JP5509998B2 - 電極製造装置及び電極製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電極製造装置及び電極製造方法に関する。
従来の電極製造方法として、比較的高固形の電極混練物を集電体に塗布するものがある(特許文献1参照)。
特開平10−334886号公報
しかしながら、高固形の電極混練物は集電体に対する形状追従性が悪いため、集電体と電極混練物との接着強度が低いという問題点があった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、電極混練物の集電体に対する形状追従性を向上させ、高固形の電極混練物を塗布したときの集電体と電極混練物との接着強度を向上させることを目的とする。
本発明は、電極材と溶媒とを混練させたスラリー状の電極混練物を集電体上に塗布し、その電極混練物から溶媒を揮発させて前記集電体上に電極層を形成する電極製造装置である。そして、溶媒揮発前に押圧可能なように所定のシアレートにおいて粘度が調整された高固形の電極混練物の集電体塗布面に電極混練物の表面にまで達しない溝を形成する加工部を含み、その加工部によって前記溝を集電体塗布面に形成した電極混練物を集電体に塗布する塗布装置と、集電体に塗布された電極混練物を押圧して圧縮する加圧装置と、を備えることを特徴とする。
また、電極材と溶媒とを混練させたスラリー状の電極混練物を集電体上に配置し、その電極混練物から溶媒を揮発させて前記集電体上に電極層を形成する電極製造方法である。そして、集電体上に配置され、集電体との接着面に電極混練物の表面にまで達しない溝が形成されているとともに溶媒揮発前に押圧可能なように所定のシアレートにおいて粘度が調整された高固形の電極混練物を、押圧して圧縮するプレス工程を備えることを特徴とする。
本発明によれば、集電体塗布面に電極混練物の表面にまで達しない溝が形成された電極混練物を集電体に塗布した後、その電極混練物から溶媒を完全に揮発させて電極層とする乾燥処理の前に電極混練物を押圧する。これにより、底面に電極混練物の表面にまで達しない溝が形成され、溶媒が含まれているために比較的変形が容易な電極混練物は、押圧されることで前記溝によって形成された空間へと流動し、底面に形成された前記溝を埋めるように集電体の表面に追従しながら変形する。そのため、高固形の電極混練物を塗布した場合であっても、集電体に対する電極混練物の接着強度を向上させることができる。
リチウムイオン二次電池の概略図である。 電極製造装置の概略構成図である。 スリットダイの詳細な構成について説明する図である。 塗布装置によって金属箔に塗布された電極混練物を示す図である。 本実施形態による電極の製造工程について説明する図である。 第2実施形態による塗布装置について説明する図である。 第2実施形態による塗布装置によって金属箔に塗布された電極混練物の底面を示した図である。 他の実施形態による第2ロールの斜視図である。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態によるリチウムイオン二次電池1の概略図である。図1(A)はリチウムイオン二次電池1の斜視図であり、図1(B)は図1(A)のB−B断面図である。
図1(A)及び図1(B)に示すように、リチウムイオン二次電池1は、発電要素2と、発電要素2を収容する外装ケース3と、を備える。
発電要素2は、正極4、電解質層としてのセパレータ5、及び負極6を順次積層した積層体として構成される。正極4は板状の正極集電体4aの両面に正極層4bを有しており、負極6は板状の負極集電体6aの両面に負極層6bを有している。なお、発電要素2の最外層に配置される正極4においては、正極集電体4aの片面のみに正極層4bが形成される。
隣接する正極4、セパレータ5、及び負極6が一つの単位電池7を構成しており、リチウムイオン電池1は積層された複数の単位電池7をそれぞれ電気的に並列接続して構成される。
外装ケース3は、アルミニウム等の金属をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムのシート材からなる。外装ケース3は、発電要素2を収納した状態で、ケース外周部が熱融着によって接合される。この外装ケース3には、発電要素2からの電力を外部に取り出すため、外部端子としての正極タブ8及び負極タブ9が設けられる。
正極タブ8の一端は外装ケース3の外側にあり、正極タブ8の他端は外装ケース3の内部で各正極集電体4aの集合部に接続する。負極タブ9の一端は外装ケース3の外側にあり、負極タブ9の他端は外装ケース3の内部で各負極集電体6aの集合部に接続する。
次に、電極(正極4又は負極6)の一般的な製造方法について簡単に説明する。
一般的に電極は、電極材と溶媒とを混練させたスラリー状の電極混練物を集電体(正極集電体4a又は負極集電体6a)に塗布する塗布工程の後に、電極混練物の溶媒を揮発させて固形分100%の電極層(正極層4b又は負極層6b)を形成する乾燥工程、及び電極層を圧縮してその厚さ(嵩密度)を調整するプレス工程を経て製造される。
ここで、リチウムイオン二次電池の製造設備のコストを下げるには、乾燥工程に要する時間を短くして乾燥炉長を短くすることが有効である。そして、乾燥工程に要する時間を短くするには、比較的高固形の電極混練物を集電体に塗布して揮発させる溶媒の絶対量を減らすことが有効である。
しかしながら、集電体に塗布する電極混練物が高固形になるほど電極混練物の粘性も高くなり、また、集電体との界面の濡れ性も悪くなるので、塗布時における電極混練物の集電体に対する形状追従性、ひいては接着性が悪化する。そのため、集電体に対する電極混練物の接着強度が十分でない部分(以下「接着未了部」という。)がバラツキをもって発生することがある。
このような接着未了部が存在する状態で乾燥処理を行ってしまうと、その後にプレス処理を行っても接着未了部の接着強度を向上させることは難しい。これは、乾燥処理によって集電体上には電極混練物から溶媒を揮発させた固形分100%の電極層が形成されるので、集電体との界面の濡れ性も悪く、プレス(押圧)しても電極層自体が圧縮されるだけで集電体に対する形状追従性が低いからである。
その結果、電極層が集電体から剥がれやすくなり、リチウムイオン二次電池の電池性能や耐久性能が低下してしまう。
そこで本実施形態では、塗布後、乾燥処理の前にプレス処理を行うようにするとともに、プレス時における電極混練物の形状追従性を高めるために、電極混練物の底面(集電体の表面に接する側の面)に溝を入れた状態で集電体に塗布する。以下、この本実施形態による電極製造方法と、その電極製造方法に使用する電極製造装置について説明する。
図2は、リチウムイオン電池1の電極製造時に使用する本実施形態による電極製造装置100の概略構成図である。
電極製造装置100は、搬送装置10と、混練装置20と、塗布装置30と、プレス装置40と、乾燥装置50と、を備える。
電極製造装置100は、搬送装置10によって搬送される金属箔14の表面に、混練装置20で混練した電極混練物21を塗布装置30によって塗布し、プレス装置40によって電極混練物21の厚みを調整した後、乾燥装置50によって乾燥させて電極を製造する装置である。
以下、電極製造装置100を構成する各装置について詳しく説明する。
搬送装置10は、引取ロール11と、巻取ロール12と、サポートロール13と、を備える。搬送装置10は、ロールトゥロール方式によって正極集電体4a又は負極集電体6aとなる薄い膜状の金属箔(厚さ10[μm]〜40[μm])14を引取ロール11から巻取ロール12へと搬送する。
本実施形態では、正極4を製造する場合には正極集電体4aとなる金属箔14としてアルミニウム箔を使用し、負極6を製造する場合には負極集電体6aとなる金属箔14として銅箔を使用するが、これに限られるものではない。
引取ロール11には、金属箔14が巻かれる。引取ロール11は制動機構15を備えており、この制動機構15によって引取ロール11の回転が適宜規制され、金属箔14に所定の張力が付与される。
巻取ロール12は、駆動モータ16によって回転駆動され、引取ロール11から引き取った金属箔14を巻き取る。
サポートロール13は、引取ロール11と巻取ロール12との間の金属箔搬送経路に複数設けられ、搬送中の金属箔14の下面を保持する。
混練装置20は二軸混練機であり、電極材を溶媒中で均一に分散させて、所定のせん断速度(シアレート)[1/sec]で所定の粘度[Pa・s]に調整されたスラリー状の電極混練物21を製造する装置である。混練装置20は、製造された電極混練物21の温度が40[℃]〜60[℃]となるように、加温しつつ電極材を溶媒中で均一に分散させている。混練装置20は二軸混練機に限られるものではなく、例えば遊星式ミキサやニーダを用いても良い。
塗布装置30は、混練装置20で製造された電極混練物21を金属箔14の表面に塗布する装置であって、ギヤポンプ31と、スリットダイ32と、を備える。
ギヤポンプ31は、混練装置20とスリットダイ32との間に設けられ、混練装置20で製造された電極混練物21を加圧してスリットダイ32へ送り込む。
スリットダイ32は、ギヤポンプから送り込まれた電極混練物を、先端部に形成されたスリット33から押し出して搬送途中の金属箔14の表面に塗布する。このときスリットダイ32は、電極混練物の底面(集電体の表面に接する側の面)に、電極混練物の押し出し方向(Machine Direction;以下「MD方向」という。)に複数の並行な溝を形成しながら電極混練物を押し出す。また、スリットダイ32は、金属箔14の搬送方向に所定の間隔を空けながら、金属箔14の搬送方向と平行に電極混練物を押し出して塗布する。
スリットダイ32の詳細な構成については図3を参照して後述する。
プレス装置40は例えばローラプレスであって、塗布装置30よりも下流側の金属箔搬送経路に設けられて、電極混練物21を押圧する装置である。
プレス装置40は、金属箔14の表面側から電極混練物21を直接押圧する第1ローラ41aと、金属箔14の底面側から金属箔14を介して電極混練物21を押圧する第2ローラ41bと、を備える。プレス装置40は、電極混練物21を第1ローラ41aと第2ローラ41bとで挟みこんで圧縮し、電極混練物21の集電体に対する接着強度を上げるとともに、電極混練物21の嵩密度を調整する。
乾燥装置50は例えば熱風乾燥炉であり、プレス装置40よりも下流側の金属箔搬送経路に設けられる。乾燥装置50は、装置内の温度を所定温度に保ちつつ電極混練物21に熱風を吹き付け、電極混練物中の溶媒を揮発除去させて、電極混練物21を乾燥させる装置である。
図3は、スリットダイ32の詳細な構成について説明する図である。図3(A)は、スリットダイ32の正面拡大図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B断面図である。
図3(A)に示すように、スリットダイ32のスリット33の底面には、底面から突起した4本のリブ34が形成される。リブ34は、スリット33から押し出される電極混練物21の幅方向(Traverse Direction;以下「TD方向」という。)に所定の間隔を空けて形成される。このリブ34により、スリット33から電極混練物21を押し出すときに、電極混練物21の底面に複数の溝22a(図4参照)がMD方向に並行に形成される。
また、図3(B)に示すように、このリブ34は、スリット33の底面にライン状に形成されており、MD方向に所定の長さを持っている。このように、リブ34にMD方向の長さを持たせることで、底面に溝22aを形成した場合の品質荒れ(例えば、電極層のひび割れや亀裂、破れ、線キズ、厚み変動など)を抑制することができる。
図4(A)は、塗布装置30とプレス装置40との間の金属箔搬送経路上の金属箔14を上方から見たときの図である。図4(B)は、図4(A)のB−B断面図である。なお、理解を容易にするために、図4(A)では電極混練物21の底面に形成されている溝22aを破線で示した。
図4(A)に示すように、スリットダイ32のスリット33に形成されたリブ34によって、電極混練物21の底面には、MD方向に電極混練物21の一端から他端まで伸びる複数の溝22aが並行に形成される。
ここで、図4(B)に示すように、電極混練物21の底面に溝22aを形成することによって、金属箔14と電極混練物21とが接触しない空間(以下「非接触部」という。)が生じる。この非接触部が多くなりすぎると、電子の移動性が悪くなり、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗が増加して電池性能が悪化する。そのため、電極混練物21の底面に形成する溝22aは、電池性能が悪化しない範囲で形成することが望ましい。具体的には、非接触部の割合が電極混練物21の底面の面積の80%未満となるようにすることが望ましい。
また、溝22aの深さを深くしすぎると、溝22aによって形成される空間23の体積が増加する。そうすると、電極層の体積が低下するので、リチウムイオン二次電池1のエネルギ密度が低下してしまう。そのため、溝22aの深さもリチウムイオン二次電池1のエネルギ密度を考慮して設定することが望ましい。具体的には、50[μm]以下にすることが望ましい。
図5は、本実施形態による電極製造方法について説明する図である。
図5に示すように、本実施形態では、混練工程、塗布工程、プレス工程、及び乾燥工程を経て電極が製造される。
混練工程では、混練装置20によって電極材と溶媒とを混練し、所定のせん断速度において所定の粘度に調整されたスラリー状の電極混練物21を製造する。
ここで、本実施形態では、製造された電極混練物21が高固形の混練物となるように溶媒の量を調節している。具体的には、溶媒の重量パーセント(wt%)が、電極混練物21の10[wt%]〜30[wt%]となるように調節している。
このように、金属箔14に塗布する電極混練物21を高固形とすることで、乾燥前に電極混練物21をプレスすることを可能としている。また、高固形とすることで、電極混練物中の溶媒量が相対的に少なくなるので、乾燥時間も短くすることができる。
なお、本実施形態でいう高固形の混練物とは、せん断速度を50[1/sec]から4000[1/sec]の範囲に規定したときの粘度が、10[Pa・s]から1000[Pa・s]の範囲にあるものをいう。この中でも、せん断速度を200[1/sec]から4000[1/sec]の範囲に規定したときの粘度が、10[Pa・s]から1000[Pa・s]の範囲にあることが好ましい。
電極混練物21には、正極4を製造する場合に製造される正極混練物と、負極6を製造する場合に製造される負極混練物と、がある。
正極混練物を製造する場合は、混練装置20に電極材としての正極活物質、導電助剤、及びバインダ(結着剤)が投入され、これらが溶媒中で均一に分散させられる。負極混練物を製造する場合は、混練装置20に電極材としての負極活物質、導電助剤、及びバインダが投入され、これらが溶媒中で均一に分散させられる。
正極活物質は、リチウム金属酸化物などのリチウムイオンを吸蔵・放出する物質である。本実施形態では、正極活物質としてマンガン酸リチウムを使用する。
負極活物質は、リチウム金属酸化物やハードカーボン、グラファイトなどのリチウムイオンを放出・吸蔵する物質である。本実施形態では、負極活物質としてハードカーボンを使用する。
導電助剤は、カーボン材料(カーボン粉末やカーボンファイバ)などの導電性を高める物質である。カーボン粉末としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、及びケッチェンブラックなどの種々のカーボンブラックや、グラファイト粉末を使用することができる。本実施形態では、正極混練物を製造する場合も負極混練物を製造する場合も共に、導電助剤としてカーボンブラックを使用する。
バインダは、活物質微粒子同士を結び付ける物質である。本実施形態では、正極混練物を製造する場合も負極混練物を製造する場合も共に、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用するが、これに限られるものではない。
溶媒は、電極材を溶かす液体である。本実施形態では、正極混練物を製造する場合も負極混練物を製造する場合も共に、溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を使用するが、これに限られるものではない。
塗布工程では、混練工程で製造された高固形の電極混練物21をスリットダイ32のスリット33から金属箔搬送方向と平行に押し出し、リブ34によって電極混練物21の底面に溝22aを形成しながら金属箔14の表面に塗布する。
プレス工程では、塗布工程で金属箔14の表面に塗布した高固形の電極混練物21を室温で1分間搬送してある程度固形分を調整した後に(予備乾燥)、その電極混練物21をプレス装置40によって表裏両面から押圧し、電極混練物21の厚みを調整する。このとき、電極混練物21の底面には溝22aが形成されているので、プレス装置40によって押圧された電極混練物21は溝22aによって形成された空間23へと流動する。つまり、プレス装置40によって押圧された電極混練物21は、底面に形成された溝22aを埋めるように金属箔14の表面に追従しながら圧縮変形する。そのため、このプレス工程において、金属箔14と電極混練物21の接着強度向上させることができる。
乾燥工程では、プレス工程で厚みが調整された電極混練物21を、約100[℃]に設定した乾燥装置50に約5分間投入し、電極混練物21から溶媒を完全に揮発させて固形分100%の電極層とする。
なお、この乾燥工程の後に再度電極層をプレス装置40によって押圧し、電極層の厚みを微調整しても良い。
以上説明した本実施形態によれば、スリットダイ32のスリット33の底面に複数のリブ34を形成し、スリット33から電極混練物21が押し出されるときに、電極混練物21の底面に複数の溝22aがMD方向に並行に形成されるようにした。そして、この電極混練物21を金属箔14に塗布した後、完全な乾燥処理(電極混練物21から完全に溶媒を揮発させて固形分100%の電極層とすること)を行う前に、プレス処理を行うこととした。
このように、完全な乾燥処理の前にプレス処理を行うとともに、底面に溝22aが形成された電極混練物21を金属箔14に塗布することで、高固形の電極混練物21を塗布した場合であっても、プレス処理によって金属箔14に対する電極混練物21の接着強度を向上させることができる。
詳しくは、底面に溝22aが形成され、溶媒が含まれているために比較的変形が容易な電極混練物21は、押圧されることで溝22aによって形成された空間23へと流動し、底面に形成された溝22aを埋めるように金属箔14の表面に追従しながら圧縮変形する。そして、この圧縮変形は、溶媒が含まれているために金属箔14との界面の濡れ性が良い状態で起こるので、圧縮変形時における金属箔14に対する電極混練物21の形状追従性も良い。そのため、高固形の電極混練物21を塗布した場合であっても、その後のプレス処理によって金属箔14に対する電極混練物21の接着強度を向上させることができるのである。
そしてこれにより、接着未了部の発生を抑制でき、金属箔14と電極混練物21の接着面積が増加するので、製造された電極において、集電体と電極層との間で良好な電子伝導パスが構築される。そのため、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗を抑えることができ、電池性能を向上させることができる。また、接着強度を向上させることによって、リチウムイオン二次電池1の充放電を繰り返した時の集電体や電極層の収縮による剥がれを抑制できるので、リチウムイオン二次電池1の耐久性を向上させることができる。
また、電極混練物21の底面に形成された溝22aは、MD方向に電極混練物21の一端から他端にわたって形成されている。そのため、電極混練物21を圧縮したときに、溝22aによって形成された空間23の空気を電極混練物21の両端から排出することができる。そのため、電極混練物21を圧縮したときに、その電極混練物21をより容易に底面の溝22aが埋まるように圧縮変形させることができる。
また、電極混練物21の底面に溝22aを形成するにあたって、スリットダイ32のスリット33の底面にリブ34を形成するだけで良いので、スリットダイ32の製造又は改修を安易、かつ、安価に行うことができる。そのため、製造コストや設備投資額を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、電極混練物21の底面にTD方向に伸びる溝22bをさらに形成する点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図6は、本実施形態による塗布装置30について説明する図である。図6(A)は、塗布装置30の概略構成図であり、図6(B)は、後述する押し型ローラ35の第2ロール37の斜視図である。
図6(A)に示すように、本実施形態による塗布装置30は、ギヤポンプ31とスリットダイ32の他に、さらに押し型ロール35を備える。
押し型ロール35は、第1ロール36と、第2ロール37と、を備える。
第1ロール36は、スリットダイ32のスリット33から押し出された電極混練物21の表面に接しながら反転し、その電極混練物21を金属箔14まで案内する。
第2ロール37は、スリットダイ32のスリット33から押し出された電極混練物21の底面を保持しながら反転し、その電極混練物21を金属箔14まで案内する。また、図6(B)にも示すように、第2ロール37のロール面には、軸方向に伸びるリブ38が等間隔に4本形成されている。
このように、押し型ロール35は、スリットダイ32のスリット33から押し出された底面にMD方向の溝22aが形成された電極混練物21を、第1ロール36と第2ロール37とによって挟み込みながら金属箔14まで案内する。そして、このとき、第2ロール37のローラ面に形成されたリブ38によって、電極混練物21の底面にさらにTD方向に伸びる溝22bを複数形成する。
図7は、本実施形態による塗布装置30によって金属箔14に塗布された電極混練物21の底面を示した図である。
図7に示すように、本実施形態による塗布装置30によれば、電極混練物21の底面に、MD方向に電極混練物21の一端から他端にわたって伸びる並行な溝22aの他に、TD方向に電極混練物21の一端から他端にわたって伸びる並行な溝22bを形成することができる。
以上説明した本実施形態によれば、MD方向だけでなくTD方向にも溝22bを形成した。このとき、TD方向に形成された溝22bは、MD方向に形成された溝22aよりも長さが短いので、第1実施形態と比べてこのTD方向に形成された溝22bの両端から容易に空気を排出することができる。そのため、第1実施形態と比べて押圧された電極混練物21をより容易に圧縮変形させることができ、金属箔14に対する形状追従性、ひいては接着性を向上させることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、前述した各実施形態において、スリット33の底面に4本のリブ34を形成したが、リブ34の本数はこれに限らず、1本以上あれば良い。
また、前述した第2実施形態において、図8に示すように、第2ロール37のローラ面に軸方向に伸びるリブ38に加えて周方向に伸びるリブ39を形成すれば、スリットダイ32のスリット33の底面にリブ34を形成しなくても、電極混練物21の底面に第2実施形態と同様の溝22bを形成することができる。つまり、電極混練物21の底面に、MD方向に伸びる並行な溝22aの他に、TD方向に伸びる並行な溝22bを形成することができる。そのため、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
4a 正極集電体(集電体)
4b 正極層(電極層)
6a 負極集電体(集電体)
6b 負極層(電極層)
14 金属箔(集電体)
21 電極混練物
22a 溝
30 塗布装置
32 スリットダイ(押出成形器)
33 スリット
34 リブ(加工部、突起)
100 電極製造装置

Claims (6)

  1. 電極材と溶媒とを混練させたスラリー状の電極混練物を集電体上に塗布し、その電極混練物から溶媒を揮発させて前記集電体上に電極層を形成する電極製造装置であって、
    溶媒揮発前に押圧可能なように所定のシアレートにおいて粘度が調整された高固形の前記電極混練物の集電体塗布面に前記電極混練物の表面にまで達しない溝を形成する加工部を含み、その加工部によって前記溝を前記集電体塗布面に形成した前記電極混練物を前記集電体に塗布する塗布装置と、
    前記集電体に塗布された前記電極混練物を押圧して圧縮する加圧装置と、
    を備えることを特徴とする電極製造装置。
  2. 前記塗布装置は、スリットから前記電極混練物を押し出して前記集電体に塗布する押出成形器であり、
    前記加工部は、前記スリットに形成された突起である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極製造装置。
  3. 電極材と溶媒とを混練させたスラリー状の電極混練物を集電体上に配置し、その電極混練物から溶媒を揮発させて前記集電体上に電極層を形成する電極製造方法であって、
    前記集電体上に配置され、その集電体との接着面に前記電極混練物の表面にまで達しない溝が形成されているとともに溶媒揮発前に押圧可能なように所定のシアレートにおいて粘度が調整された高固形の前記電極混練物を、押圧して圧縮するプレス工程を備える、
    ことを特徴とする電極製造方法。
  4. 前記溝は、前記電極混練物の前記集電体塗布面の一端から他端にわたって形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電極製造方法。
  5. 前記溝は前記集電体との接着面に複数並行に形成され、隣り合う溝同士が連通している、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電極製造方法。
  6. 前記プレス工程後に、圧縮された前記電極混練物に含まれる溶媒を揮発させて、前記集電体上に前記電極層を形成する、
    ことを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の電極製造方法。
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