる。
さらにまた、本発明に係る熱式流量計は、前記流路に対するガスの供給及び供給停止を行うバルブと、前記バルブの開閉状態を検出する開閉検出手段とをさらに備え、前記ガス種判定手段は、前記開閉検出手段により前記バルブが閉状態であることを検出した際に、前記ガスの種類を判定することもできる。このように構成することで、前記バルブが閉状態である任意の時(例えば、アプリケーション上、前記流路を流通するガス流量の測定を開始する時等)に、必ずガス種の自動判定を行うことができる。なお、この構成の場合、前記バルブは、前記流路の前記熱式センサ配設位置よりも下流側に配設することで、当該バルブを閉状態にした際に、前記流路の前記熱式センサ配設位置(即ち、前記バルブよりも上流側)と、前記バルブのよりも上流側とで、異なった種のガスを存在させることができる。
また、本発明に係る熱式ガス種判定装置は、ガスを収容させる部材と前記部材内に配置され、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、前記部材内の圧力を検出する圧力センサと、前記部材に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、を備え、前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する熱式ガス種判定装置を提供するものである。
この構成を備えた熱式ガス種判定装置は、前記熱式センサにより出力された検出信号と、前記圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができる。即ち、本願出願人は、熱式センサを、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられるよう第1及び第2の温度検出素子に配置した場合、前記収納部材内のガス圧に応じて、前記第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号が変化し、前記ガス圧と、前記検出信号の変化量の関係は、ガスの種類によって特定されることを見出したことで、ガス圧の影響を受けず、高精度にガスの種類を判定できることを可能にしている。
さらにまた、本発明に係る熱式ガス種判定装置は、ガスを流通させる流路が形成されてなる流路形成部材と、前記流路内に配置され、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、を備え、前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する熱式ガス種判定装置を提供するものである。
この構成を備えた熱式ガス種判定装置は、鉛直方向以外の流路であっても前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号と、前記検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができる。例えば、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられるよう第1及び第2の温度検出素子を配置した熱式センサを熱式ガス種判定装置として水平配管の側面に、ヒータ素子を挟んで上流下流方向に各々設けられるよう第1及び第2の温度検出素子を配置した熱式センサを熱式センサとして水平配管の上面または下面に配置し、熱式ガス種判定装置の信号を熱式センサに出力することで、変更したガスに応じて操作者が手動でコンバージョン・ファクタをその都度入力し直す必要がなく、作業性を向上させることができる。
さらにまた、本発明に係る熱式ガス種判定装置は、前記流路に対するガスの供給及び供給停止を行うバルブと、前記バルブの開閉状態を検出する開閉検出手段とをさらに備え、前記ガス種判定手段は、前記開閉検出手段により前記バルブが閉状態であることを検出した際に、前記ガスの種類を判定することもできる。このように構成することで、前記バルブが閉状態である任意の時に、必ずガス種の自動判定を行うことができる。
また、本発明は、ガスを収納させる部材に収納されたガスのガス種を自動的に判定する方法であって、前記部材内に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により、第1及び第2の温度を各々検出する温度検出工程と、前記温度検出工程で検出された第1及び第2の温度の差を算出し、当該差を示す検出信号を出力する検出信号出力工程と、前記部材内の圧力を検出する圧力検出工程と、前記部材に対するガスの供給を停止した際に前記検出信号出力工程より出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力検出工程により検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定工程と、を備え、前記ガス種判定工程は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定するガス種自動判定方法を提供するものである。
これらの工程を備えたガス種自動判定方法は、前記熱式センサにより出力された検出信号と、前記検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができるため、前記流路を流通するガスの種類を容易に判定することができる。
さらにまた、本発明は、ガスを鉛直方向に流通させる流路を流通するガスのガス種を自動的に判定する方法であって、前記流路に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により、第1及び第2の温度を各々検出する温度検出工程と、前記温度検出工程で検出された第1及び第2の温度の差を算出し、当該差を示す検出信号を出力する検出信号出力工程と、前記流路内の圧力を検出する圧力検出工程と、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記検出信号出力工程より出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力検出工程により検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定工程と、を備え、前記ガス種判定工程は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定するガス種自動判定方法を提供するものである。
これらの工程を備えたガス種自動判定方法は、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式センサにより出力された検出信号と、前記検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができるため、前記流路を流通するガスの種類を変更した際に、変更したガスに応じて操作者が手動でコンバージョン・ファクタをその都度入力し直す必要がなく、作業性を向上させることができる。
本発明に係る熱式流量計は、流路を流通するガス種を自動的に判定し、判定されたガスによって特定される補正値(コンバージョン・ファクタ)を自動的に選択することで、前記流路を流通するガス流量を補正し、当該流路を流通するガス流量を高精度で検出することができる。
また、圧力センサにより検出された圧力をガス種の判定の入力としているため、圧力ガス圧の影響を受けず、高精度にガスの種類を判定できることを可能にしている。
また、流路を流通するガスのガス種を監視することができ、安全な操業を支援することができる。
また、本発明に係る熱式ガス種判定装置は、ガス圧の影響を受けず、高精度にガスの種類を判定できることを可能にしている。
また、本発明に係るガス種自動判定方法は、熱式流センサにより出力された検出信号と、前記検出信号が出力された際に圧力センサにより検出された圧力との関係から前記ガスの種類を自動的に判定することができる結果、前記流路を流通するガスの種類を変更した際に、操作者が、変更したガスに応じて手動でコンバージョン・ファクタをその都度入力し直す必要がなく、作業性を向上させることができ、また、ガス圧の影響を受けず、高精度にガスの種類を判定できることを可能にしている。
本発明の実施形態1に係る熱式流量計の構成を示す断面図である。 図1に示す熱式流量計の熱式センサを示す斜視図である。 図2に示すIII−III線に沿った断面図である。 図1に示す熱式流量計によりガス流量を算出するための機能的構成を示すブロック図である。 図1に示す熱式流量計の熱式センサが配置された流路内の圧力と、当該熱式センサ信号のシフト量との関係をガス種毎に示すグラフである。 本発明の実施形態に係る熱式流量計のガス流量を算出するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る熱式流量計のガス流量を算出するためのフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る熱式流量計の構成を示す断面図である。 図8に示す熱式流量計によりガス流量を算出するための機能的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る熱式流量計のガス流量を算出するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る熱式流量計の構成を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態に係る熱式流量計について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る熱式流量計の構成を示す断面図、図2は、図1に示す熱式流量計の熱式センサを示す斜視図、図3は、図2に示すIII−III線に沿った断面図、図4は、図1に示す熱式流量計によりガス流量を算出するための機能的構成を示すブロック図である。なお、前記各図では、説明を判り易くするため、各部材の厚さやサイズ、拡大・縮小率等は、実際のものとは一致させずに記載した。
図1〜4に示すように、実施形態1に係る熱式流量計1は、ガスが流通する図示しない配管の一部に取り付けられ、ガス流量を計測する流量計測部10と、流量計測部10に接続され、流量計測部10によって検出されたガス流量に係る情報に基づいて、前記配管を流通するガス流量を調整する制御手段50と、を備えている。
流量計測部10は、ガスを鉛直方向に流通させる直管状流路11(実施形態1では、ガスを下方から上方へ流通させることにする)が形成されてなる流路形成部12と、流路形成部12の直管状流路11を画定する内壁13の鉛直方向略中央位置に配置されてガスの流速または流量を検出する熱式センサ14と、内壁13に熱式センサ14に近接して配設されて直管状流路11内の圧力を測定する圧力センサ15とを備えている。この流路形成部12の上流側の端部には、注入口24が設けられ、下流側の端部には、排出口25が設けられており、直管状流路11は、注入口24及び排出口25の各々に取り付けられる前記配管(図示せず)と連通している。
また、直管状流路11の途中には、直管状流路11の内径を狭める絞り23が設けられており、絞り23における直管状流路11の断面積は、直管状流路11を流れるガスの速度(流速)が熱式センサ14の速度検出範囲内となるように適宜設定されている。
熱式センサ14は、図2及び図3に示すように、キャビティ42が設けられた基板41と、基板41上にキャビティ42を覆うように配置された絶縁膜43と、絶縁膜43に設けられたヒータ44と、ヒータ44より上流側に設けられた上流側測温抵抗素子45と、ヒータ44より下流側に設けられた下流側測温抵抗素子46と、上流側測温抵抗素子45より上流側に設けられた周囲温度センサ47と、を有している。なお、実施形態1では、上流側測温抵抗素子45及び下流側測温抵抗素子46が、ヒータ素子(ヒータ44)を挟んでガスの流通方向に各々設けられた第1及の温度検出素子及び第2の温度検出素子に相当している。
絶縁膜43のキャビティ42を覆う部分は、断熱性のダイアフラムを構成している。周囲温度センサ47は、直管状流路11を流れるガスの温度を測定する。ヒータ44は、キャビティ42を覆う絶縁膜43の略中心に配置されており、直管状流路11を流れるガスを、周囲温度センサ47が計測した温度よりも一定温度(例えば10℃)高くなるように加熱する。上流側測温抵抗素子45はヒータ44より上流側の温度を検出するために用いられ、下流側測温抵抗素子46はヒータ44より下流側の温度を検出するために用いられる。
ここで、直管状流路11は、ガスを鉛直方向に流通させる構成を有しているため、直管状流路11へのガス流量がゼロの場合、ヒータ44により暖められたガスが上昇し、下流方向に運ばれる。したがって、上流側測温抵抗素子45の温度よりも、下流側測温抵抗素子46の温度が高くなり、上流側測温抵抗素子45の電気抵抗と、下流側測温抵抗素子46の電気抵抗に差が生じ、両者間に電圧差が生じる。また、この電圧差は、直管状流路11中のガスのガス圧と種類とによって特定される。即ち、例えば、図5に示すように、熱式センサ14で検出されたセンサ信号のシフト量(電圧差)と、圧力センサ15で検出された圧力により、ガスの種類を特定することができる。
なお、基板41の材料としては、シリコン(Si)等が使用可能である。絶縁膜43の材料としては、酸化ケイ素(SiO2)等が使用可能である。キャビティ42は、異方性エッチング等により形成される。また、ヒータ44、上流側測温抵抗素子45、下流側測温抵抗素子46及び周囲温度センサ47のそれぞれの材料としては、白金(Pt)等が使用可能であり、これらは、リソグラフィ法等により形成可能である。
制御手段50は、流量計測部10によって検出されたガス流量に係る情報に基づいてガス流量を調整するものである。この制御手段50は、図4に示すように、各種情報を記憶する記憶部51と;直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に熱式センサ14及び圧力センサ15で検出された情報と記憶部51に記憶されている情報によりガス種を判定するガス判定部52と;ガス判定部52で判定されたガス種と記憶部51に記憶されている情報により補正値(コンバージョン・ファクタ)を決定する補正値決定部53と;熱式センサ14で出力された検出信号を前記補正値で補正し、ガス流量を算出するガス流量算出部54と;ガス種、補正値、ガス流量等、各種情報を出力する出力部56と;各種情報を記憶部51に入力する入力部57と;を備えている。
記憶部51には、直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に熱式センサ14により出力された停止時検出信号と、この停止時検出信号が出力された際に圧力センサ15により検出された停止時圧力との関係をガス種毎に示すテーブルと;各種ガスにより特定される補正値(熱式センサのセンサ出力特性の変化をガス種毎に補正する値:コンバージョン・ファクタ)等が記憶されている。
記憶部51に記憶されているテーブルは、直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に、ガスが直管状流路11内を下方から上方に流れた時に熱式センサ14により出力された停止時検出信号と、この停止時検出信号が出力された際に圧力センサ15により検出された停止時圧力との関係をガス種毎に示すテーブル(図5参照)である。このテーブルは、具体的には、例えば、図5に示すように、yが、直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に熱式センサ14により出力された停止時検出信号(センサ信号)のシフト量(mV)を示し、xが、この停止時検出信号のシフト量(mV)が出力された際に圧力センサ15により検出されたガス圧力(KPa)を示す際に、
多項式:y=f(x)
の関係を満たすデータを有している。即ち、直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に、ガスが直管状流路11内を下方から上方に流れた時、当該ガスが熱式センサ14のヒータ44に暖められることにより、熱分布がガスの流れ方向(下から上)へとシフトするため、上記多項式:y=f(x)を満たすことになる。
なお、出力部56としては、例えば、液晶ディスプレイ等の画像表示装置やプリンタ等を採用することができ、入力部57としては、キーボードやマウス等を採用することができる。
次に、実施形態1に係る熱式流量計1の具体的動作について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、実施形態1では、熱式流量計1が初期状態である際には、熱式流量計1の上流に配設されている図示しないガス供給源から、直管状流路11内にガスが供給されて直管状流路11内にはガスが充填されているが、ガス流量はゼロの状態となっている。また、直管状流路11内のガスは、熱式センサ14のヒータ44により暖められる。
先ず、ステップS101では、熱式センサ14に配設されている上流側測温抵抗素子45及び下流側測温抵抗素子46により直管状流路11内のガスの温度を測定(検出)する。ここで、直管状流路11内では、ヒータ44により暖められたガスが上昇し、下流方向(図1でいう上側)に運ばれる。したがって、上流側測温抵抗素子45の温度よりも、下流側測温抵抗素子46の温度が高くなり、上流側測温抵抗素子45の電気抵抗と、下流側測温抵抗素子46の電気抵抗に差が生じ、両者間に電圧差が生じる。この電圧差を熱式センサ14で検出されたセンサ信号のシフト量(mV)として、記憶部51に記憶させ、ステップS102に進む。
ステップS102では、圧力センサ15により直管状流路11内のガス圧力(KPa)を測定(検出)し、記憶部51に記憶させ、ステップS103に進む。
ステップS103では、直管状流路11内のガス流量がゼロであるか否かを判断する。例えば、図1に波線で示すように、直管状流路11がL字型配管100と接続され、そのL字型配管100の水平部101に設置された別センサ14Aにより、ガス流量ゼロを判定してもよい。この構成の場合、被測定ガスの流量は、熱式センサ14及びセンサ14Aのいずれでも行うことができる。また、ステップS103では、外部からの流量ゼロ信号によって、ガス流量ゼロを判断してもよい。直管状流路11内のガス流量がゼロである(ステップS103:YES)場合は、ステップS104に進む。一方、直管状流路11内にガスが流れている(ステップS103:NO)場合は、ステップS108に進み、現在の補正値(コンバージョン・ファクタ)を使用してガス流量を算出する。
ステップS104では、ステップS101で検出されたシフト量(mV)とステップS102で検出されたガス圧力(KPa)との関係と、記憶部51に予め記憶されているテーブル(図5参照)とを照合し、ガス種を判別する。具体的には、例えば、図5に示すように、ステップS101で検出されたシフト量が信号値Yであり、ステップS102で検出されたガス圧力が信号値Xである場合、ガス種はプロパンであると判別し、記憶部51に記憶する。その後、ステップS106に進む。
ステップS105では、直管状流路11内に現在充填されているガスが、直管状流路11内に前回充填されていたガスと同一か否かを判断する。直管状流路11内に現在充填されているガスが、直管状流路11内に前回充填されていたガスと異なる(ステップS105:NO)場合は、ステップS106に進む。一方、直管状流路11内に現在充填されているガスが、直管状流路11内に前回充填されていたガスと同一である(ステップS105:YES)場合は、現在の補正値(コンバージョン・ファクタ)を更新しない。
ステップS106では、ステップS105で判別されたガス種によって特定される補正値(コンバージョン・ファクタ)を決定し、ステップS107に進む。
ステップS107では、補正値をステップS106で決定された補正値に更新する。
ステップS108では、ステップS107で更新された補正値(コンバージョン・ファクタ)、または前回充填されていたガスの補正値(ステップS103またはS105で維持された補正値)によりガス流量を補正し、正確なガス流量を算出し、この値を記憶部51に記憶し、終了する。なお、ガス流量(Q)は、
Q=CF × F(V)
(但し、CFは補正値、F(V)は熱式センサ14で検出された信号値を流量値に変換する関数)
により算出する。
なお、実施形態1では、直管状流路11内に対するガスの供給を停止した際に、直管状流路11内をガスが下から上に向けて鉛直に移動する場合について説明したが、これに限らず、熱式流量計1は、ガスが直管状流路11内を上から下に向けて鉛直に移動する構成であってもよい。この構成の場合、記憶部51には、ガスが直管状流路11内を上方から下方に移動した時に熱式センサ14により出力された停止時検出信号と、この停止時検出信号が出力された際に圧力センサ15により検出された停止時圧力との関係をガス種毎に示すテーブルを記憶させておけばよい。このテーブルは、
多項式:y=−f(x)
但し、yは、直管状流路11に対するガスの供給を停止した際に熱式センサ14により出力された停止時検出信号(センサ信号)のシフト量(mV)、xは、この停止時検出信号のシフト量(mV)が出力された際に圧力センサ15により検出されたガス圧力(KPa)である、
の関係を満たすデータを有している。即ち、上述したガスが下から上へと流れる(移動する)場合とは対称な特性として、多項式:y=−f(x)を満たすことになる。
また、記憶部51に、ガスが下から上へ向けて移動した際の停止時検出信号と停止時圧力との関係をガス種毎に示すテーブル(テーブルA)と、ガスが上から下へ向けて移動した際の停止時検出信号と停止時圧力との関係をガス種毎に示すテーブル(テーブルB)の両者を記憶させておき、直管状流路11内のガスが上下いずれに移動するかを検出し、この検出結果に応じて前記テーブルを選択することで、直管状流路11内のガスの移動方向に係わらず、ガス種を自動的に判定することもできる。
次に、直管状流路11内のガスの移動方向に係わらず、ガス種を自動的に判定する方法について図7に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図7では、図6に示す工程と同様の工程には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
先ず、ステップS101〜S103に進み、ステップS103において直管状流路11内のガス流量がゼロである(ステップS103:YES)と判断された場合、ステップS110に進み、ステップS101において検出されているセンサ信号のシフト量(mV)が、0よりも大きいか否かを判断する。センサ信号のシフト量(mV)が、0よりも大きい(ステップS110:YES)場合は、直管状流路11内のガスが下から上へ向けて移動したことになるため、ステップS111に進み、テーブルAを選択し、ステップS104に進む。一方、センサ信号のシフト量(mV)が、0以下(ステップS110:NO)場合は、直管状流路11内のガスが上から下へ向けて移動したことになるため、ステップS112に進み、テーブルBを選択し、ステップS104に進む。ステップS104以降は、前述した実施形態1と同様にしてガス流量を算出する。
なお、上述したように、流れ方向の違いによりセンサ信号のシフト量(mV)の値は、対称となるため、センサ信号のシフト量(mV)が、0以下(ステップS110:NO)場合は、のシフト量(mV)の値の絶対値に変換することにより、テーブルAを使用することもできる。
なお、本願でいう「鉛直方向」とは、水平方向に対し必ずしも正確な垂直方向のみではなく、水平方向に対しある程度傾いた方向も含むものとする。なお、直管状流路11の軸芯がある程度傾いている場合は、前記停止時検出信号のシフト量は、垂直方向成分と水平方向成分との関係から換算すればよい。
また、本実施形態では、ガスを鉛直方向に流通させる直管状流路11に熱式センサ14を配設した場合について説明したが、これに限らず、例えば図11に示すように、ガスを水平方向に流通させる直管状流路11Aの内壁側面に熱式センサ14を配設してもよい。この構成の場合、熱式センサ14は、上流側測温抵抗素子45、ヒータ44、下流側測温抵抗素子46が、上下方向に並ぶように、直管状流路11Aの側壁に配設することで、上記実施形態と同様に、被測定ガスのガス種を判別することができる。また、直管状流路11Aの内壁に別センサ14Aを配設し、この別センサ14Aにより、ステップS103においてガス流量ゼロを判定してもよい。なお、図11に示す実施形態では、別センサ14Aは、直管状流路11Aの内壁の下面(底面)に配設したが、別センサ14Aは、直管状流路11Aの内壁の上面に配設してもよい。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2に係る熱式流量計について図面を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態2に係る熱式流量計の構成を示す断面図、図9は、図8に示す熱式流量計によりガス流量を算出するための機能的構成を示すブロック図である。なお、前記各図では、説明を判り易くするため、各部材の厚さやサイズ、拡大・縮小率等は、実際のものとは一致させずに記載した。また、実施形態2では、実施形態1で説明した熱式流量計と同様の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8及び図9に示すように、実施形態2に係る熱式流量計2は、流量計測部10と、流量計測部10の下流側に設けられてガス流量を調整する制御弁30と、流量計測部10に接続され、流量計測部10によって検出されたガス流量に係る情報に基づいて、前記配管を流通するガス流量を調整すると共に、制御弁30を制御する制御手段150と、を備えている。
流量計測部10は、直管状流路11が形成されてなる流路形成部112と、流路形成部112の内壁113に配置された熱式センサ14と、内壁113に配設された圧力センサ15と、ガスの整流用の孔16が形成され且つ直管状流路11内の上流側及び下流側に各々配置される整流板17a及び17bと、を備えている。
流路形成部112は、外部と直管状流路11とを連通する開口18が側面に形成された流路形成部本体112aと、流路形成部本体112aの側面に設けられて開口18を閉塞する蓋部材19とを備えている。この流路形成部112の下流側(図8でいう上側)には、雌螺子部20aが、上流側(図8でいう下側)には、雌螺子部20bが各々形成されており、これら雌螺子部20a及び20bに外部の配管Pの雄ネジ部が螺合することにより、流量計測部10と配管(図示せず)とが接続される。
蓋部材19の内部には、各種電気回路が設けられた回路基板21が配置されており、この回路基板21と熱式センサ14は、図示しない電極を介して電気的に接続されている。また、回路基板21には図示しない信号ケーブルが接続されており、この信号ケーブルは、蓋部材19を貫通して外部に導かれ、制御手段150に接続されている。
整流板17a及び17bは、直管状流路11の鉛直方向に対し斜めに配置されており、その全周にわたって流路形成部112の内壁113に当接し、内壁113と蓋部材19とによって挟み込まれて固定されている。なお、整流板17a及び17bの縦横の寸法(平面形状)や厚さ、整流板17a及び17bに開口されている整流用の孔16の個数・大きさ・形状は、流量計測部10の仕様、規模、被測定ガスの種類等に応じて適宜設定することができる。また、整流板17a及び17bを構成する材料としては、ステンレス鋼等が挙げられる。
整流板17a及び17bを直管状流路11の鉛直方向に対し斜めに配置したことで、当該鉛直方向に対し垂直に配設した場合と比べ、整流板17a及び17bの面積を増大させることができる結果、整流用の孔16の形成数や総面積を増大させることができる。したがって、整流板17a及び17bに起因するガスの圧力損失の増大を抑制することができ、しかも整流効果を得ることができる。このため、ガスの流量の測定精度をより高めることが可能となる。
制御弁30は、ソレノイド弁であり、ガスが流れる一次側流路31及び二次側流路32が形成された弁座33と、一次側流路31及び二次側流路32を連通する弁室34と、弁室34に収納されて二次側流路32を開閉する弁体35と、弁体35に連結された磁性体のプランジャ36と、通電されてプランジャ36を上下させるソレノイドコイル37と、を有するソレノイド弁と、を備えて構成されている。
制御手段150は、図9に示すように、実施形態1に係る制御部50と同様の記憶部51と、ガス判定部52と、補正値決定部53と、ガス流量算出部54と、出力部56と、入力部57とに加え、ガス流量算出部54で算出されたガス流量に応じて制御弁30を駆動制御する駆動回路55を備えている。
次に、実施形態2に係る熱式流量計2の具体的動作について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。なお、熱式流量計2が初期状態である際には、制御弁30は閉状態となっており、熱式流量計2の上流に配設されている図示しないガス供給源から、直管状流路11内にガスが供給されて直管状流路11内にはガスが充填されているが、ガス流量はゼロの状態となっている。また、直管状流路11内のガスは、実施形態1に係る熱式流量計1と同様に、熱式センサ14のヒータ44により暖められる。
熱式流量計2の具体的動作は、ステップS101〜S108については、実施形態1に係る熱式流量計1と同様である(S103の流量ゼロの判断は、制御弁30の開閉状態が閉状態であるときにゼロと判断する)。熱式流量計2の具体的動作では、ステップS108においてガス流量を算出した後、ステップS109に進み、ステップS108で算出されたガス流量に基づき、駆動回路55が制御弁30の開閉状態を制御し、ステップS108で算出されたガス流量のガスが流れるようにする。
実施形態2に係る熱式流量計2は、制御弁30が閉状態にすることで、直管状流路11に対するガスの供給を停止したと判断するため、熱式流量計2の使用開始時に必ずガスの種類を自動認識することができ、ガス種に係わらず正確な流量でガスを流通させることができる。
なお、実施形態2では、制御弁30が閉状態の時(直管状流路11内に対するガスの供給を停止した際)に、直管状流路11内をガスが下から上に向けて鉛直に移動する場合について説明したが、これに限らず、熱式流量計2は、制御弁30が閉状態の時に、ガスが直管状流路11内を上から下に向けて鉛直に移動する構成であってもよい。この構成の場合、実施形態1で説明したように、記憶部51に記憶されているテーブルBに基づいてガス種を判定すればよい。
また、実施形態2では、実施形態1に係る熱式流量計1と同様に、記憶部51にテーブルAと、テーブルBの両者を記憶させておき、直管状流路11内のガスが上下いずれに移動するかを検出し、この検出結果に応じて前記テーブルを選択することで、直管状流路11内のガスの移動方向に係わらず、ガス種を自動的に判定することもできる。
1、2…熱式流量計
10…流量計測部
11…直管状流路
12、112…流路形成部
14…熱式センサ
15…圧力センサ
30…制御弁
44…ヒータ
45…上流側測温抵抗素子
46…下流側測温抵抗素子
50、150…制御手段
51…記憶部
52…ガス判定部
53…補正値決定部
54…ガス流量算出部
55…駆動回路

Claims (11)

  1. ガスを鉛直方向に流通させる流路が形成されてなる流路形成部材と、
    前記流路内に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの流通方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、
    前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、
    前記ガス種判定手段により判定されたガス種に応じて、前記熱式流量センサのセンサ出力特性の変化を補正する補正値を決定する補正値決定手段と、
    前記熱式流量センサにより出力された検出信号を、前記補正値決定手段により決定された補正値で補正して、前記流路を流通するガス流量を算出するガス流量算出手段と、
    を備え
    前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する、
    熱式流量計。
  2. 前記ガスは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に、下方から上方に移動し、
    前記テーブルは、
    多項式:y=f(x)
    但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力
    の関係を満たすデータを有する請求項記載の熱式流量計。
  3. 前記ガスは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に、上方から下方に移動し、
    前記テーブルは、
    多項式:y=−f(x)
    但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力
    の関係を満たすデータを有する請求項記載の熱式流量計。
  4. 前記流路に対するガスの供給を停止した際に、前記ガスが移動する方向を検出する方向検出手段をさらに備え、
    前記ガス種判定手段は、
    前記方向検出手段が、前記ガスが下方から上方に移動したことを検出した際に、
    多項式:y=f(x)
    但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力
    の関係を満たすデータを有する第1のテーブルを選択し、当該第1のテーブルに基づいてガス種の判定を行い、
    前記方向検出手段が、前記ガスが上方から下方に移動したことを検出した際に、
    多項式:y=−f(x)
    但し、yは、前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された検出信号、xは、この検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された圧力
    の関係を満たすデータを有する第2のテーブルを選択し、当該第2のテーブルに基づいてガス種の判定を行う請求項記載の熱式流量計。
  5. 前記流路に対するガスの供給及び供給停止を行うバルブと、
    前記バルブの開閉状態を検出する開閉検出手段と、
    をさらに備え、
    前記ガス種判定手段は、前記開閉検出手段により前記バルブが閉状態であることを検出した際に、前記ガスの種類を判定する請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の熱式流量計。
  6. ガスを収容させる部材と
    前記部材内に配置され、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、
    前記部材内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記部材に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、
    を備え、
    前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する、
    ガス種判定装置。
  7. ガスを流通させる流路が形成されてなる流路形成部材と、
    前記流路内に配置され、ヒータ素子を挟んで上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により検出される温度の差を示す検出信号を出力する熱式流量センサと、
    前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記熱式流量センサにより出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力センサにより検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定手段と、
    を備え、
    前記ガス種判定手段は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する、
    ガス種判定装置。
  8. 前記流路に対するガスの供給及び供給停止を行うバルブと、
    前記バルブの開閉状態を検出する開閉検出手段と、
    をさらに備え、
    前記ガス種判定手段は、前記開閉検出手段により前記バルブが閉状態であることを検出した際に、前記ガスの種類を判定する請求項に記載のガス種判定装置。
  9. ガスを収納させる部材に収納されたガスのガス種を自動的に判定する方法であって、
    前記部材内に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により、第1及び第2の温度を各々検出する温度検出工程と、
    前記温度検出工程で検出された第1及び第2の温度の差を算出し、当該差を示す検出信号を出力する検出信号出力工程と、
    前記部材内の圧力を検出する圧力検出工程と、
    前記部材に対するガスの供給を停止した際に前記検出信号出力工程より出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力検出工程により検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定工程と、
    を備え
    前記ガス種判定工程は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する、
    ガス種自動判定方法。
  10. ガスを流通させる流路を流通するガスのガス種を自動的に判定する方法であって、
    前記流路に配置され、ヒータ素子を挟んで前記ガスの上下方向に各々設けられた第1及び第2の温度検出素子により、第1及び第2の温度を各々検出する温度検出工程と、
    前記温度検出工程で検出された第1及び第2の温度の差を算出し、当該差を示す検出信号を出力する検出信号出力工程と、
    前記流路内の圧力を検出する圧力検出工程と、
    前記流路に対するガスの供給を停止した際に前記検出信号出力工程より出力された停止時検出信号と、前記停止時検出信号が出力された際に前記圧力検出工程により検出された停止時圧力との関係から前記ガスの種類を判定するガス種判定工程と、
    を備え、
    前記ガス種判定工程は、ガス種毎に特定される前記停止時検出信号と前記停止時圧力との関係を示すテーブルと、前記停止時検出信号と、前記停止時圧力と、に基づいて前記ガスの種類を判定する、
    ガス種自動判定方法。
  11. 前記流路に対するガスの供給及び供給停止を行うバルブの開閉状態を検出する開閉検出工程をさらに備え、
    前記ガス種判定工程は、前記開閉検出工程で、前記バルブが閉状態であることを検出した際に、前記ガスの種類を判定する請求項10記載のガス種自動判定方法。
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