JP5505539B1 - 抄紙機の運転方法及び抄紙機用プレス装置 - Google Patents
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Abstract
湿紙の脱水性能を確保しながらフェルトの損傷を抑制することができるようにする。
【解決手段】
予め、フェルト41,42の圧縮率判定閾値及び回復率判定閾値を設定し、フェルト41,42が、圧縮率が圧縮率判定閾値以上、且つ回復率が回復率判定閾値以上の特定フェルトの場合には、フェルトサクションボックス8の作動を停止する。
【選択図】図2
Description
しかし、上記のように、サクションボックスにおけるリップ部等の材質を特定したとしても、フェルトの損傷を抑制するには限度がある。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施する形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的として位置づけることができる。
(3)前記フェルトサクションボックスを、その作動時には前記特定フェルトに接触させ、その非作動時には前記特定フェルトから離隔させる移動機構を有し、前記フェルトサクションボックスの作動を停止する際には、前記移動機構を作動させ、前記フェルトサクションボックスを前記特定フェルトから離隔させることが好ましい。
(4)前記特定フェルトの通気度が15〜35cc/cm2/sであることが好ましい。
(5)抄紙速度が500m/分以上であることが好ましい。
(8)前記フェルトサクションボックスを、その作動時には前記特定フェルトに接触させ、その非作動時には前記特定フェルトから離隔させる移動機構を有し、前記制御装置は、前記フェルトサクションボックスの作動を停止する際に、前記移動機構を作動させ、前記フェルトサクションボックスを前記特定フェルトから離隔させることが好ましい。
(9)前記特定フェルトの通気度が15〜35cc/cm2/sであることが好ましい。
(10)抄紙速度が500m/分以上であることが好ましい。
ここでは、第1実施形態としてのプレス装置を例示して抄紙機の運転方法としての発明を説明し、第2実施形態として第1実施形態と同一のプレス装置を例示して抄紙機の運転方法及び抄紙機用プレス装置としての発明を説明する。
〔抄紙機〕
まず、本実施形態にかかる抄紙機の概要について説明する。
実施形態にかかる抄紙機は、図1に示すように、上流側から、フロースプレッダ1,ヘッドボックス2,フォーマパート3,プレスパート4,ドライヤパート5,カレンダーパート6,リールパート7を備えて構成される。
フォーマパート3では、パルプ懸濁液はワイヤ32に載って移送されながらワイヤ32の網目を通して脱水されマット状にされ湿紙となる。この湿紙は、次工程のプレスパート4に移送される。
カレンダーパート6では、カレンダスタック61により、紙の表面にカレンダ処理を行なって、リールパート7に移送される。
リールパート7では、移送された紙がリール71にロール状に巻き取られる。
次に、本実施形態にかかるプレスパート4について説明する。
図2に示すように、プレスパート4には、何れも無端状の第1フェルト(ロールニッププレス用フェルト)41,第2フェルト(ロールニッププレス用フェルト)42,第3フェルト(シュープレス用フェルト)43,第4フェルト44が上流側から配備されてなる、抄紙機用プレス装置4Aが備えられている。以下、抄紙機用プレス装置4Aを説明する。なお、湿紙10は太線で示し、湿紙10の移送される方向を太線に重ねた矢印で示す。
シューロール48とセンタロール46との間には、第3フェルト43及び湿紙10が挟み付けられ、第3ニップ部(シュープレス部)N3が構成されている。
また、第4ニップ部N4を通過した湿紙10が、第4フェルト44から離れて4番プレストップロール47A側に進み、更に、次工程のドライヤパート5に進むように案内するガイドロール44iが装備されている。
ところで、各フェルト41〜44には、湿紙10から吸収した水分や汚れ(紙繊維のくず等も含む)など(以下、これらを「水分等」と総称する)が蓄積することがある。フェルトに水分が蓄積していくとフェルト中の含水量が飽和して脱水性能が著しく低下してしまい、また、フェルトに汚れが蓄積していくと、汚れが蓄積した部分の脱水性能が低下し、脱水ムラ(脱水不良)が生じてしまう場合がある。
本実施形態にかかる抄紙機の運転方法は、上記の抄紙機を用いて実施する。以下、抄紙機の運転方法について説明する。この運転方法は、オペレータの操作によって実施してもよく、また、制御装置によって実施してもよい。
本運転方法の特徴は、抄紙機の運転時に、各サクションボックス8を作動状態とするか非作動状態とするかを、フェルト41〜44のフェルト特性に応じて選択することにある。
TC=100×(T1−T2)/T1 ・・・ (1)
上記の式(1)では、T1が加圧前のフェルトの厚みを示し、T2が加圧後のフェルトの厚みを示す。
「回復率TR」は、ニップ部において潰されたフェルトの回復度合(復元度合)を示すパラメータである。この「回復率TR」は、例えば下記の式(2)で表される。
TR=100×(T3−T2)/T2 ・・・ (2)
ただし、フェルトを長く使用していくと、フェルトの水分や汚れの蓄積が次第に増加して性能が低下し、次工程に移送する湿紙の品質を十分に確保できなくなることも判明した。
フェルト41については、圧縮率判定閾値をTPA1に、回復率判定閾値をTPB1に、フェルト42については、圧縮率判定閾値をTPA2に、回復率判定閾値をTPB2に、フェルト43については、圧縮率判定閾値をTPA3に、回復率判定閾値をTPB3に、フェルト44については、圧縮率判定閾値をTPA4に、回復率判定閾値をTPB4に、それぞれ設定する。
本発明の第1実施形態にかかる抄紙機用プレス装置4Aは上述のように構成され、この抄紙機は上述の方法で運転されるため、以下の効果を得ることができる。
フェルト41〜44は、その「圧縮率TC」が「圧縮率判定閾値TPA」以上、且つ、「回復率TR」が「回復率判定閾値TPB」以上の特定フェルトである場合には、サクションボックス8を使用する場合よりも使用しない場合の方が長寿命になる。このため、フェルト41〜44が特定フェルトである場合に、サクションボックス8の作動を停止することにより、湿紙10の脱水性能を確保しながらフェルト41〜44の損傷を抑制することができる。さらに、サクションボックス8の作動にかかる電力を節減できる。さらにまた、サクションボックス8の作動停止によりフェルト41〜44の走行抵抗となる真空吸引が停止されるため、抄紙機用プレス装置4Aの駆動ロールの駆動にかかる電力も削減できる。
第1フェルト41が、その「圧縮率TC」が25%以上、且つ、「回復率TR」が30%以上である特定フェルトである場合に、サクションボックス8の作動を停止することにより、湿紙10の脱水性能を確保しながら第1フェルト41の損傷を抑制することができる。
これらのフェルト41,42は、その「圧縮率TC」及び「回復率TR」が下流側のフェルト43,44のそれよりも高いため、湿紙10からより確実に水分等を除去することができる。
これらのフェルト43,44は、その「圧縮率TC」及び「回復率TR」が上流側のフェルト41,42のそれよりも低いため、より多くのフェルトを適用することができ、汎用性を確保することができる。
また、フェルト41〜44は、一般的な通気度を有するため、特殊なフェルトを用いることを要せず、汎用性を確保することができる。
また、抄紙速度が500m/分以上であるため、フェルト41〜44からの水分等の除去が促進されて、フェルト41〜44の含水量が飽和してしまうのを確実に回避することができる。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、第1実施形態で上述の抄紙機用プレス装置4A(図2参照)に制御装置90を追加したものである。この制御装置90は、上述の第1実施形態における〔抄紙機の運転方法〕を実施する制御装置の一例である。
条件判定部91は、制御部90a〜90dのそれぞれについて、非作動条件の成否を判定する。以下、条件判定部91によって成否判定される非作動条件について説明する。
非作動条件は、サクションボックス8の作動停止(非作動)にかかる条件である。この非作動条件は、第1実施形態で上述の(A1)及び(A2)の何れもが成立することを少なくとも含んでいる。すなわち、非作動条件は、(A1)及び(A2)の何れもの成立が条件判定部91により判定されると成立し、そうでなければ不成立となる。言い換えれば、フェルト41〜44が(A1)及び(A2)の何れもを満たす特定フェルトの場合に非作動条件が成立し、フェルト41〜44が特定フェルトでなければ非作動条件は不成立となる。
(B1)フェルト41〜44が使用限界に達していないこと。
本実施形態では、使用限界の判定に使用期間を用いており、「フェルト41〜44の使用期間が予め設定された所定期間内であること」としている。なお、使用限界の判定は、使用期間に替えて、例えば抄紙機用プレス装置4Aの実使用時間と平均抄紙速度との積で表わすことのできるフェルトの走行距離を用いてもよく、また、フェルト41〜44で処理された湿紙10の状態をセンサで検出して検出結果から使用限界を判定してもよい。
なお、非作動条件には、少なくとも上記(A1),(A2)が含まれていればよく、その他の上記(B1)に加えて又は替えて、フェルト41〜44の厚みや材質などを考慮した種々の要件を加味してもよい。
次に、制御装置90の各制御部90a〜90dによってそれぞれ実施される「非作動制御」及び「作動制御」についてそれぞれ説明する。なお、制御部90a〜90dのそれぞれにより実施される「非作動制御」及び「作動制御」は、制御対象となるサクションボックス群8A〜8Dの配設箇所が異なるだけで、その制御内容は同様である。
本発明の第2実施形態にかかる抄紙機用プレス装置は上述のように構成され、この抄紙機は上述の方法で運転されるため、以下の効果を得ることができる。
制御装置90により実施される非作動制御により、サクションボックス8の作動が停止された場合、湿紙10の脱水性能を確保しながらフェルト41〜44の損傷を抑制することができる。この非作動制御が、移動機構100が作動されてサクションボックス8がフェルト41〜44から離隔させるものであれば、サクションボックス8によるフェルト41〜44の損傷を回避することができる。このように、第1実施形態にかかる効果と同等の効果を得ることができる。
〔抄紙機〕
本実施形態にかかる抄紙機の概要は、図1を参照して既に説明した第1実施形態のものと同様であり、第1実施形態との相違点は、プレスパート4の抄紙機用プレス装置104Aのみであるので、以下、第3実施形態にかかるプレスパート4について説明する。なお、ここで説明する点を除いては、第1実施形態で説明したものと同様になっており、これらについては、同様の符号を付し、各部の説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態のプレスパート4に装備される抄紙機用プレス装置104Aは、何れも無端状の第1フェルト(ロールニッププレス用フェルト)141,第2フェルト(ロールニッププレス用フェルト)142,第3フェルト(シュープレス用フェルト)143が上流側から配備されている。なお、ここでも、湿紙10は太線で示し、湿紙10の移送される方向を太線に重ねた矢印で示す。
シューロール148とカウンタロール148Cの間には、第3フェルト143及び湿紙10が挟み付けられ、第3ニップ部N13が構成されている。
サクションプレスロール145Aは、第1ニップ部N11の直上流部に吸引部145aを配置され、湿紙10を第1フェルト141に確実に付着させた状態で第2ニップ部N12に進入させるようになっている。
第1実施形態と同様に、各フェルト141〜143には、湿紙10から吸収した水分や汚れ(紙繊維のくず等も含む)など(水分等)が蓄積することがある。フェルトに水分が蓄積していくとフェルト中の含水量が飽和して脱水性能が著しく低下してしまい、また、フェルトに汚れが蓄積していくと、汚れが蓄積した部分の脱水性能が低下し、脱水ムラ(脱水不良)が生じてしまう場合がある。
第1フェルト141には、上流側に高圧摺動シャワー82が1つ配置され、下流側にウェッティングシャワー81とサクションボックス8が2セット配置されて第1サクションボックス群18Aが構成されている。同様に、第2フェルト142には、上流側に高圧摺動シャワー82が1つ配置され、下流側にウェッティングシャワー81とサクションボックス8が2セット配置されて第2サクションボックス群18Bが構成されている。
本実施形態にかかる抄紙機の運転方法は、上記の抄紙機を用いて実施する。以下、抄紙機の運転方法について説明する。この運転方法は、オペレータの操作によって実施してもよく、また、制御装置によって実施してもよい。
なお、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、紙原料液や抄紙速度等の抄紙機の運転条件を所定範囲内に設定して抄紙機の運転の実施するものとする。
また、第1実施形態と同様に、フェルト特性として、圧縮特性については「圧縮率TC」を、回復特性については「回復率TR」を、それぞれ前述の式(1),(2)のように規定する。
本発明の第3実施形態にかかる抄紙機用プレス装置は上述のように構成され、この抄紙機は上述の方法で運転されるため、以下の効果を得ることができる。
本発明の第3実施形態にかかる抄紙機用プレス装置は上述のように構成され、この抄紙機は上述の方法で運転されるため、以下の効果を得ることができる。
また、フェルト141〜143は、一般的な通気度を有するため、特殊なフェルトを用いることを要せず、汎用性を確保することができる。
また、抄紙速度が500m/分以上であるため、フェルト141〜143からの水分等の除去が促進されて、フェルト141〜143の含水量が飽和してしまうのを確実に回避することができる。
次に、図5を流用して、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態は、第3実施形態で上述の抄紙機用プレス装置104Aに制御装置を追加したものである。この制御装置は、上述の第3実施形態における〔抄紙機の運転方法〕を実施する制御装置の一例である。
この制御装置は、サクションボックス群18A〜18Cについて、非作動条件の成否を判定し、この非作動条件の成立を判定すると非作動制御を実施し、非作動条件の非成立を判定すると作動制御を実施する。
さらに、非作動条件には、(B1)フェルト141〜143が使用期限に達していないことが含まれることが好ましく、この(B1)にかかる「所定期間」は、第2実施形態のものと同様である。
本発明の第4実施形態にかかる抄紙機用プレス装置は上述のように構成され、この抄紙機は上述の方法で運転されるため、以下の効果を得ることができる。
抄紙機用プレス装置104Aの制御装置により実施される非作動制御により、サクションボックス8の作動が停止された場合、湿紙10の脱水性能を確保しながらフェルト141〜43の損傷を抑制することができる。この非作動制御が、移動機構100が作動されてサクションボックス8がフェルト141〜143から離隔させるものであれば、サクションボックス8によるフェルト141〜143の損傷を回避することができる。このように、第3実施形態にかかる効果と同等の効果を得ることができる。
まず、第2フェルト42にかかる実施例1〜3及びこれらにかかる比較例Iを説明する。
実施例1〜3及び比較例Iのそれぞれは、上述の第1実施形態の抄紙機用プレス装置4Aのフェルトに、下記の表1に示す圧縮率TC,回復率TRの特性を有するフェルトを適用し、下記の条件(a1)〜(a6)のもとで、フェルトの使用期間(耐用期間)を評価したものである。
(a1)生産品目は、塗工紙用原紙である。
(a2)原紙の坪量範囲は、38.0〜66.3g/m2である。
(a3)平均抄紙速度は、1100m/分である。
(a4)第1ニッププレス部N1を通過する第2フェルトである。
(a5)第1プレスニップ部N1の線圧は、70kN/mである。
(a6)第2フェルト42のサクションボックス8による吸引の真空圧は、−45〜−30kpaである。
実施例2の第2フェルト42は、「圧縮率TC」が36%であり、「回復率TR」が49%である。
実施例3の第2フェルト42は、「圧縮率TC」が45%であり、「回復率TR」が70%である。
一方、比較例Iの第2フェルト42は、「圧縮率TC」が24%であり、「回復率TR」が27%である。
このようにして、下記の表1に示す第2フェルト42の使用期間の評価結果を得た。
このように、上述の第1実施形態及び第2実施形態において、圧縮率判定閾値TPA2が25%であり、回復率判定閾値TPB2が30%であることが、表1に示す実施例1〜3及び比較例Iからも裏付けられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の第1実施形態〜第4実施形態に示した抄紙機の運転方法は、ロールニッププレスを有する種々の抄紙機に適用することができる。例えば、抄紙機にロールニッププレスが複数設けられる場合には、複数のロールニッププレスの一部に本運転方法を適用してもよい。
上述の第2及び第4実施形態では、制御装置により非作動制御及び作動制御が実施されるものを示したが、これらの非作動制御及び作動制御の実施内容をオペレータの手動操作により実施してもよい。
4A 抄紙機用プレス装置
41 第1フェルト
42 第2フェルト
43 第3フェルト
44 第4フェルト
8 フェルトサクションボックス
81 ウェッティングシャワー
82 高圧摺動シャワー
100 移動機構
N1 第1ニップ部(ロールニッププレス)
N2 第2ニップ部(ロールニッププレス)
N3 第3ニップ部(シュープレス)
N4 第4ニップ部(ロールニッププレス)
90 制御装置
Claims (10)
- 上流部に配置されフェルトを介して湿紙を押圧するロールニッププレスと、前記ロールニッププレスの前記フェルト中の水分を吸引する少なくとも1基のフェルトサクションボックスと、を有するプレス装置を装備した抄紙機の運転方法であって、
前記フェルトの圧縮率判定閾値を25%、及び回復率判定閾値を30%とし、
前記フェルトが、圧縮率が前記圧縮率判定閾値以上、且つ回復率が前記回復率判定閾値以上の特定フェルトの場合には、前記特定フェルトの耐用期間に亘って前記フェルトサクションボックスを非作動状態とする
ことを特徴とする、抄紙機の運転方法。 - 前記プレス装置にはシュープレスを有し、前記ロールニッププレスは前記シュープレスの上流部に配置されている
ことを特徴とする、請求項1記載の抄紙機の運転方法。 - 前記フェルトサクションボックスを、その作動時には前記特定フェルトに接触させ、その非作動時には前記特定フェルトから離隔させる移動機構を有し、
前記フェルトサクションボックスの作動を停止する際には、前記移動機構を作動させ、前記フェルトサクションボックスを前記特定フェルトから離隔させる
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の抄紙機の運転方法。 - 前記特定フェルトの通気度が15〜35cc/cm2/sである
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の抄紙機の運転方法。 - 抄紙速度が500m/分以上である
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の抄紙機の運転方法。 - 上流部に配置されフェルトを介して湿紙を押圧するロールニッププレスと、前記ロールニッププレスの前記フェルト中の水分を吸引する少なくとも1基のフェルトサクションボックスと、を有する抄紙機用プレス装置であって、
前記フェルトの圧縮率判定閾値を25%、及び回復率判定閾値を30%とし、前記フェルトが、圧縮率が前記圧縮率判定閾値以上、且つ回復率が前記回復率判定閾値以上の特定フェルトの場合には、前記特定フェルトの耐用期間に亘って前記フェルトサクションボックスを非作動状態とする制御装置が装備されている
ことを特徴とする、抄紙機用プレス装置。 - シュープレスを更に有し、前記ロールニッププレスは前記シュープレスの上流部に配置されている
ことを特徴とする、請求項6記載の抄紙機用プレス装置。 - 前記フェルトサクションボックスを、その作動時には前記特定フェルトに接触させ、その非作動時には前記特定フェルトから離隔させる移動機構を有し、
前記制御装置は、前記フェルトサクションボックスの作動を停止する際に、前記移動機構を作動させ、前記フェルトサクションボックスを前記特定フェルトから離隔させる
ことを特徴とする、請求項6又は7記載の抄紙機用プレス装置。 - 前記特定フェルトの通気度が15〜35cc/cm2/sである
ことを特徴とする、請求項6〜8の何れか1項に記載の抄紙機用プレス装置。 - 抄紙速度が500m/分以上である
ことを特徴とする、請求項6〜9の何れか1項に記載の抄紙機用プレス装置。
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- 2013-04-22 JP JP2013089829A patent/JP5505539B1/ja active Active
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