JP5503321B2 - 運用管理方法、プログラムおよび運用管理システム - Google Patents
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Description
特許文献1などに記載の従来方法では、上級者に対しても、初級者に対しても同じガイダンスが表示されてしまうため、上級者にとってはわずらわしく、初級者にとっては不親切なガイダンス表示となってしまうおそれあり、効率的なシステムの運用が困難となるおそれがある。
その他の解決手段は、実施形態中で説明する。
図1は、本実施形態に係る運用管理システムの機能ブロックを示す図である。
運用管理システム1は、操作卓2、伝送処理部3、制御処理部4、監視処理部5、評価処理部6、運用者サポート部7、運用者認証部8、状変情報DB(Data Base)11、数値情報DB12、監視閾値DB13、操作ガイダンスDB14、評価結果DB15、操作結果DB16、評価基準DB17を有する。
図1に示す例では、伝送処理部3、制御処理部4、監視処理部5が制御サーバ101に属し、運用者認証部8、評価処理部6、運用者サポート部7が処理サーバ(処理システム)102に属する構成となっているが、これは一例であり、操作卓2以外の各部3〜8、各DB11〜17が1つのサーバで運用されてもよいし、運用者認証部8が操作卓2に含まれるなど、組み合わせは自由である。
制御処理部4は、入力された操作指令を解釈し、伝送処理部3を用いて操作対象設備21へ伝送したり、操作の履歴を操作結果DB16に格納したりする。
監視処理部5は、監視閾値DB13に格納されている、予め設定された監視閾値により設備の状態を監視し、監視値違反が発生すれば操作卓2に通知を行ったり、監視値違反が起きたイベントを状変情報DB11に格納する。
評価処理部6は、操作結果DB16と評価基準DB17とを比較し、実施した操作内容の評価結果として運用者31の運用技術レベルを評価結果DB15に保存する。
運用者サポート部7は、運用者認証部8により操作卓2を操作する運用者31の通知を受けるなどした後、評価結果DB15に格納されている運用技術レベルに応じたガイダンス情報を操作ガイダンスDB14から取得し、操作卓2に表示するとともに、監視閾値DB13における監視閾値の変更などを行う。
数値情報DB12は、操作対象設備21における数値が、時刻とともに格納されている。
監視閾値DB13は、操作対象設備21における監視値違反を検知するための監視閾値が格納されている。
操作ガイダンスDB14には、運用技術レベルに応じた操作ガイダンスの情報(ガイダンス情報)が格納されている。
評価結果DB15には、評価処理部6によって判定された運用者31の運用技術レベルが格納されている。
操作結果DB16には、運用者31の操作結果が履歴として格納されている。
評価基準DB17には、操作結果DB16に格納されている情報と比較されることによって、運用者31の運用技術レベルを判定するための基準値が格納されている。
次に、図2および図3を参照して、図1の運用管理システム1を電力系統への制御に適用した例を説明する。
図2は、本実施形態に係る運用管理システムを電力系統への制御に適用した場合におけるシステム構成例である。なお、図2における各部4,6,7の動作は図3において説明する。
また、図2において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
運用管理システム1aの監視閾値DB13aには、監視閾値として母線電圧上限値が格納されている。
図1の監視処理部5に相当する電圧監視処理部5aは、図1における操作対象設備21としての母線設備21aから入力される母線電圧値と、監視閾値DB13aに格納されている母線電圧上限値とを比較監視し、母線電圧値が母線電圧上限値以上の値となると操作卓2に警告表示を行わせる。
操作結果DB16aには、運用者31が操作卓2を通じて行った操作のうち、母線設備21aの操作回数、操作違反回数、母線電圧違反発生から復旧までの時間といった操作履歴が格納されている。
評価基準DB17aには、違反操作回数割合や、標準復旧時間など操作結果DB16aの保存内容と比較されることによって評価処理部6が運用技術レベルを決定するための基準値が格納されている。
図1の評価結果DB15に相当する評価DB15aには、評価処理部6で判定された運用技術レベル(図2では、「C」)が格納されている。
なお、図2において、図1の伝送処理部3、運用者認証部8、状変情報DB11は省略されている。
次に、図2を参照しつつ図3に沿って本実施形態に係る運用管理システム1aを電力系統の制御に適用した場合における処理をフローチャートで説明する。なお、図3の処理は運用者31によって運用管理システム1aの電源がONになるか、またはアプリケーションが起動されることによって開始され、運用管理システム1aの電源がOFFになるか、またはアプリケーションが終了されることにより終了する処理である。
電圧監視処理部5aは、母線設備21aにおける母線電圧値を取得するか、数値DB12(図1)に格納されている母線電圧値を取得し、この母線電圧値と監視閾値DB13aに格納されている母線電圧上限値とを比較監視している。
そして、電圧監視処理部5aは、母線電圧値が母線電圧上限値以上の値となったか否かを判定することによって、母線電圧違反が発生したか否かを判定する(S101)。
ステップS101の結果、母線電圧違反が発生していない場合(S101→No)、電圧監視処理部5aはステップS101へ戻り、母線電圧の監視を続ける。
操作卓2に表示された警報を確認した運用者31は、母線設備21aに対し復旧のための操作を行う(S103)ことによって、制御処理部4は操作指令を受ける。
そして、操作卓2からの操作指令を受けた制御処理部4は、運用者31による操作が、操作順序を誤っているインタロック違反であるか否かを判定する(S104)。
ステップS104の結果、インタロック違反でなければ(S104→No)、運用管理システム1aはステップS101へ処理をリターンする。
電圧監視処理部5aは、この間も母線電圧値の監視を行い、事象復旧したか否かを判定する(S106)。
ステップS106の結果、事象復旧していない場合(S106→No)、運用管理システム1aはステップS103へ処理を戻す。
ステップS106の結果、事象復旧した場合(S106→Yes)、制御処理部4は母線電圧違反発生から復旧まで要した時間である復旧時間を操作結果DB16aへ保存する(S107)。
評価処理部6は、操作結果DB16aの各値と評価基準DB17aの各基準値とを比較し(S108)、運用者31の運用技術レベルを決定し(S109)、決定した運用技術レベルを評価DB15aに保存する。
このようにすることで、運用技術レベルに応じて警告の実行を制御することができる。
次に、図4および図5を参照して、図1の運用管理システム1をダムゲート操作の制御に適用した例を説明する。
図4は、本実施形態に係る運用管理システムをダムゲート操作の制御に適用した場合におけるシステム構成例である。なお、図4における各部6,7bの動作は図5において説明する。
また、図4において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
ダムゲート操作では、ゲート操作回数が多く、操作間隔も多い場合、水位が安定し難くなる、また操作対象となるゲート順番の規定があり、規定どおり操作を行う必要がある。
運用管理システム1bにおける評価基準DB17bには、評価項目としてダムのゲート操作規定違反回数、ゲート操作回数、ゲート操作間隔などが基準値として格納されている。
操作ガイダンスDB14bには、運用技術レベル「A」にはガイダンスなし、運用技術レベル「B」には操作実施タイミングの通知、運用技術レベル「C」には操作実施タイミングの通知、次回操作時刻表示、ゲート開度表示、操作対象ゲート表示などきめ細かなガイダンスを運用者31に示すよう、ガイダンス情報が格納されている。
操作結果DB16bには、ゲート操作規定違反回数、ゲート操作回数、ゲート操作間隔が操作履歴として格納されている。
操作卓2は、送られたガイダンス情報を表示するガイダンス情報表示部21を有する。
なお、図4では、図1の構成要素のうち、操作卓2、操作対象設備21、伝送処理部3、制御処理部4、監視処理部5、運用者認証部8、状変情報DB11、数値情報DB12、監視閾値DB13の各部を省略している。
次に、図4を参照しつつ図5に沿って本実施形態に係る運用管理システム1bをダムゲート操作の制御に適用した場合における処理の流れを説明する。なお、図5の処理は運用者31によって運用管理システム1bの電源がONになるか、またはアプリケーションが起動されることによって開始され、運用管理システム1bの電源がOFFになるか、またはアプリケーションが終了されることにより終了する処理である。
運用者31は、操作卓2を介してダムゲートの操作を行い(S201)、その操作結果は操作結果DB16bに履歴として保存される(S202)。
そして、評価処理部6が、操作結果と、評価基準DB17bに格納されている基準値とを比較することによって(S203)、運用者31の運用技術レベルを決定し(S204)、決定した運用技術レベルを評価結果DB15bに保存する。
前記したように、ガイダンス情報は、運用技術レベル「A」の場合はガイダンスなし、「B」の場合は、最適なタイミングに操作できるよう操作実施タイミングの通知、「C」の場合は、操作タイミング通知以外に、操作実施時刻を予め表示するようにし、また、運用技術レベルが「C」の場合には、実際に操作するゲート、ゲート開度も表示するよう予め設定されている。
また、図4および図5では、監視閾値の変更を行っていないが、図2および図3と同様に運用技術レベルに応じて監視閾値を変更してもよい。
本実施形態によれば、運用者31の運用技術レベルに応じたガイダンスを操作卓2に表示することができ、効率的な操作を可能とする。また、運用技術レベルの低い運用者31に対する操作の向上を図ることができる。
また、運用技術レベルに応じて、監視閾値を変化させることにより、運用者31の運用技術レベルに応じた警告を行うことができる。
つまり、運用技術レベルに応じた操作ガイダンスの表示や、操作対象設備の警報出力するための監視値閾値を運用技術レベルに応じて変更することで、経験の浅い運用者31に対しては、細かな操作ガイダンスの表示、余裕を持った対応を可能とするための監視閾値の適用が可能となり、効率的で的確な操作内容の習得が可能となる。
また、管理者が評価結果DB15を解析することで、ほとんどの運用者31が同じ手順で誤りを犯していることが分かれば、その手順に関してシステム構造的な課題があることが分かり、システムの改善にもつなげることができる。
2 操作卓
4 制御処理部
5 監視処理部
5a 電圧監視処理部
6 評価処理部
7,7b 運用者サポート部
13,13a 監視閾値DB
14,14b 操作ガイダンスDB
15,15a 評価結果DB
16,16a,16b 操作結果DB
17,17a,17b 評価基準DB
21 操作対象設備
21a 母線設備
101 制御サーバ
102 処理サーバ(処理部、処理装置)
Claims (5)
- システムの運用操作を管理する運用管理システムによる運用管理方法であって、
記憶部に、運用者の技術レベルである運用技術レベルに応じた操作ガイダンスの情報であるガイダンス情報が格納されており、
処理部が、
前記運用者の操作に関する情報と、前記運用者の操作に対する評価基準と、を基に、前記運用者の運用技術レベルを算出し、
前記運用技術レベルとともに、該当する前記運用者の操作手順の履歴を前記記憶部に保存し、
前記算出した運用技術レベルに対応した前記ガイダンス情報を、表示部に表示し、
前記操作手順の履歴を基に、所定回数以上誤りを犯している前記操作手順を前記表示部に強調表示する
ことを特徴とする運用管理方法。 - 前記運用者の操作対象となっている設備である操作対象設備において、警告を行うための監視閾値が記憶部に格納されており、
前記処理部が、
前記運用技術レベルに応じて、前記監視閾値を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の運用管理方法。 - 前記処理部が、
前記運用技術レベルが所定の低い値である場合、前記警告が発せられやすくなるよう前記監視閾値を変更する
ことを特徴する請求項2に記載の運用管理方法。 - 請求項1から請求項4に記載の運用管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- システムの運用操作を管理する運用管理システムであって、
運用者の技術レベルである運用技術レベルに応じた操作ガイダンスの情報であるガイダンス情報を格納している記憶装置と、
前記運用者の操作に関する情報と、前記運用者の操作に対する評価基準と、を基に、前記運用者の運用技術レベルを算出し、
前記運用技術レベルとともに、該当する前記運用者の操作手順の履歴を前記記憶部に保存し、
前記算出した運用技術レベルに対応した前記ガイダンス情報を、表示部に表示し、
前記操作手順の履歴を基に、所定回数以上誤りを犯している前記操作手順を前記表示部に強調表示する処理装置と、
を有することを特徴とする運用管理システム。
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