JP5504253B2 - ヒトの脳疾患の治療のためのプロドラッグとしてのガランタミン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、ガランタミンと比較して、ヒトの脳疾患の治療において効能が高く、かつ副作用が少ない、選択されたガランタミン誘導体に関するものである。
植物アルカロイドのガランタミンは、コリンエステラーゼ阻害剤(ChE-I)として、およびニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)感作剤(APL:アロステリック強化リガンド)として示されてきており、ガランタミンは、アルツハイマー病(AD)を含む、いくつかのヒトの脳疾患の治療のために提案されてきている。現在、アルツハイマーの患者のChE-IおよびAPLでの治療に対するコンプライアンスはむしろ低く、20%程度であるが、その主な理由は副作用の吐き気、下痢、嘔吐、拒食症および筋痙攣である。ガランタミンの場合、これらの副作用の大半は胃腸管を通る際の薬剤の作用によるものであり、また、この薬剤が脳血液関門(BBB)を通過して脳に、限定的にしか浸透しないことによるものである。ガランタミンの副作用に対応する患者を助けるため、薬剤メーカーは、この薬剤の1日の投与量を16−24mg/1日に制限し、この投与量には、4mg/1日から始めて2−3ヶ月の期間で段階的に増やして、ゆっくり到達させることを推奨している。
ガランタミンの脳への蓄積量がむしろ低いということは、修飾されていない薬剤として投与されたとき、この薬剤の治療的使用に関し、すなわち、ADのような認知障害の治療にとって、重大な不利益となる。〜1.3という脳−血漿比に示されているように、投与された薬剤の少しの部分しか脳に到達せず、他の(抹消)組織の薬物が高濃度であるということにより、全てではないが大部分の副作用が引き起こされる。ガランタミンの周辺的な作用の大抵は、重症筋無力症ポリオウイルス感染症
国際公開WO2007/039138では、ガランタミンの低疎水性と、それに関連するヒト脳への限定的な分配について記載されており、脳中枢神経系に位置する標的分子に作用することが意図される投薬法のこれらの欠点を克服するための幾つかの手段が提案されている。同文献では、個々の化合物の脳血液関門(BBB)を通過しての輸送が顕著に改善した多くのガランタミン誘導体が記載されており、認知欠陥に関連する様々な疾患の治療のための薬剤として提案されている。
EP-A 648 771、EP-A 649 846及びEP-A 653 427はすべて、ガランタミン誘導体、それらの製造プロセス及びそれらの医薬品としての使用について述べている。しかしながら、これらの出願のいずれもが、基本化合物及び誘導体の脳血液関門の透過及び脳対血漿比を高める方法や手段について考慮していない。
US 6,150,354はアルツハイマー病の治療に用いるいくつかのガランタミン類似化合物に関するものである。しかしながら、脳血液関門の透過を増加させるための選択的な化学的修飾については考慮されていない。
WO 01/74820、WO 00/32199及びWO 2005030333は、様々なヒトの脳及び他の疾患、並びに急性の機能的脳損傷の治療に用いるガランタミン誘導体及び類似化合物に関するものである。しかしながら、脳血液関門透過および脳対血液濃度比を改善するための選択的な化学的修飾又は他の手段については考慮されていない。
WO 88/08708、WO 99/21561、WO 01/43697及びUS 2003/0162770は、様々な認知症の治療に用いるガランタミン誘導体及び類似化合物に関するものである。しかしながら、脳対血液濃度比を改善するための選択的な化学的修飾又は他の手段については考慮されていない。
WO 2005/030713は、ナルウェジンブロモアミド誘導体からのガランタミンの光学異性体の合成方法に関するものである。しかしながら、それはガランタミンの他の誘導体、医薬品としてのそれらの使用、又は当該化合物の脳対血液濃度比を高めることを目的とした化学的修飾を論じていない。
WO 97/40049は、アルツハイマー病の治療に適用しうるいくつかのベンズアゼピン誘導体及び関連化合物について述べている。しかしながら、この出願には化合物の脳血液関門透過を増加させるため、および高い脳対血液濃度比を得るための概念は提供されていない。
本発明の目的は、プロドラッグとして、又は脳中枢神経系で薬力学効果が高く周辺組織で副作用が低い薬剤として有用である化合物を提供することである。
この目的は請求項に規定されるような方法及び化合物によって達成される。
ガランタミンおよびプロ−ガランタミンによる脳のエステラーゼ阻害を示す図である。 プロ−ガランタミンからガランタミンへの酵素的開裂を示す図である。 ガランタミンおよびプロ−ガランタミンのHEK-293細胞に異所的に発現したa4s2ニューロンニコチン性アセチルコリン受容体との相互作用を示す図である。 プロ−ガランタミンGln 1062 (3mg/kg)のマウスにおける薬物動態を示す図である。 ガランタミンおよびいくつかのR1プロ−ガランタミンをそれぞれ与えた後のフェレットにおける胃腸の副作用の行動インデックスを示す図である。 ガランタミンおよびいくつかのR1プロ−ガランタミンそれぞれの存在下でのスコポラミンにより誘導されたマウスの記憶喪失からの回復を示す図である。
提案されている誘導体は効率的に脳血液関門(BBB)を通過することができるという意味でプロドラッグとして設計され、BBBを通過したあとは内因性酵素の基質となり、酵素的開裂でガランタミンを生じる。このようなプロ−ガランタミンのガランタミンへの脳内での酵素的開裂の結果、元のガランタミンの同じ量を投与するよりも顕著に高いガランタミンの脳内局所濃度とすることができる。プロ−ガランタミンの投与によって脳内での薬剤濃度が相対的に高くなったことにより、特定の濃度での薬剤の効き目が高くなり、また、よりよい脳対抹消組織分布により、治療による重大な副作用が減る。このような効果は現在の治療計画の顕著な改善である。なぜなら、修飾されていないガランタミン(およびこの目的で現在認可されている全てのほかのChE-I)の脳疾患の治療としての効き目は、統計的には顕著であるにもかかわらず、恐らく投与量が少ないため、むしろ限定的なものであるからである。すなわち、ChE-I治療に関連する大部分の胃腸での副作用に関し患者の十分なコンプライアンスを保つように、通常、1日の投与量を慎重に(何ヶ月もかけて)少しずつ増やした後にのみ効き目がある。
本発明により、ガランタミンを骨格構造として用いて置換基の種類と置換基の位置を慎重に選択することにより効き目の高い化合物が得られることが見出された。良好な脳血液関門通過特性を有し、BBBを通過したあとはエステラーゼによって効率的に開裂されるこのように非常に効き目の高い化合物は、一般式Iを有する化合物で得られた:
R1は特定の立体的および疎水的性質を有する置換基である。
本発明は、それ自体は、ガランタミンと比較してChE-IおよびAPLとしての活性がないか又は少ないガランタミンのエステルに焦点を定める。したがって、これらの化合物が開裂されないかぎりはガランタミンの通常の標的分子とは相互作用せず、そのため治療的効果および/又は副作用に関し、概して不活性である。プロ−ガランタミンの反応性が減少していることについては、以下の結果で示される。

1.ガランタミンと比較して顕著に減少したChE-Iとしての活性。
2.ガランタミンと比較して減少したニコチン性APLとしての活性。
3.ガランタミンと比較して減少した胃腸の副作用。

これらのアプローチ全てが研究された。また、実施例において説明され、図に示される。
本発明により、ガランタミンエステルの特定の群が予想外に高い脳対血液濃度比(RBB-Gal〜1.3と比較したRBB-proGal > 6)を示し、それらは脳内で比較的ゆっくり酵素的に開裂されガランタミンとなることが発見された。従って、以下でより詳しく論じるように、これらのプロ−ガランタミンは、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症および様々な他の精神疾患のような、コリン作用性障害に関連するヒト疾患の治療に、格別に適している。
本発明が言及するガランタミンエステルは以下の一般構造を有する:
式中、R1はCH(C25)CH3、CH2−C(CH33、又はシクロプロパンであるか、任意に置換されている、芳香又はヘテロ芳香の、5−又は6−員環である。詳しくは、これらがコリン作用性障害に関連する神経変成疾患、精神疾患又は神経学的疾患の治療のための医薬又はプロドラッグとして用いられる場合、このような芳香又はヘテロ芳香環として、ベンゼン、ナフタレン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾールおよびチアゾールが挙げられる
このような疾患は好ましくは、アルツハイマー病およびパーキンソン病、他のタイプの痴呆、統合失調症、てんかん、神経炎、様々なタイプの中毒、知覚麻痺、特に神経弛緩性の知覚麻痺、自閉症、脊髄障害、炎症、特に中枢性炎症障害、手術後の精神錯乱および/又は亜症候群性の手術後の精神錯乱、ニューロパシー疼痛、アルコールおよび薬中毒の連続発生、アルコール依存およびニコチン渇望および放射線療法の連続発生から選択される。
前述の化合物はまだ、このような疾患の治療に対して示されていない。さらに、芳香又はヘテロ芳香の、5−又は6−員環であって、2−フルオロベンゼン又は3−ニトロ−4−フルオロベンゼンを除く置換ベンゼン、任意に置換されているナフタレン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、又は、CH(C25)CH3、CH2−C(CH33、又はシクロプロパンを有する、式Iの化合物は、本発明者らの知識において、これまで全く示されていない。
1つの好ましい態様において、本発明の化合物は式IIから選択される。
式中、R2−R6は、H、ハロゲン、任意に置換されているC1-C3アルキルあるいはシクロプロピル、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、NH2、NH−アルキル、N−ジアルキル、任意に置換されているアリール又はヘテロアリール、(ここで隣り合う置換基は共同で追加の環を形成していてもよい)から選択される任意の置換基を含む。
本発明の別の好ましい態様において、化合物は、以下に添付する表Aに示す化合物からなる群より選択される。
ここでの用語「プロドラッグ」とは、誘導体が作用領域又は部位に到達した時に基本化合物上に添加又は置換された官能基が開裂されるか又は元々基本化合物に含まれた水酸基に戻るガランタミン(基本化合物)の誘導体のことを指す。従って、「プロドラッグ」の場合には、効果を持つ薬剤が誘導体(すなわち上記のプロドラッグ)として投与されても、脳内の標的部位で主として又は唯一有効な化合物は薬剤そのものであって、その誘導化合物又は基本化合物以外の代謝産物ではない。
「誘導体」という用語では、本出願に定義された基本化合物の任意の変化を指す。「誘導体」という用語はプロドラッグになりうるか、或いはそれ自身/それ自体が又は誘導された形態で有効な薬剤でありえる化合物を表すために使用される。
「プロ−ガランタミン」という用語は酵素(エステラーゼ)によって開裂されてガランタミンを生じる、本明細書で示されるガランタミン誘導体の全てのために用いられる。
「増感剤」及び「アロステリック強化リガンド、APL」という用語は、コリン作動性受容体でのアロステリック部位と相互作用することによりコリン作動性の神経伝達を増進する作用因子を指す。
「コリン作用増強剤」及び「コリン作用薬」という用語は、コリンエステラーゼの阻害、コリン作動性受容体のアロステリックな増感及び/又は直接的な活性化、及び/又は二次伝達物質カスケードを介した関連する細胞内経路の活性化/調節によってコリン作動性神経伝達を増進/調節する化合物を指す。
生体にそのプロドラッグ又は誘導体を投与した後に、より大量の当該化合物がその生体のBBBを通じて透過する場合に 誘導体又はプロドラッグは、本発明による「増強された脳血液関門透過性」又は「増強された脳血液関門透過」を示すと言える。
本発明の化合物は増加した「脳対血液濃度比」又は「脳対組織濃度比」を有し、基本化合物を誘導体にすることなく投与した場合と比較して、より高いレベルの有効薬剤を脳内にもたらす。増強されたBBB透過性を測定する方法は国際公開WO2007/039138に開示されている
本発明の「基本化合物」および「有効薬剤」はガランタミンである。有効薬剤は誘導体の(局所的)酵素開裂によって得られる。
「logP」は、中性分子として水相中における化合物濃度の非混和性溶媒中における化合物濃度に対する比率である分配係数Pの十進法対数として定義される。
「アルキル」という用語は直鎖、分枝鎖、又は環状のアルキル基を意味するものとする。「アルキル」としては、C1−C10アルキル基が好ましく、C2−C8基がより好ましく、C2−C6基が最も好ましい。C1−C10は記載された数の炭素原子のアルキル基を意味する。例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチ基、t-ブチル基、並びに直鎖及び分枝鎖ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等、又はそれらによる環状アルキル基が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
「ハロ」という用語は、クロロ、フルオロ、ブロモ及びヨードを意味するものとする。
「アリール」という用語は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、ハロ−又はトリハロメチル基から成る群から独立に選択される0、1、2、 3、4、又は5個の置換基を有するフェニル基を意味するものとする。
「シクロアルキル」という用語は、3ないし10個の炭素原子を有し、例えばアダマンチル基、カムフォニル基、3-ノルアダマンチル基のような複式環アルキル基を含むシクロアルキル基を意味するものとする。
2つの限界値の間の範囲が記載されている場合にはいずれも、この範囲内のいずれの値又は整数も開示されていることを意味する。例えば、「C1−C10」はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9又はC10を意味し、或いは「0.1及び1の間」は0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9又は1を意味する。
記載されている誘導体の立体化学はガランタミンのものと同一である。
ガランタミンのベンゾイルエステルは、ガランタミン、リコラミン(lycoramine)および関連する化合物で注意欠損障害の治療法に関する国際公開WO 9921561 A1、Davis, Bonnie M.において、以前記載されている、しかし、これらの化合物について合成、分析、または、その他のデータは提供されていない。
置換ベンゾイルエステルは、Han, So Yeop; Mayer, Scott C.; Schweiger, Edwin J.; Davis, Bonnie M.; Joullie, Madeleine M. Dep. Chem., Univ. Pennsylvania, Philadelphia, PA, USA.により以前に記載されている。「アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤としてのガランタミン誘導体の合成と生物学的活性(Synthesis and biological activity of galanthamine derivatives as acetylcholinesterase (AChE) inhibitors)」(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters (1991), 1(11), 579-80. CODEN: BMCLE8 ISSN: 0960-894X.)、英語で記載された文献。CAN 116:83569 AN 1992:83569 CAPLUS。この文献において、 ガランタミンのエステル誘導体またはカルバメート誘導体の幾つかの合成が記載されており、AChE阻害剤としての特性に基づいて、これらの化合物がアルツハイマー病の治療における潜在的な治療剤であることも示唆されていた。
これらの文献の教示に反し、本発明のガランタミンエステルは、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤としての活性はあるとしても、わずかであり、むしろ、この酵素の基質となる(上記参照)。
典型的な例としてベンゾイル誘導体について図1で示されるように、これらのエステルは、あるとしてもわずかなコリンエステラーゼ阻害活性しかなく、むしろ、コリンエステラーゼにより加水分解されて、ガランタミンを形成し、このように、ガランタミンのプロドラッグとして機能する。ガランタミンがこれらの化合物から生成するとすぐ、上述のように、ChE-IおよびAPLとして作用する。テストされた誘導体の構造は表Aで見られるものである。比較誘導体として、開裂できないガランタミンエーテルもテストされる。このような誘導体は阻害につき不良の値を示す。誘導体Gln 1063において、式IのR1は−O−Si(CH32−C(CH32−C(CH32Hである。
コリンエステラーゼを阻害するというより、図2で例として示すように、本文献で参照するプロ−ガランタミンは該酵素の基質である。
図1および図2のデータは、本発明のプロ−ガランタミンが、上記で論じた先行文献で記載されていたように効率的なコリンエステラーゼ阻害剤としては作用しないことを示している。代わりに、それらは、該酵素の基質である。同様に、本発明のプロ−ガランタミンは、ガランタミンと同程度には、神経ニコチン性アセチルコリン受容体と相互作用しない(図3)。
本発明のプロ−ガランタミンは、このように、ガランタミンの標的分子として確立されたもの、特にコリンエステラーゼおよび神経ニコチン性アセチルコリン受容体と相互作用しないか、又はほんのわずかした相互作用しない。プロドラッグとして、本発明のプロ−ガランタミンは、あるとしてもごくわずかな認識増強剤としての効能を有し、ガランタミンと比較して、わずかな末梢または中枢の副作用しか生じない(さらに、下記参照)。
マウスにおける薬物動態で例示され、示されたように(図4a、4b、表1)、R1−ベンゾイル−ガランタミンは、予想外に高い脳対血液濃度比(RBB-proGal > 19)、脳での大きな初期濃度を示し、脳と血液でのガランタミンピークの出現が遅いことから分かるようにゆっくりとしかガランタミンに開裂されない。RBB値はlogP値から予測されるものより顕著に大きいが、これは恐らく、脳内でのプロドラッグの開裂が遅いことと、それにより生じる持続性効果によるものである。
表1に、ベンゾイルガランタミン、そのほかの幾つかのR1−プロ−ガランタミン、およびガランタミン(比較のため)の主要な薬物動態データを示す。
Coは3 mg/kgのプロ−ガランタミンを静脈注射されたあとのマウス脳内で到達した最も高いプロ−ガランタミン濃度(ng/ml)である。R-Proはプロ−ガランタミンの脳対血液濃度比であり、R-Galはこの実験条件でのガランタミンの脳対血液濃度比である。比較のため、CoおよびR-Galは、同量のガランタミンを静脈注射した場合についても提供した。
これらのデータはR1置換を特定のものに選択することによってのみ、プロ−ガランタミンの以下の有利な特性を得ることができることを立証した;脳での高い初期濃度、大きなRBB、および、ガランタミンへの遅い酵素変換。さらに、(表には示されていないが)、好ましいR1−プロドラッグは、仮にあったとしても、わずかな副作用しかないが、それは、非常にゆっくりとガランタミンに変換されるので、投与される部位から脳内の作用する部位へ輸送される間にガランタミンとして作用してしまわないようにプロドラッグを大いに保護しているからである。
これらの特性はこれらの化合物をアルツハイマー病や他の脳疾患において薬剤として使用するために重大な影響を有し得る。典型的に図5で示されるように、本発明のR1プロ−ガランタミンは、ガランタミンよりも、フェレットにおいて胃腸での副作用がはるかに少ない。フェレットは胃腸での副作用に特に感受性が高いことが知られているため、これらの研究に用いられた。ガランタミンやそのほかのChE阻害剤に対する典型的な嘔吐反応に加えて、唾液分泌(SA)、震え(SH)、呼吸器障害(RP)、および下痢(DI)を、「無;0」、「中程度; 0.5」(低頻度、および/または低い強度で観察される作用)そして、「強い程度;1.0」(頻繁におよび/または連続的におよび/または高い強度で観察される作用)のレベルで記録し、これらの研究において、薬剤用量ごとに用いた4匹の動物それぞれの点数を合計した。
2つのプロ−ガランタミンにつき図5に示すデータはフェレットにおける副作用プロファイルが、同じ量のガランタミンと比較して大幅に深刻でない(5−6倍少ない)ことを示している。このような好都合の副作用プロファイルは、恐らく、これらのR1プロ−ガランタミンのコリンエステラーゼおよびニューロンのニコチン性アセチルコリン受容体との相互作用のアフィニティが減ったことによるものであろう(図1、3)。

脳血液関門を通過しての脳への選択されたR1プロドラッグの輸送が増加し、中枢神経系の標的部位の近傍でガランタミンに酵素的に変換し、かつ、このような部位で相互作用する効果で、3つのプロ−ガランタミン(および比較としてガランタミン)につき、図6で示すように、マウスにおける薬剤性の記憶喪失を大幅に改善させている。
図のデータは、スコポラミンにより誘導されたマウスの記憶喪失を改善することにおいて、Gln−1062がガランタミンよりも4倍有効であることを示している。同様のまたはそれ以上の薬効の増加は、ガランタミンの代わりに特定のR1プロ−ガランタミンを投与した場合にヒトにおいても達成できると考えられる。R1プロ−ガランタミンの好都合な薬剤特性(高い効果、少ないまたは低い強度の副作用)は、他の動物モデルにおいても示された。
まとめると、本発明の化合物はアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性病、血管性認知症, 統合失調症およびてんかんなどの神経学/精神医学性疾患を含む、コリン作用欠陥に関連したヒトの脳疾患の治療のための医薬として特に有用である。様々な動物モデルを用いた前臨床研究に基づくと、この化合物はガランタミンと比較して劇的に副作用を減らし、もしあるとしても大幅に少ない嘔吐反応、下痢、および、嘔吐しかもたらさない。さらに、酵素的に開裂すると、得られるガランタミンは脳において、有益な薬学的プロファイルを示し、脳で増加したその濃度により、脳にある標的分子との相互作用において増加した薬効を示す。総合すれば、これらの性質によって、R1プロドラッグとしてのガランタミンの投与は上述の疾患における好ましい薬物療法となっている。

図1:ガランタミンおよびプロ−ガランタミンによる脳のエステラーゼ阻害。
20%のマウス脳ホモジネートを基質としてのアセチルチオコリン200μMを補って使用し、初期の反応動力学はRiddles PW, Blakeley RL, Zerner Bの 「エルマン試薬の再評価(Reassessment of Ellman's reagent)Methods Enzymol. 1983;91:49-60に従って測定した。図に示すように、それぞれ50μMのプロ−ガランタミンでさえ、1μMのガランタミンのサイズに相当する脳のコリンエステラーゼ阻害レベルに達することができなかった。開裂しないガランタミン誘導体(Gln 1063)はマイナスの値となった。誘導体Gln 1063においては式IのR1は−O−Si(CH32−C(CH32−C(CH32Hである。
図2:プロ−ガランタミンからガランタミンへの酵素的開裂。
ブチリルコリンエステラーゼ、25単位/mlが使用された。反応温度は37℃であった。蛍光性の反応生成物ガランタミンの生成は蛍光検出により決定された。
図3:ガランタミンおよびプロ−ガランタミンのHEK-293細胞に異所的に発現したa4β2ニューロンニコチン性アセチルコリン受容体との相互作用。
ガランタミンおよびGln 1062それぞれの存在下でのアセチルコリンの反応の増加を全細胞パッチクランプ記録により決定した。ガランタミンは40%までの反応の最大増加を示し、プロ−ガランタミンは17%までの最大増加しか示さなかった。
図4:プロ−ガランタミンGln 1062 (3mg/kg)のマウスにおける薬物動態。
図4aは、脳と、脳における、適用されたプロ−ガランタミンの測定可能な濃度とプロ−ガランタミンの開裂により得られたガランタミンの濃度とを示す。最も高濃度で始まる曲線は、脳での、ベンゾイルガランタミンである誘導体GLN-1062である。図4bは、図4aの抜粋(拡大表示)であり、0.00と1.00μg/g(基質の重さ/体重)との間の濃度範囲をより詳細に示す。図4bでは上の曲線は脳で得られたガランタミンの濃度を示し、中間の曲線は血液中のガランタミンの濃度を示し、約0.3μg/gの濃度で始まり減少する曲線は血液中のGLN-1062の濃度を示す。
図5:ガランタミンおよびいくつかのR1プロ−ガランタミンをそれぞれ与えた後のフェレットにおける胃腸の副作用の行動インデックス。
図6:ガランタミンおよびいくつかのR1プロ−ガランタミンそれぞれの存在下でのスコポラミンにより誘導されたマウスの記憶喪失からの回復。
スコポラミンはT迷路試験で変更を増やすことにより測定できる記憶障害を誘導する。認識強化薬剤はT迷路試験の20分前にスコポラミンと一緒に様々な用量で腹腔内投与された。回復は用量の関数として測定され、それぞれの薬剤についてEC50が決定された。
誘導体の化学的合成と化学的性質の例
略号:DCM: ジクロロメタン;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン;DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド;DCHU:ジシクロヘキシル尿素
基本手順1
(−)−ガランタミン臭化水素酸塩 (1.0 mol)および トリエチルアミン (4.0 mol) のDCM (30 mL)溶液に, DMAP (0.5 mol) を加え、さらにそれぞれの酸塩化物または酸無水物(1.2 mol)を加えた。混合物をアルゴン下、室温で一晩攪拌した。 反応混合物を10% NaHCO3および食塩水で洗浄し乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。得られた粗化合物をカラムクロマトグラフィーまたは再結晶で精製し、純粋な生成物を得た。
この方法を用いて、以下の化合物を得た。

例1: O−ベンゾイル−ガランタミン (=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール 安息香酸(エステル));収率:78%

例2: O−3,4−ジクロロベンゾイル-ガランタミン (=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール 3,4−ジクロロ安息香酸(エステル));黄白色固体;融点69−70℃。

1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.02 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 7.81 (dd, J = 1.88 Hz, J = 8.38 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 8.32 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 8.18 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.18 Hz, 1H), 6.32 (d, J = 10.34 Hz, 1H), 5.89-5.97 (m, 1H), 5.51 (t, J = 4.43 Hz, 1H), 4.58 (s, 1H), 4.07 (d, J = 15.16 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.61 (d, J = 15.16 Hz, 1H), 3.21-3.45 (m, 1H), 2.96-3.05 (m, 1H), 2.66-2.76 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.0-2.19 (m, 2H), 1.51-1.59 (m, 1H).
例3: O−4−メトキシベンゾイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール,4−メトキシ安息香酸(エステル));黄白色固体;融点183−184℃。

1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.01 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.56 (d, J = 8.86 Hz, 2H), 6.69 (d, J = 8.18 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 6.0-6.07 (m, 1H), 5.56 (t, J = 4.49 Hz, 1H), 4.66 (s, 1H), 4.15 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 3.68 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.29-3.53 (m, 1H), 3.04-3.12 (m, 1H), 2.73-2.81 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.08-2.26 (m, 2H), 1.58-1.66 (m, 1H).
例4:O−4−メチルベンゾイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール,4−メチル安息香酸(エステル));黄白色固体;融点71−72℃。

1H NMR (200 MHz, CDCl3 ) δ (ppm) 7.94 (d, J = 8.18 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8.06 Hz, 2H), 6.69 (d, J = 8.18 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 9.52 Hz, 1H), 6.0-6.08 (m, 1H), 5.57 (t, J = 4.43 Hz, 1H), 4.66 (s, 1H), 4.17 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.70 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.31-3.43 (m, 1H), 3.06-3.13 (m, 1H), 2.74-2.83 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.08-2.26 (m, 2H), 1.59-1.67 (m, 1H).
例5:O−4−クロロベンゾイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール,4−クロロ安息香酸(エステル));黄白色固体;融点72−74℃。

1H NMR ( 200 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.91 (d, J = 8.74 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 8.72 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 10.34 Hz, 1H), 5.92-6.0 (m, 1H), 5.5 (t, J = 4.36 Hz, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.09 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.63 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.23-3.46 (m, 1H), 2.99-3.06 (m, 1H), 2.66-2.76 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.0-2.2 (m, 2H), 1.52-1.6 (m, 1H).
例6:O−2−テノイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール, チオフェン−2−カルボン酸(エステル));黄白色固体;融点115−116℃。

1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.78 (dd, J = 1.2 Hz, J = 3.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 1.34 Hz, J = 4.96 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 3.76 Hz, J = 4.98 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 8.18 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.04 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 6.02 (dd, J = 4.7 Hz, J = 10.2 Hz, 1H), 5.54 (t, J = 4.49 Hz, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.18 (d, J = 15.02 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.71 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.31-3.5 (m, 1H), 3.07-3.14 (m, 1H), 2.73-2.83 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.04-2.26 (m, 2H), 1.6-1.68 (m, 1H).
例7:O−5−クロロ−2−テノイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール, 5−クロロチオフェン−2−カルボン酸(エステル));黄白色固体;融点58−59℃

1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.5 (d, J = 4.04 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 4.02 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 8.04 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.06 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 5.92 (dd, J = 4.57 Hz, J = 10.2 Hz, 1H), 5.45 (t, J = 4.36 Hz, 1H), 4.56 (s, 1H), 4.08 (d, J = 15.16 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.61 (d, J = 15.18 Hz, 1H), 3.21-3.34 (m, 1H), 2.97-3.04 (m, 1H), 2.64-2.74 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 1.97-2.19 (m, 2H), 1.5-1.57 (m, 1H).
基本手順2
対応する酸 (13.87 g, 135.8 mmol) のDCM (250 mL )溶液にDCC (33.62 g, 162.9 mmol) を加え、さらにDMAP (3.32 g, 27.15 mmol)を加えた。反応混合物をさらに30分間室温で攪拌した。これに、(−)−ガランタミン臭化水素酸塩 (10.0 g, 27.15 mmol)およびトリエチルアミン (4.6 mL, 32.59 mmol) を加え、混合物をアルゴン下、室温で一晩攪拌した。析出したDCHUをろ過で除き、ろ液を留去した。さらにDCHUを続いての冷酢酸エチルでの粉砕とろ過で除いた。酢酸エチル溶液をロータリーエバポレータで留去し得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し所望の生成物を得た。
例8:
基本手順2を用いて、2−メチル−ブタノイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール,2−メチル-酪酸(エステル))を収率53%で固体で得た。

基本手順1を用いても、全ての観点(HPLC、融点、1H-NMR)において同一の、同じ生成物が収率58%で得られた。

例9:
基本手順1を用いて、2−メチル−プロパノイル−ガランタミン(=(4aS,6R,8aS)−4a,5,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−3−メトキシ−11−メチル−6H−ベンゾフロ[3a,3,2−ef][2]ベンザゼピン−6−オール, 2−メチル-プロピオン酸(エステル))を固体で収率63%で得た。
例10:
2−メチル−プロパノイル−ガランタミン塩酸塩
2−メチル-プロパノイル-ガランタミン (150 mg, 0.43 mmol)の酢酸エチル (5 mL)溶液に、塩酸で飽和させた酢酸エチル(5 mL)を0℃で攪拌しながらゆっくり加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた残渣を乾燥エーテルで洗浄し、高真空で乾燥させて所望の生成物を黄白色固体で164 mg(97%)得た。
C21H27NO4 (1.5 HCl)としての計算値: C, 61.2; H, 6.97; N, 3.40.実測値: C, 61.62; H, 6.95; N, 3.91.
例11:
2-メチル-プロパノイル-ガランタミン クエン酸塩
2-メチル-プロパノイル-ガランタミン (150 mg, 0.43 mmol) のメタノール (5 mL)溶液に、クエン酸のメタノール溶液(5 mL)を室温で攪拌しながらゆっくり加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール−ジエチルエーテルから析出させて所望の生成物を黄白色固体で187 mg (81%) 得た。
C27H35NO11 (1.0 H2O) としての計算値: C, 57.14; H, 6.57; N, 2.47. 実測値: C, 57.43; H, 6.48; N, 2.53.
基本手順3
攪拌している(−)−ガランタミン臭化水素酸塩 (1.10 mmol)のピリジン(6 mL)溶液に、0℃窒素下で対応する酸塩化物(2.2 mmol)を加え、混合物をTLCが反応が終了したことを示すまで攪拌した。その後、CH2CL2 (10 mL) および水(10 mL) を加え、攪拌を30分続けた。有機層を分離し、水(2×10 mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、例1の生成物と全ての観点で同一の生成物を得た。

例12:
R1−ピリジノイルガランタミンの合成

上記で提供した例に加えて、下記の化合物を上記の基本手順で製造した。
例13
マウス脳ホモジネートの調製
脳は動物(マウス)から取り出され、液体窒素で急速冷凍され、使用するまでマイナス80℃で保存される。抽出物を調製する前に、冷凍脳は氷の上で溶かされ、重量が測定される。氷冷した緩衝液(130 mM NaCl, 5 mM KCl, 2.5 mM CaCl2, 1 mM MgCl2, 5mMグルコース, 5 mM HEPES, pH 7.4)を溶かしたマウス脳に加えた(1:4、重量対体積、20%脳ホモジネートが得られる)。その後、組織は氷上の陶器のホモジナイザーで、240rpmで11回ピストンを上下に動かして、ホモジナイズされる。新鮮に調製されたマウスのホモジネートはアリコートに分けられる。
例14
脳エステラーゼ阻害の測定方法。結果は図1に示される。
修正エルマンエステラーゼ試験が用いられる。簡単に言えば、この方法は基質であるアセチルチオコリンのアセテートとチオコリンへの開裂を利用するものである。後者はDTNB(5,5´-ジチオビス−(2−ニトロ−安息香酸))と反応して黄色い化合物となり、これは分光学的に定量できる。インキュベーションのための緩衝液はpH 7.2で51 mmol/lのリン酸ナトリウム緩衝液と0.05% のトゥイーン(Tween)20を含み、100 mg/l のDTNBと0.2 %のマウス脳ホモジネート(例13に記載のように調整されたもの)を添加される。調べられる化合物は所望の濃度で加えられる。混合物は37℃にされ、反応は200μMのアセチルチオコリンを加えることにより開始される。1秒間隔で、A405がマイクロプレートリーダーで40秒測定される。吸光度−時間曲線の直線状の部分は酵素反応の開始速度を表し、反応速度の計算に用いられる。曲線の傾きは反応速度に対応する。阻害は以下の等式に従って、阻害されていない反応に対するパーセントで示される。
% 阻害= 100 * (1-(傾斜阻害 /傾斜非阻害))
例15
マウス脳ホモジネートのプロドラッグ開裂の測定法
例13に従って調製されたマウス脳ホモジネートのアリコートにプロガランタミン誘導体を加え、プロドラッグの最終濃度を10μMに調整する。インキュベーション時間の終わりに12μl の0.1M NaOH、および 100μlの飽和KClを0.1mlの反応混合物に加え、よく混合する。残りのプロドラッグと、遊離したガランタミンを200μlのトルエンで抽出する。トルエン抽出段階は150μlのトルエンを用いて2回繰り返し、得られた抽出物は蓄えられ、乾燥され、50%メタノールに溶解され、続くHPLC分析に用いられる。
例16
医薬候補の、HEK-293細胞に発現したニコチン性アセチルコリン受容体(nAChRs)へのアロステリック調節効果の電気生理学による研究。結果は図3に示される。

ヒトα4β2、ヒトα3β4、またはキメラ鶏α7 (マウス5HT3とともに) nAChRを発現しているHEK-293細胞を、フィブロネクチンでコートされたカバースリップに測定前3日間固定した。細胞を含む選択されたnAChRを細胞外緩衝液(145 mM NaCl, 5 mM KCl, 1 mM MgCl2, 2 mM CaCl2, 10mM D-グルコース, 10 mM HEPES, pH 7.3, 約300 mOsm)で満たした記録用の浴に入れた。パッチクランプシステムは倒立顕微鏡(ツァイス(Zeiss)、ドイツ)、PatchMasterソフトウェア付のコンピュータ制御パッチクランプ増幅器(HEKA, ドイツ)、チューブかん流システム(ALA, USA)とU環アプリケーター(IMM, ドイツ)、およびデュアルマイクロマニピュレータからなっていた。パッチ用のピペットは火で研磨された10mm長さで1.5mm幅のホウケイ酸ガラスキャピラリー(WPI, ドイツ)から引いた。プログラムで制御できる引くための道具(Sutter, USA)を使用して、すぐ使える2対のピペットを調製した。パッチ用のピペット(抵抗4-8 MΩ)それぞれは1回のみの使用とした。ピペットを内部緩衝液(140 mM CsCl, 11 mM EGTA, 10mM HEPES, 2 mM MgCl2, pH 7.3, 約300 mOsm)で満たし、作動している電極に接続した。実験のための作動している電極、および参照の電極は毎日新しくし、塩素化されたばかりの銀ワイヤ(40 mm x 0.4 mm)で作製し、パッチクランプ増幅器のヘッドステージ回路に接続した。パッチは振幅-1 mV、持続時間20 msの方形テストパルスを使って行った。ギガシール(gigaseal)の形成後すぐ、保持電位-70 mVをパッチ電極に付与し全セルの記録は陰圧パルスを使って達成させた。早くて遅い膜キャパシタンスと連続した抵抗過渡信号に対して必要な補償は全てPatchMasterソフトウェア内で自動で行った。全細胞の電流は、適当なnAChR サブタイプ(α4β2および α3β4 EC50 = 30μM, キメラ α7 EC50 = 3μM)それぞれに対してのEC50でニコチンを投与することにより作動させた。nAChRのサブタイプそれぞれに対する選択された化合物のアロステリックを促進するリガンドの効果を評価するために、これらの化合物は、刺激するニコチン溶液に次の濃度で加えられた:1, 5, 10, 50, 100, 500, 1,000, 5,000 および10,000 nM、そして、500 msパルスの間、溶液を細胞表面にU管を介して加え、10kHzにデジタル化された対応する電流を10秒間記録した。連続的な電流刺激を2分間隔で行い、nAChRの脱感作を避け、刺激のための溶液の全交換を確実にした。電流の平均ピーク増幅は選択された化合物の濃度の存在下で測定され、その化合物がない状態で測定された値(参照)と比較され、参照の%として計算された。特定の化合物のAPL効果の測定は5つの細胞の最低値について繰り返され平均値+/- SDを得た。15%を超えなかった観測されたAPL効果の平均値は顕著でないとして処理した。特定の化合物の濃度依存性のAPL効果を示すために、参照値+/- SDの対応する%が使用された濃度に対してプロットされた。
例17
プロガランタミンGln-1062 (3mg/kg)のマウスでの薬物動態、結果を図4に示す。

研究の目的
Gln-1062およびその開裂産物ガランタミンの血液および脳での薬物動態プロファイルの決定。Gln-1062およびその開裂産物ガランタミンの脳対血液の濃度比を決定し、血液脳関門の浸透能力を評価する。
研究計画
生物分析
Gln-1062評価の分析方法を、直線性、正確性&精度、およびSAM血液および脳ホモジネートにおける回復について、LC/MS/MSを用いて評価した。
LC/MS/MSのパラメータ
Gln-1062およびガランタミンのためのクロマトグラフィー条件および抽出条件のパラメータは、
クロマトグラフィーパラメータ:
カラム : Phenomenex Synergi, Polar-RP 80 A, C18, 75 x 2.0 mm, 4μ
移動相
移動相緩衝液 : 40 mMギ酸アンモニウム, pH 3.5
水系容器(A) : 10% 緩衝液, 90% 水
有機系容器(B) : 10% 緩衝液, 90% アセトニトリル
流速 : 0.450 mL/分
勾配プログラム :
実行時間 : 5.0 分
カラムオーブン温度 : 周囲温度
オートサンプラー 温度 : 周囲温度
オートサンプラー洗浄 :水:アセトニトリル: 0.2%ギ酸を含むイソプロ パノール,1:1:1(v/v/v)
保持時間 : Gln-1062 : 3.33±0.05 分.
ガランタミン : 2.44±0.05 分
メトプロロール : 2.80±0.05 分.

マスのパラメータ (API 3200):
モード : MRM
極性 : 正
イオン源 : ターボスプレー
分析物 : Gln-1062 (Q1 Mass 392.4 ; Q3 Mass 213.2)
ガランタミン(Q1 Mass 288.3; Q3 Mass 213.1)
ISTD : メトプロロール(Q1 Mass 268.4 ; Q3 Mass 116.2)
ソース/ガスパラメータ:
カーテンガス(CUR) 10
コリジョンガス
(コリジョンアソシエーテッド解離) CAD 5
イオンスプレー電圧(IS) 5500 V
温度 (TEM) 575℃
GS1 55
GS2 45
Ihe ON
抽出手順:

A STD、QC、および研究サンプルの調製

血液/脳ホモジネート、研究/スパイクドサンプル50μLにメトプロロール (100. 03ng/mL) を含む冷アセトニトリル溶液150μLを加えた。

30秒間ボルテックスした。

4℃で10 分間、13000 rpm で遠心分離した。

100μL の上清を100μLのミリQ水で希釈した。

ボルテックスし、予めラベルしたオートサンプラーバイアルに移した。
B 回復のための較正
ブランクの血液/脳ホモジネート50μLにメトプロロール (100.03ng/mL) を含む冷アセトニトリル溶液150μLを加えた。

30秒間ボルテックスした。

4℃ で10 分間、13000 rpm で遠心分離した。

上清を分離する

上記上清の198μLに2μLのスパイク溶液-IIを加え、ボルテックスした。

100μL の上記の混合物を100μLのミリQ水で希釈した。

ボルテックスし予めラベルしたオートサンプラーバイアルに移した。
方法の評価
この方法を、直線性、正確性&精度、およびSAM血液および脳ホモジネートにおけるGln-1062回復について評価した。

A 直線性、精度&正確性
単一の標準曲線および3つの品質管理レベル(QC)につき6つの反復(全部で18のQC)を抽出して分析した。較正曲線の直線性を重み付き最小二乗回帰分析で決定した。
許容基準
i.9つの標準のうち少なくとも6つが名目値から±15%の精度でなくてはいけない、ただし、評価法の下限(LLOQ)においては、±20%は許容される。
ii.バッチQCの3分の2およびそれぞれのレベルの少なくとも半分のQCは名目値から±15%の計算精度でなくてはいけない。
iii.内部アッセイの平均の正確性および精度
1.精度および正確性を決定するために6つのQCのうちの4つが得られなければならない。
2.それぞれのQCレベルの変数の内部アッセイ係数(%CV)は15%および許容されるそれぞれの検証のための平均値の精度を超えてはならない。
血液および脳ホモジネートマトリックスのGln-1062の直線性、正確性および精度をそれぞれ表1および表2に示す。
B 回収
血液および脳ホモジネートマトリックスからのGln-1062の回収もまた評価した。
回収は抽出したマトリクスQCサンプル中の分析物の濃度をポスト−抽出物(ブランク抽出物)サンプルマトリックスにおいて調製された標準曲線で5.3Bに記載されているように定量することにより決定した。
血液および脳ホモジネートマトリックスからのGln-1062の回収はそれぞれ表3および4に示す。
動物研究
サンプル収集
血液収集:
血液サンプルを眼窩後の神経叢抗凝固剤抗凝固剤とやさしく混合し、セクション5.3Aに記載されているように血液サンプルの50μlアリコートがすぐに沈殿した。それぞれの時点での残った血液サンプルの量をドライアイス上で冷凍した。
すべての血液サンプルを分析部に移送し、分析まで、−80±10℃で冷凍しておいた。

脳の収集:
血液を引いた後すぐ、脳はリン酸緩衝食塩水(pH 7.4)でかん流させ、取り出してドライアイス上で冷凍した。
全ての脳サンプルを分析部に移送し、分析まで、−80±10℃で冷凍しておいた。
脳ホモネート調製
脳サンプルを氷で溶かし、重さを測った。適切な量の氷冷ホモジネート用媒体(メタノール:水:20:80、v/v)を加えた。氷上、ポリトロン(polytron)ホモジナイザーで脳サンプルをホモジナイズし、ホモジネート用媒体で量4mlのホモジネートにつき、脳1gmを得られるように調製した。ホモジネートのあと、すぐに脳ホモジネートサンプルを分析まで−80℃で冷凍した。
例18
ガランタミンおよびいくつかのR1プロ−ガランタミンそれぞれの投与後の、フェレットにおける胃腸の副作用の行動インデックス。結果を図5に示す。

試験システム

実験の日に750-1000グラムの重さの14匹の大人のオスのPutoris furo フェレット(Marshall BioResources (North Rose, USA))を本実験で使用した。スポンサーの同意を得て、14匹の動物のうちの4匹を2つの実験群に含めた。(表3および表4、フェレット番号1,2,3、および4)
動物ハウジング
動物の馴化は5日間続けた。受け取りの際、動物はSyncrosome の前提でケージに集めて入れられた。動物は好きなときに餌と飲料水をとれるようにした。

試験アイテムと参照化合物
この研究のあいだ、参照化合物(ガランタミン)1つと、ガラントス(Galantos)の候補化合物(GLN979)をそれぞれ2つの投与量で試験した。いずれの化合物も表1に詳述されている投与量と濃度とで腹腔内投与した。
異なる化合物の発送の詳細を表2に示す。
スポンサーに依頼されたとおり、ガランタミンおよびGLN979調製の両方に同じ媒体(15% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン / 96mM NaCl) を使用した。詳細な溶解プロトコルはガラントスからSyncrosome に郵便で送られ、2007年11月5日に受領した。
試験化合物(GLN979)
性質 GLN979.
分子量 U.I.
投与量 20 and 40 mg/kg B.W.
投与経路 I.P.
媒体 15% 2-ヒドロキシプロピル-(-シクロデキストリン
/ 96mM NaCl.
参照化合物 (ガランタミン)
性質 ガランタミン
分子量 U.I.
投与量 3 and 20 mg/kg B.W.
投与経路 I.P.
媒体 15% 2-ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン
/96mM NaCl.
腹腔内投与
4つの実験群につき、投与は麻酔されていない動物に腹腔経路でT0(図1)で行った。それぞれの群の投与量は表1に詳細に示す。

嘔吐試験
化合物溶液の腹腔投与の後、動物は熟練技術者が4時間連続して観察した。この間、嘔吐の機会数(胃腸の中身の一部を排出するに至る一連の吐き気)を記録した。
行動観察
4時間の観察の間、いくつかの副作用(唾液分泌, 震え, 呼吸困難、および下痢)もまた観察した。これらの行動それぞれにおいて、採点方法はスポンサーと決定した。重篤度にしたがい、それぞれのパラメータは以下のように定量化した。
−なし(None);行動は観測されない
−おだやか(Mod,):行動は低い頻度および/または低い強度で観測される
−強い(Int.):行動は頻繁におよび/または継続的におよび/または高い強度で観測される
包含基準
参照または試験化合物の腹腔内投与を受けた全ての動物を嘔吐反応および行動の両方の形式にかかわらず、この試験に含めた。
例19
マウスにおけるスコポラミンにより誘導された記憶喪失からの回復、結果を図6に示す。

薬剤調製
Gln 1062、Gln 0979およびガランタミンをスポンサーから提供された 96mM NaCl (等浸透圧)中の15% -ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンに溶解した。Gln 1062および Gln 0979は、濃度0.01, 0.03, 0.1 and 0.2mg/ml で使用し、これは10ml/kg で与えられるとそれぞれ0.1, 0.3, 1 and 2mg/kg i.pの投与量になる。ガランタミンは濃度0.03, 0.1, 0.2 and 0.5mg/mlで用いられ、これは10ml/kg で与えられるとそれぞれ0.3, 1, 2 and 5mg/kg i.p., の投与量になる。参照動物は96mM NaCl 中の15% -ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの注射を媒体として受けた。
ニコチン((−)ニコチン酒石酸水素塩、シグマ(Sigma)、フランス), スコポラミン(−(−)スコポラミン塩酸塩, シグマ、フランス)を食塩水(0.9% NaCl, Aguettant, フランス)にそれぞれ濃度0.04および 0.1mg/mlで溶解した。10ml/kgの量で投与され、それぞれ投与量0.4および 1mg/kgに達した。
試験動物
4〜5週間、老齢のオスのCD−1マウス((Janvier; Le Genest St Isle −フランス)を研究に用いた。マウスはグループに分けてケージにいれ(1ケージ10マウス)調製された温度(21-22℃)の部屋で、反対の明暗サイクル(12時間/12時間;光オン:17:30−05:30; 光オフ: 05:30−17:30)を保ち、好きなときに餌と水をとれるようにした。
実験デザイン
Gln 1062、Gln 0979およびガランタミンの認識を強化させる性質は同じ実験条件下でT迷路交代モデルでスコポラミン処理したマウスで評価した。Gln 1062およびGln 0979の両方を0.1、0.3、 1、および 2mg/kg i.pの投与量でテストした。ガランタミンは0.1、0.3、1、2、および5mg/kg i.pの投与量でテストした。ニコチンは0.4mg/kg i.pの投与量でテストした。これらの化合物はすべて、記憶障害を誘導するために用いられた1mg/kg i.pスコポラミン(T迷路試験前20分)の注射を受けたすぐ後に投与した。
記憶能力はT迷路での自発的交代のパーセンテージにより評価した。食塩水を注射されたマウスの交代の数を交代しなかった記憶能力の基礎レベルとして用いた。
マウスは10匹ずつケージに入れられた。マウスはそれぞれケージでランダムに、尾に色落ちしないインクで書き込まれた個々の番号(1〜10)をあてがわれた。
Gln 1062、ln 0979およびガランタミンは異なる動物を用いた3セットの実験で別々にテストした。それぞれの実験のセットは、少なくとも1つのそれぞれの食塩水/媒体、スコポラミン/媒体、およびスコポラミン/ニコチン(0.4mg/kg)群を常に含む、一連の毎日の実験に分けた。
測定
T迷路装置は本線(55cm長さ( 10cm幅 (20 cm 高さ)および2つのアーム(30cm長さ (10 cm 幅 ( 20cm高さ)が、本線の右と左との関係で90度で位置している灰色のフレキシガラスからなるものであった。はじまりの箱(15cm長さ(10 cm 幅)を本線からギロチンドアで離した。水平のドアは、交代作業を選択させられている間、特定のアームを閉め出すためにあった。
この実験プロトコルは1つのセッションからなり、これは1「強いられた選択」試験で始まり、14の「自由選択」試験に続く。はじめの「強いられた選択」試験において、動物はスタートのアームに5秒閉じ込め、その後、左のゴールか、または右のゴールを水平のドアでブロックしたまま動物を放す。マウスは、離された後、迷路をうまく通り抜け、最終的に開いているゴールのアームに入り、スタートの地点に戻る。動物がスタート地点に戻るとすぐ、閉まっているゴールのドアは開放され、この動物は左と右のゴールのアームを自由に選ぶことができるようになる(「自由選択試験」)。4本の足をアームに置いたとき、入ったと考えることとする。14個の自由選択試験が行われるか、10分間が過ぎるときのいずれか早い方と同時に1つのセッションが終わり、動物が迷路から出される。試験の平均持続時間は6分である。
装置は動物ごとにアルコール(70°)を使って洗浄する。尿および糞は迷路から取り除く。
試験の間、動物の取り扱いとオペレータの視界はできるだけ小さくする。
4個の自由選択試験の交代のパーセンテージはマウスごとに決定され、作動記憶能力のインデックスとして用いた。このパーセンテージは連続的な試験(すなわち、左−右−左−右、など)の間のT迷路の異なるアームへの進入として規定された。
統計分析
差異分析(ANOVA)を結果のデータについて行った。フィッシャー(Fisher)の保護された最小有意差を一対比較に用いた、p値≦0.05を有意とした。スコポラミンにより誘導された記憶障害の薬剤による回復は、食塩水/媒体群の反応を100%、スコポラミン/媒体群の反応を0%として計算した。
それぞれの薬剤について、ED50を決定するために回復の状態をS字状の投与量反応モデル(グラフパッド(graphpad)ソフトウェア)に続いてプロットした。ED50は、曲線適合表から読み取ったが、これは50%の反応と関連する有効投与量を示す。

Claims (3)

  1. 下記化合物を含む、コリン作用性障害に関連する神経変性疾患、精神疾患、または神経疾患の治療のための、医薬組成物。
  2. 前記疾患が、アルツハイマー病、パーキンソン病、他のタイプの痴呆、統合失調症、てんかん、低酸素状態の後の脳中の酸素および栄養欠乏、無酸素症、仮死、心停止、様々なタイプの中毒、知覚麻痺、自閉症、手術後の精神錯乱および/又は亜症候群性の手術後の精神錯乱、アルコール依存、ならびにニコチン渇望からなる群より選択される請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 神経変性疾患がアルツハイマー病およびパーキンソン病から選択される請求項2に記載の医薬組成物。
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