JP5504104B2 - Moコリメータおよびそれを用いたX線検出器並びにCT装置 - Google Patents
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Description
装置)などの放射線検査装置が用いられている。X線CT装置は、扇状のファンビームX
線を照射するX線管(X線源)と、多数のX線検出素子を並列配置したX線検出器とを、
被検体の断層面が中央にくるように対抗配置した構造を有している。X線CT装置におい
ては、被検体に対してX線管からファンビームX線を照射し、被検体を透過したX線吸収
データをX線検出器で収集した後、これらX線吸収データをコンピュータで解析(断層面
の個々の位置におけるX線吸収率の算出、およびX線吸収率に応じた画像の再構成)する
ことによって、被検体の断層を再生している。
X線検出器には、被検体を透過したX線を検知するシンチレータが配置されているが、
その前方に散乱線を防止することを目的としたコリメータが配置されている。現行はシン
チレータに対して垂直に並べたスリット形状でチャンネル方向のみの散乱線除去をしてい
るが、それを格子状にすることでチャンネル方向だけでなくスライス方向の散乱線も除去
できることから画像の解像度をあげることが出来る。よって、現在はスリット形状から格
子状への設計変更が求められている。
これまで格子状のコリメータについては、例えば特許第2731162号公報(特許文
献1)の図23に示されたように櫛歯状の板を交差させて組み立てていた。鉛板のように
比較的軟らかい金属であれば櫛歯状板を加工し易いが、鉛は環境問題からできれば使いた
くない材料である。これに代わってMo板を使うことも考えられるが、Mo板は硬い材料
であることから櫛歯状への加工は煩雑である。また、櫛歯状の板は厚さ0.1〜0.2m
m程度と薄いことからきちんと組むのは大変である。このため、特開2007−3521
号公報(特許文献2)では、穴の開いた板材を積層し支持部材で止める方法や、特開20
08−168125号公報(特許文献3)では板材同士の間にスペーサを設けた積層構造
が提案されている。
いずれも支持部材やスペーサといった別部材を使った構造であるため、製造工程の煩雑
さやコストの高騰を抑制できずにいた。
ペーサなどの取り付け部品が別途必要でありコストダウンも十分に行えていなかった。
本発明は、このような課題を解決するためのもので、組立工程を簡素化して歩留まりを
向上できるMoコリメータを提供するためのものである。
を有するMoコリメータにおいて、Mo板には短辺または直径が0.1〜1.0mmの穴
部が複数個設けられており、個々の穴部は積層体の上面から下面まで貫通穴を形成すると
共に、上面穴部と下面穴部の開口面積が面積率で90〜100%重なる領域と、面積率3
0〜60%で重なるズレ領域とを具備することを特徴とするものである。
また、Mo板の積層枚数が10〜300枚であることが好ましい。また、コリメータの
厚さが10mm以上であることが好ましい。また、重なり領域がMoコリメータの中心領
域、ズレ領域がMoコリメータの端部領域に存在することが好ましい。また、Moコリメ
ータの側面には、段差を有する側面が少なくとも1つ以上存在することが好ましい。また
、R形状を有していることが好ましい。また、溶接または接着剤による固定により一体化
された積層体構造であることが好ましい。
また、このようなMoコリメータを用いたことを特徴とするX線検出器。また、Moコリ
メータを複数個用いたX線検査装置にも好適である。さらに本発明のX線検出器を用いた
CT装置にも好適である。
め歩留まりを向上させることができる。また、支持部材やスペーサなどの別部品も使わな
いことからコストダウンをも可能とするものである。
を有するMoコリメータにおいて、Mo板には短辺または直径が0.1〜1.0mmの穴
部が複数個設けられており、個々の穴部は積層体の上面から下面まで貫通穴を形成すると
共に、上面穴部と下面穴部の開口面積が面積率で90〜100%重なる重なり領域と、面
積率40〜70%重なるズレ領域とを具備することを特徴とするものである。
Mo板は純度99.9wt%以上の純Moや、MoにRe、Ti、Zrなどを1〜30
wt%添加したMo合金であってもよい。
Mo板の板厚は0.02〜0.3mmである。板厚が0.02mm未満と薄いMo板は
加工するが困難であり、反ってコストアップの要因となる。一方、0.3mmより厚いと
後述するR形状に加工した場合にスプリングバックにより形状を維持するのが困難である
。従って、Mo板の板厚は0.02〜0.3mm、好ましくは0.1〜0.2mmである
。
図4および図5にMo板の一例を示した。図中、2はMo板、5は穴部、6はねじ止め
部、LはMo板の長辺長さ、WはMo板の短辺長さである。
部サイズが、0.1〜1.0mm、さらには0.4〜0.7mmであることが好ましい。
穴部の形状は、四角形(正方形、長方形)や六角形などの多角形、円形など特に限定され
るものではないが、重なり領域の調整には四角形が好ましい。穴部の短辺または直径が0
.1mm未満では穴が小さすぎて製造するのが困難である。一方、1.0mmを越えると
コリメータとしての性能が低下する。また、穴部の数は特に限定されるものではないが、
実質的にメッシュ状となるように複数個設けられていることが好ましい。
けられた領域の長さを示すものであり、このねじ止め部は長さLには含まれないものとす
る。
このようなMo板を積層した積層体構造を有する。Mo板の積層枚数は10〜300枚
であることが好ましい。積層枚数が10枚未満では、コリメータの厚さ方向が足りず、3
00枚を超えるとコリメータが重くなりすぎてX線検出器への搭載に悪影響がでるおそれ
がある。好ましくは100〜250枚の積層体である。
図1にMoコリメータの一例を示した。図中、1はMoコリメータ、2はMo板、3は
端部領域、4は中心領域、LはMo板の長さ、HはMoコリメータの厚さである。なお、
LはMo板をそのまま積層した構造とした場合は、Mo板の長さLがそのままMoコリメ
ータの長さLとなる。
いる。これは上面の穴部がそれぞれ下面の穴部まで貫通穴となっていることを意味してい
る。これにより、それぞれの穴部がコリメートする役割を持つのである。図6に貫通穴の
一例を示した。
このようなMo板の積層体からなるコリメータにおいて、上面穴部と下面穴部の開口面
積が面積率で90〜100%重なる重なり領域と、面積率40〜70%重なるズレ領域を
具備するものである。図7は上面穴部と下面穴部の開口面積の重なり方の一例を示す図で
ある。図中、2−1は上面Mo板、2−2は下面Mo板、aが重なり部である。また、図
8は上面穴部と下面穴部を重ねて示した図である。図中、2−1は上面Mo板、2−2は
下面Mo板、aが重なり部、x1が上面穴部の横辺長さ、x2が下面穴部の横辺長さ、y
が穴部の縦辺長さである。Mo板に設けられた穴部のサイズは、同じであることが好まし
い。また、同じ穴部を設けたMo板を積層することが好ましい。同じ穴部を設けたMo板
を使えば、大きなMo板から所定サイズのMo板を切り出すなどの多数個取りを行い易く
量産性を向上させることができる。
yとなる。上面穴部と下面穴部の重なり面積は長さa×yとなり、これをx1×yで割る
ことにより、開口面積の重なりを面積率で求めることができる。求め方は[(a×y)/
(x1×y)]×100(%)の式で表される。
本発明では、この開口面積の重なりが90〜100%の重なり領域と、40〜70%の
ズレ領域の両方を具備していることが特徴となる。開口面積の重なりが100%とは、上
面穴部と下面穴部が全くずれていないことを示す。開口面積の重なりの下限値は40%で
ある。重なり部が面積率で40%未満であるとコリメータとしての機能が低下し、X線を
十分にコリメートできなくなる。また、本発明では開口面積の重なりが40〜70%のズ
レ領域を具備するが、その途中の70〜90%の準ズレ領域が存在していても良い。
また、重なり領域がMoコリメータの中心領域、ズレ領域がMoコリメータの端部領域
に存在することが好ましい。端部領域3とは、図1に示したようにコリメータ1の長手方
向の端部側であり、中心領域4とはコリメータ1の長手方向の中心部である。端部側とは
、長さLを100としたときの0〜10、90〜100である。中心部とは、長さLを1
00としたときの45〜55である。
、ズレ領域は、上面穴部と下面穴部が所定の範囲でズレている状態である。このズレてい
る状態は上面から下面に行くに従い段階的にズレた状態であることが好ましい。段階的な
ズレであればコリメート機能に不具合はない。
形成し易くなる。例えば、CT装置では被検体の映像を立体的に検出する。そのため、穴
部を縦×横に並べるだけでなく、厚さ方向もコリメートすることが必要である。
また、Moコリメータの側面には、段差を有する側面が少なくとも1つ以上存在するこ
とが好ましい。X線検査装置においてコリメータを複数個並べて配置する場合、特にCT
装置のようにX線検査装置が被検体の周囲を回転する構造の場合はコリメータに所定のR
形状を付与することが求められる。図2にR形状を有するコリメータの一例を示した。図
2のR形状はMo板の積層構造を有するコリメータに応力を付加または予め応力を付加し
てR形状としたMo板を積層してR形状としたものである。同じ長さLを有するMo板を
積層したコリメータをR形状にした場合、下面側が少し出っ張る形状となり、上面から下
面に向けて小さな段差ができる。このような側面に段差を設けることにより、上面と下面
の方向性を目視により確認することができる。また、側面の表面積が上がることから放熱
性も向上する。応力を付加してR形状とすることから、Mo板の板厚が0.02〜0.2
mmと薄いものに効果的である。
。
一方、中心領域はほとんどズレが発生しない。
また、図3にはコリメータの別の一例を示した。Mo板は剛性の強い材料であることか
ら、R形状がきつい場合、Mo板厚が比較的厚い場合(例えばMo板の板厚が0.2mm
以上)、Mo板が長い場合は、Mo板のスプリングバックが強くR形状を維持するには図
5に示したようなねじ止めが必須になる。そのため、Mo板の長さLを徐々に短くしたも
のを積層構造とし、実質的なR形状を付与することも効果的である。長さLが徐々に短い
Mo板を積層していることから、その側面には小さな段差ができる。このとき、コリメー
タに応力付加によりR形状を付与しないので、穴部サイズを徐々に小さくしていき、ズレ
領域を形成する。
れたものであることが好ましい。穴部が貫通穴を形成した上で、所定のズレ領域を維持す
るには積層構造体を一体化しておくことが好ましい。特に、CT装置のようにX線検査装
置が被検体の周囲を回転するものではコリメータ自体の強度も必要である。
溶接は、ガス溶接、アーク溶接、電気抵抗溶接、電子ビーム溶接など特に限定されるも
のではないが、溶接個所をできるだけ小さくした方が良いので電子ビーム溶接が好ましい
。溶接個所は、特に限定されるものではないが、上面から下面までその側面を一直線に溶
接することが好ましい。また、Mo板の長さLが3cmに一か所程度の溶接を行うことが
好ましい。
着剤は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性接着剤が好ましい。
以上のようなMoコリメータは、X線検出器に好適である。本発明のMoコリメータは
、X線管側、検出器側のどちらに用いてもよいが、R形状(図3のような実質的なR形状
も含む)を有したものは検出器側(被検体を透過したX線を検出する側)に有効である。
CT装置は被検体の周囲をX線検出器が回転しながら、測定する装置である。そのため、
被検体を囲む円形状(ドーナツ状)の検出器においてはMoコリメータもR形状を具備す
ることが好ましい。また、円形状の検出器に合わせてコリメータを複数個搭載することが
好ましい。
法は特に限定されるものではないが歩留まり良く得るための製造方法は次の通りである。
まず、板厚0.02〜0.3mmのMo板を用意する。Mo板は圧延により薄板に加工
する。また、必要であればエッチングによりさらに薄板に加工する方法を用いてもよい。
Mo板に穴部を設ける工程は、エッチング加工、プレス加工、レーザ加工、ワイヤカッ
ト加工などが挙げられる。板厚0.2mm以下のMo板に図4に示したようなメッシュ状
の穴部を形成するにはエッチング加工が好ましい。一方、0.2mmを超える板厚のMo
板にメッシュ状の穴部を形成する場合はプレス加工が好ましい。また、必要に応じ、ねじ
止め部を設けたMo板を調製する。
次に穴部を設けたMo板を所定枚数積層する。ねじ止め部を設けない場合は、積層構造
体の側面を溶接または接着剤により一体化する。このとき、最外層の穴部にかかる部分だ
けを溶接または接着剤塗布するようにする。
ある。積層構造体であれば、プレス加工によりR形状を付加したとしても穴部は貫通穴を
維持したまま所定のズレ領域を形成できる。R形状を付加するプレス圧力は1〜100M
Paが好ましく、より好ましくは30〜80MPaである。また、400〜600℃の熱
間で行うことが好ましい。また、プレス加工後は700〜900℃で歪取り熱処理を行う
ことが好ましい。
また、R形状をつける場合は、予めMo板に応力を付加してR形状を有するMo板を
積層してもよい。また、1枚毎にR形状を付ける場合は、プレス圧力1〜80MPa,好
ましくは1〜50MPaである。また、また、400〜600℃の熱間で行うことが好ま
しい。また、プレス加工後は700〜900℃で歪取り熱処理を行うことが好ましい。
ことができる。特に端部領域にズレ領域が形成される。言い換えると、端部領域にズレ領
域があり、中心領域は重なり領域が存在するコリメータは、同じ穴部を有するMo板を積
層し、R形状を付与することで形成できる。そのため、同じ穴部を有するMo板を使える
ので量産性はよい。このようなR形状を設ける場合はMo板の長さLが90mm以上の大
きなコリメータを形成するのに有効である。
えたMo板を用意して積層構造体とする。R形状を設けない場合は、Mo板の長さLが9
0mm未満の小さなコリメータを形成するのに有効である。X線管からのファンビームX
線を効率よくコリメートするにはファンビームの中心(X線照射源)に向けたR形状であ
ることが好ましい。R形状を形成しない場合は、Mo板の長さLを90mm未満と小さく
したものを複数個並べることにより、実質的なR形状を形成することができる。
また、予め穴部サイズを変えたMo板または穴部の位置を変えたMo板としては目的と
する積層構造体が得られれば特にサイズや位置は限定されるものではないが、例えば、短
辺または直径が0.1〜1.0mmの穴部を複数個設けたメッシュ状のMo板を用意した
とき、10〜20枚毎に0.005〜0.1mmずつ穴のサイズを小さくする方法または
長さLを0.005〜0.1mmずつ小さくする(Mo板を徐々に縮小した形状とする)
して穴部の位置を変える方法がある。
接着剤塗布による一体化を行わない場合は、図5のようなねじ止め部を端部に設けること
が好ましい。
Mo板の積層構造体を用いていることから、個々の穴部の位置合わせが容易であり、歩
留まりがよい。従来のような櫛歯状の板を噛み合わせるものでは、すべての櫛歯がきちん
と噛み合わないと不良品となってしまう。それに対し、積層構造であれば位置合わせが容
易である。また側面を溶接または接着剤塗布により一体化することにより、スペーサや支
持部材などの余分な部品を使用しないで済む。
造歩留まりが非常に高い。また、側面を溶接または接着剤塗布により一体化することによ
りコリメータの強度を向上させることができる。このようなコリメータであれば、CT装
置のようにX線検出器が回転移動するような装置に用いたとしても形状が維持され、型崩
れといった不具合が発生しない。その結果、信頼性の高いX線検出器またはそれを用いた
CT装置を提供することができる。
(実施例1〜5)
Mo板サイズ、穴部サイズを表1に示したものをエッチング加工により製造した。これ
を表1に示した枚数の積層構造体を形成した。これをR1060のR形状にプレス加工し
てR形状とした。その後、側面を溶接して一体化したMoコリメータを製造した。なお、
Mo板は純度99.9wt%以上のものを用いた。また、穴部はいずれもメッシュ状に複
数個設けたものである。
得られたMoコリメータの歩留まりを調べた。また、端部領域、中心領域の穴部の重な
りを調べた。また、耐久性として振動試験を行った。なお、端部領域、中心領域の穴部の
重なりは、上面Mo板の穴部と下面Mo板の穴部の重なりを面積率で調べた。また、耐久
性は、50cm間を1分間に50往復させ、型崩れのしたものを「×」、型崩れしないも
のを「○」で表示した。また、歩留まりは良品のできる割合である。その結果を表2に示
す。
また、比較例1として、Mo板を用いて櫛歯状のものを用いて格子状に組んだこと以外
は実施例1と同じサイズのものを用意した。比較例1についても同様の測定を行った。
0%であり、耐久性も優れていた。また、プレス加工によりR形状を付けたため短辺側の
側面にはMo板厚に基づく段差が形成されていた。また、端部領域は上面と下面の穴の重
なりが40〜70%のズレ領域を形成していた。また、中心領域は上面と下面の穴の重な
りが95〜100%となる重なり領域を形成していた。
一方、比較例1の櫛歯状のものを噛み合わせたものは上面と下面の穴部の重なりは無か
ったが、厚さ0.07mmの薄い櫛歯状のMo板を噛み合わせるのは大変であり、歩留ま
りはかなり悪かった。
上面Mo板サイズ、下面Mo板サイズを表3に示すようなものとし、その途中を徐々に
下面Mo板サイズになるように小さくなるようなMo板を用意し積層体を構成した。なお
、穴部は、30〜50枚単位で徐々に小さくしていき上面Mo板に設けた穴部がすべて貫
通穴になるようにエッチング処理によりメッシュ状のMo板を設けた。積層構造体は、い
ずれも側面を接着材塗布で固めたものである。
各Moコリメータについて実施例1と同様の測定を行った。その結果を表4に示す。
よび耐久性は優れていた。また、Mo板を積層した構造なので短辺側の側面は段差が形成
されていた。
実施例1〜9および比較例1のMoコリメータを用い、CT装置用X線検出器の被検体
検出側にセットした。それぞれ、CT画像を検出したところ、いずれもきれいに3次元画
像を検出することができた。これにより、本実施例にかかるMoコリメータは、従来品と
同等のコリメータ性能を具備した上で、歩留まりおよび強度の高いコリメータとなってい
ることが分かった。言い換えれば、本実施例にかかる穴部のズレはCT画像を撮影するに
あたり問題がないことが確認できた。
また、実施例にかかるMoコリメータは、短辺側の側面に段差があり、どちらが上面で
どちらが下面か目視により分かるのでX線検査装置への装着の際の方向性の判別が容易で
あった。また、スペーサや支持部材などの特別な部品を使わなくても貫通穴を維持できる
ため、この点からもコストダウンが可能である。
2…Mo板
2−1…上面Mo板
2−2…下面Mo板
3…端部領域
4…中心領域
5…穴部
6…ねじ止め部
Claims (9)
- 板厚0.02〜0.3mmのMo板を積層した積層体構造を有するMoコリメータにおいて、Mo板には短辺または直径が0.1〜1.0mmの放射線を透過させるための穴部が複数個設けられており、個々の穴部は積層体の上面から下面まで貫通穴を形成すると共に、上面穴部と下面穴部の開口面積が面積率で90〜100%重なる重なり領域がMoコリメータの中心領域に存在し、面積率40〜70%重なるズレ領域がMoコリメータの端部領域に存在することを特徴とするMoコリメータ。
- Mo板の積層枚数が10〜300枚であることを特徴とする請求項1記載のMoコリメータ。
- コリメータの厚さが10mm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のMoコリメータ。
- Moコリメータの側面には、段差を有する側面が少なくとも1つ以上存在することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のMoコリメータ。
- R形状を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のMoコリメータ。
- 溶接または接着剤による固定により一体化された積層体構造であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のMoコリメータ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のMoコリメータを用いたことを特徴とするX線検出器。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のMoコリメータを複数個用いたことを特徴とするX線検出器。
- 請求項7または請求項8のいずか1項に記載のX線検出器を用いたことを特徴とするCT装置。
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