JP5509914B2 - 情報通信システム及び時刻同期方法 - Google Patents

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本発明は、情報通信システム及び処理遅延時間算出方法に関する。
パケット網の監視やパケット網を介したクロック周波数の同期などの用途のために、Ethernet(登録商標)網を介して時刻同期を行う技術が近年注目を集めている。ここで、パケット網とは、データ通信時にデータ列を小さな単位(パケット)に分割し、このパケットを送受信する方式を採るデータ通信網である。この時刻同期においては、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1588のような技術が標準化されている。IEEE1588では、Precision Time Protocolと呼ばれるプロトコル(以下、「PTPプロトコル」と言う。)が規定されている。このPTPプロトコルは、ネットワーク内の通信装置の間で精度良く時刻を同期させるプロトコルである。
ここで、図8を参照して、IEEE1588を用いた時刻のずれの検出及び時刻同期の一例について説明する。図8は、IEEE1588を用いた時刻同期の一例を説明するための図である。図8に示されたタイムサーバ910とは、同期の基準となる時刻を提供する装置である。そして、図8のクライアントコンピュータ920(以下では、単に「クライアント920」という。)は、タイムサーバ910が提供する時刻に自装置の時刻を同期させるコンピュータである。さらに、タイムサーバ910とクライアント920との間に図示された二つの装置は、タイムサーバ910とクライアント920との間の通信における通信の中継装置931、932である。この中継装置931、932は、例えばIEEE802.1Q Ethernet Bridge のような装置である。また、図8に記載された2本の縦軸は下に向かって時間の経過を表している。そして、各縦軸は、それぞれの上部に記載されたタイムサーバ910又はクライアント920の経時的な動作及びデータの送受信のタイミングを表している。また、縦軸の間の各装置間を結ぶ矢印はそれぞれの装置間のデータの送受信を表している。
まず、タイムサーバ910はクライアント920に向けてSyncメッセージを送信する(ステップS301)。Syncメッセージとは時刻同期用のデータ(時刻同期メッセージ)である。そして、タイムサーバ910は、Syncメッセージを送出した時刻t1を記憶する。次に、タイムサーバ910は、時刻t1の値を含むFollow_UPメッセージを作成する(ステップS302)。そして、タイムサーバ910は、Follow_UPメッセージをクライアント920に向けて送信する(ステップS303)。
クライアント920は、Syncメッセージを受信する(ステップS304)と、そのSyncメッセージを受信した時刻t2を記憶する。次に、クライアント920は、Follow_UPメッセージを受信し(ステップS305)、Follow_UPメッセージの中から時刻t1の値を取り出して記憶する。次に、クライアント920は、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ910に向けて送信する(ステップS306)。そして、クライアント920は、Delay_Reqメッセージを送出した時刻t3を記憶する。
タイムサーバ910は、Delay_Reqメッセージを受信する(ステップS307)と、そのDelay_Reqメッセージを受信した時刻t4を記憶する。次に、タイムサーバ910は、時刻t4の値を含むDelay_Respメッセージを作成する(ステップS308)。そして、タイムサーバ910は、作成したDelay_Respメッセージをクライアント920に向けて送信する(ステップS309)。
クライアント920は、Delay_Respメッセージを受信する(ステップS310)と、Delay_Respメッセージの中から時刻t4の値を取り出して記憶する。
そして、クライアント920は、時刻t1、t2、t3、及びt4の値を用いてタイムサーバ910からクライアント920までのSyncメッセージの伝送遅延を算出する。具体的には、クライアント920は、次の式1を用いて伝送遅延を算出する。ここで、伝送遅延とは、データをタイムサーバ910からクライアント920まで送信するときに発生する全体的な遅延を指す。また、処理遅延とは各中継装置においてデータを転送する際に発生する遅延を指す。
伝送遅延=1/2{(t4−t1)−(t3−t2)} (式1)
さらに、クライアント920は、式1で表される伝送遅延と時刻t1及び時刻t2の値とを用いて自己の時計の補正値を算出する。具体的には、クライアント920は、次の式2を用いて補正値を算出する。
補正値=t1+伝送遅延−t2 (式2)
クライアント920は、式2で求めた補正値を自己が有する時計に加算することにより、自己の時計の時刻をタイムサーバ910の時計の時刻に合わせることができる。
しかし、上述した方法ではタイムサーバ910とクライアント920との間に配置された各中継装置での処理遅延の影響により、タイムサーバ910からクライアント920までの伝送遅延時間を正しく計算することができない場合がある。例えば、図8に示すように、中継装置931、932において、Syncメッセージの処理遅延の時間よりもDelay_Reqメッセージの処理遅延の時間ほうが長かった場合を考える。このような状況は、ネットワーク内の負荷が刻一刻と変わっていることや、伝送方向毎に負荷が異なる可能性があることなどの理由により発生する。この場合、Syncメッセージに対する伝送遅延と、Delay_Reqに対する伝送遅延とは異なる値になるはずである。しかし、式1で算出される値は両者の平均値となる。このため、実際のメッセージの伝送遅延と式1で算出された値との差分が時刻を合わせる上で誤差となってしまう。
このような誤差を軽減する方法として、IEEE1588では中継装置での処理遅延時間を計測し、その計測した処理遅延時間を用いて時刻同期を行う手順も規定されている。そこで、図9を参照して、中継装置931、932での処理遅延時間を用いた時刻同期の手順を説明する。図9は、中継装置での処理遅延時間を用いた時刻同期の一例を説明するための図である。図9の各中継装置931、932はTransparent clockと呼ばれる機能を有するものとする。
タイムサーバ910は、クライアント920に向けてSyncメッセージを送信する(ステップS401)。そして、タイムサーバ910は、Syncメッセージを送出した時刻t1を記憶する。さらに、タイムサーバ910は、時刻t1の値を含むFollow_UPメッセージを作成する(ステップS402)。そして、タイムサーバ910は、作成したFollow_UPメッセージをクライアント920に向けて送信する(ステップS403)。
中継装置931は、ステップS401でタイムサーバ910から送信されたSyncメッセージを受信する。そして、中継装置931は、Syncメッセージを受信してから送出するまでの自己の処理による、Syncメッセージに対する処理遅延時間ps1を計測する(ステップS404)。中継装置931は,中継装置932にSyncメッセージを送信する(ステップS405)。次に、中継装置931は、ステップS403でタイムサーバ910から送信されたFollow_UPメッセージを受信する。そして、中継装置931は、受信したFollow_UPメッセージのcorrectionフィールドに計測した処理遅延時間ps1の値を加算する(ステップS406)。そして、中継装置931は、Follow_UPメッセージを中継装置932に送信する(ステップS407)。中継装置932は、中継装置931と同様の動作を行い、Syncメッセージをクライアント920へ送信し、さらに、自己の処理遅延時間ps2の値を追加したFollow_UPメッセージのcorrectionフィールドに加算し、クライアント920へ送信する。
クライアント920は、中継装置932からSyncメッセージを受信する(ステップS408)と、そのSyncメッセージを受信した時刻t2を記憶する。次に、クライアント920は、Follow_UPメッセージを受信し(ステップS409)、Follow_UPメッセージの中から時刻t1の値及び中継装置931、932において加算された時間ps1、ps2の和の値を取り出して記憶する。次に、クライアント920は、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ910に向けて送信する(ステップS410)。そして、クライアント920は、Delay_Reqメッセージを送出した時刻t3を記憶する。
中継装置932は、ステップS410でクライアント920から送信されたDelay_Reqメッセージを受信する。そして、中継装置932は、Delay_Reqメッセージを受信してから送出するまでの自己の処理による、Delay_Reqメッセージに対する処理遅延時間pd2を計測する(ステップS411)。そして、中継装置932は、Delay_Reqメッセージを中継装置931に送信する(ステップS412)。中継装置931は、中継装置932と同様の動作を行い、自己のDelay_Reqメッセージに対する処理遅延時間pd1を計測し、さらに、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ910へ送信する。
タイムサーバ910は、Delay_Reqメッセージを受信する(ステップS413)と、そのDelay_Reqメッセージを受信した時刻t4を記憶する。次に、タイムサーバ910は、時刻t4の値を含むDelay_Respメッセージを作成する(ステップS414)。そして、タイムサーバ910は、Delay_Respメッセージをクライアント920に向けて送信する(ステップS415)。
中継装置931は、ステップS415でタイムサーバ910から送信されたDelay_Respメッセージを受信する。そして、中継装置931は、受信したDelay_Respメッセージに、Delay_Reqメッセージのcorrectionフィールドに対する処理遅延時間pd1の値を加算する(ステップS416)。そして、中継装置931は、Delay_Respメッセージを中継装置932に向けて送信する(ステップS417)。中継装置932は、中継装置931と同様の動作を行い、自己の処理遅延時間pd2の値を追加したDelay_Respメッセージのcorrectionフィールドに加算し、をクライアント920へ送信する。
クライアント920は、Delay_Respメッセージを受信する(ステップS418)と、Delay_Respメッセージの中から時刻t4の値及び中継装置931、932において加算された時間pd1、pd2の和の値を取り出して記憶する。ここで、中継装置931における処理遅延時間ps1と中継装置932における処理遅延時間ps2とを加えた値をpsとする。すなわち、ps=ps1+ps2である。また、中継装置931における処理遅延時間pd1と中継装置932における処理遅延時間pd2とを加えた値をpdとする。すなわち、pd=pd1+pd2である。
そして、クライアント920は、時刻t1、t2、t3、t4、ps、及びpdの値を用いて、タイムサーバ910からクライアント920までのデータの伝送遅延を計算する。具体的には、クライアント920は、次の式3を用いて伝送遅延を計算する。
伝送遅延=1/2{(t4−t1)−(t3−t2)−ps−pd} (式3)
さらに、クライアントは、式3で表される伝送遅延と時刻t1及び時刻t2の値とを用いて、自己の時計の補正値を計算する。具体的には、クライアント920は、次の式4を用いて補正値を計算する。
補正値=t1+伝送遅延+ps−t2 (式4)
クライアント920は、式4で求めた補正値を自己が有する時計に加算することにより、自己の時計の時刻をタイムサーバの時計の時刻に合わせることができる。
このように、途中の各中継装置の処理遅延時間をクライアントに通知することにより、IEEE1588は時刻同期の精度を向上させることができる。
さらに、従来、時刻同期の技術として、時刻の設定を必要とするクライアントがタイムサーバとの時刻同期を自主的に行う技術が提案されている。また、各装置の時刻の同期に依存せずにネットワークにおけるデータの送受信の遅延時間を計算する技術が提案されている。さらに、各中継装置のクロックを同期化することで非同期ネットワークにおいてリアルタイム同期データの伝送を可能にする技術が提案されている。
特開2004−199366号公報 特表2006−503480号公報 特開2009−159499号公報
以上に説明したように、IEEE1588の時刻同期技術において、同期精度を向上させるためには途中の中継装置での処理遅延を計測し、これをクライアントに通知する機能が必要である。すなわち、IEEE1588の時刻同期技術を用いて時刻同期の精度を向上させるためには、タイムサーバからクライアントまでの伝送系路上のすべての中継装置がこの機能を有するなどの構成が必要となる。
図10は、キャリア網におけるEthernetサービスフレームの伝送を説明するための図である。ここで、キャリア網とは通信事業者の独自のネットワークを指す。またEthernetサービスフレームとは、キャリア網を使用して通信を行う顧客が発信するデータを表す。以下では単に、「サービスフレーム」と言う。
図10に示すように、一般にキャリア網においてサービスフレームを伝送する場合、PW:Pseudo Wire(RFC3985)やPBB:Provider Backbone Bridging(IEEE802.1ah)のような技術を用いて伝送が行われる。すなわち、キャリア網用ヘッダ940でサービスフレームのカプセル化を行い、そのキャリア網用ヘッダ940のみを用いてデータ転送を行う。このカプセル化は、データ転送におけるアプリケーション毎の差異を吸収し、効率的なデータ転送を実現させるための技術である。図10では、キャリア網用ヘッダ940は、MPLS(Multi-Protocol Label Switching) labelやPW labelなどを用いている。そして、中継装置933では、キャリア網用ヘッダ940のみを参照してデータ転送を行う。そのため、中継装置933はサービスフレームが時刻同期メッセージか否かを把握することができない。したがって、中継装置933は処理遅延時間を測定することができない。これでは、クライアント920は、中継装置933での処理遅延時間を時刻同期に反映することができないため、精度良く時刻同期を行うことができない。
ここで、キャリア網の各中継装置において、キャリア網用ヘッダのみでなく、サービスフレームの中身まで解析して処理遅延時間の測定を行う方法が考えられる。しかし、この方法では、キャリア網内の多くの中継装置がこの機能を備える必要があり、非経済的である。
したがって、時刻同期の精度を効率よく高めるためには、キャリア網における処理遅延時間をいかに効率よく算出するかが課題である。この課題は、例として説明したキャリア網だけでなく、データをカプセル化して転送を行うネットワークにおいては同様に生じるものである。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、キャリア網などでデータをカプセル化して転送を行う場合に、時刻同期の精度を効率よく向上させる情報通信システム及び処理遅延時間算出方法を提供することを目的とする。
本願の開示する情報通信システムは、一つの態様において、少なくとも第1中継装置及び第2中継装置を含む複数の中継装置、時刻提供装置、並びに時刻同期対象装置を有する情報通信システムである。前記時刻提供装置は、第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置に送信する第1データ送信部と、第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置から受信する第1データ受信部と、前記第1データ送信部による前記第1データの第1送信時刻と前記第1データ受信部による前記第2データの第1受信時刻との時間差を求め、求めた時間差、前記第1送信時刻及び前記第1受信時刻を前記時刻同期対象装置に送信する時間差通知部とを備える。前記第1中継装置は、カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻提供装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第1転送部と、前記第1転送部が前記時刻提供装置から前記第1データを受信した第1時刻、及び前記第1転送部が前記第2中継装置から送信された前記第2データを前記時刻提供装置に向けて送信した第2時刻を記憶する第1記憶部と、前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置に送信する時刻通知部とを備える前記第2中継装置は、カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻同期対象装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第2転送部と、前記第2転送部が前記時刻同期対象装置に向けて前記第1データを送信した第3時刻、及び前記第2転送部が前記時刻同期対象装置から前記第2データを受信した第4時刻を記憶する第2記憶部と、前記第1時刻と前記第3時刻との差である第1遅延時間及び前記第2時刻と前記第4時刻との差である第2遅延時間を算出し、前記時刻同期対象装置へ送信する遅延時間算出部とを備える。前記時刻同期対象装置は、前記第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置から受信する第2データ受信部と、前記第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置に送信する第2データ送信部と、前記時間差通知部から取得した前記時間差から、前記第2データ受信部が前記第1データを受信した時刻と前記第2データ送信部が前記第2データを送信した時刻との差、前記第1遅延時間、及び、前記第2遅延時間を減算して伝送遅延時間を求め、前記伝送遅延時間、前記第1送信時刻、及び、前記第2遅延時間の合計から、前記第1受信時刻を減算して補正値を算出し、自装置の現在時刻に前記補正値を加算することで補正する補正部とを備える。
本願の開示する情報通信システム及び処理遅延時間算出方法の一つの態様によれば、データをカプセル化して転送を行う場合に、時刻同期の精度を効率よく向上させることができる。すなわち、キャリア網を解した時刻同期の精度を効率よく向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る中継装置を用いた情報通信システムを示すブロック図である。 図2は、実施例2における情報通信システムの概略構成を示す図である。 図3は、実施例2に係る中継装置を用いた情報通信システムを示すブロック図である。 図4は、Follow_UPメッセージのカプセル化を説明するための図である。 図5は、Delay_Respメッセージのカプセル化を説明するための図である。 図6は、実施例2に係る情報通信システムにおける処理遅延時間の算出及び時刻同期の動作のシーケンス図である。 図7は、実施例3に係る中継装置を用いた情報通信システムを示すブロック図である。 図8は、IEEE1588を用いた時刻同期の一例を説明するための図である。 図9は、中継装置での処理遅延時間を用いた時刻同期の一例を説明するための図である。 図10は、キャリア網におけるEthernetサービスフレームの伝送を説明するための図である。
以下に、本願の開示する情報通信システム及び処理遅延時間算出方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本願の情報通信システム及び処理遅延時間算出方法はこの実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る中継装置を用いた情報通信システムを示すブロック図である。図1に示すように、本実施例に係る情報通信システムは、少なくとも中継装置1及び中継装置2を有している。そして、中継装置1と中継装置2とはキャリア網を介して接続されており、データの送受信が可能である。ここで、キャリア網とはデータをカプセル化して転送するネットワーク網である。そして、中継装置1と中継装置2との間でデータの送受信が可能であれば、中継装置1と中継装置2との間には1つ又は複数の中継装置を介してデータの送受信を行うネットワークでも良い。本実施例では、中継装置1と中継装置2との間に複数の中継装置が配置されているものとする。この中継装置1が第1中継装置の一例であり、中継装置2が第2中継装置の一例である。
また、中継装置1及び中継装置2の外側はユーザ網である。ここで、ユーザ網とはデータをカプセル化せずに転送するネットワーク網である。このユーザ網の中に、所定の外部装置及び他の外部装置が配置されている。中継装置1は、ユーザ網を介して所定の外部装置とデータの送受信を行う。また、中継装置2は、ユーザ網を介して他の外部装置とデータの送受信を行う。
ここで、以下の説明では、処理遅延時間とは、各中継装置における処理遅延及び中継装置間でのデータの送受信にかかる時間を合わせた中継装置全体での処理遅延時間を指すものとする。
中継装置1は、第1転送部11、第1記憶部12及び時刻通知部13を備えている。また、中継装置2は、第2転送部21、第2記憶部22及び遅延時間算出部23を備えている。
第1転送部11は、所定の外部装置からカプセル化されていない第1データを受信する。そして、第1転送部11は、受信した第1データをカプセル化し、カプセル化した第1データを中継装置2に向けて送信する。ここで、「データを中継装置2に向けて送信」とは、最終的に中継装置2にたどり着くようにデータを送信することを指す。この場合、中継装置1は、直接には他の中継装置にデータを送信する。以下の説明における「データを中継装置1に向けて送信」も同様である。
そして、第1転送部11は、所定の外部装置から第1データを受信した時刻である時刻t1を第1記憶部12に出力する。この時刻t1が第1時刻の一例である。
また、第1転送部11は、中継装置2から送信されたカプセル化された第2データを受信する。ここで、「中継装置2から送信されたデータ」とは、中継装置2から最終的に中継装置1にたどり着くように送信されたデータである。その場合、中継装置1は、直接には他の中継装置からデータを受信することになる。以下の説明における「中継装置1から送信されたデータ」も同様である。第1転送部11は、受信した第2データのカプセル化を解除し、所定の外部装置へ送信する。
そして、第1転送部11は、中継装置2から送信された第2データを受信した時刻である時刻t4を第1記憶部12に出力する。この時刻t4が第2時刻の一例である。
第1記憶部12は、メモリやハードディスクなどの記憶媒体である。そして、第1記憶部12は、時刻t1及び時刻t4の入力を第1転送部11から受ける。そして、第1記憶部12は、受信した時刻t1及び時刻t4を記憶する。
時刻通知部13は、第1記憶部12が記憶している時刻t1及び時刻t4を取得し、中継装置2に向けて送信する。
第2転送部21は、中継装置1から送信されたカプセル化された第1データを受信する。そして、第2転送部21は、受信した第1データのカプセル化を解除し、他の外部装置へ送信する。
そして、第2転送部21は、中継装置1から送信された第1データを他の外部装置へ送信した時刻である時刻t2を第2記憶部22に出力する。この時刻t2が第3時刻の一例である。
第2転送部21は、他の外部装置からカプセル化されていない第2データを受信する。そして、第2転送部21は、受信した第2データをカプセル化し、カプセル化した第2データを中継装置1に向けて送信する。
そして、第2転送部21は、他の外部装置から第2データを受信した時刻である時刻t3を第2記憶部22に出力する。この時刻t3が第4時刻の一例である。
第2記憶部22は、メモリやハードディスクなどの記憶媒体である。そして、第2記憶部22は、時刻t2及び時刻t3の入力を第2転送部21から受ける。そして、第2記憶部22は、受信した時刻t2及び時刻t3を記憶する。
遅延時間算出部23は、時刻通知部13から入力された時刻t1及び時刻t4を取得する。さらに、遅延時間算出部23は、第2記憶部22から時刻t2及び時刻t3を取得する。
そして、遅延時間算出部23は、時刻t1、時刻t2、時刻t3及び時刻t4を用いて、中継装置1がデータを所定の外部装置から受信してから中継装置2が当該データを他の外部装置へ送信するまでの処理に要する処理遅延時間を算出する。
上述してきたように、本実施例1は、データをカプセル化して転送を行うネットワークにおいて、カプセル化を行う中継装置からカプセル化を解除する中継装置までの処理遅延時間を自動的に算出することができる。そして、キャリア網ではカプセル化を行う中継装置はキャリア網の入口の中継装置であり、カプセル化を解除する中継装置はキャリア網の出口の中継装置である。すなわち、本実施例1によれば、キャリア網内でのデータ転送の処理遅延時間を自動的に算出することができる。そして、この算出された処理遅延時間を用いることで、キャリア網を介した時刻同期の精度を効率よく向上させることができる。
図2は、実施例2における情報通信システムの概略構成を示す図である。また、図3は、実施例2に係る中継装置を用いた情報通信システムにおける中継装置のブロック図である。ここで、以下の説明でも、処理遅延時間とは、各中継装置における処理遅延及び中継装置間でのデータの送受信にかかる時間を合わせた中継装置全体での処理遅延時間を指すものとする。
図2に示すように、本実施例に係る情報通信システムは、タイムサーバ300、クライアント400、中継装置1、中継装置2、中継装置3、・・・、及び中継装置nを備えている。nは3以上の自然数である。ここで、図2では中継装置3〜nとして模式的に一つの中継装置のみを記載しているが、実際には、中継装置3、・・・、中継装置nの中継装置がそれぞれ配置されているものとする。以下では、中継装置3〜nの各中継装置を区別しない場合には、単に「中継装置3〜n」と記載する。また、タイムサーバ300は、時刻をクライアント400に提供する装置である。そして、クライアント400は、タイムサーバ300から提供される時刻に自己の時計を同期させる。ここで、タイムサーバ300は時刻提供装置の一例である。また、クライアント400は時刻同期対象装置の一例である。
本実施例に係る情報通信システムは、タイムサーバ300とクライアント400とが中継装置1、中継装置2及び中継装置3〜nを介して接続されている。中継装置1は、タイムサーバ300とクライアント400とを結ぶネットワークにおけるキャリア網の中で、最もタイムサーバ300側に位置する中継装置である。ここで、キャリア網の中で最もタイムサーバ300側に位置するとは、タイムサーバ300と中継装置1とが間にカプセル化を行う中継装置を介さずにデータの送受信を行うことを示している。また、中継装置2は、タイムサーバ300とクライアント400とを結ぶネットワークのキャリア網の中で、最もクライアント400側に位置する中継装置である。ここで、最もクライアント400側に位置するとは、クライアント400と中継装置2とが間にカプセル化を行う中継装置を介さずにデータの送受信を行うことを示している。ここで、図2及び図3では、タイムサーバ300と中継装置1とが直接データの送受信を行うように記載しているが、タイムサーバ300と中継装置1とはユーザ網を介してデータの送受信が行えればよい。ここで、ユーザ網とはカプセル化せずにデータの転送を行うネットワーク網である。また、クライアント200と中継装置2もユーザ網を介してデータの送受信が行えればよい。
そして、タイムサーバ300とクライアント400とは、中継装置1、中継装置2及び中継装置3〜nを介してデータの送受信を行う。ここで、タイムサーバ300からクライアント400へのデータの送信について説明する。タイムサーバ300から送出されたデータは、中継装置1においてカプセル化される。そして、当該データは、カプセル化されたデータの状態で中継装置3〜nを通過する。そして、当該データは中継装置2においてカプセル化が解除され、クライアント400で受信される。また、クライアント400からタイムサーバ300へのデータの送信では、中継装置2で当該データがカプセル化され、中継装置1で当該データのカプセル化が解除される。
カプセル化されたデータは図2に示すキャリア網用ヘッダ500が付加される。このキャリア網用ヘッダ500は、MPLS labelやPW Labelなどである。そして、中継装置3〜nは、キャリア網用ヘッダ500のみを参照して、タイムサーバ300へ向けてもしくはクライアント400へ向けてデータの転送を行っていく。
次に、図3を参照して、中継装置1及び中継装置2について詳述する。図3に示すように、中継装置1は、第1転送部11、第1記憶部12及び時刻通知部13を備えている。また、中継装置2は、第2転送部21、第2記憶部22及び遅延時間算出部23を備えている。ここで、図3には中継装置3〜nを省略しているが、実際には中継装置1と中継装置2との間には中継装置3〜nが配置されているものとする。
第1転送部11は、時刻同期メッセージ検出部111、キャリア網用カプセル化部112及びタイムスタンプ生成部113を備えている。
第1転送部11は、タイムサーバ300からSyncメッセージを受信する。そして、第1転送部11は、第2中継装置に向けてカプセル化したSyncメッセージを送信する。このSyncメッセージは、第1データの一例である。
また、第1転送部11は、Syncメッセージに続いてFollow_UPメッセージを受信する。そして、第1転送部11は、カプセル化したFollow_UPメッセージを中継装置3〜nに送信する。このFollow_UPメッセージは、フォローアップデータの一例である。
また、第1転送部11は、中継装置3〜nからDelay_Reqメッセージを受信する。そして、第1転送部11は、カプセル化を解除したDelay_Reqメッセージをタイムサーバ300に送信する。このDelay_Reqメッセージは、第2データの一例である。
さらに、第1転送部11は、タイムサーバ300からDelay_Respメッセージを受信する。そして、第1転送部11は、カプセル化したDelay_Reqメッセージを中継装置3〜nに送信する。このDelay_Respメッセージは、応答データの一例である。
時刻同期メッセージ検出部111は、タイムサーバ300又は中継装置3〜nから受信したデータの中から時刻同期用のデータを検出する。ここで、時刻同期メッセージ検出部111は、カプセル化していないデータの内容を参照することで時刻同期用のデータの検出を行う。すなわち、時刻同期メッセージ検出部111は、タイムサーバ300から受信したデータに関しては、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化を行う前のデータに対して時刻同期用のデータの検出を行う。また、時刻同期メッセージ検出部111は、中継装置3〜nから受信したデータに関しては、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化を解除した後のデータに対して時刻同期用のデータの検出を行う。ここで、時刻同期用のデータとは、時刻同期を実行するために用いられるデータであり、具体的には、Syncメッセージ、Follow_UPメッセージ、Delay_Reqメッセージ及びDelay_Respメッセージを指す。
時刻同期メッセージ検出部111は、Syncメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部111は、Syncメッセージの検出をタイムスタンプ生成部113に通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部111は、Follow_UPメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部111は、Follow_UPメッセージの検出を時刻通知部13へ通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部111は、Delay_Reqメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部111は、Delay_Reqメッセージの検出をタイムスタンプ生成部113へ通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部111は、Delay_Respメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部111は、Delay_Respメッセージの検出を時刻通知部13へ通知する。
キャリア網用カプセル化部112は、タイムサーバ300から受信したデータをカプセル化する。また、中継装置3〜nから受信したデータのカプセル化を解除する。具体的には、キャリア網用カプセル化部112は、Syncメッセージをカプセル化する。また、キャリア網用カプセル化部112は、Syncメッセージを受信した時刻T1の情報が付加されたFollow_UPメッセージをカプセル化する。また、キャリア網用カプセル化部112は、Delay_Reqメッセージを送信した時刻T4の情報が付加されたDealy_Respメッセージをカプセル化する。また、キャリア網用カプセル化部112は、Delay_Reqメッセージのカプセル化を解除する。
ここで、Follow_UPメッセージ及びDelay_Respメッセージのカプセル化について、図4及び図5を参照して具体的に説明する。図4は、Follow_UPメッセージのカプセル化を説明するための図である。図5は、Delay_Respメッセージのカプセル化を説明するための図である。
まず、Follow_UPメッセージについて説明する。図4のデータ601は、カプセル化する前のFollow_UPメッセージである。そして、データ602が、カプセル化されたFollow_UPメッセージである。データ602における本来のFollow_UPメッセージの部分のデータ603はデータ601と同様である。そして、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化するFollow_UPメッセージには、Syncメッセージを受信した時刻T1のデータ604が時刻通知部13によって付加されている。そして、キャリア網用カプセル化部112は、データ604が付加されたデータ603に、さらにキャリア網用ヘッダであるデータ605を付加してデータ602を生成することで、Follow_UPメッセージのカプセル化を行う。
次に、Delay_Respメッセージについて説明する。図5のデータ701は、カプセル化する前のDelay_Respメッセージである。そして、データ702が、カプセル化されたDelay_Respメッセージである。データ702における本来のDelay_Respメッセージの部分のデータ703はデータ701と同様である。そして、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化するDelay_Respメッセージには、Delay_Reqメッセージを受信した時刻T4のデータ704が時刻通知部13によって付加されている。そして、キャリア網用カプセル化部112は、データ704が付加されたデータ703に、さらにキャリア網用ヘッダであるデータ705を加えてデータ702を生成することで、Delay_Reqメッセージのカプセル化を行う。
ここで、このカプセル化されたデータ602及びデータ702のキャリア網用ヘッダ部分であるデータ605又はデータ705を参照することで、中継装置3〜nはデータ602及びデータ702の転送を行っていく。ここでは、Follow_UPメッセージ及びDelay_Respメッセージのカプセル化を説明したが、他のデータに対するカプセル化も同様に行われる。
タイムスタンプ生成部113は、時刻同期メッセージ検出部111からSyncメッセージの検出の通知を受信すると、時刻発生部14に時刻発生の要求を行う。そして、タイムスタンプ生成部113は、時刻発生部14からその時点の時刻を取得する。そして、タイムスタンプ生成部113は、その取得した時刻をSyncメッセージを受信した時刻T1として第1記憶部12へ出力する。
また、タイムスタンプ生成部113は、時刻同期メッセージ検出部111からDelay_Reqメッセージの検出の通知を受信すると、時刻発生部14に時刻発生の要求を行う。そして、タイムスタンプ生成部113は、時刻発生部14からその時点の時刻を取得する。そして、タイムスタンプ生成部113は、その取得した時刻をDelay_Reqメッセージをタイムサーバ300へ送出した時刻T4として第1記憶部12へ出力する。
時刻発生部14は、自装置のクロック周波数を用いて現在の時刻を発生させることができる。時刻発生部14は、いわゆる時計である。そして、時刻発生部14は、タイムスタンプ生成部113からの時刻発生の要求を受けて時刻を発生させ、発生させた時刻をタイムスタンプ生成部113に対して出力する。
第1記憶部12は、メモリやハードディスクといった記憶媒体である。第1記憶部12は、Syncメッセージを受信した時刻T1をタイムスタンプ生成部113から受信する。そして、第1記憶部12は、時刻T1を記憶する。また、第1記憶部12は、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ300へ送出した時刻T4をタイムスタンプ生成部113から受信する。そして、第1記憶部12は、時刻T4を記憶する。
時刻通知部13は、時刻同期メッセージ検出部111からのFollow_UPメッセージ検出の通知を受けて、第1記憶部12から時刻T1の情報を取得する。そして、時刻通知部13は、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化を行うFollow_UPメッセージに時刻T1の情報を付加する。また、時刻通知部13は、時刻同期メッセージ検出部111からのDelay_Respメッセージ検出の通知を受けて、第1記憶部12から時刻T4の情報を取得する。そして、時刻通知部13は、キャリア網用カプセル化部112がカプセル化を行うDelay_Reqメッセージに時刻T4の情報を付加する。
第2転送部21は、時刻同期メッセージ検出部211、キャリア網用カプセル化部212及びタイムスタンプ生成部213を備えている。
第2転送部21は、中継装置3〜nからSyncメッセージを受信する。そして、第2転送部21は、カプセル化を解除したSyncメッセージをクライアント400へ送信する。また第2転送部21は、中継装置3〜nからFollow_UPメッセージを受信する。そして、第2転送部21は、遅延時間算出部23によって第1処理遅延時間が付加されたFollow_UPメッセージをクライアント400へ送信する。また、第2転送部21は、クライアント400からDelay_Reqメッセージを受信する。そして、第2転送部21は、カプセル化したDelay_Reqメッセージを中継装置1に向けて送信する。第2転送部21は、中継装置3〜nからDelay_Respメッセージを受信する。そして、第2転送部21は、遅延時間算出部23によって第2処理遅延時間が付加されたDelay_Respメッセージをクライアント400へ送信する。
時刻同期メッセージ検出部211は、クライアント400又は中継装置3〜nから受信したデータの中から時刻同期用のデータを検出する。ここで、時刻同期メッセージ検出部211は、カプセル化していないデータの内容を参照することで時刻同期用のデータの検出を行う。すなわち、時刻同期メッセージ検出部211は、クライアント400から受信したデータに関しては、キャリア網用カプセル化部212がカプセル化を行う前のデータに対して時刻同期用のデータの検出を行う。また、時刻同期メッセージ検出部211は、中継装置3〜nから受信したデータに関しては、キャリア網用カプセル化部212がカプセル化を解除した後のデータに対して時刻同期用のデータの検出を行う。
時刻同期メッセージ検出部211は、Syncメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部211は、Syncメッセージの検出をタイムスタンプ生成部213に通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部211は、Follow_UPメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部211は、Follow_UPメッセージの検出を遅延時間算出部23へ通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部211は、Delay_Reqメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部211は、Delay_Reqメッセージの検出をタイムスタンプ生成部213へ通知する。
また、時刻同期メッセージ検出部211は、Delay_Respメッセージを検出する。そして、時刻同期メッセージ検出部211は、Delay_Respメッセージの検出を遅延時間算出部23へ通知する。
キャリア網用カプセル化部212は、クライアント400から受信したデータをカプセル化する。また、キャリア網用カプセル化部212は、中継装置3〜nから受信したデータのカプセル化を解除する。具体的には、キャリア網用カプセル化部112は、Syncメッセージ、Follow_UPメッセージ及びDelay_Respメッセージのカプセル化を解除する。また、キャリア網用カプセル化部212は、Delay_Reqメッセージをカプセル化する。
タイムスタンプ生成部213は、時刻同期メッセージ検出部211からSyncメッセージの検出の通知を受信すると、時刻発生部24に時刻発生の要求を行う。そして、タイムスタンプ生成部213は、時刻発生部24からその時点の時刻を取得する。そして、タイムスタンプ生成部213は、その取得した時刻をSyncメッセージをクライアント400へ送出した時刻T2として第2記憶部22へ出力する。
また、タイムスタンプ生成部213は、時刻同期メッセージ検出部211からDelay_Reqメッセージの検出の通知を受信すると、時刻発生部24に時刻発生の要求を行う。そして、タイムスタンプ生成部213は、時刻発生部24からその時点の時刻を取得する。そして、タイムスタンプ生成部213は、その取得した時刻をDelay_Reqメッセージを受信した時刻T3として第2記憶部22へ出力する。
時刻発生部24は、自装置のクロック周波数を用いて現在の時刻を発生させることができる。時刻発生部24は、いわゆる時計である。そして、時刻発生部24は、タイムスタンプ生成部213からの時刻発生の要求を受けて時刻を発生させ、発生させた時刻をタイムスタンプ生成部213に対して出力する。
第2記憶部22は、メモリやハードディスクといった記憶媒体である。第2記憶部22は、Syncメッセージをクライアント400へ送出した時刻T2をタイムスタンプ生成部213から受信する。そして、第2記憶部22は、時刻T2を記憶する。また、第2記憶部22は、Delay_Reqメッセージを受信した時刻T3をタイムスタンプ生成部213から受信する。そして、第2記憶部22は、時刻T3を記憶する。
遅延時間算出部23は、時刻同期メッセージ検出部211からのFollow_UPメッセージ検出の通知を受けて、該Follow_UPメッセージからT1の値を取得する。さらに、遅延時間算出部23は、時刻T2の値を第2記憶部22から取得する。そして、遅延時間算出部23は、時刻T2から時刻T1を減算することにより第1処理遅延時間(T2−T1)を算出する。そして、遅延時間算出部23は、算出した第1処理遅延時間(T2−T1)をFollow_UPメッセージのcorrectionフィールドに加算する。
また、遅延時間算出部23は、時刻同期メッセージ検出部211からのDelay_Respメッセージ検出の通知を受けて、該Delay_Respメッセージから時刻T4の値を取得する。さらに、遅延時間算出部23は、時刻T3の値を第2記憶部22から取得する。そして、遅延時間算出部23は、時刻T4から時刻T3を減算することにより第2処理遅延時間(T4−T3)を算出する。そして、遅延時間算出部23は、算出した第2処理遅延時間(T4−T3)をDelay_Respメッセージのcorrectionフィールドに加算する。
次に、時刻同期の実行時のタイムサーバ300及びクライアント400の動作について説明する。タイムサーバ300は、クライアント400の時刻同期を行うためのSyncメッセージを第1転送部11に送信する。そして、タイムサーバ300は、Syncメッセージを送出した時刻t1を記憶する。また、タイムサーバ300は、Follow_UPメッセージを作成する。このFollow_UPメッセージには、時刻t1の値が含まれている。そして、タイムサーバ300は、Syncメッセージに続いて、Follow_UPメッセージを第1転送部11に送信する。
また、タイムサーバ300は、Syncメッセージに対する応答であるDelay_Reqメッセージを第1転送部11から受信する。ここで、タイムサーバ300は、Delay_Reqメッセージを受信した時刻t4を記憶する。そして、タイムサーバ300は、Delay_Reqメッセージに対する応答としてDylay_Respメッセージを作成する。このDelay_Respメッセージには、時刻t4の情報が含まれている。そして、タイムサーバ300は、Delay_Respメッセージを第1転送部11に送信する。
クライアント400は、第2転送部21からSyncメッセージを受信する。そして、クライアント400は、Syncメッセージを受信した時刻t2を記憶する。また、クライアント400は、第2転送部21からFollo_UPメッセージを受信する。そして、クライアント400は、Follow_UPメッセージに含まれる時刻t1及び第1処理遅延時間(T2−T1)を取得する。また、クライアント400は、Syncメッセージを受信すると、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ300へ向けて送信する。ここで、クライアント400は、Delay_Reqメッセージを送出した時刻t3を記憶する。さらに、クライアント400は、第2転送部21からDelay_Respメッセージを受信する。そして、クライアント400は、Delay_Respメッセージに含まれる時刻t4及び第2処理遅延時間(T2−T1)を取得する。
クライアント400の時刻同期部401は、時刻t1〜t4、第1処理遅延時間(T2−T1)及び第2処理遅延時間(T4−T3)を基に、下記の式5を用いて伝送遅延を算出する。
伝送遅延=1/2{(t4−t1)−(t3−t2)−(T2−T1)−(T4−T3)} (式5)
そして、クライアント400は、算出した伝送遅延を基に下記の式6を用いて補正値を算出する。
補正値=t1+伝送遅延+(T2−T1)−t2 (式6)
そして、時刻同期部401は、算出した補正値を用いてクライアント400の時計(不図示)を補正する。
ここで、本実施例2では、時刻同期部401は、遅延時間算出部23で算出した第1処理遅延時間及び第2処理遅延時間を用いて伝送遅延を求めているが、これは他の方法でも良い。例えば、中継装置2が、時刻T1〜T4をクライアント400に送信し、時刻同期部401は、時刻t1〜t4と時刻T1〜T4とを用いて伝送遅延を算出しても良い。
次に図6を参照して、本実施例に係る情報通信システムにおける処理遅延時間の算出及び時刻同期の動作の流れを説明する。ここで、図6は、本実施例に係る情報通信システムにおける処理遅延時間の算出及び時刻同期の動作のシーケンス図である。図6の2本の縦軸は、下に向かって時間の経過を表している。そして、タイムサーバ300の下の縦軸は、経時的なタイムサーバ300の動作及びデータの送受信を表している。また、クライアント400の下の縦軸は、経時的なタイムサーバ300の動作及びデータの送受信を表している。また、2本の縦軸の間に挟まれた、中継装置1、中継装置2及び中継装置3〜nのそれぞれに対応する位置では、各中継装置の経時的な動作及びデータの送受信が表されている。また、2本の縦軸の間における各装置の間を結ぶ矢印はデータの流れを表している。
タイムサーバ300は、クライアント400に向けてSyncメッセージを送信する(ステップS101)。そして、タイムサーバ300は、Syncメッセージを送出した時刻t1を記憶する(ステップS102)。
中継装置1は、タイムサーバ300からSyncメッセージを受信し、そのSyncメッセージを受信した時刻T1を記憶する(ステップS103)。そして、中継装置1は、Syncメッセージをカプセル化し、中継装置3〜nにSyncメッセージを送信する(ステップS104)。
中継装置3〜nは、中継装置1から受信したSyncメッセージを中継装置2に送信する(ステップS105)。図6では、説明の便宜上、中継装置3から中継装置nまでのデータの受け渡しは省略してある(以下同様)。
中継装置2は、中継装置3〜nから受信したSyncメッセージのカプセル化を解除し、クライアント400にSyncメッセージを送信する(ステップS106)。そして、中継装置2は、Syncメッセージを送出した時刻T2を記憶する(ステップS107)。
クライアント400は、中継装置2からSyncメッセージを受信した時刻t2を記憶する(ステップS108)。
タイムサーバ300は、Syncメッセージを送出した時刻t1を含むFollow_UPメッセージを作成する(ステップS109)。タイムサーバ300は、Follow_UPメッセージをクライアント400に向けて送信する(ステップS110)。ここで、以上では説明の都合上、Syncメッセージをクライアント400が受信してから、タイムサーバ300がFollow_UPメッセージを送信する順序で説明した。しかし実際は、タイムサーバ300は、Syncメッセージを送信した後すぐにFollow_UPメッセージを送信して良い。
中継装置1は、タイムサーバから受信したFollow_UPメッセージに自己がSyncメッセージを受信した時刻T1を加えた後、該Follow_UPメッセージをカプセル化する(ステップS111)。中継装置1は、Follow_UPメッセージを中継装置3〜nに送信する(ステップS112)。
中継装置3〜nは、中継装置1から受信したFollo_UPメッセージを中継装置2に送信する(ステップS113)。
中継装置2は、中継装置3〜nから受信したFollow_UPメッセージのカプセル化を解除する。そして、中継装置2は、Follow_UPメッセージに付加された時刻T1を取得する。そして、中継装置2は、時刻T2から時刻T1を減算し、中継装置1から中継装置2までSyncメッセージを転送する処理によって発生した第1処理遅延時間(T2−T1)を算出する(ステップS114)。そして、中継装置2は、Follow_UPメッセージのcorrectionフィールドに算出した第1処理遅延時間を加算する(ステップS115)。そして、中継装置2は、かかるFollow_UPメッセージをクライアント400に送信する(ステップS116)。
クライアント400は、Syncメッセージを受信した後、タイムサーバ300に向けてDelay_Reqメッセージを送信する(ステップS117)。ここで、図6ではクライアント400は、Follow_UPメッセージを受信してからDelay_Reqメッセージを送信する順序で記載されている。しかし実際には、クライアント400は、Syncメッセージを受信した後であればいつでもDelay_Reqメッセージの送信を行ってよい。
クライアント400は、Delay_Reqメッセージを中継装置2へ送出した時刻t2を記憶する(ステップS118)。
中継装置2は、クライアント400からDelay_Reqメッセージを受信した時刻T3を記憶する(ステップS119)。そして、中継装置2は、Delay_Reqメッセージをカプセル化し、中継装置3〜nに送信する(ステップS120)。
中継装置3〜nは、中継装置2から受信したDelay_Reqメッセージを中継装置1に送信する(ステップS121)。
中継装置1は、中継装置3〜nからDelay_Reqメッセージを受信し、該Delay_Reqメッセージのカプセル化を解除する。そして、中継装置1は、Delay_Reqメッセージをタイムサーバ300に送信する(ステップS122)。そして、中継装置1は、Delay_Reqメッセージを送出した時間T4を記憶する(ステップS123)。
タイムサーバ300は、中継装置1からDelay_Reqメッセージを受信した時刻t4を記憶する(ステップS124)。そして、タイムサーバ300は、Delay_Reqメッセージに対する応答として、Delay_Reqメッセージを受信した時刻t4を含むDelay_Respメッセージを作成する(ステップS125)。そして、タイムサーバ300は、Delay_Respメッセージをクライアント400に向けて送信する(ステップS126)。
中継装置1は、タイムサーバ300から受信したDelay_Respメッセージに対し自己がDelay_Reqメッセージを送出した時刻T4を加えた後、該Delay_Respメッセージをカプセル化する(ステップS127)。中継装置1は、Delay_Respメッセージを中継装置3〜nに送信する(ステップS128)。
中計装置3〜nは、中継装置1から受信したDelay_Respメッセージを中継装置2に送信する(ステップS129)。
中継装置2は、中継装置3〜nから受信したDelay_Respメッセージのカプセル化を解除する。そして、中継装置2は、Delay_Respメッセージに付加された時刻T4を取得する。そして、中継装置2は、時刻T4から時刻T3を減算し、中継装置2から中継装置1までDelay_Reqメッセージを転送する処理によって発生した第2処理遅延時間(T4−T3)を算出する(ステップS130)。そして、中継装置2は、Delay_Respメッセージのcorrectionフィールドに算出した第2処理遅延時間を加算する(ステップS131)。そして、中継装置2は、かかるDelay_Respメッセージをクライアント400に送信する(ステップS132)。
クライアント400は、Follow_UPメッセージに含まれる時刻t1及び第1処理遅延時間(T2−T1)を取得する。さらに、クライアント400は、Delay_Respメッセージに含まれる時刻t4及び第2処理遅延時間(T4−T3)を取得する。そして、クライアント400は、(式5)を用いて伝送遅延を算出し、(式6)を用いて補正値を算出する。そして、クライアント400は、求めた補正値を用いて自己の時計の時刻をタイムサーバ300の時計の時刻に同期させる(ステップS133)。
以上に説明したように、本実施例2に係る中継装置は、データをカプセル化して転送する場合に、カプセル化を行う中継装置とカプセル化を解除する中継装置との間でのデータの処理にかかる処理遅延時間を自動的に算出することができる。具体的には、本実施例2に係る中継装置は、データがキャリア網に入ってからキャリア網から出るまでの処理遅延時間を算出できる。したがって、クライアントは、かかる処理遅延時間を用いることで、データをカプセル化して転送するキャリア網のような情報通信システムにおいて、自装置の時計とタイムサーバの時計とを精度良く同期させることができる。
また、本実施例2によれば、キャリア網におけるデータの入口と出口の中継装置が、データを受信してから送出するまでの処理遅延を測定する機能(Transparent Clock)を有していれば、キャリア網内の処理遅延時間を算出できる。したがって、他の中継装置はTransparent Clockの機能を省くことができ、コストを低く押さえ、効率よく時刻同期を行うことができる。
図7は、実施例3に係る中継装置を用いた情報通信システムの概略構成を示す概念図である。また、図7は、実施例3に係る中継装置を用いた情報通信システムにおける中継装置のブロック図である。本実施例3は、中継装置2が自装置の時刻を中継装置1の時刻に同期させる時刻補正部25を備えたことが、実施例2と異なるものである。そこで、以下では中継装置2の時刻同期の機能について主に説明する。図7と図3とで同じ符号を有する機能部は同じ機能を有するものとする。
本実施例においてもタイムサーバ300、中継装置1及びクライアント400の動作は実施例2と同様である。
第2転送部21は、中継装置1がSyncメッセージを受信した時刻T1を含むFollow_UPメッセージ及び中継装置1がDelay_Reqメッセージを送出した時刻T4を含むDelay_Respメッセージを中継装置1から受信する。
また、タイムスタンプ生成部213は、時刻同期メッセージ検出部211による時刻同期メッセージの検出を受けて、中継装置2がSyncメッセージを送出した時刻T2及び中継装置2がDelay_Reqメッセージを受信した時刻T3を取得する。そして、第2記憶部22は、中継装置2がSyncメッセージを送出した時刻T2及び中継装置2がDelay_Reqメッセージを受信した時刻T3を記憶する。
遅延時間算出部23は、Follow_UPメッセージに含まれる中継装置1がSyncメッセージを受信した時刻T1及びDelay_Respメッセージに含まれる中継装置1がDelay_Reqメッセージを送出した時刻T4を取得する。さらに、遅延時間算出部23は、第2記憶部22から、中継装置2がSyncメッセージを送出した時刻T2及び中継装置2がDelay_Reqメッセージを受信した時刻T3を取得する。
時刻補正部25は、遅延時間処理部23から時刻T1、時刻T2、時刻T3及び時刻T4の値を取得する。ここで、本実施例では、時刻補正部25は遅延時間処理部23を介して各時刻を取得しているが、これは他の方法でも良い。例えば、時刻補正部25は、時刻T1及び時刻T4の値をFollow_UPメッセージ及びDelay_Respメッセージから取得し、時刻T2及び時刻T3の値を第2記憶部22の中から取得しても良い。
時刻補正部25は、中継装置1から中継装置2へデータが送られる間の伝送遅延を例えば下記の式7を用いて算出する。
伝送遅延=1/2{(T4−T1)−(T3−T2)} (式7)
さらに、時刻補正部25は、時刻発生部24の補正値を例えば下記の式8を用いて算出する。
補正値=T1+伝送遅延−T2 (式8)
そして、時刻補正部25は、かかる補正値を用いて時刻発生部24の時刻の補正を行う。例えば、時刻補正部25は、かかる補正値を時刻発生部24の時計に加えることによって時刻の補正を行う。
以上に説明したように、本実施例3に係る中継装置は、カプセル化を行う中継装置とカプセル化を解除する中継装置との時刻を同期させることができる。すなわち、本実施形態に係る中継装置によれば、キャリア網の信号の入口と出口に配置された中継装置の時刻を精度良く同期させることが可能となる。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1中継装置及び第2中継装置を含む情報通信システムであって、
前記第1中継装置は、
カプセル化又はカプセル化の解除を行いデータを転送する第1転送部と、
前記第1転送部が所定の外部装置から第1データを受信した時刻である第1時刻、及び前記第1転送部が前記第2中継装置から送信された第2データを前記所定の外部装置に向けて送信した時刻である第2時刻を記憶する第1記憶部と、
前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置に通知する時刻通知部とを備え、
前記第2中継装置は、
カプセル化又はカプセル化の解除を行いデータを転送する第2転送部と、
前記第2転送部が他の外部装置に向けて前記第1データを送信した時刻である第3時刻、及び前記第2転送部が前記他の外部装置から前記第2データを受信した時刻である第4時刻を記憶する第2記憶部と、
処理遅延時間として前記第1時刻と前記第3時刻との差及び前記第2時刻と前記第4時刻との差を算出する遅延時間算出部と
を備えたことを特徴とする情報通信システム。
(付記2)前記第1転送部は、
前記所定の外部装置から受信したデータをカプセル化し前記第2中継装置に向けて送信し、前記第2中継装置から送信されたデータのカプセル化を解除して前記所定の外部装置へ送信し、
前記第2転送部は、
前記他の外部装置から受信したデータをカプセル化し前記第1中継装置に向けて送信し、前記第1中継装置から送信されたデータのカプセル化を解除して前記他の外部装置へ送信する
ことを特徴とする付記1に記載の情報通信システム。
(付記3)前記第1転送部は、
前記第1データ、前記第1データに続いて前記所定の外部装置から送信されるフォローアップデータ、及び前記第2データに対する応答データを前記所定の外部装置から受信し前記第2中継装置に向けて転送し、
前記第2中継装置から送信された前記第2データを受信して前記他の外部装置に転送し、
前記時刻通知部は、
前記第1時刻を前記フォローアップデータに付加し、前記第2時刻を前記応答データに付加することで、前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置へ送信する
ことを特徴とする付記1又は付記2に記載の情報通信システム。
(付記4)前記第2中継装置は、
前記第1時刻、前記第2時刻、前記第3時刻及び前記第4時刻を用いて、自装置の前記第1中継装置の時刻とのずれを補正する時刻補正部をさらに備えたことを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか一つに記載の情報通信システム。
(付記5)前記時刻補正部は、前記第1時刻をT1、前記第2時刻をT4、前記第3時刻をT2、前記第4時刻をT3とし、以下の式により伝送遅延及び補正値を求め、
伝送遅延=1/2{(T4−T1)−(T3−T2)}
補正値=T1+伝送遅延−T2
前記補正値を基に自装置の時刻を補正する
ことを特徴とする付記4に記載の情報通信システム。
(付記6)第1中継装置及び第2中継装置を含む情報通信システムにおける処理遅延時間算出方法であって、
前記第1中継装置において、所定の外部装置から第1データを受信し、カプセル化して前記第2中継装置に送信するステップと、
前記第1中継装置において、前記第1データを受信した時刻である第1時刻を記憶するステップと、
前記第1中継装置において、前記第1時刻を前記第2中継装置に送信するステップと、
前記第2中継装置において、前記第1データを受信しカプセル化を解除して他の外部装置に送信するステップと、
前記第2中継装置において、前記第1データを送信した時刻である第3時刻を記憶するステップと、
前記第2中継装置において、前記他の外部装置から第2データを受信し、カプセル化して前記第1中継装置に送信するステップと、
前記第2中継装置において、前記第2データを受信した時刻である第4時刻を記憶するステップと、
前記第1中継装置において、前記第2データを受信しカプセル化を解除して前記所定の外部装置に送信するステップと、
前記第1中継装置において、前記第2データを送信した時刻である第2時刻を記憶するステップと、
前記第1中継装置において、前記第2時刻を前記第2中継装置に送信するステップと、
前記第2中継装置において、処理遅延時間として前記第1時刻と前記第3時刻との差及び前記第2時刻と前記第4時刻との差を算出するステップと
を含むことを特徴とする処理遅延時間算出方法。
(付記7)少なくとも第1中継装置及び第2中継装置を含む複数の中継装置、時刻提供装置、並びに時刻同期対象装置を含む情報通信システムであって、
前記時刻提供装置は、
第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置に送信する第1データ送信部を備え、
前記時刻提供装置は、
第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置に送信する第2データ送信部を備え、
前記第1中継装置は、
カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻提供装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第1転送部と、
前記第1転送部が前記時刻提供装置から第1データを受信した時刻である第1時刻、及び前記第1転送部が前記第2中継装置から送信された第2データを前記時刻提供装置に向けて送信した時刻である第2時刻を記憶する第1記憶部と、
前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置に送信する時刻通知部とを備え、
前記第2中継装置は、
カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻同期対象装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第2転送部と、
前記第2転送部が前記時刻同期対象装置に向けて前記第1データを送信した時刻である第3時刻、及び前記第2転送部が前記時刻同期対象装置から前記第2データを受信した時刻である第4時刻を記憶する第2記憶部と、
処理遅延時間として前記第1時刻と前記第3時刻との差及び前記第2時刻と前記第4時刻との差を算出する遅延時間算出部とを備える
ことを特徴とする情報通信システム。
(付記8)前記時刻同期対象装置は、自装置における前記第1データの受信時間及び前記第2データの送信時間、前記時刻提供装置における前記第1データの送出時間及び前記第2データの受信時間、並びに前記第1処理遅延時間及び前記第2処理遅延時間を用いて前記時刻提供装置との時刻の同期を行う時刻同期部をさらに備えたことを特徴とする付記7に記載の情報通信システム。
1 中継装置
2 中継装置
11 第1転送部
12 第1記憶部
13 時刻通知部
14 時刻発生部
21 第2転送部
22 第2記憶部
23 遅延時間算出部
24 時刻発生部
25 時刻補正部
111 時刻同期メッセージ検出部
112 キャリア網用カプセル化部
113 タイムスタンプ生成部
211 時刻同期メッセージ検出部
212 キャリア網用カプセル化部
213 タイムスタンプ生成部
300 タイムサーバ
400 クライアント
401 時刻同期部

Claims (5)

  1. 少なくとも第1中継装置及び第2中継装置を含む複数の中継装置、時刻提供装置、並びに時刻同期対象装置を有する情報通信システムであって、
    前記時刻提供装置は、
    第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置に送信する第1データ送信部と、
    第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置から受信する第1データ受信部と、
    前記第1データ送信部による前記第1データの第1送信時刻と前記第1データ受信部による前記第2データの第1受信時刻との時間差を求め、求めた時間差、前記第1送信時刻及び前記第1受信時刻を前記時刻同期対象装置に送信する時間差通知部とを備え、
    前記第1中継装置は、
    カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻提供装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第1転送部と、
    前記第1転送部が前記時刻提供装置から前記第1データを受信した第1時刻、及び前記第1転送部が前記第2中継装置から送信された前記第2データを前記時刻提供装置に向けて送信した第2時刻を記憶する第1記憶部と、
    前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置に送信する時刻通知部とを備え、
    前記第2中継装置は、
    カプセル化又はカプセル化の解除をしてデータの転送を行い、かつ前記時刻同期対象装置とカプセル化されていないデータの送受信を行う第2転送部と、
    前記第2転送部が前記時刻同期対象装置に向けて前記第1データを送信した第3時刻、及び前記第2転送部が前記時刻同期対象装置から前記第2データを受信した第4時刻を記憶する第2記憶部と、
    前記第1時刻と前記第3時刻との差である第1遅延時間及び前記第2時刻と前記第4時刻との差である第2遅延時間を算出し、前記時刻同期対象装置へ送信する遅延時間算出部とを備え
    前記時刻同期対象装置は、
    前記第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置から受信する第2データ受信部と、
    前記第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置に送信する第2データ送信部と、
    前記時間差通知部から取得した前記時間差から、前記第2データ受信部が前記第1データを受信した時刻と前記第2データ送信部が前記第2データを送信した時刻との差、前記第1遅延時間、及び、前記第2遅延時間を減算して伝送遅延時間を求め、前記伝送遅延時間、前記第1送信時刻、及び、前記第2遅延時間の合計から、前記第1受信時刻を減算して補正値を算出し、自装置の現在時刻に前記補正値を加算して補正する補正部とを備える
    ことを特徴とする情報通信システム。
  2. 前記第1転送部は、
    前記時刻提供装置から受信したデータをカプセル化し前記第2中継装置に向けて送信し、前記第2中継装置から送信されたデータのカプセル化を解除して前記時刻提供装置へ送信し、
    前記第2転送部は、
    前記時刻同期対象装置から受信したデータをカプセル化し前記第1中継装置に向けて送信し、前記第1中継装置から送信されたデータのカプセル化を解除して前記時刻同期対象装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
  3. 前記第1転送部は、
    前記第1データ、前記第1データに続いて前記時刻提供装置から送信されるフォローアップデータ、及び前記第2データに対する応答データを前記時刻提供装置から受信し前記第2中継装置に向けて転送し、
    前記第2中継装置から送信された前記第2データを受信して前記時刻提供装置に転送し、
    前記時刻通知部は、
    前記第1時刻を前記フォローアップデータに付加し、前記第2時刻を前記応答データに付加することで、前記第1時刻及び前記第2時刻を前記第2中継装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報通信システム。
  4. 前記第2中継装置は、
    前記第1時刻、前記第2時刻、前記第3時刻及び前記第4時刻を用いて、前記第1中継装置との時刻のずれを補正する時刻補正部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の情報通信システム。
  5. 少なくとも第1中継装置及び第2中継装置を含む複数の中継装置、時刻提供装置、並びに時刻同期対象装置を有する情報通信システムにおける時刻同期方法であって、
    前記時刻提供装置に、第1データを前記複数の中継装置を介して前記時刻同期対象装置へ送信させ、
    前記第1中継装置に、前記時刻提供装置から前記第1データを受信し、カプセル化して前記第2中継装置に送信させ、
    前記第1中継装置に、前記第1データを受信した第1時刻を前記第2中継装置に送信させ、
    前記第2中継装置に、前記第1データを受信させ、カプセル化を解除させて前記時刻同期対象装置送信させ、
    前記第2中継装置に、前記第1データを送信した第2時刻記憶させ
    前記時刻同期対象装置に、前記第1データを受信させ、
    前記時刻同期対象装置に、第2データを前記複数の中継装置を介して前記時刻提供装置へ送信させ、
    前記第2中継装置に、前記時刻同期対象装置から前記第2データを受信させ、カプセル化して前記第1中継装置へ送信させ、
    前記第2中継装置に、前記第2データを受信した第3時刻を記憶させ、
    前記第1中継装置に、前記第2データを受信させ、カプセル化を解除して前記時刻提供装置へ送信させ、
    前記第1中継装置に、前記第2データを送信した第4時刻を前記第2中継装置へ送信させ、
    前記第2中継装置に、前記第1時刻と前記第2時刻との差である第1遅延時間及び前記第3時刻と前記第4時刻との差である第2遅延時間を算出させ、前記第1遅延時間及び前記第2遅延時間を前記時刻同期対象装置へ送信させ、
    前記時刻提供装置に、前記第1データの第1送信時刻と前記第2データの第1受信時刻との時間差、前記第1送信時刻及び前記第1受信時刻を前記時刻同期対象装置へ送信させ、
    前記時刻同期対象装置に、前記時刻同期対象装置が前記第1データを受信した時刻と前記時刻同期対象装置が前記第2データを送信した時刻との差、前記第1遅延時間、及び、前記第2遅延時間を、前記時間差から減算させて伝送遅延時間を求めさせ、前記伝送遅延時間、前記第1送信時刻、及び、前記第2遅延時間の合計から、前記第1受信時刻を減算させて補正値を算出させ、前記補正値を現在時刻に加算させることで補正させる
    ことを特徴とする時刻同期方法。
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