JP5506911B2 - 磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴撮影装置(以下、MRI装置という)に関し、特に水・脂肪の分離撮影において、水と脂肪との間の位相が、同位相および逆位相となるようなエコー時間で計測しなくても良好な水・脂肪分離を実現する。さらに、得られた2つの分離画像ついて、水画像か脂肪画像かの判別が可能となる装置および方法に関するものである。
現在のMRIにおいて、臨床で普及している撮影対象核種は、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。
MRIは、プロトン密度や核磁気共鳴信号の緩和情報の空間分布を画像化することで人体頭部、腹部、四肢等の形態または機能を、2次元もしくは3次元で撮影する。
人体を計測対象とした場合、MRIで検出できる主なプロトンには水と脂肪がある。人体に存在する脂肪は、被検体の腹部、脊椎、四肢などにおける画像コントラストを低下させる。
そのため、臨床において脂肪信号を抑制する方法が提案されている。その一つに水と脂肪の位相差を用いて脂肪を抑制するDixon法(非特許文献1)が知られている。
以下、Dixon法について説明する。
水と脂肪は、分子構造の違いによって共鳴周波数が3.5ppmだけ異なる「化学シフト」が生じる。この化学シフトによる周波数差は、磁場強度に比例し、磁場強度が1.5テスラのときはおよそ224Hzとなる。
Dixon法は、水と脂肪の周波数の違いによって生じる位相差を利用している。
原子核スピンを励起してから信号を取得するまでの時間(以下、エコー時間という)が異なる複数の画像データを取得する。具体的には、水と脂肪が同位相(in phase)となるエコー時間で取得した画像と、水と脂肪が逆位相(out of phase)となるエコー時間で取得した画像を取得する。
ここで、水と脂肪の周波数差をdfとしたとき、水と脂肪が同位相になる時間tinは、n/df、水と脂肪が逆位相になる時間toutは、(n+1/2)/dfとなる。なお、nは整数である。
Dixon法ではエコー時間がtinの画像Iと、エコー時間がtoutの画像Iの2枚を取得する。
ここで、水信号をW、脂肪信号をFとすると、IとIはそれぞれ、以下の式(1)および式(2)で表現できる。
=W+F (1)
=W−F (2)
この2枚の画像を加算、減算することにより、以下の式(3)、(4)のように水信号と脂肪信号を分離する。
W=(I+I)/2 (3)
F=(I−I)/2 (4)
以上より、水信号Wと脂肪信号Fとがそれぞれ算出でき、水と脂肪が分離した画像を取得できる。
ただし、Dixon法では、静磁場空間に被検体を挿入した際に生じる静磁場不均一による位相まわりが考慮されていない。空間的に静磁場不均一が存在すると、位置によって、化学シフトとは異なる位相まわりが生じるため、式(3)、式(4)で示す単純な加算、減算処理で水・脂肪の完全な分離ができないという課題がある。
そこで、静磁場不均一を考慮した水・脂肪分離方法として、非特許文献2および非特許文献3に記されている方法が知られている。
非特許文献2は、水信号W、脂肪信号F、静磁場不均一による周波数差fという3つの変数に対して、エコー時間の異なる3つの画像から、最小二乗推定処理を繰り返し行うことで、3変数を確定し、水と脂肪を分離する方法である。
非特許文献3は、水と脂肪が同位相になるエコー時間で取得した画像Iと、水と脂肪が逆位相になるエコー時間で取得した画像Iの2枚を取得することはDixon法と同様である。しかし、非特許文献3の方法は、静磁場不均一による位相まわりを、領域拡大法を用いて推定することで、水と脂肪を分離する。なお、非特許文献3では、水と脂肪が同位相になるエコー時間tinで画像Iを計測したのち、傾斜磁場パルスを反転して、エコー時間toutで水と脂肪が逆位相となる画像Iを取得する。つまり1回の計測で同位相と逆位相の画像を取得している。
Thomas Dixon,et al. "Simple Proton Spectroscopic Imaging" Radiology、153巻、189−194頁(1984年) Scott B. Reeder,et al. "Multicoil Dixon Chemical Species Separation With an Iterative Least−Squares Estimation Method" Magnetic Resonance in Medicine、51巻、35−45頁(2004年) Jingfei Ma "Breath−Hold Water and Fat Imaging Using a Dual−Echo Two−Point Dixon Technique Withan Efficient andRobust Phase−Correction Algorithm" Magnetic Resonance in Medicine、52巻、415−419頁(2004年)
上述した非特許文献2は、3回の計測を実施する必要があるため、計測時間が延長してしまうという課題がある。
また、非特許文献3の方法は、傾斜磁場パルスを反転することで、水と脂肪が同位相の画像と逆位相の画像を1回の計測で取得している。しかし、tinとtoutの時間間隔dtは、磁場強度に反比例する。nは整数としたとき、たとえば、磁場強度が3.0テスラのとき、dtは(1.12+2.24×n)ms、磁場強度が1.5テスラのとき、dtは(2.24+4.48×n)ms、磁場強度が0.5テスラのとき、dtは(6.70+13.39×n)msとなる。
磁場強度が3.0テスラや1.5テスラのとき、dtが狭いため、計測帯域を広げたり、計測点数を減少させたりするなど計測上の制限が生じる。計測帯域を広げると、信号対雑音比(以下、SNRという)が低下し画像が劣化する。また、計測点数を減らすと、画像の空間分解能が低下し、微小な疾患の診断が困難になる。
整数nの数を調整することで時間間隔dtを広げられるため、計測制限はある程度緩和される。しかし、取得する2枚の画像の両方で任意のコントラストの画像を取得することは困難である。
磁場強度が0.5テスラのとき、dtが広いため、1スライスあたりの計測時間が延長してしまう。すなわち、2次元マルチスライス計測においては、所望の繰り返し時間TRあたりのスライス数を減らさなければならないため、取得したいスライス数が減少してしまう。また、3次元計測においては、単に計測時間が延長してしまう。計測時間が延長すると、被検体の体動アーチファクトが増大する。アーチファクトが増大すると、演算処理に対する誤差が大きくなり、水と脂肪の分離が困難となる。
また、水と脂肪が混在する人体組織では、水信号と脂肪信号が打ち消しあうため、逆位相の画像のSNRは低下する。そのため、静磁場不均一による位相まわりがノイズによって正確に計算できなくなる。その結果、演算処理に対する誤差が大きくなり、水と脂肪の分離が困難となる。
更に、得られた2つの分離画像が水画像、脂肪画像のどちらかであるかの判別ができないという課題がある。
本発明では、水・脂肪の分離撮影において、水と脂肪との間の位相が同位相および逆位相となるようなエコー時間で計測しなくても良好な水・脂肪分離を実現することを課題とする。さらに、得られた2つの分離画像ついて、水画像か脂肪画像かの判別が可能となる装置および方法を実現することを課題とする。
本発明は、水と脂肪の位相差が、正負逆とならず、かつ、πの整数倍とならない2つのエコー時間で2つの原画像を計測する。例えば、あるエコー時間tにおける水と脂肪の位相差をP、エコー時間tからdt後のエコー時間t+dt=tにおける水と脂肪の位相差をPとしたとき、
≠nπ(nは整数) (5)
かつ
≠mπ(mは整数) (6)
かつ
2nπP≠−2mπP(nおよびmは整数) (7)
を満たすようなエコー時間tおよびtで計測し2つの原画像を得る。
前記条件で取得した2つの原画像から、代数的あるいは数値解析的に2つの水対脂肪比マップを算出する。算出された2つの水対脂肪比マップから、2つの位相マップを算出する。算出された2つの位相マップを組み合わせて、空間的な位相差分がそれぞれ最小になるような2つの最小位相差マップを算出する。最小位相差マップを空間的に微分した微分マップのばらつきから、正しい最小位相差マップかどうかを判別する。判別された位相差マップを用いて、原画像を位相補正する。補正された原画像から水・脂肪分離演算処理を行う。
具体的には、被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記被検体に高周波磁場パルスを照射する照射手段と、高周波磁場パルスの照射により前記被検体から生じる核磁気共鳴信号を受信する受信手段と、前記核磁気共鳴信号に位置情報を付加するための傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、前記照射手段、前記傾斜磁場印加手段及び前記受信手段を所定のパルスシーケンスに従って動作させて異なる2つのエコー時間の撮影を実行する制御手段と、前記異なるエコー時間の核磁気共鳴信号から原画像を再構成する画像再構成手段と、を備える磁気共鳴撮影装置であって、前記原画像から、静磁場不均一による位相差マップを算出する位相差マップ算出手段と、前記位相差マップから前記原画像のうちの1画像を位相補正して位相補正画像を算出する位相補正画像算出手段と、前記位相補正画像と位相補正を実施しない前記原画像の2画像から水と脂肪を分離した画像を算出する水脂肪分離画像算出手段とを有することを特徴とする磁気共鳴撮影装置を提供する。
上記磁気共鳴撮影装置は、例えば、前記式(5)、式(6)、式(7)を満たす2つのエコー時間で原画像を計測する。また、上記位相差マップ算出手段は、例えば、前記2つの原画像から、代数的あるいは数値解析的に2つの水対脂肪比マップを算出する水対脂肪比マップ算出手段と、前記2つの水対脂肪比マップから、2つの位相マップを算出する位相マップ算出手段と、前記2つの位相マップの各点の組み合わせから、空間的な位相差分がそれぞれ最小となるように2つの最小位相差マップを算出する最小位相差マップ算出手段と、前記最小位相差マップを空間的に微分した微分マップのばらつきからから、正しい最小位相差マップかどうかを判定する位相差マップ判定手段と、を有する。
本発明によれば、水・脂肪分離のために異なるエコー時間に画像を取得する手法において計測上の制限が緩和され、かつ良好な水・脂肪分離が実現できる。さらに、得られた2つの分離画像ついて、水画像か脂肪画像かの判別が可能となる。
本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置の外観図であり、(a)は、水平磁場方式のMRI装置の外観図、(b)は、垂直磁場方式のMRI装置の外観図、(c)は、垂直磁場方式の他のMRI装置の外観図。 本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置の構成例を示す図。 本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置で使用するグラディエントエコー型パルスシーケンスの一例を示す図。 本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置で使用するスピンエコー型パルスシーケンスの一例を示す図。 (a)は、本発明の実施形態の磁気共鳴装置による水と脂肪とを分離した画像を算出する方法のフローチャート、(b)は、本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置に適用される位相差マップ算出方法のフローチャート。 (a)および(b)は、本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置に適用される計測条件で得られる2つの位相マップを説明する図。 (a)および(b)は、従来の計測条件で得られる2つの位相マップを説明する図。 本発明の実施形態の磁気共鳴撮影装置に適用される2つの最小位相差マップを説明する図。 (a)および(b)は、本発明による効果を、計算機シミュレーション結果を用いて説明する図。 (a)〜(d)は、本発明による効果を、ファントム実験結果を用いて説明する図。
以下、本発明のMRI装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1(a)〜(c)に、本発明が適用される磁気共鳴撮影装置の全体構成と外観図を例示する。図1(a)はソレノイドコイルで静磁場を発生するトンネル型磁石を用いた水平磁場方式のMRI装置である。図1(b)は開放感を高めるために磁石を上下に分離したハンバーガー型(オープン型)の垂直磁場方式のMRI装置である。また、図1(c)は、図1(a)と同じトンネル型のMRI装置である。しかし、磁石の奥行を短くし且つ斜めに傾けることによって、開放感を高めている。本発明は、これらの形態のMRI装置を含む公知の構造のMRI装置に適用することができるが、これに限定されるものではなく、MRI装置の形態やタイプを問わず適用可能である。
本実施形態のMRI装置の構成の一例を図2に示す。このMRI装置は、被検体1が置かれる空間に、静磁場を発生する静磁場コイル2と、静磁場に直交する三方向の傾斜磁場を与えるための傾斜磁場コイル3と、静磁場均一度を調整できるシムコイル4と、被検体1の計測領域に対し高周波磁場を照射する計測用高周波コイル5(以下、単に送信コイルという)と、被検体1から発生する核磁気共鳴信号を受信する受信用高周波コイル6(以下、単に受信コイルという)とを備えている。
静磁場コイル2は、図1に示した装置の構造に応じて、種々の形態のものが採用される。傾斜磁場コイル3およびシムコイル4は、それぞれ傾斜磁場用電源部12およびシム用電源部13により駆動される。図2では、送信コイル5と受信コイル6とを別個に示しているが、送信用と受信用を兼用する一つの高周波コイルのみを用いる構成もある。送信コイル5が照射する高周波磁場は、送信機7により生成される。受信コイル6が検出した核磁気共鳴信号は、受信機8を通して計算機9に送られる。
計算機9は、核磁気共鳴信号に対して様々な演算処理を行い、画像情報などを生成する。上記演算処理には、水と脂肪の分離画像を算出するための各種演算処理が含まれる。
計算機9には、ディスプレイ10、記憶装置11、入力装置15などが接続されている。上述した画像情報や、撮影領域の情報は、ディスプレイ10に表示したり記憶装置11に記録されたりする。入力装置15は、測定条件や、撮影領域情報の設定、演算処理に必要な条件などを入力するためのもので、これら測定条件等も必要に応じて記憶装置11に記録される。
シーケンス制御装置14は、傾斜磁場コイル3を駆動する傾斜磁場用電源部12、シムコイル4を駆動するシム用電源部13、送信機7および受信機8を制御する。制御のタイムチャート(パルスシーケンス)は撮影方法によって予め設定されており、記憶装置11に格納されている。
次に本実施形態のMRI装置で実行されるパルスシーケンスについて説明する。図3に、本実施形態において採用されるパルスシーケンスのタイムチャートを示す。このパルスシーケンスでは、まずRFパルス301を照射し、被検体のスピンを励起する。この際、被検体の特定のスライスを選択するためにスライス選択傾斜磁場GsをRFパルス301と同時に印加する。続いて核磁気共鳴信号に位相エンコードするための位相エンコード傾斜磁場Gpを印加し、その後、読み出し傾斜磁場Gr302を印加して、最初のRFパルス301照射から時間TE後にエコー信号(第1エコー)303を計測する。更に極性の反転した読み出し傾斜磁場Gr304を印加して、第1エコー303計測から時間dt後にエコー信号(第2エコー)305を計測する。このときのエコー時間TEは、TE=TE+dtとなる。
第1エコー303を計測する際のエコー時間TEおよび、第2エコー305を計測する際のエコー時間TEは、以下の式(5)、式(6)、および式(7)の条件を満たすよう選択される。すなわち、エコー時間TEにおける水と脂肪の位相差をP、エコー時間TEからdt後のエコー時間TE+dt=TEにおける水と脂肪の位相差をPとしたとき、
≠nπ(nは整数) (5)
かつ
≠mπ(mは整数) (6)
かつ
2nπP≠−2mπP(nおよびmは整数) (7)
を満たすエコー時間TEおよびエコー時間TEが選択される。
このように、本実施形態では、エコー時間TEとエコー時間TEとを、式(7)に示すように、水と脂肪の位相差が正負逆とならないように設定する。また、式(5)および式(6)に示すように、水と脂肪との位相差PおよびPが、それぞれ、πの整数倍とならないよう各エコー時間TEとエコー時間TEを設定する。
このシーケンスを位相エンコード傾斜磁場Gpの強度を変化させながら所定回数繰り返す。例えば128回、256回等、画像再構成に必要な数のエコー信号を繰り返し取得する。そして、繰り返し回数分の第1エコー303から1つの画像(第1エコー画像)が再構成され、繰り返し回数分の第2エコー305からもう1つの画像(第2エコー画像)が再構成される。これらは後述する水画像および脂肪画像を算出するための演算用の画像として使用される。
なお、図3では、グラディエントエコー型のパルスシーケンスを示したが、図4に示すようなスピンエコー型パルスシーケンスでもよい。
図4に、スピンエコー型パルスシーケンスを示す。このパルスシーケンスでは、まずRFパルス401を照射し、被検体のスピンを励起する。この際、被検体の特定のスライスを選択するためにスライス選択傾斜磁場GsをRFパルス401と同時に印加する。続いて核磁気共鳴信号に位相エンコードするための位相エンコード傾斜磁場Gpを印加し、更にスピンを反転させるためのRFパルス402をスライス選択傾斜磁場Gsとともに照射する。その後、読み出し傾斜磁場Gr403を印加して、最初のRFパルス401照射から時間TE後にエコー信号(第1エコー)404を計測する。更に極性の反転した読み出し傾斜磁場Gr405を印加して、第1エコー404計測から時間dt後にエコー信号(第2エコー)406を計測する。
第1エコー404を計測する際のエコー時間TEおよび、第2エコー406を計測する際のエコー時間TEは、グラディエント型パルスシーケンスと同様、式(5)および式(6)、式(7)の条件を満たすように選択される。
グラディエントエコー型の場合にもスピンエコー型の場合にも、図3および図4に示すように1回の繰り返し時間内でエコー時間の異なる2つの信号を計測してもよいし、2回の計測でエコー時間の異なる信号を計測するようにしてもよい。
本実施形態では、図5(a)に示すように、水と脂肪とを分離した画像を算出する。すなわち、シーケンス制御装置14により各部を制御し、上記図3または図4に示すパルスシーケンスを実行し、異なる時間TEおよびTEでそれぞれエコー信号を得る(撮影;ステップ511)。そして、計算機9では、異なる時間TEおよびTEで得たエコー信号から、それぞれ原画像を再構成する(画像再構成;ステップ512)。
次に、計算機9では、ステップ512で得た2つの原画像から、静磁場不均一による位相差マップを算出し(位相差マップ算出;ステップ513)、得られた位相差マップを用いて、ステップ512で得た2つの原画像のうちの一方を補正し(位相補正画像算出;ステップ514)、補正後の画像と、ステップ514で補正しなかった原画像とから、水と脂肪とを分離した画像を算出する(水脂肪分離画像算出;ステップ515)。
次に、上記ステップ513の、本実施形態の磁気共鳴撮影装置における静磁場不均一による位相差マップを算出する手順について、図5(b)を用いて説明する。
ステップ(501)において、2つの水対脂肪比マップを算出する。まず、水対脂肪比マップを算出するための算出式を求める。第1エコーを計測する際のエコー時間tにおける水の位相をσw1、脂肪の位相をσF1、静磁場不均一による位相まわりをδ、第2エコーを計測する際のエコー時間tにおける水の位相をσw2、脂肪の位相をσF2、静磁場不均一による位相まわりをδ、初期位相をφ、第1エコーとして得られた信号の絶対値をr、偏角をθ、第2エコーとして得られた信号の絶対値をr、偏角をθ、ボクセルに含まれる水信号の割合をR、脂肪信号の割合をR、比例定数をkとすると、得られた第1エコーと第2エコーはそれぞれ式(8)、式(9)で表現できる。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
次に、式(9)を式(8)で除算し、式(10)を得る。
Figure 0005506911
ただし、δ=δ−δ、r=r/r、θ=θ−θである。
次に、式(10)について両辺の絶対値の2乗をとる。
Figure 0005506911
ここで、ボクセルに含まれる水信号の割合R、と脂肪信号の割合Rとに、両者の和が一定となる条件を付加する。例えば、RとRとには、式(12)の関係があると仮定する。
+R=1 (12)
式(11)および式(12)から、以下の式(13)および式(14)を得る。を得る。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
ここで、AおよびBは、以下の式(15)および式(16)で表される。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
σw1、σF1、σw2、σF2、は全て既知の値であり、rは計測された2つの原画像から算出できる。このため、式(13)〜式(16)より2つの水対脂肪比マップRW+:RF+、RW−:RF−を、以下の式(17)および式(18)のように算出できる。ここで、Rの符号が正のときの水信号の割合をRW+と定義したときに式(12)から求まるRをRF+と定義する。また、Rの符号が負のときの水信号の割合をRW−と定義したときに式(12)から求まるRをRF−と定義する。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
ここで、式(11)および式(12)から数値解析的にRW+、RF+、RW−、RF−を求めてもよい。すなわち、式(12)の関係を保ちつつ、式(11)の左辺のRを0から1まで変化させたとき(Rを1から0まで変化させたとき)、複素除算後の絶対値rとの差が最も小さくなる組み合わせを探索することによってRW+、RF+、RW−、RF−を求めてもよい。
次にステップ(502)において、ステップ(501)で算出した2つの水対脂肪比マップから2つの位相マップδ、δを算出する。ここで、RW+とRF+から算出した位相マップをδと定義する。また、RW−とRF−から算出した位相マップをδと定義する。
以下のように、σF1が0〜πの範囲にあるとき、δは水信号が主成分の領域で正しい静磁場マップを表し、δは、脂肪信号が主成分の領域で正しい静磁場マップを表している。一方、σF1が−π〜0の範囲にあるとき、δは脂肪信号が主成分の領域で正しい静磁場マップを表しており、δは、水信号が主成分の領域で正しい静磁場マップを表す。
式(10)にσw1、σF1、σw2、σF2、RW+、RF+をそれぞれ代入し、式(19)〜式(21)を得る。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
Figure 0005506911
また、式(10)にσw1、σF1、σw2、σF2、RW−、RF−をそれぞれ代入し、式(22)〜式(24)を得る。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
Figure 0005506911
ここで、s=s=rであるため、求める位相マップδ、δは、以下の式(25)および式(26)のようにそれぞれ算出できる。
δ=θ−ω (25)
δ=θ−ω (26)
続いて、ステップ(503)において、2つの位相マップの各点において、空間的な位相変化が最小となる2つの最小位相差マップを算出する。その手順を、モデルを用いて説明する。
まず、水の化学シフトfを0Hz、脂肪の化学シフトfを224Hzとし、簡便のため静磁場不均一は無いものとする。そして、水と脂肪の割合が0:100、25:75、50:50、75:25、100:0となる領域が連続的に並んだ1次元モデルを考える。
ここで、第1エコーのエコー時間tと、第2エコーのエコー時間tの条件を以下の(A)〜(D)の4つのパターンで比較する。
(A)tを4.5ms(同位相)、tを6.0ms
(B)tを6.7ms(逆位相)、tを8.2ms
(C)tを4.5ms(同位相)、tを6.7ms(逆位相)
(D)tを6.7ms(逆位相)、tを8.9ms(同位相)
上記各条件において、同位相とは、そのエコー時間において、水・脂肪位相差が0であることを意味し、逆位相とは、そのエコー時間において、水・脂肪位相差がπであることを示す。条件(A)および(B)は本実施形態の条件であり、条件(C)および(D)は従来用いられている条件である。
なお、条件(A)のエコー時間がtの水・脂肪位相差は0であるが、式(5)〜式(7)の条件を満たせば位相差は0でなくてもよい。また、条件(B)のエコー時間がtの水・脂肪位相差はπであるが、式(5)〜式(7)の条件を満たせば位相差はπでなくてもよい。
ここで、条件(A)における位相マップδ、δを図6(a)に、条件(B)における位相マップδ、δを図6(b)に、それぞれ示す。
また、条件(C)における位相マップδ、δを図7(a)に、条件(D)における位相マップδ、δを図7(b)に、それぞれ示す。
図6(a)(601)〜(605)および図7(a)(701)〜(705)は、水と脂肪の割合が0:100、25:75、50:50、75:25、100:0の領域をそれぞれ示している。また、図6(606:黒丸)および図7(706:黒丸)は、各条件におけるδのグラフ、図6(607:白枠)および図7(707:白枠)は、各条件におけるδのグラフをそれぞれ示している。
図6(a)に示すように、本実施形態における条件では、水と脂肪の割合によってδとδの位相差(608)が変化していることがわかる。水と脂肪の割合によりδとδの位相差(608)が急激に変化することを位相とびと呼ぶ。
静磁場不均一による位相まわりは、金属等の磁性体が近傍にない限り、空間的になだらかに変化する。このため、プロトンが連続的に存在している領域では、図6(a)に示す位相差(608)のような位相とびは生じない。したがって、脂肪が主要な成分を占めている(601)および(602)の領域ではδが静磁場不均一による位相まわりを表し、水が主要な成分を占めている(604)および(605)の領域では、δが静磁場不均一による位相まわりを表していることになる。なお(603)の領域では、水と脂肪の割合が同じであるため、δ、δともに静磁場不均一による位相まわりを表している。
なお、図6(b)に示すように、位相差(609)は、第1エコーのエコー時間tが逆位相のときは、図6(a)に示す位相差(608)と逆の関係になる。すなわち、脂肪が主要な成分を占めている(601)および(602)の領域ではδが静磁場不均一による位相まわりを表し、水が主要な成分を占めている(604)および(605)の領域では、δが静磁場不均一による位相まわりを表している。
一方、図7(a)に示すように、従来の計測条件では、水と脂肪の割合によらずδとδの位相差(708)は、πあるいは−πとなる。そのため、δとδのどの領域が正しい位相まわりを反映しているかが判断できない。
なお、図7(b)に示すように、位相差(709)は、第1エコーのエコー時間tが逆位相のときは、図6(b)に示す位相差(609)と同様、図7(a)に示す位相差(708)と関係が逆になる。
本実施形態では、水画像と脂肪画像を区別するために、図6(a)に示す位相差(608)や図6(b)に示す位相差(609)にあるような水と脂肪の割合が変化することによって生じる位相とびを利用する。
上述したように、静磁場不均一による位相まわりは、金属等の磁性体が近傍にない限り、空間的になだらかに変化する。したがって、算出した位相マップδ、δの任意の点を基準点とし、基準点と隣り合う点との位相差がもっとも小さい点を、領域を拡大しながら探索し、算出していき、最終的に最小位相差マップδ+1およびδ−1を算出する。この最小位相差マップδ+1およびδ−1のうち,どちらかが静磁場不均一による位相まわりを正しく表現していることになる。
ここで、2つの最小位相差マップδ+1およびδ−1を算出する手順を、図6(a)を使って説明する。
[手順1]δおよびδでの基準点xを定める。ここでは、位相差|δ−δ|が最も大きい点を基準点xとして設定する。たとえば、図6(a)の点(610)を基準点xとして設定する。
[手順2]最小位相差マップδ+1およびδ−1を算出するために、基準点xにおけるδ+1およびδ−1の値を定める。ここでは、δ+1(x)=δ(x)、δ−1(x)=δ(x)とする。
[手順3]δ+1およびδ−1を算出するために、δ+1(x)に対して、隣り合う点δ(x+1)およびδ(x+1)との位相差分のうち、最も小さくなる点をδ+1(x+1)に設定する。例えば、図6(a)において、601、602の領域では、δ+1(x+1)にδ(x+1)が設定され、604、605の領域では、δ+1(x+1)にδ (x +1)が設定される。
また、δ−1(x)に対して、隣り合う点δ(x+1)およびδ(x+1)との位相差分のうち、最も小さくなる点をδ−1(x+1)に設定する。
[手順4]手順3をデータ全体で処理が終了するまでを繰り返し、δ+1、δ−1を算出する。
図8に最小位相差マップδ+1およびδ−1をそれぞれ示す。(801:白丸)はδ+1、(802:米印)はδ−1をそれぞれ示している。最小位相差マップδ+1およびδ−1のそれぞれが隣り合う点との差分が最小になっていることがわかる。なお、最小位相差マップδ+1上には位相とびが残っているが、それは、基準点xの位置によって変わる。本実施形態では、基準点xを図6(a)の点(610)に設定したため、位相とびが残る領域が存在する。
ここで求まる2つの最小位相差マップδ+1およびδ−1のうちいずれかが正しい静磁場不均一による位相差マップを表していることになる。
次に、この最小位相差マップから、静磁場不均一による位相差マップを判定する。まず、図5ステップ(504)において、ステップ(503)で算出した2つの最小位相差マップの微分マップDおよびDを算出する。微分をとる代わりに、式(27)、式(28)で示すように、隣り合う点との複素除算から求めてもよい。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
ただし、nは整数である。
図5ステップ(505)において、算出した微分マップDおよびDのばらつきを算出し、そのばらつきが最小の最小位相差マップを選択する。このばらつきは、たとえば標準偏差の大小から求めてもよいし、微分値のヒストグラムから検査者が判断してもよい。
図8(801)に示すδ+1は、水と脂肪の割合によって生じる位相とびのぶんだけ微分値のばらつきが増す。したがって、正しい位相差マップδは、(802)に示すδ−1となる。
以上のステップによって、正しい静磁場不均一による位相差マップδが算出される。
次に、上記ステップ514の位相補正画像算出方法、および、ステップ515の水画像および脂肪画像の算出方法について説明する。
上記ステップ514では、第1エコーで計測した画像をI、第2エコーで計測した画像をIとしたとき、上述した位相差マップδを使って画像Iを式(29)によって位相補正しI’を算出する。
Figure 0005506911
なお、画像Iを式(30)によって位相補正しI’を算出してもよい。
Figure 0005506911
以下、ここでは、ステップ514においてI’を算出し、用いる場合を例にあげて説明する。
次に、ステップ515において、画像IとI’とを使って水画像と脂肪画像を算出する。上述のように、第1エコー時間における水の位相をσw1、脂肪の位相をσF1、第2エコー時間における水の位相をσw2、脂肪の位相をσF2、水画像をW、脂肪画像をFとしたとき、IとI’は以下の連立方程式で表現できる。
Figure 0005506911
Figure 0005506911
Figure 0005506911
Figure 0005506911
式(33)を、転置行列Aおよび逆行列を用いて変形し、得られた式(35)を用い、水画像および脂肪画像を算出する。
Figure 0005506911
ここで、本発明の効果を計算機シミュレーションおよびファントム実験にて確認する。
計算機シミュレーション結果を図9に示す。図9(a)は水画像、図9(b)は脂肪画像である。なお、ここで使用したモデルは、上述した水と脂肪の割合が0:100、25:75、50:50、75:25、100:0となる領域が連続的に並んだモデルである。また、第1エコー時間を4.5ms、第2エコー時間を6.0msとした。
図9(a)、(b)に示すように、設定した水と脂肪の割合に合わせて、水画像と脂肪画像とが分離できていることがわかる。
次にファントム実験結果を図10に示す。図10(1001)は塩化ニッケル水溶液ファントム、図10(1002)は脂肪マットである。また、計測条件は、繰り返し時間TRが80ms、フリップ角は15度、撮影視野は360mm、計測マトリクスは128×128、積算回数は2回とした。
図10(a)はエコー時間4.5msで計測した第1エコー画像、図10(b)はエコー時間6.0msで計測した第2エコー画像である。また、図10(c)および(d)は本発明によって分離された水画像および脂肪画像をそれぞれ示している。図10(c)および(d)に示すように、それぞれ水と脂肪とが同位相および逆位相になるエコー時間で取得した画像でなくても水画像と脂肪画像とが分離できていることがわかる。また、水画像と脂肪画像とが、間違えることなく判別されていることがわかる。
本発明によって、以上のように、水・脂肪の分離撮影において、水と脂肪との間の位相が、同位相および逆位相となるようなエコー時間で計測しなくても良好な水・脂肪分離を実現する。さらに、得られた2つの分離画像ついて、水画像か脂肪画像かの判別が可能となる。
1:被検体、2:静磁場コイル、3:傾斜磁場コイル、4:シムコイル、5:送信コイル、6:受信コイル、7:送信機、8:受信機、9:計算機、10:ディスプレイ、11:記憶装置、12:傾斜磁場用電源部、13:シム用電源部、14:シーケンス制御装置、15:入力装置、301:RFパルス、302:読み出し傾斜磁場、303:第1エコー、304:読み出し傾斜磁場、305:第2エコー、401:RFパルス、402:RFパルス、403:読み出し傾斜磁場、404:第1エコー、405:読み出し傾斜磁場、406:第2エコー、601:領域、602:領域、603:領域、604:領域、605:領域、606:位相マップ、607:位相マップ、608:位相差、609:位相差、610:基準点、701:領域、702:領域、703:領域、704:領域、705:領域、706:位相マップ、707:位相マップ、708:位相差、709:位相差、801:最小位相差マップ、802:最小位相差マップ、1001:塩化ニッケル水溶液ファントム、1002:脂肪マット

Claims (6)

  1. 被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、
    前記被検体に高周波磁場パルスを照射する照射手段と、
    高周波磁場パルスの照射により前記被検体から生じる核磁気共鳴信号を受信する受信手段と、
    前記核磁気共鳴信号に位置情報を付加するための傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、
    前記照射手段、前記傾斜磁場印加手段及び前記受信手段を所定のパルスシーケンスに従って動作させて異なる2つのエコー時間の撮影を実行する制御手段と、
    前記異なるエコー時間の核磁気共鳴信号から原画像を再構成する画像再構成手段と、
    を備える磁気共鳴撮影装置であって、
    前記原画像から、静磁場不均一による位相差マップを算出する位相差マップ算出手段と、
    前記位相差マップから前記原画像のうちの1画像を位相補正して位相補正画像を算出する位相補正画像算出手段と、
    前記位相補正画像と位相補正を実施しない前記原画像の2画像から水と脂肪を分離した画像を算出する水脂肪分離画像算出手段と、を有し、
    前記制御手段は、水と脂肪との位相差が正負逆とならず、かつ、水と脂肪との位相差がπの整数倍とならないよう、前記異なる2つのエコー時間を設定するエコー時間設定手段を有すること
    を特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  2. 被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、
    前記被検体に高周波磁場パルスを照射する照射手段と、
    高周波磁場パルスの照射により前記被検体から生じる核磁気共鳴信号を受信する受信手段と、
    前記核磁気共鳴信号に位置情報を付加するための傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、
    前記照射手段、前記傾斜磁場印加手段及び前記受信手段を所定のパルスシーケンスに従って動作させて異なる2つのエコー時間の撮影を実行する制御手段と、
    前記異なるエコー時間の核磁気共鳴信号から原画像を再構成する画像再構成手段と、
    を備える磁気共鳴撮影装置であって、
    前記原画像から、静磁場不均一による位相差マップを算出する位相差マップ算出手段と、
    前記位相差マップから前記原画像のうちの1画像を位相補正して位相補正画像を算出する位相補正画像算出手段と、
    前記位相補正画像と位相補正を実施しない前記原画像の2画像から水と脂肪を分離した画像を算出する水脂肪分離画像算出手段と、を有し、
    前記制御手段は、水と脂肪との位相差が正負逆とならないよう前記異なる2つのエコー時間を設定するとともに、前記異なる2つのエコー時間のうち、少なくとも一方のエコー時間を、水と脂肪との位相差がπの整数倍とならないよう設定するエコー時間設定手段を有すること
    を特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  3. 請求項1または2記載の磁気共鳴撮影装置であって、
    前記位相差マップ算出手段は、
    前記原画像から、水と脂肪の比を算出する水対脂肪比算出手段と、
    前記水対脂肪比から、位相マップを算出する位相マップ算出手段と、
    前記位相マップの基準点から隣り合う点の位相差が最も小さくなる点を、領域を拡大しながら探索し、最小位相差マップを算出する最小位相差マップ算出手段と、
    前記最小位相差マップから、静磁場不均一による位相差マップを判定する位相差マップ判定手段と、を有すること
    を特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  4. 前記水対脂肪比算出手段は、水と脂肪との割合の和が一定となる条件を付加して代数的に算出する算出手段を有すること
    を特徴とする請求項3記載の磁気共鳴撮影装置。
  5. 前記水対脂肪比算出手段は、水と脂肪の割合の和が一定となる条件を付加して数値解析的に算出する算出手段を有すること
    を特徴とする請求項3記載の磁気共鳴撮影装置。
  6. 前記位相差マップ判定手段は、前記最小位相差マップの微分値から、標準偏差が最小となる最小位相差マップを選択する選択手段を有すること
    を特徴とする請求項3記載の磁気共鳴撮影装置。
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