JP5509667B2 - 偽造防止媒体 - Google Patents

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本発明は、有価証券やブランド品等の偽造防止に用いられる、偽造防止媒体に関する。
従来、有価証券やブランド品の偽造防止のために、偽造防止シール、偽造防止タグ、偽造防止転写箔、偽造防止パッケージ等の偽造防止媒体が利用されてきた。
この様な偽造防止媒体には、特殊な光学効果を利用することが多い。例えば、角度を傾けると色が変化するOVI(Optical Variable Ink)やOVD(Optical Variable Device)、ブラックライトで検証可能な紫外線蛍光インキや、偏光フィルムで検証可能な偏光インキ等が利用されている。
特に、ブラックライト(紫外線)で発光する蛍光体は容易に検証可能であり、色鮮やかに発光する蛍光は視認性がよく、偽造防止インキとして多用されてきた。
この様な蛍光インキは、インキバインダー中に蛍光体の染料や顔料を分散し、印刷することが可能であり、印刷によって様々な発光パターンを得ることが可能である。
しかしながら、近年では蛍光体自体が入手しやすくなっており、偽造防止効果が薄れてきている。このため、紫外線励起の蛍光体だけでなく、可視光や赤外光によって励起される特殊な蛍光体や、アップコンバージョン蛍光の特性を有する蛍光体、SHG(Second Harmonic Generation)、THG(Third Harmonic Generation)等の特殊な光学効果を有する物質が偽造防止用途として注目されている(特許文献1〜3)。
これらの物質は入手困難であること、及びその特殊な光学特性から偽造防止効果が高いが、発光に必要な励起光のエネルギー(光量)が大きく、例えば、アップコンバージョン蛍光やSHGを得るためには出力の高いレーザーなどの光源を必要とする。
特公平02−12196号公報 特許第288019号公報 特開2008−62596号公報
本発明は、発光に必要な励起光のエネルギー(光量)が大きい蛍光体、または、SHG、THG効果を有する物質を使用した偽造防止媒体において、より低エネルギーの光源で発光を得ることができ、こうして更に偽造防止効果の高い偽造防止媒体を提供することを課題とする。
このような構造の偽造防止媒体であれば、検証に使用する光源の出力が蛍光に必要な励起エネルギー未満であっても、レンズの集光効果を利用して、蛍光に必要な励起エネルギーを得ることが可能である。
第一の発明は、少なくともレンズを任意のパターン状の領域で平面状に集積させたレンズアレイ層と印刷法を用いて形成された発光層を有する偽造防止媒体であって、前記発光層が形成された領域の一部に、前記平面状に集積させたレンズアレイ層がパターン状に形成され、レンズアレイ層の集光される位置に発光層が配置されており、かつ、この発光層がSHG又はTHG効果を有することを特徴とする偽造防止媒体である。
このような構造の偽造防止媒体であれば、検証に使用する光源の出力が、蛍光に必要な励起エネルギー未満であっても、レンズの集光効果を利用して、SHG又はTHGにその特殊な光学特性を発揮させることが可能である。
第二の発明は、前記レンズアレイが文字や数字などのパターンを有することを特徴とする請求項1に記載の偽造防止媒体である。
このような構造の偽造防止媒体であれば、検証に使用する光源の出力が、蛍光に必要な励起エネルギー未満の場合であっても、パターン状のレンズアレイ部分では集光効果を利用して、所望する光学特性を得ることが可能である。また、検証に使用する光源の出力が蛍光に必要な励起エネルギー以上の場合には、発光層全面において所望する光学特性を得ることが可能である。このため、光源の出力に応じて異なるパターンの蛍光パターンを観察することができ、一層高い偽造防止効果を発揮する。
第三の発明は、記レンズアレイが少なくとも反射型集光レンズを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の偽造防止媒体である。
このような構造の偽造防止媒体であれば、検証に使用する光源の出力が蛍光に必要な励起エネルギー未満の場合であっても、レンズアレイの反射型集光レンズ部分では集光効果を利用して所望する光学特性を得ることが可能であり、また、励起光の入射側にレンズアレイを配置する必要が無いことから、レンズアレイの汚れによる集光効果の低減を防止することが可能である。
本発明によると、蛍光体、または、SHG、STG効果を有する物質を用いた偽造防止媒体において、より低エネルギーの光源で発光を得ることが可能となり、更に偽造防止効果の高い偽造防止媒体の提供が可能となる。
本発明に係る偽造防止媒体の要部斜視図 偽造防止媒体における光学効果を説明するための要部斜視図 図2のa−b断面における断面説明図 請求項3の発明に係る偽造防止媒体の要部斜視図 図4の偽造防止媒体の第一の発光状態を説明するための要部斜視図 図4の偽造防止媒体の第二の発光状態を説明するための要部斜視図 請求項4に係る発明における光学効果を模式的に示す断面図
以下、本発明に係る、偽造防止媒体についての実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る偽造防止媒体の要部斜視図である。この偽造防止媒体は、レンチキュラーレンズであるレンズアレイ層(1)、発光層(2)の複層構成によって構成されている。なお、発光層はレンズアレイによって集光する位置に配置されている。
図2は、図1の偽造防止媒体における光学効果を説明するための要部斜視図である。
入射光(3)は、レンチキュラーレンズの溝に対して垂直な面内にあり、かつ、レンズ層平面に対して斜めに入射する光である。この入射光(3)は、レンチキュラーレンズであるレンズアレイ(1)によって集光される。集光した光は、発光層(2)における蛍光物質が蛍光を発するのに必要な励起エネルギー(光量)に達し、発光層(2)が蛍光(4)を発する。
なお、発光層(3)がSHG又はTHG効果を有する物質であっても同様である。すなわち、入射光(3)がレンズアレイ(1)によって集光され、SHG又はTHG効果に必要な光量(非線形光学効果に必要な光量)に達し、発光層(2)が二次高調波、又は三次高調波(4)を発光する。
図3は、図2のa−b断面における断面説明図である。
入射光(3)はレンズアレイ層(1)によって集光され、発光層(2)上に達する。集光された入射光のエネルギーが発光層が発光するために必要な光エネルギー(特定波長の一定光量)を超えた場合、発光層(2)は発光する。
本発明は、このような構成であるために、光源から照射される光が発光層単層を発光させるに必要な光エネルギー以下のエネルギーであっても、レンズアレイ層(1)による集光効果によって、発光させることが可能である。
図4、図5、図6を参照して請求項3に係る発明について説明する。
図4は請求項3に係わる発明を模式的に示す偽造防止媒体の要部斜視図である。蝿の目レンズのレンズアレイ層(1)が、「T」のパターンで形成されている。この蝿の目レンズの集光位置に配置されている。この例では、照射光の光エネルギーの強度によって発光パターンが異なる。
例えば、発光層(2)が発光するために必要な光エネルギー(特定波長の一定光量)以上の高エネルギーの光で照射した場合、前記蝿の目レンズが配置された位置か否かに拘わらず、発光層の全領域での発光(7)が観察できる(図5参照)。
一方、その照射光の光エネルギーが比較的低く、発光層が発光するために必要な光エネルギーには不十分であるが、レンズアレイ(1)によって集光した入射光が、発光層が発光するために必要な光エネルギー(特定波長の一定光量)とほぼ同等またはそれ以上である場合には、図6における「T」のポジパターン部の発光(8)が観察出来る。この場合、レンズアレイ(1)の無い領域である、「T」の周囲は発光しない。
次に、図7は、請求項4に係る発明における光学効果を模式的に示す断面図である。
この偽造防止媒体は、発光層(10)と、反射型集光レンズ(11)との複層構成である。反射型集光レンズ(11)は、レンズ構造(12)と反射層(13)によって構成される。なお、発光層(10)はこの反射型集光レンズ(11)の集光位置に配置されている。このような構成の偽造防止媒体では、環境における外的要因により、レンズ部分が汚
れたり、濡れたりした場合であっても、集光効果が損なわれない。
この例では、入射光(13)は、反射型集光レンズ(11)によって反射集光され、発光層(10)に達する。集光された入射光が発光層が発光するために必要な光エネルギー(特定波長の一定光量)を超えた場合、発光層(10)は発光する。
本発明の偽造防止媒体は、レンズアレイによる集光効果を利用し、蛍光体による蛍光発光や、SHG、THGによる二次高調波、三次高調波を任意のパターンで発光させたり、異なる強度の入射光によって、異なるパターンの発光を得ることができる。また、レンズアレイの高精細な構造と、入手し難い発光層材料との組み合わせによって、より偽造防止効果が高い偽造防止媒体を提供することが可能である。
以下、本発明に係る各層について詳細に説明する。
(レンズアレイ層)
レンズアレイ層は、集光要素を持つレンズを平面状に密集させた構造になっており、代表的な例としては、蝿の目レンズ、マイクロレンズアレイなどが挙げられるが、この限りでない。例えば、凸レンズ、平凸レンズ、両凸レンズ、メニスカス凸レンズ、凸シリンドリカルレンズ、レンチキュラーレンズ、フレネルレンズ、回折レンズ、球体レンズ、または前記レンズを複数組み合わせた複合レンズの一つ以上のレンズを平面状に密集させたレンズ集合体や、前記レンズ集合体と同一の表面形状であり集光作用を有する連続膜も使用可能である。
材質は有機材料、無機材料、有機無機複合材料などの中から、集光特性、透明性、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性を考慮し、用途に見合った材料を適宜選択すればよい。
また、レンズ集合体を構成するレンズ部分は同一の形状であり、周期的に細密で平面状に集積されていることが好ましい。異なる形状のレンズを集合させた形状でもよく、個々のレンズの焦点距離を故意に変化させてもよい。
なお、レンズアレイ層においてレンズを任意のパターン状の領域で平面状に集積させることや、異なる集光作用の複数のレンズ集合体層を、それぞれのパターン状領域で設けることも可能であり、これにより、より複雑な発光パターンを得ることができる。
上記のレンズアレイ層を形成する方法は、公知の方法によって形成することができ、例えば、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を適用する、または特開平3−198003号公報に開示されるように、レンズに対応する球面が形成された原盤に樹脂を滴下し、この樹脂を固化させて剥離することで、マイクロレンズアレイを製造する方法、特開2000−75106号公報に開示されるような表面張力を利用してマイクロレンズアレイを製造する方法、特開2000−131505号公報に開示されるような両面に複数のレンズ面が形成されたマイクロレンズアレイの製造方法が公知であり、これらの製造方法によって形成することも可能であるが、これに限定されず任意の方法で製造可能である。
なお、これら公知の製造方法により、レンズアレイ層を発光層の上に直接成形しても良い。
また、本発明のレンズアレイは反射型集光レンズの集合体であっても良い。反射型集光レンズは、レンズ構造であるレリーフに沿って反射膜を設けることによって得られる。レンズ構造は、前述のレンズアレイ形成方法と同様にして作成することができる。また、反
射層は金属、金属酸化物、セラミックス等の公知材料をドライコーティング法によって設けたり、金属や金属酸化物、セラミックスなどのフレークを分散した、公知の高輝度反射インキ等をウェットコーティング法によって塗工しても良い。
(発光層)
本発明の発光層に使用する蛍光体としては、紫外線、可視光、赤外線などによって励起し、蛍光を発する蛍光材料が利用できる。
紫外線によって励起し可視蛍光を発する発光材料には、無機蛍光顔料と有機蛍光顔料とがあり、従前から知られ実用化されている。無機系では、同様に母材を希土類金属で賦活した材料が使用され、ツリウム賦活バナジン酸イットリウムやツリウム賦活タングステン酸カルシウム、ユーロピウム賦活バナジン酸イットリウム等の各種が知られている。有機系では、クマリン類、ベンゾオキサジン誘導体、ユーロピウム錯体等が知られている。
この他にも、CaWO、ZnSiO:Mn、Y:Eu、MgAs11:Mn、YAl12:Ce、ZnS:Ag、ZnO:Zn、GdS:Tb、YS:Eu、SrAl:Eu,Dy等の無機蛍光顔料やベンゾオキサジン誘導体、ユーロピウム錯体等の有機蛍光染料および有機金属錯体等を使用することができる。一般に、無機蛍光顔料よりも有機蛍光染料や有機金属錯体が発光効率が高いと言われる。
長波長紫外線および短波長可視光線(350nmから420nm)で励起する蛍光体としては、発光色が青色のBaMgAl1627:Eu,(Sr,Ca,Ba)(POCl:Eu、緑色のBaMgAl1627:Eu,Mn,ZnGeO:Mn、赤色のYS:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mnがある。これら3色の蛍光体を任意の割合で混合することによって、長波長紫外線及び短波長可視光線で多くの発光色を作ることが知られている
赤外線を可視光に変換する蛍光体は、例えば特開2005−62954等に記載されており、赤外光を照射すると可視光を放出する赤外可視変換蛍光体等が例として挙げられる。このような特性を有するものの例としては、輝尽蛍光体が挙げられる。輝尽蛍光体としては、硫化カルシウム(CaS)にユーロピウム(Eu)及びサマリウム(Sm)を添加した赤外輝尽蛍光体(CaS:Eu,Sm)などがある。
また、特開平8−69025は、赤外可視波長上方変換(アップコンバージョン)蛍光体材料として、ディスプロシウム(Dy)臭化物を記載し、特開平8−259942は、臭化ガドリニウム(Gd)を母材とし、発光源のエルビウム(Er)イオンと吸光源のディスプロシウムイオンを含む1.3μ域の赤外光を励起光として発光する赤外励起蛍光体を記載している。また、特開平6−102550は、無機材料からなる赤外可視波長上方変換材料として、少なくともエルビウム(Er)および塩素(Cl)の2種類の元素、あるいはそれらの化合物を含む材料を記載している。
アップコンバージョン蛍光体は、例えば特開2008−62596等に記載されており、一つの活性イオンに複数のフォトンが作用し、より高いエネルギー準位に励起されることによって発光が起こるものであって、紫外線を照射して可視光が発光する一般の蛍光体とは異なり、励起光よりも短い波長の蛍光発光を示すものである。
アップコンバージョン発光する希土類元素含有微粒子には、Ca、Ba、Mg、Zn、Cdなどの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩などの結晶を主成分とし、Mn、Zn、Ag、Cu、Sb、Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類などの希土類元素を活性剤として添加して焼成して得られる顔料が例示できる。これらアップ
コンバージョン蛍光体を発光層の材料として使用することも可能である。具体的には、YF:Er,Yb、ZnGeO:Mn、YO:Eu、Y(P、V)O:Eu、NaLnF:Er、YOSi:Eu、YLiF:Er等が例示できる。
なお、アップコンバージョン発光する希土類元素の励起波長としては、例えば、700nm〜2000nmの範囲内の波長であり、中でも800nm〜1600nmの範囲内の波長であることが好ましい。このようにアップコンバージョン発光が可能な希土類元素を用いたものは、エネルギーの高い光、例えば紫外光等で励起する必要がない。
そして発光波長は、検出の容易さから通常は可視光であることが好ましいので、アップコンバージョン発光の場合はこれより波長の長い赤外光が励起光として用いられる。
好適態様に用いられる希土類元素は、上述したように所定の範囲内の波長の光により励起されてアップコンバージョン発光することが可能な希土類元素であれば特に限定されない。また、希土類元素は、1種類で用いても、2種類以上同時に用いてもよい。
上記に挙げたのは例でありこれに限られない。この様な蛍光体を使用した発光層を得るためには、粒子径1〜100μm程度に微粉砕したものを樹脂中に分散させてなるインキ又はナノ粒子状の蛍光体を樹脂中に分散させてなるインキを使用し、従来公知のグラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの印刷法を用いて形成すればよい。また、樹脂中に練り込んでシート状に加工し、フィルムとして成形しても良い。
発光層に、非線型光学材料を含む場合には、光の照射により物質内部に2次、3次などの非線型分極が誘起され、照射光周波数の2倍、3倍の高調波、即ちSHG(二次高調波
Second HarmonicGeneration)、THG(三次高調波 Third Harmonic Generation)の効果を得ることが可能である。これらは波長変換効果であって、照射光の波長の1/2〜1/3の波長を有する光を発生するものであり、とくに位相整合を満たしている場合は、効率よく高調波を発生させることが可能である。この発生する高次高調波の光強度は入射光の強度のべき乗に比例するため、入射光の強度が小さい場合は、事実上、高次高調波は発生せず、多くの場合は二次高調波を用いる。
本発明では、入射光の強度をレンズアレイの集光作用によって調整するから、高調波を得ることが可能である。
非線型光学材料は、大別すると無機系、有機系の二種類であり、具体例として無機系材料はニオブ酸リチウム、ヨウ素酸リチウム、リン酸二水素カリウム等があり、また、有機系材料は尿素、3−メチル−4−二トロビリジン−1−オキサイド、3−メチル−(2,4−ジニトロフェニル)−アミツボロバネート、N−(4,ニトロフェニル)−(L)−プロリノール、2−(α−メチルベンジルアミノ)−5−二トロピリジン等を用いることができる。特に有機系材料は非線型光学効果が大きいため本発明において望ましい材料である。
このようなSHG、THGの効果を有する発光層を得るためには、粒子径1〜100μm程度に微粉砕したものを樹脂中に分散させてなるインキ又はナノ粒子状の蛍光体を樹脂中に分散させてなるインキを使用し、従来公知のグラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの印刷法を用いて形成すればよい。また、樹脂中に練り込んでシート状に加工し、フィルムとして成形しても良い。
以上、各部材の詳細な説明をしてきたが、意匠性を向上すべく各層を着色することや、
表裏面もしくは層間に印刷を施すことが可能である。また、各層の接着性を鑑み、各層間に接着層、接着アンカー層を設けることや、コロナ放電処理・プラズマ処理・フレーム処理等の各種易接着処理を施すことも可能である。
また、レンズ機能に支障の無い範囲で、最表層に保護層をコーティングしたり、又は反射防止構造を設けても良い。
さらには、レンズアレイ層の焦点距離を調整する目的で、レンズアレイ層と発光層の間に、焦点距離調整層を設けても良い。
以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
支持基材として厚み25ミクロンのPETフィルムを使用し,フォトポリマー法によってレンズ径300μmの半球状の蝿の目レンズにて「T」の文字パターンを作成した後、支持基材に対してレンズアレイ層を形成した側とは反対側に、ウレタン樹脂をバインダーとして、平均粒径3μmのアップコンバージョン蛍光体を分散したインキを作成し、グラビア印刷法にて支持基材の全面に印刷して偽造防止媒体を得た。
この偽造防止媒体に2mW以上の近赤外レーザーを照射したところ、「T」の文字の部分を含め発光層の全面から発生した青色の蛍光が目視にて観察することができた。また、2mWより低く0.5mW以上の近赤外レーザーを照射することによって、「T」の文字の部分から発生した青色の蛍光が目視にて観察することができた。
(実施例2)
レンズアレイ層を反射型集光レンズとした以外は、実施例1と同じ方法によって偽造防止媒体を得た。
この偽造防止媒体に2mW以上の近赤外レーザーを照射したところ、「T」の文字の部分を含め発光層の全面から発生した青色の蛍光が目視にて観察することができた。また、2mWより低く0.5mW以上の近赤外レーザーを照射することによって、「T」の文字の部分から発生した青色の蛍光が目視にて観察することができた。
(実施例3)
支持基材として厚み25ミクロンPETフィルムを使用し,フォトポリマー法によってレンズ径300μmの半球状の蝿の目レンズにて「T」の文字パターンを作成した後、支持基材に対してレンズアレイ層を形成した側とは反対側に、ウレタン樹脂をバインダーとして、平均粒径10μmのLiNbO結晶(非線形光学物質)を分散したインキを作成し、グラビア印刷法にて支持基材の全面に印刷して偽造防止媒体を得た。
この偽造防止媒体に5mW以上の近赤外レーザーを照射したところ、「T」の文字の部分を含め発光層の全面から発生した緑色の蛍光が目視にて観察することができた。また、5mWより低く2mW以上の近赤外レーザーを照射することによって、「T」の文字の部分から発生した緑色の蛍光が目視にて観察することができた。
本発明の偽造防止媒体は、有価証券やブランド品の偽造防止のために、偽造防止シール、偽造防止タグ、偽造防止転写箔、偽造防止パッケージ等の偽造防止媒体として利用可能である。
1…レンズアレイ層
2…発光層
3…入射光
3…発光(蛍光、二次高調波、三次高調波)
7…全領域での発光
8…「T」のポジパターン部
9…「T」のネガパターン部
10…発光層
11…反射型集光レンズ
12…レンズ構造
13…反射層
14…発光(蛍光、二次高調波、三次高調波)

Claims (3)

  1. 少なくともレンズを任意のパターン状の領域で平面状に集積させたレンズアレイ層と印刷法を用いて形成された発光層を有する偽造防止媒体であって、前記発光層が形成された領域の一部に、前記平面状に集積させたレンズアレイ層がパターン状に形成され、レンズアレイ層の集光される位置に発光層が配置されており、かつ、この発光層がSHG又はTHG効果を有することを特徴とする偽造防止媒体。
  2. 前記レンズアレイが文字や数字などのパターンを有することを特徴とする請求項1に記載の偽造防止媒体。
  3. 前記レンズアレイが少なくとも反射型集光レンズを含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の偽造防止媒体。
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