JP5500216B2 - 画像表示装置およびプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、画像表示装置およびプログラムに係る発明であり、特に、生体内の臓器や血液など(これらを部位と称する)の動きを把握することができる画像表示装置およびプログラムに関する。
医療現場では、X線等を用いて内蔵や骨格等に含まれる患部を撮影することにより、各種検査や診断が行われている。そして、近年では、デジタル技術の適用により、X線等を用いて患部の動きを捉えた動画像を比較的容易に取得することが可能となっている。たとえば、近年では、Flat Panel Detectorの出現によって、歪の無いX線動画像を撮影できるようになっている。当該X線動画像撮影によって、静止画では捉えられなかった臓器などの機能・動態を解析・診断することができる。
そして、患部の動きを捉えて診断することが有効な臓器としては、たとえば、呼吸によって臓器の形状が大きく変化する肺等が挙げられる。たとえば、肺は、疾病を伴う部分では拡大および収縮の動きが著しく低下する傾向を示す。このため、医師は、肺の挙動を動画像を通じて認識することで、診断を行うことが可能となる。
なお、診断装置に関する先行技術としては、特許文献1、特許文献2および非特許文献1などが存在している。
特許文献1では、体に付けられたマーカーを用いて、被験者が撮像中に動いた場合でも当該被験者の輪郭画像を静止し、注目臓器の動きのみを抽出する技術が提案されている。これに対して、特許文献2では、複数の物体を抽出し、そのサイズを求めて、雑音除去用のフィルタサイズを決めることにより、透視画像の視認性改善を施すことができる技術が提案されている。また、非特許文献1では、一つの臓器等の動きにのみ注目し、他の臓器等の動きは雑音要因として扱うことができる技術が開示されている。
特開2005−204959号公報 特開2007−89763号公報
ところで、たとえば呼吸動態検査時に胸腔の動きが鈍い場合、単に呼吸が浅いのか、何らかの疾患なのかを判断しづらいという問題があった。
そこで、本発明は、生体の動態検査の際に、疾患であるか否かの判断を簡単に行うことができる画像表示装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の画像表示装置は、生体における複数の部位の動き量の時系列的変化を各々検出する動き量検出部と、前記所定の部位の動き量の時系列的変化または前記他の部位の動き量の時系列的変化を、時間軸方向に、前記所定の部位の動き量の変化と前記他の部位の動き量の変化との間で生じた時間のずれを補正するように所定量だけ移動させる時間軸補正処理を行う時間軸補正部と、前記時間軸補正処理の後において、所定の前記部位の動き量の前記時系列的変化を基準とした、他の前記部位の相対的な動き量の時系列的変化を得る相対動き量算出部と、前記他の部位の前記相対的な動き量の時系列的変化を表示する表示部とを、備えている。
また、本発明に係る請求項2に記載の画像表示装置は、請求項1に記載の画像表示装置であって、前記複数の部位の動き量は、心臓の動き量と、血液の動き量とである。
また、本発明に係る請求項3に記載のプログラムは、コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項1または請求項2に記載の画像表示装置として機能させる。
本発明の請求項1に記載の画像表示装置および請求項3に記載のプログラムは、生体における複数の部位の動きの時系列的変化を各々検出し、所定の部位の動きの時系列的変化を基準とした、他の部位の相対的な動きの時系列的変化を得ている。そして、画像表示装置は、当該他の部位の相対的な動きの時系列的変化を表示している。
このように、生体の動態検査の際に複数の部位の動きを相対的に捉え、その結果を表示することで、疾患であるか否かの判断を簡単に行うことができる。
また、請求項1に記載の画像表示装置および請求項3に記載のプログラムは、所定の部位の動きの時系列的変化または他の部位の動きの時系列的変化を、時間軸方向に、所定量だけ移動させ、その後、所定の部位の動きの時系列的変化を基準とした、他の部位の相対的な動きの時系列的変化を求めている。
したがって、たとえば所定の部位の第一の事象が発生した後、時間差をおいて、他の部位で当該第一の事象に起因した第二の事象が発生する場合においても、上記時間軸方向の移動により、所定の部位の動きの時系列的変化を基準とした他の相対的な動きの時系列的変化を正確に求めることができる。
また、請求項2に記載の画像表示装置では、複数の部位の動きとしては、心臓の動きと血液の流れとである。
したがって、心拍が発生した後、時間差をおいて、所定の位置の血管において当該心拍に起因した血液の流れが発生する場合において、心臓の動きの時系列的変化を基準とした血液の相対的な動きの時系列的変化を正確に求めることができる。
実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る画像表示装置の動作の流れを示す図である。 肋骨を抽出する方法を説明する図である。 肋骨を抽出する方法を説明する図である。 肋骨を抽出する方法を説明する図である。 血管を抽出する方法を説明する図である。 血管を抽出する方法を説明する図である。 横隔膜に対して決定された特徴点の位置を例示する図である。 各部位の動きの時系列的変化を示す図である。 正規化後の各部位の相対的な動きの時系列的変化を示す図である。 実施の形態2に係る画像表示装置の構成を示す図である。 心臓壁に対して決定された特徴点の位置を例示する図である。 各部位の動きの時系列的変化を示す図である。 時間ずれ補正後の各部位の動きの時系列的変化を示す図である。 正規化後の各部位の相対的な動きの時系列的変化を示す図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る画像表示装置の構成を機能ブロック的に図示した図である。
図1に示すように、当該画像表示装置100は、データ保持部10、データ取得部20、制御部30および表示部40により構成されている。また、制御部30は、対象領域抽出部31、動き検出部32、相対動き算出部33および異常判別部34により構成されている。
ハードディスクにより構成されるデータ保持部10には、撮像された動画像データ、撮像レート、処理結果、後述する正常時データなどが保持される。データ取得部20は、動画像データや正常時データなどデータ保持部10に格納されている情報を取得する。制御部30は、画像表示装置100の動作を制御する。また、表示部40は、所定の部位の動き量をグラフ表示する。
対象領域抽出部31は、動画像データを構成する各フレームから対象領域(肺野領域など)を抽出する。動き検出部32は、対象領域抽出部31で抽出された所定の部位の動きを検出する。相対動き算出部33は、所定の部位の動きを基準に、他の部位の相対的動きを算出する。さらに、異常判別部34は、正常時データと相対動き算出部33からの出力信号とを比較する。そして、異常判別部34は、正常時データに対して、当該出力信号に含まれる所定の部位の相対的動きの時系列的変化が大きくずれている場合には、診断対象の生体の異常を判断する。
図2は、本実施の形態に係る画像表示装置100の動作の流れを示す図である。図2を用いて、画像表示装置100の動作を説明する。本実施の形態では、生体の呼吸動態を撮影した動画像データを用いて、生体の複数の部位の動きを相対的に捉える方法を説明する。
ここで、生体における部位とは、生体内部の内臓、骨格および血液など生体を構成する要素である。また、生体の呼吸動態を撮影できる装置としては、X線動画像撮像装置の他に、たとえば超音波装置やCT(Computed Tomography)スキャン装置などを用いることができる。また、動画像データは、時系列的に撮像された複数の画像データから構成される。
データ取得部20がデータ保持部10に格納されている上記動画像データを取得すると、対象領域抽出部31は、当該動画像データを構成する各画像データから、生体の呼吸に連動して動く複数の部位を各々抽出する(図2のステップS1)。
生体の呼吸に連動して動く部位としては、肋骨、横隔膜、鎖骨、胸郭および血管(具体的に肺野領域に存する血管であり、当該血管の位置は肺の動きに連動して変化する)などがある。本実施の形態では、生体の呼吸に連動して動く部位として、横隔膜、肋骨および肺野領域内の血管を抽出する。
横隔膜の上面は肺の下面と接している。なお、横隔膜の動きは、肺の動きと連動している(たとえば、横隔膜が収縮すると、肺は伸展する)。したがって、横隔膜の上面部の抽出は、肺野領域の抽出(より具体的に、肺野領域の下面の抽出)を行うことにより実現できる。ここで、当該肺野領域を抽出する方法としては、たとえば特開昭63−240832号公報や特開平2−250180号公報に開示されている技術を採用することができる。
また、肺などを保護する肋骨は、当該肺を覆うように形成されている。対象領域抽出部31における当該肋骨の抽出は、次のような方法により行う。
まず、X線動画像データを構成する各画像データから、肺野領域Haを各々抽出する(図3参照)。なお、図3では、図示を省略しているが比較的高い輝度にて、肋骨が写し出されている。また、図3では、左右の肺野領域Haの間の輪郭は、省略されている。
次に、抽出した各肺野領域Haに対して、図面縦方向にSobelフィルタ処理を施す(肺野領域Haの左右どちらか一方若しくは双方に対して、Sobelフィルタ処理を実施する)。当該Sobelフィルタ処理により、肋骨の輪郭をより強調することができる。
当該Sobelフィルタ処理後の胸腔のプロファイル解析の一例を、図4に示す。図4の縦軸は、Sobelフィルタ処理後の画像における輝度値である。また、図4の横軸は、Sobelフィルタ処理後の画像の上下方向の位置である。図4において、丸で囲まれている輝度ピークが、肋骨の輪郭に起因するものである。
当該胸腔のプロファイル解析を行った結果、図5に示すように、肋骨境界Brを抽出することができる。ここで、図5では、左右の肺野領域Haの間の輪郭は、省略されている。
また、肺野領域内に存する血管の位置は、肺の動きと同じ方向に動く(変動する)。そこで、対象領域抽出部31における当該血管の抽出は、次のような方法により行うことができる。
まず、X線動画像データを構成する各画像データから、肺野領域Haを各々抽出する。次に、抽出した各肺野領域Haに対して、ヒストグラム補正を行う。当該ヒストグラム補正により、コントラストをより強調され、結果として肺野領域Ha内の血管領域を強調することができる。
ここで、血管領域抽出の精度を向上させるために、既知である、心臓Qと血管Btとの相対位置関係および縦隔Bjと血管Btとの相対位置関係を用いて、各画像データからの血管領域Btの抽出を決定することもできる(図6参照)。さらに、肺野領域Ha内の血管Btの様子を示す既知の血管モデル(図7参照)を用いて、当該血管モデルにおける血管の位置と一致度合いに応じて、各画像データからの血管領域Btの抽出を決定しても良い。当該血管モデルを使用することにより、血管領域Bt抽出の精度をより向上させることができる。
なお、血管モデルとしては、http://merckmanual.banyu.co.jp/cgi−bin/disphtml.cgi?url=16/f198_01.html、に開示されているものを採用することができる。
さて、各画像データにおいて、横隔膜、肋骨および血管の抽出が終了すると、ユーザによる画像表示装置100に対する操作等により、動き検出部32は、所定の画像データにおいて、横隔膜の特徴点、肋骨の特徴点および血管の特徴点を決定する。そして、下記の通り、各画像データ間における当該特徴点の位置の変化量から、動き検出部32は、抽出された各部位(横隔膜、肋骨および血管)の動きの時系列的変化を各々検出する(図2のステップS2)。
図8は、抽出された横隔膜Maの上部の任意位置において決定された特徴点k1を図示している。図8に示すように、横隔膜Maの上部は、破線の輪郭で図示した肺野領域Haの下面と接する。動き検出部32は、時系列的に撮像された動画像データを構成する複数の画像データにおいて、画像データ間の特徴点k1の動き量を各々取り出し、画像データ間の特徴点k1の動きを追跡する。これにより、動き検出部32は、横隔膜Maの動きの時系列的変化を検出することができる。
抽出された肋骨Brの任意位置において決定された特徴点k2を、図5に図示している。動き検出部32は、時系列的に撮像された動画像データを構成する複数の画像データにおいて、画像データ間の特徴点k2の動き量を各々取り出し、画像データ間の特徴点k2の動きを追跡する。これにより、動き検出部32は、肋骨Brの動きの時系列的変化を検出することができる。
抽出された血管Btの任意位置において決定された特徴点k3を、図6に図示している。動き検出部32は、時系列的に撮像された動画像データを構成する複数の画像データにおいて、画像データ間の特徴点k3の動き量を各々取り出し、画像データ間の特徴点k3の動きを追跡する。これにより、動き検出部32は、血管Btの動きの時系列的変化を検出することができる。
なお、上記では、各部位における特徴点k1,k2,k3は、各々1つであった。しかし、特徴点として、各部位に複数採用しても良い。この場合には、時系列的に撮像された動画像データを構成する複数の画像データにおいて、画像データ間で複数の特徴点の平均的な動き量を各々求める。
たとえば、肋骨において8点の特徴点を決定したとする。この場合、動き検出部32は、各画像データ間において、各特徴点の動きを検出する。そして、当該各特徴点の動きを加算し、特徴点の点数(=8)で除算することより、平均的な肋骨の動きを算出する。複数の画像データ間において当該平均的な肋骨の動きを時系列的に追跡したものが、肋骨の動きの時系列的変化とする。なお、ベクトル平均をとっても良い。
図9は、動き検出部32で検出された、上記横隔膜Maの動きの時系列的変化(直線)、上記肋骨Brの動きの時系列的変化(一点鎖点)、および上記血管Btの動きの時系列的変化(破線)を示す図である。
ここで、図9の縦軸は、各部位Ma,Br,Btの動きの絶対量である。また、図9の横軸は、時間である。なお、図9では、各部位Ma,Br,Btの動きの方向性は加味されていない。しかし、必要に応じて既定方向の動きを取り出し、各部位Ma,Br,Btの既定方向における動きの時系列的変化を得ても良い。
図9で示すような各部位Ma,Br,Btの動きの時系列的変化を検出した後、相対動き算出部33は、所定の部位の動きの時系列的変化を基準とした、他の部位の相対的な動きの時系列的変化を得る(図2のステップS3)。
より具体的に、相対動き算出部33は、所定の部位の時系列的変化を基準として、他の部位の動きの時系列的変化を正規化する(図2のステップS3)。たとえば、他の部位の動きの時系列的変化を、所定の部位の動きの時系列的変化で除算する。これにより、相対動き算出部33は、他の部位の相対的な動きの時系列的変化量を求める。
ここで、本実施の形態では、上記所定の部位を、横隔膜Maとする。したがって、上記他の部位とは、肋骨Brおよび血管Btである。つまり、横隔膜Maの動きを基準として、肋骨Brおよび血管Brの動きを時系列的に正規化する。
当該ステップS3の処理の結果得られたデータを、図10に示す。
図10の縦軸は、横隔膜Maの動きに対する肋骨Btまたは血管Btの相対的動き量である。また、図10の横軸は、時間である。図10において、直線は、横隔膜Ma自身の動きを当該横隔膜Maを基準として正規化した場合である。したがって、横隔膜Maの相対的動き量は、時間に依らず常に一定となる。また一点鎖点は、肋骨Brの相対的動きの時間変化を示している。さらに破線は、血管Btの相対的な動きの時間変化を示している。
次に、表示部40は、少なくとも他の部位(肋骨Bt,血管Br)の相対的な動きの時系列的変化を表示する(図2のステップS4)。たとえば、表示部40は、図10に示すグラフを表示する。
なお、画像表示装置100は、他の部位(肋骨Bt,血管Br)の相対的な動きの時系列的変化を表示するだけでなく、図10に示すデータを用いて疾患の有無を解析しても良い。当該解析方法は次の通りである。
データ保持部10は、正常時データを記憶している。ここで、正常時データとは、生体の正常状態時における、所定の部位(横隔膜Ma)の動きの時系列的変化を基準とした、他の部位(肋骨Br、血管Bt)の相対的な動きの時系列的変化を示すデータのことである。
異常判別部34は、データ取得部20経由でデータ保持部10から取得した上記正常時データと、相対動き算出部33で求めた他の部位の相対的な動きの時系列的変化(図10に示すデータ)とを、比較する。そして、異常判別部34は、前記比較の結果に応じて、生体の正常または異常を判断する。
たとえば、異常判別部34は、図10に示す肋骨Brの相対的動きの時系列データと正常時データに含まれる肋骨Brの相対的動きの時系列データとの一致度を判断する。もし、正常時データに含まれる肋骨Brに関するデータに対して、予め設定された閾値範囲から図10に示す肋骨Brに関するデータが外れているなら、異常判別部34は、当該外れているデータ部分を異常領域として認定・抽出し、疾患可能性有り(生体に異常可能性あり)と判断する。
同様に、異常判別部34は、図10に示す血管Btの相対的動きの時系列データと正常時データに含まれる血管Btの相対的動きの時系列データとの一致度を判断する。もし、正常時データに含まれる血管Btに関するデータに対して、予め設定された閾値範囲から図10に示す血管Btに関するデータが外れているなら、異常判別部34は、当該外れているデータ部分を異常領域として認定・抽出し、疾患可能性有り(生体に異常可能性あり)と判断する。
たとえば、横隔膜Maの動きに対して肋骨Brや血管Btの動きが許容範囲を超えて鈍い場合には、生体は一部の拘束性疾患を有する可能性が高いといえる。
なお、異常判別部34における上記異常判別結果を、表示部40に表示させることもできる。
以上のように、本実施の形態に係る画像表示装置100では、生体における複数の部位(横隔膜Ma,肋骨Br,血管Bt)の動きの時系列的変化を各々検出している(図9参照)。そして、当該画像表示装置100は、所定の部位(横隔膜Ma)の動きの時系列的変化を基準とした、他の部位(肋骨Br,血管Bt)の相対的な動きの時系列的変化を得ている(図10参照)。そして、当該画像表示装置100は、少なくとも当該他の部位の相対的な動きの時系列的変化を表示している。
このように、生体の動態検査の際に複数の部位の動きを相対的に捉え、その結果を表示することで、疾患であるか否かの判断を簡単に行うことができる。表示部40に示される、生体の呼吸に連動して動く複数の部位の上記相対的動きを観察する。これにより、たとえば、横隔膜Maの動きに対して肋骨Brや血管Btの動きが鈍い場合には、一部の拘束性疾患の可能性が高いと医師等は診断できる。
また、本実施の形態に係る画像表示装置100では、正常時データと、相対動き算出部33で求めた他の部位(肋骨Br,血管Bt)の相対的な動きの時系列的変化とを比較し、当該比較の結果に応じて、生体の正常または異常を解析・判断している。
したがって、他の部位(肋骨Br,血管Bt)の相対的な動きの時系列的変化の単なる提示だけでなく、異常の有無も自動的判断することができる。
また、本実施の形態に係る画像表示装置100では、所定の部位(横隔膜Ma)の動きの時系列的変化を基準として、他の部位(肋骨Br,血管Bt)の動きの時系列的変化を正規化することにより、当該他の部位の相対的な動きの時系列的変化量を求めている。
したがって、簡単な処理により、上記他の部位の相対的な動きの時系列的変化量を求めることができる。
<実施の形態2>
呼吸の1周期は約数秒程度であるということを考慮した場合、呼吸に連動して動く各部位(横隔膜、肋骨、血管部位)間において、当該部位の動きはほぼ時間差無しで発生しているといえる。つまり、当該各部位の動きにおいてずれが発生したとしても、呼吸の1周期は約数秒程度であるというスパンを考慮すると、当該ずれは無視できる程度のものである。
しかしながら、心臓の動き(より具体的に心臓壁の動きであり、心拍と把握できる)と血流の流れの変化との間には、一般に無視できないオーダでの時間のずれが生じる。換言すれば、心拍が発生した後、時間差をおいて、所定の箇所の血管において当該心拍に起因した血流が発生する。たとえば、1秒程度の心拍動作において、両者の間には約0.5秒程度の時間のずれが生じる(心臓の動きよりも血流の流れの変化は0.5秒遅れる)。心拍が1秒程度で動作することを考慮すると、上記の通り当該時間のずれの発生は無視できない。
したがって、複数の部位の動きとして、心臓の動きと血液の流れとを採用し、心臓の動きの時系列的変化に対する血液の流れの相対的な動きの時系列的変化を求め、提示する場合には、心臓の動きと血流の流れの変化との間で発生した時間のずれを考慮する必要がある。
本実施の形態では、当該時間ずれを考慮した、血液の流れの相対的な動きの時系列的変化を求め、提示することができる。図11は、本実施の形態に係る画像表示装置200の構成を機能ブロック的に示した図である。
図11に示すように、本実施の形態に係る画像表示装置200は、実施の形態1に係る画像表示装置100の構成に、時間軸補正部35が新たに追加されている。当該時間軸補正部35は、動き検出部32と相対動き算出部33との間に配設されている。当該時間軸補正部35以外の構成は、実施の形態1に係る画像表示装置100と同じであるので、当該同じ構成には、図1で付した符号と同じ符号を、図11においても付している。
時間軸補正部35は、後述するように、所定の部位の動きの時系列的変化および/または他の部位の動きの時系列的変化を、時間軸方向に、所定量だけ移動させる時間軸補正処理を行う。
以下、本実施の形態に係る画像表示装置200の動作について説明する。より具体的に、心臓の心拍動態を撮影した動画像データを用いて、生体の複数の部位の動きを相対的に捉える方法を説明する。また、本実施の形態では、心臓の動きの時系列的変化と血液の流れの時系列的流れとを検出し、心臓の動きの時系列的変化を基準とした、血流の相対的な変化を時系列的に求めることとする。
ここで、当該心拍動態を撮影できる装置としては、X線動画像撮像装置の他に、たとえば超音波装置やCTスキャン装置などを用いることができる。また、動画像データは、時系列的に撮像された複数の画像データから構成される。
データ取得部20がデータ保持部10に格納されている上記動画像データを取得すると、対象領域抽出部31は、当該動画像データを構成する各画像データから、心臓および血管を各々抽出する(図2のステップS1)。
ここで、心臓は、右の肺と左の肺とで挟まれている。したがって、心臓壁の側面部の抽出は、肺野領域の抽出(より具体的に、肺野領域の側面部の抽出)を行うことにより実現できる。肺野領域を抽出する方法としては、実施の形態1で述べた通りである。さらに、血管を抽出する方法は、実施の形態1で述べた血管の抽出方法と同じである。
その後、ユーザによる画像表示装置200に対する操作等により、動き検出部32は、所定の画像データにおいて、心臓に対する特徴点および血管に対する特徴点を決定する。図12には、図面右側の肺野領域Haの側面に隣接する心臓壁の任意に場所において決定された特徴点k11を、図示している。なお、血管に対する特徴点の決定は、実施の形態1で述べた通りである。
次に、動き検出部32は、各画像データ間における当該特徴点の位置の変化量を追跡することにより、心臓壁の動きの時系列的変化を検出する(図2のステップS2)。
さらに、動画像データがX線動画像撮像装置により撮像された場合には、血管に対して決定された特徴点での輝度値の変化量を、各画像データ間において検出することにより、動き検出部32は、当該特徴点における血液の流れの時系列的変化を検出する(図2のステップS2)。
なお、実施の形態1で説明したように、各部位における特徴点は各々1つに限定されるものでなく、各部位に複数採用しても良い。この場合には、各画像データ間における心臓壁に設定された各特徴点の位置の変化量から平均的な変化量を算出し、当該平均的な変化量をもとに、心臓壁の動きの時系列的変化を求める。また、各画像データ間における血管に設定された各特徴点の輝度値の変化量から平均的な変化量を算出し、当該平均的な変化量をもとに、血液の流れの時系列的変化を求める。ここで、各部位の場所によって時間的ずれがあるため、各特長点として任意の場所を採用するよりも、時系列的ずれ量が同じ場所を選ぶことが望ましい。
図13は、動き検出部32で検出された、心臓壁の動きの時系列的変化(直線)、および血液の流れの時系列的変化(破線)を示す図である。ここで、図13の縦軸は、心臓壁の動き量および血液の動き量(変化量)である。また、図13の横軸は、時間である。
さて、心臓の動きに応じて心臓から流出する血液は、生体内の血管内を循環していく。したがって、上記の通り、心臓の動きと血液の流れの変化との間には、一般に時間のずれが生じる。
そこで、時間軸補正部35は、心臓壁の動きの時系列的変化および血液の流れの時系列的変化のうちの少なくとも一方を、時間軸方向に、所定量だけ移動させる。当該所定量の移動により、心臓の動きと血液の流れの変化との間で生じた時間のずれを補正する(つまり、データ上において、心臓の動きと血流の動きとを同期させることができる)。
当該所定量は、心臓と特徴点が付与された血管との間の距離に依存して決定される。具体的に、心臓と特徴点が付与された血管との間の距離が大きくなる程、時間ずれが大きくなるので、当該所定量も大きく設定する。
図14は、上記時間のずれを補正したデータの様子を示す。図14に示す例では、補正対象は(つまり、時間軸方向への移動を行ったのは)、血液の流れの時系列的変化である。図14において、細い破線が補正前の血液の流れの時系列的変化であり、太い破線が補正後の血液の流れの時系列的変化である。
また、心臓の動きと血流の動きとを同期させるために、図14に示す例では、心臓壁の動きの時系列的変化における極値(ピーク)と血液の流れの時系列的変化の極値(ピーク)とが同一時間となるように、血液の流れの時系列的変化を時間軸方向に移動させている。当該極値の一致により、データ上において、心臓の動きと血流の動きとを同期させることができる。
上記時間軸補正処理後、実施の形態1で説明した相対動き算出部33における正規化の方法により、心臓壁の動きの時系列的変化を基準とした、血液の流れの相対的な動きの時系列的変化を求める。その後、表示部40は、当該正規化のデータをグラフ表示する。図15は、当該表示部40に表示されるデータを示す図である。
図15の縦軸は、心臓壁の動きに対する血液の流れの相対的動き量である。また、図15の横軸は、時間である。図15において、直線は、心臓壁自身の動きを当該心臓壁を基準として正規化した場合である。したがって、心臓壁の相対的動き量は、時間に依らず常に一定となる。また破線は、血液の相対的な動きの時間変化を示している。
なお、画像表示装置200は、血液の相対的な動きの時系列的変化を表示するだけでなく、実施の形態1で説明したように、異常判別部34による、正常時データと図15に示すデータとを用いた疾患の有無の解析を行っても良い。なお、異常判別部34における上記異常の判別結果を、表示部40に表示させることもできる。
以上のように、本実施の形態では、画像表示装置200は、データ上において、心臓の動きと血流の動きとを同期させた後に、心臓壁の動きの時系列的変化を基準として、血液の相対的な動きの時系列的変化を求めている。
このように、一定の遅延時間を考慮することで両部位間の動きに整合性を持たせることができ、結果として、心臓壁の動きの時系列的変化を基準とした血液の相対的な動きの時系列的変化を正確に求めることができる。
なお、生体における他の部位間においても、心拍と血流との間のように動きにずれが発生する場合がある。つまり、一の部位の第一の事象が発生した後、時間差をおいて、他の部位で当該第一の事象に起因した第二の事象が発生することがある。このような時間ずれが発生する生体の他の部位においても、本実施の形態に係る発明を適用することができる。
また、図1,11の構成を、各実施の形態で説明した上記各動作を実現するために、各回路ブロックから成るハードウェア構成とすることができる。しかしながら、本発明は、ソフトウェア構成により実現することもできる。つまり、上記各動作・手順を規定するプログラムを作成し、当該プログラムを記録媒体に記憶し、当該記録媒体からコンピュータが当該プログラムを読み取り・実行する。これにより、当該コンピュータを上記各実施の形態に係る画像表示装置として機能させることができ、本願発明をソフトウェア構成として実現できる。
10 データ保持部
20 データ取得部
30 制御部
31 対象領域抽出部
32 動き検出部
33 相対動き算出部
34 異常判別部
35 時間軸補正部
40 表示部
100,200 画像表示部
Ha 肺野領域(肺)
Br 肋骨
Bt 血管
Bj 縦隔
Q 心臓
Ma 横隔膜
k1,k2,k3,k11 特徴点

Claims (3)

  1. 生体における複数の部位の動き量の時系列的変化を各々検出する動き量検出部と、
    前記所定の部位の動き量の時系列的変化または前記他の部位の動き量の時系列的変化を、時間軸方向に、前記所定の部位の動き量の変化と前記他の部位の動き量の変化との間で生じた時間のずれを補正するように所定量だけ移動させる時間軸補正処理を行う時間軸補正部と、
    前記時間軸補正処理の後において、所定の前記部位の動き量の前記時系列的変化を基準とした、他の前記部位の相対的な動き量の時系列的変化を得る相対動き量算出部と、
    前記他の部位の前記相対的な動き量の時系列的変化を表示する表示部とを、備えている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記複数の部位の動き量は、
    心臓の動き量と、
    血液の動き量とである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項1または請求項2に記載の画像表示装置として機能させる、
    ことを特徴とするプログラム。
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